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発明の名称 セラミックヒータ
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−85143(P2001−85143A)
公開日 平成13年3月30日(2001.3.30)
出願番号 特願平11−377206
出願日 平成11年12月29日(1999.12.29)
代理人 【識別番号】100086586
【弁理士】
【氏名又は名称】安富 康男
【テーマコード(参考)】
3K034
3K058
【Fターム(参考)】
3K034 AA02 AA08 AA10 AA21 AA22 AA34 BA02 BB06 BB14 BC12 BC29 CA15 CA39 DA04 DA05 DA08 EA03 EA13 HA01 HA10 
3K058 AA41 AA86 BA00 BA19 CA05 CA12 CA23 CA46 CA61 CA69 CA93 CB22 CB26 CE02 CE04 CE12 CE19 GA06
発明者 伊藤 康隆 / 古川 正和 / 平松 靖二
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 セラミック板の表面または内部に発熱体を形成してなるセラミックヒータにおいて、被加熱物を加熱する加熱面の反対側から加熱面に向けて有底孔を設けるとともに、該有底孔の底を発熱体よりも相対的に加熱面に近く形成し、この有底孔に測温素子を設けたことを特徴とするセラミックヒータ。
【請求項2】 前記有底孔の底と加熱面との距離は、0.1mm〜セラミック板の厚さの1/2である請求項1に記載のセラミックヒータ。
【請求項3】 前記セラミックヒータを構成するセラミックは、窒化物セラミックまたは炭化物セラミックである請求項1に記載のセラミックヒータ。
【請求項4】 前記発熱体は、少なくとも2以上の回路に分割されてなる請求項1に記載のセラミックヒータ。
【請求項5】 前記発熱体は、断面が偏平形状である請求項1に記載のセラミックヒータ。
【請求項6】 セラミック板の表面または内部に発熱体が形成されるとともに、このセラミック板の温度を測定する測温素子と、前記発熱体に電力を供給する制御部と、前記測温素子により測定された温度データを記憶する記憶部と、前記温度データから前記発熱体に必要な電力を演算する演算部とを備えてなるセラミックヒータにおいて、前記セラミック板に、被加熱物を加熱する加熱面の反対側から加熱面に向けて有底孔を設けるとともに、該有底孔の底を発熱体よりも相対的に加熱面に近く形成し、この有底孔に前記測温素子を設けたことを特徴とするセラミックヒータ。
【請求項7】 前記発熱体は、少なくとも2以上の回路に分割されてなり、各回路には異なる電力が供給されるように構成されている請求項6に記載のセラミックヒータ。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に半導体産業において使用される乾燥用、スパッタリング用等のセラミックヒータに関し、特には、温度制御しやすく、加熱面の温度均一性に優れるセラミックヒータに関する。
〔発明の詳細な説明〕
【0002】
【従来の技術】半導体製品は、シリコンウエハ上に感光性樹脂をエッチングレジストとして形成し、シリコンウエハのエッチングを行う工程等を経て製造される。この感光性樹脂は液状であり、スピンコーターなどを用いてシリコンウエハ表面に塗布されるのであるが、塗布後に乾燥させなければならず、塗布したシリコンウエハをヒータ上に載置して加熱することになる。従来、このような用途に使用される金属製のヒータとしては、アルミニウム板の裏面に発熱体を配置したものが採用されている。
【0003】ところが、このような金属製のヒータは、以下のような問題があった。まず、金属製であるため、ヒータ板の厚みは、15mm程度と厚くしなければならない。なぜなら、薄い金属板では、加熱に起因する熱膨張により、反り、歪みが発生してしまい、金属板上に載置したシリコンウエハが破損したり傾いたりしてしまうからである。しかしながら、ヒータ板の厚みを厚くすると、ヒータの重量が重くなり、また、かさばってしまう。
【0004】また、発熱体に印加する電圧や電流量を変えることにより、加熱温度を制御するのであるが、金属板が厚いために、電圧や電流量の変化に対してヒータ板の温度が迅速に追従せず、温度制御しにくいという問題もあった。
【0005】そこで、特公平8−8247号公報などで提案されているように、発熱体が形成された窒化物セラミックを使用し、発熱体近傍の温度を測定しながら、温度制御する技術が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような技術を用いてシリコンウエハを加熱しようとした際、ヒータ表面の温度差に起因する熱衝撃でシリコンウエハが破損してしまうという問題が発生した。
【0007】そこで、本発明者らは、シリコンウエハ破損の原因について鋭意研究した結果、温度制御を行っているにも拘わらずシリコンウエハが破損するのは、発熱体の近傍の温度を測定しても、この温度は、必ずしもシリコンウエハ加熱面の温度を反映していないため、シリコンウエハに場所による温度差が生じ、破損してしまうという予期しない事実をつきとめた。また、このような温度の不均一性は、窒化物セラミックや炭化物セラミックなどの熱伝導率の高いものほど顕著であるという事実も新たにつきとめた。
【0008】そこで、本発明者らはさらに検討を重ね、よりシリコンウエハに近い部分の温度を測定し、その結果に基づいて加熱を行うことにより、シリコンウエハの加熱面の温度差を小さくすることができ、セラミック板の破損を防止することができることを見いだし、以下に示す内容を要旨構成とする本発明を完成するに至った。
【0009】
【課題を解決するための手段】即ち、第一の本発明のセラミックヒータは、セラミック板の表面または内部に発熱体を形成してなるセラミックヒータにおいて、被加熱物を加熱する加熱面の反対側から加熱面に向けて有底孔を設けるとともに、該有底孔の底を発熱体よりも相対的に加熱面に近く形成し、この有底孔に上記測温素子を設けたことを特徴とする。
【0010】上記セラミックヒータにおいて、上記有底孔の底と加熱面との距離は、0.1mm〜セラミック板の厚さの1/2であることが望ましい。上記セラミックヒータを構成するセラミックは、窒化物セラミックまたは炭化物セラミックであることが望ましい。上記セラミックヒータの発熱体は、少なくとも2以上の回路に分割されてなることが望ましい。上記セラミックヒータの発熱体は、断面が偏平形状であることが望ましい。
【0011】また、第二の本発明のセラミックヒータは、セラミック板の表面または内部に発熱体が形成されるとともに、このセラミック板の温度を測定する測温素子と、上記発熱体に電力を供給する制御部と、上記測温素子により測定された温度データを記憶する記憶部と、上記温度データから上記発熱体に必要な電力を演算する演算部とを備えてなるセラミックヒータにおいて、上記セラミック板に、被加熱物を加熱する加熱面の反対側から加熱面に向けて有底孔を設けるとともに、該有底孔の底を発熱体よりも相対的に加熱面に近く形成し、この有底孔に上記測温素子を設けたことを特徴とする。上記セラミックヒータにおいて、上記発熱体は、少なくとも2以上の回路に分割されてなり、各回路には異なる電力が供給されるように構成されていることが望ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】第一の本発明のセラミックヒータは、セラミック板の表面または内部に発熱体を形成してなるセラミックヒータにおいて、被加熱物を加熱する加熱面の反対側から加熱面に向けて有底孔を設けるとともに、該有底孔の底を発熱体よりも相対的に加熱面に近く形成し、この有底孔に上記測温素子を設けたことを特徴とする。
【0013】第一の本発明のセラミックヒータによれば、測温場所が発熱体よりも被加熱物(シリコンウエハ)の加熱面に近いので、より正確な被加熱物の温度の測定が可能となり、この温度の測定結果に基づいて発熱体の発熱状態を調整することにより、被加熱物を均一に加熱することが可能となる。
【0014】また、窒化物セラミックや炭化物セラミックは、熱膨張係数が金属よりも小さく、機械的な強度が金属に比べて格段に高いため、セラミック板(以下、ヒータ板という)の厚さを薄くしても、加熱により反ったり、歪んだりしない。そのため、ヒータ板を薄くて軽いものとすることができる。さらに、ヒータ板の熱伝導率が高く、ヒータ板自体が薄いため、ヒータ板の表面温度が、発熱体の温度変化に迅速に追従する。即ち、電圧、電流値を変えて発熱体の温度を変化させることにより、ヒータ板の表面温度を制御することができるのである。
【0015】上記セラミックヒータにおいて、上記発熱体は、ヒータ板の一主面の表面に形成し、反対側面をシリコンウエハなどの被加熱物を加熱する加熱面とするか、または、ヒータ板の内部であって、中心より一方の主面側に偏芯させて形成し、発熱体から遠い方の面を加熱面とすることが望ましい。
【0016】発熱体の形成位置をこのように設定することにより、発熱体から発生した熱が伝搬していくうちに、ヒータ板全体に拡散し、被加熱物(シリコンウエハ)を加熱する面の温度分布が均一化され、その結果、被加熱物の各部分における温度が均一化される。加熱は、ヒータ板に被加熱物を載置して行うか、または、ヒータ板から被加熱物を所定距離に離間させた状態で保持して行うことができる。
【0017】図1は、第一の本発明のセラミックヒータの一例を模式的に示す底面図である。ヒータ板11は、円板状に形成されており、発熱体12は、ヒータ板11の加熱面(図示した底面の反対側面)の全体の温度が均一になるように加熱する必要があるため、ヒータ板11の底面に同心円状のパターンに形成されている。また、これら発熱体12は、互いに近い二重の同心円同士が1組として、1本の線になるように接続され、その両端に入出力の端子となる端子ピン13が接続されている。また、中央に近い部分には、支持ピン(図示せず)を挿入するための貫通孔15が形成され、さらに、測温素子を挿入するための有底孔14a〜14iが形成されている。
【0018】このセラミックヒータ10において、ヒータ板11の厚さは、0.5〜5mmが好ましい。0.5mmより薄いと、強度が低下するため破損しやすくなり、一方、5mmより厚くなると、熱が伝搬しにくくなり、加熱の効率が悪くなる。
【0019】セラミックヒータ10を構成するセラミックは、窒化物セラミックまたは炭化物セラミックであることが望ましい。上記窒化物セラミックとしては、例えば、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化ホウ素、窒化チタン等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0020】また、炭化物セラミックとしては、例えば、炭化ケイ素、炭化ジルコニウム、炭化チタン、炭化タンタル、炭化タングステン等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0021】これらのなかでは、窒化アルミニウムが最も好ましい。熱伝導率が180W/m・Kと最も高く、温度追従性に優れる反面、温度分布の不均一を招きやすく、本発明のような測温素子の形成構造をとる必要があるからである。
【0022】第一の本発明のセラミックヒータ10において、有底孔14a〜14iの底と加熱面との距離(図2(b)参照)Lは、0.1mm〜セラミック板の厚さの1/2であることが望ましい。有底孔14a〜14iの底と加熱面との距離が0.1mm未満では、放熱してしまい、シリコンウエハ加熱面に温度分布が形成されてしまい、セラミック板の厚さの1/2を超えると、発熱体の温度の影響を受けやすく、やはりシリコンウエハの加熱面に温度分布が形成されてしまうからである。
【0023】上記測温素子としては、例えば、熱電対、白金測温抵抗体、サーミスタ等が挙げられる。また、上記熱電対としては、例えば、JIS−C−1602(1980)に挙げられるように、K型、R型、B型、S型、E型、J型、T型熱電対等が挙げられるが、これらのなかでは、K型熱電対が好ましい。
【0024】上記熱電対の接合部の大きさは、素線の径と同一か、もしくはそれよりも大きく、0.5mm以下であることが望ましい。これは、接合部が大きい場合は、熱容量が大きくなって応答性が低下してしまうからである。なお、素線の径よりも小さくすることは困難である。
【0025】有底孔14a〜14iの直径は、0.3〜0.5mmであることが望ましい。これは、大きすぎると放熱性が大きくなり、また小さすぎると加工性が低下して、加工面との距離を均等にすることができなくなるからである。
【0026】上記有底孔14a〜14iは、図1に示したように、ヒータ板11の中心に対して対称で、かつ、十字を形成するように配列することが望ましい。これは、加熱面全体の温度を測定することができるからである。
【0027】上記測温素子は、金ろう、銀ろうなどを使用して、有底孔14a〜14iの底に接着してもよく、有底孔14a〜14iに挿入した後、耐熱性樹脂で封止してもよく、両者を併用してもよい。上記耐熱性樹脂としては、例えば、熱硬化性樹脂、特にはエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ビスマレイミド−トリアジン樹脂、シリコーン樹脂などが挙げられる。これらの樹脂は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、シリカゾル、アルミナゾルなどのセラミックを用いて封止してもよい。
【0028】上記金ろうとしては、37〜80.5重量%Au−63〜19.5重量%Cu合金、81.5〜82.5重量%Au−18.5〜17.5重量%Ni合金から選ばれる少なくとも1種が望ましい。これらは、溶融温度が、900℃以上であり、高温領域でも溶融しにくいためである。銀ろうとしては、例えば、Ag−Cu系のものを使用することができる。
【0029】発熱体12は、図1に示したように、少なくとも2以上の回路に分割されていることが望ましく、2〜10の回路に分割されていることがより望ましい。回路を分割することにより、各回路に投入する電力を制御して発熱量を変えることができ、シリコンウエハの加熱面の温度を調整することができるからである。
【0030】発熱体12のパターンとしては、図1に示した同心円のほか、例えば、渦巻き、偏心円、屈曲線などが挙げられる。
【0031】本発明において、発熱体12をヒータ板11の表面に形成する場合には、金属粒子を含む導電ペーストをヒータ板11の表面に塗布して所定パターンの導体ペースト層を形成した後、これを焼き付け、ヒータ板11の表面で金属粒子を焼結させる方法が好ましい。なお、金属の焼結は、金属粒子同士および金属粒子とセラミックとが融着していれば充分である。
【0032】図1に示したように、ヒータ板11の表面に発熱体12を形成する場合には、この発熱体12の厚さは、1〜30μmが好ましく、1〜10μmがより好ましい。また、ヒータ板11の内部に発熱体を形成する場合には、その厚さは、1〜50μmが好ましい。
【0033】また、ヒータ板11の表面に発熱体12を形成する場合には、発熱体12の幅は、0.1〜20mmが好ましく、0.1〜5mmがより好ましい。また、ヒータ板11の内部に発熱体を形成する場合には、発熱体の幅は、5〜20μmが好ましい。
【0034】発熱体12は、その幅や厚さにより抵抗値に変化を持たせることができるが、上記した範囲が最も実用的である。抵抗値は、薄く、また、細くなる程大きくなる。発熱体12は、ヒータ板11の内部に形成した場合の方が、厚み、幅とも大きくなるが、発熱体12を内部に設けると、加熱面と発熱体との距離が短くなり、表面の温度の均一性が低下するため、発熱体12自体の幅を広げる必要があること、内部に発熱体を設けるために、窒化物セラミック等との密着性を考慮する必要性がないため、タングステン、モリブデンなどの高融点金属やタングステン、モリブデンなどの炭化物を使用することができ、抵抗値を高くすることが可能となるため、断線等を防止する目的で厚み自体を厚くしてもよい。そのため、発熱体12は、上記した厚みや幅とすることが望ましい。
【0035】発熱体12は、断面が矩形であっても楕円であってもよいが、偏平であることが望ましい。偏平の方が加熱面に向かって放熱しやすいため、加熱面の温度分布ができにくいからである。断面のアスペクト比(発熱体の幅/発熱体の厚さ)は、10〜5000であることが望ましい。この範囲に調整することにより、発熱体12の抵抗値を大きくすることができるとともに、加熱面の温度の均一性を確保することができるからである。
【0036】発熱体12の厚さを一定とした場合、アスペクト比が上記範囲より小さいと、ヒータ板11のウエハ加熱面方向への熱の伝搬量が小さくなり、発熱体12のパターンに近似した熱分布が加熱面に発生してしまい、逆にアスペクト比が大きすぎると発熱体12の中央の直上部分が高温となってしまい、結局、発熱体12のパターンに近似した熱分布が加熱面に発生してしまう。従って、温度分布を考慮すると、断面のアスペクト比は、10〜5000であることが好ましいのである。
【0037】発熱体12をヒータ板11の表面に形成する場合は、アスペクト比を10〜200、発熱体12をヒータ板11の内部に形成する場合は、アスペクト比を200〜5000とすることが望ましい。
【0038】発熱体12は、ヒータ板11の内部に形成した場合の方が、アスペクト比が大きくなるが、これは、発熱体12を内部に設けると、加熱面と発熱体12との距離が短くなり、表面の温度均一性が低下するため、発熱体12自体を偏平にする必要があるからである。
【0039】本発明の発熱体12をヒータ板11の内部に偏芯して形成する場合の位置は、ヒータ板11の加熱面の反対側面(底面)に近い位置で、加熱面から底面までの距離に対して50%を超え、99%までの位置とすることが望ましい。50%以下であると、加熱面に近すぎるため、温度分布が発生してしまい、逆に、99%を超えると、ヒータ板11自体に反りが発生して、シリコンウエハが破損するからである。
【0040】また、発熱体12をヒータ板11の内部に形成する場合には、発熱体形成層を複数層設けてもよい。この場合は、各層のパターンは、相互に補完するようにどこかの層に発熱体12が形成され、加熱面の上方から見ると、どの領域にもパターンが形成されている状態が望ましい。このような構造としては、例えば、互いに千鳥の配置になっている構造が挙げられる。
【0041】導体ペーストとしては特に限定されないが、導電性を確保するための金属粒子または導電性セラミックが含有されているほか、樹脂、溶剤、増粘剤などを含むものが好ましい。
【0042】上記金属粒子としては、例えば、貴金属(金、銀、白金、パラジウム)、鉛、タングステン、モリブデン、ニッケルなどが好ましい。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの金属は、比較的酸化しにくく、発熱するに充分な抵抗値を有するからである。上記導電性セラミックとしては、例えば、タングステン、モリブデンの炭化物などが挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0043】これら金属粒子または導電性セラミック粒子の粒径は、0.1〜100μmが好ましい。0.1μm未満と微細すぎると、酸化されやすく、一方、100μmを超えると、焼結しにくくなり、抵抗値が大きくなるからである。
【0044】上記金属粒子の形状は、球状であっても、リン片状であってもよい。これらの金属粒子を用いる場合、上記球状物と上記リン片状物との混合物であってよい。上記金属粒子がリン片状物、または、球状物とリン片状物との混合物の場合は、金属粒子間の金属酸化物を保持しやすくなり、発熱体12と窒化物セラミック等との密着性を確実にし、かつ、抵抗値を大きくすることができるため有利である。
【0045】導体ペーストに使用される樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などが挙げられる。また、溶剤としては、例えば、イソプロピルアルコールなどが挙げられる。増粘剤としては、セルロースなどが挙げられる。
【0046】導体ペーストには、上記したように、金属粒子に金属酸化物を添加し、発熱体12を金属粒子および金属酸化物を焼結させたものとすることが望ましい。このように、金属酸化物を金属粒子とともに焼結させることにより、ヒータ板である窒化物セラミックまたは炭化物セラミックと金属粒子とを密着させることができる。
【0047】金属酸化物を混合することにより、窒化物セラミックまたは炭化物セラミックと密着性が改善される理由は明確ではないが、金属粒子表面や窒化物セラミック、炭化物セラミックの表面は、わずかに酸化されて酸化膜が形成されており、この酸化膜同士が金属酸化物を介して焼結して一体化し、金属粒子と窒化物セラミックまたは炭化物セラミックとが密着するのではないかと考えられる。
【0048】前記金属酸化物としては、例えば、酸化鉛、酸化亜鉛、シリカ、酸化ホウ素(B)、アルミナ、イットリアおよびチタニアからなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
【0049】これらの酸化物は、発熱体12の抵抗値を大きくすることなく、金属粒子と窒化物セラミックまたは炭化物セラミックとの密着性を改善することができるからである。
【0050】上記酸化鉛、酸化亜鉛、シリカ、酸化ホウ素(B)、アルミナ、イットリア、チタニアの割合は、金属酸化物の全量を100重量部とした場合、重量比で、酸化鉛が1〜10、シリカが1〜30、酸化ホウ素が5〜50、酸化亜鉛が20〜70、アルミナが1〜10、イットリアが1〜50、チタニアが1〜50であって、その合計が100重量部を超えない範囲で調整されていることが望ましい。これらの範囲で、これらの酸化物の量を調整することにより、特に窒化物セラミックとの密着性を改善することができる。
【0051】上記金属酸化物の金属粒子に対する添加量は、0.1重量%以上10重量%未満が好ましい。また、このような構成の導体ペーストを使用して発熱体12を形成した際の面積抵抗率は、1〜45mΩ/□が好ましい。
【0052】面積抵抗率が45mΩ/□を超えると、印加電圧量に対して発熱量は大きくなりすぎて、ヒータ板の表面に発熱体12を設けたヒータ板11では、その発熱量を制御しにくいからである。なお、金属酸化物の添加量が10重量%以上であると、面積抵抗率が50mΩ/□を超えてしまい、発熱量が大きくなりすぎて温度制御が難しくなり、温度分布の均一性が低下する。
【0053】発熱体12がヒータ板11の表面に形成される場合には、発熱体12の表面部分に、金属被覆層(図3参照)48が形成されていることが望ましい。内部の金属焼結体が酸化されて抵抗値が変化するのを防止するためである。形成する金属被覆層の厚さは、0.1〜10μmが好ましい。
【0054】金属被覆層を形成する際に使用される金属は、非酸化性の金属であれば特に限定されないが、具体的には、例えば、金、銀、パラジウム、白金、ニッケルなどが挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらのなかでは、ニッケルが好ましい。
【0055】発熱体12には、電源と接続するための端子が必要であり、この端子は、半田を介して発熱体12に取り付けるが、ニッケルは、半田の熱拡散を防止するからである。接続端子としては、例えば、コバール製の端子ピン13が挙げられる。
【0056】なお、発熱体12をヒータ板11の内部に形成する場合には、発熱体表面が酸化されることがないため、被覆は不要である。発熱体12をヒータ板11内部に形成する場合、発熱体の一部が表面に露出していてもよく、発熱体を接続するためのスルーホールが端子部分に設けられ、このスルーホールに端子が接続、固定されていてもよい。
【0057】接続端子を接続する場合、半田としては、銀−鉛、鉛−スズ、ビスマス−スズなどの合金を使用することができる。なお、半田層の厚さは、0.1〜50μmが好ましい。半田による接続を確保するのに充分な範囲だからである。本発明のセラミックヒータでは、セラミック板の内部に電極を埋設して静電チャックとしたり、表面にチャックトップ導体層を設け、内部にガード電極やグランド電極を形成してウエハプローバとして機能させることができる。
【0058】次に、第一の本発明のセラミックヒータの製造方法について説明する。まず、図1に示したヒータ板11の表面に発熱体12が形成されたセラミックヒータの製造方法について説明する。
(1)ヒータ板の作製工程上述した窒化アルミニウムなどの窒化物セラミックまたは炭化物セラミックの粉末に必要に応じてイットリア等の焼結助剤やバインダ等を配合してスラリーを調製した後、このスラリーをスプレードライ等の方法で顆粒状にし、この顆粒を金型などに入れて加圧することにより板状などに成形し、生成形体(グリーン)を作製する。
【0059】次に、生成形体に、必要に応じて、シリコンウエハを支持するための支持ピンを挿入する貫通孔15となる部分や熱電対などの測温素子を埋め込むための有底孔14a〜14iとなる部分を形成する。
【0060】次に、この生成形体を加熱、焼成して焼結させ、セラミック製の板状体を製造する。この後、所定の形状に加工することにより、ヒータ板11を作製するが、焼成後にそのまま使用することができる形状としてもよい。加圧しながら加熱、焼成を行うことにより、気孔のないヒータ板11を製造することが可能となる。加熱、焼成は、焼結温度以上であればよいが、窒化物セラミックまたは炭化物セラミックでは、1000〜2500℃である。
【0061】(2)ヒータ板に導体ペーストを印刷する工程導体ペーストは、一般に、金属粒子、樹脂、溶剤からなる粘度の高い流動物である。この導体ペーストをスクリーン印刷などを用い、発熱体を設けようとする部分に印刷を行うことにより、導体ペースト層を形成する。発熱体は、ヒータ板全体を均一な温度にする必要があることから、図1に示すような同心円状からなるパターンに印刷することが望ましい。導体ペースト層は、焼成後の発熱体12の断面が、方形で、偏平な形状となるように形成することが望ましい。
【0062】(3)導体ペーストの焼成ヒータ板11の底面に印刷した導体ペースト層を加熱焼成して、樹脂、溶剤を除去するとともに、金属粒子を焼結させ、ヒータ板11の底面に焼き付け、発熱体12を形成する。加熱焼成の温度は、500〜1000℃が好ましい。導体ペースト中に上述した金属酸化物を添加しておくと、金属粒子、ヒータ板および金属酸化物が焼結して一体化するため、発熱体とヒータ板との密着性が向上する。
【0063】(4)金属被覆層の形成発熱体12表面には、金属被覆層を設けることが望ましい。金属被覆層は、電解めっき、無電解めっき、スパッタリング等により形成することができるが、量産性を考慮すると、無電解めっきが最適である。
【0064】(5)端子等の取り付け発熱体12のパターンの端部に電源との接続のための端子(端子ピン13)を半田で取り付ける。また、有底孔14a〜14iに銀ろう、金ろうなどで熱電対を固定し、ポリイミド等の耐熱樹脂で封止し、セラミックヒータ10の製造を終了する。
【0065】次に、ヒータ板の内部に発熱体が形成されたセラミックヒータの製造方法について説明する。
(1)ヒータ板の作製工程まず、窒化物セラミックまたは炭化物セラミックの粉末をバインダ、溶剤等と混合してペーストを調製し、これを用いてグリーンシートを作製する。
【0066】上述したセラミック粉末としては、窒化アルミニウム、炭化ケイ素などを使用することができ、必要に応じて、イットリア等の焼結助剤を加えてもよい。また、バインダとしては、アクリル系バインダ、エチルセルロース、ブチルセロソルブ、ポリビニルアルコールから選ばれる少なくとも1種が望ましい。
【0067】さらに溶媒としては、α−テルピネオール、グリコールから選ばれる少なくとも1種が望ましい。これらを混合して得られるペーストをドクターブレード法でシート状に成形してグリーンシートを作製する。グリーンシートの厚さは、0.1〜5mmが好ましい。
【0068】次に、得られたグリーンシートに、必要に応じて、シリコンウエハを支持するための支持ピンを挿入する貫通孔となる部分、熱電対などの測温素子を埋め込むための有底孔となる部分、発熱体を外部の端ピンと接続するためのスルーホールとなる部分等を形成する。後述するグリーンシート積層体を形成した後に、上記加工を行ってもよい。
【0069】(2)グリーンシート上に導体ペーストを印刷する工程グリーンシート上に、金属ペーストまたは導電性セラミックを含む導電性ペーストを印刷する。これらの導電ペースト中には、金属粒子または導電性セラミック粒子が含まれている。
【0070】タングステン粒子またはモリブデン粒子の平均粒子径は、0.1〜5μmが好ましい。平均粒子が0.1μm未満であるか、5μmを超えると、導体ペーストを印刷しにくいからである。このような導体ペーストとしては、例えば、金属粒子または導電性セラミック粒子85〜87重量部;アクリル系、エチルセルロース、ブチルセロソルブ、ポリビニルアルコールから選ばれる少なくとも1種のバインダ1.5〜10重量部;および、α−テルピネオール、グリコールから選ばれる少なくとも1種の溶媒を1.5〜10重量部を混合した組成物(ペースト)が挙げられる。
【0071】(3)グリーンシートの積層工程導体ペーストを印刷していないグリーンシートを、導体ペーストを印刷したグリーンシートの上下に積層する。このとき、上側に積層するグリーンシートの数を下側に積層するグリーンシートの数よりも多くして、発熱体の形成位置を底面の方向に偏芯させる。具体的には、上側のグリーンシートの積層数は20〜50枚が、下側のグリーンシートの積層数は5〜20枚が好ましい。
【0072】(4)グリーンシート積層体の焼成工程グリーンシート積層体の加熱、加圧を行い、グリーンシートおよび内部の導体ペーストを焼結させる。加熱温度は、1000〜2000℃が好ましく、加圧の圧力は、100〜200kg/cmが好ましい。加熱は、不活性ガス雰囲気中で行う。不活性ガスとしては、例えば、アルゴン、窒素などを使用することができる。
【0073】なお、焼成を行った後に、測温素子を挿入するための有底孔を設けてもよい。有底孔は、表面研磨後に、サンドブラストなどのブラスト処理を行うことにより形成することができる。また、内部の発熱体と接続するためのスルーホールに端子を接続し、加熱してリフローする。加熱温度は、200〜500℃が好適である。さらに、測温素子としての熱電対などを銀ろう、金ろうなどで取り付け、ポリイミドなどの耐熱性樹脂で封止し、セラミックヒータの製造を終了する。
【0074】次に、第二の本発明のセラミックヒータについて説明する。第二の本発明のセラミックヒータは、セラミック板の表面または内部に発熱体が形成されるとともに、このセラミック板の温度を測定する測温素子と、上記発熱体に電力を供給する制御部と、上記測温素子により測定された温度データを記憶する記憶部と、上記温度データから上記発熱体に必要な電力を演算する演算部とを備えてなるセラミックヒータにおいて、上記セラミック板に、被加熱物を加熱する加熱面の反対側から加熱面に向けて有底孔を設けるとともに、該有底孔の底を発熱体よりも相対的に加熱面に近く形成し、この有底孔に測温素子を設けたことを特徴とする。
【0075】第二の本発明のセラミックヒータによれば、測温場所が発熱体よりもシリコンウエハの加熱面に近いので、より正確なシリコンウエハの温度の測定が可能となり、この正確な温度の測定結果を記憶部に記憶し、上記記憶部で記憶された温度データに基づき、均一加熱のために発熱体に投入する電圧を演算部で計算し、この計算結果に基づき、制御部より制御電圧を発熱体に印加するので、シリコンウエハ全体を均一に加熱することが可能となる。
【0076】また、窒化物セラミックや炭化物セラミックは、熱膨張係数が金属よりも小さく、機械的な強度が金属に比べて格段に高いため、ヒータ板を薄くて軽いものとすることができる。さらに、ヒータ板の熱伝導率が高く、ヒータ板自体が薄いため、ヒータ板の表面温度が、発熱体の温度変化に迅速に追従する。
【0077】図2(a)は、第二の本発明のセラミックヒータの一例の概略を示したブロック図であり、(b)は、その一部を示した部分拡大断面図である。図2に示したように、このセラミックヒータ20では、ヒータ板21に貫通孔25が複数個(図中では、1個のみ)設けられ、その貫通孔25に支持ピン26が挿入され、この支持ピン26上にシリコンウエハ19が載置されるようになっている。また、この支持ピン26を上下させることにより、シリコンウエハ19を図示しない搬送機に渡したり、搬送機からシリコンウエハ19を受け取ったりすることができるようになっている。また、支持ピン26により、シリコンウエハ19をヒータ板21から所定距離に離間させた状態で保持し、加熱を行うこともできるようになっている。
【0078】一方、ヒータ板21の内部に発熱体22a、22bが埋設され、この発熱体22a、22bは、スルーホール28を介して底面に設けられた端子ピン23に接続されている。また、端子ピン23には、ソケット32が取り付けられ、このソケット32は、電源を有する制御部29に接続されている。
【0079】また、ヒータ板21には、底面21b側から有底孔24が設けられ、この有底孔24の底には、熱電対27が固定されている。この熱電対27は、記憶部30に接続され、各熱電対27の温度を一定時間毎に測定し、そのデータを記憶することができるようになっている。そして、この記憶部30は、制御部29に接続されるとともに、演算部31に接続され、記憶部30に記憶されたデータに基づき、演算部31で制御する電圧値等の計算を行い、これに基づき、制御部29から各発熱体21に対して所定の電圧を印加し、加熱面21aの温度を均一化することができるようになっている。
【0080】セラミックヒータ20を構成する各部材(ヒータ板21、発熱体22a、22b、スルーホール28)やヒータ板21に形成する有底孔24等は、第一のセラミックヒータの場合と同様に構成されているので、ここではその説明を省略する。
【0081】次に、この第二の本発明のセラミックヒータ20の動作について、説明する。まず、制御部29を作動させることによりセラミックヒータ20に電力を投入すると、ヒータ板21自体の温度が上がり始めるが、外周部の方の表面温度がやや低温になる。
【0082】熱電対27で測温したデータは、記憶部30に一端格納される。次に、この温度データは演算部31に送られ、演算部31において、各測定点における温度の差ΔTを演算し、さらに、加熱面21aの温度の均一化のために必要なデータΔWを演算する。
【0083】例えば、発熱体22aと発熱体22bにおける温度差ΔTがあり、発熱体22aの方が低ければ、ΔTを0にするような電力データΔWを演算し、これを制御部29に送信して、これに基づいた電力を発熱体22aに投入して昇温させるのである。
【0084】電力の計算アルゴリズムについては、ヒータ板21の比熱と加熱域の重量から昇温に必要な電力を演算する方法が最も簡便であり、これに発熱体パターンに起因する補正係数を加味してもよい。また、予め、特定の発熱体パターンについて昇温試験を行い、測温位置、投入電力、温度の関数を予め求めておき、この関数から投入電力を演算してもよい。そして、演算部31で演算された電力に対応する印加電圧と時間とを制御部29に送信し、制御部29でその値に基づいて各発熱体22に電力を投入することになる。
【0085】図3は、第二の本発明のセラミックヒータの他の一例の概略を示したブロック図である。図3に示したセラミックヒータ40では、ヒータ板41の底面41bに発熱体42a、42bが形成され、発熱体42a、42bの周囲に金属被覆層48が形成されている。また、発熱体42a、42bに金属被覆層48を介して端子ピン43が接続、固定され、端子ピン43に、ソケット52が取り付けられている。そして、このソケット52は、電源を有する制御部29に接続されており、そのほかは、図2に示したセラミックヒータと同様に構成されている。
【0086】図3に示したセラミックヒータ40の動作は、図2に示したセラミックヒータ20と同様であり、熱電対42a、42bの温度を一定時間毎に測定して記憶部50で記憶し、このデータから演算部51で制御する電圧値等の計算を行い、これに基づき、制御部49から発熱体42a、42bに対して所定の電圧を印加して、セラミックヒータ40の加熱面41a全体の温度を均一化することができるようになっている。
【0087】
【実施例】以下、本発明をさらに詳細に説明する。
(実施例1)窒化アルミニウム製のセラミックヒータ(図1参照)の製造(1)窒化アルミニウム粉末(平均粒径:1.1μm)100重量部、イットリア(平均粒径:0.4μm)4重量部、アクリル系バインダ12重量部およびアルコールからなる組成物のスプレードライを行い、顆粒状の粉末を作製した。
【0088】(2)次に、この顆粒状の粉末を金型に入れ、平板状に成形して生成形体(グリーン)を得た。この生成形体にドリル加工を施し、シリコンウエハの支持ピンを挿入する貫通孔15となる部分、熱電対を埋め込むための有底孔14a〜14iとなる部分(直径:1.1mm、深さ:2mm)を形成した。
【0089】(3)加工処理の終った生成形体を1800℃、圧力:200kg/cmでホットプレスし、厚さが3mmの窒化アルミニウム板状体を得た。次に、この板状体から直径210mmの円板体を切り出し、セラミック製の板状体(ヒータ板)11とした。
【0090】(4)上記(3)で得たヒータ板11に、スクリーン印刷にて導体ペーストを印刷した。印刷パターンは、図1に示したような同心円状のパターンとした。導体ペーストとしては、プリント配線板のスルーホール形成に使用されている徳力化学研究所製のソルベストPS603Dを使用した。この導体ペーストは、銀−鉛ペーストであり、銀100重量部に対して、酸化鉛(5重量%)、酸化亜鉛(55重量%)、シリカ(10重量%)、酸化ホウ素(25重量%)およびアルミナ(5重量%)からなる金属酸化物を7.5重量部含むものであった。また、銀粒子は、平均粒径が4.5μmで、リン片状のものであった。
【0091】(5)次に、導体ペーストを印刷したヒータ板11を780℃で加熱、焼成して、導体ペースト中の銀、鉛を焼結させるとともにヒータ板11に焼き付け、発熱体12を形成した。銀−鉛の発熱体12は、厚さが5μm、幅2.4mm、面積抵抗率が7.7mΩ/□であった。
【0092】(6)硫酸ニッケル80g/l、次亜リン酸ナトリウム24g/l、酢酸ナトリウム12g/l、ほう酸8g/l、塩化アンモニウム6g/lの濃度の水溶液からなる無電解ニッケルめっき浴に上記(5)で作製したヒータ板11を浸漬し、銀−鉛の発熱体12の表面に厚さ1μmの金属被覆層(ニッケル層)を析出させた。
【0093】(7)電源との接続を確保するための端子を取り付ける部分に、スクリーン印刷により、銀−鉛半田ペースト(田中貴金属製)を印刷して半田層を形成した。ついで、半田層の上にコバール製の端子ピン13を載置して、420℃で加熱タフローし、端子ピン13を発熱体12の表面に取り付けた。
【0094】(8)温度制御のための熱電対を81.7Au−18.3Niの金ローで接続し、(1030℃で加熱して融着)、セラミックヒータ10を得た。
【0095】(実施例2)炭化ケイ素製のセラミックヒータの製造平均粒径1.0μmの炭化ケイ素を使用し、焼結温度を1900℃とし、さらに得られたヒータ板の表面を1500℃で2時間焼成して表面に厚さ1μmのSiO層を形成したほかは、実施例1と同様にし、炭化ケイ素製のセラミックヒータを製造した。
【0096】(実施例3)発熱体を内部に有するセラミックヒータの製造(1)窒化アルミニウム粉末(トクヤマ社製 平均粒径:1.1μm)100重量部、イットリア(平均粒径:0.4μm)4重量部、アクリルバインダ11.5重量部、分散剤0.5重量部および1−ブタノールとエタノールとからなるアルコール53重量部を混合したペーストを用い、ドクターブレート法により成形を行って、厚さ0.47mmのグリーンシートを得た。
【0097】(2)次に、このグリーンシートを80℃で5時間乾燥させた後、パンチングにより直径1.8mm、3.0mm、5.0mmのシリコンウエハ支持ピンを挿入する貫通孔15となる部分、端子ピンと接続するためのスルーホールとなる部分を設けた。
【0098】(3)平均粒子径1μmのタングステンカーバイト粒子100重量部、アクリル系バインダ3.0重量部、α−テルピネオール溶媒3.5重量部および分散剤0.3重量部を混合して導体ペーストAを調製した。
【0099】平均粒子径3μmのタングステン粒子100重量部、アクリル系バインダ1.9重量部、α−テルピネオール溶媒3.7重量部および分散剤0.2重量部を混合して導体ペーストBを調製した。この導電性ペーストAをグリーンシートにスクリーン印刷で印刷し、導体ペースト層を形成した。印刷パターンは、図1に示したような同心円パターンとした。また、端子ピンを接続するためのスルーホール用の貫通孔に導体ペーストBを充填した。上記処理の終わったグリーンシートに、さらに、タングステンペーストを印刷しないグリーンシートを上側(加熱面)に37枚、下側に13枚、130℃、80kg/cmの圧力で積層した。
【0100】(4)次に、得られた積層体を窒素ガス中、600℃で5時間脱脂し、1890℃、圧力150kg/cmで3時間ホットプレスし、厚さ3mmの窒化アルミニウム板状体を得た。これを230mmの円板状に切り出し、内部に厚さ6μm、幅10mmの発熱体を有するセラミックヒータとした。
【0101】(5)次に、(4)で得られた板状体を、ダイヤモンド砥石で研磨した後、マスクを載置し、SiC等によるブラスト処理で表面に熱電対のための有底孔(直径:1.2mm、深さ:2.0mm)を設けた。
【0102】(6)さらに、スルーホール用の貫通孔の一部をえぐり取って凹部とし、この凹部にNi−Auからなる金ろうを用い、700℃で加熱リフローしてコバール製の端子ピンを接続させた。なお、端子ピンの接続は、タングステンの支持体が3点で支持する構造が望ましい。接続信頼性を確保することができるからである。
(8)次に、温度制御のための複数の熱電対を有底孔に埋め込み、セラミックヒータの製造を完了した。
【0103】(実施例4)セラミックヒータの温度制御(1)電源を有する制御部、記憶部および演算部を備えた温調器(オムロン製、E5ZE)を用意し、実施例1で製造したセラミックヒータ10(図1参照)に、端子ピン13を介して制御部からの配線を接続し、シリコンウエハをこのセラミックヒータ10上に載置した。
【0104】(2)次に、このセラミックヒータ10に電圧を印加して、一旦200℃まで昇温しておき、さらに200〜400℃まで昇温させ、図1に示す有底孔14a〜14cに設置された熱電対により温度を測定した。測定結果を図4に示した。また、発熱体12a、12b、12cに投入した電力(電流値で表記する)のプロファイルを図5に示した。図5では、縦軸に温度をとり、横軸に経過時間をとっている。このセラミックヒータ10上に載置したシリコンウエハは、加熱の過程において、破損せず、均一に加熱された。縦軸に電圧をとり、横軸に経過時間をとっている。
【0105】
【発明の効果】以上説明したように第一および第二の本発明のセラミックヒータによれば、正確な被加熱物の温度の測定が可能となり、この温度の測定結果に基づいて発熱体の発熱状態を調整することにより、シリコンウエハ全体を均一に加熱することができる。




 

 


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