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ホットプレートユニット - イビデン株式会社
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発明の名称 ホットプレートユニット
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−52978(P2001−52978A)
公開日 平成13年2月23日(2001.2.23)
出願番号 特願2000−177797(P2000−177797)
出願日 平成11年8月9日(1999.8.9)
代理人 【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣 (外1名)
発明者 古川 正和 / 伊藤 康隆
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】有底状をしたケーシングの開口部に、抵抗体を有するホットプレートを設置してなるホットプレートユニットであって、前記ケーシングの底部に開口部が形成されてなることを特徴とするホットプレートユニット。
【請求項2】前記ケーシングには、内外を連通させる流体供給ポートが形成されてなることを特徴とする請求項1に記載のホットプレートユニット。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ホットプレートユニットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体製造プロセスにおいて、例えば感光性樹脂塗布工程を経たシリコンウェハを加熱乾燥させる場合、通常、ホットプレートと呼ばれる加熱装置が用いられる。
【0003】この種の装置の従来例としては、例えば特公平4−13873号公報に開示されたもの等がある。同公報における装置は、電熱部材としての窒化アルミニウム焼結体製のホットプレートと、そのプレートに設けられるホットプレートとしての抵抗体とからなる。抵抗体はホットプレートを構成するセラミック基材間に挟持されている。プレートの側方に突出している抵抗体の両端部は、それぞれ配線を介して電源に接続される。
【0004】そして、ホットプレートの上面側に被加熱物であるシリコンウェハを載置し、この状態で抵抗体に通電することにより、シリコンウェハが数百℃に加熱されるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、抵抗体への通電により所定時間の加熱を行なって感光性樹脂を乾燥させた場合には、まずホットプレートをある程度低い温度まで放冷し、その後でシリコンウェハを取り外す必要がある。しかしながら、放冷にはある程度の時間を要するので、このことが生産性の向上を図るうえで障害となっていた。
【0006】そこで、例えば特公平8−8246号公報では、放熱フィン型の冷却体をホットプレートに取り付ける技術が記載されている。しかし、この冷却体では、ホットプレートを局所的に冷却させることはできるものの、全体を均一に冷却させることができなかった。
【0007】本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、簡単な構造かつ低コストでホットプレート全体を短時間で均一に冷却することができるホットプレートユニットを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明では、有底状をしたケーシングの開口部に、抵抗体を有するホットプレートを設置してなるホットプレートユニットであって、前記ケーシングの底部に開口部が形成されてなることを要旨とする。
【0009】請求項2に記載の発明では、請求項1に記載のホットプレートユニットにおいて、前記ケーシングには、内外を連通させる流体供給ポートが形成されてなることを要旨とする。
【0010】以下、本発明の「作用」について説明する。請求項1に記載の発明によると、ケーシングの底部に形成された開口部を通じてケーシング内外の流体が流通する。このため、ホットプレートの熱は、ケーシング内外を流通する流体によって効果的に冷却される。したがって、ホットプレート全体を短時間で均一に冷却することができる。しかも、ケーシングに開口部を設けるだけでよいため、簡単な構造かつ低コストでホットプレート全体を短時間で均一に冷却することができる。
【0011】請求項2に記載の発明によると、ケーシングには内外を連通させる流体供給ポートが形成されている。このため、該ポートからケーシング内に流体を流通させることにより、該流体をホットプレートの全体に均一に吹き付けることができる。そして、吹き付けた流体を開口部から効率よく排出することができる。よって、流体の流通を促進させることができ、ホットプレートを強制的に冷却することが可能となる。したがって、ホットプレート全体をより短時間で均一に冷却することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施形態のホットプレートユニット1を図1,図2に基づき詳細に説明する。
【0013】図1,図2に示されるホットプレートユニット1は、ケーシング2及びホットプレート3を主要な構成要素として備えている。ケーシング2は有底状の金属製部材(ここではアルミニウム製部材)であって、断面円形状の開口部4をその上部側に備えている。このケーシング2の底部2aの中心部における3箇所には、図示しないリフトピンが挿通されるピン挿通スリーブ5が設けられている。これらのリフトピンは、シリコンウェハW1を3点で支持した状態で同シリコンウェハW1を昇降させる。底部2aの外周部には、ホットプレート3に電流を供給するリード線6を挿通するためのリード線引出用孔7が形成されている。
【0014】本実施形態のホットプレート3は、感光性樹脂が塗布されたシリコンウェハW1を200〜300℃にて乾燥させるための低温用ホットプレート3である。このホットプレート3は、セラミック焼結体からなる板状基材9に、抵抗体としての抵抗パターン10を設けることにより構成されている。この板状基材9は、後述するシールリング14を介して、ケーシング2の開口部4に設置される。これを設置することにより、ケーシング2の内面側とホットプレート3の下面側との間には内部空間S1が形成される。
【0015】図1に示されるように、ホットプレート3を構成する板状基材9は円形状であって、ケーシング2の外形寸法より若干小径となるように設計されている。抵抗パターン10は、板状基材9の下面側において同心円状ないし渦巻き状に形成されている。ホットプレート3の中心部には、各リフトピンに対応した3箇所にそれぞれピン挿通孔11が透設されている。
【0016】板状基材9を構成するセラミック焼結体としては、耐熱性に優れかつ熱伝導率が高いという性質を有する窒化物セラミック焼結体を選択することがよい。窒化物セラミックとしては、例えば窒化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化ホウ素、窒化チタン等のような金属窒化物セラミックの焼結体が好ましく、なかでも窒化アルミニウム焼結体が望ましい。その理由は、上記の焼結体中で熱伝導率が最も高いからである。なおこれらの他に、炭化ケイ素、炭化ジルコニウム、炭化チタン、炭化タンタル、炭化タングステン等のような金属炭化物セラミックの焼結体を選択してもよい。
【0017】本実施形態の抵抗パターン10は、焼結体である板状基材9に対して導電ペーストを焼き付けることにより形成されたものである。導電ペーストとしては、金属粒子、金属酸化物、樹脂、溶剤などを含むものが一般的に使用される。導電ペーストに使用される好適な金属粒子としては、例えば、金、銀、白金、パラジウム、鉛、タングステン、ニッケル等が挙げられる。これらの金属は高温に晒されても比較的酸化しにくく、通電により発熱させるにあたって充分な抵抗値を有するからである。導電ペーストに使用される好適な金属酸化物としては、例えば、酸化鉛、酸化亜鉛、シリカ、酸化ホウ素、アルミナ、イットリア、チタニア等が挙げられる。
【0018】図2に示されるように、抵抗パターン10の端部には、外部接続端子としてのパッド10aが形成されている。これらのパッド10aには、導電性材料からなる端子ピン12の基端部がはんだ付けされている。その結果、各端子ピン12と抵抗パターン10との電気的な導通が図られている。一方、各端子ピン12の先端部には、リード線6の先端部にあるソケット6aが嵌着されている。従って、リード線6及び端子ピン12を介して抵抗パターン10に電流が供給される結果、抵抗パターン10の温度が上昇し、ホットプレート3全体が加熱される。
【0019】図2に示されるように、ケーシング2の開口部4の上縁には、複数のねじ孔13が等間隔に透設されている。同じく前記開口部4の上縁には、シール構造としてのシールリング14が配設されている。同シールリング14は、環状をなしかつ開口部4の大きさとほぼ等しくなっている。シールリング14の形成用材料としては、例えば樹脂や、ゴム等のような弾性体などが好ましい。シールリング14において各ねじ孔13に対応する箇所には、複数のねじ孔15が透設されている。シールリング14の内周面には、ホットプレート3の下面側外周部を水平に支持するための支持段部16がその全周にわたって形成されている。なお、支持段部16にホットプレート3を支持させたとき、シールリング14の上端面の高さとホットプレート3の上面の高さとがほぼ同一になる。
【0020】そして、本実施形態におけるシールリング14は、ケーシング2の開口部4の上縁とホットプレート3の下面外周部とがなす隙間をシールすることで、当該隙間を介したエアの流通を防止する役割を担っている。
【0021】図1,図2に示されるように、シールリング14の上面には、係止リング21がねじ25により固定されている。この係止リング21は、環状の本体22と、複数のねじ孔23と、複数の係止片24とを有する。支持段部16にセットされたホットプレート3は、各係止片24によって板厚方向から押圧されることにより、シールリング14に挟持固定される。
【0022】図1に示されるように、ケーシング2の底部2aには、流体供給ポート17がボルト等を用いて設置されている。この流体供給ポート17は2個形成されている。また、ケーシング2の底部2aには、ケーシング2の内外を連通する開口部31が透設されている。本実施形態において流体供給ポート17は、底部2aの略中央に並設されている。また、各開口部31は、各流体供給ポート17を挟んで、同供給ポート17から離間した位置に配設されている。すなわち、各開口部31は、各流体供給ポート17よりも、底部2aの両端方向にそれぞれ離間した位置に配設されている。流体供給ポート17は、内端面及び外端面の両方において開口する流路を備えている。このため、その流路を介してケーシング2の内外が連通されている。
【0023】流体供給ポート17の外端面側の開口部の内周面には雌ねじ溝が形成されていて、当該開口部には図示しない流体供給用の配管の一端が着脱可能となっている。この配管の他端は気体圧送ポンプに接続されているため、同配管を介して冷却用流体としてのエアが供給されるようになっている。なお、前記配管の他端は装置からいくぶん離れた箇所にて開放されている。
【0024】図2に示されるように、上記のリード線引出用孔7には、シール構造としてのシールパッキング8が装着されている。このシールパッキング8は環状をなしており、ゴム等のような好適な弾性体によって形成されている。各リード線6は、このシールパッキング8の貫通孔に挿通されたうえでケーシング2の外部に引き出されている。即ち、本実施形態におけるシールパッキング8は、各リード線6とリード線引出用孔7とがなす隙間をシールすることで、当該隙間を介したエアの流通を防止する役割を担っている。
【0025】さて、次にこのホットプレートユニット1の使用方法について説明する。感光性樹脂が塗布されたシリコンウェハW1をホットプレート3上に載置し、この状態で抵抗パターン10に通電する。すると、加熱されたホットプレート3との接触によって、シリコンウェハW1の温度が次第に上昇する。所定時間のあいだ加熱を行なうことにより感光性樹脂が充分に乾燥したら、抵抗パターン10への通電を止める。
【0026】ここで、気体圧送ポンプを駆動して流体供給ポート17側に冷却用のエアを供給し、同ポート17を介してエアを内部空間S1内に導入する。流体供給ポート17を経て吐出されたエアは、内部空間S1内にてホットプレート3の下面側に垂直に吹き付けられる。そして、該エアは、ホットプレート3の下面側全体に接触しながら、開口部31のほうに向かって流れる。その際、同エアによってホットプレート3の熱が全体的にほぼ均一に奪われる。熱を奪って温度が上昇したエアは、さらに開口部31から再び空間の外に流出する。なお、一連のエアの流れは、図1における太線矢印により概略的に示されている。そして、ホットプレート3がある程度低い温度まで冷やされたら、シリコンウェハW1をホットプレート3から取り外す。
【0027】従って、本実施形態によれば以下のような効果を得ることができる。
(1)このホットプレートユニット1では、ケーシング2の底部2aに2個の開口部31が形成されている。このため、開口部31を通じてケーシング2の内外の流体が流通する。このため、ホットプレート3の熱は、ケーシング2の内外を流通する流体によって効果的に冷却される。したがって、ホットプレート3全体を短時間で均一に冷却することができる。しかも、ケーシング2に開口部31を設けるだけでよいため、例えばケーシング2に流体排出ポートを設けた場合に比べて簡単な構造かつ低コストとなる。よって、簡単な構造かつ低コストでホットプレート3全体を短時間で均一に冷却することができる。
【0028】(2)ケーシング2の底部2aには、2個の流体供給ポート17が形成されている。このため、同ポート17からケーシング2の内部空間S1内に冷却用のエアを流通させることができる。そして、このエアをホットプレート3の下面側全体に接触させることにより、同プレート3を強制的に冷却することができる。このため、ホットプレート3を強制的に冷却することが可能となるとともに、ホットプレート3の熱を奪ったエアを開口部31から外部へ排出することができる。よって、エアの流通をより促進させることができ、ホットプレート3全体をより短時間で均一に冷却することができる。
【0029】(3)このホットプレートユニット1では、各流体供給ポート17がケーシング2の底部2aに形成されている。このため、同ポート17からケーシング2内に流通されたエアを、ホットプレート3の下面に対して垂直に吹き付けることができる。このため、比較的短時間にホットプレート3を冷却させることができる。
【0030】(4)流体供給ポート17は2個形成されているため、該エアをホットプレート3全体に均一に接触させることができ、同プレート3を均一に冷却することができる。また、開口部31も2個設けられているため、ホットプレート3の熱を奪ったエアを効率よく外部に排出することができる。
【0031】(5)このホットプレートユニット1では、ケーシング2とホットプレート3との間に内部空間S1が形成されている。ホットプレート3の下面側には端子ピン12等の突起物が存在するものの、それらはケーシング2とホットプレート3と間に形成された空間S1内に配置されている。即ち、前記突起物は装置の外部に非露出となり、いわば保護された状態となる。従って、突起物の存在如何に関係なく、ケーシング2の底面を図示しない支持ステージに対して、困難なく取付ることができる。
【0032】なお、本発明の実施形態は以下のように変更してもよい。
・ 密閉性がある程度確保されるのであれば、シールリング14を省略するとともに、ケーシング2の開口部4の上面に直かに係止リング21をねじ止めし、この状態で開口部4にホットプレート3を取り付けてもよい。即ち、ホットプレート3はケーシング2に対して直接取り付けられることができる。
【0033】・ 前記実施形態では、ケーシング2の底部2aに、2個の流体供給ポート17を配設している。しかし、これら各ポート17を、3個またはそれ以上に増設してもよい。このようにすれば、各ポート17の数を増やすほど、ホットプレート3をより短時間に冷却できるとともに、ホットプレート3をより均一に冷却することができる。なお、開口部31の数についても同様に、3個以上配設してもよい。
【0034】・ 例えば、図3(a)に示すように、前記抵抗パターン10として、三分割された各抵抗部32〜34を用い、各抵抗部32〜34に対して、それぞれ独立した電力供給を行うように変更する。すなわち、抵抗パターン10を三分割することにより、該抵抗パターン10を発熱させるための回路を3個に分割する。この場合、図3(b)にそれぞれ斜線で示すように、ホットプレート3には三つの発熱領域A1〜A3ができる。
【0035】そして、図3(b)に示すように、各発熱領域A1〜A3毎に複数(本実施形態では3個)の流体供給ポート17及び開口部31を設ける。なお、同図において、同一の領域A1〜A3に配設された各流体供給ポート17及び開口部31は、それぞれ正三角形の頂点となる位置に配置されている。
【0036】このようにすれば、各回路のON・OFF動作によって温度制御を行うことができるようになる。また、各発熱領域A1〜A3毎に冷却用のエアを吹き付けて冷却させることができるため、ホットプレート3をより均一に冷却することができる。
【0037】なお、各流体供給ポート17及び開口部31は、正三角形の頂点となる位置に限らず、任意の位置に配設されてもよい。また、同一の領域における流体供給ポート17及び開口部31の形成個数は、3個に限らず、少なくとも1個あればよい。すなわち、流体供給ポート17及び開口部31は、各発熱領域A1〜A3毎にそれぞれ1個以上形成されていればよい。
【0038】さらに、回路の分割個数は、三つに限らず、二つまたは四つ以上であってもよい。そしてこの場合、各流体供給ポート17の配設総数は、分割された回路の総数の70パーセント以上であればよく、必ずしも一回路に対して1個以上の流体供給ポート17を配設する必要はない。すなわち、流体供給ポート17は、回路数が4個のときには3個以上配設されていればよく、回路数が10個のときには7個以上配設されていればよい。
【0039】・ 配線引き出し部である配線引出用孔7を、ケーシング2の底部2a以外の場所、例えばケーシング2の側壁部に配設してもよい。
・ ケーシング2に区画された内部空間S1内には、エア(空気)以外の気体、例えば炭酸ガスや窒素等の不活性ガスを冷却用流体として流通することも可能である。また、電気的構成に悪影響を与えないものであれば、液体を冷却用流体として流通させることも許容されうる。
【0040】・ 上記のホットプレート3を構成する板状基材9に、必要に応じて熱電対を埋め込んでおいてもよい。熱電対によりホットプレート3の温度を測定し、そのデータをもとに電圧値や電流値を変えることで、温度制御をすることができるからである。この場合、熱電対のリード線も同じくシールパッキング8を介して外部に引き出しておくことがよい。
【0041】次に、特許請求の範囲に記載された技術的思想のほかに、前述した実施形態によって把握される技術的思想を以下に列挙する。
(1) 請求項2に記載のホットプレートユニットにおいて、前記流体供給ポートは、複数個形成されていること。
【0042】(2) 請求項1,2、技術的思想(1)のいずれか1項に記載のホットプレートユニットにおいて、前記開口部は、複数個形成されていること。これら技術的思想(1),(2)に記載の発明によれば、より短時間かつ均一にホットプレートを冷却させることができる。
【0043】(3) 請求項1,2、技術的思想1,2のいずれか1つにおいて、前記流体はエア(空気)であること。従って、この技術的思想3に記載の発明によれば、低反応性であり抵抗体間ショートの心配がなく、かつ低コスト化にも有利である。
【0044】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1に記載の発明によれば、簡単な構造かつ低コストでホットプレート全体を短時間で均一に冷却することができる。
【0045】請求項2に記載の発明によれば、ホットプレート全体をより短時間で均一に冷却することができる。




 

 


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