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パッケージ基板 - イビデン株式会社
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発明の名称 パッケージ基板
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−24090(P2001−24090A)
公開日 平成13年1月26日(2001.1.26)
出願番号 特願平11−194165
出願日 平成11年7月8日(1999.7.8)
代理人 【識別番号】100095795
【弁理士】
【氏名又は名称】田下 明人 (外1名)
【テーマコード(参考)】
5E346
【Fターム(参考)】
5E346 AA03 AA12 AA13 AA15 AA33 AA42 AA43 BB02 BB03 BB04 BB16 BB20 CC21 CC32 CC39 CC40 DD02 DD03 DD07 DD22 DD33 DD47 EE31 FF18 FF45 GG15 GG17 GG22 GG27 GG28 HH01 HH05 HH11 
発明者 野田 宏太
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 ICチップの搭載部の下方に配設された金属基板と誘電体層と導電体層とからなるコンデンサと、前記コンデンサと前記ICチップの搭載部との間に配設された樹脂絶縁層及び配線層と、を備えることを特徴とするパッケージ基板。
【請求項2】 前記コンデンサ収容用の凹部と、外部基板接続用の配線とが設けられた樹脂基板を備えることを特徴とする請求項1のパッケージ基板。
【請求項3】 前記コンデンサを電源用のコンデンサとしたことを特徴とする請求項1のパッケージ基板。
【請求項4】 前記誘電体層が、酸化チタン塩あるいはペロスカイト系材料で形成されてなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1のパッケージ基板。
【請求項5】 前記樹脂基板は、2層以上積層されてなることを特徴とする請求項2に記載のパッケージ基板。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】ICチップなどの電子部品を載置するパッケージ基板に関し、特にコンデンサを内蔵するパッケージ基板に関するのもである。
【0002】
【従来の技術】現在、パッケージ基板では、電源からICチップの電源/アースまでのループインダクタンスを低減するため、チップコンデンサを表面実装することがある。即ち、伝送損出となるループインダクタンスは、図20(A)に示すICチップ270の電源端子272Pからパッケージ基板300内の電源線を介して電源までの配線長、及び、電源からパッケージ基板300内のアース線を介してICチップ270のアース端子272Eまでの配線長に比例する。このため、図20(B)に示すように、パッケージ基板300にチップコンデンサ298を表面実装し、電源からICチップの電源/アースまでの間にチップコンデンサ298を介在させることで、ループインダクタンスを決定するループ長を図中で実線で示すように、チップコンデンサ298間の配線長に短縮する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ループインダクタンスのリアクタンス分XLは、次式に示すように周波数に依存する。
XL=2πfL f:周波数 L:インダクタンスこのため、ICチップの高周波数化に伴い、図20(B)を参照して上述したようにチップコンデンサを実装することによっては、ループインダクタンスのリアクタンス分XLを低減することができなくなってきた。
【0004】係る課題に対応するため、コンデンサを内蔵するセラミック板上に樹脂絶縁層及び配線層を配設した所謂ハイブリッドパッケージ基板が提案されている。このパッケージ基板においては、ICチップの直下にコンデンサを配設することで、ループ長を短縮できる。しかしながら、低い誘電率の樹脂と、コンデンサを形成する高い誘電率の誘電体層とを貫いて信号線を配設するため、インピーダンス不連続による信号の反射、及び、高誘電体通過時に信号伝搬の遅延を発生する。
【0005】本発明は上述した課題を解決するためなされたものであり、その目的とするところは、大容量のコンデンサをICチップの近傍に配置できるパッケージ基板を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決するため、請求項1のパッケージ基板では、ICチップの搭載部の下方に配設された金属基板と誘電体層と導電体層とからなるコンデンサと、前記コンデンサと前記ICチップの搭載部との間に配設された樹脂絶縁層及び配線層と、を備えることを技術的特徴とする。
【0007】請求項2のパッケージ基板は、請求項1において、前記コンデンサ収容用の凹部と、外部基板接続用の配線とが設けられた樹脂基板を備えることを技術的特徴とする。
【0008】請求項3のパッケージ基板は、請求項1又は2において、前記コンデンサを電源用のコンデンサとしたことを技術的特徴とする。
【0009】請求項4のパッケージ基板は、請求項1〜3において、誘電体層が、酸化チタン塩あるいはペロスカイト系材料で形成されてなることを技術的特徴とする。
【0010】請求項5のパッケージ基板は、請求項2において、樹脂基板が2層以上積層されてなることを技術的特徴とする。
【0011】請求項1では、ICチップの直下にコンデンサを配置するため、ICチップとコンデンサとの距離が短くなり、ループインダクタンスを低減することができる。更に、ICチップの真下に金属基板を配設するため、ICチップからマザーボード側への電磁波干渉をシールドすることができる。
【0012】請求項2では、金属基板表面のコンデンサの上に樹脂絶縁層及び配線層を設け、また、金属基板を収容する樹脂基板側に外部基板接続用の配線を設けてあり、コンデンサを信号線が通過しないため、高誘電体によるインピーダンス不連続による反射、及び、高誘電体通過による伝搬遅延が発生しない。
【0013】請求項3では、ICチップ直下に電源コンデンサを配置するため、ICチップと電源コンデンサとの距離が短くなり、大電力を瞬時的にICチップ側へ供給することが可能になる。
【0014】請求項4では、誘電体層が、誘電率の高い酸化チタン塩あるいはペロスカイト系材料で形成されているため、コンデンサを大容量に形成できる。また、誘電体層を焼成して形成すれば、層自体を薄くすることができる。前述の誘電体層で用い得るチタン酸塩とは、チタン酸バリウム、チタン酸鉛系、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ビスマス、チタン酸マグネシウムからなるチタン酸と金属との合金材料を意味して、ペロスカイト系材料とは、少なくともMgxNbyOzである合金材料全般を意味する。その中でもチタン酸バリウムを用いることがよい。その理由として誘電率が10以上にしやすく、金属層と誘電体層との密着が優れているからである。
【0015】請求項5では、樹脂基板を2層以上にすることにより、外部へのバンプ又はピンへの信号線や電源層などの接続の自由度が増し、配線長を短くすることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について図を参照して説明する。先ず、本発明の第1実施形態に係るパッケージ基板の構成について図6、図7を参照して説明する。図6は、パッケージ基板10の断面を示し、図7は、図6に示すパッケージ基板10にICチップ70を搭載し、ドータボード80側へ取り付けた状態を示している。
【0017】図6に示すようにパッケージ基板10は、金属基板12と、金属基板12を収容する樹脂基板20と、ビルドアップ層を構成する層間樹脂絶縁層40、140、240とからなる。層間樹脂絶縁層40には、バイアホール46及び導体回路48が形成され、層間樹脂誘電体層140には、バイアホール146及び導体回路148が形成されている。層間樹脂絶縁層240には、バイアホール246及び導体回路248が形成されている。
【0018】図7に示すように該バイアホール246には、ICチップ70のパッド72S、72P1,72P2へ接続するためのバンプ66が形成されている。一方、樹脂基板20にはスルーホール26S、26Pが形成されている。金属基板12の側方に配設された該スルーホール26Sは、上方の端部に層間樹脂絶縁層40のバイアホール46へ接続されており、また、下端にドータボード80の信号用パッド82Sへ接続するためのバンプ66が配設されている。また、該樹脂基板20の金属基板12の下方に配設されたスルーホール26Pの下端には、ドータボード80の電源用パッド82Pへ接続するためのバンプ66が配設されている。
【0019】該金属基板12の上面には誘電体層14が配設され、該誘電体層14の上面には導電体層16が配設されている。即ち、金属基板12の上面に誘電体層14及び導電体層16を配設することで電源用コンデンサが形成されている。
【0020】図7中に示すドータボード80の信号用のパッド82Sは、バンプ66−スルーホール26S−バイアホール46−導体回路48−バイアホール146−導体回路148−バイアホール246−導体回路248−バイアホール246を介して、ICチップ70の信号用のパッド72Sへ接続されている。更に図示しないが、パッド82Sは、スルーホール26S−バイアホール46−導体回路48−バイアホール146−導体回路148−バイアホール246を介して、ICチップ70の信号用のパッド72Sへ接続されている。
【0021】ドータボード80の電源用のパッド82Pは、バンプ66−バイアホール26Pを介して電源用コンデンサの電極を構成する金属基板12へ接続されている。一方、ICチップの電源用のパッド72P1は、バンプ66−バイアホール246−導体回路148−バイアホール146−導体回路48−バイアホール46−電源端子17を介して、金属基板12へ接続されている。ICチップの電源用の他方のパッド72P2は、バンプ66−バイアホール246−導体回路148−バイアホール146−導体回路48−バイアホール46を介して、上述した電源用コンデンサの他方の電極を構成する導電体層16へ接続されている。即ち、ドータボード80から電源用コンデンサへ供給された電力は、ICチップ直下の金属基板12を介してICチップ側へ供給される。
【0022】本実施形態のパッケージ基板10では、ICチップ70の直下に金属基板12からなる電源用コンデンサを配置するため、ICチップとコンデンサとの距離が短くなり、大電力を瞬時的にICチップ側へ供給することが可能になる。即ち、ループインダクタンスを決定するループ長さを短縮することができる。
【0023】また、本実施形態のパッケージ基板では、誘電体層14が、無機材料として、誘電率の高い酸化チタンバリウムから構成されており、誘電体層の厚みを薄くすることで、コンデンサを大容量に形成できる。更に、金属単体である金属基板12上に無機材料を焼結するため、焼結物は、1種類であり、雰囲気制御、焼結制御が容易であり、誘電率の安定した誘電体層を形成することができる。ここで、誘電体層としては、誘電率の高い酸化チタン塩あるいはペロスカイト系材料を用いることで、コンデンサを大容量に形成できる。また、誘電体層を焼成して形成すれば、層自体を薄くすることができる。前述の誘電体層で用い得るチタン酸塩とは、チタン酸バリウム、チタン酸鉛系、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ビスマス、チタン酸マグネシウムからなるチタン酸と金属との合金材料を意味して、ペロスカイト系材料とは、少なくともMgxNbyOzである合金材料全般を意味する。
【0024】更に、金属基板12表面のコンデンサの上に樹脂絶縁層40を設け、また、金属基板を収容する樹脂基板20側にドータボード80への接続のスルーホール26Sを設け、誘電体層14を信号線が通過しないため、高誘電体によるインピーダンス不連続による反射、及び、高誘電体通過による伝搬遅延が発生しない。
【0025】また、ICチップ70の真下に金属基板12を配設するため、ICチップからマザーボード側への電磁波干渉をシールドすることができる。また、熱伝導性、耐熱性の高い金属基板12側を用いるため、ICチップを効率的に冷却できる。更に、金属基板12を用いるため、薄く形成しても十分な基板剛性が得られ、パッケージ基板に反りを発生させない。
【0026】また更に、平坦な金属基板12上に層間樹脂絶縁層40、140、240を形成するため、膜厚を高精度に制御でき、導体回路48,148,248の特性インピーダンス制御が容易となり、高速伝搬に適した設計が可能となる。
【0027】ひき続き、図6を参照して上述したパッケージ基板の製造方法について、図1〜図5を参照して説明する。厚さ200〜1000μmの銅、アルミニウム等からなる金属基板12を出発材料とする(図1に示す工程(A))。酸化チタンバリウムを周知の方法でグリーンシート14αにし、金属基板12に貼り付け、当該グリーンシート14αに開口14aをパンチング、又は、レーザにより穿設する(工程(B))。引き続き、プレーン層となるAgペースト16αをグリーンシート14α上に印刷し、開口14aに電極端子となるAgペースト17αを印刷する(工程(C))。ここでは、Agを用いているが、Cuペーストを使用することもできる。
【0028】これら積層体を熱圧着した後、空気中において950℃で30分間焼成し、金属基板12、誘電体層14、導電体層16から成る電源用コンデンサを形成する(工程(D))。本実施形態では、誘電体層14を焼成により形成するため、酸化チタンバリウム等の無機高誘電率材料を用いることができ、大容量のコンデンサを形成することが可能となる。
【0029】一方、上述した金属基板12を収容する凹部20aを備える樹脂基板20を用意する(図2に示す工程(A))。第1実施形態では、多層の樹脂基板を用いるため、外部へのバンプ又はピンへの信号線や電源層などの接続の自由度が増し、配線長を短くすることができる。この樹脂基板20としては、エポキシ樹脂を含浸させたプリプレグを積層してなる積層板を用いることができる。エポキシ以外でも、BT、フェノール樹脂あるいはガラスクロスなどの強化材を含有しているもの等、一般的にプリント配線板で使用されるものを用い得る。次に、ドリルでスルーホール用の300〜500μmの通孔22を穿設する(工程(B))。その後、電解めっき及び無電解めっきを行い、該樹脂基板20の表面に金属膜24を形成する(工程(C))。そして、金属膜24をパターンエッチングしてスルーホール26P、スルーホール26Sを形成する(工程(D))。最後に、スルーホール26P、26S内に、銅ペースト28を充填する(工程(E))。
【0030】引き続き、上記図2を参照して上述した工程で完成した樹脂基板20の凹部20aに、図1を参照して上述した工程で完成した金属基板12を嵌入する(図3に示す工程(A))。そして、導電体層16及び樹脂基板20の上に、絶縁樹脂40αを塗布する(工程(B))。絶縁樹脂としては、エポキシ、BT、ポリイミド、オレフィン等の熱硬化性樹脂、又は、熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂との混合物を用いることができる。また、樹脂を塗布する代わりに、樹脂フィルムを貼り付けることもできる。
【0031】絶縁樹脂40αを加熱して硬化させ層間樹脂絶縁層40とした後、CO2レーザ、YAGレーザ、エキシマレーザ又はUVレーザにより、層間樹脂絶縁層40に、スルーホール26S又は導電体層16へ至る開口径100〜250μmの非貫通孔40aを形成する(工程(C))。その後、デスミヤ処理を施す。
【0032】樹脂基板20の下面にマスク45を貼り付けた後、パラジウム触媒を付与し、無電解めっき液へ浸漬して、層間樹脂絶縁層40の表面に均一に厚さ15μmの無電解めっき膜42を析出させる(図4に示す工程(D))。ここでは、無電解めっきを用いているが、スパッタにより銅、ニッケル等の金属膜を形成することも可能である。スパッタはコスト的には不利であるが、樹脂との密着性を改善できる利点がある。
【0033】引き続き、無電解めっき膜42の表面に感光性ドライフィルムを張り付け、マスクを載置して、露光・現像処理し、厚さ15μmのめっきレジストレジスト43を形成する(工程(E))。そして、金属基板12を無電解めっき液に浸漬し、無電解めっき膜42を介して電流を流してレジスト43の非形成部に電解めっき44を形成する(工程(F))。
【0034】そして、レジスト43及びマスク45を5%KOH で剥離除去した後、硫酸と過酸化水素混合液でエッチングし、めっきレジスト下の無電解めっき膜42を溶解除去し、無電解めっき42及び電解銅めっき44からなる厚さ18μm(10〜30μm)の導体回路48及びバイアホール46を得る(図5に示す工程(G))。
【0035】更に、クロム酸に3分間浸漬して、導体回路48間の層間樹脂絶縁層40の表面を1μmエッチング処理し、表面のパラジウム触媒を除去する。更に、第2銅錯体と有機酸とを含有するエッチング液により、導体回路48及びバイアホール46の表面に粗化面(図示せず)を形成し、さらにその表面にSn置換を行う。
【0036】上述した工程(B)〜(G)の処理を繰り返し、層間樹脂誘電体層140、バイアホール146、導体回路148、及び、層間樹脂絶縁層240、バイアホール246を形成する(工程(H))。
【0037】上述したパッケージ基板にはんだバンプを形成する。基板の両面に、ソルダーレジスト組成物を20μmの厚さで塗布し、乾燥処理を行った後、円パターン(マスクパターン)が描画された厚さ5mmのフォトマスクフィルム(図示せず)を密着させて載置し、紫外線で露光し、現像処理する。そしてさらに、加熱処理し、はんだパッド部分(バイアホールとそのランド部分を含む)の開口60aを有するソルダーレジスト層(厚み20μm)60を形成する(工程(I))。
【0038】そして、ソルダーレジスト層60の開口部60aに、半田ペーストを充填する(図示せず)。その後、開口部62に充填された半田を 200℃でリフローすることにより、半田バンプ(半田体)66を形成する(図6参照)。なお、耐食性を向上させるため、開口部60aにNi、Au、Ag、Pdなどの金属層をめっき、スパッタにより形成することも可能である。
【0039】次に、該パッケージ基板へのICチップの載置及び、ドータボードへの取り付けについて、図7を参照して説明する。完成したパッケージ基板10の半田バンプ66にICチップ70の半田パッド72S、72P1、72P2が対応するように、ICチップ70を載置し、リフローを行うことで、ICチップ70の取り付けを行う。同様に、パッケージ基板10の半田バンプ66にドータボード80のパッド82S、82Pをリフローすることで、ドータボード80へパッケージ基板10を取り付ける。
【0040】引き続き、本発明の第1実施形態の第1改変例に係るパッケージ基板について、図8を参照して説明する。第1改変例のパッケージ基板10は、上述した第1実施形態とほぼ同様である。但し、この第1改変例のパッケージ基板では、導電性ピン166が配設され、該導電性ピン166を介してドータボードとの接続を取るように形成されている。
【0041】次に、第1実施形態の第2改変例に係るプリント配線板について、図9を参照して説明する。上述した第1実施形態では、樹脂基板20として多層樹脂基板を用いた。これに対して、第2改変例では、単層の樹脂基板20を用いている。
【0042】引き続き、本発明の第2実施形態に係るパッケージ基板の構成について図14〜図16を参照して説明する。図14は、パッケージ基板110の断面を示し、図15は、図14に示すパッケージ基板110にICチップ70を搭載し、ドータボード80側へ取り付けた状態を示している。
【0043】図14に示すようにパッケージ基板110は、金属基板12と、金属基板12を収容する樹脂基板120と、ビルドアップ層を構成する層間樹脂絶縁層40、140、240とからなる。層間樹脂絶縁層40には、バイアホール46及び導体回路48が形成され、層間樹脂誘電体層140には、バイアホール146及び導体回路148が形成されている。層間樹脂絶縁層240には、バイアホール246及び導体回路248が形成されている。
【0044】図15に示すように該バイアホール246には、ICチップ70のパッド72S、72P1、72P2へ接続するためのバンプ66が形成されている。一方、樹脂基板20にはスルーホール26S、26Pが形成されている。金属基板12の側方に配設された該スルーホール26Sは、上方の端部に導体回路49が接続されており、また、下端にドータボード80の信号用パッド82Sへ接続するためのバンプ66が配設されている。また、該樹脂基板20の金属基板12の下方に配設されたスルーホール26Pの下端には、ドータボード80の電源用パッド82Pへ接続するためのバンプ66が配設されている。
【0045】該金属基板12の上面には誘電体層14が配設され、該誘電体層14の上面には導電体層16が配設されている。即ち、金属基板12の上面に誘電体層14及び導電体層16を配設することで電源用コンデンサが形成されている。
【0046】図16(A)は、図14に示すパッケージ基板110の平面図であり、図16(B)は、図16(A)中のTABテープ68の底面図である。TABテープ68の裏面には、接続用の配線69が形成されている。この第2実施形態では、層間樹脂絶縁層240の表面に形成された導体回路248と、樹脂基板120上に形成された導体回路49とが、該TABテープ68を介して接続されている。
【0047】図15中に示すドータボード80の信号用のパッド82Sは、バンプ66−スルーホール26S−導体回路49−TABテープ68−導体回路248−バイアホール246を介して、ICチップ70の信号用のパッド72Sへ接続されている。図示しないが、幾つかのパッド72Sは、更にバイアホール246から、下層の導体回路148−バイアホール246を介してドータボード80側と接続されている。
【0048】ドータボード80の電源用のパッド82Pは、バンプ66−バイアホール26Pを介して電源用コンデンサの電極を構成する金属基板12へ接続されている。一方、ICチップの電源用のパッド72P1は、バンプ66−バイアホール246−導体回路148−バイアホール146−導体回路48−バイアホール46−電極端子17を介して、金属基板12へ接続されている。他方の電源用パッド72P2は、バンプ66−バイアホール246−導体回路148−バイアホール146−導体回路48−バイアホール46−を介して上述した電源用コンデンサの他方の電極を構成する導電体層16へ接続されている。即ち、ドータボード80から電源用コンデンサへ供給された電力は、ICチップ直下の金属基板12を介してICチップ側へ供給される。
【0049】本実施形態のパッケージ基板10では、ICチップ70の直下に金属基板12からなる電源用コンデンサを配置するため、ICチップとコンデンサとの距離が短くなり、大電力を瞬時的にICチップ側へ供給することが可能になる。即ち、ループインダクタンスを決定するループ長さを短縮することができる。
【0050】また、本実施形態のパッケージ基板では、誘電体層14が、無機材料として、誘電率の高い酸化チタンバリウムから構成されており、誘電体層の厚みを薄くすることで、コンデンサを大容量に形成できる。
【0051】更に、金属基板12表面のコンデンサの上に樹脂絶縁層40を設け、また、金属基板を収容する樹脂基板20側にドータボード80への接続のスルーホール26Sを設け、誘電体層14を信号線が通過しないため、高誘電体によるインピーダンス不連続による反射、及び、高誘電体通過による伝搬遅延が発生しない。
【0052】また、ICチップ70の真下に金属基板12を配設するため、ICチップからマザーボード側への電磁波干渉をシールドすることができる。また、熱伝導性、耐熱性の高い金属基板12側を用いるため、ICチップを効率的に冷却できる。更に、金属基板12を用いるため、薄く形成しても十分な基板剛性が得られ、パッケージ基板に反りを発生させない。
【0053】また更に、平坦な金属基板12上に層間樹脂絶縁層40、140、240を形成するため、膜厚を高精度に制御でき、導体回路48,148,248の特性インピーダンス制御が容易となり、高速伝搬に適した設計が可能となる。
【0054】ひき続き、図14を参照して上述したパッケージ基板の製造方法について、図10〜図13を参照して説明する。
【0055】金属基板12を収容するための凹部120aを備える樹脂基板120を用意する(図10に示す工程(A))。この樹脂基板120としては、エポキシ樹脂を含浸させたプリプレグを積層してなる積層板を用いることができる。エポキシ以外でも、BT、フェノール樹脂あるいはガラスクロスなどの強化材を含有しているもの等、一般的にプリント配線板で使用されるものを用い得る。次に、ドリルでスルーホール用の300〜500μmの通孔22を穿設する(工程(B))。その後、電解めっき及び無電解めっきを行い、該樹脂基板120の表面に金属膜24を形成する(工程(C))。その後、金属膜24をパターンエッチングしてスルーホール26P、スルーホール26Sを形成する(工程(D))。次に、スルーホール26P、26S内に、銅ペースト28を充填する(工程(E))。最後に、導体回路49を形成する(工程(F))。
【0056】一方、図1の工程(A)〜工程(D)により第1実施形態と同様にして誘電体層14及び導電体層16を形成した金属基板12の上に、絶縁樹脂40αを塗布する(図11の工程(E))。絶縁樹脂としては、エポキシ、BT、ポリイミド、オレフィン等の熱硬化性樹脂、又は、熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂との混合物を用いることができる。また、樹脂を塗布する代わりに、樹脂フィルムを貼り付けることもできる。
【0057】絶縁樹脂40αを加熱して硬化させ層間樹脂絶縁層40とした後、CO2レーザ、YAGレーザ、エキシマレーザ又はUVレーザにより、層間樹脂絶縁層40に、電極端子17又は導電体層16へ至る開口径100〜250μmの非貫通孔40aを形成する(工程(F))。その後、デスミヤ処理を施す。
【0058】樹脂基板120の下面にマスク45を貼り付けた後、パラジウム触媒を付与し、無電解めっき液へ浸漬して、層間樹脂絶縁層40の表面に均一に厚さ15μmの無電解めっき膜42を析出させる(工程(G))。ここでは、無電解めっきを用いているが、スパッタにより銅、ニッケル等の金属膜を形成することも可能である。スパッタはコスト的には不利であるが、樹脂との密着性を改善できる利点がある。
【0059】引き続き、無電解めっき膜42の表面に感光性ドライフィルムを張り付け、マスクを載置して、露光・現像処理し、厚さ15μmのめっきレジストレジスト43を形成する(図12に示す工程(H))。そして、金属基板12を無電解めっき液に浸漬し、無電解めっき膜42を介して電流を流してレジスト43の非形成部に電解めっき44を形成する(工程(I))。
【0060】そして、レジスト43及びマスク45を5%KOH で剥離除去した後、硫酸と過酸化水素混合液でエッチングし、めっきレジスト下の無電解めっき膜42を溶解除去し、無電解めっき42及び電解銅めっき44からなる厚さ18μm(10〜30μm)の導体回路48及びバイアホール46を得る(工程(J))。
【0061】更に、クロム酸に3分間浸漬して、導体回路48間の層間樹脂絶縁層40の表面を1μmエッチング処理し、表面のパラジウム触媒を除去する。更に、第2銅錯体と有機酸とを含有するエッチング液により、導体回路48及びバイアホール46の表面に粗化面(図示せず)を形成し、さらにその表面にSn置換を行う。
【0062】上述した工程(B)〜(G)の処理を繰り返し、層間樹脂誘電体層140、バイアホール146、導体回路148、及び、層間樹脂絶縁層240、バイアホール246を形成する(図13に示す工程(K))。
【0063】図10を参照して上述した樹脂基板120の凹部120a内に、層間樹脂絶縁層40,140,240を形成した金属基板12を嵌入する(工程(L))。そして、図16(B)を参照して上述した裏面に接続用の配線69が形成されTABテープ68を貼り付け、樹脂基板120上の導体回路49と、層間樹脂絶縁層140上の導体回路248とを接続する(工程(M))。
【0064】パッケージ基板にはんだバンプを形成する。スルーホール26S、26P及びバイアホール246上に半田ペーストを載置する(図示せず)。その後、半田を200℃でリフローすることにより、半田バンプ(半田体)66を形成する(図14参照)。なお、パッケージ基板の信頼性を高めるために表面にソルダーレジスト層を設けることも可能である。更に、耐食性を向上させるため、スルーホール26S、26P及びバイアホール246上にNi、Au、Ag、Pdなどの金属層をめっき、スパッタにより形成することも可能である。
【0065】引き続き、本発明の第2実施形態の第1改変例に係るパッケージ基板について、図17を参照して説明する。第1改変例のパッケージ基板110は、上述した第2実施形態とほぼ同様である。但し、この第1改変例のパッケージ基板では、導電性ピン166が配設され、該導電性ピン166を介してドータボードとの接続を取るように形成されている。
【0066】次に、第2実施形態の第2改変例に係るプリント配線板について、図18を参照して説明する。上述した第2実施形態では、樹脂基板120として単板の樹脂基板を用いた。これに対して、第2改変例では、多層の樹脂基板120を用いている。
【0067】引き続き、本発明の第3実施形態に係るパッケージ基板210について、図19を参照して説明する。第3実施形態のパッケージ基板210は、ドータボード80に形成された凹部80aに収容されている。そして、ドータボード80の表面にパッド84及び配線49が設けられ、当該配線49と層間樹脂絶縁層240に設けられた導体回路248とが、TABテープ68を介して接続されている。
【0068】上述した実施形態では、内層のコンデンサを金属基板12上に形成したが、金属基板12の代わりにセラミック板を用いることもできる。また、上述した実施形態では、パッケージ基板の内層のみにコンデンサを配置したが、更にパッケージ基板の表面にチップコンデンサを配設することも可能である。




 

 


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