米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 核技術 -> 富士写真フイルム株式会社

発明の名称 放射線像変換パネルの製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−21694(P2001−21694A)
公開日 平成13年1月26日(2001.1.26)
出願番号 特願平11−190123
出願日 平成11年7月5日(1999.7.5)
代理人 【識別番号】100079049
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳 (外3名)
【テーマコード(参考)】
2G083
【Fターム(参考)】
2G083 AA03 BB01 DD02 DD03 DD14 EE02 EE03 EE10 
発明者 福井 真一郎
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 少なくとも、結合剤と輝尽性蛍光体とからなる蛍光体シートを形成する蛍光体シート形成工程と、前記蛍光体シートを支持体上に接着固定させることなく積層して積層体を得る積層工程と、得られた積層体を、前記結合剤の軟化温度以上または融点以上の温度で積層体を加圧することにより、蛍光体シートの圧縮と支持体への接着を行う加熱圧縮工程と、からなる放射線像変換パネルの製造方法であって、前記加熱圧縮工程が、加熱加圧された一対のロールのニップ部に前記積層体を挿通する工程であり、前記積層体の支持体側の面と接触するロール表面の温度を、前記蛍光体シート側のロール表面の温度より高く設定することを特徴とする放射線像変換パネルの製造方法。
【請求項2】 前記一対のロール表面の温度差が、5〜100℃の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の放射線像変換パネルの製造方法。
【請求項3】 前記積層体の蛍光体シート側の面と接触するロール表面の温度が、150℃以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の放射線像変換パネルの製造方法。
【請求項4】 前記蛍光体シート形成工程と前記加熱圧縮工程との間を10日以内とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の放射線像変換パネルの製造方法。
【請求項5】 前記蛍光体シート形成工程において形成する蛍光体シートに、さらにポリイソシアネートが含まれることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1に記載の放射線像変換パネルの製造方法。
【請求項6】 蛍光体シート形成工程において形成する蛍光体シート中の結合剤が、熱可塑性エラストマーであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1に記載の放射線像変換パネルの製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、輝尽性蛍光体を利用する放射線像変換方法に用いられる放射線像変換パネルの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の放射線写真法に代わる方法として、たとえば特開昭55−12145号公報などに記載されているような輝尽性蛍光体(以下、単に「蛍光体」という場合がある。)を用いる放射線像変換方法が知られている。この方法は、輝尽性蛍光体を含有する放射線像変換パネル(蓄積性蛍光体シートとも称する)を利用するもので、被写体を透過したあるいは被検体から発生せられた放射線を該パネルの蛍光体に吸収させ、その後に蛍光体を可視光線、赤外線などの電磁波(励起光)で時系列的に励起することにより、該蛍光体中に蓄積されている放射線エネルギーを蛍光(輝尽発光光)として放出させ、この蛍光を光電的に読み取って電気信号を得、得られた電気信号に基づいて被写体あるいは被検体の放射線画像を可視像として再生するものである。
【0003】この放射線像変換方法によれば、従来の放射線写真フィルムと増感紙との組合せを用いる放射線写真法による場合に比較して、はるかに少ない被曝線量で情報量の豊富な放射線画像を得ることができるという利点がある。従って、この方法は、特に医療診断を目的とするX線撮影等の直線医療用放射線撮影において利用価値の非常に高いものである。
【0004】放射線像変換方法に用いられる放射線像変換パネルは、基本構造として、支持体とその片面に設けられた輝尽性蛍光体層(以下、単に「蛍光体層」という場合がある。)とからなるものである。なお、蛍光体層が自己支持性である場合には必ずしも支持体を必要としない。また、この蛍光体層の支持体とは反対側の表面(支持体に面していない側の表面)には一般に、透明な保護層が設けられていて、蛍光体層を化学的な変質あるいは物理的な衝撃から保護している。
【0005】蛍光体層は一般に、蛍光体とこれを分散状態で含有支持する結合剤とからなるものであり、蛍光体はX線などの放射線を吸収したのち励起光の照射を受けると輝尽発光を示す性質を有するものである。従って、被写体を透過したあるいは被検体から発せられた放射線は、その放射線量に比例して放射線像変換パネルの輝尽性蛍光体層に吸収され、パネルには被写体あるいは被検体の放射線像が放射線エネルギーの蓄積像として形成される。この蓄積像は、上記励起光を照射することにより輝尽発光光として放出させることができ、この輝尽発光光を光電的に読み取って電気信号に変換することにより放射線エネルギーの蓄積像を画像化することが可能となる。
【0006】放射線像変換方法は上述のように非常に有用な画像形成方法であるが、この方法に用いられる放射線像変換パネルも、従来の放射線写真法に用いられる増感紙と同様に、高感度であってかつ画質(鮮鋭度、粒状性など)の良好な画像を与えるものであることが望まれる。
【0007】放射線像変換パネルの感度は、基本的には放射線像変換パネルに含有されている蛍光体の総輝尽発光量に依存し、この総発光量は蛍光体自体の発光輝度によるのみならず、蛍光体層における蛍光体の含有量によっても異なる。蛍光体の含有量が多いことは、またX線等の放射線に対する吸収も大であることを意味するから、一層高い感度が得られ、同時に画質(特に、粒状性)が向上する。一方、蛍光体層における蛍光体の含有量が一定である場合には、蛍光体の粒子が密に充填されているほどその層厚を薄くすることができるから、散乱による励起光の広がりを少なくすることができ、相対的に高い鮮鋭度を得ることができる。
【0008】本願出願人は、蛍光体が密に充填された蛍光体層を持つ放射線像変換パネルの一つとして、蛍光体層を圧縮処理することにより蛍光体層の空隙率を低下せしめた放射線像変換パネルおよびその製造方法をすでに出願している(特開昭59−126299号公報、特開昭59−126300号公報参照)。
【0009】上記の放射線像変換パネルは、蛍光体層を圧縮処理することで、蛍光体層中の蛍光体の密度をそれまでの放射線像変換パネルよりも高くしたものであった。その結果、この放射線像変換パネルは優れた鮮鋭度を持つものとなったが、その反面、圧縮処理により蛍光体が一部破壊されるために粒状性という面ではむしろ劣化してしまう場合があるという問題があった。
【0010】これを解決する方法として、特開平2−278198号公報には、蛍光体層となる蛍光体シートを別に作製しておき、これを支持体とともに蛍光体層の軟化温度または融点以上の温度で加熱圧縮処理することで、蛍光体シートの圧縮と支持体への接着を同時に行う方法が開示されている。この方法によれば、蛍光体結晶を破壊することなく蛍光体の充填率を向上させると同時に、蛍光体を配向させ、しかも蛍光体層を薄く広げることができる。したがって、当該方法により、優れた鮮鋭度および粒状性の放射線像変換パネルを製造することが可能となった。当該方法は、極めて有用であるが、より一層の改良が望まれており、引き続き検討がなされている。
【0011】加熱圧縮処理は、通常加熱された一対のロールのニップ部に蛍光体シートと支持体とからなる積層体を挿通することで行われるが、この一対のロール表面の温度を、個別に制御することは行われていない、あるいは、蛍光体シート側のロール表面の温度を高くすることにより行われていた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明は、蛍光体層となる蛍光体シートを別に作製しておき、これを支持体とともに蛍光体層の軟化温度または融点以上の温度で加熱圧縮処理する放射線像変換パネルの製造方法であって、より一層鮮鋭度および粒状性に優れた放射線像変換パネルを製造することができる製造方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的は、以下の本発明により達成される。すなわち本発明は、少なくとも、結合剤と輝尽性蛍光体とからなる蛍光体シートを形成する蛍光体シート形成工程と、前記蛍光体シートを支持体上に接着固定させることなく積層して積層体を得る積層工程と、得られた積層体を、前記結合剤の軟化温度以上または融点以上の温度で積層体を加圧することにより、蛍光体シートの圧縮と支持体への接着を行う加熱圧縮工程と、からなる放射線像変換パネルの製造方法であって、前記加熱圧縮工程が、加熱加圧された一対のロールのニップ部に前記積層体を挿通する工程であり、前記積層体の支持体側の面と接触するロール表面の温度を、前記蛍光体シート側のロール表面の温度より高く設定することを特徴とする放射線像変換パネルの製造方法である。
【0014】前記加熱圧縮工程における一対のロール表面の温度を前記積層体の蛍光体シート側の面と接触するロールの温度よりも、他方のロールの温度を高く設定することにより、支持体を通した熱が、蛍光体層を、より厚さ方向に均一に加温する。その結果、より厚み方向に均一な圧縮となり、より一層優れた鮮鋭性および粒状性の放射線像変換パネルを製造することができる。
【0015】本発明においては、前記一対のロール表面の温度差が、5〜100℃の範囲であることが好ましく、また、前記積層体の蛍光体シート側の面と接触するロール表面の温度が、20〜150℃の範囲であることが好ましい。
【0016】さらに、本発明においては、前記蛍光体シート形成工程において形成する蛍光体シートに、さらにポリイソシアネートが含まれることが好ましく、蛍光体シート中の結合剤が、熱可塑性エラストマーであることが好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の放射線像変換パネルの製造方法について、以下に詳細に述べる。本発明は、少なくとも、結合剤と輝尽性蛍光体とからなる蛍光体シートを形成する蛍光体シート形成工程と、前記蛍光体シートを支持体上に接着固定させることなく積層して積層体を得る積層工程と、得られた積層体を、前記結合剤の軟化温度以上または融点以上の温度で積層体を加圧することにより、蛍光体シートの圧縮と支持体への接着を行う加熱圧縮工程と、から構成される。このような工程を経ることにより得られる放射線像変換パネルの蛍光体層は、空隙率が低く、充填率の高いものとなる。なお、放射線像変換パネルにおいては、一般に蛍光体層の上に保護層が設けられる。
【0018】以下に、本発明の各製造工程、および、蛍光体層の上に一般的に設けられる保護層、さらにその他の構成について順次説明して行く。
【0019】1)蛍光体シート形成工程放射線像変換パネルの蛍光体層となる蛍光体シートは、結合剤溶液中に輝尽性蛍光体が均一に分散した塗布液を、蛍光体シート形成用の仮支持体上に塗布し、乾燥したのち仮支持体からはがすことで形成することができる。
【0020】以下に本発明において使用する蛍光体について述べる。輝尽性蛍光体は、先に述べたように放射線を照射した後、励起光を照射すると輝尽発光を示す蛍光体であるが、実用的な面からは波長が400〜900nmの範囲にある励起光によって300〜500nmの波長範囲の輝尽発光を示す蛍光体であることが望ましい。本発明の放射線像変換パネルの製造方法に用いられる輝尽性蛍光体の例としては、【0021】特開昭48−80487号公報に記載されているBaSO4:AXおよび特開昭48−80489号公報に記載されているSrSO4:AXで表される蛍光体、特開昭53−39277号公報に記載されているLi247:Cu,Ag、特開昭54−47883号公報に記載されているLi2O・(B22)x:CuおよびLi2O・(B22x:Cu,Ag、【0022】米国特許第3,859,527号明細書に記載されているSrS:Ce,Sm、SrS:Eu,Sm、ThO2:Er、およびLa22S:Eu,Sm、特開昭55−12142号公報に記載されているZnS:Cu,Pb、BaO・xAl23:Eu(ただし、0.8≦x≦10)、および、MIIO・xSiO2:A(ただし、MIIはMg、Ca、Sr、Zn、Cd、またはBaであり、AはCe、Tb、Eu、Tm、Pb、Tl、Bi、またはMnであり、xは、0.5≦x≦2.5である)、【0023】特開昭55−12143号公報に記載されている(Ba1-x-y,Mgx,Cay)FX:aEu2+(ただし、XはClおよびBrのうちの少なくとも一つであり、xおよびyは、0<x+y≦0.6、かつxy≠0であり、aは、10-6≦a≦5×10-2である)、特開昭55−12144号公報に記載されているLnOX:xA(ただし、LnはLa、Y、Gd、およびLuのうちの少なくとも一つ、XはClおよびBrのうちの少なくとも一つ、AはCeおよびTbのうちの少なくとも一つ、そして、xは、0<x<0.1である)、【0024】特開昭55−12145号公報に記載されている(Ba1-x,M2+x)FX:yA(ただし、M2+はMg2+、Ca2+、Sr2+、Zn2+、およびCd2+のうちの少なくとも一つ、XはCl、Br、およびIのうちの少なくとも一つ、AはEu、Tb、Ce、Tm、Dy、Pr、Ho、Nd、Yb、およびErのうちの少なくとも一つ、そしてxは、0≦x≦0.6、yは、0≦y≦0.2である)、特開昭55−843897号公報に記載されているBaFX:xCe.yAで表される蛍光体【0025】特開昭55−160078号公報に記載されているMIIFX・xA:yLn[ただし、MIIはBa、Ca、Sr、Mg、Zn、およびCdのうちの少なくとも一種、AはBeO、MgO、CaO、SrO、BaO、ZnO、Al23、Y23、La23、In23、SiO2、TiO2、ZrO2、GeO2、SnO2、Nb25、Ta25、およびThO2のうちの少なくとも一種、LnはEu、Tb、Ce、Tm、Dy、Pr、Ho、Nd、Yb、Er、Sm、およびGdのうちの少なくとも一種、XはCl、Br、およびIのうちの少なくとも一種であり、xおよびyはそれぞれ5×10-5≦x≦0.5、および0<y≦0.2である]の組成式で表わされる蛍光体、【0026】特開昭56−116777号公報に記載されている(Ba1-x,MIIx)F2・aBaX2:yEu,zA[ただし、MIIはベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、亜鉛、およびカドミウムのうちの少なくとも一種、Xは塩素、臭素、および沃素のうちの少なくとも一種、Aはジルコニウムおよびスカンジウムのうちの少なくとも一種であり、a、x、y、およびzはそれぞれ0.5≦a≦1.25、0≦x≦1、10-6≦y≦2×10-1、および0<z≦10-2である]の組成式で表わされる蛍光体、【0027】特開昭57−23673号公報に記載されている(Ba1-x,MIIx)F2・aBaX2:yEu,zB[ただし、MIIはベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、亜鉛、およびカドミウムのうちの少なくとも一種、Xは塩素、臭素、および沃素のうちの少なくとも一種であり、a、x、y、およびzはそれぞれ0.5≦a≦1.25、0≦x≦1、10-6≦y≦2×10-1、および0<z≦10-1である]の組成式で表わされる蛍光体、【0028】特開昭57−23675号公報に記載されている(Ba1-x,MIIx)F2・aBaX2:yEu,zA[ただし、MIIはベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、亜鉛、およびカドミウムのうちの少なくとも一種、Xは塩素、臭素、および沃素のうちの少なくとも一種、Aは砒素および硅素のうちの少なくとも一種であり、a、x、y、およびzはそれぞれ0.5≦a≦1.25、0≦x≦1、10-6≦y≦2×10-1、および0<z≦5×10-1である]の組成式で表わされる蛍光体、【0029】特開昭58−69281号公報に記載されているMIIIOX:xCe[ただし、MIIIはPr、Nd、Pm、Sm、Eu、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、およびBiからなる群より選ばれる少なくとも一種の三価金属であり、XはClおよびBrのうちのいずれか一方あるいはその両方であり、xは0<x<0.1である]の組成式で表わされる蛍光体、【0030】特開昭58−206678号公報に記載されているBa1-xx/2x/2FX:yEu2+[ただし、MはLi、Na、K、Rb、およびCsからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属を表わし;Lは、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nb、Pm、Sm、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Al、Ga、In、およびTlからなる群より選ばれる少なくとも一種の三価金属を表わし;Xは、Cl、Br、およびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンを表わし;そして、xは10-2≦x≦0.5、yは0<y≦0.1である]の組成式で表わされる蛍光体、【0031】特開昭59−27980号公報に記載されているBaFX・xA:yEu2+[ただし、Xは、Cl、Br、およびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり;Aは、テトラフルオロホウ酸化合物の焼成物であり;そして、xは10-6≦x≦0.1、yは0<y≦0.1である]の組成式で表わされる蛍光体、【0032】特開昭59−38278号公報に記載されているxM3(PO42・NX2:yA、M3(PO42:yAおよびnReX3・mAX′2:xEu、nReX3・mAX′2:xEu,ySm、MIX・AMIIX′2・bMIIIX″3:cAで表される蛍光体、【0033】特開昭59−47289号公報に記載されているBaFX・xA:yEu2+[ただし、Xは、Cl、Br、およびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり;Aは、ヘキサフルオロケイ酸、ヘキサフルオロチタン酸およびヘキサフルオロジルコニウム酸の一価もしくは二価金属の塩からなるヘキサフルオロ化合物群より選ばれる少なくとも一種の化合物の焼成物であり;そして、xは10-6≦x≦0.1、yは0<y≦0.1である]の組成式で表わされる蛍光体、【0034】特開昭59−56479号公報に記載されているBaFX・xNaX′:aEu2+[ただし、XおよびX′は、それぞれCl、Br、およびIのうちの少なくとも一種であり、xおよびaはそれぞれ0<x≦2、および0<a≦0.2である]の組成式で表わされる蛍光体、特開昭59−56480号公報に記載されているMIIFX・xNaX′:yEu2+:zA[ただし、MIIは、Ba、Sr、およびCaからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ土類金属であり;XおよびX′は、それぞれCl、Br、およびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり;Aは、V、Cr、Mn、Fe、Co、およびNiより選ばれる少なくとも一種の遷移金属であり;そして、xは0<x≦2、yは0<y≦0.2、およびzは0<z≦10-2である]の組成式で表わされる蛍光体、【0035】特開昭59−75200号公報に記載されているMIIFX・aMIX′・bM′IIX″2・cMIIIX″′3・xA:yEu2+[ただし、MIIは、Ba、Sr、およびCaからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ土類金属であり;MIはLi、Na、K、Rb、およびCsからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属であり;M′IIはBeおよびMgからなる群より選ばれる少なくとも一種の二価金属であり;MIIIはAl、Ga、In、およびTlからなる群より選ばれる少なくとも一種の三価金属であり;Aは金属酸化物であり;XはCl、Br、およびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり;X′,X″、およびX″′は、F、Cl、Br、およびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり;そして、aは0≦a≦2、bは0≦b≦10-2、cは0≦c≦10-2、かつa+b+c≧10-6であり;xは0<x≦0.5、yは0<y≦0.2である]の組成式で表わされる蛍光体、【0036】特開昭60−84381号公報に記載されているMII2・aMIIX′2:xEu2+[ただし、MIIはBa、SrおよびCaからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ土類金属であり;XおよびX′はCl、BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであって、かつX≠X′であり;そしてaは0.1≦a≦10.0、xは0<x≦0.2である]の組成式で表わされる輝尽性蛍光体、【0037】特開昭60−101173号公報に記載されているMIIFX・aMIX′:xEu2+[ただし、MIIはBa、SrおよびCaからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ土類金属であり;MIはRbおよびCsからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属であり;XはCl、BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり;X′はF、Cl、BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり;そしてaおよびxはそれぞれ0≦a≦4.0および0<x≦0.2である]の組成式で表わされる輝尽性蛍光体、【0038】特開昭62−25189号公報に記載されているMIX:xBi[ただし、MIはRbおよびCsからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属であり;XはCl、BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり;そしてxは0<x≦0.2の範囲の数値である]の組成式で表わされる輝尽性蛍光体、などを挙げることができる。
【0039】また、上記特開昭60−84381号公報に記載されているMII2・aMIIX′2:xEu2+輝尽性蛍光体には、以下に示すような添加物がMII2・aMIIX′21モル当り以下の割合で含まれていてもよい。
【0040】特開昭60−166379号公報に記載されているbMIX″(ただし、MIはRbおよびCsからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属であり、X″はF、Cl、BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり、そしてbは0<b≦10.0である);特開昭60−221483号公報に記載されているbKX″・cMgX′2・dMIIIX″′3(ただし、MIIIはSc、Y、La、GdおよびLuからなる群より選ばれる少なくとも一種の三価金属であり、X″、X′およびX″′はいずれもF、Cl、BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり、そしてb、cおよびdはそれぞれ、0≦b≦2.0、0≦c≦2.0、0≦d≦2.0であって、かつ2×10-5≦b+c+dである);特開昭60−228592号公報に記載されているyB(ただし、yは2×10-4≦y≦2×10-1である);特開昭60−228593号公報に記載されているbA(ただし、AはSiO2およびP25からなる群より選ばれる少なくとも一種の酸化物であり、そしてbは10-4≦b≦2×10-1である);特開昭61−120883号公報に記載されているbSiO(ただし、bは0<b≦3×10-2である);特開昭61−120885号公報に記載されているbSnX″2(ただし、X″はF、Cl、BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり、そしてbは0<b≦10-3である);特開昭61−235486号公報に記載されているbCsX″・cSnX′2(ただし、X″およびX′はそれぞれF、Cl、BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり、そしてbおよびcはそれぞれ、0<b≦10.0および10-6≦c≦2×10-2である);および特開昭61−235487号公報に記載されているbCsX″・yLn3+(ただし、X″はF、Cl、BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり、LnはSc、Y、Ce、Pr、Nd、Sm、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、YbおよびLuからなる群より選ばれる少なくとも一種の希土類元素であり、そしてbおよびyはそれぞれ、0<b≦10.0および10-6≦y≦1.8×10-1である)。
【0041】上記の輝尽性蛍光体のうちで、二価ユーロピウム賦活アルカリ土類金属ハロゲン化物系蛍光体およびセリウム賦活希土類オキシハロゲン化物系蛍光体は高輝度の輝尽発光を示すので特に好ましい。ただし、本発明に用いられる輝尽性蛍光体は上述の蛍光体に限られるものではなく、放射線を照射したのちに励起光を照射した場合に輝尽発光を示す蛍光体であれば如何なるものであってもよい。
【0042】上述のように輝尽性蛍光体と結合剤とをを適当な溶剤に加え、これを充分に混合して結合剤溶液中に輝尽性蛍光体が均一に分散した塗布液を調製する。結合剤としては、常温で弾力を持ち、加熱されると流動性を持つようになる熱可塑性エラストマーが好適に用いられる。熱可塑性エラストマーの例としては、ポリスチレン、ポリオレフィン、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ポリブタジエン、エチレン酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、天然ゴム、フッ素ゴム、ポリイソプレン、塩素化ポリエチレン、スチレン−ブタジエンゴム、シリコーンゴム、またはこれらの共重合体などを挙げることができる。
【0043】上記の熱可塑性エラストマーのうち、軟化温度または融点が20℃〜150℃であるものが一般的に用いられるが、30℃〜130℃のものが好ましく、30℃〜100℃のものを用いるのがさらに好ましい。
【0044】塗布液調製用の溶剤の例としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノールなどの低級アルコール;メチレンクロライド、エチレンクロライドなどの塩素原子含有炭化水素;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチルなどの低級脂肪酸と低級アルコールとのエステル;ジオキサン、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルなどのエーテル;そして、それらの混合物を挙げることができる。
【0045】塗布液における結合剤と輝尽性蛍光体との混合比は、目的とする放射線像変換パネルの特性、蛍光体の種類などによって異なるが、一般には結合剤と蛍光体との混合比は、1:1乃至1:100(重量比)の範囲から選ばれ、そして特に1:8乃至1:40(重量比)の範囲から選ぶのが好ましい。
【0046】より機械的強度の高い蛍光体層を形成すべく、塗布液において、架橋剤を添加することが好ましい。架橋剤を添加することにより、蛍光体層を構成する結合剤が架橋され、機械的強度の高い蛍光体層が形成される。使用し得る架橋剤としては、特に制限はなく、例えば、ポリイソシアネート、メラミン樹脂、メラミン系アミノ樹脂、ベンゾグアナミン系アミノ樹脂、尿素樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂等を挙げることができる。なかでもポリイソシアネートが様々な樹脂との相溶性があり、また、無黄変性および可撓性の観点より好ましい。
【0047】塗布液における架橋剤の添加量としては、結合剤や架橋剤の種類等により異なり、一概にはいえないが、結合剤に対して0〜50重量%の範囲が好ましく、より好ましくは3〜30重量%の範囲である。
【0048】なお、塗布液には、該塗布液中における蛍光体の分散性を向上させるための分散剤、また、形成後の蛍光体層中における結合剤と蛍光体との間の結合力を向上させるための可塑剤および黄変防止剤などの種々の添加剤が混合されていてもよい。そのような目的に用いられる分散剤の例としては、フタル酸、ステアリン酸、カプロン酸、親油性界面活性剤などを挙げることができる。また、可塑剤の例としては、燐酸トリフェニル、燐酸トリクレジル、燐酸ジフェニルなどの燐酸エステル;フタル酸ジエチル、フタル酸ジメトキシエチルなどのフタル酸エステル;グリコール酸エチルフタリルエチル、グリコール酸ブチルフタリルブチルなどのグリコール酸エステル;そして、トリエチレングリコールとアジピン酸とのポリエステル、ジエチレングリコールとコハク酸とのポリエステルなどのポリエチレングリコールと脂肪酸二塩基酸とのポリエステルなどを挙げることができる。
【0049】上記のようにして調製された蛍光体と結合剤とを含有する塗布液を、次に、シート形成用の仮支持体の表面に均一に塗布することにより塗布液の塗膜を形成する。この塗布操作は、通常の塗布手段、たとえば、ドクターブレード、ロールコーター、ナイフコーターなどを用いることにより行うことができる。
【0050】仮支持体は、例えば、ガラス、金属の板、あるいは従来の放射線写真法における増感紙(または増感用スクリーン)の支持体として用いられている各種の材料、あるいは放射線像変換パネルの支持体として公知の材料から任意に選ぶことができる。そのような材料の例としては、セルロースアセテート、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリイミド、トリアセテート、ポリカーボネートなどのプラスチック物質のフィルム、アルミニウム箔、アルミニウム合金箔などの金属シート、通常の紙、バライタ紙、レジンコート紙、二酸化チタンなどの顔料を含有するピグメント紙、ポリビニルアルコールなどをサイジングした紙、アルミナ、ジルコニア、マグネシウム、チタニアなどのセラミックスの板あるいはシートなどを挙げることができる。
【0051】仮支持体上に蛍光体層形成用塗布液を塗布し、乾燥ののち、仮支持体からはがして放射線像変換パネルの蛍光体層となる蛍光体シートとする。従って、仮支持体の表面には予め離型剤を塗布しておき、形成された蛍光体シートが仮支持体からはがし易くなるようにしておくことが好ましい。
【0052】2)積層工程前工程で形成された蛍光体シートは、支持体上に接着固定させることなく積層して、支持体とともに積層体が形成される。この支持体は、蛍光体シートを形成する際に用いる仮支持体と同様の材料から任意に選ぶことができる。
【0053】公知の放射線像変換パネルにおいて、支持体と蛍光体層の結合を強化するため、あるいは放射線像変換パネルとしての感度もしくは画質(鮮鋭度、粒状性)を向上させるために、蛍光体層が設けられる側の支持体表面にゼラチンなどの高分子物質を塗布して接着性付与層としたり、あるいは二酸化チタンなどの光反射性物質からなる光反射層、もしくはカーボンブラックなどの光吸収性物質からなる光吸収層などを設けることが知られている。本発明において用いられる支持体についても、これらの各種の層を設けることができ、それらの構成は所望の放射線像変換パネルの目的、用途などに応じて任意に選択することができる。
【0054】さらに、特開昭58−200200号公報に記載されているように、得られる画像の鮮鋭度を向上させる目的で、支持体の蛍光体層側の表面(支持体の蛍光体層側の表面に接着性付与層、光反射層あるいは光吸収層などが設けられている場合には、その表面を意味する)には微小の凹凸が形成されていてもよい。
【0055】3)加熱圧縮工程前工程で得られた積層体は、前記結合剤の軟化温度以上または融点以上の温度で積層体を加圧(加熱圧縮)することにより、蛍光体シートの圧縮と支持体への接着を行う。このときの加熱圧縮は、一般に加熱された一対のロール(いわゆるカレンダーロール)のニップ部に前記積層体を挿通することで行われる。このとき、複数の一対のロールに連続して挿通させてもよい。また、これらロールの素材としては、金属、プラスチック等が用いられる。挿通速度は、一般に一定の速度で通過させることにより行われる。
【0056】圧縮の際の圧力は、特に制限はないが、50kgw/cm2以上であるのが一般的である。なお、蛍光体シート形成工程と、加熱圧縮工程との間は、一般に10日以内とすることが好ましいが、本発明においても同様である。
【0057】5)保護層通常の放射線像変換パネルにおいては、前述のように支持体に接する側とは反対側の蛍光体層の表面に、蛍光体層を物理的および化学的に保護するための透明な保護層(透明保護層)が設けられている。このような透明保護層は、本発明の製造方法による放射線像変換パネルについても設置することが好ましい。
【0058】透明保護層は、たとえば、酢酸セルロース、ニトロセルロースなどのセルロース誘導体;あるいはポリメチルメタクリレート、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリカーボネート、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル・酢酸ビニルコポリマーなどの合成高分子物質のような透明な高分子物質を適当な溶媒に溶解して調製した溶液を蛍光体層の表面に塗布する方法により形成することができる。あるいは、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリアミドなどからなるプラスチックシート;および透明なガラス板などの保護層形成用シートを別に形成して蛍光体層の表面に適当な接着剤を用いて接着するなどの方法によっても形成することができる。保護層の厚みは一般に約0.1乃至20μmの範囲にある。
【0059】6)その他の構成放射線像変換パネルには、耐搬送特性、特に耐衝撃性及び耐汚染性を向上すべく、放射線像変換パネルの少なくとも一辺の端部(側面部)に縁貼り層を設けることができる。
【0060】縁貼り層形成用の被覆剤は、特に限定されるものではなく、例えば、特開昭62−3700号公報に記載の線状ポリエステルまたは線状ポリエステルと塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体とのポリマー混合物、特開平4−2998号公報に記載の有機溶媒可溶性フッ素系樹脂等を挙げることができる。また、特開平7−140300号公報に詳細に記載されているシリコーン系ポリマーとポリイソシアネートとからなるものも挙げられ、かかる被覆剤により縁貼り層を形成した放射線像変換パネルは、極めて高い耐搬送特性、特に耐衝撃性及び耐汚染性を達成することができる。
【0061】以上のようにして放射線像変換パネルが製造される。なお、得られる画像の鮮鋭度を向上させることを目的として、上記各層(縁貼り層を除く)の少なくとも一つの層が励起光を吸収し、輝尽発光光は吸収しないような着色剤によって着色されていてもよい(特公昭59−23400号公報参照)。
【0062】本発明においては、前記加熱圧縮工程が、加熱された一対のロールのニップ部に前記積層体を挿通する工程であり、前記積層体の蛍光体シート側の面と接触するロール表面の温度よりも、他方のロール表面の温度を高く設定することが必須となる。このようにすることで、支持体を通した熱が蛍光体層を厚さ方向に、より均一に加熱する。その結果、より厚み方向に均一な圧縮となり、より一層優れた鮮鋭性および粒状性の放射線像変換パネルを製造することができる。
【0063】本発明において、前記一対のロール表面の温度差としては、5〜100℃の範囲であることが好ましく、10〜80℃の範囲であることがより好ましく、20〜70℃の範囲であることがさらに好ましい。5℃よりも温度差が近づくと、本発明による効果が十分に得られにくく、一方、100℃よりも温度差が広がると、支持体を通しての熱が多すぎることにより、蛍光体層が厚さ方向に均一に加温されない。その結果、均一な圧縮が行われないことがある。
【0064】また、前記積層体の蛍光体シート側の面と接触するロールの温度としては、前記結合剤の軟化温度以上または融点以上であることが必須であるが、上限としては150℃以下であることが好ましく、130℃以下であることがより好ましく、100℃以下であることがさらに好ましい。150℃を超えると、使用する材料にもよるが、蛍光体シートが軟らかくなり過ぎるために、均一な圧縮が行われないことがある。
【0065】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0066】
[比較例1]
(1)蛍光体シートの形成(蛍光体シート形成用塗布液の組成)
蛍光体:BaFBr0.850.15:Eu2+ 200 g 結合剤:ポリウレタンエラストマー(大日本インキ化学工業 (株)製、バンデックスT−5265H) 7.4g 架橋剤:ポリイソシアネート(日本ポリウレタン(株)製コ ロネートHX) 0.6g 添加剤:エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ(株)製、エピ コート1001) 2 g【0067】上記組成の材料をメチルエチルケトンに加え、プロペラミキサーを用いて分散し、粘度が30PS(25℃)の蛍光体シート形成用塗布液を調製した。これをシリコン系離型剤が塗布されているポリエチレンテレフタレート(仮支持体、厚み180μm)上に塗布し、乾燥した後、仮支持体から剥離して蛍光体シートを形成した。得られた蛍光体シートは、7日間保管した。
【0068】
(2)下塗層(光反射層)の形成(下塗層形成用塗布液の組成)
酸化ガドリニウム(Gd23)の微細粒子(前粒子の90重 量%の粒子の粒子径が、1〜5μmの範囲にあるもの) 30 g 結合剤:軟質アクリル樹脂(クリスコートP−1018GS、 20重量%溶液、大日本インキ化学工業(株)製) 150 g 低分子量有機成分:エチルフタリルエチルグリコレート 3.0g 導電剤:ZnOウィスカー 10 g 着色剤:群青 0.4g【0069】上記組成の材料をメチルエチルケトン220gに加え、プロペラミキサーを用いて分散し、粘度が6PS(25℃)の下塗層形成用塗布液を調製した。厚さ300μmのポリエチレンテレフタレート(支持体)をガラス板上に水平に置き、ドクターブレードを用いて、上記の下塗層形成用塗布液を支持体上に均一塗布した後、塗布膜の乾燥を行い、支持体上に下塗層(光反射層)を形成した(下塗層の厚さ:20μm)。
【0070】(3)積層工程および加熱圧縮工程上記「(2)下塗層の形成」の工程で下塗層が形成された支持体の、下塗層側の表面に、「(1)蛍光体シートの形成」の工程で作製し、7日間保管した蛍光体シートを載せ(この段階で接着固定しない)積層体を得、当該積層体の加熱圧縮を行った。加熱圧縮は、カレンダーロールを用いて、500kgw/cm2の圧力で、一対のロールの表面温度を双方とも45℃とし、そして送り速度0.4m/min.の条件で連続的に行った。この圧縮により、蛍光体シートと支持体とは完全に融着し、蛍光体シートは蛍光体層となった。融着後の蛍光体層の厚さは、210μmであった。
【0071】(4)透明保護層の形成上記加熱圧縮処理の後、ポリエステル系接着剤が片面に塗布されているポリエチレンテレフタレートの透明フィルム(厚さ10μm)を、接着剤側を蛍光体層側に向けて接着することによって透明保護層を形成した。以上のようにして、支持体、下塗層(光反射層)、蛍光体層、および、透明保護層から構成される実施例1の放射線像変換パネルを製造した。
【0072】[実施例1]比較例1において、蛍光体シートの保管を1日間とし、カレンダーロールの一対のロールの表面温度を、上ロール(蛍光体層と接触する側)の温度45℃、および、下ロール(支持体と接触する側)の温度60℃、としたこと以外は、実施例1と同様にして放射線像変換パネルを製造した。
【0073】[実施例2]実施例1において、蛍光体シートの保管を14日間としたこと以外は、実施例1と同様にして放射線像変換パネルを製造した。
【0074】[比較例2]比較例1において、蛍光体シートの保管を14日間としたこと以外は、実施例1と同様にして放射線像変換パネルを製造した。
【0075】[放射線像変換パネルの画質の評価]以上のようにして製造した実施例1〜2および比較例1〜2の各放射線像変換パネルについて、次に記載する方法によりその画質を評価した。
【0076】すなわち、各放射線像変換パネルに、管電圧80KVpのX線を照射したのち、He−Neレーザー光(632.8nm)で走査して蛍光体層中の蛍光体を励起し、蛍光体層から放射される輝尽発光を受光して電気信号に変換し、これを画像再生装置によって画像として再生して表示装置上に画像を得た。得られた画像の変調伝達関数(MTF)(空調周波数:2サイクル/mm)により鮮鋭度を、また、0.1mRの線量における粒状性(RMS)を測定した。得られた結果を下記表1に示す。
【0077】
【表1】

【0078】表1より明らかなように、上ロールよりも下ロールを高く設定した実施例1および2の各放射線像変換パネルは、良好な鮮鋭度および粒状性を有し、特に実施例2では、保管日数が14日であっても良好な鮮鋭度および粒状性を有していることがわかる。
【0079】
【発明の効果】以上のように、本発明の製造方法によれば、極めて鮮鋭度および粒状性に優れた放射線像変換パネルを製造することができる。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013