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発明の名称 辞書検索方法およびその方法を用いた辞書検索システムならびに辞書検索用のプログラムの記録媒体
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−101218(P2001−101218A)
公開日 平成13年4月13日(2001.4.13)
出願番号 特願平11−280647
出願日 平成11年9月30日(1999.9.30)
代理人 【識別番号】100078916
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 由充
【テーマコード(参考)】
5B075
【Fターム(参考)】
5B075 ND03 NK32 PP02 PP03 PP13 PP24 PQ02 PQ22 PR01 UU01 
発明者 福本 博文
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 電子データ形式で所定言語の形態に作成された原稿に含まれる任意の単語を用いて、前記言語による電子辞書を検索する方法であって、前記原稿の表示ウィンドウ内の所定位置の文字を指定する操作を受け付けて、指定された文字を含む前後複数行にわたる文字列を抽出する第1のステップと、前記抽出された文字列に対し、前記言語に応じた形態素解析を行って前記指定操作位置に存在する単語を特定する第2のステップと、前記特定された単語をキーワードとして前記電子辞書を検索し、その検索結果を表示する第3のステップとを一連に実行することを特徴とする辞書検索方法。
【請求項2】 前記第2のステップにおいて、前記抽出された文字列の表示に関わる電子データから、前記文字列に適合する言語の種類を判定した後に、その判定された言語に基づく形態素解析を実行し、前記第3のステップにおいて、前記形態素解析により特定された単語をキーワードとして、前記判定された言語による電子辞書を検索して成る請求項1に記載された辞書検索方法。
【請求項3】 前記第1のステップにおいて、前記原稿の表示ウィンドウ内に表示されたすべての文字列を抽出し、前記第3のステップにおいて、前記電子辞書の検索結果とともに、前記原稿の表示ウィンドウを、前記検索用のキーワードとして特定された単語のすべての表示位置をマーキングされた状態にして表示して成る請求項1に記載された辞書検索方法。
【請求項4】 所定言語による電子辞書が記憶された記憶手段または前記電子辞書が記録された記録媒体から辞書の内容を読み取るための読取り手段と、電子データ形式で前記言語の形態に作成された原稿、および前記電子辞書の検索結果を表示するためのモニタと、前記モニタに表示された前記原稿の表示ウィンドウにおいて、ウィンドウ内の所定位置の文字を指定する操作を行うための入力手段と、前記入力手段による指定操作がなされたとき、前記原稿の表示ウィンドウにおいて、前記指定された文字の前後複数行にわたる文字列を抽出する抽出手段と、前記抽出手段により抽出された文字列に対し、前記言語に応じた形態素解析を行って前記指定操作位置に存在する単語を特定する単語特定手段と、前記特定された単語をキーワードとして前記電子辞書を検索する検索手段と、前記検索手段による検索結果を前記モニタに表示する表示制御手段とを具備して成る辞書検索システム。
【請求項5】 前記記憶手段または記録媒体には、複数種の言語毎の電子辞書が記憶されており、前記単語特定手段は、前記抽出された文字列の表示に関わる電子データから前記文字列に適合する言語の種類を判定し、その判定された言語に応じた形態素解析を実行しており、前記検索手段は、前記単語特定手段により特定された単語をキーワードとして、前記判定された言語による電子辞書を検索する請求項4に記載された辞書検索システム。
【請求項6】 前記抽出手段は、前記原稿の表示ウィンドウ内に表示されたすべての文字列を抽出し、前記表示制御手段は、前記電子辞書の検索結果とともに、前記原稿の表示ウィンドウを、前記検索用のキーワードとして特定された単語のすべての表示位置をマーキングされた状態にして表示して成る請求項4に記載された辞書検索システム。
【請求項7】 電子データ形式で所定言語の形態に作成された原稿に含まれる任意の単語を用いて、前記言語による電子辞書を検索するためのプログラムが記録された記録媒体であって、前記原稿の表示ウィンドウ内の所定位置の文字を指定する操作を受け付けて、その指定された文字の前後複数行にわたる文字列を抽出する第1のステップ、前記抽出された文字列に対し、前記言語に応じた形態素解析を行って前記指定操作位置に存在する単語を特定する第2のステップ、前記指定された単語をキーワードとして前記電子辞書を検索し、その検索結果を表示する第3のステップ、の各ステップを実行するためのプログラムが記録された辞書検索用のプログラムの記録媒体。
【請求項8】 前記第2のステップを実行するためのプログラムには、前記形態素解析に先立ち、前記抽出された文字列の表示に関わる電子データから、前記文字列に適合する言語の種類を判定するステップを実行するためのプログラムが含まれており、前記第3のステップを実行するためのプログラムとして、前記形態素解析により特定された単語をキーワードとして、前記判定された言語による電子辞書を検索するためのプログラムが記録されて成る請求項7に記載された辞書検索用のプログラムの記録媒体。
【請求項9】 前記第1のステップを実行するためのプログラムとして、前記原稿の表示ウィンドウ内に表示されたすべての文字列を抽出するためのプログラムが記録され、前記第3のステップを実行するためのプログラムには、前記電子辞書の検索結果とともに、前記原稿の表示ウィンドウを、前記検索用のキーワードとして特定された単語のすべての表示位置をマーキングされた状態にして表示するためのプログラムが記録されて成る請求項7に記載された辞書検索用のプログラムの記録媒体。
【請求項10】 前記第1〜3の各ステップを実行するためのプログラムとともに、検索対象となる電子辞書が記録されて成る請求項7に記載された辞書検索用のプログラムの記録媒体。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ワードプロセッサ用の文書ファイル、電子メール、インターネットのWeb文書など、電子データ形式で所定言語の形態に作成されてモニタ画面上に表示される原稿から任意の単語を抽出し、その抽出された単語をキーとして電子辞書を検索するための技術に関連する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータ技術の発展に伴い、各種言語による意味辞書の情報が電子された「電子辞書」が、多数、作成されている。この種の辞書をコンピュータの読込み用のドライブにセットしたり、内部のメモリに組み込むことにより、キーワードの入力に応じて電子辞書を検索し、その検索結果をモニタに表示するなどの処理を行うことが可能となっている。さらに近年では、ワードプロセッサ用のアプリケーションを用いて原稿を作成したり、インターネットのホームページや電子メールを閲覧する場合などに、ユーザーが原稿上の所定の単語の表示位置を指定することにより、その指定位置に存在する単語が自動的に抽出されて、その単語をキーワードとする電子辞書の検索処理が実行され、さらにその検索結果が原稿の表示ウィンドウとともに表示されるような処理も開発されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来の検索方法は、指定された位置に対応する一行分の文字列を抽出して、その文字列内でキーワードとなる単語を抽出するような処理を行っている。しかしながら日本語、中国語、韓国語など、単語が複数行にまたがって表示され得る言語による原稿では、複数行にまたがって表示されている単語をキーワードとして指定すると、そのキーワードが誤抽出されて誤った検索結果が表示されたり、検索処理が不可能となる、といった不都合が生じてしまう。
【0004】さらに従来の検索方法では、同じ単語が原稿の複数位置に存在する場合でも、その単語の意味を記憶しない限り、何度も検索のための指定操作を繰り返す必要があり、作業がきわめて非効率的になる、という問題もある。
【0005】この発明は上記問題点に着目してなされたもので、検索対象とする単語が複数行にまたがる場合も、その単語を正確に抽出して、ユーザーに目的とする検索結果を提供することを目的とする。またこの発明が他に目的とするところは、モニタ上の原稿の表示ウィンドウ内で所定の単語が指定されて検索処理がなされた後に、ウィンドウ内の別の位置に表示された同じ単語を再度検索するという非効率的な作業を回避する点にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1〜3の発明は、電子データ形式で所定言語の形態に作成された原稿に含まれる任意の単語を用いて、前記言語による電子辞書を検索する方法に関するもので、請求項1の発明は、前記原稿の表示ウィンドウ内の所定位置の文字を指定する操作を受け付けて、指定された文字を含む前後複数行にわたる文字列を抽出する第1のステップと、前記抽出された文字列に対し、前記言語に応じた形態素解析を行って前記指定操作位置に存在する単語を特定する第2のステップと、前記特定された単語をキーワードとして前記電子辞書を検索し、その検索結果を表示する第3のステップとを一連に実行することを特徴とする。
【0007】請求項2の発明では、前記第2のステップにおいて、前記抽出された文字列の表示に関わる電子データから、前記文字列に適合する言語の種類を判定した後に、その判定された言語に基づく形態素解析を実行し、前記第3のステップにおいて、前記形態素解析により特定された単語をキーワードとして、前記判定された言語による電子辞書を検索するようにしている。
【0008】請求項3の発明では、前記第1のステップにおいて、前記原稿の表示ウィンドウ内に表示されたすべての文字列を抽出し、前記第3のステップにおいて、前記電子辞書の検索結果とともに、前記原稿の表示ウィンドウを、前記検索用のキーワードとして特定された単語のすべての表示位置をマーキングされた状態にして表示するようにしている。
【0009】請求項4は、請求項1の方法を実施するための辞書検索システムであって、所定言語による電子辞書が記憶された記憶手段または前記電子辞書が記録された記録媒体から辞書の内容を読み取るための読取り手段と、電子データ形式で前記言語の形態に作成された原稿、および前記電子辞書の検索結果を表示するためのモニタと、前記モニタに表示された前記原稿の表示ウィンドウにおいて、ウィンドウ内の所定位置の文字を指定する操作を行うための入力手段と、前記入力手段による指定操作がなされたとき、前記原稿の表示ウィンドウにおいて、前記指定された文字の前後複数行にわたる文字列を抽出する抽出手段と、前記抽出手段により抽出された文字列に対し、前記言語に応じた形態素解析を行って前記指定操作位置に存在する単語を特定する単語特定手段と、前記特定された単語をキーワードとして前記電子辞書を検索する検索手段と、前記検索手段による検索結果を前記モニタに表示する表示制御手段とを具備する。
【0010】請求項5の発明にかかる辞書検索システムでは、請求項2の方法を実施するために、前記記録手段または記録媒体に、複数種の言語毎の電子辞書を記憶させる。また前記単語特定手段に、前記抽出された文字列の表示に関わる電子データから前記文字列に適合する言語の種類を判定させた後に、その判定された言語に応じた形態素解析を実行させ、さらに前記検索手段により、前記単語特定手段により特定された単語をキーワードとして、前記判定された言語による電子辞書を検索するようにしている。
【0011】請求項6の発明にかかる辞書検索システムでは、請求項3の発明を実施するために、前記抽出手段に、前記原稿の表示ウィンドウ内に表示されたすべての文字列を抽出させ、前記表示制御手段を、前記電子辞書の検索結果とともに、前記原稿の表示ウィンドウを、前記検索用のキーワードとして特定された単語のすべての表示位置をマーキングされた状態にして表示するように、構成している。
【0012】請求項7の発明にかかる辞書検索用のプログラムの記録媒体には、請求項1の発明の各ステップを実施するためのプログラムが記録される。
【0013】請求項8の発明にかかる辞書検索用のプログラムの記録媒体においては、前記第2のステップを実行するためのプログラムに、前記形態素解析に先立ち、前記抽出された文字列の表示に関わる電子データから、前記文字列に適合する言語の種類を判定するステップを実行するためのプログラムが含まれており、前記第3のステップを実行するためのプログラムとして、前記形態素解析により特定された単語をキーワードとして、前記判定された言語による電子辞書を検索するためのプログラムが記録される。
【0014】請求項9の発明にかかる辞書検索用のプログラムの記録媒体においては、前記第1のステップを実行するためのプログラムとして、前記原稿の表示ウィンドウ内に表示されたすべての文字列を抽出するためのプログラムが記録され、前記第3のステップを実行するためのプログラムには、前記電子辞書の検索結果とともに、前記原稿の表示ウィンドウを、前記検索用のキーワードとして特定された単語のすべての表示位置をマーキングされた状態にして表示するためのプログラムが記録される。
【0015】請求項10の発明にかかる辞書検索用のプログラムの記録媒体には、前記第1〜3の各ステップを実行するためのプログラムとともに、検索対象となる電子辞書が記録される。
【0016】
【作用】請求項1,4,7の各発明によれば、日本語、中国語、韓国語など所定言語の形態で作成された原稿を表示する表示ウィンドウ内において、ユーザーがマウスなどにより、検索したい単語を構成する一文字を指定すると、その文字およびその前後複数行にわたる文字列が抽出される。この複数行の文字列に対する形態素解析により、前記指定された文字を含む単語を特定した後に、この特定された単語をキーワードとして電子辞書の検索を行うので、検索したい単語が複数行にまたがっている場合でも、その単語を正確に抽出して検索を実行することが可能となる。
【0017】請求項2,5,8の各発明によれば、複数種の言語毎に電子辞書が設定されている場合に、抽出された複数行分の文字列を構成する電子データ、具体的には、文字列を表示するためのフォントコードなどに基づいて、前記文字列がどの言語の形態で作成されたものかが判定される。そしてその判定された言語による形態素解析が行われるので、その形態素解析により特定された単語をキーワードとして、判定された言語による電子辞書を検索する処理が行われるようになる。
【0018】請求項3,6,9の発明によれば、検索結果が表示される際に、原稿の表示ウィンドウもともに表示され、さらにこのウィンドウでキーワードとなった単語が表示されるすべての位置がマーキング表示されるので、キーワードとなった単語が複数位置に表示されている場合、各表示位置が明確に示されるようになる。
【0019】請求項10の発明によれば、電子辞書を検索するためのプログラムと、検索対象となる電子辞書とが、1つのパッケージソフトとして提供されるようになる。
【0020】
【実施例】図1は、この発明の一実施例にかかる辞書検索システムの概略構成を示す。このシステムは、ウィンドウズのようなオペレーションシステム(以下、「OS」という)の管理下で、ワープロソフト、電子メールソフト、Webブラウザなどのアプリケーションに連動して作動するもので、文字列抽出処理部1,指定位置認識部2,言語認識処理部3,形態素解析処理部4,辞書検索処理部5,意味表示処理部6,マーク表示処理部7の各処理部のほか、検索対象となる複数種の辞書ファイル8が格納された電子辞書記憶部9などを、構成として具備している。
【0021】上記の辞書検索システムは、具体的には、図2に示すようなパーソナルコンピュータ17のハードディスク装置13に、前記図1の各処理部1〜7の機能を実現するためのプログラムファイルや電子辞書記憶部9を構築する各辞書ファイル8をインストールすることにより構成される。
【0022】各プログラムファイルは、検索処理用のパッケージソフトとして提供されたCD−ROMをCD−ROMドライブ14にセットして、所定のインストール作業を行うことによりハードディスク装置13内に格納される。
【0023】前記辞書ファイル8は、国語辞書,中日辞書,韓日辞書など、所定の言語による単語をキーとする検索を実行するための「意味辞書」が電子化されたもので、通常は、辞書毎に1〜複数枚のCD−ROMに記録された形態で提供される。ただしこれに限らず、複数種の辞書ファイル8が一つのパッケージソフトとして提供される場合もあり、また前記検索処理用のパッケージソフト内に所定の辞書ファイル8が組み込まれる場合もある。またインターネットのような外部データベースから取り込んだ辞書ファイル8を、ハードディスク装置13内にインストールすることも可能である。
【0024】ただし電子辞書記憶部9には、必ずしも複数種の辞書のデータを設定する必要はなく、この発明を実施するためには、少なくとも1つの辞書(ただし一単語を行詰めせずに複数行にわたって表示するような形態をとる言語の辞書に限る)にかかる辞書ファイル8が格納されていればよい。また辞書ファイル8をハードディスク装置13にインストールする代わりに、検索対象とする辞書ファイル8が記憶されたCD−ROMをCD−ROMドライブ14にセットして、検索を行ってもよい。
【0025】前記ハードディスク装置13には、前記したOSや各種のアプリケーションを動かすためのプログラムファイルやデータファイルも、インストールされている。制御主体となるCPU10は、適宜、ROM11やRAM12にアクセスしつつ、ハードディスク13内の各種プログラムを実行することにより、前記したワープロソフト、電子メールソフト、Webブラウザなどの上位アプリケーションが作動している状態下で辞書検索システムを立ち上げ、所定の検索処理を実行させる。
【0026】なお図2中の入力部15は、文字を入力するためのキーボードや、マウスなどのポインティングデバイスにより構成される。またモニタ16は、CRTやLCDなどの表示デバイスより成るもので、検索処理時の表示画面上には、上位アプリケーションの表示ウィンドウのほか、電子辞書の検索結果を表示するための意味表示ウィンドウなどが開設される。
【0027】この実施例の辞書検索システムは、上位アプリケーションの表示ウィンドウに所定言語による原稿が表示されている状態下で、ユーザーの検索操作に応じて起動する。この検索操作は、マウスなどによって、ウィンドウ内の検索用アイコンを操作した後に、原稿上で検索すべきキーワードを指定することによりなされる。なおこの実施例では、操作を簡単化するために、キーワードを構成するいずれかの文字の表示位置をクリックするだけでキーワードが自動的に抽出されるように設定しているが、これに限らず、キーワードを構成する2つ以上の文字、もしくはすべての文字を範囲指定する方式を採用しても良い。
【0028】前記文字列抽出処理部1には、表示ウィンドウ内の文字列を再描画させるためのAPI関数が組み込まれている。通常、この関数は、OS側で実行されるものであるが、この実施例では、前記検索操作に応じて、文字列抽出処理部1側のAPI関数を先に実行して、表示ウィンドウ内の全文字列を再描画するためのデータ(以下、単に「再描画データ」という)を取り込み、しかる後にOS側のAPI関数に処理を渡して、実際の再描画処理を実行させるようにしている。
【0029】前記再描画データは、具体的には、前記表示ウィンドウ内の各行につき、その行を構成する各文字の文字コード、行の先頭の文字の座標位置データ、フォントコードなどにより構成される。なお文字コードとは、日本語であればS−JISコード、中国語であればGBコードというように、言語に応じた文字を表示するために文字毎に割り当てられたコード情報を言い、国毎に設定された基準のコード情報のほか、文字入力支援システム(IME)の提供メーカーなどが独自に設定したコード情報も対象となる。またフォントコードとは、表示する文字の書体の名称を表すコードであって、そのコードから原稿に適合する言語を特定することが可能である。この再描画データは、言語認識処理部3,形態素解析処理部4に与えられて、キーワードとなる単語の特定処理がなされるほか、マーク表示処理部7に与えられて後記するキーワードのマーク表示のために用いられる。
【0030】前記した検索操作がなされると、上位のアプリケーションはOSに対し、表示ウィンドウ内のクリック位置を知らせる「メッセージ」を送出する。前記指定位置認識部2は、このメッセージを参照する「フック」処理を実行することにより、前記クリック位置を認識するもので、認識された座標位置は、形態素解析処理部4に与えられる。
【0031】言語認識処理部3は、前記文字列抽出処理部1より得た再描画データの中の前記フォントコードを用いて、前記原稿がいずれの言語によって作成されたものかを判定する。この判定結果は、形態素解析処理部4,辞書検索処理部5に与えられる。
【0032】形態素解析処理部4は、この判定結果を受けて、前記再描画データによる文字列に対し、判定された言語に応じた形態素解析を実施して、前記文字列を単語毎に分解する。さらに形態素解析処理部4は、前記指定位置抽出部より与えられたクリック位置に対応する形態素解析結果を参照して、前記クリック位置に存在する単語をキーワードとして特定する。なお前記検索操作を行う場合、ユーザーは、キーワードとする単語を構成する任意の文字を指定しているので、このクリック位置の文字が最初の文字となる単語、最後の文字となる単語、文字列の中間に位置する単語のいずれかが、キーワードとして抽出されることになる。
【0033】文字列抽出処理部1により抽出された再描画データは、前記したように、表示ウィンドウ内の全文字列のデータを表すものであるから、前記形態素解析処理においては、二行にわたって表示されている単語も、問題なく抽出されるようになる。また見出しの部分など、一行の文字数が極端に少なく設定されている場合は、一つの単語が三行以上にわたって表示される場合もあるが、このような場合も同様に、単語は分断されることなく抽出される。
【0034】したがってキーワードとして指定された単語の文字列が複数行にわたっている場合も、キーワードが誤抽出される可能性はきわめて低くなり、精度の高い検索処理を行うことができる。
【0035】辞書検索処理部5は、前記言語認識処理部3による判定結果に応じて検索対象とする辞書ファイル8を選択した後、この辞書ファイル8に対し、形態素解析処理部4により抽出されたキーワードを用いた検索処理を実行する。この検索結果は意味表示処理部6に渡されるもので、意味表示処理部6は、モニタ画面上の所定位置に意味表示ウィンドウを開いて、そのウィンドウ内に前記検索結果を表示する。
【0036】もう一方の表示処理部であるマーク表示処理部7には、文字列抽出処理部1から再描画データが、辞書検索処理部5より前記キーワードが、それぞれ与えられる。マーク表示処理部7は、再描画データにより表される文字列全体において、前記キーワードが表示されるすべての位置を抽出した後、実際の表示ウィンドウ内のキーワードの各表示位置において、それぞれ前記キーワードを表す文字列を、白黒反転表示、カラー表示などのマーキングがなされた状態に切り替えて表示させる(以後、この表示を「マーク表示」という)。
【0037】なおキーワードを特定するだけの目的であれば、必ずしも表示ウィンドウ内のすべての文字列を抽出する必要はなく、指定された文字の表示行およびその前後の各行の文字列を抽出するだけでもよい。ただし、どのような条件で作成された原稿に対してもキーワードを高精度で抽出するためには、すべての文字列を抽出するのが望ましい。また表示ウィンドウ内で抽出されたキーワードが表示されるすべての位置にマーク表示を施すためにも、すべての文字列を抽出する必要が生じる。
【0038】図3は、前記電子辞書検索システムによる一連の検索処理の手順を示す。なお以下の説明では、前記検索操作は、マウスのクリック操作により行われるものとして説明するが、キーボードによりカーソルを所定位置にあわせてキャリッジリターンキーを打つなどの操作によっても実現可能である。図3の制御手順は、マウスによる検索用アイコンのクリック操作に応じて開始されるもので、最初のST1では、上位アプリケーションの表示ウィンドウにおけるクリック操作に応じて、そのクリック位置を認識する処理と、原稿を構成する文字列を読み込む処理とが実行される。
【0039】図4は、中国語による原稿が表示された表示ウィンドウ20に対し、クリック操作が行われた例を示す。このようにキーワードとする単語中の所定の構成文字にマウスカーソル22を合わせてクリック操作することにより、この単語をキーワードとした電子辞書の検索処理が指示される。
【0040】図5は、ST1の詳細な手順を示す。稼働中のアプリケーションの表示ウィンドウ20に対し、前記図4に示したようなクリック操作が行われると、このアプリケーションからOSに対し、クリックされたアプリケーションの種類や座標位置などを知らせるメッセージが送出される。辞書検索システムの指定位置認識部2は、このメッセージをフックして、クリックされた原稿を表示しているアプリケーションの種類、およびそのアプリケーションの表示ウィンドウが開かれている位置を認識する(ST1−1,1−2)。さらに指定位置認識部2は、前記メッセージからクリック位置の座標を抽出し、これをキーワードの表示位置として認識する(ST1−3)。
【0041】つぎに文字列抽出処理部1は、内部にセットされたAPI関数を実行することにより、前記表示ウィンドウの原稿の全文字列(以下「原稿文字列」という)についての再描画データを取得する(ST1−4)。そしてつぎのST1−5で、ST1−3,1−4で得られたクリック位置と再描画データとが、それぞれ図1に示した他の処理部に受け渡しされ、ST1のルーチンが終了する。
【0042】図3に戻って、つぎのST2では、言語認識処理部3により、前記再描画データのフォントコードが読み取られて、前記原稿文字列に適合する言語が認識される。形態素解析処理部4は、この認識結果を受けて、原稿文字列に対する形態素解析を実行した後、前記クリック位置に存在する単語を特定し、これをキーワードとして辞書検索処理部5およびマーク表示処理部7に出力する。
【0043】辞書検索処理部5は、このキーワードの供給を受けると、その前記言語認識処理部3により認識された言語に応じた辞書ファイル8を検索する(ST4)。そして該当するデータが検索されると、前記アプリケーションの表示ウィンドウ20が隠れない位置に意味表示ウィンドウを開いて、そのウィンドウ内に前記検索結果を表示する(ST4,5)。
【0044】一方マーク表示処理部7は、文字列抽出処理部1から得た再描画データを用いて、前記表示ウィンドウ20内の前記キーワードの表示位置をすべて抽出し、各表示位置のキーワードをマーク表示する。なお検索結果の表示、キーワードのマーク表示とも、OSに、表示すべき情報を知らせて表示制御を行わせることにより、実現するものである。
【0045】図6は、前記図4の検索操作に対する検索処理が行われた後のモニタの表示画面であって、前記アプリケーションの表示ウィンドウ20内では、前記クリック位置でキーワードとして抽出された単語のほか、ウィンドウ20内に表示されている同じ単語が、白黒反転表示されている。またこの表示ウィンドウ20の一部に重なる位置に意味表示ウィンドウ21が開設され、そのウィンドウ21内に検索結果が表示されている。なおマーク表示は、白黒反転表示や表示色の変更に限らず、キーワードを構成する各文字に下線を付したり、キーワードの先頭または後方に所定のマークを付すようにしても良い。
【0046】ユーザーは、このような検索結果の表示内容から前記キーワードとした単語の意味を認識し、原稿の作成または閲覧作業を進めてゆくことになる。このとき原稿が表示されている表示ウィンドウ20では、検索対象となった単語の表示位置すべてにマーク表示が施されているから、これらの単語の意味については、前記意味表示ウィンドウ21内の表示内容を再度確認することにより、同じ検索を繰り返すという非効率的な作業を回避することができる。
【0047】このようにして一連の検索処理が完了するもので、図6の状態下でさらにつぎの検索操作が実行されると、ST7が「YES」となってST1に移行し、新たな操作に対し、上記と同様の手順が実行される。一方、ユーザーが意味表示ウィンドウ21の表示内容を確認してウィンドウ21を閉じる操作を行うと、ST8が「YES」となり、辞書検索システムの動作が終了する。
【0048】
【発明の効果】請求項1,4,7の各発明では、所定言語の形態で作成された原稿を表示する表示ウィンドウにおいて、検索対象の単語を構成する所定の文字を指定する操作を受け付けて、その文字を含む前後複数行の文字列を抽出して形態素解析を行い、辞書検索のためのキーワードとなる単語を抽出するようにしたから、日本語、中国語、韓国語などの原稿に対し、複数行にまたがって表示された単語が検索対象として指定されても、その単語を正確に抽出して検索を実行することが可能となり、1つの単語が複数行にわたって表示され得る言語に対する検索機能を大幅に向上することが可能となる。
【0049】請求項2,5,8の各発明では、複数種の言語毎に電子辞書が設定されている場合に、処理対象の原稿の文字列に適合する言語を認識した上で、その認識結果に応じた電子辞書による検索処理が行われるので、ユーザーの指定操作に応じて適切な電子辞書を用いた自動検索を実行することができ、検索作業にかかる効率を大幅に向上することができる。
【0050】請求項3,6,9の各発明では、検索結果とともに原稿の表示ウィンドウも表示され、その表示ウィンドウ内でキーワードとして使用した単語が表示されるすべての位置を、マーキングした状態で表示するので、ユーザーに検索のキーワードとして用いた単語の表示位置を確認させて、同じ単語を何度も検索するという非効率的な作業を回避させることができる。
【0051】請求項10の発明では、検索処理用のプログラムとともに、検索対象の電子辞書が記録されたパッケージソフトが提供されるので、このパッケージソフトの記録内容をコンピュータに組み込むだけで、電子辞書の検索処理を実行することが可能となる。




 

 


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