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発明の名称 原価管理装置及び記録媒体
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−117983(P2001−117983A)
公開日 平成13年4月27日(2001.4.27)
出願番号 特願平11−296022
出願日 平成11年10月18日(1999.10.18)
代理人 【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
【テーマコード(参考)】
5B049
【Fターム(参考)】
5B049 BB07 CC05 CC11 DD01 DD02 EE01 FF03 FF04 GG02 GG04 
発明者 上林 元孝
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 受注単価を入力する手段と、受注品の原価を記憶する手段と、前記受注単価及び受注品の原価に基づいて損益を演算する手段と、演算結果を出力する手段とを備える原価管理装置であって、前記受注品の生産に要した作業に関連する情報を入力する手段と、前記情報に基づいて前記受注品の生産に要した経費を演算する手段と、前記経費に基づいて前記原価を更新する手段とを備えることを特徴とする原価管理装置。
【請求項2】 前記作業に関連する情報は、作業時間である請求項1記載の原価管理装置。
【請求項3】 コンピュータに、受注単価の入力を受け付けさせる手段と、コンピュータに、記憶された受注品の原価を読み込ませる手段と、受け付けさせた受注単価及び読み込ませた受注品の原価に基づいて損益を演算させる手段と、演算結果を出力させる手段とを含む原価管理のプログラムが記録されているコンピュータでの読み取りが可能な記録媒体であって、コンピュータに、前記受注品の生産に要した作業に関連する情報の入力を受け付けさせる手段と、受け付けさせた前記情報に基づいて前記受注品の生産に要した経費を演算させる手段と、演算させた前記経費に基づいて前記原価を更新させる手段とを含むことを特徴とする記録媒体。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、刻一刻と変動する実際の経費又は製品の原価を可及的に高い頻度で把握することができる原価管理装置及びコンピュータでの読み取りが可能な記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、製造業においては、その顧客からVA(Value Analysis),VE(Value Engineering )等の観点から製品価格(=受注単価)の削減を求められる機会が多くなってきており、売上額を少しでも維持しようとするならば、受注単価に対する製造単価(=原価)の尚一層の削減のための注力が必要となってきている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】原価削減の指標となる原価そのものの値は可及的に実際の生産状況に応じた値であることが望ましいことは云うまでもないが、実際の生産状況は刻一刻と変動するため、原価の正確な値を得ることは困難を極めるばかりでなく、実情に合わせるべく適宜に再演算を必要とする。
【0004】一方で、原価の主部分を占める直接費(材料費,加工費等)については、近年の生産管理又は原価管理システムの発達によりその把握が比較的に容易となってきているのが現状である。
【0005】生産管理システムにおいては、各工程をワークセンタ(以後、W/Cという)としてバーコード読取装置を接続し、このバーコード読取装置によって作業者が携帯するIDカードからバーコードを読み取り、この読み取りに応じてW/C名,作業者名,作業着手日時,及び作業完了日時等の情報を記憶し、生産管理に利用することも実際に行なわれている。
【0006】本発明は斯かる知見に鑑みてなされたものであり、受注単価及び受注品の原価に基づいて損益を演算する原価管理装置において、実際の作業に関連する情報を適宜に入力させ、入力情報に基づいて原価を再演算し、この再演算結果で、売上演算の基になっている受注品の原価を更新することにより、刻一刻と変動する実際の原価(経費)を可及的に高い頻度で容易に更新することができる原価管理装置及びコンピュータでの読み取りが可能な記録媒体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】第1発明に係る原価管理装置は、受注単価を入力する手段と、受注品の原価を記憶する手段と、前記受注単価及び受注品の原価に基づいて損益を演算する手段と、演算結果を出力する手段とを備える原価管理装置であって、前記受注品の生産に要した作業に関連する情報を入力する手段と、前記情報に基づいて前記受注品の生産に要した経費を演算する手段と、前記経費に基づいて前記原価を更新する手段とを備えることを特徴とする。
【0008】第2発明に係る原価管理装置は、第1発明の原価管理装置において、前記作業に関連する情報が、作業時間であることを特徴とする。
【0009】第3発明に係る記録媒体は、コンピュータに、受注単価の入力を受け付けさせる手段と、コンピュータに、記憶された受注品の原価を読み込ませる手段と、受け付けさせた受注単価及び読み込ませた受注品の原価に基づいて損益を演算させる手段と、演算結果を出力させる手段とを含む原価管理のプログラムが記録されているコンピュータでの読み取りが可能な記録媒体であって、コンピュータに、前記受注品の生産に要した作業に関連する情報の入力を受け付けさせる手段と、受け付けさせた前記情報に基づいて前記受注品の生産に要した経費を演算させる手段と、演算させた前記経費に基づいて前記原価を更新させる手段とを含むことを特徴とする。
【0010】本発明では、入力した受注単価と記憶されている受注品の原価とに基づいて(受注品単位の)損益を演算し、これを出力する原価管理装置にあって、受注品の生産に要した作業に関連する情報を入力させ、この入力情報に基づいて受注品の生産に要した経費、即ち原価を演算するとともに、この演算結果を上述した売上演算に用いる原価と置き換えるべく更新する構成としたので、刻一刻と変動する実際の原価(経費)を可及的に高い頻度で容易に更新することができる。
【0011】また、前記実際の作業に関連する情報は、作業時間である構成としたので、例えば、作業時間に応じた各工程,各製品の経費を予め求めておき、実際の作業の際に、作業着手日時,作業完了日時等の情報を入力させることで作業時間を演算し、この作業時間に基づいて実際の生産状況に即した原価の演算を可能とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。図1は、本発明に係る原価管理装置として構成した生産管理サーバと、該生産管理サーバが接続されたネットワークとの構成を示すブロック図である。なお、本実施の形態においては、或る製品の製造会社を例として説明する。
【0013】図1において、1はこの製造会社の営業所を示している。実際には営業所1は、そこに設置され、工場等とリンクしている生産管理システムに接続するための機能を備えたコンピュータ等から構成される。営業所1は、この製造会社の顧客に対する窓口であって、顧客から製品の注文を受ける(顧客からの受注)。
【0014】注文を受けた際には、製品の品番,受注数,及び納期等のデータが前記生産管理システムに対応する所定の様式で前記コンピュータに入力され、この入力情報が工場3に対する手配データ9として、営業所1及び工場3を接続する例えばWAN(Wide Area Network )2を介して工場3へ送信するようになっている(工場への発注)。
【0015】工場3にはその敷地内にLAN5が敷設されており、このLAN5を利用して工場3内における様々な業務上のデータの授受を行なっているばかりでなく、LAN5をWAN2に接続するルータ4を介して工場3の外部とのデータの授受をも可能としてある。
【0016】LAN5はこれに接続されたLANサーバ6により制御されて運用されている。この工場3においては、LAN5を利用して工場3内における生産管理システムを構築してあり、生産管理システムは、主として生産管理サーバ7と複数のW/C8,8,…とから構成されている。
【0017】生産管理サーバ7は、生産管理を実現するためのリレーショナルデータベース機能を備えたサーバコンピュータから構成され、上述した如くLAN5との通信を実現するためのLANインタフェース(LANI/F)71を備えているのは勿論のこと、このほかにCPU70,入力部72,表示部73,ROM74,RAM75,ハードディスクドライブ装置(HDD)76,印字部77,及び外部記憶読取部78等を備えている。
【0018】CPU70は、ROM74に記憶されているコンピュータプログラムに基づいて本発明に係る原価管理を含む生産管理に必要な様々な処理を実行する。
【0019】入力部72は、キーボード,マウス等を備えてなる入力装置であり、生産管理に関する各種の設定データ等を入力する。
【0020】表示部73は、液晶表示装置(LCD)又はCRTディスプレイ等の表示装置を備え、入力部72から入力された各種の設定データ、CPU70の動作状態等を表示する。なお、これに代えてタッチパネル方式の表示装置を備える構成とすることにより、前述した入力部72の一部又は全部を不要とすることも可能である。
【0021】ROM74は、生産管理に必要なリレーショナルデータベース管理プログラムを含むCPU70の動作のための種々のコンピュータプログラムを予め記憶している。
【0022】RAM75は、CPU70によるコンピュータプログラムの実行時に発生する一時的なデータを記憶する。
【0023】HDD76は、生産管理に必要な各種のデータベースである後述の受注データ761,品番情報762,工程手順情報763,発注残データ764,工程明細ファイル765,加工工程明細ファイル766,及び作業実績ファイル767等を記憶する。
【0024】印字部77は、電子写真方式のプリンタ装置等を備えており、生産管理に関する様々なデータを印字出力する。
【0025】外部記憶読取部78は、CD−ROM又はDVD−ROMドライブ装置等を備えてなり、ROMディスクの如き記録媒体Dに記憶されているコンピュータプログラムを読み取り、RAM75に記憶する。
【0026】なお、本発明に係る原価管理装置としての生産管理サーバ7は、工場3内における生産管理を行なう機能を備え、これが生成した生産計画情報(加工工程明細ファイル766)をLANI/F71を介してLAN5へ送信するようになっている。一方、各生産工程に相当するW/C8は、送信された加工工程明細ファイル766をLAN5から受信し、それが備えるタッチパネル式の表示モニタ82に該当する情報(「作業指示・実績入力」画面)を表示させる。
【0027】図2は、「作業指示・実績入力」画面の一例を示す模式図である。図2に示すように、画面上にはこの工程での生産対象となる製品(最終組立工程よりも上工程においては半製品)の作業スケジュールがまず表示される。作業スケジュールには、作業日,注文No.,品番,工順,完了残数,着手日時(予定),及び完了日時(予定)が含まれており、作業担当者は、表示内容を確認し乍ら作業に着手する。
【0028】作業の着手は、各W/C8に備えられたバーコード読取装置81を用いて行なう。作業担当者は、作業の着手時に、携帯しているIDカードに印刷されたバーコードをバーコード読取装置81で読み取らせ、W/C8は、読み取ったバーコードを生産管理サーバ7等に問い合わせることによって対応する作業担当者名を取得し、これを表示モニタ82に表示させる。また、W/C8は、この際に着手日時(実績)を自動的に認識して表示するようになっている。
【0029】この後で作業担当者は実際の作業を開始し、作業が完了した時点で再度バーコードを読み取らせ、これによってW/C8に完了日時(実績)を認識させる。また、この際に、作業担当者は、表示モニタ82に表示されている図示しないテンキー等を用いて、作業数,完了数,及び不良数を入力する。
【0030】なお、本実施の形態においては、生産管理サーバ7を本発明に係る原価管理装置として構成してあるが、この生産管理サーバ7にLAN5を介して接続されている各W/C8のバーコード読取装置81及び/又は表示モニタ82をその実績情報の入力手段として構成してもよい。
【0031】このように各W/C8で入力された情報はLAN5へ送信され、送信内容が生産管理サーバ7で受信されて、生産管理の実績情報として利用されるほか、本発明に係る原価管理の実績情報としても利用されるようになっている。
【0032】次に、生産管理サーバ7における原価管理を含む生産管理の処理内容を図3のフローチャートに従い、図4〜図7を用いて説明する。
【0033】図3は、本発明に係る原価管理装置として構成された生産管理サーバ7のCPU70の処理内容を示すフローチャートである。また、図4は、手配データ9から受注データ761を生成する処理を説明するための説明図、図5は、受注データ761,品番情報762,及び工程手順情報763から発注残データ764を生成する処理を説明するための説明図、図6は、発注残データ764及び工程明細ファイル765から加工工程明細ファイル766を生成する処理を説明するための説明図、及び図7は、加工工程明細ファイル766とW/C8からの入力情報とから作業実績ファイル767を生成する処理を説明するための説明図である。
【0034】前述した如く営業所1から送信された手配データ9は、まず、LANI/F71を介して生産管理サーバ7によって受信される。手配データ9は、図4にその一例を示す如く、注文No.,品番,事(事業所),工順,発注先,手配数,納期,及び発注単価等の属性を有した注文No.毎のレコードとして構成されている。なお、一般的にはこのような注文No.毎のレコードが複数レコード分纏めて通信されることもあり得る。
【0035】注文No.は、注文が発生する都度に割り当てられるコードである。品番は、生産対象となる製品の品番コードである。事(事業所)は、発注者(ここでは営業所1)の事業所コードである。工順は、この製品を製造するために予め設定された工程手順を示すコードであるが、単に工程を示す場合もある。発注先は、発注先(ここでは工場3)の事業所コードである。手配数は、手配(発注)された製品の数量である。納期は、この注文No.の製品の納期であって、1998年12月3日であれば「19981203」と示される。発注単価は、例えば営業所1が顧客との折衝で予め取り決めた製品の単価である。
【0036】生産管理サーバ7によって受信された手配データ9は、CPU70によって受注処理される(ステップ1)。受注処理は、図4に示す如く、生産管理サーバ7による運用を円滑にするために、手配データ9を受注データ761という所定の様式に変換するための処理である。
【0037】受注データ761は、図4にその一例を示す如く、受注No.,品番,事(事業所),客先,納入先,受注数,納期,完成数,出荷数,及び受注単価等の属性を有した受注No.毎のレコードとして構成されている。
【0038】受注No.は、手配データ9の注文No.と同一のコードを使用する。品番も同様に手配データ9の品番と同一の品番を使用する。事(事業所)は、手配データ9の発注先(図4においては「M8000」)に対応する受注者(ここでは工場3)の事業所コードであって、その頭文字のみのコード(図4においては「M」)で示される。客先は、手配データ9の事(事業所)に対応する客先(ここでは営業所1)の事業所コードである。納入先は、受注製品の納入先であって、ここでは客先コードと同一となっている。受注数は、手配データ9の手配数に対応する受注した製品の数量である。納期は、手配データ9の納期と同一となる。受注単価は、手配データ9の発注単価と同一の単価を使用する。また、受注データ761には、完成数及び出荷数の2つの属性が更に含まれているが、この受注処理の段階では空欄となっており、前述した如く、実際の作業が完了した段階でのW/C8からの入力情報に基づいて書き込まれるようになっている。
【0039】次に、CPU70は、生成した受注データ761と、HDD76に記憶されている品番情報762及び工程手順情報763とに基づいて発注残データ764を生成する(手配処理:ステップ2)。
【0040】品番情報762は、図5にその一例を示す如く、品番,事(事業所),品名,実績加工費,及び実績材料費等の属性を有した品番毎のレコードとして構成されている。つまり、品番毎に、この製品が何処の事業所で製造可能であるかを、その品名,実績加工費,及び実績材料費とともに示してあるデータベースである。なお、実績加工費は、この製品の生産(加工)に実際に要した費用であって、その値は後述する如く更新される。また、実績材料費は、この製品の実際の材料費であって、その値の実績加工費と同様に更新されるのが好ましいが、ここでは説明の簡略化のために固定であるものとして説明する。
【0041】工程手順情報763は、図5にその一例を示す如く、品番,事(事業所),工順,及びW/C等の属性を有した品番毎のレコードとして構成されている。つまり、品番毎に、この製品が何処の事業所のどのW/C(内製の場合はW/C8,外注は図示なし)で生産(加工)するように工程設定されているかを示してあるデータベースである。図5の例では、「A60」という品番が「W1」というコードに応じたW/C8で生産(加工)された後、「X1111」というコードの外注先で生産(加工)され、更に「W2」というコードのW/C8で生産(加工)されることができることを示している。従って、以後に説明する各データベース内で示された「W/C」の属性は、対応するデータベースでの生産(加工)を行なう工程の単位を示すものであって、図1に示したW/C8であるとは限らない。
【0042】これら受注データ761,品番情報762,及び工程手順情報763から生成される発注残データ764は、図5にその一例を示す如く、注文No.,品番,事(事業所),工順,W/C,手配数,着手可能数,納期,及び受注No.等の属性を有した注文No.毎のレコードとして構成されている。発注残データ764は、受注内容を各W/C(W/C8又は外注先)の工程に振り分けるためのデータを有したデータベースである。
【0043】発注残データ764における「受注No.」は、受注データ761の「受注No.」と同一のコードが使用される。また、発注残データ764における「注文No.」は、手配データ9の「注文No.」とは異なるものが割り当てられる。る。図5の例では、受注No.「Q1」が「H1」,「H2」,及び「H3」の3工程への注文とされ、注文No.「H1」は内製「W1」へ、注文No.「H2」は外注先「X1111」へ、注文No.「H3」は内製「W2」へと夫々振り分けられている。但し、ここでは最初の工程である「H1」に対して受注数(ここでは10個)の全てが「着手可能数」となっているので、次工程「H2」,「H3」の着手可能数は「0個」となっている。
【0044】また、発注残データ764に示される「納期」には、受注データ761の「納期」に対して所定日数遡った日付が書き込まれ、図5の例では1週間(7日)としてある。このようにして生成された発注残データ764に基づいて外注先に対しては発注がなされるが、内製(各W/C8)に対しては後述する加工工程明細ファイル766としてより詳細に指示されることになる。
【0045】続いて、CPU70は、上述の如く生成した発注残データ764と、HDD76に記憶されている工程明細ファイル765とに基づいて加工工程明細ファイル766を生成する(加工工程明細処理:ステップ3)。
【0046】工程明細ファイル765は、図6にその一例を示す如く、品番,事(事業所),工順,センタ工順,工程,設備,標準時間,段取時間,及び加工リードタイム(加工L/T)等の属性を有したセンタ工順(工程)毎のレコードとして構成されている。つまり、この工程明細ファイル765は、品番毎に、更に詳細にはセンタ工順毎の設備内容,生産(加工)に要する標準的な時間等を示してあるデータベースである。
【0047】図6の例では、「A60」という品番の製品(又は半製品)の内製における生産(加工)には、「001」,「030」という2種類の工順が設定されており、このうちの工順「001」には、「010」,「020」,及び「030」の3工程があり、工順「030」には、「010」及び「020」の2工程があることを示している。
【0048】発注残データ764及び工程明細ファイル765から生成される加工工程明細ファイル766は、図6にその一例を示す如く、一連工順,注文No.,W/C,センタ工順,工程,設備,品番,事(事業所),加工指示数,着手可能数,着手予定日,納期,及び最終工程調整納期等の属性を有したセンタ工順(又は一連工順)毎のレコードとして構成されている。
【0049】一連工順は、各注文No.に該当するW/C(W/C8又は外注先)に設定された工順(工程)を順に示すものである。例えば、図6に示した発注残データ764の注文No.「H1」に該当するW/Cは「W1」であり、この「W1」に設定された工順は「001」であった。また、工順「001」は、更に3つの(一連)工順「001−0100〜0300」を含んでいる。各一連工順は、センタ工順に対応している。一連工順のハイフン以後のコードは、センタ工順のコードの末尾に「0」を付加して桁上げしたような構成となっている。
【0050】また、工程及び設備の各コードは、工程明細ファイル765のそれに準じている。一方、加工指示数及び着手可能数は、発注残データ764の手配数及び着手可能数に準じている。
【0051】加工工程明細ファイル766における納期は、図6に示す如く、一連工順のハイフン以前のコードに着目し、例えば「001−」のレコードを一纏めに処理する。まず、対応する発注残データ764の注文No.「H1」の納期「19981126(1998年11月26日)」を加工工程明細ファイル766の一連工順が最も後(ここでは「001−0300」)の納期とする。この一連工順「0300」における加工リードタイム(加工L/T)を勘案し、例えばここで加工L/Tを1日とすれば、着手予定日は「19981125(1998年11月26日)」となる。これが、直前の一連工順の納期となり、該納期からこの加工L/Tを遡って着手予定日を演算することを繰り返し、各一連工順の着手予定日及び納期が決定される。なお、オペレータにより最終工程調整納期を入力することが可能であり、この例では、発注残データ764の納期と同一の日付が割り当てられる。
【0052】そして、CPU70は、上述の如く生成した加工工程明細ファイル766に、該当するW/C8から入力された着手日時(実績),完了日時(実績),及び作業担当者等の情報(図2参照)を付加して作業実績ファイル767を生成する(作業実績処理:ステップ4)。
【0053】図7において示した作業実績ファイル767においては、図2に示した「作業指示・実績入力」画面で入力された情報が各一連工順(又はセンタ工順)を1レコードとする当該ファイルの付加属性として示されているが、各一連工順を、例えば受注品に対する生産ロット単位(又は加工ロット単位)で設定することにより、ロット毎の実績情報を記憶することができる。従って、このような実績情報の記憶単位は利用目的等を勘案して適宜に設定することができる。
【0054】さらに、CPU70は、上述の如く生成した作業実績ファイル767の着手日時及び完了日時から各一連工順(又は各センタ工順)において要した作業時間を求め、求めた作業時間と、各工程について予めRAM75又はHDD76に設定された経費(各工程の単価)とに基づいて、受注No.毎又は品番毎の経費(原価)を演算し、品番情報762の実績加工費及び実績材料費のデータを更新するとともに、受注データ761の完成数及び出荷数のデータを更新する(コスト情報更新処理:ステップ5)。各工程における原価は、具体的には(各工程の単価)×(各工程の作業時間)で求めることができ、また、一連の工程についての全体の原価は、図3に示したように各工程における積算結果の総和で求めることができる。
【0055】そして、CPU70は、ステップ5における演算結果及び更新結果を「出来高集計」(図8参照)及び「月次売上実績」(図9参照)として表示部73及び/又は印字部77に出力する(出荷管理処理:ステップ6)。
【0056】図8は、「出来高集計」の出力内容の一例を示す模式図であり、図9は、「月次売上実績」の出力内容の一例を示す模式図である。
【0057】図8の「出来高集計」においては、或る製品の各工程における工順毎の完成数,実績作業時間,1ロット当りの計算実績作業時間,及び生技標準作業時間を1レコードとしたテーブル形式で示してある。「1ロット当りの計算実績作業時間」は、該当する製品(品番)のロット単位の実績作業時間である。また、「生技標準作業時間」は、生産技術情報と呼ばれる製品の仕様情報に基づいた工程設計上の理論作業時間(一般には固定値)であって、「1ロット当りの計算実績作業時間」及び「実績作業時間」との対比に用いられる。これによって、実際の作業が損益に見合った内容又は速度であったかどうかを明瞭に知ることができるようになっている。
【0058】また、図9の「月次売上実績」においては、或る月度及び或る製品の各注文毎の数量(完成数),受注単価,受注金額,実績加工費,実績材料費,及び検収日を1レコードとしたテーブル形式で示してある。実績加工費及び実績材料費としては、品番情報762に記憶されている情報と同一のものが出力される。受注金額は、(受注単価×数量)で求められ、検収日は、この金額の検収日である。
【0059】例えば、図9に示した例で具体的に説明すれば、「199909」月度、即ち「1999年9月」度の品番「A60」の注文は、注文No.「H1」及び「H5」の2つがあったことが示されている。注文No.「H1」は、数量が10個、受注単価が718円、受注金額が7180円、実績加工費が366.82円、実績材料費が42.82円、及び検収日が1999年9月1日となっており、また、注文No.「H5」は、数量が5個、受注単価が715円、受注金額が3575円、実績加工費が355.35円、実績材料費が42.82円、及び検収日が1999年9月2日となっている。
【0060】なお、上述した実施の形態においては、本発明の概念を明確にするために作業時間に基づいて受注品の原価を演算するように構成してあるが、その他の直接費,間接費に関する原価演算のパラメータを勘案して演算すように構成してもよいことは云うまでもない。
【0061】
【発明の効果】以上詳述した如く本発明に係る原価管理装置及びコンピュータでの読み取りが可能な記録媒体においては、入力した受注単価と記憶されている受注品の原価とに基づいて(受注品単位の)損益を演算し、これを出力する原価管理装置にあって、受注品の生産に要した作業に関連する情報を入力させ、この入力情報に基づいて受注品の生産に要した経費、即ち原価を演算するとともに、この演算結果を上述した売上演算に用いる原価と置き換えるべく更新する構成としたので、刻一刻と変動する実際の原価(経費)を可及的に高い頻度で容易に更新することができる。
【0062】また、前記実際の作業に関連する情報は、作業時間である構成としたので、例えば、作業時間に応じた各工程,各製品の経費を予め求めておき、実際の作業の際に、作業着手日時,作業完了日時等の情報を入力させることで作業時間を演算し、この作業時間に基づいて実際の生産状況に即した原価の演算を可能とする等、本発明は優れた効果を奏する。




 

 


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