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発明の名称 光ヘッド装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−34976(P2001−34976A)
公開日 平成13年2月9日(2001.2.9)
出願番号 特願2000−203589(P2000−203589)
出願日 平成8年2月13日(1996.2.13)
代理人 【識別番号】100059258
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 暁秀 (外2名)
発明者 山宮 国雄 / 千代松 伸光
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 軸の周りに回動可能で、かつ該軸に沿って摺動可能に支持され、保護層の厚さが異なる複数の記録媒体に対応する複数のレンズを、それぞれの光軸が前記軸と平行となるように保持するレンズホルダと、該レンズホルダに装着したフォーカスコイルおよびトラッキングコイルと、これらフォーカスコイルおよびトラッキングコイルに磁束を鎖交させる永久磁石と、光源からの光を反射させて前記複数のレンズのうちのいずれか一つのレンズに導く立ち上げミラーと、前記レンズホルダに設けられ、前記トラッキングコイルが非通電状態にあるときに、前記永久磁石に磁気的に保持されて前記複数のレンズのうちの所定のレンズを、前記立ち上げミラーで反射される前記光源からの光が入射する位置に位置決めする磁性片とを有することを特徴とする光ヘッド装置。
【請求項2】 前記フォーカスコイルおよびトラッキングコイルをフレキシブルプリントコイルとして形成したことを特徴とする請求項1に記載の光ヘッド装置。
【請求項3】 前記トラッキングコイルが非通電状態にあるときに、前記磁性片を前記永久磁石の中央部で磁気的に保持するよう構成したことを特徴とする請求項1または2に記載の光ヘッド装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、光磁気ディスク、追記型光ディスク、相変化型光ディスク、CD−ROM等の光ディスクに対して、情報の再生および記録の少なくとも一方を行う光ヘッド装置に関するものである。
【0002】
【従来技術】上記各タイプの光ディスクには、その記録層を保護するために、リードパワーの光ビームやライトパワーの光ビームが入射する面側に、ガラス、樹脂(PC,PMMA等)等の保護層(以下、カバーガラスと称する)が設けられている。このカバーガラスは、光ディスクの種類によって、また同じ追記型光ディスクの中でも、その厚さが異なっている。例えば、光磁気ディスクでは、1.2mm、相変化型光ディスクでは、1.2mmと0.6mmのものがある。
【0003】一方、光ヘッド装置の光ピックアップに用いられる対物レンズは、一般に、開口数NAが0.45〜0.6で、上記のカバーガラスで発生する収差を考慮して設計されている。ここで、信号のリード/ライト時における収差の許容レベルを考慮すると、厚さ1.2mmのカバーガラスの場合には、±0.05程度が限界であり、この値を越えると、信号のリード/ライト特性が著しく劣化することになる。このため、カバーガラスの厚さが異なる光ディスク、例えば、カバーガラスの厚さが1.2mmの光ディスクと、カバーガラスの厚さが0.6mmの光ディスクとを単一の光ヘッド装置でリードあるいはライトすることは大変困難となる。
【0004】このような不具合を解決するものとして、例えば、特開平5−241095号公報において、光源とコリメータレンズとの間に平行平板を挿入し、これにより光ディスクのカバーガラスの厚さの違いによって発生する球面収差を補正するようにしたものが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の特開平5−341095号公報に開示された光ピックアップにおいて、以下に説明するような問題がある。例えば、厚さtのカバーガラスを透過するときに生じる波面収差係数の球面収差成分ω40およびRMS波面収差値υは、対物レンズの開口数をNA、屈折率をnとすると、光学14(1985)第219〜221頁から、【0006】
【数1】

【0007】で表される。したがって、例えば、NA=0.55、n=1.57で、波長λがλ=780nmの光を用いる光ピックアップにおいて、カバーガラスがt1=1.2mmの光ディスクから、t2=0.6mmのディスクに代わると、ω40=0.00260、υ=0.248λrmsの球面収差が発生する。一方、光源とコリメータレンズとの間に補正用の平行平板を配置して、上記の球面収差を補正する場合には、光源側の開口数NA´をNA´=0.25、屈折率n=1.57とすると、平行平板の厚さt´は、【0008】
【数2】

【0009】となる。しかも、このように厚さの厚い平行平板を光源とコリメータレンズとの間に挿入するために、光源を、l=t´(1−1/n)=5.11mm移動させる必要がある。このように、上記の特開平5−241095号公報に開示された光ピックアップにおいては、補正用の平行平板を挿入するための移動機構と、平行平板の挿入に伴って光源を移動する機構とが必要になるため、構成が複雑になると共に、光学系が大型化するという問題がある。
【0010】本発明は、このような従来の問題点に着目してなされたもので、構成が簡単で光学系が小型な単一の光ヘッド装置で、カバーガラスの厚さが異なる複数種の光ディスクに対して少なくとも情報のリードを行なうことができる光ヘッド装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する請求項1に係る光ヘッド装置の発明は、軸の周りに回動可能で、かつ該軸に沿って摺動可能に支持され、保護層の厚さが異なる複数の記録媒体に対応する複数のレンズを、それぞれの光軸が前記軸と平行となるように保持するレンズホルダと、該レンズホルダに装着したフォーカスコイルおよびトラッキングコイルと、これらフォーカスコイルおよびトラッキングコイルに磁束を鎖交させる永久磁石と、光源からの光を反射させて前記複数のレンズのうちのいずれか一つのレンズに導く立ち上げミラーと、前記レンズホルダに設けられ、前記トラッキングコイルが非通電状態にあるときに、前記永久磁石に磁気的に保持されて前記複数のレンズのうちの所定のレンズを、前記立ち上げミラーで反射される前記光源からの光が入射する位置に位置決めする磁性片とを有することを特徴とするものである。請求項2に係る発明は、請求項1に記載の光ヘッド装置において、前記フォーカスコイルおよびトラッキングコイルをフレキシブルプリントコイルとして形成したことを特徴とするものである。請求項3に係る発明は、請求項1または2に記載の光ヘッド装置において、前記トラッキングコイルが非通電状態にあるときに、前記磁性片を前記永久磁石の中央部で磁気的に保持するよう構成したことを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】図1乃至図3は本発明の光ヘッド装置に用いられるアクチュエータの第1の実施の形態を示すものである。なお、本実施の形態では、DVD−RAM(記録可能なデジタルバーサタイルディスク)とCD−E(記録・消去可能なCD)の両方をリードあるいはライト可能とする光ヘッド装置に関して説明する。
【0013】図1に示すように、厚さt1(0.6mm)のカバーガラス(保護層)を有するDVD−RAM1と、厚さt2(1.2mm)のカバーガラス(保護層)を有するCD−E2との2種類の光ディスクに対応させるようにしたものである。光源50からの光は、コリメータレンズ51により平行光束としてミラー18で反射させた後、対物レンズ3およびその駆動装置を有するアクチュエータ17を経てDVD−RAM1またはCD−E2に照射する。
【0014】図2および図3は図1に示すアクチュエータ17の詳細な構成を示す斜視図および平面図である。この実施の形態では、アクチュエータ17をいわゆる軸摺動方式のものに構成したものである。磁性体よりなるベース10には軸12を植設し、この軸12にホルダ6を回動自在でかつ、軸方向(フォーカス方向Fo)に摺動自在に装着する。ホルダ6には、軸12に関してほぼ対称な位置にそれぞれ突出部30a,30bを設け、そのミラー18側の突出部30aに開口部を形成して、その開口部に対物レンズ3を装着し、他方の突出部30bにはバランサ19を設ける。この実施の形態では、対物レンズ3はプラスチック成形により一体に形成したDVD−RAM1に対応するレンズ4とCD−E2に対応するレンズ5との2つのレンズで構成され、この対物レンズ3を、2つのレンズ4,5がトラッキング方向Trに並ぶように、ホルダ6に装着する。DVD−RAM1に対応するレンズ4の開口数は0.6、CD−E2に対応するレンズ5の開口数は0.45である。なお、これらのレンズ4,5は、ホルダ6のフォーカス方向の同一位置で、対応するDVD−RAM1、CD−E2に対して光スポットがそれぞれ合焦状態となるように、ホルダ6に装着する。
【0015】ホルダ6には、軸12を中心にトラッキング方向に対して扇型の2つの開口部31a,31bを形成し、これら開口部31a,31b内に、ベース10に設けた扇型の内ヨーク32a,32bをそれぞれ位置させる。また、ベース10には、ホルダ6を介して、内ヨーク32a,32bとそれぞれ対向するように外ヨーク33a,33bを設け、これら外ヨーク33a,33bの内側に、それぞれ永久磁石11a,11bおよび11c,11dを装着する。なお、永久磁石11a,11b,11c,11dはそれぞれ半径方向(厚さ方向)において着磁されており、永久磁石11a,11cは軸12側にN極が、永久磁石11b,11dは軸12側にS極が着磁されるように装着する。さらに、ホルダ6の下部には、その外周にフォーカスコイル8およびトラッキングコイル9を形成したフレキシブルプリントコイル13を巻装している(図4参照)。
【0016】フォーカスコイル8およびトラッキングコイル9と永久磁石11aとの位置関係については図4を参照して説明する。図4は、図2および図3に図示したアクチュエータ17を一側面から見たフレキシブルプリントコイル13および永久磁石11a,11bの詳細図である。永久磁石11aはそのN極がフレキシブルプリントコイル13と対向して配置されており、永久磁石11bはそのS極がフレキシブルプリントコイル13と対向して配置されている。
【0017】トラッキングコイル9は2個の偏平の環状コイル9a(CD−E用コイル),9b(DVD−RAM用コイル)から構成され、その一部(図中の垂直辺)が重なって配置されている。そして、トラッキングコイル9bの中心に永久磁石11aと11bの境界部が一致している。トラッキングコイル9a,9aに対する電流の流れる方向は該一部でともに同じ方向になるようにしており、その一部が永久磁石11bと対向し、永久磁石11bからの磁束を受け、磁気回路を形成している。
【0018】また、フォーカスコイル8は、それぞれ偏平の環状コイルであって、プリントコイル上のトラッキングコイル9の両側にそれぞれ2個ずつの計4個(8a,8bと8c,8d)が形成されている。フォーカスコイル8aと8bは図中上下方向に並んで形成されており、それぞれ隣合うコイルの水平部分が永久磁石11bと対向し、その永久磁石11bからの磁束を受け、磁気回路を形成している。なお、電流の流れる向きはそのコイル8a,8bの水平部分において、同じ方向に向かって流れるようにしている。尚、フォーカスコイル8c,8dについては、フォーカスコイル8a,8bの電流の流れる向きと逆であること、それぞれ隣合うコイルの水平部分に永久磁石11aからの磁束を受けて磁気回路を形成すること以外、フォーカスコイル8a,8bと同じ構成であるので説明を省略する。
【0019】また、フレキシブルプリントコイル13には、DVD−RAM対応のレンズ4が立ち上げミラー18上に位置する状態で、永久磁石11a,11cの中央部と対向する位置で、フォーカスコイル8c,8dの巻回されているコイルの中央部にそれぞれ磁性片14が配設されている(図3,図4参照)。これは、アクチュエータ17の各トラッキングコイルに電流が印加されていない、すなわちフリーの状態にて、この磁性片14と永久磁石11a,11cのN極との間で磁気回路が形成され(磁気吸引され)、DVD−RAM対応のレンズ4が立ち上げミラー18上に位置するようにするためのものである。つまりこの状態が本実施の形態でのホルダ6の初期位置となる。
【0020】上記構成のアクチュエータ17を有する光ヘッド装置において、挿入された光ディスクに対してリード動作を行う場合について説明する。まず、図5、図6を参照して、挿入された光ディスクの種類を判定する判定回路について説明する。図5はフォーカスサーボおよびフォーカス引込み回路、およびディスク判定回路のブロック図であり、図6はディスク判定回路内のタイミング信号回路の詳細なブロック図である。同図において、フォーカスサーボ回路およびフォーカス引き込み回路の構成を説明する。110はフォーカス誤差検出回路からの出力(FES:フォーカスエラー信号)が印加され、後述するドライバ101へ位相補償されたフォーカスエラー信号を出力する位相補償回路、101は位相補償回路110もしくは後述するランプ発生回路111または112から信号が印加され、フォーカスコイル8a〜8dへ駆動信号を出力するドライバ、80は位相補償回路110とドライバ101の間に設けられたスイッチであり、CPU106からの指令信号によって制御される。111はCPU106からのランプ信号発生指示信号Aを印加されることによりドライバ101へランプ信号Aを出力するランプ発生回路であり、112はCPU106からのランプ信号発生指示信号Bを印加されることによりドライバ101へランプ信号Bを出力するランプ発生回路である。スイッチSWAは、CPU106からのランプ信号発生指示信号Aが印加されると閉じられ(ON)、スイッチSWBはCPU106からのランプ信号発生指示信号Aが印加されると開かれる(OFF)スイッチである。
【0021】次にディスク判定回路の構成について説明する。光ディスク判定回路は、比較器201,202、タイミング信号回路203,204、AND回路205,206、識別回路207によって構成されている。201,202は光検出器からの全反射光量値(以下、SUMと呼ぶ)と基準光量に相当する電圧値V(以下、基準値Vと呼ぶ)とを比較する比較器であり、比較器201の出力は後述するAND回路205の一方の入力端子へ、比較器202の出力は後述するAND回路206の一方の入力端子へ印加する。基準値Vは光スポットが光ディスクの記録面に十分に近付いた際の反射光量に相当する値に設定されている。AND回路205の他方の入力端子には後述するタイミング信号回路203の出力が印加され、AND回路206の他方の入力端子には後述するタイミング信号回路204の出力が印加され、それぞれの出力は識別回路207へ印加される。タイミング信号回路203,204の構成、動作については図6(a),(b)を参照して説明する。タイミング信号回路203では、CPU106からの後述するランプ発生指示信号Bの指示が印加されると、2値化信号のうち“1”として印加され、その信号の一方はAND回路209の一方の入力端子に、他方はカウンタ(例えば複数のフリップフロップ回路)208に印加される。タイミング信号回路203のカウンタ208には、ランプ信号Bの発生からDVD−RAM1の記録面に光スポットが近付くまでの基準カウンタ値1(例えば時間t1 (図8参照))が、タイミング信号回路204のカウンタ210には、ランプ信号Bの発生からCD−E2の記録面に光スポットが近付くまでの基準カウンタ値2(例えば時間t2 (図8参照))がそれぞれ予め設定されており(基準カウンタ値t2 >基準カウンタ値t1 )、信号“1”の印加と同時にタイミング信号回路203,204のそれぞれのカウンタ208,210の計測がスタートする。基準カウンタ値はレンズ4の最下位での光スポット位置と光ディスクの記録面と間の距離と、ランプ信号Bによるレンズ4の駆動速度とを考慮して決定される。
【0022】そして、カウンタ値がそれぞれの基準カウンタ値t1 ,t2 に達したならば、各カウンタ208,210から信号“1”が出力され、上記したAND回路209,211の他方の入力端子に印加される。そしてこのAND回路209,211の出力がタイミング信号203,204の出力としてAND回路205,206の他方の入力端子に印加される。識別回路207では、AND回路205,206の出力によって光ディスクの種類の判定をする。
【0023】光ディスクの判定動作は図8を参照して説明する。光ディスクが挿入されたときには、その光ディスクがDVD−RAM1であろうがなかろうが、上記したように、図3に示すようなDVD−RAM対応のレンズ4が立ち上げミラー18上にセットされており、レンズ4によって光ディスクの種類を判定をする。
【0024】光ディスクが光ヘッド装置の図示しないターンテーブル上にチャッキングされ、光ディスクが定速回転されたならば、光ヘッド装置のCPU106はランプ発生回路111にランプ信号Aの発生および半導体レーザ50のリードパワーでの発光を指示する。この際、このランプ信号AはスイッチSWAに印加され、ONになり、スイッチSWBはOFFになったままであり、フォーカスサーボ回路は作動しない。尚、本実施の形態においては、レンズ4の初期位置がその駆動範囲の中心であるので、一旦、レンズ4が光ディスクから離れる方向にレンズ4を移動させるようなランプ信号Aをフォーカスコイル8a〜8dに与える。
【0025】レンズ4がその駆動範囲の最も下位の位置に到達したならば、今度は逆にレンズ4が光ディスクに近付く方向に移動させるようなランプ信号Bを発生させるようにランプ発生回路112に指示し、かつスイッチSWBをONにする。ランプ発生回路Bからのランプ信号Bに基づきドライバ101はアクチュエータ17のフォーカスコイル8a〜8dにランプ信号Bを与える。このランプ信号Bの発生の指示はタイミング信号回路203および204に印加される。そしてCPU106はこのランプ信号Bの発生を指示する。ランプ信号Bの大きさは一定であり、レンズ4の移動速度を一定とする。そして、レンズ4が光ディスクに近付く方向に駆動されている間、光ディスクからのSUMを光検出器で検出する。レンズ4が駆動され、レンズ4の光スポットが光ディスクの記録面に近付くと、検出されるSUMが大きくなる。これは、光ディスクの記録面の反射率が高いため、また、光ディスクのカバーガラス表面で反射された光が光検出器の受光領域にほとんど入射されないためである。
【0026】光検出器で検出されたSUMは比較器201,202にそれぞれ印加され、基準値Vと比較される。この比較器201,202でSUMが基準値Vよりも大きい場合に信号“1”が、小さい場合に信号“0”が出力される。現在、レンズ4の光スポットが光ディスクの記録面に十分近付いているので、信号“1”がAND回路205,206に印加される。
【0027】一方、タイミング信号回路203内のカウンタ208は、その基準カウンタ値t1 が基準カウンタ値t2 よりも小さいため、時間t1 に達したならばタイミング信号回路204内のカウンタ210よりも先に信号“1”を出力し、タイミング信号回路203の出力として信号“1”を出力する。そしてAND回路205は信号“1”を識別回路207に印加する。このとき、AND回路206からの出力が“1”であるか、“0”であるかで識別回路207は光ディスクの種類を判定する。即ち、例えば挿入された光ディスクがDVD−RAMであった場合、タイミング信号回路203からの出力は“1”、タイミング信号回路204からの出力は“0”、比較器201,202からの出力は“1”であるので、識別回路207には信号“1”と信号“0”が印加されることになり、識別回路207は挿入された光ディスクがDVD−RAM1であると判定する。
【0028】また、例えば挿入された光ディスクがCD−E2であった場合には、タイミング信号回路203は基準カウンタ値t1 が小さいので、タイミング信号回路204よりも早く“1”を出力する。このとき、比較器201,202の出力はまだ“0”である。その後、タイミング信号回路204のカウンタが基準カウンタ値t2 までに計測されたならば、信号“1”を出力する。タイミング信号回路204から信号“1”が出力されると同時に比較器201,202からの出力は“1”になり、AND回路205,206から識別回路207に印加される信号はそれぞれ“1”と“1”であり、識別回路207はCD−E2と判定する。
【0029】そして、挿入された光ディスクがDVD−RAM1だと判定されたならば、ホルダ6の位置はそのままを維持する。なお、トラッキングサーボについては、トラッキングコイル9bにトラッキングエラー信号を供給し、ホルダ6を軸12に中心に微小回動させ、トラッキングサーボを行う。トラッキングコイル9bは図4中右側の垂直辺にN極からの磁束が貫き、左側の垂直辺にS極からの磁束が貫き、磁気回路を構成する。このトラッキング制御と共に、フォーカスコイル8a,8b,8c,8dにフォーカスエラー分に相当する駆動信号を供給し、ホルダ6を軸12に沿って摺動させるフォーカスサーボを行いながら、DVD−RAMに対し情報をリード動作する。
【0030】そして、DVD−RAM1に対する情報のリード動作が終了し、DVD−RAM1を光ヘッド装置から排出し、トラッキングサーボを止めると、フレキシブルプリントコイル13に配設した磁性片14が永久磁石11a,11cのそれぞれのN極によって吸引され、ホルダ6はDVD−RAM対応のレンズ4が立ち上げミラー18上に位置する初期位置を形成する。
【0031】次に、CD−E2が挿入された場合には、トラッキングコイル9bにキックパルス(永久磁石11aと11bの境界部にトラッキングコイル9aの中心が一致するようにホルダ6を回転させる程度の大きさ)を印加することで、ホルダ6を回動させ、CD−E対応のレンズ5をセットする(レンズ5を立ち上げミラー18上に位置するようにする)。
【0032】この際のDVD−RAM用/CD−E用のトラッキングコイルの切り換えについて図7を参照して説明する。上記したように、CD−Eが光ヘッド装置に挿入されたとしても、最初はDVD−RAM対応のレンズ4で光ディスクの種類の判定を行う。この際は、トラッキングエラー信号をDVD−RAM用のトラッキングコイル9b側のドライバ101の方に印加し、CD−E用のトラッキングコイル9a側のドライバ104の出力をスイッチ105で遮断しておく。この状態で、カバーガラスの厚さが1.2mm、即ちCD−Eであることを認識すると、CPU106の命令でゲート107の出力を“H”にする。次に、スイッチ102がONになり、DVD−RAM用トラッキングコイル9bにキックパルス(DC電圧)を印加し、ホルダ6を回動させ(図4で説明を参照するならば、永久磁石11a,11bに対し、フレキシブルプリントコイルが図中右側に移動する)、CD−E対応のレンズ5をセットする。
【0033】次に、ゲート107を制御した信号がディレーライン103で遅延された信号がスイッチ105に入力される。ここで、スイッチ105はON(閉)となりCD−E用トラッキングコイル9aへトラッキングエラー信号を印加し、トラッキングサーボを開始する。トラッキングサーボの開始とタイミングを同時にしてCPU106から今度はゲート107をOFFにする信号が出力され、スイッチ102がOFF(開)になる。スイッチ102をOFFすることによりDVD−RAM用のトラッキングコイル9bへのキックパルスを遮断する。
【0034】このように、レンズ5がセットされている際には、トラッキングコイル9aの中心に永久磁石11aと11bとの境界部が位置しており、トラッキングコイル9aの図4中右側の垂直辺にN極の磁束が、左側の垂直片にS極の磁束が貫き、磁気回路を形成する。このトラッキング制御と共に、フォーカスコイル8a,8b,8c,8dにフォーカスエラー信号を供給し、ホルダ6を軸12に沿って摺動させるフォーカスサーボを行いながら、CD−E2に対し情報をリードまたはライトする。
【0035】そして、CD−E2に対する情報のリードが終了し、CD−E2を光ヘッド装置から排出し、トラッキングサーボを止めると、フレキシブルプリントコイル13に配設した磁性片14が永久磁石11a,11cのそれぞれのN極によって吸引され、ホルダ6はDVD−RAM対応のレンズ4が立ち上げミラー18上に位置する初期位置に回動する。
【0036】尚、CD−Eのトラッキングサーボの開始は、DVD−RAM用のトラッキングコイル9bにキックパルスを印加させている間であっても良い。例えば、キックパルスを与えホルダ6を回動させるわけだが、回動させた後のホルダ6の振動が収まるまで待ってからトラッキングサーボを開始させるのでは、時間がかかり過ぎるが、キックパルスを印加させている間にトラッキングサーボを開始させることでレンズの切換え時間が短縮される。
【0037】また、本実施の形態における光ディスクの判定で、光ディスクからの全反射光量を検出しているが、この理由について説明する。例えば、フォーカスエラー信号(差信号)を検出して光ディスクの判別を行おうとした場合、DVD−RAM用のレンズだとCD−Eを判別しようとしたときに、カバーガラス厚の差により球面収差が発生し、記録面上に適正な光スポットを形成することが非常に難しくなり、フォーカスエラー信号の品質が低くなり、フォーカスエラー信号によって光ディスクを正確に判別することができなくなる。
【0038】これに対し、全反射光量を検出すれば、異なるカバーガラスの厚さに起因する球面収差を考慮することなく、その検出出力が大きいかあるいはそうでないかを判別することになり、より正確に光ディスクを判別することができる。なお、本実施の形態では、光ディスクの種類を判定する際に、CD−E用トラッキングコイル9aの方にトラッキングエラー信号を印加していなかったが、特にこれに限定されない。たとえトラッキングコイル9bと共にトラッキングコイル9aにもトラッキングエラー信号を印加したとしても、トラッキングコイル9aの2つの垂直辺が両方共に永久磁石11bのS極の磁束を受けてそれぞれ発生する力が打ち消し合い、磁気回路を構成せず、結局、トラッキングコイル9bだけが磁気回路を構成する。
【0039】また、本実施の形態では、CD−E2が挿入された際のレンズの切り換えにおいて、キックパルスをフレキシブルプリントコイル13に設けられた2つのDVD−RAM用のトラッキングコイル9b,9bに印加していたが、このDVD−RAM用のトラッキングコイル9b,9bに作用するインダクタンスを小さくするために、2つのDVD−RAM用のトラッキングコイル9b,9bのうちどちらか一方のみにキックパルス13を印加してもよい。
【0040】また、半導体レーザ50の発光のタイミングとして、光ディスクの定速回転後としたが、これに限定されるわけではなく、遅くともランプ信号Bの発生までに発光すればよい。このように、本実施の形態によれば、レンズ4,5を光ディスク1,2に応じて、即ちカバーガラスの厚さに応じて、対応する最適なものに切り換えるようにしたので、収差補正用の光学素子を挿入する場合におけるような、光学的性能、特にカバーガラスの厚さによる球面収差の劣化が生じないと共に、各レンズ4,5と光ディスク1,2との間にも、収差補正用の光学素子を挿入しないので、各レンズ4,5の作動距離を小さくでき、したがって全体を薄型にできる。
【0041】また、レンズ4,5の切り換えを、独立した切り換え手段を設けることなく、トラッキングサーボを行うアクチュエータ17によって行うようにしたので、構成を簡単にできると共に、小型かつ安価にできる。また、対物レンズ3として、レンズ4,5をプラスチック成形により一体に並設して成形したので、2つのレンズ4,5の間隔を極めて小さくでき、したがってレンズを切り換える際のホルダ6の回転角を小さくできると共に、その切り換え制御も簡単にできる。さらに、レンズ4,5をホルダ6のフォーカス方向の同一位置において、対応する光ディスク1,2に対して光スポットがそれぞれ合焦状態となるようにホルダ6に装着したので、ホルダ6のフォーカス方向の移動量を最小にできる利点がある。
【0042】なお、図9にフレキシブルプリントコイル13の変形例を図示する。図9はレンズ4,5の光軸方向から見たフレキシブルプリントコイル13と永久磁石11a,11bである。このフレキシブルプリントコイル13では、偏平で環状のトラッキングコイル9aの両側に上述したフォーカスコイルと同様のフォーカスコイル8a,8b,8c,8dを配置し、偏平で環状のトラッキングコイル9bをトラッキングコイル9a上およびフォーカスコイル8c,8d上に亘って配置する。詳細には、フォーカスコイル8c,8dはトラッキングコイル9aからわずかな間隙(トラッキングコイル9bの中央の空間と同じ程度の距離)をおいて配置しており、トラッキングコイル9bはその左側部分がトラッキングコイル9aの右側部分に、右側部分がフォーカスコイル8c,8dの一部に亘るように接着材Jなどで固着されている。
【0043】次に本発明の第2の実施の形態を図10乃至図12を参照して説明する。尚、説明の便宜上、第1の実施の形態で同機能を果たす部材については第1の実施の形態で用いた参照番号と同じ参照番号を付す。図10は本実施の形態の光学系およびフォーカス駆動回路を示す図である。本実施の形態でもカバーガラス厚0.6mmのDVD−RAM1とカバーガラス厚1.2mmのCD−E2に対応する光ヘッド装置として説明する。
【0044】この光ヘッド装置の光ヘッドは、光源であり光ビームを出射する半導体レーザ50と、半導体レーザ50からの光ビームを対物レンズ3に光学的に差し向け、後述する光ディスクからの反射光を光検出器71,72に光学的に差し向ける作用をする平行平面プリズム21と、平行平面プリズム21からの光ビームを光ディスクに集束させる対物レンズ3と、対物レンズ3の中央に設けたホログラム41と、光ディスクからの反射光を受光する光検出器71,72とから構成される。
【0045】半導体レーザ50は直線偏光の発散光を後述する平行平面プリズム21の第1面21aに向けて出射する。平行平面プリズム21は、第1の直方体プリズム23と第2の直方体プリズム24が誘電体多層膜を介して接合され、かつその接合面と直交する面で半導体レーザ50と対向する第1面21aにも誘電体多層膜を蒸着して形成されている。
【0046】第1面21aには上記したように、半導体レーザ50からの光ビームを反射させ、対物レンズ3へ指し向けるように、また、対物レンズ3からの光ビームを透過させるように誘電体多層膜(P偏光成分の反射率50%、S偏光成分の反射率50%)が形成されており、平行平面プリズムはその第1面21aが半導体レーザ50から出射される光ビームの光軸に対して傾いて配置されている。第1と第2の直方体プリズム23,24の間の誘電体多層膜(ビームスプリッタ部)22では入射された光ビームのP偏光成分を50%透過、50%反射させ、S偏光成分を50%透過、50%反射させるように施されている。
【0047】対物レンズ3はその平行平面プリズム21側のレンズ面中央に対物レンズ3に入射する光ビームの径よりも小さい径の凹レンズ作用を有するホログラム41が形成されている。この対物レンズ3に入射する光ビームのうちホログラム41を透過しない光ビームとホログラム41を透過した光ビームの0次回折光は、対物レンズ3自身のレンズ作用により、所定の位置に光スポットO1を形成する。そして、対物レンズ3に入射する光ビームのうちホログラム41を透過する光ビームの1次回折光は、ホログラム41の凹レンズ作用および対物レンズ3のレンズ作用により、光スポットO1よりも対物レンズから離れた位置に光スポットO2を形成する。光スポットO1はDVD−RAM1に、光スポットO2はCD−Eに対応する。
【0048】光検出器は2つから構成され、一方はフォーカスエラー用におけるCD−E対応の光検出器71(以下、CD−E用光検出器)であり、他方はフォーカスエラー用におけるDVD−RAM対応の光検出器72(以下、DVD−RAM用光検出器)である。光検出器71,72は、同じ製品であり、互いに6つの矩形状の受光領域を有している。
【0049】光検出器71,72の配置する位置は光学的共役の位置P0からそれぞれ異ならせている(図11参照)。例えば、図11にはそれぞれの光検出器71,72の配置位置に関する概略図を示しているが、CD−E用光検出器71は光学的共役の位置P0からL1離れた位置P1に、DVD−RAM用光検出器72は光学的共役の位置P0からL1よりも短いL2離れた位置P2に配置される。このようにそれぞれの光検出器71,72を光学的共役の位置P0から対称な位置に配置しないのは、光スポットO1からの反射光と光スポットO2からの反射光とで光ビームの屈折率が異なるため、そして同じ性能の光検出器を用いているためである。
【0050】すなわち、光スポットO1からの反射光と光スポットO2からの反射光とでは光ビームスプリッタの屈折率が異なるため同じ位置P0に結像しても、P0から等距離の位置、例えばP0からL2離れた位置(一方は点線で示す)では、光スポットO1からの反射光の光スポットと光スポットO2からの反射光の光スポットとではそのスポット径が異なる。このため同じ性能の光検出器を配置することができず、それぞれ専用の光検出器を配置する必要がある。同じ光検出器を用いることは装置のコスト低減という面で有利である。このため本実施の形態では光検出器71をP1に配置し、光検出器72をP2に配置して、光スポットO1からの反射光の光スポットの径と、光スポットO2からの反射光の光スポットの径とが一致するようにしている。
【0051】尚、図12にCD−E用およびDVD−RAM用光検出器71,72に入射する最適光スポットとそれぞれの光検出器71,72の受光領域との関係を示す。6分割光検出器71,72の真ん中の受光領域の幅wと光スポット半径rとが同じ程度になるようにすると、フォーカスエラー信号検出の感度がより高くなる。本実施の形態では、CD−E用光検出器71をP1に、DVD−RAM用光検出器72をP2に配置することで、最適光スポット(0.8r=w)として各光検出器71,72の受光領域に入射されることになる(図12参照)。
【0052】また、図11に示すようにDVD−RAM用光検出器72を光学的共役の位置P0より対物レンズ3側(結像点より前側)に位置させ、CD−E用光検出器71を光学的共役の位置P0に対し、対物レンズ3側とは反対側(結像点より後ろ側)に位置させている。この理由については図13を参照して説明する。CD−E2が光ヘッド装置に挿入された場合、ホログラム41を透過した光ビームの1次回折光が記録面に光スポットO2を形成する。しかし、ホログラム41を透過しない光ビームおよびホログラム41を透過した光ビームの0次回折光が光スポットO1で集束され、さらに光スポットO1から発散された状態でCD−E2の記録面に照射される。この光スポットO1から発散され、CD−E2の記録面で反射された光ビームは、迷光となり光検出器側に戻ってきて、図13のP2の位置よりもわずかに対物レンズ3側のPnの位置で結像することになる。
【0053】もし、CD−E用光検出器71を対物レンズ3側、例えばP2の位置に配置したとすれば、この迷光はCD−E用光検出器71の近傍のPnで集束しその大部分がCD−E用光検出器71に入射してしまい、この迷光はノイズ成分として信号成分に悪影響(例えばフォーカスオフセットの発生)を及ぼしてしまう。これに対し、CD−E用光検出器71を光学的共役の位置P0に対して対物レンズ3の反対側(P0よりも後側)、例えばP1の位置に配置することで、迷光はP2の位置よりも更に発散された状態でCD−E用光検出器71に入射することになる。この十分に発散された迷光は、その一部のみがCD−E用光検出器71に入射されることになり、従ってそのノイズ成分は非常に小さく、無視できる程度のものであり、信号成分にさほど影響を与えることがない(フォーカスオフセットを除去できる)。
【0054】図10にて、この各光検出器71,72はそれぞれアナログスイッチ81,82を介してフォーカスサーボ駆動回路FDC91に接続されている。各アナログスイッチ81,82は図示しない駆動制御回路と接続される入力端子を有し、この入力端子に駆動制御回路からの正または負の指令信号Cが印加される。尚、一方のアナログスイッチ81には、入力端子と駆動制御回路とがインバータ100を介して接続されている。正あるいは負の指令信号Cが印加されるとスイッチが切り換えられる。よってアナログスイッチ81,82の開閉は選択的に行われ、2つの光検出器71,72の出力のうち選択された一方の出力のみがフォーカスサーボ駆動回路FDC91に印加される。
【0055】フォーカスサーボ駆動回路FDC91は印加された光検出器の出力に基づいて、対物レンズ3をフォーカス方向に駆動させ、光スポットを光ディスクの記録面に合焦させる。次に本実施の形態における光ディスクの種類の判定について説明する。まず、光ディスクが光ヘッド装置に挿入されたことを光ヘッド装置で検出すると、アクチュエータのフォーカスコイル8に、対物レンズ3が光ディスクから離れる方向に駆動される駆動信号を印加する(尚、この駆動信号の印加の前に、対物レンズが適正に動作するかどうかを確認するためのリトライを数回行ってもよい)。また、駆動制御回路からの正の指令信号Cがアナログスイッチ81に印加され(アナログスイッチ82はインバータ100により負の指令信号が印加されることになり、スイッチが開く)、CD−E用光検出器71の出力のみがフォーカスサーボ駆動回路FDC91に印加するようにする。
【0056】対物レンズ3がその駆動範囲内の光ディスクから最も離れる位置(最下位)に到達したならば、次に対物レンズ3が光ディスクに近付く方向に、アクチュエータのフォーカスコイル8にフォーカス引き込み用の駆動信号を与える。この駆動信号がスタートパルスとしてカウンタに入力され、かつ半導体レーザ50の発光を開始する。この際のフォーカス引き込み用の駆動信号の大きさは一定とし、対物レンズ3の駆動速度を一定とする。そして、対物レンズ3が光ディスクに近付く方向に駆動されている間、光ディスクからの反射光をCD−E用光検出器71で検出する。対物レンズ3が駆動され、対物レンズ3のホログラム41を透過した光ビームの光スポットO2が光ディスクの記録面に近付くと、検出される反射光量が大きくなる。これは、光ディスクの記録面の反射率が高いため、また、光ディスクのカバーガラス表面で反射された光が光検出器71にほとんど入射されないためである。
【0057】検出された反射光量SUMは予め決められていた基準値Vと比較され、検出された光量値が基準値Vを越えたならばストップパルスとしてカウンタへ入力される。カウンタはスタートパルスからストップパルスまでのカウント値を計測する。そのカウント値はあらかじめ決められていたカウント基準値と比較され、カウント値がカウント基準値より大きい場合にCD−E2と判定し、小さい場合にDVD−RAM1と判定する。つまり、CD−E2はDVD−RAM1よりもカバーガラスが厚く、記録面と対物レンズの最下位の位置との差が大きいため、カウント値は大きくなる。これに対しDVD−RAM1はカウント値が小さい。よって、両者のカウント値の間でカウント基準値を予め設定しておけば、それとの比較で光ディスクの種類を判定することができる。
【0058】この判定の結果、挿入された光ディスクがCD−E2と判定されたならば、フォーカス引き込みからフォーカスサーボに切り換えられ、CD−E2の記録面に光スポットO2が形成され続けるように、CD−E用光検出器71からのフォーカスエラー信号に基づきフォーカスサーボ駆動回路91からアクチュエータのフォーカスコイル8にフォーカスサーボ信号が印加される。そして、CD−E2に対しリード動作を行う。
【0059】また、挿入された光ディスクがDVD−RAM1と判定されたならば、制御駆動回路から負の指令信号Cが出力され、DVD−RAM用光検出器72とフォーカスサーボ駆動回路91との間のアナログスイッチ82が閉じられる。そして、フォーカス引き込みからフォーカスサーボに切り換えられ、DVD−RAM用光検出器72からのフォーカスエラー信号に基づきフォーカスサーボ駆動回路91からアクチュエータのフォーカスコイル8にフォーカスサーボ信号が印加される。そしてDVD−RAM1に対しリード動作を行う。
【0060】尚、本実施の形態では、ホログラム41を透過した光ビームの光スポットO2を用いて光ディスクの種類の判定を行っているが、光スポットO2ではなく、ホログラム41を透過しない光ビームの光スポットO1を用いても良い。この場合には対物レンズ3を最上位の位置から序々に離れる方向に駆動させ、かつDVD−RAM用光検出器72を用いる。どちらの光スポットを用いるかは、2種類のの光ディスクのうち、使用頻度の高い方を基準とする。例えば、光ヘッド装置におけるCD−E2の使用頻度が高いと予想される場合には、光スポットO2を用いて光ディスクの種類の判定を行うように設定する。
【0061】次に本実施の形態のリード動作について説明する。尚、ここでは光ヘッド装置にDVD−RAM1が挿入されていると仮定する。半導体レーザ50より出射された光ビームは平行平面プリズム21の第1面21aにてほぼ反射され、対物レンズ3へ差し向けられる。対物レンズ3に入射した光ビームは、ホログラム41を透過しなかった光ビームおよびホログラム41を透過した光ビームの0次回折光と、透過した光ビームの1次回折光とで、光スポットO1と光スポットO2との2つの光スポットとして現される。
【0062】すでに、光ディスクの種類の判定でDVD−RAM1であることを認識しており、図示しない駆動制御回路から負の指令信号Cが印加されていることで、DVD−RAM用光検出器72からの出力のみがフォーカスサーボ駆動回路FDC91に印加されることになる。つまり光スポットO1からの反射光のS偏光成分がDVD−RAM用光検出器72に入射され、そこで得られるフォーカスエラー信号がフォーカスサーボ駆動回路FDC91に印加される。よって光スポットO1でフォーカスサーボが行われる。
【0063】DVD−RAM1からの反射光は再び対物レンズ3を透過し、平行平面プリズム21の第1面21aに入射し、その光ビームのP偏光成分およびS偏光成分の50%が透過され、ビームスプリッタ部22に入射する。このビームスプリッタ部22で反射光のP偏光成分およびS偏光成分の50%が反射してDVD−RAM用光検出器72に入射し、P偏光成分およびS偏光成分の50%が透過してCD−E用光検出器71に入射する。
【0064】再生信号はDVD−RAM用光検出器72の出力(和信号)により検出することができ、トラッキングエラー信号についてはDVD−RAM用光検出器72の出力からプッシュプル法により検出することができ、フォーカスエラー信号についてはDVD−RAM用光検出器72の出力からビームサイズ法により検出することができる。
【0065】尚、本実施の形態では、上述したように各光検出器71,72をそれぞれ同じ製品としているので、上記したようにそれぞれの光検出器の配置位置を光学的共役の位置P0から異ならせたが、各光検出器をDVD−RAM1、CD−E2に対応するもので構成するならば、即ち、それぞれの光検出器がその受光領域の幅や感度を異ならせて構成するならば、光学的共役の位置から等距離の位置にそれぞれの光検出器を配置してもよい。
【0066】また、本実施の形態では、カバーガラス厚0.6mmのディスクとしてDVD−RAMを、カバーガラス厚1.2mmのディスクとしてCD−Eを例にして光ヘッド装置を説明したが、カバーガラス厚0.6mmのディスクとしてMO(光磁気ディスク)をも適用することができる。ただし、この場合の光学系および情報信号の検出方法は本実施の形態とは若干異なる。以下、MOとCD−Eに対応する光ヘッド装置(第3実施の形態)について本実施の形態と異なる部分について説明する。
【0067】図10において、半導体レーザ50は、S偏光成分のみの直線偏光の光ビームを出射する。平行平面プリズム21の第1面21aにはP偏光成分の透過率100%、S偏光成分の反射率70%、透過率30%の誘電体多層膜が施されている。また、平行平面プリズム21の第1の直方体プリズム23,24の間の誘電体多層膜(ビームスプリッタ部)22は、入射された光ビームのP偏光成分を100%透過、S偏光成分を100%反射させるように施されている。
【0068】次に、MO1の情報のリード動作について説明する。半導体レーザ50より出射された光ビーム(S偏光成分)は平行平面プリズム21の第1面21aにて全反射され、対物レンズ3へ指し向けられる。対物レンズ3に入射した光ビームは、ホログラム41を透過しなかった光ビームおよびホログラム41を透過した光ビームの0次回折光と、透過した光ビームの1次回折光とで、光スポットO1と光スポットO2との2つの光スポットとして現れる。
【0069】光ディスクの種類の判定については第2実施の形態と同じなので省略するが、すでに装置はMO1が挿入されていると認識しており、図示しない駆動制御回路から負の指令信号Cが印加されていることで、MO用光検出器72からの出力のみがフォーカスサーボ駆動回路FDC91に印加されることになる。つまり光スポットO1からの反射光がMO用光検出器72に入射され、そこで得られるフォーカスエラー信号がFDC91に印加される。よって光スポットO1でフォーカスサーボが行われる。
【0070】MO1からの反射光は再び対物レンズ3を通過し、平行平面プリズム21の第1面21aに入射し、その光ビームのP偏光成分100%が透過され、S偏光成分30%が透過され、ビームスプリッタ部22に入射する。このビームスプリッタ部22で反射光のP偏光成分が100%透過してCD−E用光検出器71に入射し、S偏光成分が70%反射してMO用光検出器72に入射する。
【0071】MO1からの再生信号(光磁気信号)はCD−E用光検出器71の検出出力と、MO用光検出器の検出出力との差により検出することができ、また、トラッキングエラー信号については、MO用光検出器72の出力からプッシュプル法により、フォーカスエラー信号については、MO用光検出器72の出力からビームサイズ法により検出することができる。CD−E2からの再生信号の検出は第2実施の形態と同じであるので省略する。
【0072】尚、第3実施の形態によれば、CD−Eの再生信号はCD−E用光検出器71の和信号によって検出していたが、1.2mm厚の光ディスクがCD−EでなくCD−ROMの再生信号を検出する場合には、CD−E用光検出器71およびMO用光検出器72の和信号で検出しても良い。また、対物レンズ3と平行平面プリズム21の間の光路中に1/4波長板を配置し、光ディスクの記録面に円偏光の光ビームを照射してもよい。
【0073】また、上記各実施の形態ではリード動作を行う光ヘッド装置として説明したが、当然これに限定されるべきではなく、リード動作およびライト動作を行う光ヘッド装置にも本発明は適用される。
【0074】
【発明の効果】上述したように、本発明によれば、構成が簡単で光学系が小型な単一の光ヘッド装置で保護層の厚さが異なる複数種の光ディスクに対して少なくともリード動作を行うことができる。




 

 


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