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発明の名称 立体視装置及びその組み立て・分解並びに使用方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−25035(P2001−25035A)
公開日 平成13年1月26日(2001.1.26)
出願番号 特願平11−192652
出願日 平成11年7月7日(1999.7.7)
代理人 【識別番号】100097777
【弁理士】
【氏名又は名称】韮澤 弘 (外7名)
【テーマコード(参考)】
2H040
2H059
4C061
5C061
【Fターム(参考)】
2H040 BA15 CA03 CA04 CA11 CA12 CA22 DA12 DA51 GA02 
2H059 AA10 AA13 AA24 AA34 CA06
4C061 AA00 AA29 BB06 CC06 DD01 GG13 JJ06 LL02 NN05 WW04
5C061 AA02 AA20 AB04 AB06
発明者 金森 厳
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 少なくとも2つの撮像装置と支柱とからなり、支柱の観察物側先端に撮像装置を観察物に向けて略平行に配置し、撮像装置からの映像信号を立体表示装置にて観察することを特徴とする立体視装置。
【請求項2】 観察物空間が狭い入り口の奥に存在するような場合に用いる立体視装置の挿入組み立て方法であって、第1の撮像装置を狭い入り口から観察物空間にガイドを用いて挿入し、第2の撮像装置を狭い入り口から観察物空間にガイドを用いて挿入し、支柱を狭い入り口から挿入し、支柱の挿入先端に設けられた装着機構に前記ガイドを用いて第1及び第2の撮像装置を装着することを特徴とする立体視装置の挿入組み立て方法。
【請求項3】 観察物空間が狭い入り口の奥に存在するような場合に用いる立体視装置の使用方法であって、複数の撮像装置を狭い入り口からそれぞれ順次観察物空間に挿入し、次に狭い入り口から支柱を挿入し、支柱の挿入先端に設けられた装着機構に複数の撮像装置を観察物に向けて略平行に配置し、撮像装置からの映像信号を狭い入り口から取り出し、立体表示装置にて観察し、観察が終了したら、支柱と撮像装置を離脱し、支柱、それぞれの撮像装置の順に抜き出して使用を完了することを特徴とする立体視装置の使用方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、立体視装置を利用する観察及び観察物の処置に関するものであり、より具体的には、医療分野においては、立体視内視鏡を利用した外科的処置に関するものであり、工業分野においては、立体視内視鏡を利用した航空機エンジン内部等の修復に関するものである。
【0002】
【従来の技術】医療分野においては、従来、立体視内視鏡を利用して、外科的処置を行うものとして、特開平6−30896号のものが知られている。
【0003】外科手術の際、患者負担をかけないことを目的に、体にわずかな穴を開け内視鏡を挿入し、手術する方法が近年急速に普及し、今や開腹手術に取って代わり、常識になっている。
【0004】この外科手技に関してはいろいろなシステムが開発され、単に内視鏡と処置具を駆使したものから、ロボットと組み合わせ操作性を向上したもの、さらに、計測等を兼ねたものが知られている。
【0005】しかしながら、システムが高度になるにもかかわらず、最も重要で手技の目となる内視鏡の光学性能に進歩はなく、改善が望まれている。
【0006】具体的には、体に開ける穴は10mm程度であり、小さければ小さい程よいとされる。通常、用いられる光学系は5〜8mm程度となり、明るさが足りない、立体感が足りない、解像力が足りない、といった問題点がある。何れの問題点も光学系の外径を大きく取れないことに起因するもので、従来の立体視内視鏡では限界であった。
【0007】したがって、手技を行う医者からは、脳神経外科で使われている手術用顕微鏡のような高品位な光学性能を望む声が多く聞かれる。ところが、手術用顕微鏡で手術をする場合、体に大きな穴を開けなければならず、そのまま用いることは不可能である。
【0008】工業分野においては、航空機エンジン内部の検査・修復の際、分解すると時間と費用がかかるため、予め、検査・修復のために設けられた専用穴から内視鏡を挿入して効率を上げている。専用穴は、飛行時、内部に異物が入り込まないように大きくはできない。
【0009】したがって、上記医療分野と同様に明るさが足りない、立体感が足りない、解像力が足りない、といった問題点がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来技術のこのような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、内視鏡の挿入のための穴を大きくせずに、明るさ・立体感・解像力を向上させ、手術用顕微鏡のような高品位な光学性能を実現した立体視装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発明は、高品位な立体視画像を得るための立体視装置及びその組み立て・分解並びに使用方法である。
【0012】1.装置の全体構成について説明する:人間の目のように、右目・左目に相当する2つの撮像装置とこれを支える支柱とからなり、支柱の観察物先端にその撮像装置を配置する。配置は、観察物に向けて略平行か、若干内向になるようにするとよい。この内向の角度を内向角と呼ぶ。
【0013】撮像装置は、2つ、あるいは、同時に違う観察物が立体視できるように4、6、8・・・等の偶数個としてもよい。撮像装置は、2つ、あるいは、2つの中1つを同時に用意された別の撮像装置と組み合わせ、内向角(立体感)が切り換えられるようにしてもよく、この場合、撮像装置は合計3、5、7等の奇数個となる。
【0014】撮像装置は、光学系とCCD等の光電変換素子とからなり、ここからの映像信号は、信号処理回路を通して立体視専用モニターによって立体視が可能になる。映像信号の取り出し方は、電線を用いて信号処理回路に送る方法や、撮像装置側の送信機構と信号処理回路側の受信機構によりワイヤレスで送ってもよい。
【0015】立体視専用モニターは、そのまま裸眼で立体に見えるタイプや、観察者が専用メガネをかけてモニターを見るタイプ、さらには、メガネ自身にモニターが内蔵されたタイプ等、さまざまなタイプが市販されており、それを用いることができる。
【0016】医療分野の場合、支柱をトラカールと兼用すると、手技がやり易いので好ましい。
【0017】(1−1)撮像装置は、支柱に対して着脱自在であることが望ましい。
【0018】発明が解決しようとする課題の項で述べた通り、本立体視装置を内視鏡として用いる場合、体やエンジンに設ける挿入用の穴は小さければ小さい程よく、撮像装置自身は小さくとも、支柱に装着した状態では大きすぎて小さな穴には挿入ができない。したがって、挿入時は撮像装置と支柱は離脱されており、挿入後に装着できることが望ましい。
【0019】着脱方法は、撮像装置と支柱のそれぞれに設けられた、磁石による磁力を利用したり、凹凸形状部の組み合わせを利用すると、手が届かない空間での着脱が容易にできるので好ましい。
【0020】2.撮像装置の詳細について説明する:撮像装置の配置は、次の条件を満足することが望ましい。
【0021】(1) 0.02<L/D<0.4ただし、Lは少なくとも2つの撮像装置の最も観察物側の端面での光軸間の距離(mm)、Dは少なくとも2つの撮像装置の光軸をそれぞれ観察物に延長し、少なくとも2つの光軸と観察物とが1点で交わる時、この1点と撮像装置の最も観察物側の端面との距離(mm)、を示している。
【0022】条件式(1)は、立体観察に最適な撮像装置の配置条件を示している。L/Dが0.02より小さくなると、撮像装置同士の内向角が1.1°以下となり立体感が得られない。L/Dが0.4より大きくなると、撮像装置同士の内向角が24°以上となり、立体感が大きすぎる。何れの場合も観察者が違和感を感じ、長時間観察を続けると疲労が激しくなるので好ましくない。
【0023】立体感と疲労の程度には相関があるので、予想される観察時間に応じてL/Dを適時選択する必要がある。
【0024】この立体感と疲労の程度の相関について、立体感:ない → あるL/D:0.02 0.05 0.1 0.15 0.2 0.25 0.3 0.35 0.4内向角:1.15°2.87°5.74°8.63° 11.54° 14.48° 17.46° 20.49° 23.58°疲 労:大きい ← 少ない → 大きい観察 時間:短い → 長い ← 短いのような相関がある。
【0025】よって、条件式(1)の範囲は、予想される観察時間に応じて、短時間の場合は、0.02<L/D<0.1あるいは 0.15<L/D<0.4長時間の場合は、0.1=L/Dあるいは 0.05<L/D<0.15となる範囲で立体観察がし易い条件に設定するとよい。
【0026】(2−1)撮像装置の光学系は、次の条件を満足することが望ましい。
【0027】(2) 0.50<I/F<1.70ただし、Iは撮像装置の撮像面上の最も大きい対角線長(mm)、Fは撮像装置に用いられる光学系全系の焦点距離(mm)、を示している。
【0028】条件式(2)は、立体観察に最適な光学系の視野角の条件を示している。I/Fが0.5より小さいと、視野範囲が狭く、処置がうまくいかない。I/Fが1.7より大きいと、視野範囲が広く、処置がうまくいかない。
【0029】一般的に、歪曲収差(ディストーション)が少ない光学系は、I/2=Ftanθの関係で表される。ここで、θは視野角の2分の1を意味している。ここで、I/Fはθと比例関係にあるので、I/Fはθと読み替えることができる。I/F又はθが小さすぎると、観察範囲が狭く、処置範囲の全体が見渡せず、作業がし難い。I/F又はθは大きすぎると、遠近感(パースペクティブ)が大きくなり、遠点の観察倍率が急激に小さくなり、遠近感がつかめず作業がし難い。また、画面周辺の歪曲収差が大きくなり、立体視の融像がうまくいかずやはり作業がし難い。
【0030】I/2=Ftanθを用いてI/Fとθの具体的な関係を説明する。
【0031】本発明は、内視鏡として使用する場合、挿入のための穴を大きくできないから、撮像装置に用いるCCD等の大きさは、小型の1インチ以下のものが好ましい。1インチ以下のいくつかのサイズとI/Fとθの関係は、 インチ I(mm) F(mm) I/F(mm) θ(°)
1 16 32 0.5 14 9.4 1.7 40.4 2/3 11 22 0.5 14 6.47 1.7 40.4 1/2 8 16 0.5 14 4.7 1.7 40.4 1/3 6 12 0.5 14 3.53 1.7 40.4 1/4 4 8 0.5 14 2.35 1.7 40.4 1/6 3.3 6.6 0.5 14 1.94 1.7 40.4 となるので、0.50<I/F<1.70は、14°<θ<40.4°としてもよい。
【0032】また、人間の目が常に立体視できる視野角はおよそ60°と言われているので、θを30°(60°/2)とすると、I/Fは1.15となる。よって、条件式(2)は、0.90<I/F<1.30とすると、より自然な立体感が常に得られるので好ましい。
【0033】CCD等の素子のサイズにより、全系の焦点距離Fを適時選択する範囲は、上記から、1インチの場合 9.4<F<321/2インチの場合 4.7<F<16等の条件式として読み取れる。
【0034】(2−2)撮像装置の光学系は、次の条件を満足することが望ましい。
【0035】(3) 0.5<FN<8.0ただし、FNは撮像装置に用いられる光学系の固定又は可変絞りの明るさ値、を示している。
【0036】条件式(3)は、本発明の立体観察に最適な光学系の明るさを示している。FNは、いわゆる写真レンズ等に使われているFno.(エフナンバー)の定義と同じである。
【0037】従来の内視鏡による立体観察は、外径の制約があったため、個々の光学系のレンズ外径は大きくできず、よって明るさを明るくすることはできなかった。本発明は、個々の撮像装置を大きくすることができるので、明るさを十分明るくすることができる。
【0038】FNが0.5より小さくなると、光学系の外径が大きくなり、撮像装置の外径を必要以上に大きくしなければならないので好ましくない。また、球面収差等の諸収差補正が難しくなり、光学系のレンズ枚数が増加したり、非球面レンズを用いなければならず、コストが高くなり好ましくない。FNが8.0より大きくなると、暗くなるので好ましくない。
【0039】また、撮像装置の外径に余裕がある場合は、明るさ絞りを駆動する構造を光学系の周りに配置して、FNを0.5から8.0の間で可変にすると、観察物の照明状態や反射率によってばらつく観察像の明るさを一定に保てるので好ましい。可変にする手段としては、絞り羽根をモーターやバネ・バイメタル・圧電素子等で動かすようにするとよい。あるいは、フォトクロミック素子やエレクトロクロミック素子・液晶等を用いて絞りの手段としてもよい。
【0040】明るさ絞りは、撮像装置からの出力映像信号によって明るさを検知し、明るすぎる場合は絞り、暗すぎる場合は絞りを開けるように連動(オートアイリス)させてもよい。
【0041】なお、可変の範囲は、上記(3)式の他、明るい仕様の場合は、 1.2<FN<5.6暗い仕様の場合は、 4.0<FN<8.0明るさが安定している場合は、3.0<FN<6.0とすると好ましい。
【0042】3.照明系について説明する:本発明によれば、支柱の内部に観察物を照明するための照明装置を設けている。
【0043】発明が解決しようとする課題の項で述べた通り、本立体視装置を内視鏡として用いる場合、体やエンジンに大きな穴や多数の穴は開けられないので、照明装置は支柱と一体型で設けることが望ましい。また、外科手術の場合、内視鏡の挿入穴の他に、処置用の挿入穴を2〜3個所開けることがあり、この穴を利用して照明することが考えられるが、処置用の穴であるから、処置具を入れる穴がなくなり好ましくない。しかも、処置用の穴は内視鏡の視野に向かって横方向に開けられるので、ここから照明すると、処置具の影が内視鏡の視野内にできたり、臓器の谷の部分が照明されないので好ましくない。
【0044】これに対して、支柱方向からの照明は、臓器の正面から照明できるので、影がなく、谷の部分までムラなく照明できるので好ましい。
【0045】(3−1)照明装置は、支柱の最も観察物側の端面付近に設けられた発光素子からなっている。
【0046】発光素子は、例えば小型のハロゲンランプや発光ダイオード等が考えられる。このような発光素子を観察物側の端面付近に設けることで、観察物を直接照明できるので、照明光量の無駄がなく、効率良く照明することができる。また、直接照明することで、光源と観察物の間に長い伝送系が入らないので、伝送系による光量の無駄はもちろん演色性の劣化がない。
【0047】(3−2)照明装置は、光源ランプとランプ光を収束するための集光光学系と、収束光を支柱の最も観察物側端面に伝送するためのライトガイドとからなっている。
【0048】光源ランプは、ハロゲンランプ・キセノンランプ・メタルハライドランプ等を用いる。集光光学系は、光源ランプを挟んで、ライトガイドとは反対側に設けられた反射鏡によって光をライトガイドに収束させるタイプや、光源とライトガイドの間に少なくとも1枚の正のパワーを持ったレンズを含む屈折光学系によって光をライトガイドに収束させるタイプが集光効率が良い。また、両者を組み合わせて用いると、集光効率がなお良い。
【0049】ライトガイドは、細い光ファイバーを数千本〜数万本束ねたものや、プラスチック・ゴム・筒に液体を入れたもの等が曲がりに強いので好ましい。また、ライトガイドは、外径1mmから10mm程度、長さ数メートルとすると内視鏡として好ましい。工業用の長さは、大きなエンジンを対象とするので長めの5〜20m程度が好ましく、医療用の長さは、手術室内部なので、1〜5m程度が好ましい。また、最近は、手術室内部をすっきりさせるために、光源を室外に配置する場合があり、この時は長めの5〜20mが好ましい。
【0050】(3−3)照明装置は、照明範囲を調節できるように、支柱の最も観察物側の端面付近に焦点距離可変又は固定の照明レンズを設けている。
【0051】照明レンズによって視野範囲に合わせた最適な配光とすることができ、視野の周辺まで明るく観察することができる。視野角が可変の場合、これに合わせて照明レンズ系の焦点距離を可変にすると、明るさムラのない常に良好な観察像が得られるので好ましい。
【0052】照明レンズは、凹レンズによるものが簡単に配光を広くできるので好ましい。また、凸レンズによるもの、さらに凹レンズ・凸レンズ両者を組み合わせたものは、配光をより自由に選択できるので好ましい。
【0053】また、撮像装置と観察物の距離Dの変化に応じて、一定の内向角が得られるように、L(少なくとも2つの撮像装置の最も観察物側の端面での光軸間の距離)を随時調整することが望ましく、それに連動して照明系の明るさが一定になるように変えられるとよい。撮像装置の内向角の変化に連動して、照明範囲が一定になるように変えられるとよい。また、撮像装置の視野角の変化に連動して、視野の周辺まで照明されるように照明範囲を変えられるとよい。
【0054】4.組み立て方法について説明する:本発明は、観察物空間が狭い入り口の奥に存在するような場合に用いる立体視装置の挿入組み立て方法であって、第1の撮像装置を狭い入り口から観察物空間にガイドを用いて挿入し、第2の撮像装置を狭い入り口から観察物空間にガイドを用いて挿入し、支柱を狭い入り口から挿入し、支柱の挿入先端に設けられた装着機構に前記ガイドを用いて第1及び第2の撮像装置を装着することを特徴とする立体視装置の挿入組み立て方法である。
【0055】第1の撮像装置を狭い入り口から観察物空間に撮像装置よりも外径が細いガイドを用いて挿入し、撮像装置が観察物空間内に落ちて行方不明にならないように、ガイドを手元で保持しておく。
【0056】次に、第2の撮像装置も同様に挿入しガイドを保持しておく。
【0057】次いで、支柱を挿入し、支柱を頼りにガイドを固定すると共に、支柱の挿入先端に設けられた装着機構に第1及び第2の撮像装置を装着する。これにて観察物空間内に立体視装置が完成する。
【0058】この組み立て方法においては、撮像装置と支柱とをばらばらに挿入し、観察物空間内で組み立てることにより、組み立て後は大きくなる装置が小さな挿入用の穴から挿入することができる。
【0059】(4−1)ガイドは撮像装置を駆動させるための電源配線を兼ねている。
【0060】ガイドと配線を分離すると太くなるので、両者を共有するようにすると、挿入用の穴を有効に利用できるので好ましい。
【0061】(4−2)ガイドは撮像装置からの映像信号を取り出すための信号配線を兼ねている。
【0062】ガイドと配線を分離すると太くなるので、両者を共有するようにすると、挿入用の穴を有効に利用できるので好ましい。
【0063】5.分解方法について説明する:本発明は、観察物空間が狭い入り口の奥に存在するような場合に用いる立体視装置の分解取り出し方法であって、支柱の挿入先端に設けられた離脱機構と、この離脱機構と連動する挿入先端とは反対側に設けられた離脱操作機構とを操作することにより、第1及び第2の撮像装置を支柱から離脱させ、支柱を狭い入り口から抜き出し、第1及び第2の撮像装置を狭い入り口からガイドを用いてそれぞれ順次取り出すことを特徴とする立体視装置の分解取り出し方法である。
【0064】なお、万が一、挿入先端とは反対側に設けられた離脱操作機構が故障して離脱ができなくなった緊急時に備えて、挿入先端に設けられた離脱機構は、挿入先端部分でも操作できるようになっている。挿入先端部分の離脱機構を操作するには、例えば外科手術の場合、挿入用の穴以外に開けられた、処置具用の穴から、観察系を持った別の内視鏡にて近づき、離脱機構のスイッチを操作することで、離脱が可能となる。また、工業用も同様である。
【0065】(5−1)ガイドは撮像装置を駆動させるための電源配線を兼ねている。
【0066】ガイドと配線を分離すると太くなるので、両者を共有するようにすると、挿入用の穴を有効に利用できるので好ましい。
【0067】(5−2)ガイドは撮像装置からの映像信号を取り出すための信号配線を兼ねている。
【0068】ガイドと配線を分離すると太くなるので、両者を共有するようにすると、挿入用の穴を有効に利用できるので好ましい。
【0069】6.使用方法について説明する:本発明は、観察物空間が狭い入り口の奥に存在するような場合に用いる立体視装置の使用方法であって、複数の撮像装置を狭い入り口からそれぞれ順次観察物空間に挿入し、次に狭い入り口から支柱を挿入し、支柱の挿入先端に設けられた装着機構に複数の撮像装置を観察物に向けて略平行に配置し、撮像装置からの映像信号を狭い入り口から取り出し、立体表示装置にて観察し、観察が終了したら、支柱と撮像装置を離脱し、支柱、それぞれの撮像装置の順に抜き出して使用を完了することを特徴とする立体視装置の使用方法である。
【0070】撮像装置と支柱とをばらばらに挿入し、観察物空間内で組み立てて使用することにより、組み立て後には大きな装置が小さな挿入用の穴から挿入して使用できる。また、観察終了後は分解して抜き出すので、大きな穴を開けずに使用することができる。
【0071】
【発明の実施の形態】図1乃至図4を参照にして、本発明の実施例を説明する。実施例は1つである。
【0072】図1は、立体視装置を低侵襲外科手術用の内視鏡として用いた場合の全体構成を示している。患者の腹腔内にある臓器を観察・処置する場合、体1に数箇所の穴2、3をあけ、処置具4と内視鏡5が挿入されている。
【0073】内視鏡5は、2つの撮像装置6、6とトラカールを兼ねた支柱7からなっている。2つの撮像装置6、6は、1つの穴3から順々に腹腔内に挿入される、この時、挿入後腹腔内に落ちないように、ガイド8で吊るしておく。このガイド8は電源補給用の配線と映像信号出力用の配線を兼ねている。
【0074】支柱7を挿入し、ガイド8を支柱7に沿って体外に引き出し、支柱7の先端の凹凸形状部からなる着脱機構9によって撮像装置6、6を支柱7に装着する。撮像装置6、6の詳細は図2で説明する。
【0075】支柱7には、照明装置が内蔵されている。照明は、光源ランプ10の光をランプ10に付属の反射鏡11と凸レンズ12からなる集光光学系でライトガイド13に入射させて行う。ライトガイド13の入射部分は高熱になりライトガイド13の端面が焼けることがあるので、耐熱ガラスからなるロッド棒14が設けられている。ライトガイド13によって照明光は支柱7の先端部に伝送される。支柱先端部の照明装置の詳細は図3で説明する。
【0076】撮像装置6、6からの映像信号は、立体視プロセッサー15によって処理され、立体視モニター16に送られる。立体視モニター16は専用の偏光メガネ17をかけることによって立体視が可能になる。モニター16とメガネ17の偏光が同期するように送信機と受信機で制御している。このメガネ17によるモニターは、外科手術の場合、手技の補助をする複数の助手が用いるとよい。助手は動き回ることが多いので、このようなワイヤレスで軽く、周りが見渡せるものがよい。
【0077】立体視モニター16とは別に、立体視モニターを内蔵したメガネ18は、そのままかけるだけで立体視が可能になる。この方式は、手技を行う者が用いるとよい。上を向いたりせずに患者に向かって処置具を操作できるので、距離感や方向感覚がつかめるので手技がやりやすい。特に、ロボテックサージェリーではこの距離感と方向感覚が重要である。ロボテックサージェリーについての詳細は図4で説明する。
【0078】処置が終了したら以下のように分解・取り出す。支柱7の挿入先端に設けられた着脱機構9と連動して、手元側に設けられた離脱操作機構19を操作することにより支柱7と撮像装置6、6を分離する。
【0079】支柱7を取り出し、さらに2つの撮像装置6、6を順々に取り出し、挿入穴2、3を縫って手技を完了する。
【0080】図2は、撮像装置の詳細を示している。図2(a)に示すように、支柱7に着脱機構9によって取り付けられた3つの撮像装置61 、62 、63 の中、撮像装置61 と62 によって立体視が可能である。撮像装置61 と62 の光軸間距離はL=10mm、観察物Oとの距離はD=100mmである。したがって、L/D=0.1となり、内向角α=5.74°である。撮像装置62 と撮像装置63 の信号を切り替えると、内向角を大きくしたβとすることができる。これによって、より立体感が欲しい時は便利である。撮像装置61 、62 、63 の内部は、図2(b)に示すように、撮像光学系21とCCD撮像素子22とからなっている。撮像光学系21はレトロフォーカス構成となっており、F=4.7〜16mmのズームレンズである。視野角に換算すると81°〜28°である。CCD撮像素子22は、1/2インチを用いている、撮像素子22上の最も大きい対角線長はI=8mmである。よって、I/F=1.7〜0.5となる。また、明るさは、FN=3〜8のオートアイリス23になっている。
【0081】図3は、照明装置の詳細を示している。支柱7の内部に設けられた、観察物側から順に、照明レンズと発光体とからなっている。図3(a)に示したものは、凹レンズを固定した照明レンズ24と、白色LED25とからなっている。その照明範囲はおよそ100°である。図3(b)のものは、照明レンズ24は凹レンズと光軸方向に移動できる凸レンズとからからなっており、照明配光特性が連続的に変えられる可変ズームレンズ機構になっている。さらに、発光体として、ライトガイド26(図1のライトガイド13に相当)は、筒状に液体を封入した液体ライトガイドを用いている。液体ライトガイドのメリットは、光ファイバーを多数束ねたものに比べ、各ファイバー間の隙間がないので、パッキングフラクションがなく光量損失がなく効率が良い点である。また、図3(b)の場合、ライトガイド26に連結する光源は、300Wキセノンランプ27(図1の光源ランプ10に相当)と、ランプ27に付属の反射鏡28(図1の反射鏡11に相当)と凸レンズ29(図1の凸レンズ12に相当)からなる集光光学系とからなっている。ライトガイド26は外径5mm、長さ3m、液体は屈折率の高い油を用いている。この場合の照明範囲はおよそ20°〜100°である。
【0082】図4は、特開平6−30896号の図1に開示されているロボテックサージェリー装置のシステム図である。詳細は特開平6−30896号に譲るが、4’はモニタ用ドライブ、6’はマニピュレータ、240はマニピュレータ、242はマニピュレータ装置もしくはロボット、243はコンピュータ、244はドライブ・モニタ・インタフェース、245は画像プロセッサ、246はグラフィック・アダプタ、247はモノスコーピック・モニタ、248は端子、251は手動式ロック・クランプ、253はスライド・モータ、254はスライド装置、255は手動式ロック・クランプ、259はカメラ、260は第2の外科用装置、266はカメラ先端、267は音声認識及び合成システム、268は制御用スティック、269はタッチスクリーン、271はステレオ表示システム、272はステレオスコーピック・モニタ、278はファイバースコープ・ケーブル、277は光源であり、スライド装置254には、例えばビデオカメラ259及びファイバースコープ・ケーブル278を介して光源277が接続されている。カメラ259のビデオ信号出力は、グラフィック・アダプタ246へ入力され、ここでコンピュータ243からのグラフィック出力と自由に混合でき、モニタ247上に表示される。カメラのビデオ出力は、画像処理システム245へも随意に入力されて、ここでカメラの画像を分析し、外科用装置とカメラと解剖学的組織との相対的な位置情報をコンピュータ243へ送信する。カメラのビデオ出力は、また、ステレオ表示システム271へも随意に入力できる。ここで、それぞれ異なる点で得られた2個以上の画像から、解剖学的組織のステレオスコープ画像を組立、ステレオスコーピック・モニタ272上に表示することができるものである。
【0083】このようなロボテックサージェリー装置において、本立体装置を適用することができ、カメラ先端266に、図2(a)のように、スライド装置254を支柱7として着脱機構9を設け、偶数あるいは奇数の撮像装置6を装着・離脱自在に取り付けるようにする。その他は全く同じシステムを利用できる。
【0084】以上、本発明の立体視装置及びその組み立て・分解並びに使用方法を実施例に基づいて説明してきたが、本発明はこれら実施例に限定されず種々の変形が可能である。
【0085】以上の本発明の立体視装置及びその組み立て・分解並びに使用方法は例えば次にように構成することができる:〔1〕 少なくとも2つの撮像装置と支柱とからなり、支柱の観察物側先端に撮像装置を観察物に向けて略平行に配置し、撮像装置からの映像信号を立体表示装置にて観察することを特徴とする立体視装置。
【0086】〔2〕 少なくとも2つの撮像装置は、支柱に対して着脱自在であることを特徴とする上記1記載の立体視装置。
【0087】〔3〕 少なくとも2つの撮像装置は、次の条件を満足することを特徴とする上記1記載の立体視装置。
【0088】(1) 0.02<L/D<0.4ただし、Lは少なくとも2つの撮像装置の最も観察物側の端面での光軸間の距離、Dは少なくとも2つの撮像装置の光軸をそれぞれ観察物に延長し、少なくとも2つの光軸と観察物とが1点で交わる時、この1点と撮像装置の最も観察物側の端面との距離、を示している。
【0089】〔4〕 少なくとも2つの撮像装置は、次の条件を満足することを特徴とする上記3記載の立体視装置。
【0090】(2) 0.50<I/F<1.70ただし、Iは撮像装置の撮像面上の最も大きい対角線長、Fは撮像装置に用いられる光学系全系の焦点距離、を示している。
【0091】〔5〕 少なくとも2つの撮像装置は、次の条件を満足することを特徴とする上記3記載の立体視装置。
【0092】(3) 0.5<FN<8.0ただし、FNは撮像装置に用いられる光学系の固定又は可変絞りの明るさ値、を示している。
【0093】〔6〕 支柱の内部に観察物を照明するための照明装置を設けたことを特徴とする上記1記載の立体視装置。
【0094】〔7〕 照明装置は、支柱の最も観察物側の端面付近に設けられた発光型素子からなることを特徴とする上記6記載の立体視装置。
【0095】〔8〕 照明装置は、光源ランプとランプ光を収束するための集光光学系と、収束光を支柱の最も観察物側端面に伝送するためのライトガイドとからなることを特徴とする上記6記載の立体視装置。
【0096】〔9〕 照明装置は、照明範囲を調節できるように、支柱の最も観察物側の端面付近に焦点距離可変又は固定の照明レンズを設けたことを特徴とする上記6記載の立体視装置。
【0097】〔10〕 観察物空間が狭い入り口の奥に存在するような場合に用いる立体視装置の挿入組み立て方法であって、第1の撮像装置を狭い入り口から観察物空間にガイドを用いて挿入し、第2の撮像装置を狭い入り口から観察物空間にガイドを用いて挿入し、支柱を狭い入り口から挿入し、支柱の挿入先端に設けられた装着機構に前記ガイドを用いて第1及び第2の撮像装置を装着することを特徴とする立体視装置の挿入組み立て方法。
【0098】〔11〕 ガイドは撮像装置を駆動させるための電源配線を兼ねていることを特徴とする上記10記載の立体視装置の挿入組み立て方法。
【0099】〔12〕 ガイドは撮像装置からの映像信号を取り出すための信号配線を兼ねていることを特徴とする上記10記載の立体視装置の挿入組み立て方法。
【0100】〔13〕 観察物空間が狭い入り口の奥に存在するような場合に用いる立体視装置の分解取り出し方法であって、支柱の挿入先端に設けられた離脱機構と、この離脱機構と連動する挿入先端とは反対側に設けられた離脱操作機構とを操作することにより、第1及び第2の撮像装置を支柱から離脱させ、支柱を狭い入り口から抜き出し、第1及び第2の撮像装置を狭い入り口からガイドを用いてそれぞれ順次取り出すことを特徴とする立体視装置の分解取り出し方法。
【0101】〔14〕 ガイドは撮像装置を駆動させるための電源配線を兼ねていることを特徴とする上記13記載の立体視装置の分解取り出し方法。
【0102】〔15〕 ガイドは撮像装置からの映像信号を取り出すための信号配線を兼ねていることを特徴とする上記13記載の立体視装置の分解取り出し方法。
【0103】〔16〕 観察物空間が狭い入り口の奥に存在するような場合に用いる立体視装置の使用方法であって、複数の撮像装置を狭い入り口からそれぞれ順次観察物空間に挿入し、次に狭い入り口から支柱を挿入し、支柱の挿入先端に設けられた装着機構に複数の撮像装置を観察物に向けて略平行に配置し、撮像装置からの映像信号を狭い入り口から取り出し、立体表示装置にて観察し、観察が終了したら、支柱と撮像装置を離脱し、支柱、それぞれの撮像装置の順に抜き出して使用を完了することを特徴とする立体視装置の使用方法。
【0104】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明によれば、内視鏡の挿入のための穴を大きくせずに、明るさ・立体感・解像力に優れた高品位な光学性能の立体装置及びその組み立て・分解並びに使用方法を提供することができる。




 

 


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