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発明の名称 光ディスク及び光ディスク駆動装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−23351(P2001−23351A)
公開日 平成13年1月26日(2001.1.26)
出願番号 特願平11−195212
出願日 平成11年7月9日(1999.7.9)
代理人
発明者 飯田 保 / 代田 吉朗 / 伊藤 和夫
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 記録及び再生可能な光ディスクであって、ユーザデータ領域と管理領域とを有し、前記ユーザデータ領域と前記管理領域は連続して一体化して構成され、前記ユーザデータ領域と前記管理領域の各記録領域は周回を基準として分割しており、前記周回を分割した単位毎に各々アドレスが付加されていて、当該アドレス付加された単位毎に複数のデータ列に分割して記録を行う光ディスクにおいて、エラー検出可能なコードデータとIDデータとを含む管理データを周回する記録領域の一部のアドレスを有する前記管理領域内の少なくとも一部のデータ列に記録することを特徴とする光ディスク。
【請求項2】 記録及び再生可能な光ディスクであって、ユーザデータ領域と管理領域とを有し、前記ユーザデータ領域と前記管理領域は連続して一体化して構成され、前記ユーザデータ領域と前記管理領域の各記録領域は周回を基準として分割しており、前記周回を分割した単位毎に各々アドレスが付加されていて、当該アドレス付加された単位毎に複数のデータ列に分割して記録を行う光ディスクの記録方式であって、前記データ列に分割して記録されたデータを再生するための同期パターンに使用する最小基本周期と異なる最小基本周期を有する同期パターンにより前記管理領域の一部にデータを記録することを特徴とする記録方式。
【請求項3】 記録及び再生可能な光ディスクであって、ユーザデータ領域と管理領域とを有し、前記ユーザデータ領域と前記管理領域は連続して一体化して構成され、前記ユーザデータ領域と前記管理領域の各記録領域は周回を基準として分割しており、前記周回を分割した単位毎に各々アドレスが付加されていて、当該アドレス付加された単位毎に複数のデータ列に分割して記録を行う光ディスクであって、エラー検出可能なコードデータを含む管理データを周回する記録領域の一部のアドレスを有する前記管理領域の周回上で連続しない分割した一部のデータ列に記録する光ディスクを駆動することができる光ディスク駆動装置であって、前記光ディスクを再生することができる光ピックアップと、前記光ピックアップに接続されて当該光ピックアップの出力を処理する信号処理装置と、管理データに関する情報を有するセキュリティプログラムとセキュリティデータを格納したメモリと、前記セキュリティプログラムに従って動作し、前記光ピックアップが再生した前記管理データが前記セキュリティデータに一致し、かつ再生動作中にエラーが検出されない場合に前記光ピックアップと前記信号処理装置が前記ユーザデータの記録再生動作を許容する制御装置とを有する光ディスク駆動装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般に光学的手段を利用した情報記録担体及びその駆動装置に係り、特に、ユーザが利用するユーザデータを格納する情報記録担体の前記ユーザデータへのアクセスを制御することを可能にする情報記録担体と当該情報記録担体を駆動する駆動装置に関する。本発明は、例えば、映像情報、音声情報、テキスト情報、ソフトウェアなどを記録する光ディスクにアクセスするためのセキュリティコードを格納する光ディスク及びその駆動装置に係わる。
【0002】
【従来の技術】光ディスクは、一般に領域をリードイン領域、データ領域及びリードアウト領域に区分している。リードイン領域はユーザデータ領域外にある管理情報を含む領域であり、最初にディスクをアクセスする側に設けられる。また、リードアウト領域は読み終わりを示すバッファ領域であり、リードイン領域と対峙する最内周又は最外周に設けられている。リードイン領域とリードアウト領域はユーザがアクセスしない領域であり、一般に制御情報やテスト情報を格納している。一方、データ領域はユーザが利用できる領域であり、記録再生可能なディスクはこの領域を使用して情報(ユーザデータ)を記録する。管理領域もデータ領域も同様にアドレスが付加されており、光ヘッドはアドレスを頼りに両領域ともアクセスが可能である。また、リードイン領域、リードアウト領域及びユーザ領域とも同一の記録方式により記録されているのが一般的である。
【0003】さて、記録再生可能な光ディスクは記録内容の改ざんと消去が容易であり、記録内容を安定して保存することが困難である。また、正当な権限を有しない者が当該記録再生可能な光ディスクの記録情報にアクセスして当該情報を漏洩したりすることは好ましくない。かかる問題に対処するには、特開平10−199032号に提案されているように単に不正コピーを防止するだけでは不十分である。一方、特開平8−147704号はウォブリング領域に主データ(ユーザデータ)とは別のセキュリティデータを記録することによって機密保持(セキュリティ)を図ることを提案している。同公報は、データ重畳手段としてユーザデータに第2の変調手段(ウォブリング)により、主データとは別にセキュリティデータを盛り込んだ例であるが、その開示内容から書換不能な光ディスクを対象にしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来は、記録再生可能で、好ましくは標準化された、光デイスクの記録内容を安定して保存すると共に記録内容を機密保持するために当該光ディスクへのアクセスを制限する安価かつ効果的な方法は提案されていなかった。このため、現在の書換可能な光ディスクは無防備であり、光ディスクへのアクセスのみならず記録情報の原本保存はままならないのが現状である。
【0005】例えば、従来の光ディスクを書込不能にする方法は保存の安定性は確保できるが記録内容の流出は確保することができない。また、機密保持は標準化された光ディスクを使用しなければシステムの複雑化と高価格化を招いて好ましくない。例えば、一部の医療用光ディスクとして規格化され商品化した製品にみられるように、標準化された光デイスクを一部変更すれば機密保持は可能であるが、これでは特殊、複雑且つ高価なシステム構築が必要となってしまう。
【0006】本発明はこうした観点からなされたものであり、光ディスクに当該光ディスクの記録及び再生を管理するための機密的IDデータを与えて、その結果として記録内容の安定した保存と記録内容の機密保持を安価に図ることを例示的目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の例示的一態様としての光ディスクは、記録及び再生可能であって、ユーザデータ領域と管理領域とを有し、前記ユーザデータ領域と前記管理領域は連続して一体化して構成され、前記ユーザデータ領域と前記管理領域の各記録領域は周回を基準として分割しており、前記周回を分割した単位毎に各々アドレスが付加されていて、当該アドレス付加された単位毎に複数のデータ列に分割して記録を行い、エラー検出可能なコードデータとIDデータを含む管理データを周回する記録領域の一部のアドレスを有する前記管理領域の少なくとも一部に記録することを特徴としている。かかる光ディスクによれば、管理データはアドレス付けされた管理領域の一部又は全部に記録されている。いずれにしても、管理データはディスク全周には記録される必要がない。また、管理データは狭い記録領域に対応する情報量のみを格納している。
【0008】また、本発明の例示的一態様としての記録方式は、記録及び再生可能であって、ユーザデータ領域と管理領域とを有し、前記ユーザデータ領域と前記管理領域は連続して一体化して構成され、前記ユーザデータ領域と前記管理領域の各記録領域は周回を基準として分割しており、前記周回を分割した単位毎に各々アドレスが付加されていて、当該アドレス付加された単位毎に複数のデータ列に分割して記録を行う光ディスクの記録方式であって、前記データ列に分割して記録されたデータを再生するための同期パターンに使用する最小周期時間と異なる最小周期時間を有する同期パターンにより前記管理領域の一部にデータを記録することを特徴としている。かかる記録方式は2種類の異なる最小基本周期を使用する同期パターンを使用して記録を行う。
【0009】また、本発明の例示的一態様としての光ディスク駆動装置は、記録及び再生可能であり、ユーザデータ領域と管理領域とを有し、前記ユーザデータ領域と前記管理領域は連続して一体化して構成され、前記ユーザデータ領域と前記管理領域の各記録領域は周回を基準として分割しており、前記周回を分割した単位毎に各々アドレスが付加されており、当該アドレス付加された単位毎に複数のデータ列に分割して記録を行う光ディスクを駆動することができる光ディスク駆動装置であって、前記光ディスクを再生することができる光ピックアップと、前記光ピックアップに接続されて当該光ピックアップの出力を処理する信号処理装置と、前記管理データに関する情報を有するセキュリティプログラムとセキュリティデータを格納したメモリと、前記セキュリティプログラムに従って動作し、前記光ピックアップが再生した前記管理データが前記セキュリティデータに一致し、かつ再生動作中にエラーが検出されない場合にのみ前記光ピックアップと前記信号処理装置が前記ユーザデータの記録再生動作を許容する制御装置とを有する。かかる光ディスク駆動装置は上述した光ディスクと互換性を有するものである。
【0010】本発明の更なる目的又はその他の特徴は添付図面を参照して説明される好ましい実施例において明らかにされるであろう。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の光ディスク100について図1乃至図3を参照して説明する。図1に示すように、本発明の光ディスク100は、リードイン領域10とリードアウト領域30とその間に存在するユーザデータ領域60とを有する書換可能な光ディスクである。ここで、図1は本発明の光ディスク100の平面図である。リードイン領域10とリードアウト領域30とは管理領域50を構成する。管理領域50には後に詳しく説明する管理データが必要に応じて記載される。リードイン領域10とリードアウト領域30の位置関係は逆転していてもよい。
【0012】リードイン領域10はユーザデータ領域60の外にある管理データを含む領域であり、最初にディスクをアクセスする側に設けられる。また、リードアウト領域30は読み終わりを示すバッファ領域であり、リードイン領域10と対峙する最内周又は最外周に設けられている。リードイン領域10とリードアウト領域30はユーザがアクセスしない領域であり、一般に、制御情報やテスト情報を格納している。一方、データ領域60はユーザが利用できる領域であり、記録再生可能なディスク100はこの領域を使用して映像情報、音声情報、テキスト情報、ソフトウェアその他の情報(ユーザデータ)を記録することができる。
【0013】光ディスク100は、以下、図2及び図3を参照して詳細に説明される管理データによりユーザデータへのアクセスを制御している。管理データが光ディスク製造時にパーマネント情報として記録されれば、光ディスクシステムの安定と信頼性のあるデータ記録が可能になる。
【0014】以下、図2を参照して、リードイン領域10とリードアウト領域30の構造について説明する。ここで、図2は、管理領域とユーザデータ領域に共通のデータ構造を説明するための概略ブロック図である。管理領域10及び30は同一構造を有し、1トラック(一周)がn個のフレーム、即ち、フレーム0からフレーム(n−1)に分割されている。各フレームは、一のアドレスセグメントと複数のデータセグメントを有する複数のセグメントに分割されている。データセグメントは、例えば、図2に示すようにデータセグメント0乃至mのm+1個が設けられる。選択的に、管理領域10乃至30はそれぞれ異なる個数のフレーム及びデータセグメントを有してもよい。
【0015】本実施例の光ディスク100は、一のフレームに属するデータセグメントの一部に管理データを書き込んでいる。例えば、リードイン領域10のフレーム0の最初の2つのデータセグメント(即ち、データセグメント0及び1)、及び、リードアウト領域30のフレーム0の最後の2つのデータセグメント(即ち、データセグメント(m−1)及びm)に管理データが書き込んでもよい。この場合、リードイン領域10のフレーム0のデータセグメント0及び1とリードアウト領域30のフレーム0のデータセグメント(m−1)及びmの4つのデータセグメントから管理データは構成される。しかし、これは単なる例示に過ぎない。例えば、リードイン領域10のフレーム0のデータセグメント0乃至mに管理データを記録してリードアウト領域30には管理データを記録しなくてもよい。
【0016】特徴的に、本実施例の光ディスク100は、第1に、管理データを1トラック全てに記録していない。第2に、管理データは離散的に記録されることができる。ここで、「離散的とは管理データを格納する全てのデータセグメント連続していないことを表す。離散的配置は、同一フレーム内(即ち、同一アドレス)の異なるデータセグメントに亘っていてもよいし、異なるフレーム(即ち、異なるアドレス)に亘っていてもよいし、異なる管理領域(即ち、リードイン領域10とリードアウト領域30)に亘っていてもよい。
【0017】上述したように、管理データはユーザデータへのアクセスを管理するのでユーザデータの機密保持を図る効果を有する。一般に、機密性(安全性)のレベルは、管理データが存在すること、及び、管理データが容易に判別できないことに依存する。機密性のレベルは一般にシステムが複雑であればあるほど高くなる。一方、複雑なシステムはコスト高を招き、信頼性の低下も招く。信頼性のレベルとコストは一般にシステムが単純であればあるほど高くなる。
【0018】本発明者等はこの矛盾を解決するために、管理データの情報量を管理データの存在自体を発見されないほど少なくすることが最も好ましいことを発見した。管理データが発見されなければ管理データは判別されず、また、その情報量が少なくければ単純にすることができるからである。本発明者等は、後述する管理データの機能を考慮した結果、本実施例の管理データにはISO標準光磁気ディスクの制御トラックのような従来の管理領域の情報量は不要であることを発見した。
【0019】また、本発明者等は、管理データを格納するにはユーザデータ領域60ではなく管理領域50を利用することが好ましいことを発見した。管理領域50はユーザが通常アクセスする領域ではないために、機密保持専用の領域として機能することができるからである。また、ユーザデータ領域60をウォーブリング変調などすれば従来の光ディスク及びディスク駆動装置と互換性がなくなりコストアップにつながるからである。これにより、本実施例の光ディスク100は現在標準化されている光ディスクの使用を許容している。
【0020】更に、本発明者等は、管理データの記録領域をトラックの一部に限定することが管理データの存在を目立たなくするのに効果的であることを発見した。従って、管理データを記録した領域はディスク100の全周(周回)に亘る必要がなく、管理データを記録するのに必要充分な領域だけ確保すればよい。従来はトラック毎に制御情報などが記録されていたために、管理データを判別しようとして顕微鏡などで調べる悪意者はトラック単位で調べていた。しかし、本実施例のように管理データの記録領域を限定すれば、上述の悪意者はトラックの一部のみを見て管理データは存在しないと判断するか、管理データの調査をあきらめるかもしれないからである。
【0021】また、本発明者等は、管理データを分割して記録することができることに注目し、管理データを管理領域50上の複数の箇所に物理的な距離を隔てて記録することが好ましいことを発見した。複数の個所に記録される管理データの内容は同一及び/又は相違する。同一の管理データを複数の個所に冗長的に記録することは管理データの欠陥によるデータの損失を回避して信頼性を高める。例えば、図2に示すデータセグメント1に記載された管理データはデータセグメント0に記載された管理データの冗長であってもよい。特に、光ディスク100は外周又は内周から錆により侵食されてデータが失なわれる危険性が高いので、管理データを冗長的にリードイン領域10とリードアウト領域30の両方に記録することが好ましい。
【0022】相違する内容の管理データを複数の個所に記録することは全ての管理データを発見しないと意味のある管理データが手に入らないことになるためにデータの信頼性を高める。必要があれば、各データセグメントに記録された管理データの結合方法に特徴があってもよい。例えば、リードイン領域10においてはデータセグメント0及び1の管理データはこの順番に結合され、リードアウト領域30においてはデータセグメント(m−1)及びmの管理データは逆の順番に結合されるなどである。選択的に、いずれかのデータセグメントがその他の管理データセグメントの結合方法を定義していてよい。
【0023】上述した管理データの配置の特徴は、光ディスク100を第三者が顕微鏡で調べて管理データを発見しようとしても管理データが容易に発見されることを防止するのに貢献している。なお、本実施例とは異なり、上述した特徴のいずれかのみが使用されてもよい。また、管理データは管理情報領域10のみ又は管理情報領域30のみに複数の離間したデータセグメントに分割されていてもよい。
【0024】本実施例の管理データは、IDデータと、エラー検出可能なコードデータとを含んでいる。また、選択的に、管理データは、データ領域60に記録されているユーザデータの再生、使用などを補助するデータを更に含んでいてもよい。管理データは、顕微鏡による目視による判別の困難性からプリピットではなくプリウォーブルで記録されることが好ましい。
【0025】管理データに含まれているIDデータは、光ディスク100の識別子としての機能を有する。これにより、光ディスク100は、後述する専用の駆動装置においてそのIDが識別されない場合は格納しているユーザデータの全部又は一部にアクセスできないように構成されることができる。例えば、本実施例の光ディスク100を盗み出して汎用の駆動装置で再生しようと試みた者は、かかる駆動装置には光ディスク100のIDデータを判別する機能はないから、例えば、ユーザデータの全てにアクセスすることができないか、ユーザデータの一部にしかアクセスすることができない。後者の場合には、光ディスク100に格納されるユーザデータを機密性のレベルに応じて分類して記録することが可能になることが理解されるであろう。
【0026】管理データは、エラー検出可能なコードデータ、例えば、パリティコードなどを更に含んでいる。エラー検出コードにより、管理データの読取りの際に、管理データ又は管理データを格納しているデータセグメントの欠陥等による障害の有無を判断することができる。これにより、真に有効な管理データのみ取出して使用することが可能になる。従って、エラー検出コードは管理データの信頼性を高めている。また、エラー検出コードにより管理データはエラー検出機能を有するために、単純なIDデータではなくなり偽造防止的機能も有することになる。
【0027】更に、本発明者等は、ユーザデータを記録するのに使用されるクロックとは異なるクロックを使用して管理データを記録することが好ましいことを発見した。ユーザデータを記録するのに使用されるクロックを使用して管理データを記録することは簡便ではあるが、その記録位置が判別されれば容易に読み出されるおそれがある。本実施例では、2種類のクロックを生成することができる専用の駆動装置により光ディスク100を再生しなければ管理データを再生できないように構成することによって、管理データの機密性レベルを高めている。
【0028】管理データは、それ単独で又は予めディスク駆動装置に格納されたデータと協同してユーザデータの機密保持を図る。単独で機能する管理データの例としては、例えば、所定のパスワード(暗証)などがある。また、協同して機能するセキュリティデータの例としては、例えば、セキュリティデータには光ディスク100のID番号を書き込んでおき、予めディスク駆動装置のハードディスクにはかかるID番号と光ディスク100からID番号を抽出してそれを格納してあるID番号と比較するプログラムを含んでいる場合などである。ディスク駆動装置に格納されるデータはフロッピーディスクやCD−ROMなどの媒体に格納してユーザに渡されてもよい。更に、高い機密保持機能を持たせたい場合には、周知の暗号プロトコルをセキュリティデータ及び/又はハードディスクに格納されるデータに関与させることができる。例えば、ディスク駆動装置に格納されるデータをオンライン(インターネットや商業オンライン回線など)により送信し、ディジタル署名とパブリック/プライベートキーを使用するなどである。
【0029】次に、図3を参照して、管理データが記録されたデータセグメントの構成例について説明する。ここで、図3は、図2に示すデータセグメント0の内部構造を説明するための概略ブロック図である。但し、この構造がデータセグメント0に限定されないことはいうまでもない。
【0030】データセグメント0は、クロックマーク72と、バッファエリア74及び76と、同期パターン78と、制御データ80と、ポストアンブル86とを例示的に有している。クロックマーク72は、データ再生用の同期クロック信号(周波数)を定義する領域であり、各セグメントのクロックマークのクロックを全部集め、PLLを使用してデータ再生用のクロック信号を作成する。本実施例では、管理データが図2に示すデータセグメントのうちリードイン領域10においてはデータセグメント0及び1に、リードアウト領域30においてはデータセグメント(m−1)及びmに格納されているので、これら4つのデータセグメントのクロックマーク含めてPLLを使用して全部集めると管理データ再生用の同期クロック信号が形成される。本実施例では、例示的に、管理データ再生用の同期クロック信号はユーザデータ再生用の同期クロック信号の整数倍の周期を有するようにする。
【0031】バッファエリア74及び76は、クロックマーク72で常時引き込みをやっているものの緩衝部として機能する。同期パターン78は、制御データを読み出すための出発点を示すトリガを定義する領域である。制御データ80は、2つのデータ82及び84を有しており、管理データを格納している。制御データ80に格納されている2つのデータは双方が協同して又はどちらか一方のみが管理データとして使用されてもよい。例えば、データ84をデータ82のパリティデータとして構成されてもよい。必要があれば、管理データを格納する各データセグメントの各制御データ領域のデータを複雑に組合せて一つの管理データを構成してもよい。ポストアンブル86はビットのはみ出しを調整する予備領域である。
【0032】上述したように、本発明の光ディスク100は、管理データをユーザデータを再生するのに使用されるクロック周波数とは異なるクロック周波数で記録再生する。図3においては、クロックマーク72から同期パターン78までの記録再生にはユーザデータを再生するのに使用されるクロック周波数と同一のクロック周波数が使用される。一方、制御データ80の記録再生にはユーザデータを再生するのに使用されるクロック周波数と異なるクロック周波数が使用される。即ち、ユーザデータ用クロックで管理領域50を再生し、再生したクロックで同期をとり、次いで、クロックを変更して制御データ80を再生し、読取終了後に元のユーザデータ用クロックに戻すことになる。
【0033】このように、光ディスク100は、広義には、ユーザデータと管理データの記録再生方法を相違させているので、管理データの存在が判明してもユーザデータと同一の再生方法では管理データを再生できなくなる。また、再生動作の便宜上、管理データのクロックはユーザデータのクロックの整数倍としている。従って、本発明の光ディスク100は管理データの機密性を向上させている。なお、管理データをユーザデータと同一の再生方法で再生した場合にはエラーを検知し、その結果などがディスプレイに表示されるようにすればより好ましい。なお、選択的に、クロックをデータセグメント毎に変更してもよい。
【0034】選択的に、ユーザデータに使用される変調方法と管理データに使用される変調方法を変更したり、管理データ内で変調方法を変更してもよい。後者の例では、例えば、データセグメント0及び1にはNRZを使用し、データセグメント(m−1)及びmには別のBi−Phaseを使用してもよい。なお、変調方法は、その他、FM、PM、M&M、1/7、2/7、8/16、4/15、8/14など当業界で周知のいかなる変調方法も使用することができる。
【0035】上述したように、どのようなクロック又は変調方法を用いるかの情報及びセキュリティデータと協同して動作するプログラムは、予め正当な権限を有するユーザに渡すことができる。ユーザは、かかる情報とプログラムを光ディスク駆動装置の記憶装置に格納すればよい。アプリケーションとしてウィンドウズ98などのオペレーションシステム上で動作するかかるプログラムを構築することは当業者にとって容易である。
【0036】以下、本発明の光ディスク100に対応した本発明の光ディスク駆動装置200の概略的な構成と上述のプログラムの一例について図4及び図5を参照して説明する。本発明の光ディスク駆動装置200は、光ピックアップ202と、信号処理装置204と、SCSIインターフェース206と、PCIバス208と、CPU210と、メインメモリ212と、IDEバス214と、ハードディスク(ドライブ)216と、ディスプレイ218とを有する。
【0037】光ピックアップ202は、光ディスク100の管理データとユーザデータの両方を読み出して、信号処理装置204に送信する。もっとも、後述するように、本実施例の光ピックアップ202は、管理データが光ディスク100に存在する場合には、ハードディスク216に格納されたプログラムに従って、かかる管理データを最初に抽出してからユーザデータを再生するため、管理データとユーザデータが同時に信号処理装置204に供給されることはない。
【0038】信号処理装置204は、RF信号としての管理データ及びユーザデータを復調して原情報を取り出すことができる。また、信号処理装置204の出力はディスプレイ218や図示しないスピーカーに出力されたりすることができる。管理データとユーザデータが共に同一のRF信号として記録されているために信号処理装置204の数は1つで足りる。この点、特開平8−147704号のように、機密保持を図るためにユーザデータ領域に第2の変調手段(ウォブリング)によりユーザデータとは別にセキュリティデータを盛り込めば2つの信号処理装置が必要になるために駆動装置の複雑化とコストアップを招くが、本実施例ではこのような構成を採用していないために一の信号処理装置204で足り、好ましい。なお、このことは後述するエラー処理に関連して更に説明される。
【0039】メインメモリ212は、例えば、RAMやROMなどを含んでおり、CPU210の動作に必要なプログラムがハードディスク216から一時的にロードされたり図示しないキーボード、マウス、ジョイスティックなどの入力手段からの入力が一時的に格納されたり、システム動作に必要な情報を格納したりする。
【0040】SCSIインターフェース206、PCIバス208、IDEインターフェースは当業界で周知であるのでここでは詳しい説明は省略する。また、本発明の光ディスク駆動装置200はこれらの入出力手段に限定されないことは言うまでもなくこれと同等の効果を達成する入出力手段は全て本発明の光ディスク駆動装置200に適用することができる。
【0041】ハードディスク216は、ウィンドウズ98などのオペレーションシステムその他各部の動作に必要なプログラム(各種ドライバーなど)を含んでいるが、本発明の光ディスク100と関連するものとしてセキュリティプログラムとかかるプログラムに使用される所定のデータを格納している。セキュリティプログラムは、光ディスク100の購入時に光ディスク100とは別個に製造業者又は製造業者から委託をうけた業者から供給されるプログラムであり、光ディスク100の管理データと協同して動作する。セキュリティプログラムは、正当な権限を有しないユーザがユーザデータにアクセスすることを排除することを目的とするものである。要求される機密性の高さはユーザデータの機密性、秘守性に依存することは言うまでもない。セキュリティプログラムは、管理データが記録されている光ディスク100上の位置や記録に使用された変調方式などの情報を有している。
【0042】かかるセキュリティプログラムの一例を図5を参照して説明する。まず、CPU210は、光ピックアップ202に対して光ディスク100から管理データ(例えば、光ディスク100のID番号その他のコード)を取り出すように命令する(ステップ1002)。上述したように、管理データの位置や再生の際の(クロック情報を含む)復調方式の情報はセキュリティプログラムに格納されている。次に、CPU210かかる管理データとハードディスク216内の所定のデータ(例えば、この光ディスク駆動装置200において再生することが予め許されている光ディスク100のID番号のリスト)と比較して(ステップ1004)、それらが一致(この場合は部分的に一致)するかどうかを判断する(ステップ1004)。
【0043】管理データをうまく読み取れなかった場合、読み取った管理データが理解不能の場合、そして管理データが正しくない場合にはエラー処理が行われる(ステップ1006)。エラー処理の場合にはディスプレイ218にその旨表示されて再試行などが促されるがいずれにしてもエラー処理においては信号処理装置204はユーザデータを再生することができない。これにより、ユーザデータの外部への流出を防止することができる。管理データが一致すればCPU210は信号処理装置204にユーザデータを再生することを許容する(ステップ1008)。代替的に、管理データが一致しない場合は、機密保持が要求されない一部のユーザデータへのアクセスのみが許容されてもよい。
【0044】ここで、エラー処理させる手段として変調方式を変えることも考えられる。しかし、上述したように、複数の変調方式を採用すれば複数の復調回路が必要になり、装置の複雑化とコストアップをもたらすため好ましくない。本実施例では、好ましいことに、同一の復調手段を用いて復調している。また、本実施例では管理データの記録再生に使用されるクロック周期をユーザデータに使用されるそれと変更することにより、同一の復調回路を使用したままユーザデータと管理データの復調方法を異ならせている。また、このようにクロック周期を変更することによるエラー処理は容易である。同期パターンを検出した時点で管理データクロック周期に変えて復調することで正確な管理データを読みだすことができる。
【0045】このようなセキュリティプログラムは、光ディスク100が正当な光ディスク駆動装置200において再生されているかどうかを判断しているが、必要があれば、ユーザのID番号も判断してもよい。正当な権限を有するユーザが光ディスク駆動装置200を操作しているかどうかを判断することにより機密性が更に向上する。ユーザのID番号は図示しないキーボードなどの入力手段から光ディスク駆動装置200に入力することができる。更なる機密性が必要であれば、周知の指紋リーダー、網膜認識装置などのバイオメトリック装置が使用されても良い。また、光ディスク駆動装置200をインターネットやアメリカ・オンラインなどの商業専用回線を介して中央制御装置にオンライン接続し、まず、ユーザは中央制御装置により認証されることにすれば機密性は向上するであろう。
【0046】尚、上記の実施例においては、ハードディスク216にセキュリティプログラム及びかかるプログラムに使用される所定のデータ、さらにシステムプログラム(オペレーティングシステム、その他各部の動作に必要なプログラム等)を記憶するようになっている。しかしながら、記憶装置としてはハードディスクに限定されるものではなく、記憶容量に問題がなければ、フラッシュメモリなどの不揮発性の半導体メモリなども使用することが出来る。
【0047】本発明の光ディスク駆動装置200は、光ディスク100の再生のみでなく記録も行うことができることはもちろんである。上述したように、本実施例の光ディスクは100は書換可能型であるためにユーザは以前のユーザデータに所望のデータを付加することができる。光ディスク100及び光ディスク駆動装置200は、記録の際には、選択的に、追加的情報の入力と照合を行って再生時よりも機密性を高めてもよい。これにより、例えば、情報の一部が誤った情報に書き換えられた光ディスク100が頒布されることを防止することができる。アクセスが許可・認証されたユーザにのみがユーザデータに記録をすることができるので以前に記録されたユーザデータが無防備に変更されることは防止される。
【0048】以上説明したように、本発明によれば、記録再生可能で標準化された光デイスクにおいて記録内容を安定して保存すると共に記録内容を機密保持するために当該光ディスクへのアクセスを制限する安価かつ効果的な方法を提案している。
【0049】以上、本発明の好ましい実施例を説明したが、本発明はこれらに限定されずその要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、本発明は、ディスクの種類(CD、光磁気ディスク、DVDなど)は問わない。
【0050】
【発明の効果】本発明の光ディスクによれば、管理データは周回する記録領域の一部のアドレスを有する管理領域に記録されているので容易にその存在が発見されることはない。従って、周回的に管理データを記録する場合に比べて管理データの機密性が向上している。
【0051】本発明の光ディスク記録方式によれば、複数の同期パターンを使用しているので正しい同期パターンを使用した場合にのみ希望のデータが再生できることになり、これによってデータの機密性を高めている。
【0052】本発明の光ディスク駆動装置によれば、本発明の光ディスクのユーザデータには所定条件が満足されないとアクセスすることができない。従って、光ディスクのユーザデータの機密性は向上している。




 

 


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