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発明の名称 色再現システム
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−8220(P2001−8220A)
公開日 平成13年1月12日(2001.1.12)
出願番号 特願平11−172772
出願日 平成11年6月18日(1999.6.18)
代理人 【識別番号】100058479
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴江 武彦 (外4名)
【テーマコード(参考)】
5C060
5C066
【Fターム(参考)】
5C060 AA00 BA02 BC01 BD02 HB26 HB27 HB30 JA13 JA17 JA18 
5C066 AA01 AA03 BA20 CA08 EA13 EC05 EE04 EF12 GA01 HA02 KE01 KE02 KE03 KE04 KE05 KE09 KE17 KF05 KM02 KM12 KP05
発明者 大澤 健郎
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】カラー撮影手段と、前記カラー撮影手段により被写体を撮影して得られた被写体撮影信号、前記カラー撮影手段の分光感度、等色関数、撮影照明光のスペクトル、観察照明光のスペクトルおよび被写体の分光反射率の統計データから、観察照明光下における被写体の三刺激値を推定する色推定手段とからなる色再現システムにおいて、前記色推定手段は、前記被写体撮影信号に応じて前記統計データを切り替えて使用することを特徴とする色再現システム。
【請求項2】カラー撮影手段と、前記カラー撮影手段により複数の分光反射率が既知の対象物を撮影して得られた対象物撮影信号、前記カラー撮影手段により被写体を撮影して得られた被写体撮影信号、被写体の分光反射率の統計データおよび観察照明光のスペクトルから、観察照明光下における被写体の三刺激値を推定する色推定手段とからなる色再現システムにおいて、前記色推定手段は、前記被写体撮影信号に応じて前記統計データを切り替えて使用することを特徴とする色再現システム。
【請求項3】前記色推定手段は、分光反射率の統計を算出するための分光反射率データと前記被写体撮影信号との関係に基づいて前記統計データを切り替えて使用することを特徴とする請求項1または2記載の色再現システム。
【請求項4】前記色推定手段は、前記対象物撮影信号と対象物の分光反射率との対応関係から求められた被写体の分光反射率の統計データを算出するための分光反射率データと前記被写体撮影信号との対応関係に基づいて前記統計データを切り替えて使用することを特徴とする請求項2記載の色再現システム。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディジタルカメラのようなカラー撮影装置により被写体を撮影して得られた撮影信号から被写体の色を推定するカラー画像処理装置を有する色再現システムに関する。
【0002】
【従来の技術】ディジタルカメラのようなカラー撮影装置により被写体を撮影して得られたカラー画像データから、所定の照明光下における被写体の色情報を推定する方法として、特開平11−85952に開示されているように、被写体の分光反射率の基底関数や相関行列などの被写体に関する先見情報を用いる方法が提案されている。このように被写体の分光反射率の基底関数や相関行列を用いることにより、撮影時の撮影照明光と観察時の観察照明光とが異なっていても、高精度に色推定を行って色再現を行うことが可能となる。
【0003】この従来の色再現システムでは、色推定のための情報としてカラー撮影装置の分光感度、撮影照明光スペクトルおよび観察照明光スペクトルを用いているが、従来ではこれらのデータは高価な分光計等の測定器を用いて測定することにより得られており、そのためシステムを簡便にすることができなかった。
【0004】一方、特開平11−96333には、被写体の撮影と同時もしくは同一条件で分光反射率が既知の色票等の対象物を撮影することにより得られた対象物撮影信号を利用することにより、カラー撮影装置の分光感度や撮影照明光スペクトルの測定データを用いずに、所定の照明光下における被写体の色情報を推定する方法が開示されている。この方法によると、カラー撮影装置の分光感度を予め測定する必要がなく、撮影時に撮影照明光のスペクトルを分光計により測定する必要もなくなるため、システムを簡便にすることができる。
【0005】例えば、病院Aにおいてディジタルカメラにより患者の顔色と同時に所定の色票を撮影して病院Bにそれらの画像データを伝送し、患者の顔色を病院Bの観察照明光下に患者がいた場合の色に変換してモニタ等に表示することができる。このようなシステムとすることにより、撮影側である病院Aには分光計等の高価な測定器が不要となり、簡便に正確な色再現を行うためのデータが得られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したような被写体の先見情報を用いて照明の色変換を行う色再現システムにおいて、被写体の色を正確に推定するためには、カラー撮影装置が被写体の分光反射率の基底関数以上の独立した分光感度を有することが条件となる。人肌の分光反射率は、3個の基底関数の線形和により高精度に表すことができることが知られているが、一般に自然界の物体全ての分光反射率を表すためには、より多くの基底関数が必要になると考えられる。そのため、通常の赤(R)、緑(G)、青(B)の3バンドのディジタルカメラにより、簡便かつ高精度に色再現を行うためには、被写体が3つの基底関数により近似可能な分光反射率を持つ対象物に限定されてしまうという問題点があった。
【0007】本発明は、限られたバンド数のカラー撮影装置を用いて多様な被写体の色を高精度に推定して再現できる色再現システムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため、本発明はカラー撮影手段と、このカラー撮影手段により被写体を撮影して得られた被写体撮影信号、カラー撮影手段の分光感度、等色関数、撮影照明光のスペクトル、観察照明光のスペクトルおよび被写体の分光反射率の統計データから、観察照明光下における被写体の三刺激値を推定する色推定手段とからなる色再現システムにおいて、色推定手段は被写体撮影信号に応じて被写体の分光反射率の統計データを切り替えて使用することを特徴とする。
【0009】より具体的には、色推定手段は分光反射率の統計データを算出するための分光反射率データと被写体撮影信号との関係に基づいて、被写体の分光反射率の統計データを切り替えて使用する。
【0010】このように構成された色再現システムでは、被写体の分光反射率の統計データを用いて被写体の三刺激値を推定する色推定に際して、統計データを被写体撮影信号に応じて切り替えることによって、全ての撮影信号に対して同一の統計データを用いる場合と比較して、より高精度な色推定が可能となる。
【0011】また、本発明はカラー撮影手段と、このカラー撮影手段により複数の分光反射率が既知の対象物を撮影して得られた対象物撮影信号、カラー撮影手段により被写体を撮影して得られた被写体撮影信号、被写体の分光反射率の統計データおよび観察照明光のスペクトルから、観察照明光下における被写体の三刺激値を推定する色推定手段とからなる色再現システムにおいて、色推定手段は被写体撮影信号に応じて被写体の分光反射率の統計データを切り替えて使用することを特徴とする。
【0012】ここで、色推定手段は上述と同様に被写体の分光反射率の統計データを算出するための分光反射率データと被写体撮影信号との関係に基づいて統計データを切り替えて使用する。分光反射率データと被写体撮影信号との対応関係は、対象物撮影信号と対象物の分光反射率との対応関係から求められる。
【0013】この色再現システムでは、カラー撮影手段の分光感度と等色関数と撮影照明光のスペクトルと観察照明光のスペクトルおよび被写体の分光反射率の統計データとから観察照明光下における被写体の三刺激値を推定する色推定に際して、被写体撮影信号に近い信号値を与える被写体の分光反射率データから統計データを算出することによって、より高精度な色推定が可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
(第1の実施形態)図1に、本発明の第1の実施形態に係る色再現システムの構成を示す。この色再現システムは、カラー撮影手段としてのディジタルカメラ1、色推定機能を有するカラー画像処理装置2およびCRTモニタ3から構成されている。
【0015】ディジタルカメラ1は赤(R)、緑(G)、青(B)の3バンドを有し、被写体を撮影して各画素3チャンネルの撮影画像データ(被写体撮影信号)をカラー画像処理装置2へ出力する。各チャンネルの撮影画像データは、1バイト(0〜255)の信号値を持つ。カラー画像処理装置2は、入力された撮影画像データをCRTモニタ3での表示に適したモニタ入力信号に変換してCRTモニタ3へ出力する。CRTモニタ3上には、被写体像がカラー画像として表示される。
【0016】カラー画像処理装置2は色変換装置11、LUTデータ記憶装置12、LUTデータ算出装置13および特性データ記憶装置14から構成されている。
【0017】以下、カラー画像処理装置2の各部について詳細に説明すると、まず色変換装置11は、ディジタルカメラ1から入力された撮影画像データのRGB値をアドレスとしてLUTデータ記憶装置12内のルックアップテーブル(LUT)データR′G′B′を参照し、これらのLUTデータR′G′B′をモニタ入力信号としてCRTモニタ3へ出力する。
【0018】LUTデータ記憶装置12には、LUTデータ算出装置13により算出されたLUTデータが予め記憶されている。LUTデータは撮影画像データの全ての信号値に対応するモニタ入力信号、すなわち2563のR′G′B′からなる。R′G′B′は、各チャンネル1バイトのデータである。
【0019】LUTデータ算出装置13は、特性データ記憶装置14からディジタルカメラ1の分光感度(以下、ディジタルカメラ分光感度という)、撮影照明光スペクトル、観察照明光スペクトル、等色関数、被写体分光反射率データベースおよびモニタプロファイルのデータを入力し、これらのデータを用いてLUTデータを算出する。特性データ記憶装置14に記憶されているディジタルカメラ分光感度、撮影照明光スペクトル、観察照明光スペクトル、等色関数、被写体分光反射率データベースおよびモニタプロファイルの各データは、次のように構成されている。
【0020】まず、ディジタルカメラ分光感度のデータは、380nm〜780nmの波長領域において1nm間隔で設定されたR、G、Bの各色に対するディジタルカメラ1の分光感度を表す感度データr(λ)、g(λ)、b(λ)からなる。
【0021】撮影照明光スペクトル及び観察照明光スペクトルのデータは、それぞれ380nm〜780nmの波長領域において1nm間隔で設定された撮影照明光スペクトル及び観察照明光の光強度データEm(λ)、Eo(λ)からなる。
【0022】等色関数のデータは、CIEの規定する2度視野等色関数x(λ)、y(λ)、z(λ)であり、380nm〜780nmの波長領域において1nm間隔でデータを持つように補間されたデータとなっている。
【0023】被写体分光反射率データベースは、自然界の物について測定された多数の分光反射率データの集合である。図2は、被写体反射率データベースの例であり、各分光反射率データfi(λ)(i=1〜1000)は380nm〜780nmの波長領域において1nm間隔で分光反射率のデータを持ち、登録番号iによりそれぞれ管理されている。被写体分光反射率データベースに登録されている分光反射率データfi(λ)は、例えば植物、岩石、人肌、色票、絵画、染料、顔料など、ディジタルカメラ1により撮影される対象物のデータが含まれる。ここでは、対象物の数は1000としたが、必要に応じてデータの追加も可能であり、登録データ数は任意である。
【0024】モニタプロファイルは、マトリクスMと階調補正データTとからなる。マトリクスMは、CRTモニタ3の入力信号(255,0,0)、(0,255,0)、(0,0,255)における表示色のXYZ三刺激値であるXrYrZr、XgYgZg、XbYbZbを要素とする行列【0025】
【数1】

【0026】である。階調補正データは、CRTモニタ3のRGB各入力信号に対する出力輝度の関係を与えるテーブルデータγr(R)、γg(G)、γb(B)であり、それぞれ最大値は1に正規化されている。
【0027】図3に、LUTデータ算出装置13の構成を示す。このLUTデータ算出装置13はデータベース撮影信号算出装置21、データベース撮影信号記憶装置22、サンプルデータ算出装置23および色変換LUT算出装置24から構成されている。データベース撮影信号算出装置21では、図1の特性データ記憶装置14からディジタルカメラ分光感度、撮影照明光スペクトル、被写体分光反射率データベースの全データを読み込み、被写体分光反射率データベースにおける各分光反射率データfi(λ)について、撮影信号RiGiBiの値を算出する。撮影信号RiGiBiの値は、次式【0028】
【数2】

【0029】によって推定される。これらの撮影信号RiGiBiの値は、図4に示すように対応する分光反射率データfi(λ)の登録番号iと共にデータベース撮影信号記憶装置22に記憶される。サンプルデータ算出装置23では、次式で定める所定のサンプル撮影信号RsGsBsからの距離Diが小さい順に10個の撮影信号RiGiBiを選択し、その登録番号iとサンプル撮影信号RsGsBsを色変換LUT算出装置24へ出力する。
【0030】
【数3】

【0031】図5に、サンプル撮影信号RsGsBsとその最近傍10個の撮影信号RiGiBiの選択の概念図を示した。+印がサンプル撮影信号RsGsBsであり、黒丸が最近傍10個の撮影信号RiGiBiである。
【0032】図6に、色変換LUT算出装置24の構成を示す。この色変換LUT算出装置24は相関行列算出装置31、三刺激値算出装置32、モニタ入力信号算出装置33およびデータ補間装置34から構成されている。図3のサンプルデータ算出装置23において選択された10個の撮影信号RiGiBiの登録番号iは、相関行列算出装置31に入力される。相関行列算出装置31では、登録番号iの被写体分光反射率データを被写体分光反射率サンプルデータとして図1の特性データ記憶装置14から入力し、それらの相関行列A【0033】
【数4】

【0034】を被写体の分光反射率の統計データとして算出する。ここで、<>は10個の分光反射率データの平均値を表す。
【0035】こうして相関行列算出装置31で算出された相関行列Aは、三刺激値算出装置32に出力される。三刺激値算出装置32は、相関行列算出装置31から入力された相関行列A、図1の特性データ記憶装置14から入力されるディジタルカメラ分光感度、撮影照明光スペクトル、観察照明光スペクトルおよび等色関数の各データとサンプルデータ算出装置23から入力されるサンプル撮影信号RsGsBsとから、観察照明光下における被写体のXYZ三刺激値を次式により算出する。
【0036】
【数5】

【0037】ただし、【0038】
【数6】

【0039】
【数7】

【0040】
【数8】

【0041】三刺激値算出装置32により算出されたXYZ三刺激値は、モニタ入力信号算出装置33に出力される。モニタ入力信号算出装置33では、図1の特性データ記憶装置13から入力されたモニタプロファイルを用いてXYZ三刺激値をサンプルモニタ入力信号に変換し、データ補間装置34に出力する。
【0042】図7に、モニタ入力信号算出装置33の構成を示す。このモニタ入力信号算出装置33は、マトリクス変換装置41と階調補正装置42から構成されている。マトリクス変換装置41では、図1の特性データ記憶装置14から入力されたモニタプロファイルのマトリクスMを用いて、図6の三刺激値算出装置32から入力されたXYZ三刺値を次式によりR″sG″sB″sに変換し、これを階調補正装置42に出力する。
【0043】
【数9】

【0044】ただし、【0045】
【数10】

【0046】階調補正装置42では、図1の特性データ記憶装置14から入力された階調補正データγ( )の逆関数γ-1( )を用いて、マトリクス変換装置41から入力されたR″sG″sB″sの階調補正を次式により行い、これをサンプルモニタ入力信号R′sG′sB′sとして図6のデータ補間装置34へ出力する。
【0047】
【数11】

【0048】以上の処理を所定のサンプル撮影信号RsGsBsについて行い、サンプルモニタ入力信号R′sG′sB′sをデータ補間装置34に記憶する。データ補間装置34では、サンプル撮影信号RsGsBsの間の撮影信号の値に対応するモニタ入力信号を補間により求めて、全ての撮影信号値に対応するモニタ入力信号値を持つLUTデータを得る。
【0049】図8に、データ補間装置34の構成を示す。このデータ補間装置34は、データ記憶装置51と補間演算装置52とから構成されている。データ記憶装置51では、図3のサンプルデータ算出装置23から入力されたサンプル撮影信号とそれに対応する図6のモニタ入力信号算出装置33から入力されたサンプルモニタ入力信号値を記憶する。補間演算装置52では、全ての撮影信号値について撮影信号近傍のサンプル撮影信号とそれに対応するサンプルモニタ入力信号とから補間演算を行って、撮影信号に対応するモニタ入力信号を求め、これを図1のLUTデータ記憶装置12へ出力する。ここで用いる補間方法は任意であり、サンプル撮影信号から補間できない信号値や0〜255の範囲とならない信号に対しては、近傍へのマッピング等により置き換えることで対応できる。
【0050】以上のように構成された本実施形態の色再現システムでは、画像処理装置2において被写体の分光反射率の統計データ(この例では相関行列A)を用いて被写体の三刺激値を推定する色推定に際して、ディジタルカメラ1で被写体を撮影して得られた被写体撮影信号に応じて統計データである相関行列Aを切り替えて使用する、より具体的には分光反射率の統計データを算出するための分光反射率データfi(λ)と被写体撮影信号との関係に応じて相関行列Aを切り替えて使用することによって、全ての被写体撮影信号に対して同一の統計データを用いる場合と比較して、より高精度な色推定を行うことができる。
【0051】(第2の実施形態)図9に、本発明の第2の実施形態に係る色再現システムの構成を示す。この色再現システムは、カラー撮影手段としてのディジタルカメラ1、カラー画像処理装置2′、CRTモニタ3および色票4から構成されている。色票4は、この例では16枚の独立な分光反射率を有するパッチ(分光反射率が既知の複数の対象物)から構成されており、各パッチの分光反射率はパッチ内において一定になっている。
【0052】ディジタルカメラ1は赤(R)、緑(G)、青(B)の3バンドを有し、被写体を撮影して各画素3チャンネルの撮影画像データ(被写体撮影信号)をカラー画像処理装置2′へ出力する。各チャンネルの撮影画像データは、1バイト(0〜255)の信号値を持つ。カラー画像処理装置2′は、入力された撮影画像データをCRTモニタ3での表示に適したモニタ入力信号に変換してCRTモニタ3へ出力する。CRTモニタ3上には、被写体像がカラー画像として表示される。
【0053】カラー画像処理装置2′は色変換装置11、LUTデータ記憶装置12、LUTデータ算出装置15および特性データ記憶装置16から構成されている。色変換装置11とLUTデータ記憶装置12は第1の実施形態において説明したものと同様なので、説明は省略する。
【0054】LUTデータ算出装置15では、ディジタルカメラ1により色票4を撮影して得られた色票撮影信号と、特性データ記憶装置16から入力された観察照明光スペクトル、等色関数、被写体分光反射率データベース、色票分光反射率データおよびモニタプロファイルの各データを用いてLUTデータを算出し、LUTデータ記憶装置12に出力する。
【0055】図10に、LUTデータ算出装置15の構成を示す。このLUTデータ算出装置15は、データベース撮影信号算出装置61、データベース撮影信号記憶装置62、サンプルデータ算出装置63および色変換LUT算出装置64から構成されている。
【0056】データベース撮影信号算出装置61は、図9のディジタルカメラ1から入力された色票撮影信号と、特性データ記憶装置16から入力された色票分光反射率データとから、被写体分光反射率データベースの各分光反射率の撮影信号を推定する。データベース撮影信号算出装置61内においては、まずディジタルカメラ1から入力された色票撮影信号から、色票4の16枚のパッチに対応する信号の平均信号値データ(Rci,Gci,Bci)(i=1〜16)が予め求められる。被写体分光反射率データベースにおける分光反射率fi(λ)の撮影信号(RiGiBi)は、次式により求められる。
【0057】
【数12】

【0058】ここで、cijは次式で表されるように被写体分光反射率データベースのi番目の分光反射率fi(λ)を色票4の16枚の各パッチの分光反射率pj(λ)(j=1〜16)により展開した場合の展開係数である。
【0059】
【数13】

【0060】データベース撮影信号算出装置61により算出された撮影信号は、データベース撮影信号記憶装置62に記憶される。データベース撮影信号記憶装置62とサンプルデータ算出装置63は、第1の実施形態において説明したものと同様なので、説明は省略する。
【0061】図11に、色変換LUT算出装置64の構成を示す。この色変換LUT算出装置64は基底関数算出装置71、三刺激値算出装置72、モニタ入力信号算出装置73およびデータ補間装置74から構成されている。図10のサンプルデータ算出装置63において選択された10個の撮影信号データの登録番号iは、基底関数算出装置71に入力される。
【0062】基底関数算出装置71は、登録番号iの被写体分光反射率データを被写体分光反射率サンプルデータとして図9の特性データ記憶装置16から入力し、それらの基底関数ρk(λ)(k=1〜3)を被写体の分光反射率の統計データとして求める。基底関数ρk(λ)(k=1〜3)は、分光反射率の相関行列の固有ベクトルとして求められる。
【0063】三刺激値算出装置72では、図10のサンプルデータ算出装置63から入力されたサンプル信号RsGsBs、図9のディジタルカメラ1から入力された色票撮影信号R(j)G(j)B(j)(j=1〜16)、基底関数算出装置71から入力された基底関数ρk(λ)(k=1〜3)、図9の特性データ記憶装置16から入力された観察照明光スペクトルEo(λ)、等色関数x(λ)、y(λ)、z(λ)、色票分光反射率pj(λ)(j=1〜16)の各データから、以下のようにして被写体の観察照明光下におけるXYZ三刺激値を算出し、モニタ入力信号算出装置73に出力する。
【0064】すなわち、三刺激値算出装置72では被写体の分光反射率f(λ)を算出し、これに基づき次式により観察照明光下における三刺激値XYZを求める。
【0065】
【数14】

【0066】被写体の分光反射率f(λ)は、次式により算出される。
【0067】
【数15】

【0068】ただし、【0069】
【数16】

【0070】
【数17】

【0071】
【数18】

【0072】
【数19】

【0073】
【数20】

【0074】ただし、Dの要素dk(j)(k=1〜3、j=1〜16)は、基底関数を色票4の各パッチの分光反射率により展開した場合の展開係数である。
【0075】
【数21】

【0076】こうして三刺激値算出装置72により算出された三刺激値XYZは、モニタ入力信号算出装置73に出力される。モニタ入力信号算出装置73およびデータ補間装置74、は第1の実施形態において説明したものと同様なので、説明は省略する。
【0077】以上のように構成された本実施形態の色再現システムでは、カラー画像処理装置2′においてディジタルカメラ1の分光感度、等色関数、撮影照明光のスペクトル、観察照明光のスペクトルおよび被写体の分光反射率の統計データ(この例では基底関数ρk(λ)(k=1〜3))から、観察照明光下における被写体の三刺激値を推定する色推定を行うに際して、被写体撮影信号に応じて統計データである基底関数ρk(λ)(k=1〜3)を切り替えて使用する、すなわち、被写体撮影信号に近い信号値を与える被写体の分光反射率データから基底関数ρk(λ)(k=1〜3)を算出することによって、より高精度な色推定を行うことが可能となる。
【0078】(その他の実施形態)本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、以下のように種々変形して実施することが可能である。
【0079】(1)第1、第2の実施形態では、カラー撮影手段としてRGB3チャンネルのディジタルカメラ1を用いたが、これに限られるものではなく、4チャンネル以上のディジタルカメラにおいても適用可能である。
【0080】(2)第1、第2の実施形態では、カラー画像出力手段としてCRTモニタ3を用いたが、プロジェクタ等の他の表示装置や、プリンタ等のハードコピー出力装置に置き換えることも可能である。
【0081】(3)第1の実施形態では、被写体の分光反射率の統計データを撮影時にディジタルカメラの分光感度と撮影照明光スペクトルを用いて算出することを想定しているが、予め所定のディジタルカメラと撮影照明光スペクトルに対する相関行列データを算出して用いてもよい。
【0082】(4)第2の実施形態では、被写体と色票4の撮影を行う場合に、同一の撮影条件であればそれぞれ別々に撮影してもよいし、同時に1枚の画像として撮影して撮影後に被写体撮影信号と色票撮影信号とを切り出して用いてもよい。
【0083】(5)第2の実施形態においては、色票4に含まれるパッチの数は任意であるが、色票4に含まれるパッチの分光反射率により被写体分光反射率データベースの全分光反射率データを高精度に展開できることが望ましい。
【0084】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の色再現システムによれば、カラー撮影装置により被写体を撮影して得られた被写体撮影信号、あるいは被写体撮影信号とカラー撮影装置により分光反射率が既知の複数の対象物を撮影して得られた対象物撮影信号とから、被写体の分光反射率の統計データを先見情報として用いて、所定の照明光下における被写体の色を推定する場合に、被写体撮影信号に応じて統計データを切り替えて使用することによって、限られたバンド数のカラー撮像装置を用いた簡便なシステム構成により高精度に被写体の色推定を行うことができ、これにより正確な色再現を行うことが可能となる。




 

 


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