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発明の名称 通信装置のソフトウェア変更方法及び通信装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−43073(P2001−43073A)
公開日 平成13年2月16日(2001.2.16)
出願番号 特願平11−218920
出願日 平成11年8月2日(1999.8.2)
代理人 【識別番号】100072718
【弁理士】
【氏名又は名称】古谷 史旺
【テーマコード(参考)】
5B076
5B089
5K027
5K067
5K101
【Fターム(参考)】
5B076 AC07 BB06 
5B089 GA21 JB07 JB14 JB23 KA01 KA04 KA12 KB09 KC15 KC53 KC59 LB03 LB15
5K027 AA11 CC08
5K067 BB21 DD23 GG01 GG11 HH05 HH17 HH22 HH23 HH24
5K101 TT06
発明者 芝 宏礼 / 上原 一浩 / 久保田 周治
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 少なくとも2つの通信局を用いてそれらの通信局の間で通信を行う通信装置のソフトウェア変更方法であって、2つの通信局の間で通信リンクを確立する際に、2つの通信局の少なくとも一方が保持する各ソフトウェアモジュールに関する少なくとも種類,バージョン及び対応機種を含む索引情報を制御フレームとして相手の通信局に送出し、前記索引情報を含む制御フレームを受信した通信局では、受信した制御フレームから前記索引情報を抽出し、当該通信局が保持する各ソフトウェアモジュールに関する情報と、抽出された索引情報とを比較して必要なソフトウェアモジュールの識別を行い、抽出された索引情報に必要なソフトウェアモジュールが含まれている場合には、当該通信局から相手の通信局に対して要求信号を送出し、前記要求信号を受信した通信局では、要求されたソフトウェアモジュールを相手の通信局に対して送出し、前記ソフトウェアモジュールを受信した通信局では、受信したソフトウェアモジュールを蓄積することを特徴とする通信装置のソフトウェア変更方法。
【請求項2】 請求項1の通信装置のソフトウェア変更方法において、2つの通信局の双方が、それぞれの保持する各ソフトウェアモジュールに関する索引情報を制御フレームとして相手の通信局に送出することを特徴とする通信装置のソフトウェア変更方法。
【請求項3】 請求項1の通信装置のソフトウェア変更方法において、前記要求信号を送出する際には、呼制御に利用される制御フレーム及び一般の通信に利用される通信フレームとは種類が異なるセットアップフレームを生成し、このセットアップフレームに前記要求信号を含めて送信することを特徴とする通信装置のソフトウェア変更方法。
【請求項4】 請求項1の通信装置のソフトウェア変更方法において、要求されたソフトウェアモジュールを相手の通信局に送出する際には、呼制御に利用される制御フレーム及び一般の通信に利用される通信フレームとは種類が異なるセットアップフレームを生成し、このセットアップフレームにソフトウェアモジュールを含めて送信することを特徴とする通信装置のソフトウェア変更方法。
【請求項5】 請求項1の通信装置のソフトウェア変更方法において、前記索引情報を含む制御フレームを受信した通信局では、当該通信局が保持する各ソフトウェアモジュールに関する情報と、抽出された索引情報とを比較して全ての必要なソフトウェアモジュールを自動的に特定し、特定したソフトウェアモジュールの全てについて、当該通信局から相手の通信局に対して要求信号を送出することを特徴とする通信装置のソフトウェア変更方法。
【請求項6】 請求項1の通信装置のソフトウェア変更方法において、前記索引情報を含む制御フレームを受信した通信局では、当該通信局が保持する各ソフトウェアモジュールに関する情報と、抽出された索引情報とを比較して必要なソフトウェアモジュールの候補を特定し、特定した候補の情報を表示出力し、この表示出力に対する入力に従って必要なソフトウェアモジュールを特定し、特定したソフトウェアモジュールについて、当該通信局から相手の通信局に対して要求信号を送出することを特徴とする通信装置のソフトウェア変更方法。
【請求項7】 他の通信局との間で無線もしくは有線による通信が可能な通信装置において、他の通信局との通信リンクを確立するための制御フレームを送出する際に、自局が保持する各ソフトウェアモジュールに関する少なくとも種類,バージョン及び対応機種を含む索引情報を制御フレームに含めて送出する索引情報送出手段と、受信した制御フレームに索引情報が含まれている場合には、自局が保持する各ソフトウェアモジュールの情報と受信した索引情報との比較により自局が必要とするソフトウェアモジュールの有無を識別するモジュール識別手段と、自局が必要とするソフトウェアモジュールが前記索引情報に含まれている場合には、そのソフトウェアモジュールの転送を他局に要求するモジュール要求手段と、ソフトウェアモジュールの転送を他局から要求された場合には指定されたソフトウェアモジュールを送出するモジュール送出手段と、要求したソフトウェアモジュールを受信した場合にはそのモジュールを蓄積するモジュール受信手段と、受信したソフトウェアモジュールについて動作テストを実施するとともに、その結果が正常である場合には、受信したソフトウェアモジュールによって自局の利用するソフトウェアを変更するモジュール更新手段とを設けたことを特徴とする通信装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無線もしくは有線で接続され互いに通信を行う通信装置がソフトウェアを変更するための通信装置のソフトウェア変更方法及び通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】無線通信又は有線通信を行う様々な通信装置は、それに内蔵された様々なソフトウェアによって制御されている。例えば、DSP(Digital Signal Processor)を利用する場合には、変復調器や音声コーデック等の機能をソフトウェアで実現することが可能である(文献1:J.Mitola, III“The Software Radio Architecture”,IEEE Comm. Mag. Vol.33,No5,pp.26-38,1995)。
【0003】従って、変復調器,シンセサイザ,音声コーデック,通信プロトコル等の各機能をソフトウェアで実現している場合には、ソフトウェアを変更するだけで通信装置の機能を変更することができる。ところで、例えば対向する2局間で通信を行う場合に、各々の通信局で利用可能なあるソフトウェアモジュールを一方の通信局だけが所持している場合がある。そのような場合には、所持している第1の通信局から所持していない第2の通信局に対してソフトウェアモジュールの転送を行うことにより、第2の通信局にソフトウェアを追加したりソフトウェアのバージョンアップを行うことができる。
【0004】このようなソフトウェアモジュールの転送を行う場合には、従来より図12に示すような手順を用いて通信を行っている。すなわち、ソフトウェアモジュールを所持している第1の通信局は、時刻t31で所定の制御フレームを用いて第2の通信局に対し呼び出しを行う。第2の通信局は、時刻t32で制御フレームを用いて第1の通信局に対し応答を返す。その後の時刻t33で、第1の通信局と第2の通信局との間は通信中になる。
【0005】例えば、第2の通信局で必要とされるソフトウェアモジュールが第1の通信局に存在することを通信の内容から第2の通信局の利用者が判断した場合には、時刻t34で第2の通信局から第1の通信局に対して、特定のソフトウェアモジュールの要求を行う。この要求に応答して、時刻t35で第1の通信局は第2の通信局から要求された特定のソフトウェアモジュールを通信フレームを用いて第2の通信局に対して送信する。この後、第2の通信局では必要に応じて受信したソフトウェアモジュールを利用する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】例えば、互いに対向する第1の通信局と第2の通信局との間で画像通信を行おうとする場合、第1の通信局及び第2の通信局のそれぞれが、ビデオドライバのソフトウェアモジュールを所持している必要がある。少なくとも一方の通信局がビデオドライバのソフトウェアモジュールを所持していない場合には、画像の通信はできない。しかし、何れか一方の通信局が必要とされるビデオドライバのソフトウェアモジュールを所持している場合には、そのソフトウェアモジュールを他方の通信局に転送することにより2局間で必要なソフトウェアモジュールを相互補完できるので画像通信も可能になる。
【0007】但し、このようなソフトウェアモジュールの転送を行うためには、ソフトウェアモジュールの要求を行う必要があり、そのためには各通信局の利用者が、自局及び相手局の所持する様々なソフトウェアモジュールの種類やバージョンを把握するとともに各々のソフトウェアモジュールが自局にとって必要であるか否かを調べる必要がある。
【0008】従って、利用者の特別な操作によってソフトウェアモジュールの要求を行わない限り、仮に相手局だけが特定の機能を実現するためのソフトウェアモジュールや新しいバージョンのソフトウェアモジュールを所持している場合であってもそれを利用することはできない。本発明は、対向する2つの通信局が所持しているソフトウェアモジュールの相互補完を容易にするための通信装置のソフトウェア変更方法及び通信装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】一般に、対向する2局間で通信を行う場合には、通信リンクを確立するために制御フレームを用いて呼び出し,応答などの制御を行う。その後、通信フレームを用いて2局間で通信を行う。そこで、本発明では制御フレームに自局が所持するソフトウェアモジュールを表す索引情報を含めて送信する。この制御フレームを受信することにより、通信リンクの確立の際に相手局が所持するソフトウェアを認識できるので、自局が必要とするソフトウェアモジュールを特定できる。必要なモジュールについて要求信号を送出することにより、相手からそのモジュールを受信できる。
【0010】従って、通信の際に利用者が相手側の所持するモジュールを調べたり、必要なモジュールを発見する度に手動で要求信号を送出する必要がなく、通信局間の相互補完によるソフトウェアのバージョンアップ,機能変更,機能追加等を容易に実現できる。すなわち、請求項1は少なくとも2つの通信局を用いてそれらの通信局の間で通信を行う通信装置のソフトウェア変更方法であって、2つの通信局の間で通信リンクを確立する際に、2つの通信局の少なくとも一方が保持する各ソフトウェアモジュールに関する少なくとも種類,バージョン及び対応機種を含む索引情報を制御フレームとして相手の通信局に送出し、前記索引情報を含む制御フレームを受信した通信局では、受信した制御フレームから前記索引情報を抽出し、当該通信局が保持する各ソフトウェアモジュールに関する情報と、抽出された索引情報とを比較して必要なソフトウェアモジュールの識別を行い、抽出された索引情報に必要なソフトウェアモジュールが含まれている場合には、当該通信局から相手の通信局に対して要求信号を送出し、前記要求信号を受信した通信局では、要求されたソフトウェアモジュールを相手の通信局に対して送出し、前記ソフトウェアモジュールを受信した通信局では、受信したソフトウェアモジュールを蓄積することを特徴とする。
【0011】請求項1では、索引情報に各ソフトウェアモジュールに関する種類,バージョン及び対応機種の情報を含めているので、各々のソフトウェアモジュールが必要か否かを識別可能である。すなわち、自局の機種が対応機種に含まれるモジュールは必要なモジュールである可能性がある。また、自局が保持するソフトウェアモジュールと同一の種類のモジュールは必要なモジュールである可能性がある。但し、種類が一致する場合でもバージョンが自局のソフトウェアモジュールと同じか又は古い場合には利用価値がない。
【0012】請求項2は、請求項1の通信装置のソフトウェア変更方法において、2つの通信局の双方が、それぞれの保持する各ソフトウェアモジュールに関する索引情報を制御フレームとして相手の通信局に送出することを特徴とする。請求項2では、双方の通信局がそれぞれ索引情報を含む制御フレームを送出するので、2つの通信局はそれらが保持するソフトウェアモジュールを相互に補完できる。
【0013】請求項3は、請求項1の通信装置のソフトウェア変更方法において、前記要求信号を送出する際には、呼制御に利用される制御フレーム及び一般の通信に利用される通信フレームとは種類が異なるセットアップフレームを生成し、このセットアップフレームに前記要求信号を含めて送信することを特徴とする。
【0014】請求項3では、特別なセットアップフレームによって要求信号が送出されるので、受信側ではフレームの種類を識別するだけで通常の通信と要求信号とを識別できる。請求項4は、請求項1の通信装置のソフトウェア変更方法において、要求されたソフトウェアモジュールを相手の通信局に送出する際には、呼制御に利用される制御フレーム及び一般の通信に利用される通信フレームとは種類が異なるセットアップフレームを生成し、このセットアップフレームにソフトウェアモジュールを含めて送信することを特徴とする。
【0015】請求項4では、特別なセットアップフレームによってソフトウェアモジュールが送信されるので、受信側ではフレームの種類を識別するだけで通常の通信とソフトウェアモジュールとを識別できる。請求項5は、請求項1の通信装置のソフトウェア変更方法において、前記索引情報を含む制御フレームを受信した通信局では、当該通信局が保持する各ソフトウェアモジュールに関する情報と、抽出された索引情報とを比較して全ての必要なソフトウェアモジュールを自動的に特定し、特定したソフトウェアモジュールの全てについて、当該通信局から相手の通信局に対して要求信号を送出することを特徴とする。
【0016】請求項5では、必要なソフトウェアモジュールを自動的に特定して要求信号を送出するので、モジュール選択などの操作をユーザが行う必要がない。請求項6は、請求項1の通信装置のソフトウェア変更方法において、前記索引情報を含む制御フレームを受信した通信局では、当該通信局が保持する各ソフトウェアモジュールに関する情報と、抽出された索引情報とを比較して必要なソフトウェアモジュールの候補を特定し、特定した候補の情報を表示出力し、この表示出力に対する入力に従って必要なソフトウェアモジュールを特定し、特定したソフトウェアモジュールについて、当該通信局から相手の通信局に対して要求信号を送出することを特徴とする。
【0017】請求項6では、必要なソフトウェアモジュールの候補が表示されるので、実際に必要なソフトウェアモジュールをユーザが選択し、選択した必要最小限のモジュールだけを転送することができる。請求項7は、他の通信局との間で無線もしくは有線による通信が可能な通信装置において、他の通信局との通信リンクを確立するための制御フレームを送出する際に、自局が保持する各ソフトウェアモジュールに関する少なくとも種類,バージョン及び対応機種を含む索引情報を制御フレームに含めて送出する索引情報送出手段と、受信した制御フレームに索引情報が含まれている場合には、自局が保持する各ソフトウェアモジュールの情報と受信した索引情報との比較により自局が必要とするソフトウェアモジュールの有無を識別するモジュール識別手段と、自局が必要とするソフトウェアモジュールが前記索引情報に含まれている場合には、そのソフトウェアモジュールの転送を他局に要求するモジュール要求手段と、ソフトウェアモジュールの転送を他局から要求された場合には指定されたソフトウェアモジュールを送出するモジュール送出手段と、要求したソフトウェアモジュールを受信した場合にはそのモジュールを蓄積するモジュール受信手段と、受信したソフトウェアモジュールについて動作テストを実施するとともに、その結果が正常である場合には、受信したソフトウェアモジュールによって自局の利用するソフトウェアを変更するモジュール更新手段とを設けたことを特徴とする。
【0018】索引情報送出手段は、他の通信局との通信リンクを確立するための制御フレームを送出する際に、自局が保持する各ソフトウェアモジュールに関する少なくとも種類,バージョン及び対応機種を含む索引情報を含む制御フレームとして送出する。モジュール識別手段は、受信した制御フレームに索引情報が含まれている場合には、自局が保持する各ソフトウェアモジュールの情報と受信した索引情報との比較により自局が必要とするソフトウェアモジュールの有無を識別する。
【0019】モジュール要求手段は、自局が必要とするソフトウェアモジュールが前記索引情報に含まれている場合には、そのソフトウェアモジュールの転送を他局に要求する。モジュール送出手段は、ソフトウェアモジュールの転送を他局から要求された場合には指定されたソフトウェアモジュールを送出する。モジュール受信手段は、要求したソフトウェアモジュールを受信した場合にはそのモジュールを蓄積する。モジュール更新手段は、受信したソフトウェアモジュールについて動作テストを実施するとともに、その結果が正常である場合には、受信したソフトウェアモジュールによって自局の利用するソフトウェアを変更する。
【0020】従って、請求項7の通信装置を用いることにより、請求項1の通信装置のソフトウェア変更方法を実施できる。また、自局の利用するソフトウェアを変更する前に受信したソフトウェアモジュールについて動作テストを実施するので、ソフトウェアの変更によって誤動作が生じるのを未然に防止できる。
【0021】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)本発明の通信装置のソフトウェア変更方法及び通信装置の1つの実施の形態について、図1〜図9及び図11を参照して説明する。この形態は全ての請求項に対応する。
【0022】図1はこの形態の通信動作の例を示すタイムチャートである。図2はこの形態の無線通信端末の構成を示すブロック図である。図3はこの形態の各通信局の受信処理を示すフローチャートである。図4は各通信局の送信処理を示すフローチャートである。図5はソフトウェアモジュールライブラリの構成例を示す模式図である。図6はソフトウェアモジュールライブラリの具体例を示す模式図である。図7は制御フレームの構成を示す模式図である。図8はフレーム識別子とフレーム種別との対応を示す模式図である。図9はセットアップフレームの構成を示す模式図である。図11は通信に用いる通信局の例を示す模式図である。
【0023】この形態では、請求項7の各構成要素は次のように対応している。すなわち、索引情報送出手段はステップS11,S12に対応し、モジュール識別手段はステップS23,S24,S25に対応し、モジュール要求手段はステップS13,S14,S15に対応し、モジュール送出手段はステップS27,S28,S14,S15に対応し、モジュール受信手段はステップS31,S32に対応し、モジュール更新手段はステップS33,S34,S35に対応している。
【0024】本発明の適用対象となる通信装置としては、例えば図11に示す無線通信端末10や基地局20を想定することができる。また、有線のネットワークで接続される通信装置であっても本発明は適用できる。この形態では、具体例として図11に(a)として示すように同じ構成の2台の無線通信端末(携帯電話など)10の間で通信を行う場合について説明する。この形態では、図2に示す構成の無線通信端末10を用いる。
【0025】図2を参照すると、この無線通信端末10にはマルチモード送受信ユニット11,操作ボード12,表示ユニット13,音声処理ユニット14,外部インタフェース15,通信制御ユニット16,ソフトウェアモジュールライブラリ17,バッファメモリ18及びモジュール書き換え回路19が備わっている。マルチモード送受信ユニット11は、無線通信を行うための回路であり、広帯域な周波数帯で利用可能なマルチバンドアンテナやプログラマブル信号処理装置を内蔵している。プログラマブル信号処理装置は、それぞれの機能をフレキシブルに変更可能なマルチバンドフィルタ,変復調器,音声コーデックなどとして用いられる。プログラマブル信号処理装置の機能はソフトウェアによって変更することができる。このマルチモード送受信ユニット11については、前記文献1に記載された技術を用いて実現することができる。
【0026】操作ボード12は、ダイヤル番号の入力に利用されるテンキーなどの入力装置を備えている。表示ユニット13は、相手先電話番号などの文字情報を表示可能な表示装置である。音声処理ユニット14は、通話の際に利用されるマイクロホン及びスピーカと、それらの信号を処理する電気回路とを備えている。外部インタフェース15は、この無線通信端末10を他の装置と直接接続するためのインタフェースである。例えば、外部インタフェース15を介して2台の無線通信端末10同士を有線で接続することもできる。
【0027】通信制御ユニット16は、マイクロコンピュータなどを内蔵した制御装置である。この通信制御ユニット16は、無線通信端末10の全体の動作を制御する。通信制御ユニット16のマイクロコンピュータが実行するプログラムやそれが利用するデータは、複数の独立したソフトウェアモジュールMとしてソフトウェアモジュールライブラリ17に保持されている。
【0028】ソフトウェアモジュールライブラリ17は、多数のソフトウェアモジュールMを保持するメモリである。バッファメモリ18は、送信する情報や受信した情報を一時的に保持するために利用される。モジュール書き換え回路19は、ソフトウェアモジュールライブラリ17に新しいソフトウェアモジュールMを追加したり、既に存在するモジュールのバージョンアップを行う際にモジュールの書き換えを行う。
【0029】この例では、ソフトウェアモジュールライブラリ17に保持された各ソフトウェアモジュールMは、図5に示すようにモジュール名,バージョン,対応機種,グループ情報及びモジュール本体で構成されている。例えば、図6の例ではソフトウェアモジュールM(1)のモジュール名,バージョン,対応機種及びグループ情報は、それぞれ「MOD1」,「Ver1.0」,「A,B」及び「フリーウェア」になっている。対応機種は、そのソフトウェアモジュールMを利用可能な装置の機種名を表している。従って、ソフトウェアモジュールM(1)は機種「A」の装置及び機種「B」の装置の場合に利用できる。
【0030】グループ情報は、そのソフトウェアモジュールMの配布が可能か否かを調べる際に利用できる情報である。グループ情報が「フリーウェア」である場合には自由にそれを配布できる。グループ情報が「有料」のソフトウェアモジュールMは、特別な許可がない限り配布はできない。例えば、図11に(a)として示すように、2台の無線通信端末10(1),10(2)の間で通信を行う場合に、一方の無線通信端末10(1)のソフトウェアモジュールライブラリ17に存在しないソフトウェアモジュールMが通信相手の無線通信端末10(2)に保持されている場合がある。そのような場合、無線通信端末10(2)に保持されたソフトウェアモジュールMを通信により無線通信端末10(1)に転送すれば、無線通信端末10(1)にソフトウェアモジュールMを追加したりモジュールのバージョンアップをすることができる。
【0031】この例では、2台の無線通信端末10(1),10(2)が図1に示すような通信を行うため、ユーザが特別な要求を行わなくても上記のようなソフトウェアモジュールMの転送を簡単に行うことができる。図1において、第1の通信局及び第2の通信局は2台の無線通信端末10(1),10(2)のそれぞれに相当する。なお、図1の通信はマルチモード送受信ユニット11を用いて無線通信で行う場合もあるし、外部インタフェース15を利用して有線通信で行う場合もある。
【0032】通信を行うためにはまず最初に相手を呼び出して第1の通信局と第2の通信局との間で通信リンクを確立する必要がある。そこで、図1の例では第1の通信局が呼び出しのための制御フレームを時刻t11で送出する。この制御フレームには、第1の通信局のソフトウェアモジュールライブラリ17に関する索引情報が含まれている。
【0033】第1の通信局からの呼び出しに応答するため、第2の通信局は応答信号が含まれる制御フレームを時刻t12で送出する。この制御フレームには、第2の通信局のソフトウェアモジュールライブラリ17に関する索引情報が含まれている。
【0034】第2の通信局は、時刻t11で受信した制御フレームに含まれる索引情報を調べることにより、自局に不足しているソフトウェアモジュールMが第1の通信局に存在するか否かを識別できる。従って、必要なソフトウェアモジュールMが見つかった場合には、第2の通信局は時刻t14で所定のセットアップフレームの形態でモジュールの要求を行う。
【0035】同様に、第1の通信局は時刻t12で受信した制御フレームに含まれる索引情報を調べることにより、自局に不足しているソフトウェアモジュールMが第2の通信局に存在するか否かを識別できる。従って、必要なソフトウェアモジュールMが見つかった場合には、第1の通信局は時刻t13でセットアップフレームの形態でモジュールの要求を行う。
【0036】上記モジュールの要求に応答して、第1の通信局は指定されたソフトウェアモジュールMを時刻t15で送出する。また、第2の通信局は指定されたソフトウェアモジュールMを時刻t16で送出する。指定されたソフトウェアモジュールMの送出が完了すると、第1の通信局はセットアップの完了を通知するためのセットアップフレームを時刻t17で送出する。同様に、第2の通信局はセットアップの完了を通知するためのセットアップフレームを時刻t18で送出する。
【0037】従って、時刻t19で通常の通信を開始する前に必要なソフトウェアモジュールMの転送を自動的に実行することができる。時刻t11,t12で各通信局から送出される制御フレームは、この例では図7に示すように構成されている。図7を参照すると、制御フレームの先頭には、フレーム識別子が配置されている。このフレーム識別子の値はフレームの種類を表している。従って、このフレーム識別子の値からこのフレームが制御フレームであることを識別できる。
【0038】制御フレームに含まれている制御情報は、相手先の呼び出しに必要な呼制御情報などを含んでいる。この制御情報は、一般の通信局が送出する制御フレームにも含まれている。図7に示す制御フレームに含まれている索引情報は、ソフトウェアモジュールライブラリ17に備わった各々のソフトウェアモジュールM(配布不可能なものは除外)に関するモジュール名,バージョン及び対応機種の情報で構成されている。
【0039】一方、図9に示すようにセットアップフレームには3つの種類がある。一番目のセットアップフレームは、フレーム識別子とソフトウェアモジュール要求とで構成される。ソフトウェアモジュール要求は、転送対象として指定する全てのソフトウェアモジュールMの識別番号を含んでいる。従って、1つのセットアップフレームで複数のソフトウェアモジュールMを要求できる。
【0040】二番目のセットアップフレームは、フレーム識別子とソフトウェアモジュールMとで構成されている。三番目のセットアップフレームは、フレーム識別子とセットアップ完了を示す情報とで構成されている。各フレームのフレーム識別子には、図8に示すようにフレームの種類に応じた値(0〜4のいずれか)が割り当てられる。フレーム識別子の「4」に対応する通信フレームは、一般の通信を行う際に利用される。
【0041】実際には、各無線通信端末10の通信制御ユニット16が図4に示すような送信処理と、図3に示すような受信処理とを実行する。具体的な処理の内容について以下に説明する。図1の時刻t11で第1の通信局が第2の通信局を呼び出す場合、第1の通信局の動作は図4のステップS10からS11に進む。ステップS11では、制御フレームを作成する。この制御フレームには、図7に示すように索引情報が含まれる。この索引情報は、第1の通信局のソフトウェアモジュールライブラリ17に関する索引である。但し、「グループ情報」が「有料」の場合のように配信が許可されていないソフトウェアモジュールMについては索引情報から削除しておく。この制御フレームが、ステップS12で第1の通信局から送出される。
【0042】同様に、図1の時刻t12で第2の通信局が呼び出しに応答する場合、第2の通信局の動作は図4のステップS10からS11に進む。ステップS11では、索引情報を含む制御フレームを作成する。この索引情報は、第2の通信局のソフトウェアモジュールライブラリ17に関する索引である。この制御フレームが、ステップS12で第2の通信局から送出される。
【0043】一方、各通信局は図3のステップS20で相手局の送信したフレームを受信する。ステップS21では、フレームの先頭に配置されたフレーム識別子を抽出して、フレームの種類を識別する。図1の時刻t11で呼び出しの制御フレームを受信した第2の通信局、ならびに図1の時刻t12で応答の制御フレームを受信した第1の通信局の動作は、いずれも図3のステップS22からS23に進む。
【0044】ステップS23では、受信した制御フレームからそれに含まれる索引情報を抽出する。ステップS24では、その索引情報を解析する。ステップS25では、ステップS24の解析結果に従って、転送要求するソフトウェアモジュールMを決定する。すなわち、受信した索引情報の内容と自局のソフトウェアモジュールライブラリ17の情報(モジュール名,バージョン)及び自局の機種名とを比較して自局が必要とする不足しているソフトウェアモジュールMを自動的に決定する。
【0045】例えば、受信した索引情報の特定のモジュールに関する「モジュール名」と同じモジュール名のソフトウェアモジュールMが自局のソフトウェアモジュールライブラリ17に存在せず、しかもそのモジュールの「対応機種」に自局の機種名が含まれている場合には、そのモジュールを必要なモジュールとみなす。これにより、新規モジュールの追加が可能になる。
【0046】また、受信した索引情報の特定のモジュールに関する「モジュール名」と同じモジュール名のソフトウェアモジュールMが自局のソフトウェアモジュールライブラリ17に存在し、受信した索引情報のそのモジュールの「バージョン」が自局のモジュールのバージョンよりも新しい(数値が大きい)場合には、そのモジュールを必要なモジュールとみなす。これにより、モジュールのバージョンアップが可能になる。
【0047】ステップS25で要求すべきモジュールが1つでも見つかった場合には、セットアップ情報の送信が必要であるとみなす。その場合、図4の送信処理において、ステップS13からS14に進む。ステップS14ではセットアップフレームを作成し、ステップS15ではそのセットアップフレームを送信する。1回目にステップS14を実行するときには、図9に示すセットアップフレーム(1)を作成する。このセットアップフレーム(1)が、図1の時刻t13又はt14で送信される。
【0048】このセットアップフレーム(1)を受信した通信局では、図3の受信処理でステップS26,S27を通ってS28に進む。ステップS28では、受信したセットアップフレーム(1)に含まれるソフトウェアモジュール要求の内容に従って、これから送出するソフトウェアモジュールMを決定する。すなわち、相手の要求した全てのソフトウェアモジュールMを送信できるように準備する。
【0049】ステップS28を実行した後で図4の送信処理を実行する時には、ステップS13からS14に進む。この場合、ステップS14では、ステップS28で決定した1つのソフトウェアモジュールMを含むセットアップフレーム(2)を作成する。このセットアップフレーム(2)がステップS15で送信される。すなわち、図1の時刻t15又はt16でソフトウェアモジュールMを含むセットアップフレーム(2)が転送される。
【0050】一方、ソフトウェアモジュールMを含むセットアップフレーム(2)を受信した通信局の処理は、図3の受信処理でステップS27,S29を通ってS31に進む。ステップS31では、受信したセットアップフレーム(2)からそれに含まれるソフトウェアモジュールMを抽出する。ステップS32では、ステップS31で抽出したソフトウェアモジュールMをバッファメモリ18に一時的に蓄積する。
【0051】ステップS33では、受信したバッファメモリ18上のソフトウェアモジュールMについて、それが正常に動作するか否かを調べるために所定の動作テストを行う。この動作テストの結果、正常に動作することが確認できた場合には、ステップS34に進む。ステップS34では、ステップS33で正常な動作を確認できたソフトウェアモジュールMを、バッファメモリ18からソフトウェアモジュールライブラリ17に転送し、ソフトウェアモジュールライブラリ17上のモジュールの書き換えあるいはモジュールの追加を行う。この書き換えの際には、モジュール書き換え回路19を利用して処理を行う。
【0052】ステップS35では、ソフトウェアモジュールライブラリ17に加えられた変更の結果を反映するように、ソフトウェアモジュールライブラリ17を管理するための情報(登録されている全てのモジュールのモジュール名,バージョン,対応機種,グループ情報など)を更新する。ステップS28で決定した全てのソフトウェアモジュールMの転送が完了した直後に、ソフトウェアモジュールMを送出する側の通信局が図4の送信処理を実行するときには、ステップS13からS14に進む。この場合、全てのソフトウェアモジュールMの送出が終了しているので、ステップS14では「セットアップ完了」を通知するための情報を含むセットアップフレーム(3)を作成する。このセットアップフレーム(3)はステップS15で送出される。すなわち、図1の時刻t17又はt18でセットアップフレーム(3)が送出される。
【0053】セットアップフレーム(3)を受信した通信局は、図3に示す受信処理で、ステップS27,S29を通ってS36に進む。ステップS36では、セットアップを完了するために必要な処理を実行する。この処理を実行した後で図3の受信処理を実行するときには、ステップS22,S26を通ってS37に進む。つまり、この場合には通常の通信処理(通話,データ通信,ビデオ通信等のための受信処理)を実行する。
【0054】また、セットアップフレーム(3)を送信した通信局は、次に図4の送信処理を実行するときにはステップS10,S13を通ってS16に進む。ステップS16では通常の通信(通話,データ通信,ビデオ通信等)に必要な通信フレームを作成する。この通信フレームは次のステップS17で送信される。従って、図1の時刻t19では通信フレームを用いた通信が開始される。
【0055】(第2の実施の形態)本発明の通信装置のソフトウェア変更方法及び通信装置のもう1つの実施の形態について、図10を参照して説明する。この形態は第1の実施の形態の変形例であり、図3の受信処理の代わりに図10を実行する以外は第1の実施の形態と同一である。また、図10において図3と同一のステップには同一の番号を付けて示してある。図10の中の変更された処理について、以下に説明する。
【0056】索引情報を含む制御フレームを受信した通信局の場合、図10でステップS20,S21,S22,S23,S24を通ってステップS41に進む。つまり、受信した制御フレームに含まれる索引情報と自局のソフトウェアモジュールライブラリ17のモジュール名,バージョン及び自局の機種名との比較により、自局が利用可能なソフトウェアモジュールMを調べてからステップS41に進む。
【0057】ステップS41では、ステップS24の解析の結果として得られた利用可能なソフトウェアモジュールMに関する情報(モジュール名,バージョン,対応機種など)を全て表示ユニット13上に表示する。
【0058】ステップS42では、ステップS41で表示したソフトウェアモジュールMに関する選択の入力を待つ。ユーザが操作ボード12上のキーを操作することにより、表示されたソフトウェアモジュールMの一部分もしくは全てを選択するように指定することができる。すなわち、選択のためにユーザが入力操作を行うと、ステップS42からS43に進む。ステップS43では、相手の通信局に要求するモジュールとして、ステップS42でユーザが指定したソフトウェアモジュールMに決定する。
【0059】つまり、この形態では自局のソフトウェアモジュールライブラリ17に追加又はバージョンアップするために相手局に要求するソフトウェアモジュールMをユーザが指定することができる。
【0060】
【発明の効果】本発明によれば、呼接続時に利用する制御フレームに通信機が所有するソフトウエアの索引情報を付加するので、通信のために呼接続を行う毎に、ユーザが特別な要求を行わなくても通信機の所持するソフトウェアモジュールを相互補完するように自動的に更新することができる。
【0061】従って、例えば図11に示す(c)のような通信形態では、事業者は基地局間の自立分散的なバージョンアップや機能追加を行うことができる。また、図11に示す(b)のような通信形態では、基地局から無線通信端末に対してソフトウェアモジュールを転送することにより、事業者はユーザが所持する通信機のソフトウェアをバージョンアップすることが可能になる。
【0062】一方、図11に示す(a)のような通信形態では、ユーザは、ユーザ間で通信機のソフトウェアモジュールを相互補完することにより、機能変更、機能追加等の書き換えが可能である。さらに、通信時に通信局間でソフトウェアモジュールの相互補完を行うため、ソフトウェアモジュールの不備による通信の中断を防止できる。
【0063】従って、事業者におけるソフトウェアモジュールの修正や機能追加時の負担軽減、ユーザにおける通信機の簡易な機能変更、及び通信時の利便性の向上が実現する。




 

 


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