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発明の名称 子局装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−16149(P2001−16149A)
公開日 平成13年1月19日(2001.1.19)
出願番号 特願平11−184221
出願日 平成11年6月29日(1999.6.29)
代理人 【識別番号】100098132
【弁理士】
【氏名又は名称】守山 辰雄
【テーマコード(参考)】
5K033
5K059
5K067
【Fターム(参考)】
5K033 AA05 AA07 CA17 DA01 DA19 DB03 DB09 DB18 EA06 EA07 EC01 
5K059 CC02 CC04 DD02 DD10 EE02
5K067 AA23 BB21 DD13 DD27 EE02 EE10 GG01 GG11 KK02 KK03
発明者 宮内 和子 / 三浦 俊二 / 鈴木 芳文
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 指向性を有する複数のアンテナを順次切替えて報知信号を送信する親局装置と無線通信する子局装置において、指向性を有する複数のアンテナと、各アンテナ毎に少なくとも親局装置のアンテナ切替の1周期の間報知信号の受信状態を検出する検出手段と、検出手段による検出結果に基づいて報知信号の受信状態が最良のアンテナを選択するアンテナ選択手段と、選択されたアンテナを用いて親局装置と無線通信する通信手段と、を備えたことを特徴とする子局装置。
【請求項2】 請求項1に記載の子局装置において、親局装置は複数の異なる周波数を用いて報知信号を送信し、検出手段は各周波数毎に前記検出を行い、検出手段による検出結果に基づいて報知信号の受信状態が最良の周波数を選択する周波数選択手段を備え、アンテナ選択手段は選択された周波数に関する検出結果に基づいて前記選択を行い、通信手段は選択された周波数及び選択されたアンテナを用いて親局装置と無線通信することを特徴とする子局装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、指向性を有する複数のアンテナを順次切替えて報知信号を送信する親局装置と無線通信する例えば無線LANシステムの子局装置に関し、特に、指向性を有する複数のアンテナの中から報知信号の受信状態が最良のアンテナを選択して親局装置と無線通信する子局装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば無線LANシステムでは、バックボーンネットワークに接続される親局装置と、データ処理装置に接続される複数の子局装置との間で無線によりデータを通信することが行われている。こうしたシステムでは、例えばバックボーンネットワークとして用いることが可能なインターネットが広く普及してきたことや、データ処理装置として用いることが可能な携帯型のノートPC(ノートサイズのパーソナルコンピュータ)や小型の携帯情報通信端末(PDA:Personal Digital Assistant)が広く普及してきたこと等に伴って、大容量のデータを無線で高速に通信することの実現が要求されるようになってきた。
【0003】そこで、こうしたシステムでは、例えば準ミリ波帯等といった高い周波数帯域の電波を用いて無線通信を行うことが必要となってきており、こうした高周波数帯域の電波を用いて伝送帯域を十分に確保することにより、上記のような高速大容量のデータ通信を実現することが強く望まれていた。
【0004】しかしながら、上記のようなシステムでは、例えば従来より用いられていたオムニ(全方向性)アンテナを親局装置に備えて当該アンテナにより高周波数帯域での無線通信を行うと、こうした高周波数帯域の電波の指向性が強いことから、例えば親局装置では子局装置との間でのデータ通信の品質を確保しつつ多くの子局装置を収容することができないといった不具合があった。また、こうした不具合は特に、準ミリ波の周波数帯域以上の帯域の電波を用いた無線通信を行う場合に顕著であった。
【0005】このような不具合を解消するものとして、例えば特願平9−211565号に記載されたデータ通信無線回線選択方法では、親局装置(無線基地局)が指向性を有する複数のアンテナ(セクタアンテナ)を切り替えて用いることにより複数の子局装置(無線子局)との間で効率よくデータ通信を行っている。例えば、この親局装置と子局装置との間の無線通信では固定長の通信フレームが用いられており、親局装置では、複数のセクタアンテナを通信フレーム毎に順次切り替えて報知信号(報知バースト)を子局装置に対して順次送信することを行っており、子局装置では、親局装置から無線送信された報知信号を受信したタイミングにより親局装置との同期をとることで、親局装置に対して通信開始要求(要求信号)を送信するタイミングを管理している。また、親局装置では、子局装置に対して報知信号を伝達することができたセクタアンテナを用いて、当該子局装置に対する無線バーストの割り当て情報等を含んだ許可信号を送信することを行っている。
【0006】このように、親局装置が指向性を有する複数のアンテナを順次切り替えて複数の子局装置との間でデータ通信を行うことにより、例えば準ミリ波等といった高周波数帯域の無線信号(電波)により親局装置と複数の子局装置との間でデータ通信を行う場合であっても、当該データ通信の効率化を図ることができる。具体的には、例えば指向性を有するアンテナでは特定の方向からの電波のみを選択的に受信することが可能なためマルチパスの影響を低減することができ、また、例えば特定の方向のみへ電波を送信することが可能なため周波数帯域を空間的に効率よく用いることができる。このようなことから、例えばデータ通信の品質を確保しつつ親局装置が多くの子局装置を収容することが実現される。
【0007】また、上記した親局装置と同様に、子局装置にも指向性を有する複数のアンテナを備えることが検討等されており、このように子局装置にも指向性を有する複数のアンテナを備えた場合には、子局装置では、これら複数のアンテナの中から親局装置との通信が可能なアンテナを選択して用いる必要がある。この選択の仕方としては、例えば子局装置がいずれかのアンテナを選択して当該アンテナにより親局装置からの報知信号の受信を試み、当該アンテナにより親局装置からの報知信号を受信することができた場合には当該アンテナにより親局装置と無線通信するといった仕方が考えられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記のような子局装置では、親局装置と無線通信するに際して最良のアンテナを選択して用いることを実現する構成が不十分であったため、このようなことを実現する構成の開発が望まれていた。特に、親局装置と子局装置が共に指向性を有する複数のアンテナを備えており、親局装置ではこれら複数のアンテナを順次切替えて報知信号を送信しているため、子局装置が最良のアンテナを選択するには工夫が必要である。
【0009】また、例えば無線LANシステム等において複数の親局装置が設けられる場合には、各親局装置に備えられる指向性アンテナの数が異なることがある。このような場合には、例えば子局装置がいずれかのアンテナを選択して当該アンテナにより親局装置からの報知信号の受信を試みたとしても、親局装置から送信される報知信号を何フレーム以内に正常受信することができれば当該アンテナにより親局装置との通信が可能であるのか、或いは、報知信号を何フレーム以上連続して受信することができなければ当該アンテナでは親局装置との通信ができないのかといったことを判断することができなかった。このため、子局装置では、例えば実際には親局装置と通信することができないアンテナを選択しているにもかかわらず、親局装置からの報知信号の受信を長時間試みてしまい、何フレームもの間、無駄な受信処理を行ってしまうといった不具合があった。
【0010】また、上記のような親局装置と子局装置との間では例えば複数の異なる周波数を用いて無線通信することも検討等されているが、このような場合に子局装置が最良の周波数を選択して親局装置と通信することを実現する構成が不十分であったため、このようなことを実現する構成の開発が望まれていた。
【0011】本発明は、このような従来の課題を解決するためになされたもので、指向性を有する複数のアンテナを順次切替えて報知信号を送信する親局装置と無線通信するに際して、指向性を有する複数のアンテナの中から報知信号の受信状態が最良のアンテナを選択して親局装置と無線通信することができる子局装置を提供することを目的とする。また、本発明に係る子局装置は、親局装置が複数の異なる周波数を用いて報知信号を送信する場合に、報知信号の受信状態が最良の周波数を選択して親局装置と無線通信することを実現する。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明に係る子局装置では、指向性を有する複数のアンテナを順次切替えて報知信号を送信する親局装置と無線通信するに際して、次のようにして指向性を有する複数のアンテナの中から報知信号の受信状態が最良のアンテナを選択して親局装置と無線通信する。すなわち、上記のように指向性を有する複数のアンテナを備え、検出手段が各アンテナ毎に少なくとも親局装置のアンテナ切替の1周期の間報知信号の受信状態を検出し、アンテナ選択手段が検出手段による検出結果に基づいて報知信号の受信状態が最良のアンテナを選択し、通信手段が選択されたアンテナを用いて親局装置と無線通信する。
【0013】従って、各アンテナ毎に少なくとも親局装置のアンテナ切替の1周期の間報知信号の受信状態が検出されるため、当該検出結果に基づいて報知信号の受信状態が最良のアンテナを確実に選択することができ、これにより、最良のアンテナを用いて親局装置と無線通信することができる。
【0014】また、上記した本発明に係る子局装置は、例えば複数の親局装置が設けられるに際して各親局装置に備えられる指向性アンテナの数が異なっている場合であっても、それぞれの親局装置と通信するに際して報知信号の受信状態が最良のアンテナを確実に選択することが可能な構成とすることができるものである。すなわち、好ましい態様として、上記した検出手段により各アンテナ毎に報知信号の受信状態を検出する期間として各親局装置のアンテナ切替の1周期の最小公倍数の期間を設定する構成を用いることができる。なお、この構成については後述する実施例で具体例を示す。
【0015】また、本発明に係る子局装置では、親局装置が複数の異なる周波数を用いて報知信号を送信する場合に、次のようにして報知信号の受信状態が最良の周波数及びアンテナを選択して親局装置と無線通信する。すなわち、上記した検出手段が各周波数毎に前記検出を行い、周波数選択手段が検出手段による検出結果に基づいて報知信号の受信状態が最良の周波数を選択し、上記したアンテナ選択手段が選択された周波数に関する検出結果に基づいて前記選択を行い、上記した通信手段が選択された周波数及び選択されたアンテナを用いて親局装置と無線通信する。
【0016】従って、各周波数毎及び各アンテナ毎に少なくとも親局装置のアンテナ切替の1周期の間報知信号の受信状態が検出されるため、当該検出結果に基づいて報知信号の受信状態が最良の周波数やアンテナを確実に選択することができ、これにより、最良の周波数及びアンテナを用いて親局装置と無線通信することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明に係る一実施例を図面を参照して説明する。図1には、本発明に係る子局装置を備えた無線LANシステムの概略的な構成例を示してあり、同図に示したシステムには、例えば半径が数十メートル程度の円領域をサービスエリアとする親局装置1と、親局装置1と無線通信する複数の子局装置2a、2bと、各子局装置2a、2bと接続されたデータ処理装置P1、P2と、親局装置1と接続されたバックボーンLAN3とが備えられている。
【0018】ここで、本例では、上記した各データ処理装置P1、P2はノートPC等といったパーソナルコンピュータ(PC)から構成されており、例えば各データ処理装置P1、P2に設けられたPCカードスロットを用いて、各子局装置2a、2bと各データ処理装置P1、P2とが接続されている。そして、本例では、データ処理装置P1、P2がそれぞれに接続された子局装置2a、2bを介して親局装置1と無線通信することにより、例えば2つの異なるデータ処理装置P1、P2間で親局装置1やバックボーンLAN3を介して情報を通信することが行われる。
【0019】なお、子局装置2a、2bに接続されるデータ処理装置としてはどのようなものが用いられてもよい。また、本発明では、必ずしも子局装置とデータ処理装置とが別体で構成されなくともよく、例えば子局装置が単独で親局装置1と無線通信するような構成が用いられてもよい。また、本例では、上記したバックボーンLAN3は例えばイーサネット等の有線LANシステムから構成されており、このバックボーンLAN3には上記図1に示した親局装置1以外の親局装置も複数接続されている。
【0020】ここで、本例の親局装置1と子局装置2a、2bとの間では通信フレームを用いてデータ通信が行われ、本例のデータ通信に用いられる通信フレームの構成を説明する。図2には、本例のデータ通信に用いられる通信フレームのフォーマットの一例を示してあり、この通信フレームの1フレーム中には、報知信号(Bch)を送信するための1個の報知信号スロットBと、応答信号(Ach)を送信するための4個の応答信号スロットA1〜A4と、要求信号(Rch)を送信するための12個の要求信号スロットR1〜R12と、許可信号(Gch)を送信するための4個の許可信号スロットG1〜G4と、データ信号(Dch)を送信するための4個のデータ信号スロットDS1〜DS3、DLとが例えば記載順に包含されている。
【0021】なお、上記した4個のデータ信号スロットDS1〜DS3、DLを包含するデータ信号領域Dは、短いデータ信号(DSch)を送信するための3個のデータ信号スロットDS1〜DS3を包含する短パケット用領域と、長いデータ信号(DLch)を送信するための1個のデータ信号スロットDLを包含する長パケット用領域とから構成されている。
【0022】上記した報知信号は親局装置1と子局装置2a、2bとの間で同期を確立するための信号であり、要求信号は子局装置2a、2bが親局装置1に対して自己の存在を通知することや親局装置1へのデータ送信を要求することを行うための信号であり、許可信号は親局装置1が子局装置2a、2bに対して子局装置2a、2bからのデータ送信を許可することや子局装置2へのデータ送信を要求することを行うための信号であり、データ信号は親局装置1と子局装置2a、2bとの間でデータを通信するための信号であり、応答信号はデータ信号を受信した局が送信元の局に対してデータの受信状況を通知するための信号である。
【0023】本例の親局装置1は指向性を有する複数のアンテナを備えており、上記した1フレーム毎にアンテナを順次切替えて子局装置2a、2bに対して報知信号を送信する。ここで、親局装置1がアンテナを切替える順序は例えば予め設定されており、例えばm個のアンテナを備えている場合には、1周期のアンテナ切替、すなわちm回のアンテナ切替で全てのアンテナから1回ずつ報知信号を送信する。
【0024】また、親局装置1に備えられるアンテナの数(すなわち、セクタ数)としては、例えば2、3、4、6、8、12といった数が検討等されており、本例では、これら種々な数のアンテナを備えた親局装置が無線LANシステムに備えられているとする。また、本例では、例えば隣接する親局装置には互いに異なる周波数が割り当てられており、各親局装置1はそれぞれ割り当てられた周波数を用いて無線通信を行う。
【0025】一方、本例の子局装置2a、2bも後述するように指向性を有する複数のアンテナを備えており、これら複数のアンテナの中のいずれかのアンテナを選択して親局装置1と無線通信する。また、本例の子局装置2a、2bは例えば複数の異なる周波数を切替えて無線通信することが可能であり、これら複数の周波数の中からいずれかの周波数を選択して親局装置1と無線通信する。
【0026】子局装置2a、2bが親局装置1と通信を開始するに際しては、子局装置2a、2bは、まず、親局装置1から送信される報知信号を上記した通信フレームにより受信し、受信した報知信号を用いて親局装置1との同期を確立する。その後、子局装置2a、2bは、同期を確立した親局装置1とデータ等を無線通信することを行う。なお、本例では、一例として、子局装置2に備えられるアンテナの数(すなわち、セクタ数)が6である場合を示す。
【0027】次に、本例の子局装置2a、2bの具体的な構成例を示す。なお、本例では、各子局装置2a、2bの構成や動作は同様であるため、以下では、説明の便宜上から複数の子局装置2a、2bをまとめて子局装置2として示して子局装置2の構成例等を説明する。図3には、本例の子局装置2の構成例を示してあり、この子局装置2には、指向性を有する複数のアンテナ(セクタアンテナ)を備えたアンテナ部11と、ベースバンド信号の処理等を行うベースバンド処理部(BB部)12と、ベースバンド信号の変復調等を行うIF部13と、信号の送受信の切替等を行うRF部14と、これら各処理部11〜14を制御等する制御部15とが備えられている。
【0028】アンテナ部11には、例えば指向性を有する6個のアンテナを設けた6セクタアンテナ部Tと、これらのアンテナを切り替えるスイッチ部21とが備えられている。本例では、各アンテナは同様な構成であり、各アンテナは60度の指向性を有している。本例では、これら6個のアンテナにより、本発明に言う指向性を有する複数のアンテナが構成されている。
【0029】スイッチ部21は、上記した6個のアンテナの中から通信に用いるアンテナを切り替えるスイッチを有しており、本例では、このスイッチの切替は制御部15からの指示に従って行われる。後述するように本例では、例えば子局装置2が起動されて親局装置1との通信を開始する際や、子局装置2と親局装置1との通信状態が悪化した際に、制御部15によりスイッチ部21が制御されて、6個のアンテナの中から受信状態が最良のアンテナが選択されて切り替えられる。
【0030】BB部12には、データ信号等の送信処理や受信処理を制御する通信制御部22と、送信対象のデータ信号等を処理する送信データ処理部23と、受信したデータ信号等を処理する受信データ処理部24とが備えられている。通信制御部22は、制御部15との間でデータ信号等を送受する機能を有しており、例えば制御部15から入力したデータ信号等をパラレル/シリアル(P/S)変換等して送信データ処理部23へ出力する一方、受信データ処理部24から入力したデータ信号等をシリアル/パラレル(S/P)変換等して制御部15へ出力する。
【0031】送信データ処理部23は、例えば誤り訂正処理を行うためのFECエンコーダや、ベースバンド信号のゼロ抑圧や秘匿のためのスクランブラや、デジタル信号で形成した無線フレームの同期制御を行う論理回路や、S/P変換処理を行う回路等を有しており、通信制御部22から入力したデータ信号等を誤り訂正処理等してIF部13へ出力する。受信データ処理部24は、P/S変換処理を行う回路や、バッファや、無線フレームの同期制御を行う回路や、スクランブルされた信号を解読するデスクランブラや、誤り訂正処理を行うためのFECデコーダ等を有しており、IF部13から入力したデータ信号等を誤り訂正処理等して通信制御部22へ出力する。
【0032】IF部13には、変復調処理を行う変復調部25と、信号波を発振する発振部26とが備えられている。変復調部25は、例えばデジタルベースバンド信号を変調する機能や、デジタルベースバンド信号を復調する機能や、送信処理(すなわち、変調処理)及び受信処理(すなわち、復調処理)を切り替えるスイッチ等を有しており、送信データ処理部23から入力したデータ信号等を変調等してRF部14の混合・分離部28へ出力する一方、混合・分離部28から入力したデータ信号等を復調等して受信データ処理部24へ出力する。発振部26は、例えば所定の周波数の信号波を発生するための発振器PLL等を有しており、発生した信号波をRF部14のキャリア生成部27や上記した変復調部25へ出力する。
【0033】RF部14には、通信キャリアを生成するキャリア生成部27と、変調されたベースバンド信号と通信キャリアとを混合(合成)或いは分離する混合・分離部28と、送信処理及び受信処理を切り替える送受信切替部29とが備えられている。キャリア生成部27は、発振部26から入力した信号波の周波数を逓倍する逓倍器や、信号波を増幅する増幅器(AMP)等を有しており、発振部26から入力した信号波を用いて通信キャリア(例えばミリ波)を生成して混合・分離部28へ出力する。
【0034】混合・分離部28は、変調されているベースバンド信号と通信キャリアとを混合する機能や分離する機能を有しており、変復調部25から入力されたデータ信号等とキャリア生成部27から入力された通信キャリアとを混合して送受信切替部29へ出力する一方、送受信切替部29から入力した混合波を通信キャリアとデータ信号等とに分離して、分離したデータ信号等を変復調部25へ出力する。送受信切替部29は、送信処理と受信処理とを切り替える機能等を有しており、混合・分離部28から入力したデータ信号等(本例では、通信キャリアとの混合波)をアンテナ部11へ出力して無線により送信させる一方、アンテナ部11により無線で受信されたデータ信号等(本例では、通信キャリアとの混合波)を入力して混合・分離部28へ出力する。
【0035】制御部15には、各種の演算処理等を行うCPU30と、CPU30の作業用等に用いられるRAM31と、制御プログラム等を格納したROM32と、BB部12との間でデータ信号等の送受を行うFIFO33と、データ処理装置P1P2との間でデータ等の送受を行うPCカードインタフェース部34とが備えられている。ここで、FIFO33は上記したBB部12の通信制御部22と接続されており、PCカードインタフェース部34はデータ処理装置P1、P2と接続されている。
【0036】CPU30は、例えばROM32に格納された制御プログラムをRAM31に展開して実行することにより、上記した各処理部11〜14を統括制御し、また、各種の処理を実行することを行う。以上の構成により、本例の子局装置2は、上記したCPU30の制御に従って、以下に示す各種の処理を行う。なお、一例として、6セクタアンテナ部Tのいずれかのアンテナにより受信されたデータ信号は、アンテナ部11やRF部14を介してIF部13に入力されて当該IF部13でデータに復調され、その後、BB部12を介して制御部15に入力されてRAM31に格納される。
【0037】次に、本例の子局装置2により行われる各種の処理の具体例を示す。本例の子局装置2は、例えば親局装置1との通信を開始するに際して、親局装置1から送信される報知信号の受信状態が最良の周波数やアンテナを選択する機能を有している。このような選択を実現する仕方の好ましい態様として、本例の子局装置2は、以下に示すアンテナ管理テーブルを各周波数毎に作成して管理する。
【0038】図4には、各周波数毎に作成されるアンテナ管理テーブルの一例を示してあり、このアンテナ管理テーブルは例えば上記した制御部15のRAM31に格納される。同図に示したアンテナ管理テーブルは、子局装置2に備えられた各アンテナ毎に連続した24フレーム分の報知信号の受信の有無を管理するテーブルであり、同図では、6個のアンテナのそれぞれに“1”〜“6”の子局アンテナ番号を割り当てることで各アンテナを区別して示してあり(テーブルの縦の欄)、また、24フレームのそれぞれに“1”〜“24”のフレーム番号を割り当てることで各フレームを区別して示してある(テーブルの横の欄)。
【0039】また、同図に示したアンテナ管理テーブルにおいて、子局アンテナ番号及びフレーム番号により特定される欄に“1”が格納されていることは当該子局アンテナ番号のアンテナにより当該フレーム番号のフレーム中の報知信号を正常に受信することができたことを示している一方、“0”が格納されていることは当該子局アンテナ番号のアンテナにより当該フレーム番号のフレーム中の報知信号を正常に受信することができなかったことを示している。
【0040】また、本例では、各アンテナ毎に連続した24フレーム分の報知信号の受信の有無を検出するに際して、報知信号を最初に正常受信することができたフレームをフレーム番号“1”のフレームとして、このフレームから24フレーム分の検出を行うこととする。なお、本例では、24フレーム連続して報知信号を受信しなかったアンテナについては、報知信号を正常に受信することができないものとして当該アンテナについての検出処理を終了する。
【0041】また、各アンテナ毎に連続した24フレーム分の検出を行うこととした理由は、親局装置1のアンテナ数が本例で用いられる2、3、4、6、8、12のいずれの数であった場合であっても、親局装置1のアンテナ切替の1周期(すなわち、親局装置1のアンテナ数と同数のフレーム分の期間)の整数倍の期間の検出が行われるようにするためである。すなわち、本例では、親局装置1のアンテナ数として用いられる2、3、4、6、8、12の最小公倍数である24を上記した親局装置1からの報知信号の受信の有無を検出するフレーム数として設定している。
【0042】図5には、本例の子局装置2により各周波数毎にアンテナ管理テーブルを作成する処理の手順の一例を示してあり、本例では説明の便宜上から、同図に示した一連の処理をアンテナ管理テーブル作成処理Aと呼ぶ。なお、ここで言う各周波数とは、子局装置2により通信に用いることが可能な周波数のことであり、この周波数としては、例えば親局装置1からの報知信号の送信に用いられる複数の周波数の全部又は一部が予め設定されている。
【0043】上記したアンテナ管理テーブル作成処理Aでは、子局装置1は、まず、アンテナ管理テーブルを作成する周波数の初期値を設定するとともに、子局アンテナ番号の初期値を設定する(ステップS1)。ここで、初期値としては任意であってもよく、例えば周波数の値や子局アンテナ番号の値が最も小さいものを初期値とすることができる。
【0044】次に、子局装置2は、設定した周波数及び子局アンテナ番号について、後述する図6に示すアンテナ管理テーブル作成処理Bを行う(ステップS2)。このアンテナ管理テーブル作成処理Bでは、後述するように、設定した周波数及び設定した子局アンテナ番号に対応したアンテナについて、上記した24フレーム分の検出処理を行う。なお、本例では、説明の便宜上から、後述する図6に示す一連の処理をアンテナ管理テーブル作成処理Bと呼ぶ。
【0045】上記したアンテナ管理テーブル作成処理Bが完了すると、子局装置2は、設定した周波数に関して全てのアンテナ(本例では6個のアンテナ)についてのアンテナ管理テーブル作成処理Bが完了したか否かを判定する(ステップS3)。この判定の結果、未だ全てのアンテナについてのアンテナ管理テーブル作成処理Bが完了していないことを判定した場合には、子局装置2は、未だ当該処理Bを行っていないアンテナ(例えば次の子局アンテナ番号に対応したアンテナ)に切替え(ステップS5)、切替えたアンテナについて上記したアンテナ管理テーブル作成処理Bを行う(ステップS2)
【0046】一方、上記した判定の結果(ステップS3)、全てのアンテナについてのアンテナ管理テーブル作成処理Bが完了したことを判定した場合には、子局装置2は、当該子局装置2により用いることが可能な全ての周波数についてのアンテナ管理テーブルを作成したか否かを判定する(ステップS4)。
【0047】この判定の結果、未だ全ての周波数についてのアンテナ管理テーブルを作成していないことを判定した場合には、子局装置2は、未だアンテナ管理テーブルを作成していない周波数に切替えるとともに(ステップS6)、上記した子局アンテナ番号の初期値を設定し(ステップS7)、切替えた周波数についてのアンテナ管理テーブルを作成する(ステップS2)。一方、上記した判定の結果(ステップS4)、全ての周波数についてのアンテナ管理テーブルを作成したことを判定した場合には、子局装置2は、当該アンテナ管理テーブル作成処理Aを終了する。
【0048】図6には、上記したアンテナ管理テーブル作成処理Bの手順の一例を示してある。このアンテナ管理テーブル作成処理Bでは、まず、子局装置2は、設定した周波数の報知信号が設定したアンテナにより受信されるまで待機する(ステップS11)。なお、ここで言う設定した周波数とは、上記したアンテナ管理テーブル作成処理Aにおいて初期設定された周波数或いは切替えられた周波数のことであり、同様に、設定したアンテナとは、上記したアンテナ管理テーブル作成処理Aにおいて初期設定されたアンテナ或いは切替えられたアンテナのことである。
【0049】上記した待機状態では、子局装置2は、親局装置1からの報知信号を正常に受信しなかった連続するフレーム数nをカウントしており、1フレーム分の期間が経過する度毎に報知信号を受信していないことに応じてカウント値nを1ずつ増加させていく(ステップS20)。子局装置2は、このカウント値nを検出し(ステップS21)、当該カウント値nが24となった場合、すなわち、24フレーム連続して報知信号を受信しなかった場合には、例えば上記図4に示したアンテナ管理テーブル中の子局アンテナ番号“5”の欄のように設定したアンテナについて24フレーム分の欄の全てに“0”を書き込んで(ステップS22)、当該アンテナ管理テーブル作成処理Bを終了する。
【0050】一方、子局装置2は、例えば設定したアンテナにより受信した信号が親局装置1からの報知信号であった場合には(ステップS11)、当該報知信号を誤り無しに正常に受信したか否かを検出する(ステップS12)。例えば未だ1回も報知信号を受信していない状態で報知信号を正常に受信することができなかった場合には(ステップS18)、上記したように子局装置2は、上記した待機状態を継続する(ステップS20、ステップS21)。なお、報知信号に生じる伝送誤りは、例えば親局装置1が報知信号にCRC(巡回冗長検査)等の情報を付しておくことで子局装置2により検出される。
【0051】ここで、上記した検出の結果(ステップS12)、子局装置2が連続する24フレーム以内に親局装置1からの報知信号を正常に受信したことを検出した場合には、まず、上記したカウント値nを初期値0に設定し(ステップS13)、設定したアンテナについてフレーム番号“1”の欄に“1”を書き込む(ステップS14)。そして、子局装置2は、0を初期値とするBch受信回数をカウントアップ(すなわち、ここでは“1”をカウント)し(ステップS15)、このBch受信回数が“24”未満である場合には(ステップS16)、上記の検出処理を繰り返して行う。
【0052】すなわち、子局装置2は、設定したアンテナにより報知信号を最初に正常受信したフレームを1番目のフレームとして24番目のフレームまでの間、当該アンテナにより各フレーム中の報知信号を正常に受信したか否かを検出してその結果をアンテナ管理テーブルに書き込む。具体的には、子局装置2は、或るフレームにより報知信号を正常に受信したことを検出した場合には(ステップS12)、当該フレームの番号の欄に“1”を書き込む等する一方(ステップS14〜ステップS16)、或るフレームにより報知信号を正常に受信しなかったことを検出した場合には(ステップS12)、当該フレームの番号の欄に“0”を書き込む等する(ステップS19、S15、S16)。
【0053】上記のようにして設定したアンテナについて24フレーム分のアンテナ管理テーブル作成処理が完了すると、すなわち、上記したBch受信回数が“24”になると、子局装置2は、このBch受信回数を初期値0に設定して(ステップS17)、当該アンテナ管理テーブル作成処理Bを終了する。
【0054】本例では、上記のようにして子局装置2が各アンテナ毎に24フレームにわたって報知信号の受信の有無を検出する機能により、本発明に言う各アンテナ毎に少なくとも親局装置のアンテナ切替の1周期の間報知信号の受信状態を検出する検出手段が構成されている。ここで、本例では、報知信号の受信状態として報知信号の受信回数を検出している。
【0055】また、本例では好ましい態様として、上記したように親局装置1のアンテナ数として用いられる2、3、4、6、8、12の最小公倍数である24のフレームにわたって検出を行っているため、いずれの親局装置1に対しても少なくとも親局装置1のアンテナ切替の1周期の間検出を行っている。なお、必ずしもこのような構成が用いられなくともよく、要は、通信相手となる親局装置のアンテナ切替の1周期以上の間報知信号の受信状態を検出するものであればよい。また、本例では、子局装置2は複数の異なる周波数に切替えて通信を行うことが可能であるため、各周波数毎に上記した検出処理を行っている。
【0056】本例の子局装置2は、上記のようにして各周波数毎に作成したアンテナ管理テーブルを参照することで、いずれかの周波数及びアンテナにより親局装置1と無線通信することが可能であるか否かを判定することができ、また、親局装置1との無線通信が可能である場合には、報知信号の受信状態が最良の周波数やアンテナを選択して用いることができる。なお、本例では、上記したように隣接する親局装置1には互いに異なる周波数が設定されているため、子局装置2が周波数を選択するということは通信相手とする親局装置1を選択することを意味している。
【0057】図7には、本例の子局装置2により上記したアンテナ管理テーブルを参照して通信に用いる周波数及びアンテナを選択する処理の手順の一例を示してある。なお、この選択処理は、例えば子局装置2が親局装置1と通信を開始するに際して行われる。すなわち、子局装置2は、まず、作成した各周波数毎のアンテナ管理テーブルに基づいて親局装置1との通信に用いることが可能な周波数があるか否かを判定する(ステップS31)。
【0058】ここで、本例では、或る周波数に関するアンテナ管理テーブルを参照して、いずれかのアンテナにより報知信号が1回でも正常受信されている場合には、当該周波数を用いて親局装置1と通信することが可能であると判定する一方、いずれのアンテナによっても報知信号が1回も受信されていない場合には、当該周波数を用いて親局装置1と通信することが不可能であると判定する。すなわち、本例では、或る周波数に関するアンテナ管理テーブル中でいずれかの子局アンテナ番号及びいずれかのフレーム番号により特定される欄に1つでも“1”が格納されていれば当該周波数を用いることが可能であると判定する一方、全ての欄に“0”が格納されていれば当該周波数を用いることが不可能であると判定する。
【0059】上記の判定の結果(ステップS31)、親局装置1との通信に用いることが可能な周波数が1以上あることを判定した場合には、子局装置2は、まず、報知信号の受信状態が最良の周波数を選択して当該周波数に切り替えて通信を行うように設定し(ステップS32)、次に、選択した周波数に関して作成したアンテナ管理テーブルを参照して報知信号の受信状態が最良のアンテナを選択して当該アンテナに切替えて通信を行うように設定し(ステップS33)、処理を終了する。
【0060】ここで、受信状態が最良の周波数を選択する仕方として、本例の子局装置2は、各周波数毎に作成したアンテナ管理テーブルに基づいて各周波数毎に全てのアンテナ及び全てのフレームにより報知信号を正常受信した回数を検出し、検出した回数が最も多い周波数、すなわち報知信号を最も多く正常受信することができた周波数を選択することを行う。なお、本例では、この回数はアンテナ管理テーブル中の子局アンテナ番号及びフレーム番号により特定される欄に格納される“1”の数に等しくなり、例えば上記図4に示したアンテナ管理テーブルの場合には当該回数は10回となる。
【0061】また、同様に、受信状態が最良のアンテナを選択する仕方として、本例の子局装置2は、選択した周波数に関するアンテナ管理テーブルに基づいて各アンテナ毎に報知信号を正常受信した回数を検出し、検出した回数が最も多いアンテナ、すなわち報知信号を最も多く正常受信することができたアンテナを選択することを行う。なお、この回数はアンテナ管理テーブル中の各アンテナの子局アンテナ番号に対応した24フレーム分の欄に格納される“1”の数に等しくなり、例えば上記図4に示したアンテナ管理テーブルの場合には、子局アンテナ番号“1”により正常受信した回数が5回となって最も多いため、当該子局アンテナ番号“1”に対応したアンテナが選択される。
【0062】なお、上記の判定の結果(ステップS31)、親局装置1との通信に用いることが可能な周波数が存在しないことを判定した場合には、子局装置2は、例えば上記図5に示したアンテナ管理テーブル作成処理Aを再び行い(ステップS34)、これにより作成したアンテナ管理テーブルを参照して再び上記した周波数及びアンテナの選択処理を行う(ステップS31〜ステップS33)。
【0063】本例では、上記のようにして子局装置2が各周波数毎のアンテナ管理テーブルに基づいて報知信号を最も多く正常受信した周波数を選択する機能により、本発明に言う検出手段による検出結果に基づいて報知信号の受信状態が最良の周波数を選択する周波数選択手段が構成されている。
【0064】また、本例では、上記のようにして子局装置2が選択した周波数に関するアンテナ管理テーブルに基づいて報知信号を最も多く正常受信したアンテナを選択する機能により、本発明に言う検出手段による検出結果に基づいて報知信号の受信状態が最良のアンテナを選択するアンテナ選択手段が構成されている。なお、本例では、複数の周波数が用いられているため、アンテナの選択は上記のように選択された周波数に関する検出結果に基づいて行われている。
【0065】このように、本例では、報知信号を正常受信した回数が多くなるに従って報知信号の受信状態が良いものとみなして周波数やアンテナの選択を行っている。なお、本例では好ましい態様として、周波数を選択した後にアンテナを選択する構成としたが、例えば各周波数と各アンテナの全ての組合せについて報知信号を正常受信した回数を検出し、検出した回数が最も多い周波数及びアンテナの組を選択することで周波数とアンテナをまとめて選択する構成とすることも可能である。
【0066】本例の子局装置2は、上記のようにして選択した周波数及びアンテナを用いて親局装置1と無線通信することを行う。本例では、このように子局装置2が選択したアンテナを用いて親局装置1と無線通信する機能により、本発明に言う選択されたアンテナを用いて親局装置と無線通信する通信手段が構成されており、また、本例では複数の周波数が用いられているため、この通信手段は選択された周波数及び選択されたアンテナを用いて親局装置と無線通信する。
【0067】上記では、例えば子局装置2が親局装置1との無線通信を開始するに際して周波数やアンテナを選択する処理の具体例を示したが、本例の子局装置2は、例えば親局装置1との通信状態が悪化したことを検出したことに応じて、通信に用いるアンテナ或いは通信に用いる周波数やアンテナを切り替える機能を有している。
【0068】ここで、上記した通信状態の悪化を検出する仕方として、本例の子局装置2は、親局装置1から各フレーム毎に送信される報知信号を24フレーム連続して正常に受信することができなかった場合に通信状態が悪化したものとみなすこととし、本例の子局装置2はこのような通信状態の悪化を検出する機能を有している。なお、上記した通信状態の悪化を検出する仕方としては、例えば親局装置1から子局装置2に対して送信する信号に誤り検出符号や誤り訂正符号を付加しておき、子局装置2が親局装置1から受信した信号に基づいて受信誤り率を検出し、検出した受信誤り率が所定の閾値以上であった場合に通信状態の悪化を検出する構成とすることも可能である。
【0069】図8には、本例の子局装置2により親局装置1との通信状態が悪化したことを検出した場合に行われる処理の手順の一例を示してある。すなわち、子局装置2は、まず、現在用いている周波数に関するアンテナ管理テーブル中の現在用いているアンテナに対応する24フレーム分の欄の値を全て“0”に書替えることで、当該アンテナに対応する24フレーム分の欄の値を例えば上記図4に示したアンテナ管理テーブル中の子局アンテナ番号“5”に対応する欄の値のように全て“0”にする。
【0070】次に、子局装置2は、現在用いている周波数に関するアンテナ管理テーブルを参照して、親局装置1との通信に用いることが可能な他のアンテナ(すなわち、報知信号を1回以上正常に受信したアンテナ)が存在するか否かを判定する(ステップS41)。この判定の結果、親局装置1との通信に用いることが可能なアンテナが存在することを判定した場合には、子局装置2は、そのアンテナの中から報知信号を正常に受信した回数が最も多いアンテナを選択して当該アンテナを用いて親局装置1との無線通信を再開する(ステップS42)。
【0071】一方、上記の判定の結果(ステップS41)、親局装置1との通信に用いることが可能なアンテナが存在しないことを判定した場合には、子局装置2は、例えば上記図5に示したアンテナ管理テーブル作成処理Aを行うことにより全ての周波数についてのアンテナ管理テーブルを再び作成する(ステップS43)。そして、子局装置2は、再作成したアンテナ管理テーブルを参照して上記図7に示したような処理を行うことにより、通信に用いる周波数やアンテナを再び選択して当該周波数及びアンテナを用いて親局装置1との無線通信を再開する(ステップS44)。
【0072】また、図9には、本例の子局装置2により親局装置1との通信状態が悪化したことを検出した場合に行われる処理の手順の他の例を示してある。すなわち、子局装置2は、まず、現在用いている周波数に関するアンテナ管理テーブル中の現在用いているアンテナに対応する24フレーム分の欄の値を全て“0”に書替えることで、当該アンテナに対応する24フレーム分の欄の値を例えば上記図4に示したアンテナ管理テーブル中の子局アンテナ番号“5”に対応する欄の値のように全て“0”にする。
【0073】次に、子局装置2は、現在用いている周波数に関するアンテナ管理テーブルを参照して、親局装置1との通信に用いることが可能な他のアンテナ(すなわち、報知信号を1回以上正常に受信したアンテナ)が存在するか否かを判定する(ステップS51)。この判定の結果、親局装置1との通信に用いることが可能なアンテナが存在することを判定した場合には、子局装置2は、そのアンテナの中から報知信号を正常に受信した回数が最も多いアンテナを選択して当該アンテナを用いて親局装置1との無線通信を再開する(ステップS52)。
【0074】一方、上記の判定の結果(ステップS51)、親局装置1との通信に用いることが可能なアンテナが存在しないことを判定した場合には、子局装置2は、親局装置1との通信に用いることが可能な他の周波数(すなわち、いずれかのアンテナにより報知信号を1回以上正常に受信した周波数)が存在するか否かを判定する(ステップS53)。この判定の結果、親局装置1との通信に用いることが可能な周波数が存在することを判定した場合には、子局装置2は、その周波数の中から報知信号を正常に受信した回数が最も多い周波数を選択し(ステップS54)、更に、当該周波数に関して報知信号を正常に受信した回数が最も多いアンテナを選択し(ステップS55)、このようにして選択した周波数及びアンテナを用いて親局装置1との無線通信を再開する。
【0075】一方、上記した判定の結果(ステップS53)、親局装置1との通信に用いることが可能な周波数が存在しないことを判定した場合には、子局装置2は、例えば上記図5に示したアンテナ管理テーブル作成処理Aを行うことにより全ての周波数についてのアンテナ管理テーブルを再び作成する(ステップS56)。そして、子局装置2は、再作成したアンテナ管理テーブルを参照して上記図7に示したような処理を行うことにより、通信に用いる周波数やアンテナを再び選択して当該周波数及びアンテナを用いて親局装置1との無線通信を再開する(ステップS57)。
【0076】以上のように、本例の子局装置2では、指向性を有する複数のアンテナを用いて、指向性を有する複数のアンテナを順次切替えて報知信号を送信する親局装置1と無線通信するに際して、各アンテナ毎に少なくとも親局装置1のアンテナ切替の1周期の間報知信号の受信状態を検出するようにしたため、当該検出結果に基づいて報知信号の受信状態が最良のアンテナを確実に選択することができ、このようにして選択したアンテナを用いて親局装置と効率的な無線通信を行うことができる。
【0077】また、本例では、子局装置2が複数の周波数を切替えて親局装置1と無線通信することが可能な構成としてあり、本例の子局装置2では、親局装置1が複数の異なる周波数を用いて報知信号を送信する場合に、上記した報知信号の受信状態の検出処理を各周波数毎に行うようにしたため、当該検出結果に基づいて報知信号の受信状態が最良の周波数やアンテナを確実に選択することができ、このようにして選択した周波数及びアンテナを用いて親局装置1と効率的な無線通信を行うことができる。
【0078】また、本例では、例えば複数の親局装置1が無線LANシステムに備えられるに際して各親局装置1に備えられる指向性アンテナの数が異なる場合がある構成を示したが、本例の子局装置2では、好ましい態様として、各アンテナ毎に報知信号の受信状態を検出する期間として各親局装置1のアンテナ切替の1周期の最小公倍数の期間を設定するようにしたため、いずれの親局装置1に対しても当該親局装置1に備えられているアンテナの数を把握することなく、報知信号の受信状態が最良の周波数やアンテナを確実に選択することができる。
【0079】ここで、上記実施例で示した子局装置では、報知信号の受信状態が最良の周波数やアンテナを検出する仕方として、報知信号を正常に受信した回数が最も多い周波数やアンテナを選択する仕方を用いたが、他の仕方を用いることもできる。一例として、報知信号の受信電界強度を検出する機能を子局装置2に備え、検出した報知信号の受信電界強度に基づいて受信状態が最良の周波数やアンテナを選択する仕方を用いることができる。
【0080】また、上記のように受信電界強度を検出する構成では、例えば受信した報知信号の受信電界強度が最大(ピーク)となる周波数やアンテナを報知信号の受信状態が最良の周波数やアンテナであるとみなして選択する態様や、また、例えば検出を行った期間にわたって各周波数及び各アンテナにより受信した報知信号の受信電界強度を累積或いは平均化し、累積等した受信電界強度が最大となる周波数やアンテナを報知信号の受信状態が最良の周波数やアンテナであるとみなして選択する態様等を用いることができる。
【0081】また、同様に、例えば受信した報知信号の信号対雑音比(S/N比)を検出する機能を子局装置に備え、検出したS/N比が最大となる周波数やアンテナを選択する態様や、検出したS/N比の累積値或いは平均値が最大となる周波数やアンテナを選択する態様等を用いることもできる。なお、上記実施例のように報知信号の受信回数に基づいて周波数やアンテナを選択する構成や、上記した報知信号の受信電界強度やS/N比の累積値に基づいて周波数やアンテナを選択する構成においては、例えば各アンテナ毎に報知信号の受信回数や受信電界強度やS/N比を検出する期間が同じであることが好ましい。
【0082】このように、本発明に係る子局装置では、報知信号の受信状態を検出する仕方及び当該検出結果に基づいて報知信号の受信状態が最良の周波数やアンテナを選択する仕方として種々なものを用いることができるが、いずれの仕方を用いるかは、装置の使用状況等に応じて任意に設定されてもよい。なお、上記実施例のように報知信号の受信回数に基づいて周波数やアンテナを選択する構成では例えば子局装置と親局装置との通信回数を多くすることが可能であり、また、上記した報知信号の受信電界強度やS/N比に基づいて周波数やアンテナを選択する構成では例えば子局装置と親局装置との通信の品質を高めることが可能である。
【0083】また、上記実施例では、本発明に言う親局装置が複数の異なる周波数を用いて報知信号を送信する構成の一例として、隣接する親局装置が互いに異なる周波数を用いて報知信号を送信する構成を示したが、本発明では、例えば1つの親局装置が複数の周波数を切替えて用いることが可能な構成として、親局装置が子局装置との通信状況等に応じて複数の周波数を切替えて報知信号を送信する構成とすることもできる。なお、親局装置に備えられる指向性を有するアンテナの数としては、複数であれば、特に限定はない。
【0084】また、本発明に係る子局装置の構成としては、必ずしも以上に示したものに限られず、種々な構成が用いられてもよい。例えば、子局装置に備えられる指向性を有するアンテナの数としては、複数であれば、特に限定はない。また、例えば各アンテナ毎に報知信号の受信状態を検出する期間としても、少なくとも親局装置のアンテナ切替の1周期の間といった要件を満たしている限り、種々な期間が設定されてもよい。
【0085】また、上記実施例では、例えばCPUやメモリ等を備えたハードウエア資源においてCPUが制御プログラムを実行することにより本発明に係る検出手段やアンテナ選択手段や周波数選択手段や通信手段を構成したが、本発明ではこれら各機能手段を独立したハードウエア回路として構成することもできる。
【0086】また、上記実施例では、親局装置が複数の異なる周波数を用いて報知信号を送信する構成を示したが、例えば各親局装置が常に同一の周波数を用いて報知信号を送信する構成を用いることもでき、このような構成では、子局装置は周波数の選択を行う必要はなく、報知信号の受信状態が最良のアンテナを選択する処理のみを行えばよい。
【0087】また、上記実施例では、好ましい態様として本発明に係る子局装置を無線LANシステムに適用した場合を示したが、本発明の適用分野としては必ずしも無線LANシステムに限られることはなく、本発明は、指向性を有する複数のアンテナを順次切替えて報知信号を送信する親局装置との間で指向性を有する複数のアンテナを用いて無線通信する種々な装置に適用することが可能なものである。
【0088】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る子局装置によると、指向性を有する複数のアンテナを用いて、指向性を有する複数のアンテナを順次切替えて報知信号を送信する親局装置と無線通信するに際して、各アンテナ毎に少なくとも親局装置のアンテナ切替の1周期の間報知信号の受信状態を検出するようにしたため、当該検出結果に基づいて報知信号の受信状態が最良のアンテナを確実に選択することができ、これにより、選択したアンテナを用いて親局装置と効率的な無線通信を行うことができる。
【0089】また、本発明に係る子局装置では、親局装置が複数の異なる周波数を用いて報知信号を送信する場合に、上記した報知信号の受信状態の検出を各周波数毎に行うようにしたため、当該検出結果に基づいて報知信号の受信状態が最良の周波数やアンテナを確実に選択することができ、これにより、選択した周波数及びアンテナを用いて親局装置と効率的な無線通信を行うことができる。




 

 


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