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発明の名称 PHS通信方式
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−8264(P2001−8264A)
公開日 平成13年1月12日(2001.1.12)
出願番号 特願平11−178768
出願日 平成11年6月24日(1999.6.24)
代理人 【識別番号】100088328
【弁理士】
【氏名又は名称】金田 暢之 (外2名)
【テーマコード(参考)】
5K028
5K067
5K069
5K101
【Fターム(参考)】
5K028 AA11 AA14 BB06 DD01 DD02 DD04 FF04 HH00 LL02 LL12 RR01 SS05 SS14 
5K067 AA13 BB04 BB21 CC04 EE02 EE06 EE10 EE71 GG01 GG11 HH21
5K069 BA03 FA26 FC03 FC04 FC06
5K101 KK02 LL12 SS06 UU19
発明者 大野 正彦
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 ネットワークに接続された基地局と、前記基地局との間にて無線を用いて通信を行う端末と、前記基地局と前記端末との通信の中継を行う中継器とを有してなるPHS通信方式において、前記基地局と前記中継器との間におけるデータ通信は、前記基地局と前記端末との間を伝送されるデータの速度が予め決められた速度よりも速い場合、該データがPCMデータに変換されて2タイムスロットを用いて行われ、該データの速度が予め決められた速度以下である場合、該データがADPCMデータに変換されて1タイムスロットを用いて行われることを特徴とするPHS通信方式。
【請求項2】 請求項1に記載のPHS通信方式において、前記中継器は、前記端末から伝送されたアナログ信号を前記PCMデータに変換するとともに前記PCMデータが入力された場合に該PCMデータを前記アナログ信号に復号するPCM符号変換器と、前記PCMデータを前記ADPCMデータに変換するとともに前記ADPCMデータが入力された場合に該ADPCMデータを前記PCMデータに復号するADPCM符号変換器と、前記基地局に対するデータの送受信を行う送受信回路と、前記送受信回路を介して送受信されるデータフレームを指示される数のタイムスロットを用いて組み立てるTDMA制御回路と、前記端末から送信されたデータの速度が予め決められた速度以下であるかどうかを判定する帯域判定回路と、前記帯域判定回路の判定結果に基づいて、前記TDMA制御回路に対して使用するタイムスロットの数を指示するとともに前記端末と前記基地局との間で伝送されるデータを前記ADPCM符号変換器を経由させるかどうかを制御する制御回路と、前記制御回路による制御により、前記端末と前記基地局との間で伝送されるデータの前記ADPCM符号変換器への経由を切り替える選択回路とを有し、前記基地局は、前記端末に送信されるデータの速度が予め決められた速度以下であるかどうかを判定する判定手段を有し、前記データの速度が予め決められた速度よりも速い場合、該データをPCMデータに変換して2タイムスロットを用いて前記中継器に対して送信し、前記データの速度が予め決められた速度以下である場合、該データをADPCMデータに変換して1タイムスロットを用いて前記中継器に対して送信することを特徴とするPHS通信方式。
【請求項3】 請求項2に記載のPHS通信方式において、前記帯域判定回路は、前記PCM符号変換器にて変換されたPCMデータと前記ADPCM符号変換器にて復号されたPCMデータとを比較することにより、前記端末から送信されたデータの速度が予め決められた速度以下であるかどうかを判定することを特徴とするPHS通信方式。
【請求項4】 請求項3に記載のPHS通信方式において、前記帯域判定回路は、前記PCM符号変換器から出力されたPCMデータを所定時間遅延させて出力する遅延回路と、前記遅延回路から出力されたPCMデータから前記ADPCM符号変換器にて復号されたPCMデータを予め決められたサンプリング周期毎に減算する減算器と、前記減算器における減算結果を絶対値を検出することにより整流する整流回路と、前記整流回路にて整流されたPCMデータを予め決められた期間累積して出力するアキュームレータと、前記アキュームレータから出力されたデータを予め決められたしきい値と比較し、比較結果を前記制御回路に対して出力する判定回路とを有し、前記制御回路は、前記判定回路における比較結果に基づいて、前記TDMA制御回路に対して使用するタイムスロットの数を指示するとともに前記端末と前記基地局との間で伝送されるデータを前記ADPCM符号変換器を経由させるかどうかを制御することを特徴とするPHS通信方式。
【請求項5】 請求項4に記載のPHS通信方式において、前記遅延回路は、前記PCM符号変換器から出力されたPCMデータが、前記ADPCM符号変換回路にて前記ADPCMデータに変換され、該ADPCMデータが前記PCMデータに変換されて前記減算器に入力されるまでの時間だけ、前記PCM符号変換器から出力されたPCMデータを遅延させることを特徴とするPHS通信方式。
【請求項6】 請求項3乃至5のいずれか1項に記載のPHS通信方式において、前記中継器は、前記PCM符号変換器から出力されたPCMデータが、前記ADPCM符号変換回路にて前記ADPCMデータに変換され、該ADPCMデータが前記PCMデータに変換されて前記帯域判定回路に入力されるようなループを形成するスイッチを有することを特徴とするPHS通信方式。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、PHS通信方式に関し、特に、高速及び低速のデータの送受信を行うことができるPHS通信方式に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、PHS通信方式においては、波形を符号化する手法として、32kbpsのADPCM(Adaptive Differential Pulse Code Modulation)方式が用いられている。ADPCM方式は、64kbpsのPCM(Pulse Code Modulation)と比べて帯域が半分で済むという利点がある。
【0003】しかしながら、高速モデムのアナログ信号を音声と見なしてデジタル変換すると、量子化誤差が大きくなるという欠点がある。そのため、PHS通信で端末からのアナログ信号を伝送する場合は低速モデムに限定されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近年、インターネットの普及により、PHS通信回線を用いたデータの送受信が要求されているが、インターネット等のデータを送受信するためには、28.8kbps等の高速なデータを変調する必要がある。
【0005】ところが、上述したようなADPCM方式においては、音声等の低速なデータのみの伝送を前提としているため、インターネット等の高速なデータをADPCM方式を用いて符号化した場合、インターネット等の高速なデータの変化に追従できず、量子化誤差が20dBにも及び、元のアナログ波形に正確に復元することができないという問題点がある。
【0006】図8は、ADPCM方式を用いた低速データ及び高速データの符号化を説明するための図であり、(a)はインターネット等の高速データの波形を示す図、(b)は音声等の低速データの波形を示す図である。
【0007】図8に示すように、音声等の低速データはなめらかな時間特性グラフであるのに対して、インターネット等の高速データは多値QAM(Quadrature AmplitureModulation)変調方式等のモデムを使用するため、急峻な変化が多い時間特性グラフとなっている。
【0008】例えば図8(a)において、X点においては信号が急に小刻みに変化している。このような変化については、ADPCM方式において想定されていないため、図8(a)に示すようなデータをADPCM方式を用いて符号化した場合、大きな量子化誤差が生じてしまう。
【0009】そこで、ADPCM方式が用いられたPHS通信方式において、データの送受信に使用されるタイムスロットを2つずつに固定しておき、それにより、高速なデータの送受信を可能とすることが考えられるが、その場合、音声や低速なデータを送受信する場合においても2タイムスロットが使用されることとなり、電波帯域や設備が無駄に使用されてしまうという問題点がある。
【0010】本発明は、上述したような従来の技術が有する問題点に鑑みてなされたものであって、電波帯域や設備を無駄に使用することなく、高速及び低速のデータの送受信を行うことができるPHS通信方式を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために本発明は、ネットワークに接続された基地局と、前記基地局との間にて無線を用いて通信を行う端末と、前記基地局と前記端末との通信の中継を行う中継器とを有してなるPHS通信方式において、前記基地局と前記中継器との間におけるデータ通信は、前記基地局と前記端末との間を伝送されるデータの速度が予め決められた速度よりも速い場合、該データがPCMデータに変換されて2タイムスロットを用いて行われ、該データの速度が予め決められた速度以下である場合、該データがADPCMデータに変換されて1タイムスロットを用いて行われることを特徴とする。
【0012】また、前記中継器は、前記端末から伝送されたアナログ信号を前記PCMデータに変換するとともに前記PCMデータが入力された場合に該PCMデータを前記アナログ信号に復号するPCM符号変換器と、前記PCMデータを前記ADPCMデータに変換するとともに前記ADPCMデータが入力された場合に該ADPCMデータを前記PCMデータに復号するADPCM符号変換器と、前記基地局に対するデータの送受信を行う送受信回路と、前記送受信回路を介して送受信されるデータフレームを指示される数のタイムスロットを用いて組み立てるTDMA制御回路と、前記端末から送信されたデータの速度が予め決められた速度以下であるかどうかを判定する帯域判定回路と、前記帯域判定回路の判定結果に基づいて、前記TDMA制御回路に対して使用するタイムスロットの数を指示するとともに前記端末と前記基地局との間で伝送されるデータを前記ADPCM符号変換器を経由させるかどうかを制御する制御回路と、前記制御回路による制御により、前記端末と前記基地局との間で伝送されるデータの前記ADPCM符号変換器への経由を切り替える選択回路とを有し、前記基地局は、前記端末に送信されるデータの速度が予め決められた速度以下であるかどうかを判定する判定手段を有し、前記データの速度が予め決められた速度よりも速い場合、該データをPCMデータに変換して2タイムスロットを用いて前記中継器に対して送信し、前記データの速度が予め決められた速度以下である場合、該データをADPCMデータに変換して1タイムスロットを用いて前記中継器に対して送信することを特徴とする。
【0013】また、前記帯域判定回路は、前記PCM符号変換器にて変換されたPCMデータと前記ADPCM符号変換器にて復号されたPCMデータとを比較することにより、前記端末から送信されたデータの速度が予め決められた速度以下であるかどうかを判定することを特徴とする。
【0014】また、前記帯域判定回路は、前記PCM符号変換器から出力されたPCMデータを所定時間遅延させて出力する遅延回路と、前記遅延回路から出力されたPCMデータから前記ADPCM符号変換器にて復号されたPCMデータを予め決められたサンプリング周期毎に減算する減算器と、前記減算器における減算結果を絶対値を検出することにより整流する整流回路と、前記整流回路にて整流されたPCMデータを予め決められた期間累積して出力するアキュームレータと、前記アキュームレータから出力されたデータを予め決められたしきい値と比較し、比較結果を前記制御回路に対して出力する判定回路とを有し、前記制御回路は、前記判定回路における比較結果に基づいて、前記TDMA制御回路に対して使用するタイムスロットの数を指示するとともに前記端末と前記基地局との間で伝送されるデータを前記ADPCM符号変換器を経由させるかどうかを制御することを特徴とする。
【0015】また、前記遅延回路は、前記PCM符号変換器から出力されたPCMデータが、前記ADPCM符号変換回路にて前記ADPCMデータに変換され、該ADPCMデータが前記PCMデータに変換されて前記減算器に入力されるまでの時間だけ、前記PCM符号変換器から出力されたPCMデータを遅延させることを特徴とする。
【0016】また、前記中継器は、前記PCM符号変換器から出力されたPCMデータが、前記ADPCM符号変換回路にて前記ADPCMデータに変換され、該ADPCMデータが前記PCMデータに変換されて前記帯域判定回路に入力されるようなループを形成するスイッチを有することを特徴とする。
【0017】(作用)上記のように構成された本発明においては、中継器内に設けられた帯域判定回路において、PCM符号変換器にて変換されたPCMデータとADPCM符号変換器にて復号されたPCMデータとが比較されることにより、端末から送信されたデータの速度が予め決められた速度以下であるかどうかが判定され、端末から送信されるデータの速度が予め決められた速度よりも速い場合、該データがPCMデータに変換されて2タイムスロットを用いて基地局に対して送信され、また、端末から送信されたデータの速度が予め決められた速度以下である場合、該データがADPCMデータに変換されて1タイムスロットを基地局に対して送信される。
【0018】また、基地局においても、端末に送信されるデータの速度が予め決められた速度以下であるかどうかが判定され、基地局から送信されるデータの速度が予め決められた速度よりも速い場合、該データがPCMデータに変換されて2タイムスロットを用いて中継器に対して送信され、また、基地局から送信されるデータの速度が予め決められた速度以下である場合、該データがADPCMデータに変換されて1タイムスロットを用いて中継器に対して送信される。
【0019】このように、基地局と中継器との間におけるデータ通信が、基地局と端末との間を伝送されるデータの速度が予め決められた速度よりも速い場合は、該データがPCMデータに変換されて2タイムスロットを用いて行われ、また、該データの速度が予め決められた速度以下である場合は、該データがADPCMデータに変換されて1タイムスロットを用いて行われるので、電波帯域や設備を無駄に使用することなく、高速及び低速のデータの送受信が行われる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0021】図1は、本発明のPHS通信方式の実施の一形態を示すブロック図である。
【0022】本形態は図1に示すように、ネットワーク400に接続された基地局300と、基地局300との間にて無線を用いて通信を行う端末200と、基地局300と端末200との通信の中継を行う中継器100とから構成されている。
【0023】上記のように構成されたPHS通信システムにおいては、基地局300と端末200との間において中継器100を介して通信が行われる。
【0024】図2は、図1に示した中継器100の構成を示す図である。
【0025】本形態における中継器100は図2に示すように、基地局300との間にてデータの送受信を行うアンテナ60及び送受信回路50と、2線回線2Wによって端末200と接続され、端末200との間におけるデータのやりとりを行うインタフェース回路10と、インタフェース回路10を介して端末200から受信されたアナログ信号を8ビットのPCMデータに変換して出力するとともにPCMデータが入力された場合に該PCMデータをアナログ信号に復号化するPCM符号変換器20と、PCM符号変換器20から出力されたPCMデータを4ビットのADPCMデータに変換して出力するとともにADPCMデータが入力された場合に該ADPCMデータをPCMデータに復号するADPCM符号変換器30と、PCM符号変換器20から出力されたPCMデータまたはADPCM符号変換器30から出力されたADPCMデータを基地局300に送信するフレームに組み立てて出力するとともにアンテナ60及び送受信回路50を介して受信されたデータフレームを予め決められた周期を有するデジタル信号にして出力するTDMA制御回路40と、PCM符号変換器20から出力されたPCMデータとPCM符号変換器20に入力されるPCMデータとの差を算出し、該算出結果に基づいて、端末200から送信されたデータの帯域を判定する帯域判定回路70と、PCM符号変換器20から出力されたPCMデータをADPCM符号変換器30を介してTDMA制御回路40に入力するかADPCM符号変換器30を介さずにTDMA制御回路40に入力するかを選択するための選択回路80a,80bと、アンテナ60及び送受信回路50を介して受信され、TDMA制御回路40から出力されたデータをADPCM符号変換器30を介してPCM符号変換器20に入力するかADPCM符号変換器30を介さずにPCM符号変換器20に入力するかを選択するための選択回路80c,80dと、帯域判定回路70における判定結果に基づいて、選択回路80a〜80dにおけるルートの選択を制御するとともにTDMA制御回路40における使用スロット数を制御する制御回路90と、選択回路80c,80dにて選択されたデータのPCM符号変換器20または帯域判定回路70のいずれか一方への入力を切り替えるスイッチ1aと、ADPCM符号変換器30に入力されるデータをADPCM符号変換器30から出力されたデータあるいはTDMA制御回路40から出力されたデータのいずれか一方に切り替えるスイッチ1bとが設けられている。
【0026】また、帯域判定回路70は、PCM符号変換器20から出力されたPCMデータを所定時間遅延させて出力する遅延回路71と、遅延回路71から出力されたPCMデータからPCM符号変換器20に入力されるPCMデータを予め決められたサンプリング周期毎に減算する減算器72と、減算器72における減算結果を絶対値を検出することにより整流する整流回路73と、整流回路73にて整流されたPCMデータを予め決められた期間累積して出力するアキュームレータ74と、アキュームレータ74から出力されたデータを予め決められたしきい値と比較し、比較結果を制御回路90に対して出力する判定回路75とから構成されている。なお、遅延回路71にて設定される遅延時間は、PCM符号変換器20から出力されたPCMデータが、選択回路80a、ADPCM符号変換器30、スイッチ1b、ADPCM符号変換器30、選択回路80d及びスイッチ1aを経由して減算器72に入力されるまでの時間とする。
【0027】また、インタフェース回路10は、端末200に対して、通話電流供給、リンギング送出、2線4線変換等の加入者回路として機能する。また、TDMA制御回路40は、ADPCM符号変換器30から出力された4ビットデータと無線上のフレームの所定タイムスロットとのマッピング機能を主として有している。
【0028】また、図2に示した全体回路のうち、インタフェース回路10、PCM符号変換器20以外の回路においては、基地局300内にも設けられている。基地局300ではPCM8ビットデータをネットワークから受信し、中継器100と同様に帯域判定する。高速データはADPCM符号変換器30をバイパスさせ、低速データはADPCM符号変換器30を通過させる。基地局300と中継器100とで、速度判定、使用タイムスロット数の選択、有線部タイムスロットと無線部フレームとのマッピングは同様な方法で行われる。
【0029】以下に、上記のように構成された中継器100の動作について説明する。
【0030】インタフェース回路10を介して端末200から音声やモデム信号等のアナログ信号が入力されると、まず、PCM符号変換器20において、入力されたアナログ信号が8ビットのPCMデータに変換され、DOUT1端子から出力される。
【0031】DOUT1端子から出力されたデータは、選択回路80aを介してADPCM符号変換器30のDIN2端子に入力され、ADPCM符号変換器30において、4ビットのADPCMデータに変換され、ADOUT2端子から出力される。
【0032】ここで、通信を行う前に、ADPCM符号変換器30のADOUT2端子から出力された4ビットのADPCMデータはスイッチ1bを介してADPCM符号変換器30のADIN2端子に入力される。
【0033】すると、ADPCM符号変換器30において、DIN2端子から入力された4ビットのADPCMデータが8ビットのPCMデータに変換され、ADPCM符号変換器30のDOUT2端子から出力される。
【0034】ADPCM符号変換器30のDOUT2端子から出力された8ビットのPCMデータは選択回路80d及びスイッチ1aを介して減算器72の一方の入力端子に入力される。
【0035】PCM符号変換器20のDOUT1端子から出力されたPCMデータは選択回路80aを介してADPCM符号変換器30に入力されるとともに、帯域判定回路70にも入力される。
【0036】帯域判定回路70に入力されたPCMデータは帯域判定回路70内の遅延回路71において、PCM符号変換器20から出力されたPCMデータが、選択回路80a、ADPCM符号変換器30、スイッチ1b、ADPCM符号変換器30、選択回路80d及びスイッチ1aを経由して減算器72に入力されるまでの時間だけ遅延して減算器72の他方の入力端子72に対して出力される。
【0037】すると減算器72において、遅延回路71から出力されたPCMデータとPCM符号変換器20から出力され、選択回路80a、ADPCM符号変換器30、スイッチ1b、ADPCM符号変換器30、選択回路80d及びスイッチ1aを経由して減算器72に入力されたPCMデータとの差が、サンプリング周期(125μs)毎に算出され、算出結果が整流回路73に対して出力され、整流回路73において、減算器72における算出結果の絶対値が求められる。この操作は整流と等価である。
【0038】整流回路73にて整流されたデータはアキュームレータ74に入力され、アキュームレータ74において、ある期間累積されて出力され、その後、判定回路75において、アキュームレータ74から出力されたデータと予め決められたしきい値とが比較され、両者の差が予め決められた量よりも大きな場合は1の信号が、また、両者の差が予め決められた量以下の場合は0の信号がDETOUT端子から制御回路90に対して出力される。
【0039】帯域判定回路70から1が出力された場合は、遅延回路71から出力されたPCMデータとPCM符号変換器20から出力され、選択回路80a、ADPCM符号変換器30、スイッチ1b、ADPCM符号変換器30、選択回路80d及びスイッチ1aを経由して減算器72に入力されたPCMデータとの差が大きく、インタフェース回路10を介して入力されるデータがインターネットや高速FAX信号のような高速なデータであると判断され、制御回路90によって、選択回路80a,80bにてPCM符号変換器20から出力されたPCMデータがADPCM符号変換器30を介さずにTDMA制御回路40に入力されるルートが選択され、かつ、選択回路80c,80dにてTDMA制御回路40から出力されたデータがADPCM符号変換器30を介さずにPCM符号変換器20に入力されるルートが選択され、また、TDMA制御回路40に対して、基地局300に対するデータの送信に2タイムスロット使用したフレームを用いることが指示される。
【0040】また、帯域判定回路70から0が出力された場合は、遅延回路71から出力されたPCMデータとPCM符号変換器20から出力され、選択回路80a、ADPCM符号変換器30、スイッチ1b、ADPCM符号変換器30、選択回路80d及びスイッチ1aを経由して減算器72に入力されたPCMデータとの差が小さく、インタフェース回路10を介して入力されるデータが音声のような低速なデータであると判断され、制御回路90によって、選択回路80a,80bにてPCM符号変換器20から出力されたデータがADPCM符号変換器30を介してTDMA制御回路40に入力されるルートが選択され、かつ、選択回路80c,80dにてTDMA制御回路40から出力されたデータがADPCM符号変換器30を介してPCM符号変換器20に入力されるルートが選択され、また、TDMA制御回路40に対して基地局300に対するデータの送信に1タイムスロット使用したフレームを用いることが指示される。
【0041】上述の帯域判定結果に基づいて、PCM符号変換器20から出力されたPCMデータは、選択回路80a、ADPCM符号変換器30及び選択回路80dを介してTDMA制御回路40に入力され、TDMA制御回路40にて1タイムスロットを使用したフレームが組み立てられ、送受信回路50及びアンテナ60を介して基地局300に対して送信されるか、あるいは、選択回路80a,80dを介してTDMA制御回路40に入力され、TDMA制御回路40にて2タイムスロットを使用したフレームが組み立てられ、送受信回路50及びアンテナ60を介して基地局300に対して送信される。
【0042】一方、アンテナ60にて受信された電波信号は、送受信回路50を介してTDMA制御回路40に入力され、TDMA制御回路40において、受信されたフレームが予め決められた周期を有するパルス信号に変換され、選択回路80cのADIN端子から4ビットデータとして入力される。
【0043】ここで、通常の通信時においては、選択回路80cのADIN端子から入力されたデータはスイッチ1bにより、ADPCM符号変換器30の入力端子ADIN2に導かれ、ADPCM符号変換器30において8ビットのPCMデータに変換されてDOUT2端子から出力される。
【0044】ADPCM符号変換器30から出力されたデータは、選択回路80d及びスイッチ1aを介してPCM符号変換器20のDIN1端子に入力され、PCM符号変換器20においてアナログ信号に復元されAOUT端子から出力される。
【0045】PCM符号変換器20から出力されたアナログ信号は、インタフェース回路20を介して端末200に供給される。
【0046】以下に、図2に示した帯域判定回路70の動作について詳細に説明する。
【0047】図3は、図2に示した帯域判定回路70の動作を説明するための図であり、(a)はインタフェース回路10に高速な信号が入力された場合の遅延回路71からの出力波形を示す図、(b)はインタフェース回路10に高速な信号が入力された場合にADPCM符号変換器30にてフィードバックされてDOUT2端子から出力された信号の波形を示す図、(c)は減算器72において(a)に示した信号から(b)に示した信号を減算した結果を示す図、(d)はインタフェース回路10に音声のような低速な信号が入力された場合の遅延回路71からの出力波形を示す図、(e)はインタフェース回路10に音声のような低速な信号が入力された場合にADPCM符号変換器30にてフィードバックされてDOUT2端子から出力された信号の波形を示す図、(f)は減算器72において(d)に示した信号から(e)に示した信号を減算した結果を示す図である。なお、図3においては、便宜上連続して描いてあるが、実際は125μs間隔のサンプリングデータである。
【0048】遅延回路71から出力される信号は図3(a),(d)に示すように、PCM符号変換器20において1回しかA/D変換が行われていないので、PCM符号変換器20に入力されたアナログ信号があるS/N比で再現される。
【0049】一方、ADPCM符号変換器30から出力されたデータは図3(b),(e)に示すように、ADPCM符号変換器30にてADPCM変換とADPCM逆変換とが行われているため、図3(a)に示すような変化が急峻となる部分がない。
【0050】そのため、図3(a)に示した波形においては変化が急峻となる部分が存在するのに対して、図3(b)に示した波形においては、図3(a)に示すような変化が急峻となる部分が失われる。これは、ADPCM符号変換器30が、緩やかに変化する音声を想定したアルゴリズムに基づいて構成されており、高速モデム信号のように急激に振幅、位相が変化する波形に追随できないためである。
【0051】そこで、図2(a)に示した波形から図2(b)に示した波形を減算すると、減算器72から出力される信号は図2(c)のように振幅の大きな急峻な波形となる。
【0052】また、音声入力の場合においては、ADPCM符号変換器30が波形の変化に追従することができるため、図2(d)に示した波形から図2(e)に示した波形を減算すると、図2(f)に示すような、振幅の小さな信号が減算器72から出力される。
【0053】このように、高速なデータが入力された場合と音声信号等の低速なデータが入力された場合とでは、減算器72における算出結果に明確な違いがあるため、判定回路75において減算器72における算出結果を用いて両者を区別することができ、制御回路90に対して、選択回路80a〜80d及びTDMA制御回路40に対する高速なデータが入力された場合と音声信号等の低速なデータが入力された場合とにおける異なる制御を行うための制御信号が出力される。
【0054】このようにして、入力されたアナログ信号が音声等の低速なデータと判断された場合は、ADPCM符号変換器30において送信されるPCMデータがADPCMデータに変換され、TDMA制御回路40にて32kbpsのタイムスロットが1つのみ使用されてフレームが組み立てられ、組み立てられたフレームが送受信回路50及びアンテナ60を介して送信され、また、入力されたアナログ信号が高速なデータと判断された場合は、PCM符号変換器20から出力されたPCMデータがADPCM符号変換器30をバイパスしてTDMA制御回路40に入力され、TDMA制御回路40において2タイムスロットが使用されてフレームが組み立てられ、組み立てられたフレームが送受信回路50及びアンテナ60を介して送信される。
【0055】以下に、図1に示した端末から基地局に対する図2に示した中継器を介しての発信動作について説明する。
【0056】図4は、図1に示した端末から基地局に対する図2に示した中継器を介しての発信動作を説明するためのフローチャートである。
【0057】まず、図4(a),(b)に示すように、中継器100において、所定の期間にわたって端末200から入力されるアナログ信号の帯域が判定される。この判定は、PCM符号変換器20にてアナログ信号がPCMデータにデジタル変換された後に行われる。ここで、本例においては、端末200から入力されるアナログ信号が高速なデータであり、2タイムスロットを使用する場合について説明する。
【0058】帯域判定において、端末200から入力されるアナログ信号が高速なデータであると判断されると、中継器100内のTDMA制御回路40から基地局300に対して、TCH(トラフィックチャネル)を合計2つ割り当てることが要求される。なお、中継器100から基地局300に対して送信されるTCH追加要求メッセージにおいては、図4(c)に示すように、タイムスロットT1に乗せられて基地局300に対して送信される。
【0059】基地局300において中継器100から送信されたTCH追加要求メッセージが受信されると、空いているタイムスロット番号とキャリア周波数とが中継器100に対して通知される。この通知は図4(d)に示すように、中継器100における送信タイムスロットT1に対して半周期遅れた受信タイムスロットR1に乗せられて基地局300から中継器100に対して送信される。
【0060】中継器100において受信タイムスロットR1に乗せられた通知が受信されると、中継器100において、例えば図4(c)に示すように、送信タイムスロットT2,T3を使用して高速なデータが64kbpsで送信される。
【0061】以下に、図1に示した端末における基地局からの図2に示した中継器を介しての着信動作について説明する。
【0062】図5は、図1に示した端末における基地局からの図2に示した中継器を介しての着信動作を説明するためのフローチャートである。
【0063】帯域判定が基地局300にて行われること以外は図4に示したものと同様である。
【0064】基地局300において、端末200に送信されるデータが高速なデータであると判断された場合、まず、図5(c)に示すようにタイムスロットT1を用いて中継器100に対してTCHを追加割り当てすることが通知される。なお、当然ながら、図4と図5のタイムスロットの関係については、基地局300でT1という送信タイムスロットは中継器100では受信タイムスロットR1となる。
【0065】中継器100において基地局300からの通知が受信されると、図5(d)に示すように、中継器100から基地局300に対して、基地局300における受信タイムスロットR1に追加応答が乗せられて返送される。
【0066】基地局300において受信タイムスロットR1に乗せられた応答が受信されると、基地局300において、例えば図5(c)に示すように、送信タイムスロットT2,T3を使用して高速なデータが64kbpsで送信される。
【0067】ここで、中継器100からは、5ms周期で40データがまとめて伝送されるので、最低でも5msの遅延が必然的に発生し、また、その他の処理においても遅延が生じる。したがって、帯域判定回路70内に設けられたアキュームレータにおける累積期間をこれら全体の所要時間内に設定すれば、余分な遅延は発生しない。図4及び図5においては、一例として全体所要時間を10msとしており、帯域判定を行っても、そのための余分な遅延は発生しない。
【0068】以下に、図1に示した端末200にて発信動作が行われた場合におけるシステム全体の動作について説明する。
【0069】図6は、図1に示した端末200にて発信動作が行われた場合におけるシステム全体の動作を説明するためのシーケンス図である。なお、本発明に直接関係のないシーケンスは省略している。
【0070】まず、中継器100に接続された端末200が発呼すると、一般的には2線のループが閉成される。
【0071】中継器100にて端末200の発呼が検出されると、中継器100から基地局300に対してLCCH(ロジカル制御チャネル)確立要求が送信される。
【0072】すると、基地局300において、空いているキャリア周波数とタイムスロットとが選択され、LCCH割当メッセージとして中継器100に対して送信される。
【0073】中継器100にて呼設定が要求され、その後、ネットワークからリングバックトーン(RBT)が送信されてくる。このとき、すでに1タイムスロットを使用しているのでRBTを端末200に転送することが可能である。
【0074】着呼側(不図示)が応答すると、中継器100において通話電流の極性がレバース極性に変えられ、端末200に通知される。
【0075】端末200が高速なデータを送出するものである場合、中継器100における帯域判定の結果、TCH追加要求が中継器100から基地局300に対して送信され、それに対して基地局300から中継器100に対してTCH追加割当が送信され、中継器100にて該TCH追加割当てが受信されると、中継器100から2タイムスロットを用いて高速モデム信号が転送される。
【0076】一方、端末200から中継器100に対して音声等の低速なデータが入力される場合は、中継器100における帯域判定によって1タイムロット使用との判定がなされ、TCH追加要求やTCH追加割当のメッセージは発生しない。
【0077】以下に、図1に示した端末200にて着信動作が行われた場合におけるシステム全体の動作について説明する。
【0078】図7は、図1に示した端末200にて着信動作が行われた場合におけるシステム全体の動作を説明するためのシーケンス図である。
【0079】ネットワーク400から基地局300に着呼メッセージが到達すると、まず、該着呼メッセージが基地局300から中継器100に転送される。
【0080】すると、中継器100から基地局300に対してLCCH確立要求が送出され、基地局300においてLCCH割当が行われ、中継器100において着呼応答が行われる。
【0081】同時に、端末200に対して中継器100からリンギング信号が送出され、呼び出しが行われる。
【0082】端末200が応答すると、中継器100から基地局300に対して応答が転送される。
【0083】ネットワーク400から高速なデータが基地局300に到着すると、基地局300において、帯域判定が行われ、TCH追加割当が基地局300から中継器100に対して送信される。
【0084】すると、中継器100から基地局300に対して、TCH追加応答が送信され、基地局300及び中継器100ともに2タイムスロットで動作する。
【0085】なお、音声等の低速なデータが入力された場合は、帯域判定で追加TCHが不要と判断されるので、TCH追加シーケンスは発生しない。
【0086】
【発明の効果】以上説明したように本発明においては、基地局と中継器との間におけるデータ通信が、基地局と端末との間を伝送されるデータの速度が予め決められた速度よりも速い場合は、該データがPCMデータに変換されて2タイムスロットを用いて行われ、また、該データの速度が予め決められた速度以下である場合は、該データがADPCMデータに変換されて1タイムスロットを用いて行われる構成とし、端末として高速なデータを送受信するものを用いた場合と音声等の低速なデータを送受信するものを用いた場合とで、基地局と中継器との間で送受信されるデータがPCMデータ及びADPCMデータのいずれか一方に自動的に切り替わり、かつ、送受信に用いられるタイムスロットの数も自動的に切り替わるため、電波帯域や設備を無駄に使用することなく、高速及び低速のデータの送受信を行うことができる。
【0087】これにより、加入者が、電話と高速モデム信号とを随時接続替えした場合においても、ネットワークに端末種別データを登録する等の手間が不要となり、変更忘れや変更ミス等による、加入者データと端末種類との不一致によるサービス不能等の問題が発生することがなくなる。




 

 


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