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カメラシステム及び表示装置 - 日本電気株式会社
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発明の名称 カメラシステム及び表示装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−133854(P2001−133854A)
公開日 平成13年5月18日(2001.5.18)
出願番号 特願平11−312354
出願日 平成11年11月2日(1999.11.2)
代理人 【識別番号】100082935
【弁理士】
【氏名又は名称】京本 直樹 (外2名)
【テーマコード(参考)】
2H105
5C054
【Fターム(参考)】
2H105 CC01 
5C054 AA02 CC02 CE08 CF05 CF06 CG08 CH02 EA01 EA05 FA07 FE23 HA18
発明者 柏谷 篤 / 中尾 敏康
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】カメラと、前記カメラの前方にカメラの光軸に対して45°近傍の角度で配置されたカメラ用ミラーと、前記カメラ用ミラーを前記カメラの光軸回りに回転駆動させるミラー回転機構と、から構成されるミラー回転型カメラと、前記カメラで撮像された画像を表示するモニタと、前記モニタの前方に前記モニタの表示方向に対して45°近傍の角度で配置されたモニタ用ミラーと、前記モニタ用ミラーを介して前記モニタに表示された映像を視認できるファインダと、前記モニタの表示画面中央近傍から表示画面に対して垂直に延ばした軸回りに、前記モニタ用ミラーと共に回転可能な筐体と、から構成されるミラー回転型表示装置と、からなるカメラシステムであって、前記筐体の回転に応じて前記カメラ用ミラーが回転し、前記モニタ用ミラーは前記筐体に固定されており、前記筐体を回転させると、前記モニタ用ミラーが前記モニタの前方で前記モニタの表示方向回りに回転することを特徴とするカメラシステム。
【請求項2】前記カメラの光軸に沿った撮像方向と前記モニタの表示方向のなす角度が90°以上270°以下となるようにミラー回転型カメラとミラー回転型表示装置を配置したことを特徴とする請求項1記載のカメラシステム。
【請求項3】前記モニタと前記モニタ用ミラーの間に円形の開口部を備えた円形窓を配置し、前記モニタに表示された画像の内、前記開口部に対応する領域の画像を、前記モニタ用ミラー及び前記ファインダを通してユーザに画像が提供されるようにしたことを特徴とする請求項1または2記載のカメラシステム。
【請求項4】前記モニタと前記モニタ用ミラーの間に矩形の開口部を備えた矩形窓を配置し、前記矩形窓は前記筐体に固定され、前記モニタに表示された画像の内、前記開口部に対応する領域の画像のみを、前記モニタ用ミラー及び前記ファインダを通してユーザに画像が提供されるようにしたことを特徴とする請求項1または2記載のカメラシステム。
【請求項5】前記ファインダと前記モニタ用ミラーの間に、前記円形窓または前記矩形窓のどちらか一方が配置され、前記円形窓または前記矩形窓は前記筐体に固定され、前記モニタに表示された画像の内、前記開口部に対応する領域の画像のみを、前記モニタ用ミラー及び前記ファインダを通してユーザに画像が提供されるようにしたことを特徴とする請求項1または2記載のカメラシステム。
【請求項6】前記カメラの光軸に沿った撮像方向と前記モニタの表示方向のなす角度が90°以下となるように前記ミラー回転型カメラと前記ミラー回転型表示装置を配置し、前記カメラからの画像を、被写体の画像が前記ミラー回転型表示装置に左右上下に関して正しく表示されるように変換する画像変換手段を備えたことを特徴とする請求項1記載のカメラシステム。
【請求項7】カメラと、前記カメラを少なくとも水平方向に回転させることができる雲台と、から構成される雲台回転型カメラと、前記カメラで撮像された画像を表示するモニタと、前記モニタの前方に前記モニタの表示方向に対して45°近傍の角度で配置されたモニタ用ミラーと、前記モニタ用ミラーを介して前記モニタに表示された映像を視認できるファインダと、前記モニタの表示画面中央近傍から表示画面に対して垂直に延ばした軸回りに、前記モニタ用ミラーと共に回転可能な筐体と、から構成されるミラー回転型表示装置と、から構成されるカメラシステムであって、前記筐体の回転に応じて前記雲台が回転し、前記カメラからの画像を、被写体の画像が前記ミラー回転型表示装置に左右上下に関して正しく表示されるように変換する画像変換手段を備えたことを特徴とするカメラシステム。
【請求項8】画像を表示できるモニタと、前記モニタの前方にモニタの表示方向に対して45°近傍の角度で配置されたモニタ用ミラーと、前記モニタ用ミラーを介して前記モニタに表示された映像を視認できるファインダを備え、前記モニタの表示画面中央近傍から表示画面に対して垂直に延ばした軸回りに、前記モニタ用ミラーと共に回転可能な筐体と、から構成されるミラー回転型表示装置と、前記モニタに表示するための画像全体を記憶しておく画像記憶手段と、前記筐体の回転に応じて前記画像全体から前記モニタに表示するべき画像を抽出するための画像抽出手段と、前記画像抽出手段で抽出された画像を、被写体が前記ミラー回転型表示装置に左右上下に関して正しく表示されるように変換する画像変換手段と、から構成される画像生成手段と、から構成され、前記画像生成手段で生成された画像を前記モニタに表示し、前記筐体の回転させることにより前記画像記憶手段に記憶された画像全体を観ることができるようにしたことを特徴とする表示装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、モニタの前に配置された回転ミラーを介して画像を表示するミラー回転型表示装置を利用したカメラシステムと表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】本発明は、カメラからの映像を表示できるモニタの前方に配置された回転ミラーを介して画像を表示するミラー回転型表示装置と、カメラ前方に配置された回転ミラーを介して被写体を撮像するミラー回転型カメラを組み合わせたカメラシステム及び表示装置に関するものなのである。以下では、本発明に関連する従来技術の説明として、光学・電子潜望鏡関連2件、ミラー回転型カメラ関連1件、潜望鏡型表示装置関連1件を挙げて以下で説明する。
【0003】[光学潜望鏡]光学潜望鏡は、カメラやモニタなどの電子機器が用いられていない光学的な潜望鏡であり、図27に示すような構成になっている。ユーザは、ファインダごしに筐体に固定された2枚のミラーを介して被写体を見ることができる。また、筐体を回転することにより見たい方向を変更できる。図のように筐体には電力供給や信号伝達のための配線が必要な電子機器は含まれておらず、光学的な部品のみで構成されているため、筐体を360°エンドレスに回転させることが可能であり、見たい方向を360°変更可能である。潜水艦などに搭載することにより海中から海上の様子を見たり、高い塀(へい)の向こう側を見たりすることが可能である。また、ユーザが潜望鏡を覗く絶対方角と、潜望鏡ごしに見ている絶対方角が常に一致しているため、直感的な360°全方向展望が可能になる。
【0004】[電子潜望鏡]電子潜望鏡は、少なくとも水平回転できるいわゆる雲台にカメラが固定された雲台回転型カメラと、カメラからの映像を表示するモニタ自体を回転させる潜望鏡型表示装置を組み合わせた電子潜望鏡の構成を図28に示す。
【0005】本従来技術は、カメラ401と、制御回路208の制御信号に基づいてギヤ402を介してカメラ401を回転駆動するモーター203と、カメラ401のカメラ401が置かれた床あるいは地面にたいする鉛直線回りの回転角度及び原点位置を検出するためのエンコーダ204及び原点センサ205と、モーター203を回転制御するための制御回路208と、から構成される雲台回転型カメラ400と、筐体110に固定されたギヤ302と、ギヤ302に固定された支柱107と、支柱107によって支持され、カメラ401から送られてくる映像信号を表示するモニタ301と、ユーザからモニタ301が見えるように筐体110に備えられたファインダ108と、ギヤ302の回転をエンコーダ104に伝達するためのギヤ302と、筐体110のユーザが立っている床あるいは地面に対する鉛直線回りの回転角度及び原点位置を検出するためのエンコーダ104及び原点センサ105と、筐体110を回転させるときにユーザが把持する把手109と、から構成される潜望鏡型表示装置300と、から構成されている。
【0006】本従来技術の動作について説明する。
【0007】ユーザは、ファインダ108を覗いてモニタ301を見ながら筐体110を回転させると、エンコーダ104及び原点センサ105は、筐体110の回転角度をギヤ302を介して検知し、角度信号A及び原点検出を表す原点信号Aを制御回路208に送る。制御回路208は、角度信号A及び原点信号Aと、カメラ401の回転角度を表す角度信号B及び原点検出を表す原点信号Bを基に、モーター203を回転駆動する。モーター203の回転は、ギヤ402を介してカメラ401に伝達され、カメラ401は回転される。筐体110の回転角度とカメラ401の回転角度の対応方法としては、例えば、ユーザがファインダ108を覗く方角(東西南北)と、カメラ401の方角を合致させる、すなわち絶対方角が同一になるように対応付ける方法がある。カメラ401で撮像された画像データは、映像信号としてモニタ301に送られ、表示される。
【0008】以上のようにユーザは、筐体110を回転させることにより、カメラ401を見たい方向に向けることができ、同時にカメラ401からの映像をファインダ108ごしにモニタ301で見ることができる。すなわち、潜望鏡型表示装置300が設置されている場所にいながらにして、雲台回転型カメラ400が設置されている場所から360°全方向を見ることが可能になる。さらに、前記光学潜望鏡の場合と同様に、ユーザの向きとカメラ401の向きの絶対方角を一致させておいたり、あるいは相対角度変化を一致させておくことにより、直感的な方角同定や方向変更が可能になる。
【0009】[ミラー回転型カメラと通常モニタを組み合わせたカメラ制御システム]ミラー回転型カメラと通常のモニタを組み合わせたカメラ制御システムの構成を図29に示す。
【0010】本従来技術は、カメラ201と、カメラ201の前方にカメラ201の光軸に対して45°近傍の角度で配置されたミラー202と、ミラー202をカメラ201の光軸回りに回転駆動させるモーター203と、ミラー202のカメラ201に対する光軸回りの回転角度及び原点位置を検出するためのエンコーダ204及び原点センサ205と、モーター203を回転制御するための制御回路208と、から構成されるミラー回転型カメラ200と、カメラ201からの映像を画像変換するための画像変換手段502と、画像変換手段502で変換処理された画像を表示するためのモニタ501と、ユーザの操作を操作信号に変換して制御回路208に送るためのミラー回転操作手段503と、から構成される。
【0011】本従来技術の動作を説明する。
【0012】ユーザがミラー回転操作手段503を操作すると、操作内容を表す操作信号が制御回路208に送られる。ミラー回転操作手段503としては、例えばレバーやダイヤル、カーソルキーなどが適用できる。カーソルキーを適用する場合であれば、右矢印キーと左矢印キーによってミラー202を左右に回転できるようにしておけば良い。制御回路208は、ミラー回転操作手段503からの操作信号と、ミラー202のカメラ201に対する角度を表すエンコーダ204からの角度信号Bと原点センサ205からの原点信号Bを基に、モーター203を制御し、ユーザの操作に応じたミラー回転を実現する。このようにして回転駆動されるミラー202を介してカメラ201に入力される画像は、映像信号として画像変換手段502に送られる。
【0013】画像変換手段502における画像変換の様子を図30を用いて説明する。カメラ201はミラー回転型カメラ200が固定された床あるいは地面に対して相対角度は変化せず、ミラー202のみが相対回転されている。このため、回転されるミラー202を介してカメラ201に入力された画像は、被写体の上下方向が回転されたものとなる(図30上段。矢印は、被写体の上下方向、矢印の方向が上を表す)。つまり、被写体の上下方向が、ミラー202の回転に伴って画像内で回転していくのである。
【0014】画像変換手段502は、この回転を変換し、図に示した変換画像のように、被写体の上方向、すなわち矢印方向が上向きになるように画像を変換する(図30中段)。しかし、このままでは、ユーザからは回転された矩形画像が見えてしまうことになる。
【0015】ところで、ミラー202が様々な角度をとる時の変換画像を、中心が同一になるように重ね合わせると、常に画面全体を含む円C2、常に画像が存在する円C1、円C1に内接する矩形S1、円C2に外接する矩形S2が存在する(図30下段)。したがって、例えば、変換画像の内、円C1に相当する領域だけを切り取ってモニタ501に表示すれば、ユーザからは常に同じ形(この場合は円)の画像が見えることになる。
【0016】以上のように本従来技術では、ユーザは、ミラー回転操作手段503を操作してミラー202を回転させることにより、所望の方向の画像をモニタ501上で見ることが可能になる。
【0017】[特開平9−292827号公報「回転式映像目視装置」]潜望鏡型表示装に関連する従来技術としては、例えば特開平9−292827号公報「回転式映像目視装置」がある。
【0018】図31は、本従来技術である回転式映像目視装置の構成を示す図である。後述する本発明の実施の形態と対応を取りやすいように各部名称及び番号を付けたため、特開平9−292827号公報における各部名称及び番号と異なったものとなっているが、本質的に変更しているものではない。
【0019】本従来技術は、筐体110に固定されたギヤ302と、ギヤ302に固定された支柱107と、支柱107によって支持されたモニタ301と、ユーザからモニタ301が見えるように筐体110に備えられたファインダ108と、ギヤ302の回転をエンコーダ104に伝達するためのギヤ302と、筐体110のユーザが立っている床あるいは地面に対する鉛直線回りの回転角度及び原点位置を検出するためのエンコーダ104及び原点センサ105と、筐体110を回転させるときにユーザが把持する把手109と、から構成される潜望鏡型表示装置300と、モニタ301に表示するための画像全体を記憶しておく画像記憶手段601と、エンコーダ104及び原点センサ105からの信号に基づいて筐体110の回転角度を検知し、その回転角度に応じて画像記憶手段601に記憶されている画像全体からモニタ301に表示するべき画像を抽出するための画像抽出手段602と、から構成される画像生成手段610と、から構成されている。
【0020】本従来技術の動作について説明する。
【0021】ユーザは、ファインダ108を覗いてモニタ301を見ながら把手109を把持して筐体110を回転させると、エンコーダ104及び原点センサ105は、筐体110の回転角度をギヤ302を介して検知し、角度信号A及び原点検出を表す原点信号Aを画像抽出手段602に送る。画像抽出手段602は、角度信号A及び原点信号Aに基づいて、画像記憶手段601に記憶されている画像全体からモニタ301に表示するべき画像を抽出する。画像抽出手段602で抽出された画像は、モニタ301に送られ、表示される。
【0022】図32は、画像記憶手段601に記憶されている画像全体から、画像抽出手段602によってモニタ301に表示する画像が抽出される様子を示す図である。本従来技術の回転式映像目視装置で、例えば、仮想的に水族館におけるペンギン飼育スペースの中から見た映像を提供する時は、画像記憶手段601には図示したようなパノラマ画像(図32上段)を記憶しておけば良い。パノラマ画像の横方向は、ユーザが見たい方向、すなわち筐体110の回転角度に対応しており、0°〜360°の全方向になっている。もし、ユーザが筐体110を、ある基準位置から角度αだけ回転させたとすると、画像抽出手段602はパノラマ画像全体から角度αに対応する部分の画像を抽出し(図32下段)、モニタ301に送る。
【0023】[特開平9−292827号明細書で従来技術として説明されている回転式映像目視装置]回転式映像目視装置に関連する従来技術として、特開平9−292827号公報において従来技術として説明されている回転式映像目視装置(特開平9−292827号公報における図3、4に対応)についても、図33を用いて説明しておく。ここでも、後述する本発明の実施の形態と対応を取りやすいように各部名称及び番号を付けたため、特開平9−292827号公報における各部名称及び番号と異なったものとなっているが、本質的に変更しているものではない。
【0024】本従来技術は、筐体110に固定されたリングギヤ106と、リングギヤ106に固定された支柱107と、支柱107によって支持されたモニタ701と、モニタ101の前方にモニタ101のほぼ中央を通って表示画面に垂直な直線に対してほぼ45°近傍の角度で支柱107に支持されたミラー102と、ミラー102を介してモニタ701の画像を覗くためのファインダ108と、筐体110のユーザが立っている床あるいは地面に対する鉛直線回りの回転角度及び原点位置をリングギヤ106を介して検出するためのエンコーダ104及び原点センサ105と、筐体110を回転させるときにユーザが把持する把手109と、から構成される潜望鏡型表示装置700と、モニタ701に表示するための画像全体を記憶しておく画像記憶手段601と、エンコーダ104及び原点センサ105からの信号に基づいて筐体110の回転角度を検知し、その回転角度に応じて画像記憶手段601に記憶されている画像全体からモニタ701に表示するべき画像を抽出するための画像抽出手段602と、画像が潜望鏡型表示装置700に左右上下に関して正しく正立表示されるように変換する画像変換手段603Aと、から構成される画像生成手段600Aと、から構成されている。
【0025】本従来技術の動作について説明する。
【0026】ユーザは、ファインダ108を覗いてミラー102で反射されたモニタ301の画面を見ながら把手109を把持して筐体110を回転させると、エンコーダ104及び原点センサ105は、筐体110の回転角度をギヤ302を介して検知し、角度信号A及び原点検出を表す原点信号Aを画像抽出手段602に送る。画像抽出手段602は、角度信号A及び原点信号Aに基づいて、画像記憶手段601に記憶されている画像全体からモニタ301に表示するべき画像を抽出し、画像変換手段603Aに送る。画像変換手段603Aは、画像抽出手段602から送られてきた画像を、画像の中央を通る水平線を対象軸として上下反転変換し、モニタ701に送る。モニタ701で表示された画像は、ミラー102を介してファインダ108からユーザに提供される。画像変換手段603Aにおいて、画像を上下反転変換する理由は、図34に示すように、モニタ701の表示画像が、ミラー102に反射されてファインダ108に出力されるときに上下反転されるからである。
【0027】図35は、画像記憶手段601に記憶されている画像全体から、画像抽出手段602によってモニタ301に表示する画像が抽出され、さらに画像変換手段603Aによって画像変換処理される様子を示す図である。画像抽出までは、図32を用いて説明した処理と同じであるが(図35上段、中段)、本従来技術では抽出された画像が画像変換手段603Aによって上下反転される(図35下段)。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記4つの従来技術には、下記のような問題があった。
【0029】[光学潜望鏡の問題点]被写体からの反射光を光学的にファインダまで導いているため、ユーザが位置する場所の真上に光路を延ばし、ユーザよりも高い位置から被写体を見るようにしたものがほとんどである。潜水艦において用いられている潜望鏡が代表的である。したがって、ユーザの真上ではなく、水平方向に離れた場所から被写体を観察するためには、複雑な光学系を必要とし、場合によっては極めて困難、あるいは不可能となる。
【0030】[電子潜望鏡の問題点]電子潜望鏡を用いれば、光学潜望鏡では困難であった遠隔地の映像を見ることができる。すなわち、雲台回転型カメラを遠隔地に設置し、潜望鏡型表示装置によってカメラを回転駆動制御し、かつ取得画像を見ることができる。しかし、雲台回転型カメラではカメラ全体が、潜望鏡型表示装置ではモニタ全体が回転される。カメラやモニタは、比較的大型で重い。したがって、雲台回転型カメラと潜望鏡型表示装置の双方とも、回転部が大きく、重くなる。このことは、雲台回転型カメラではモーターの大型化、大電流化、潜望鏡型表示装置ではユーザ回転操作する筐体の大型化、重量化、という問題が生じる。
【0031】さらに、モニタとカメラには、電気的な接続が不可欠である。潜望鏡型表示装置を、エンドレスに水平回転させたい場合には、回転部と被回転部をスリップリングで接続する必要が生じる。
【0032】[ミラー回転型カメラと通常モニタを組み合わせたカメラ制御システムの問題点]ミラー回転型カメラは、電気的接続が無く、かつ比較的軽量なミラーのみを回転させて広視野画像を取得でき、装置の小型化が図れる。しかし、カメラが固定され、ミラーのみが回転されるので、取得される画像は、被写体の上下方向が回転されたものとなる。したがって、通常のモニタに画像を表示する場合、取得画像を回転変換処理してから表示する必要がある。
【0033】[特開平9−292827号「回転式映像目視装置」の問題点]図31と図33を用いて説明した本従来技術においても、電気的接続があり、かつ比較的重いモニタが、ユーザが操作する潜望鏡型筐体に固定されている。このため、ユーザが、重い筐体を回転させなければならないことや、エンドレスに水平回転させる場合はスリップリングなどを用いる必要があるなどの問題点があった。
【0034】よって、本願発明の目的は、上記従来技術の問題点に鑑み、係る問題点を解決するカメラシステムおよび表示装置を提供することにある。
【0035】
【課題を解決するための手段】本願発明では、係る従来技術の問題点に鑑み、以下の特徴により上記問題点を解決する。
【0036】(請求項1)本願発明のカメラシステムは、ユーザがカメラを操作し、かつそのカメラで取得された画像を見ることができるカメラシステムであって、カメラと、前記カメラの前方にカメラの光軸に対して45°近傍の角度で配置されたカメラ用ミラーと、前記カメラ用ミラーを前記カメラの光軸回りに回転駆動させるミラー回転機構と、から構成されるミラー回転型カメラと、前記カメラで撮像された画像を表示できるモニタと、前記モニタの前方にモニタの表示方向に対して45°近傍の角度で配置されたモニタ用ミラーと、前記モニタ用ミラーを介して前記モニタに表示された映像を視認できるファインダを備え、前記モニタの表示画面中央近傍から表示画面に対して垂直に延ばした軸回りに、前記モニタ用ミラーと共に回転可能な筐体と、から構成されるミラー回転型表示装置と、から構成した。
【0037】この構成では、前記カメラで撮像された画像を前記モニタに表示し、前記筐体の回転に応じて前記カメラ用ミラーが回転し、前記モニタ用ミラーは前記筐体に固定されており、前記筐体を回転させると、前記モニタ用ミラーが前記モニタの前方で前記モニタの表示方向回りに回転されるようにすることにより、カメラの撮像方向を少なくとも水平方向に自由に変更し、その撮像方向にある被写体の画像をミラー回転型表示装置において見ることができる。
【0038】さらに、ミラー回転型表示装置及びミラー回転型カメラの双方とも、モニタやカメラ全体を回転させるのではなく、電気的接続が無く、かつ軽量なミラーのみを回転させる構成となっている。すなわち、回転部側に、電気的接続が必要不可欠で、かつ比較的重いモニタやカメラを含まない。したがって、装置、特に回転部の小型、軽量化をはかれ、ひいては装置全体の小型化、構造単純化が実現できる。
【0039】(請求項2)また、前記ミラー回転型カメラと前記ミラー回転型表示装置を、前記カメラの光軸に沿った撮像方向と前記モニタの表示方向のなす角度が90°以上270°以下となるように配置した。具体的には、前記カメラの光軸に沿った撮像方向を鉛直上向きにし、前記モニタの表示方向を鉛直下向きにする場合(両方向のなす角度は180°)や、前記カメラの光軸に沿った撮像方向を鉛直上向きより30°傾けた方向にし、前記モニタの表示方向を鉛直下向きにする場合(両方向のなす角度は150°)などが相当する。
【0040】この構成では、前記ミラー回転型表示装置の前記筐体と、前記ミラー回転型カメラの前記カメラ用ミラーの相対角度変化を同一に、かつそれぞれの初期値をある決められた値に設定しておいた場合、前記カメラからの映像を何ら画像変換処理することなく前記モニタに出力するだけで、前記ファインダからは上下左右の正しい画像を見ることができる。
【0041】(請求項3)また、上記カメラシステムにおいて、前記モニタと前記モニタ用ミラーの間に円形の開口部を備えた円形窓を配置し、前記モニタに表示された画像の内、前記開口部に対応する領域の画像のみを、前記モニタ用ミラー及び前記ファインダを通してユーザに画像が提供されるようにした。
【0042】この構成では、前記ファインダごしに見える画像が、違和感のある回転矩形画像ではなく、前記モニタ用ミラーあるいは前記カメラ用ミラーの回転角度に関わらず常に円形画像が見える。
【0043】(請求項4)また、前記円形窓ではなく、矩形窓を前記モニタと前記モニタ用ミラーの間に配置し、前記モニタではなく前記筐体に固定した。
【0044】この構成では、前記ファインダごしに見える画像が、違和感のある回転矩形画像ではなく、前記モニタ用ミラーあるいは前記カメラ用ミラーの回転角度に関わらず常に矩形画像が見える。
【0045】(請求項5)また、前記円形窓または前記矩形窓を、前記ファインダと前記モニタ用ミラーの間に配置し、前記筐体に固定した。
【0046】この構成では、前記モニタに表示された画像の内、前記円形窓または前記矩形窓の開口部に対応する領域の画像のみを、前記モニタ用ミラー及び前記ファインダを通してユーザに画像が提供することができる。
【0047】(請求項6)さらに、本発明のカメラシステムは、前記ミラー回転型カメラと前記ミラー回転型表示装置を、前記カメラの光軸に沿った撮像方向と前記モニタの表示方向のなす角度が90°以下となるように配置し、前記カメラからの画像を、被写体の画像が前記ミラー回転型表示装置に左右上下に関して正しく表示されるように変換する画像変換手段を備えた構成とした。ミラー回転型カメラとミラー回転型表示装置の配置については、例えば、前記カメラの光軸に沿った撮像方向と前記モニタの表示方向の両方を鉛直上向きにする場合(両方向のなす角度は0°)などがある。
【0048】本発明のカメラシステムを設置する場所の制限や、ミラー回転型表示装置またはミラー回転型カメラに接続されているケーブルの出し方の制限などから、ミラー回転型表示装置とミラー回転型カメラの向きを変える必要が生じる場合が少なくない。しかし、上記構成及び請求項2記載の発明の構成を適宜選択することにより、ミラー回転型表示装置及びミラー回転型カメラを任意の向きに配置できる。
【0049】(請求項7)また、本発明のカメラシステムは、カメラと、前記カメラを少なくとも水平方向に回転させることができる雲台と、から構成される雲台回転型カメラと、前記カメラで撮像された画像を表示できるモニタと、前記モニタの前方にモニタの表示方向に対して45°近傍の角度で配置されたモニタ用ミラーと、前記モニタ用ミラーを介して前記モニタに表示された映像を視認できるファインダを備え、前記モニタの表示画面中央近傍から表示画面に対して垂直に延ばした軸回りに、前記モニタ用ミラーと共に回転可能な筐体と、から構成されるミラー回転型表示装置と、から構成した。
【0050】この構成では、前記カメラで撮像された画像を前記モニタに表示し、前記筐体の回転に応じて前記雲台が回転し、前記モニタ用ミラーは前記筐体に固定されており、前記筐体を回転させると、前記モニタ用ミラーが前記モニタの前方で前記モニタの表示方向回りに回転されるようにすることにより、カメラの撮像方向を少なくとも水平方向に自由に変更し、その撮像方向にある被写体の画像をミラー回転型表示装置において見ることができる。
【0051】さらに、ミラー回転型表示装置は、モニタ全体を回転させるのではなく、電気的接続が無く、かつ軽量なミラーのみを回転させる構成となっている。すなわち、回転部側に、電気的接続が必要不可欠で、かつ比較的重いモニタやカメラを含まない。したがって、装置、特に回転部の小型、軽量化を図れ、ひいては装置全体の小型化、構造単純化が実現できる。
【0052】(請求項8)前記課題を解決するための表示装置は、ユーザが筐体を回転操作すると、それに応じて表示画像が変化する表示装置であって、画像を表示できるモニタと、前記モニタの前方にモニタの表示方向に対して45°近傍の角度で配置されたモニタ用ミラーと、前記モニタ用ミラーを介して前記モニタに表示された映像を視認できるファインダを備え、前記モニタの表示画面中央近傍から表示画面に対して垂直に延ばした軸回りに、前記モニタ用ミラーと共に回転可能な筐体と、から構成されるミラー回転型表示装置と、前記モニタに表示するための画像全体を記憶しておく画像記憶手段と、前記筐体の回転に応じて前記画像全体から前記モニタに表示するべき画像を抽出するための画像抽出手段と、前記画像抽出手段で抽出された画像を、被写体が前記ミラー回転型表示装置に左右上下に関して正しく表示されるように変換する画像変換手段と、から構成される画像生成手段と、から構成される。
【0053】この構成では、前記画像生成手段で生成された画像を前記モニタに表示し、前記筐体の回転させることにより前記画像記憶手段に記憶された画像全体を観ることができる。
【0054】さらに、ミラー回転型表示装置は、モニタ全体を回転させるのではなく、電気的接続が無く、かつ軽量なミラーのみを回転させる構成となっている。すなわち、回転部側に、電気的接続が必要不可欠で、かつ比較的重いモニタやカメラを含まない。したがって、装置、特に回転部の小型、軽量化を図れ、ひいては装置全体の小型化、構造単純化が実現できる。
【0055】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0056】(第1の実施の形態)
〔外観〕図1は、本発明であるカメラシステムの第1の実施の形態の外観を示す図である。
【0057】図1を参照すると、本発明のカメラシステムの第1の実施の形態は、ミラー回転型表示装置100と、ミラー回転型カメラ200と、から構成される。
【0058】ユーザは、ファインダ108を覗いてミラー回転型カメラ200で撮像された画像を見ながら、把手106を把持してミラー回転型表示装置100を矢印Bのように回転させると、ミラー回転型カメラ200の周囲の様子を観察あるいは展望できる。
【0059】ミラー回転型表示装置100とミラー回転型カメラ200の間の映像信号及び角度情報を転送するケーブルを長くする、あるいは無線を用いれば、遠隔地にあるミラー回転型カメラ200の周囲の様子をミラー回転型表示装置100で観察あるいは展望できる。なお、図では、被写体がペンギンの場合を示している。これは、例えばミラー回転型カメラ200を水族館などのペンギン飼育スペースに設置しておくと、水族館を訪れた客がミラー回転型表示装置100を操作することにより、あたかもペンギンの仲間になったかのような体験ができるシステムを構築することができる。ミラー回転型カメラ200の高さをペンギンの身長程度にしておけば、より臨場感が増すであろう。
【0060】〔構成〕図2は、本発明であるカメラシステムの第1の実施の形態の構成を示す図である。
【0061】図2を参照すると、本発明のカメラシステムの第1の実施の形態は、カメラ201と、カメラ201の光軸と中心軸を同一にして配置されたリングギヤ206と、リングギヤ206に固定された支柱207と、カメラ201の前方にカメラ201の光軸に対して45°近傍の角度で支柱207に支持されたミラー202と、ミラー202をリングギヤ206を介してカメラ201の光軸回りに回転駆動させるモーター203と、リングギヤ206のカメラ201に対する光軸回りの回転角度及び原点位置を検出するためのエンコーダ204及び原点センサ205と、モーター203を回転制御するための制御回路208と、から構成されるミラー回転型カメラ200と、略円柱形状をした潜望鏡型の筐体110と、カメラ201から送られてくる映像信号を表示し、筐体110とは分離されたモニタ101と、モニタ101のほぼ中央を通って表示画面に垂直な直線と開口部の中心軸を同一にし、モニタ101に固定された円形窓103と、モニタ101のほぼ中央を通って表示画面に垂直な直線と中心軸を同一にし、かつ筐体110に固定されたリングギヤ106と、リングギヤ106に固定された支柱107と、モニタ101の前方にモニタ101のほぼ中央を通って表示画面に垂直な直線に対してほぼ45°近傍の角度で支柱107に支持され、モニタ101の表示画像を矢印C方向に反射するミラー102と、リングギヤ106の回転角度及び原点位置を検出するためのエンコーダ104及び原点センサ105と、ミラー102を介してモニタ101の画面を見るために筐体110に備えられたファインダ108と、ユーザが把持して筐体110を回転するために筐体110に備えられた把手109と、から構成されるミラー回転型表示装置100と、から構成される。
【0062】〔動作〕本実施の形態の動作について説明する。
【0063】ユーザは、ファインダ108を覗いてミラー102で反射されたモニタ101の画面を見ながら、把手109を把持して矢印A方向に操作し、筐体110を矢印B方向に回転させる。リングギヤ106は筐体110に固定されているため、筐体110の回転に伴ってリングギヤ106は回転し、リングギヤ106に固定された支柱107、支柱107に支持されたミラー102も同時に回転する。しかし、モニタ101は、筐体110とは分離しているので、固定されたままである。すなわち、ユーザ及びミラー回転型表示装置100全体が存在する床あるいは地面に対し、モニタ101は固定され、筐体及びそれに固定されたリングギヤ106、支柱107、ミラー102が回転する。もちろん、ユーザは、ファインダ108を覗ける場所に移動しながら、筐体110を回転させる。
【0064】筐体110が回転すると、エンコーダ104及び原点センサ105は、筐体110の回転角度を表す角度信号A及び原点検出を表す原点信号Aを制御回路208に送る。制御回路208は、角度信号A及び原点信号Aと、ミラー202の回転角度を表す角度信号B及び原点検出を表す原点信号Bを基に、筐体110の回転角度に応じてミラー202を矢印D方向に回転させる。カメラ201には、ミラー202を介して矢印E方向の被写体が撮像され、画像データが映像信号としてモニタ101に送られ、表示される。
【0065】筐体110の回転角度とミラー202の回転角度の対応方法としては、例えば、ユーザがファインダ108を覗く絶対方角(東西南北)と、ミラー202の絶対方角を合致させる、すなわち絶対方角が同一になるように対応付ける方法がある。また、相対角度変化を常に一致させておく、すなわち筐体110を右に90°回転させると、ミラー202も右に90°回転するというようにしておく方法がある。いずれにしても、ユーザにとっては、観察あるいは展望している方向を直感的に認識することができる。
【0066】〔撮像素子209と、ミラー202の回転角度θの定義〕カメラ201には、レンズを通して入射してくる外界からの光を電気信号に変換するための撮像素子209が内蔵されている。図3は、カメラ201、撮像素子209、レンズ210、ミラー202の構成と、ミラー202の回転角度を示す図である。右側の図は、矢視Aからみた図である。撮像素子209は、2次元的に配置された受光素子から成っており、各受光素子に入射した光の強度に応じた電気信号で構成される画像データを出力する。出力された画像データの各画素は、撮像素子209を構成する受光素子に対応している。各受光素子及びそれに対応する画像中の各画素は(X、Y)座標径で表すことができる。ここでは、矢視A、すなわちカメラ201の背面から見たときに、左上を(0、0)とし、水平右方向に(1、0)、(2、0)、・・・、(Xmax、0)、一段下の列を(0、1)、(1、1)、・・・、(Xmax、1)、一番右下の画素を(Xmax、Ymax)とした。このような座標系とした理由は、受光素子(0、0)で受光した光の強度をモニタ101の一番左上の画素(0、0)に表示されるようにし、受光素子(Xmax、Ymax)で受光した光の強度をモニタ101の一番右下の画素(Xmax、Ymax)に表示した時に(モニタ101に表示される画像上での座標系については後述)、画像の上下左右が正しくなるようにし、その対応が分かり易くするためである。
【0067】ミラー202の回転角度については、図3に示すように撮像素子209の各受光素子を表す(X、Y)座標系において、X方向に垂直かつY座標の正方向を向いた状態をθ=0°とし、矢視Aから見て時計回りの方向をθの正方向とする。
【0068】〔撮像画像とモニタ表示画像の関係〕次に被写体が撮像素子上に結像される様子について述べるが、図3に示したミラー回転型カメラ200の結像について説明する前に、一般的な縮小光学系の結像と、撮像素子で撮像された画像がモニタに表示される様子について、図4を用いて説明する。図4を参照すると、被写体(レンズ側から見て左側を向いているペンギン)からの反射光は、縮小光学系であるレンズを通ると上下左右が反転されて撮像素子の受光面に結像される。撮像素子は、撮像素子の受光面に向かって左下が(0、0)、右上が(Xmax、Ymax)となるように配置されている。受光素子(0、0)に対応する画素をモニタの左上に表示し、(1、0)、(2、0)を順に水平右方向に表示していき、受光素子(Xmax、Ymax)に対応する画素をモニタの右下に表示すると、モニタ画面は図のようになり、レンズ側から見た時と同じように左を向いたペンギンの画像が得られる。
【0069】次に、ミラー回転型カメラ200と同様に被写体からの反射光が、ミラー及びレンズを介して結像される様子を図5を用いて説明する。図5を参照すると、被写体(ミラー202側から見て左側を向いているペンギン)からの反射光は、ミラー202で反射され、レンズ210によって撮像素子209に結像される。撮像素子は、図示したように撮像素子の受光面に向かって左下が(0、0)、右上が(Xmax、Ymax)となるように配置されている。結像される様子を分かり易くするために、ミラー202及びミラー202とレンズ210の間にある仮想的な面である面Fにおける被写体の見え方を示しておいた。
【0070】図6は、撮像素子209で撮像された画像と、それがモニタ101に表示される様子を示す図である。撮像素子209の受光面上に結像された像は、撮像素子209によって電気信号に変換され画像データが得られる。この時、任意の受光素子(x、y)は、画像データ上の画素(x、y)になる。画像データは、図示するように画素(0、0)が左上、画素(Xmax、Ymax)が右下になるように配列されている。この画像データがモニタに表示されると図のようになる。
【0071】〔ファインダ108ごしに見えるモニタ画像〕図7は、ユーザがファインダ108及びミラー102を介してモニタ101に表示された画像を見ている様子を示す図である。モニタ101に表示された画像は、円形窓103の円形開口部を通してミラー102で反射され、ファインダ108から出力される。リングギヤ106の内径は、画像を遮蔽(しゃへい)することのないように十分に大きくしてある。ファインダ108ごしにユーザ見える画像は、円形窓108の開口部に対応する円形の領域となる。モニタ101の画像は、ミラー回転型カメラ200と異なり、縮小光学系を通ることはないので、光学的に上下左右が反転されることはない。
【0072】〔ミラー202を回転させた時の撮像素子209上での結像〕図8は、ミラー202を回転させた時のミラー回転型カメラ200と撮像素子209上の結像の様子を示す図である。図3〜図6を用いて説明したように、ミラー202がθ=0°の状態で撮像方向に存在する被写体(ミラー202側から見た時に左を向いているペンギン)からの反射光は、ミラー202で反射されレンズ210によって撮像素子209に結像される(図8左上)。撮像素子209上の結像は、受光面側から見ると、上下左右180°反転したものとなっている(図8左下)。次に、ミラー202がθ=αの状態で撮像方向に存在する被写体(ミラー202側から見た時に左を向いているペンギン)からの反射光は、ミラー202で反射されレンズ210によって撮像素子209に結像される(図8右上)。撮像素子209上の結像は、受光面側から見ると、被写体の上下方向(図中矢印方向)がθ=0°の時より反時計回りに角度αだけ回転したものとなっている(図8右下)。
【0073】〔ミラー202を回転させた時の入力画像〕図9は、ミラー102及びミラー202を回転させた時の、カメラ201からモニタ101に送られてくる入力画像と、モニタ101に表示される画像及びファインダ108ごしにユーザが見ることのできる画像の様子を示す図である。ミラー202がθ=0°とθ=αの時の撮像素子209上の結像(図8下段)は、撮像素子209で電気信号に変換され、入力画像データとしてモニタ101に送られる(図9上段)。この時、任意の受光素子(x、y)で取得された信号は画素(x、y)の輝度値となるようにしてある。
【0074】ミラー202がθ=0°の状態での入力画像は、被写体が上下180°反転したものとなっているが、左右は反転されていない(図9左上)。これは、撮像素子209の受光素子と入力画像の画素との対応付けに由来する。次に、ミラー202がθ=αだけ回転下状態で撮像された画像は、被写体がθ=0°の時から角度αだけ時計回りに回転したものとなる(図9右上。なお、図では、画像中央に被写体としてペンギンが表示されているが、これはペンギンがθ=0°の方向ではなく、角度α方向にいる場合を想定したものである)。
【0075】〔ミラー102の回転角度φの定義〕モニタ101に対するミラー102の相対角度φは、図9下段に示すように、ミラー102からファインダ108に向かう直線がモニタ101の縦方向と一致する時をφ=0°とし、モニタ101の画面に向かって時計回りの方向をφの正方向とする。
【0076】〔ミラー102及び202を回転させた時の出力画像〕ミラー202の回転角度θが0°の時の入力画像がモニタ101に表示されている場合、モニタ101とミラー102の相対角度φを0°とすれば、ファインダ108から見える画像は、もともとミラー回転型カメラ200が設置された位置から見た被写体の正立画像となる(図9左下)。次に、θ=αの場合は、φ=αとすることで、ファインダ108から見える画像は、もともとミラー回転型カメラ200が設置された位置から見た被写体の正立画像となる(図9右下)。
【0077】つまり、ミラー102の回転角度φとミラー202の回転角度θの初期値を双方とも0°としておき、ユーザがミラー102を任意の角度αだけ回転させた時、ミラー202がαだけ回転するように制御回路208を構成することにより、常にミラー回転型カメラ200が設置された位置から見た正立画像を、ファインダ108ごしにユーザに提供できることになる。
【0078】また、ミラー102の回転方向、すなわち筐体110の回転方向と、ミラー202の回転方向を一致させるためには、モニタ101の表示方向(図2では鉛直上向き)とカメラ201の撮像方向(図2では鉛直下向き)を、180°反転させておく必要がある(請求項2記載の発明)。これは、図4を用いて説明したように、ミラー202を介してカメラ201に入射された光束が、カメラ201のレンズによって上下左右反転されて撮像素子209に結像されることに由来する。したがって、もし、被写体からの光束が上下左右反転されない光学系を用いた場合は、その必要はない。なお、被写体からの光束が上下左右反転される光学系を用い、かつモニタ101の表示方向とカメラ201の撮像方向を一致させる場合については、本発明の第3の実施の形態として後述する。
【0079】なお、本実施の形態においては、図2に示したようにミラー回転型表示装置100内のモニタ101の表示方向を鉛直上向き、ミラー回転型カメラ200内のカメラ201の撮像方向を鉛直下向きとした。しかし、その逆、すなわちモニタ101の表示方向を鉛直下向き、カメラ201の撮像方向を鉛直上向きにしても何ら問題はない。さらに、ミラー回転型カメラ200をビル屋上や山頂などの高所に設置する場合、カメラ201の撮像方向を、下方を展望できるように鉛直上向きに対して90°以下の角度で傾けて設置しても良い。ミラー回転型表示装置100とミラー回転型カメラ200を設置する場所に応じて、適切な角度で設置すれば良い。請求項2記載の「・・・前記カメラの光軸に沿った撮像方向と前記モニタの表示方向のなす角度が90°以上270°以下となるようにミラー回転型カメラとミラー回転型表示装置を配置・・・」は、以上のことを一般的に表現したものである。
【0080】〔円形窓103の役割〕図10は、ミラー202の回転に伴うモニタ101の表示画像の回転の様子と、ミラー102の回転によってファインダ108ごしに見ることができる画像の様子を示す図である。図中の矢印は被写体の上下方向を示し、矢印の方向が鉛直上向きを表す。ミラー202を回転させた時にモニタ101に表示される画像は図のように回転されたものとなるが(図10上段)、ミラー102がミラー202と同じだけ回転していれば、ユーザからは常に被写体の上下方向と画像の上下方向が一致した正立画像がファインダ108ごしに見ることができる(図10中段)。ただし、ミラー102が十分大きい場合、ユーザからは回転された矩形画像が見えてしまうことになる。
【0081】ところで、ミラー102及び202が様々な角度をとる時のファインダ108ごしに見えるモニタ101の画面全体を、中心が同一になるように重ね合わせると、常に画面全体を含む円C2、常に画像が存在する円C1、円C1に内接する矩形S1、円C2に外接する矩形S2が存在する(図10下段)。したがって、例えば、モニタ101の画面の内、円C1に相当する領域だけをユーザに提供する場合は、円形窓103の開口部を円C1に対応したものとしておけばよい。そうすれば、違和感のある回転矩形画像ではなく、ミラー102及び202の回転角度に関わらず、常に円形の画像を見ることができる。ただし、円C1に対応する画像領域をユーザに提供する場合は、撮像された画像データの一部を表示しないことになり、画像データとしての情報量が少なくなる、すなわち画角が狭くなるということになる。
【0082】一方、円C2に対応した開口部をもつ円形窓103を用いても何ら問題はない。この場合は、円C2の領域内で矩形画像が回転されながら表示されるわけで、表示されない画像データが存在するわけでは無いが、ミラー102及び202の角度によって画像データが存在しない領域が生じてしまう。
【0083】図11は、円C1に対応した開口部をもつ円形窓103を用いたときの、ファインダ106、円形窓103、モニタ101の表示画像の様子を示す図である。図11は、ミラー102及び202が角度αだけ回転した場合であって、ファインダ106からは円形窓103の開口部に相当する円形の画像が正立して見えている。
【0084】なお、矩形S1及びS2に対応する領域をユーザに提供する場合については、本発明の第2の実施の形態として後述する。
【0085】以上のようにユーザは、筐体110を回転させることにより、ミラー202を見たい方向に向けることができ、同時にカメラ201からの映像をファインダ108ごしに見ることができる。すなわち、ミラー回転型表示装置100が設置されている場所にいながらにして、ミラー回転型カメラ200が設置されている場所から360°全方向を見ることが可能になる。さらに、従来技術で説明した光学潜望鏡や電子潜望鏡の場合と同様に、ユーザの向きとミラー回転型カメラ200の撮像方向の絶対方角を一致させておいたり、あるいは相対角度変化を一致させておくことにより、直感的な方角同定や方向変更が可能になる。
【0086】(第2の実施の形態)
〔構成〕図12は、本発明であるカメラシステムの第2の実施の形態の構成を示す図である。
【0087】図12と図2を参照して本実施の形態と第1の実施の形態を比較すると、それらの構成には異なる点が2つある。一つは、第1の実施の形態で用いられていた円形窓103の代わりに、第2の実施の形態では矩形窓103Sが用いられている点である。もう一つは、円形窓103がモニタ101側に固定されていた(つまり筐体110とは分離していた)のに対し、矩形窓103Sはリングギヤ106と一体、すなわち筐体110側に固定されている(リングギヤ106は、第1の実施の形態と同様に筐体110に固定されているから)ということである。それ以外については全て同じ構成となっている。
【0088】図13は、本発明の第2の実施の形態におけるミラー回転型表示装置100Sを上から見た図である。上側の図はミラー102のモニタ101に対する相対角度φ=0°の時であり、下側の図はφ=αの時の図である。矩形窓103Sは、その矩形開口部の各辺が、ミラー102の水平面への射影(図示されているミラー102の四角形)である矩形の各辺と平行になるように固定されている。ユーザが把手109を把持し、筐体110を回転させると、それに伴ってミラー102及び矩形窓103Sが回転する。以上のことより、矩形窓103S及びミラー102を介してユーザに提供されるモニタ101上の画像は、角度φに関わらず図14に示すように常に正立した矩形画像となる。
【0089】なお、第1の実施の形態における円形窓103は、モニタ101側に固定、すなわち筐体110とは分離されていた。しかし、円形窓を用いる場合は、モニタ101または筐体110のどちらに固定しても良い。なぜなら開口部が円であるから、筐体110と共に円形窓が回転してもユーザから見える開口部は常に円だからである。円形窓は、構造上さほど重くならないと思われるが、少しでも回転部(筐体110、ミラー102など)を軽量化するという意味から、第1の実施の形態ではモニタ101側に固定しておいた。
【0090】〔矩形窓103Sの開口部〕矩形窓103Sの矩形開口部は、例えば図10に示した矩形S1またはS2に対応する大きさにしておけば良い。矩形S1またはS2にするメリット/デメリットは、第1の実施の形態で述べたC1またはC2にするそれと同じである。図15は、矩形S1に対応する開口部を持つ矩形窓103Sを用いたときの、ファインダ108、矩形窓103S、モニタ101の画面及びユーザから見える画像の様子を示す図である。図は、筐体110を角度αだけ回転させた時のファインダ108から見える画像の様子を示している。
【0091】〔円形窓または矩形窓をファインダ108とミラー102の間に配置〕第1及び第2の実施の形態では、円形窓103または矩形窓103Sは、モニタ101とミラー102の間に配置されていた。しかし、円形窓103または矩形窓103Sを、ファインダ108とミラー102の間に配置しても何ら問題はない。ただし、当然、円形窓103と矩形窓103Sのどちらであっても筐体110側に固定しなければならない。
【0092】(第3の実施の形態)
〔構成、動作〕図16は、本発明であるカメラシステムの第3の実施の形態の構成を示す図である。
【0093】図16を参照すると、本実施の形態は、第1の実施の形態におけるミラー回転型表示装置100に画像変換手段111Aが加わったミラー回転型表示装置100Aと、ミラー回転型カメラ200と、から構成されている。図16と図2を参照して本実施の形態と第1の実施の形態を比較すると、それらの構成には異なる点が2つある。一つは、第1の実施の形態ではミラー回転型カメラ200内のカメラ201の向きが鉛直下向きだったのに対し、本実施の形態では鉛直上向きになっているという点である。もう一つは、ミラー回転型表示装置100に画像変換手段111Aが加わっていることである。
【0094】本実施の形態と第1の実施の形態では、上記2つの相違点以外の構成と、基本的な動作は同じなので詳細な説明は省略し、ミラー回転型カメラ200が、カメラ201の撮像方向が鉛直上向きに配置されていることに起因する画像変換手段111Aの必要性について以下で説明する。
【0095】〔撮像素子209への結像〕図17は、本実施の形態のミラー回転型カメラ200における結像の様子を示す図である。図17を参照すると、被写体(ミラー202側から見て左側を向いているペンギン)からの反射光は、ミラー202で反射され、レンズ210によって撮像素子209に結像される。撮像素子は、図示したように撮像素子の受光面に向かって右上が(0,0)、左下が(Xmax,Ymax)となるように配置されている。この配置は、第1の実施の形態における撮像素子209と同じである。結像される様子を分かり易くするために、ミラー202における被写体の見え方を示しておいた。
【0096】〔ミラー202を回転させた時の撮像素子209上での結像〕図18は、本実施の形態において、ミラー202を回転させた時のミラー回転型カメラ200と撮像素子209上での結像の様子を示す図である。
【0097】撮像素子209の各受光素子は、第1の実施の形態と同様に(X,Y)座標で表し、受光面に向かって右上を(0,0)とし、水平左方向に(1,0)、(2,0)、・・・、(Xmax,0)、一段下の列を(0,1)、(1,1)、・・・、(Xmax,1)、一番左下の画素を(Xmax,Ymax)とした。また、ミラー202のカメラ201に対する回転角度θは、撮像素子209の各受光素子を表す(X,Y)座標系において、X方向に垂直かつY座標の正方向を向いた状態をθ=0°とし、撮像素子209の受光面に向かう方向から見て時計回りをθの正方向とする。
【0098】ミラー202がθ=0°の状態で撮像方向に存在する被写体(ミラー202側から見た時に左を向いているペンギン)からの反射光は、ミラー202で反射されレンズ210によって撮像素子209に結像される(図18左上)。撮像素子209上の結像は、受光面側から見ると、上下左右が180°反転されていない、すなわちミラー202の位置から見た被写体の像が結ばれている。(図18左下)。次に、ミラー202がθ=αの状態で撮像方向に存在する被写体(ミラー202側から見た時に左を向いているペンギン)からの反射光は、ミラー202で反射されレンズ210によって撮像素子209に結像される(図18右上)。撮像素子209上の結像は、受光面側から見ると、被写体の上下方向(図中矢印方向)がθ=0°の時より時計回りに角度αだけ回転したものとなっている(図18右下)。
【0099】〔画像変換手段111Aでの画像変換処理〕撮像素子209の受光面上での結像は、電気信号に変換され画像データとなる。画像変換手段111Aは、この原画像データを変換処理してモニタ101に送る。以下、ミラー202がθ=αの時を例にとり、変換方式について図19を用いて説明する。
【0100】撮像素子209の受光面上に結ばれた像は、撮像素子209によって電気信号に変換され原画像データが生成される(図19左上→右上)。画像変換手段111Aは、その原画像データを画像中央を中心にして時計回りにθ=αだけ回転させる(図19右上→右中)。次に、画像中央を通る垂直軸を対象に左右反転変換した後(図19右中→左中)、画像中央を中心として反時計回りにθ=αだけ回転させる(図19左中→左下)。最後に、画像中央を通る水平軸を対象に上下反転変換して(図19左下→右下)得られる画像をモニタ101に送る。
【0101】上下左右の反転や回転変換処理は、極めて基本的な画像変換処理であり、各画素を表す座標(x,y)に変換行列を掛けることで、変換後の座標を計算できる。これらについては、本発明の本質ではないので説明を省略する。
【0102】モニタ101に表示された画像が、ファインダ108ごしにユーザからどのように見えるかは第1の実施の形態と同様であり、それについては図7や図9を用いて既に述べたので、ここでは説明を省略する。
【0103】〔第3の実施の形態のメリット〕以上のように、ミラー回転型表示装置100を、画像変換手段111Aを加えたミラー回転型表示装置100Aという構成とすることにより、ミラー回転型表示装置100Aとミラー回転型カメラ200を、モニタ101の表示方向とカメラ201の撮像方向を同一方向にして、特に鉛直上向きにして配置することが可能になる。
【0104】さて、本発明を実際の場面に適用する場合、ミラー回転型カメラ200は、図1に示したように床に置いたスタンドの先端に固定されることが少なくない。しかし、第1の実施の形態のようにカメラ201の撮像方向を下向きにしてミラー回転型カメラ200をスタンドに固定すると、図20に示すようにカメラ201、モーター203、エンコーダ204、原点センサ205などの接続ケーブルが、視野の一部をふさいでしまう。しかし、第3の実施の形態で説明したように、カメラ201の撮像方向を鉛直上向きに設置できれば、このような問題は回避できるのである。
【0105】なお、ミラー回転型カメラ200は、必ずしもスタンドに設置されるだけではない。例えば、図21のように天井から吊り下げる、あるいは天井に固定する場合も多い。このような場合では、接続ケーブルを天井側に配線すれば、第1の実施の形態のようにカメラ201の撮像方向が鉛直下向きでも、接続ケーブルが視野に入ってしまうということはない。つまり、ミラー回転型表示装置100とミラー回転型カメラ200を設置する場所の状況に応じて、第1及び第3の実施の形態を使い分け、さらにモニタ101とカメラ201のそれぞれの向きを決定すれば良い。
【0106】なお、本実施の形態においては、図16に示したようにミラー回転型表示装置100内のモニタ101の表示方向と、ミラー回転型カメラ200内のカメラ201の撮像方向の両方が鉛直上向きの場合を例にとり説明した。しかし、その逆、すなわちモニタ101の表示方向と、カメラ201の撮像方向の両方を鉛直下向きにしても何ら問題はない。さらに、ミラー回転型カメラ200をビル屋上や山頂などの高所に設置する場合、カメラ201の撮像方向を、下方を展望できるように鉛直方向に対して90°以下の角度で傾けて設置しても良い。ミラー回転型表示装置100とミラー回転型カメラ200を設置する場所に応じて、適切な角度で設置すれば良い。請求項6記載の「・・・前記カメラの光軸に沿った撮像方向と前記モニタの表示方向のなす角度が90°以下となるように前記ミラー回転型カメラと前記ミラー回転型表示装置を配置・・・」は、以上のことを一般的に表現したものである。
【0107】(第4の実施の形態)
〔構成〕図22は、本発明であるカメラシステムの第4の実施の形態の構成を示す図である。
【0108】図22を参照すると本実施の形態は、ミラー回転型表示装置100Bと、雲台回転型カメラ400と、から構成されている。ミラー回転型表示装置100Bは、第1の実施の形態におけるミラー回転型表示装置100に画像変換手段111Bが加わったものであり、それ以外の構成は同じである。一方、雲台回転型カメラ400も、第2の従来技術として説明した電子潜望鏡における雲台回転型カメラ400と同じである。
【0109】〔動作〕ユーザがミラー回転型表示装置100Bの筐体110を回転させると、筐体110の回転角度情報がエンコーダ104及び原点センサ108から制御回路208に送られる。制御回路208は、ミラー回転型表示装置100Bの回転角度情報と、雲台回転型カメラ400内のエンコーダ204及び原点センサ205からの角度情報に基づいてモーター203を制御する。
【0110】図23は、本実施の形態において、カメラ401を回転させた時の雲台回転型カメラ400と、カメラ401から出力される原画像の様子を示す図である。本実施の形態では、通常のカメラ(カメラ401)を水平に回転させて被写体を撮像する。したがって、カメラ401の回転角度に関わらず、被写体の上下方向と画像の上下方向は一致している。すなわち、第1から第3の実施の形態のように、被写体の上下方向が、画像の上下方向に対して回転することはない。
【0111】〔画像変換手段111Bでの画像変換処理〕画像変換手段111Bは、カメラ401から送られてきた原画像を変換してモニタ101に送る。画像変換手段111Bにおける変換処理を、カメラ401の回転角度がθ=αの時を例にとり、図24を用いて説明する。
【0112】カメラ401から送られてきた原画像は、まず、画像中央を通る水平軸に対して上下反転変換される。次に、画像中央を中心に時計回りにθ=αだけ回転変換し、モニタ101に送る。
【0113】モニタ101に表示された画像が、ファインダ108ごしにユーザからどのように見えるかは第1の実施の形態と同様であり、それについては図7や図9を用いて既に述べたので、ここでは説明を省略する。
【0114】(第5の実施の形態)
〔構成〕図25は、本発明であるカメラシステムの第5の実施の形態の構成を示す図である。
【0115】図25を参照すると本実施の形態は、ミラー回転型表示装置100と、画像生成手段600と、から構成されている。ミラー回転型表示装置100は、第1の実施の形態におけるミラー回転型表示装置100と同じ構成であり、詳細な説明は省略する。
【0116】〔動作〕ユーザが筐体110を回転させると、筐体110の回転角度情報がエンコーダ104及び原点センサ108から画像抽出手段602に送られる。画像抽出手段602は、筐体110の回転角度情報に基づいて、画像記憶手段601に記憶されている画像全体からモニタ101に表示するべき画像を抽出し、画像変換手段603に送る。画像変換手段603は、画像抽出手段602から送られてきた画像を、変換処理してモニタ101に送る。
【0117】〔画像生成手段600における画像の抽出と変換〕図26は、画像記憶手段601に記憶されている画像全体から、画像抽出手段602によってモニタ101に表示する画像が抽出され、さらに画像変換手段603によって画像変換処理される様子を示す図である。画像記憶手段601に記憶しておく画像としては、従来技術の説明において図32や図35に示したものと同じ水族館におけるペンギン飼育スペースの中から見た画像を例にとった。パノラマ画像の横方向は、ユーザが見たい方向、すなわち筐体110の回転角度に対応しており、0°〜360°の全方向になっている(図26上段)。
【0118】ユーザが筐体110を、ある基準位置から角度αだけ回転させたとすると、画像抽出手段602はパノラマ画像全体から角度αに対応する部分の画像を抽出する(図26中段)。抽出された画像は、画像変換手段603に送られ、まず、画像中央を通る水平軸を対象に上下反転変換される。次に、画像中央を中心として、時計回りに角度αだけ回転され(図26下段)、モニタ101に送られる。
【0119】モニタ101に表示された画像が、ファインダ108ごしにユーザからどのように見えるかは第1の実施の形態と同様であり、それについては図7や図9を用いて既に述べたので、ここでは説明を省略する。
【0120】以上、本発明の実施の形態について、5つの形態を説明した。なお、これらの実施の形態の説明では、見たい方向を水平方向に変更する(パン)場合についてのみ説明した。しかし、実際の装置では、画角を変更するズーム/ワイドや、撮像方向を垂直方向に変更する(チルト)ことも考えられる。しかし本発明は、ミラー回転型カメラが撮像方向を水平方向に変更した時に生じる画像の回転を、ミラー回転型表示装置によって相殺し、ユーザに正立画像を提供することに主眼をおいており、画角の変化や撮像方向の垂直方向変化による画像の変化とは無関係である。このため、上記実施の形態の説明では、撮像方向の水平方向変化についてのみ説明した。
【0121】また、ミラー回転型表示装置については、モニタが内蔵されており、ファインダを覗いて画像を見る略円柱形状をした潜望鏡型の表示装置として説明したが、モニタの代わりに液晶プロジェクタを用い、ミラーを回転させて周囲の壁に画像を表示する表示装置にすることもできる。
【0122】なお、ズーム/ワイドやチルトの操作については、ユーザが操作する筐体に、適切なユーザインタフェースを備えておけば実現できる。また、ミラー回転型カメラのミラーを水平/垂直回転駆動できる2軸機構としては、本出願人が本願出願以前に特許出願した特願平11−180941号「2軸駆動機構とそれを利用した画像入力装置及び光投射装置」が利用できる。
【0123】
【発明の効果】本発明によれば、被写体の方向と、ユーザが被写体、あるいは被写体が映っている画像を見る方向の絶対方角または相対角度変化が一致しているため、直感的な方向認識が可能になり、被写体が存在する空間全体の把握が容易になるという潜望鏡自体に備わっている効果だけではなく、下記記載の効果も奏する。
【0124】〔カメラの遠隔制御が可能〕本発明のカメラシステムは、電子的なカメラとモニタによって被写体を撮像、表示して構成されているため、光学潜望鏡では困難であったカメラの遠隔地設置が可能になる。第1の実施の形態の説明においても述べたように、例えばミラー回転型カメラを水族館のペンギン飼育スペースに設置すれば、飼育スペース内から見たペンギンの様子を飼育スペース外において見ることができる。もし、光学潜望鏡をペンギン飼育スペースに設置すると、ペンギン飼育スペースの真下または真上にユーザが入れる場所を設ける必要がある。
【0125】〔回転部が小型/軽量〕さらに、ミラー回転型表示装置とミラー回転型カメラの双方とも、モニタまたはカメラ全体を回転させるのではなく、モニタやカメラに比べて小型で軽量なミラーのみが回転するだけである。そのため、回転部を小型、軽量化することができ、ひいては装置全体を小型、軽量化できる。さらに、ミラー回転型カメラにおいては、カメラ全体を回転させる場合に比べて低トルクなモーターを適用でき、モーターの小型化、低コスト化が可能になる。一方、ミラー回転型表示装置においては、ユーザが回転操作する筐体(実施の形態の説明では筐体110)が小さく、軽くなるため、操作性が向上する。
【0126】〔ミラーには電気的接続が無い〕また、ミラーには小型、軽量だけではなく、電気的接続が無いという特徴もある。したがって、もし、筐体あるいはミラー回転型カメラのミラーをエンドレスに回転させたい場合、モニタやカメラ全体を回転させるためにはスリップリングなどを用いて回転部と被回転部の間に電気接続を設ける必要があるのに対し、本発明では回転するのがミラーだけなのでその必要が無い。
【0127】ところで、筐体やミラー回転型ミラーをエンドレス回転できることは、ユーザに対して操作の自由度が大きくなるというメリットがある。また、スリップリングを用いた場合に比べて、特に回転部と被回転部の間の摩擦を低減でき、耐久性が向上する。
【0128】〔画像変換不要〕ミラー回転型表示装置内のモニタの表示方向と、ミラー回転型カメラ内のカメラの撮像方向のなす角度を90°以上、すなわち逆方向としておくことにより、カメラで撮像された画像を変換処理することなく、そのままモニタに出力しても、ユーザがファインダごしに見える画像は上下左右の正しい正立画像となる。つまり、本発明によれば、撮像画像における被写体の上下方向が、ミラーの回転角度によって回転してしまうミラー回転型カメラを用いているにも関わらず、その画像をミラー回転型表示装置で見ることにより、画像変換処理を不要としている。
【0129】本来必要な画像変換処理とミラーの回転制御を同時に行うためには、通常パソコン等を用いて実現せざるを得ない。しかし、本発明では、ミラー回転制御を実現する制御回路(実施の形態の説明における制御回路208に相当する回路)があれば良い。したがって、パソコンほどの高機能CPUを必要とせず、装置全体を低コスト化できる。
【0130】〔ファインダから見える画像が回転矩形画像ではなく、常に円形画像〕また、ミラー回転型表示装置内のモニタとモニタ用ミラーの間に円形の開口部を備えた円形窓を配置し、モニタに表示された画像の内、円形窓の開口部に対応する領域の画像のみを、モニタ用ミラー及びファインダを通してユーザに画像が提供されるようにしたことにより、ファインダごしに見える画像が、違和感のある回転矩形画像ではなく、モニタ用ミラーあるいはカメラ用ミラーの回転角度に関わらず常に円形画像が見える。
【0131】〔ファインダから見える画像が回転矩形画像ではなく、常に非回転矩形画像〕また、円形窓ではなく、矩形窓をモニタとモニタ用ミラーの間に配置し、その矩形窓をモニタではなく筐体に固定したことにより、ファインダごしに見える画像が、違和感のある回転矩形画像ではなく、モニタ用ミラーあるいはカメラ用ミラーの回転角度に関わらず常に矩形画像が見える。
【0132】〔ファインダから見える画像が回転矩形画像ではなく、常に円形または非回転矩形画像〕また、円形窓または矩形窓を、ファインダとモニタ用ミラーの間に配置し、筐体に固定することにより、モニタに表示された画像の内、円形窓または矩形窓の開口部に対応する領域の画像のみを、モニタ用ミラー及びファインダを通してユーザに画像が提供することができる。
【0133】〔画像変換手段を設けることにより、ミラー回転型表示装置内のモニタの表示方向と、ミラー回転型カメラ内のカメラの撮像方向のなす角度を90°以下にして設置できる〕本発明のカメラシステムは、ミラー回転型カメラ内のカメラで撮像された画像を変換してミラー回転型表示装置内のモニタに表示することにより、ミラー回転型カメラとミラー回転型表示装置を、カメラの光軸に沿った撮像方向とモニタの表示方向のなす角度が90°以下となるように配置できる。例えば、カメラの光軸に沿った撮像方向とモニタの表示方向の両方を鉛直上向きにする(両方向のなす角度は0°)ことができる。
【0134】〔本発明あるいは請求項2記載の発明を適宜選択すると任意の向きで設置可能〕本発明のカメラシステムを設置する場所の制限や、ミラー回転型表示装置またはミラー回転型カメラに接続されているケーブルの出し方の制限などから、ミラー回転型表示装置とミラー回転型カメラの向きを変える必要が生じる場合が少なくない。しかし、本発明の構成あるいは請求項2記載の発明の構成を適宜選択することにより、ミラー回転型表示装置及びミラー回転型カメラを任意の向きに配置できる。
【0135】〔雲台回転型カメラ利用により、画像変換処理が若干簡単、市販雲台カメラの利用が可能〕本発明は、雲台回転型カメラと請求項1記載のミラー回転型表示装置を組み合わせたカメラシステムである。
【0136】ミラー回転型表示装置については、請求項1記載の発明の効果と同様の効果がある。
【0137】一方、雲台回転型カメラを用いることにより、下記効果を奏する。
【0138】雲台回転型カメラで撮像される画像は、ミラー回転型カメラのそれとは異なり、被写体と画像の上下方向が、カメラの回転角度に関わらず常に一致した正立画像となる。このため、ミラー回転型表示装置内のモニタに表示するための変換処理が、請求項6記載の発明における変換処理に比べて若干簡単になる。さらに、雲台回転型カメラは、様々なタイプが既に市販されており、それらを適用することにより本発明のシステム構築が容易かつ迅速になる。
【0139】〔ミラー回転型表示装置のメリットを生かした表示装置〕本発明の表示装置は、予め記憶された画像を抽出、変換処理して出力する画像生成手段と、請求項1記載のミラー回転型表示装置を組み合わせたものであり、ミラー回転型表示装置については、請求項1記載の発明の効果と同様の効果が期待できる。




 

 


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