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発明の名称 測光装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−228503(P2001−228503A)
公開日 平成13年8月24日(2001.8.24)
出願番号 特願2000−235356(P2000−235356)
出願日 平成12年8月3日(2000.8.3)
代理人 【識別番号】100081433
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 章夫
【テーマコード(参考)】
2G020
2G065
2H002
【Fターム(参考)】
2G020 AA08 DA13 DA31 DA34 DA65 
2G065 AA08 AB04 AB22 BA02 BA32 BB10 BB26 BC20 BC22 BC33 BC35 DA18
2H002 DB14 DB17 DB30 EB00 GA16 GA32 HA04 JA02
発明者 平井 勇 / 飯田 好一
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 視感度特性に近い分光感度特性の定常光測光手段と、前記定常光測光手段とは異なる分光感度特性の複数の測色用測光手段と、前記定常光測光手段の測光出力に基づいて被写体の露出量を決定する露出量決定手段と、前記複数の測色用測光手段の測光出力に基づいて被写体の色を判定し、かつ判定した色に基づいて露出補正量を決定する露出補正量決定手段とを備え、前記露出補正量決定手段は、測光領域を複数の領域に分割して各分割測光領域に対して前記測色用測光手段により測光する手段と、前記分割測光領域のそれぞれに対して被写体の色を判定する手段と、前記分割測光領域のそれぞれに対して露出補正量を演算する手段と、前記測光領域内での合焦された被写体位置に応じて前記演算された複数の露出補正量より一つの露出補正量を決定する手段とを備えることを特徴とする測光装置。
【請求項2】 前記測光領域内の複数の箇所での被写体を測距し、かつ前記複数の測距データから一つを選択して前記被写体に対して合焦する測距手段を備え、前記露出補正量は前記選択された測距データが得られた箇所の前記測光領域内の一つの前記分割測光領域の露出補正量を選択することを特徴とする請求項1に記載の測光装置。
【請求項3】 前記測光領域内の複数の箇所での被写体を測距し、かつ前記複数の測距データから一つを選択して前記被写体に対して合焦する測距手段を備え、前記露出補正量は前記複数の露出補正量のうち、前記選択された測距データが得られた箇所に近い前記分割測光領域の露出補正量に重み付けを行って露出補正量を演算することを特徴とする請求項1に記載の測光装置。
【請求項4】 前記重み付けを行った分割測光領域の露出補正量と、その他の分割測光領域の露出補正量との平均を求めて露出補正量を演算することを特徴とする請求項3に記載の測光装置。
【請求項5】 前記測距を行う前記測光領域内の複数の箇所は、前記測光領域内の複数の分割測光領域とは、少なくとも一箇所において一致していることを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載の測光装置。
【請求項6】 前記測色用測光手段は、青色光を測光する青色用測光センサと、緑色光を測光する緑色用測光センサと、赤色光を測光する赤色用測光センサとを含んで構成されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の測光装置。
【請求項7】 前記露出補正量決定手段は、前記複数の測色用測光手段の測光出力に基づいて黄色、マゼンタ色、シアン色、青色、緑色、赤色のうち、少なくとも黄色、青色、赤色を判定し、黄色を判定したときには露出補正量を露出オーバ方向に決定し、青色または赤色を判定したときには露出補正量を露出アンダー方向に決定することを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の測光装置。
【請求項8】 前記露出補正量決定手段は、マゼンタ色、シアン色、緑色を判定したときには露出補正量を零に決定することを特徴とする請求項7に記載の測光装置。
【請求項9】 前記複数の測色用測光手段は、一眼レフカメラのペンタプリズムの接眼光学系側に配置されており、前記一眼レフカメラの撮影視野を前記測光領域とし、かつ前記測距手段は撮影視野内に前記複数の測距箇所を設定していることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の測光装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は一眼レフカメラに適用して好適な測光装置に関し、特に自動焦点式カメラで合焦された被写体の色による反射率の相違による露出誤差を解消してカメラ撮影での適正露出を得ることを可能にした測光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年のカメラに備えられている測光装置は反射光式測光装置と称されるものが殆どであり、この反射光式測光装置は、被写体で反射された光をカメラの観察光学系を通して測光素子で測光し、この測光値に基づいて被写体の輝度を測定し、さらにこの測定値に基づいてカメラでの露出制御値を算出している。しかし、この種の測光装置は、その原理上被写体の光反射率を知ることができないため、被写体の光反射率を一定の値、例えば18%と仮定して露出制御値を算出することが行われている。このため、光反射率が18%よりも高い白っぽい被写体は高輝度に測定し、これに応じて露出を制限するためにアンダーに露光されてしまい、逆に光反射率が18%よりも低い黒っぽい被写体は露出を増加させるためにオーバに露光されてしまうことになる。また、このような被写体における光反射率の違いは、前記したような白っぽい場合或いは黒っぽい場合に限られるものではなく、被写体の色の相違によっても生じている。例えば、被写体の色が黄色の場合には、光反射率が70%にも達するため、標準露出を前記したように18%の被写体反射率におけると仮定すると、約2Evの露出アンダーとなる。逆に、被写体の色が青色の場合には光反射率が9%程度であるため、約1Evの露出オーバとなる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このため、従来の測光装置では、撮影者が被写体の光反射率を推測し、被写体が白っぽい場合、あるいは黄色のように光反射率が高い場合にはオーバ目に、また逆に被写体が黒っぽい場合、あるいは青色のように光反射率が低い場合にはアンダー目となるような露出補正を可能にした露出補正装置を備えた測光装置が提案されている。このような露出補正を行うことにより、前記した問題を解消することは可能であるが、このような被写体での光反射率を推測して露出補正を行うためにはある程度の経験や熟練を必要とし、全ての撮影者がこのような露出補正を行うことは実際には不可能であり、しかも露出補正に際して撮影者の手操作が必要とされることは、近年における自動撮影を可能にしたカメラの測光装置として好ましいものではない。特に、自動焦点式のカメラでは、被写体に対する合焦動作はカメラにおいて自動的に行われるが、その際にも撮影者は適正露出を得るためには合焦された被写体を確認した上で、その被写体の色ないし光反射率を推測することが要求されることになり、撮影操作が極めて煩雑なものになる。
【0004】本発明の目的は、被写体の光反射率の相違にかからわずカメラにおいて合焦された被写体に対する適正露出を可能とした測光装置を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の測光装置は、視感度特性に近い分光感度特性の定常光測光手段と、前記定常光測光手段とは異なる分光感度特性の複数の測色用測光手段と、前記定常光測光手段の測光出力に基づいて被写体の露出量を決定する露出量決定手段と、前記複数の測色用測光手段の測光出力に基づいて被写体の色を判定し、かつ判定した色に基づいて露出補正量を決定する露出補正量決定手段とを備え、前記露出補正量決定手段は、測光領域を複数の領域に分割して各分割測光領域に対して前記測色用測光手段により測光する手段と、前記分割測光領域のそれぞれに対して被写体の色を判定する手段と、前記分割測光領域のそれぞれに対して露出補正量を演算する手段と、前記測光領域内での合焦された被写体位置に応じて前記演算された複数の露出補正量より一つの露出補正量を決定する手段とを備えることを特徴とする。これにより、合焦された被写体の測光領域内での位置に基づいた適正な露出補正量が得られ、適正露出での撮影が実現できる。
【0006】ここで、一つの露出補正量を得るために、前記測光領域内の複数の箇所での被写体を測距し、かつ前記複数の測距データから一つを選択して前記被写体に対して合焦する測距手段を備え、前記露出補正量は前記選択された測距データが得られた箇所の前記測光領域内の一つの前記分割測光領域の露出補正量を選択する。これにより、合焦された被写体を測色し、その測色から得られる適正な露出補正量が得られ、当該被写体を適正な露出で撮影することが可能になる。
【0007】また、一つの露出補正量を得るために、前記測光領域内の複数の箇所での被写体を測距し、かつ前記複数の測距データから一つを選択して前記被写体に対して合焦する測距手段を備え、前記露出補正量は前記複数の露出補正量のうち、前記選択された測距データが得られた箇所に近い前記分割領域の露出補正量に重み付けを行って露出補正量を演算する。これにより、合焦された被写体及びその近傍の被写体の測色ないし露出補正量の演算が行われ、当該被写体及びその近傍の領域を適正な露出で撮影することが可能になる。例えば、露出補正量の演算では、前記重み付けを行った分割測光領域の露出補正量と、その他の分割測光領域の露出補正量との平均を求めて露出補正量を演算する。
【0008】また、本発明の測光装置を一眼レフカメラの測光装置として適用する場合に、前記複数の測色用測光手段は、一眼レフカメラのペンタプリズムの接眼光学系側に配置されており、前記一眼レフカメラの撮影視野を前記測光領域とし、かつ前記測距手段は撮影視野内に前記複数の測距箇所を設定することで、一眼レフカメラでの適正な露出による撮影が実現できる。
【0009】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1は本発明をレンズ交換式でかつ被写体に対して複数の箇所で測距を行って合焦を行う自動焦点式の一眼レフカメラの測光装置として適用した実施形態の模式的な斜視図、図2はその要部の側面構成図である。撮影レンズ2が着脱されるカメラボディ1内には、クイックリターンミラー3、ピントグラス4、ペンタプリズム(又はペンタミラー)5、及び接眼光学系6が内装されている。前記クイックリターンミラー3の一部はハーフミラー部3aとして構成され、撮影レンズ2で結像される被写体光の一部を前記ハーフミラー部3aを透過し、かつ補助反射ミラー7で反射してマルチ測距装置8に導いている。このマルチ測距装置8は後述するように、複数の箇所での測距を行い、かつその複数の測距データのいずれか一つを選択した上で被写体に対するAF(自動焦点)制御を行うために用いられる。また、前記ペンタプリズム5には、後述するように、前記接眼光学系6側の面の4箇所に合計4個の測光素子として機能する測光センサ9が配設されており、それぞれ前記撮影レンズ2により結像される被写体光の一部を受光して測光を行うように構成される。さらに、前記撮影レンズ2とカメラボディ1とは電気接点部10を介して相互に電気接続されており、前記撮影レンズ2に内蔵されているレンズROM11は、前記カメラボディ1に内蔵されているCPUで構成される制御回路20に電気接続されている。前記カメラボディ1の外面にはLCD(液晶)表示器21、レリーズボタン22を含む各種操作ボタンが設けられる。なお、カメラボディ1内に設けられているフィルムの巻上げ機構を始めとする他のカメラ機構については、ここでは説明を省略する。
【0010】前記4個の測光センサ9は、図3(a)にカメラ背面側から見た図を示すように、前記ペンタプリズム5の接眼光学系側の上部中央に配置された2個の測光センサ9D,9Gと、下側の左右端にそれぞれ1個ずつ配置された2個の測光センサ9B,9Rとで構成されている。前記各測光センサ9D,9G,9B,9RはFPC(フレキシブルプリント回路基板)91に搭載されて前記各位置に固定支持されており、かつ各測光センサ9D,9G,9B,9Rの前面に配置された集光レンズ92によってそれぞれ被写体像を各測光センサ9D,9G,9B,9Rの測光面に結像するように構成されている。また、前記各測光センサ9D,9G,9B,9Rはそれぞれ図4(a)のように、被写体画面を複数の領域、ここでは中心領域A0、その左右領域A1,A2、上下領域A3,A4、さらに四周囲領域A5の6つの測光エリアに区画し、測光面が前記各測光エリアA0〜A5に対応して分離形成されてアンプAMPと一体に形成されたプレーナ構造の測光ICチップとして形成されている。そして、図4(b)に示すように、各測光エリアA0〜A5に結像した被写体からの反射光量を測光するように構成されている。前記測光センサ9Gは測光面に緑色のフィルタが配設されて緑色光を主体に受光するG用の測光センサとして、他の1つの測光センサ9Bは測光面に青色のフィルタが配設されて青色光を主体に受光するB用の測光センサとして、さらに他の1つの測光センサ9Rには赤色のフィルタが配設されて赤色を主体に受光するR用の測光センサとしてそれぞれ構成されている。ここで前記3つのG用、B用、R用の各測光センサ9G,9B,9Rは測色素子として構成されており、各測光センサに配設されている緑色、青色、赤色のフィルタの分光透過率特性は、ここでは図5に示す特性のものが用いられており、それぞれ、ほぼ540nm、420nm、620nmに透過率ピークを有している。なお、残りの1つの測光センサ9Dには色フィルタは配設されていないが、視感度補正フィルタによりその分光受光特性は、図5のように500〜600nmの範囲に感度ピークを有する視感度分布特性に近い特性に設定され、定常光を測光する定常光用測光素子としての定常光用測光センサとして構成されている。
【0011】図6は前記カメラの主要部の回路構成を示すブロック回路図である。前記4つの測光センサ9D,9G,9B,9Rは制御回路20に対して、定常光とRGBの各色光を測光した測光値を出力する。また、前記マルチ測距装置8の出力を測距値として前記制御回路20に出力し、AF装置25による自動焦点制御を実行させる。一方、前記制御装置20には、前記レリーズボタン22の半押し、全押しに追従して順序的にオン動作される測光スイッチSWS、及びシャッタレリーズスイッチSWRからのスイッチ情報信号が入力され、レリーズボタン22の半押しによってオンする測光スイッチSWSからのスイッチ情報信号が入力されたときに、所要のアルゴリズムでの測光演算を行い、この演算に基づいて露出値を算出する。そして、この算出した露出値に基づいて露出制御装置23を制御し、撮影を実行する。また、算出した露出値は、表示ドライバ24を駆動して前記LCD表示器21に表示する。なお、前記制御回路20内には、後述する測光演算に必要とされる各種の値を予め記憶しているEEPROM(電気的に書き換え可能なROM)26と、一時的に各種データを記憶するRAM27が内蔵されている。
【0012】ここで、前記マルチ測距装置8は、被写体の複数箇所についてそれぞれ測距を行う構成とされており、例えば、この実施形態では図4(b)に示した測光エリアA0,A1,A2内にそれぞれ設定された測距点P0,P1,P2の測距を行うように構成されている。また、前記制御回路20での自動焦点制御では、測距点P0,P1,P2の各測距データをRAM27に記憶した上で、これらの測距データに基づいて、所定の条件を満たす測距点での測距データを選択し、その選択した測距データに基づいて当該測距点の被写体に対して撮影レンズ2を合焦させている。この合焦動作に際しては、例えば、3つの測距点P0,P1,P2のうち、測距データが最も近距離にある測距点を選択し、その選択した測距データに対して合焦を行う方式、あるいは中間の距離の測距データが得られる測距点に対して合焦を行う方式等、種々の方式での合焦が行われる。
【0013】以上の構成のカメラにおける測光装置の測光動作を説明する。図7は測光動作のゼネラルフローチャートであり、先ず、このゼネラルフローチャートを用いて測光の全体の流れを説明する。ステップS11においてレリーズボタン22の半押しによりオンされる測光スイッチSWSのオンを確認すると、レンズ通信処理S12を実行し、制御回路20はカメラボディ1に装着されている撮影レンズ2の固有情報を取り込む。この固有情報は撮影レンズ2の開放絞りやレンズ焦点距離等のように、撮影レンズ2の種類に応じて測光演算に影響を与える固有の情報として、撮影レンズ2に内蔵のレンズROM11から電気接点部10を介して入力される。次いで、測光センサ出力Bvd演算処理S13を実行する。この測光センサ出力Bvd演算処理S13では、撮影レンズ2及びカメラボディ1内のクイックリターンミラー3、ペンタプリズム5を通して前記各測光センサ9で測光して得られるアナログデータの測光値を、制御回路20での演算に用いることが可能なデジタルデータの測光値Bvdに変換演算する。次いで、前記測光センサ出力Bvd演算処理S13で得られた測光値Bvdと、レンズ通信処理S12で取り込んだ前記撮影レンズ2の固有情報とを用いて開放測光補正演算処理S14を実行し、撮影レンズ2の違いによる測光誤差を無くす。
【0014】次いで、露出値演算処理S15において、前記測光センサ出力Bvd演算処理S13で得られた定常光用測光センサ9Dでの測光値Bvdに基づき露出値Lvdを算出する。この露出値演算処理S15では、撮影時の条件、例えば、逆光撮影、撮影倍率、撮影シーン等に基づいて露出値Lvdを演算するためのパラメータを算出し、かつこのパラメータに基づいて露出値Lvdを算出する。また一方で、前記測光センサ出力Bvd演算処理S13で得られたRGBの各測光センサの測光値Bvdに基づいて測色処理S16を行い、被写体の色を測色するとともに、測色した色に基づく測色補正値CCを算出する。そして、露光値測色補正処理S17では、前記測色補正値CCに基づいて露出値演算処理S15で求めた露出値Lvdを補正する。しかる後、レリーズスイッチSWRのオンを確認すると(S18)、ステップS17で得られた露出値Lvdに基づいて露出制御装置23が露出制御を行い(S20)、カメラでの撮影を実行する。なお、レリーズスイッチSWRがオンされないときには、測光タイマのOFFを検出し(S19)、測光タイマにより所定時間が経過するまでは前記ステップS12以降のフローを繰り返し、所定時間が経過したときには、ステップS11に戻る。
【0015】以下、前記ゼネラルフローチャートの各処理を個々に説明する。先ず、レンズ通信処理S12のフローチャートを図8に示す。レンズ通信処理S12では、測光スイッチSWSのオンを制御回路20が検出すると、電気接点部10を介して撮影レンズ2のレンズROM11に対してアクセスし、当該レンズROM11に記憶されている撮影レンズ2の固有情報を読み出し(S101)、制御回路20のRAM27に格納する。ここで、撮影レンズの固有情報としては、「レンズ種類」,「レンズデータ」,「最短撮影距離」,「撮影距離」,「レンズ焦点距離」,「射出瞳位置」,「開放Fナンバー」,「開口効率」等のデータがレンズROMに記憶されており、この実施形態では前記制御回路20はこれらの情報のうち、少なくとも「レンズ焦点距離」,「射出瞳位置」,「開放絞り」,「開口効率」を読み出してRAM27に記憶する。
【0016】前記測光センサ出力Bvd演算処理S13のフローチャートを図9に示す。この測光センサ出力Bvd演算処理S13では、先ず、前記4個の測光センサ9D,9G,9B,9Rのうち、定常光用測光素子としての定常光用測光センサ9Dにおける図4に示した各測光エリアAi(i=0〜5)のそれぞれの出力電圧値(アナログデータ)をA/D変換した値Bvad〔i〕として得るとともに、測色素子としての、他の3個のG,B,R用の各測光センサ9G,9B,9Rの各測光エリアAi(i=0〜5)のそれぞれの出力電圧値(アナログデータ)をそれぞれA/D変換したBvad・g〔i〕、Bvad・b〔i〕、Bvad・r〔i〕を得る。しかる上で、前記定常光用測光センサ9DのA/D変換値Bvad〔i〕を輝度に応じた測光値Bvd(i)に調整する(ステップS111)。また、他の3個のG,B,R用の各測光センサ9G,9B,9RのA/D変換値Bvad・g〔i〕、Bvad・b〔i〕、Bvad・r〔i〕もそれぞれ輝度に応じた測光値Bvd・g〔i〕、Bvd・b〔i〕、Bvd・r〔i〕に調整する(S112)。なお、前記ステップS111,S112におけるA/D変換は、各出力電圧値(アナログデータ)を検出レベルに対応したデジタルデータに変換するという、通常行われているA/D変換技術が適用される。
【0017】前記開放測光補正演算処理S14のフローチャートを図10に示す。前記レンズ通信処理S12において、撮影レンズ2のレンズROM11から読み出して制御回路20のRAM27に記憶した「レンズ焦点距離」,「射出瞳位置」,「開放絞り」,「開口効率」に基づいて、開放測光補正値Mnd1〔i〕を算出する(S121)。この開放測光補正値Mnd〔i〕の算出方法は、本願出願人が先に特開昭63−271239号公報で提案しているところであるが、簡単に説明すれば、個々のカメラボディ毎の光学特性の違いと、前記「レンズ焦点距離」,「射出瞳位置」,「開放絞り」,「開口効率」のそれぞれとの違いに起因する基準測光値からのずれ量を補正するための補正値mv1,mv2,mv3,mv4をそれぞれ計算し、これらの補正値の総和mv1+mv2+mv3+mv4を開放測光補正値Mnd1〔i〕とする。また、この開放測光補正値Mnd1〔i〕は、測光センサ9G,9B,9Rに対応して、それぞれMnd1・g〔i〕、Mnd1・b〔i〕、Mnd1・r〔i〕とする。
【0018】しかる上で、前記測光センサ出力Bvd演算処理S13で得られた測光値Bvd〔i〕に前記開放測光補正値Mnd1〔i〕を加算し、その加算結果を新たな測光値Bvd〔i〕とする。すなわち、Bvd〔i〕=Bvd〔i〕+Mnd1〔i〕
の演算を行う(S121)。同様に、測光センサ出力Bvd演算処理S13で得られたG,B,R用の各測光センサ9G,9B,9Rの測光値Bvd・g〔i〕、Bvd・b〔i〕、Bvd・r〔i〕に対しても、それぞれ開放測光補正値Mnd1・g〔i〕、Mnd1・b〔i〕、Mnd1・r〔i〕を加算し、それぞれを新たな測光値とする。すなわち、Bvd・g〔i〕=Bvd・g〔i〕+Mnd1・g〔i〕
Bvd・b〔i〕=Bvd・b〔i〕+Mnd1・b〔i〕
Bvd・r〔i〕=Bvd・r〔i〕+Mnd1・r〔i〕
の演算を行う。この結果、各測光値はそれぞれ、撮影レンズ2とカメラボディ1との組合せによって生じる各撮影レンズ2の個体差による測光値への影響が解消された測光値となる(S122)。
【0019】前記露出値演算処理S15のフローチャートを図11に示す。この処理では、前処理までに得られた測光値のうち、測光値Bvd〔i〕に対し、実際に撮影を行う際の条件によって測光値を補正し、この補正により適正な露出値Lvdを得るための処理である。すなわち、測光エリアA0〜A5の各測光値Bvd〔i〕を相互に比較し、あるいは総体的に検出することで、撮影する状態が、逆光撮影、夕暮れ撮影、夜景撮影等のいずれの状態の蓋然性が高いものであるかを判定し、その判定結果に基づいて各測光値Bvd〔i〕に対して重み付けを行い、あるいは一つの測光値のみを採用する等の手法により、当該撮影状態に好適な露出値Lvdとして演算する処理である。この露出値を得るための補正手法としては、これまでにも種々の手法が提案されているが、この実施形態では、各測光値Bvd〔i〕から露出値算出用のパラメータを算出する(S131)。すなわち、パラメータの高輝度リミット(S132)、逆光判定(S133)、重み付けパラメータ算出(S134)、撮影倍率チェック(S135) 、撮影シーン判定(S136)、撮影シーン高輝度時プラス補正(S137)についてそれぞれの補正値を算出し、かつその算出したパラメータと前記測光値Bvd〔i〕とで露出値Lvdを算出する(S138)。
【0020】前記測色処理S16のフローチャートを図12に示す。この測色処理S16では、前記したように被写体の色を測色するとともに、測色した色に基づく測色補正値CCを算出する。この測色処理S16は、測色パラメータの初期化を行った後(S21)、被写体を照明している光源の色温度等によって測色値が相違するため、この光源の影響を無くすための補正値を得るための光源補正値演算処理S22と、得られた光源補正値により補正処理を行う光源差補正処理S23と、後工程の測色演算で用いるための測色パラメータを得るための測色パラメータ算出処理S24と、測色で使用する定数を設定するための測色定数設定処理S25と、前記各処理で得られた補正値、パラメータ、定数に基づいて測色判定を行なう測色判定処理S26と、判定された色に基づいて測光センサの各測光エリアA0〜A5のそれぞれにおける測色補正値CC〔i〕を演算する領域測色補正値演算処理S27と、各測光エリアのそれぞれの測色補正値CC〔i〕に基づいて全体としての測色補正値CCを演算するCC演算処理S28とを順序的に実行するフローとなっている。なお、この測色処理の詳細は後述する。
【0021】そして、図7に示した前記露出値測色補正処理S17では、前記測色処理S16で演算された測色補正値CCに基づいて露出値演算処理S15で求めた露出値Lvdを補正し、最終的な露出値Lvdとする。すなわち、Lvd=Lvd+CCの演算を実行する。
【0022】次に、前記測色処理S16の図12に示した前記した各処理S22〜S28について説明する。前記光源補正値演算処理S22のフローチャートを図13に示す。この光源補正値演算処理S22は測光センサ9のBvd値を基準設定する際に調整用光源(A光源)を使用しているため、実際に撮影を行う光源、主に太陽光を測光した場合におけるBvd値のずれを補正するためのものである。ここでは、G(緑色)を基準にして、Gに対するB(青色)とR(赤色)の相対的な光源補正値を求めて光源補正を行っている。先ず、GBRについて、光源データBvd・light・g、Bvd・light・b、Bvd・light・rを制御回路20のEEPROM26から読み込む(S141)。ついで、Gを基準としたときのB用の測光センサ9Bの光源調整値adj・sun・bと、同じくR用の測光センサ9Rの光源調整値adj・sun・rをそれぞれEEPROM26から読み出す(S142)。ここで、前記各光源調整値は次の通りである。
adj・sun・b=+8adj・sun・r=−4ただし、前記した測光センサ9の調整をA光源ではなく、太陽光相当の光源で行った場合には、これらの光源調整値はそれぞれ「0」となる。
【0023】しかる上で、前記光源データと光源調整値とから、B用の測光センサ9Bの光源補正値light・gbを、light・gb=Bvd・light・g−Bvd・light・b+adj・sun・bの式から求める。同様に、R用の測光センサ9Rの光源補正値light・grを、light・gr=Bvd・light・g−Bvd・light・r+adj・sun・rの式から求める。これにより、BとRの各光源補正値light・gb、light・grが求められる(S143,S144)。
【0024】前記光源差補正処理S23のフローチャートを図14に示す。ここでは、前記光源補正値演算処理S22で求められたBとRの各光源補正値に基づいて、B用の測光センサ9Bと、R用の測光センサ9Rの各測光エリアA0〜A5でそれぞれ測光して得られる測光値Bvd・b〔i〕とBvd・r〔i〕(i=0〜5)について光源差補正を行う。先ず、B用の測光センサ9Bの各測光エリアについて、Bvd・b〔i〕=Bvd・b〔i〕+light・gbを計算する(S151)。次いで、同様に、R用の測光センサ9Rの各測光エリアについて、Bvd・r〔i〕=Bvd・r〔i〕+light・grを計算する(S152)。これにより、B用とR用の各測光センサ9B,9Rの測光出力に補正が加えられることになり、G,B,R用の各測光センサ9G,9B,9Rの各測光出力は、太陽光に対して等しい測光特性に基準化される。
【0025】前記測色パラメータ算出処理S24のフローチャートを図15に示す。ここでは、光源差補正された各測光センサの出力から、後の処理フローでの測色判定で使用する測色パラメータを算出する。測色パラメータとして、G用の測色パラメータGf〔i〕、B用の測色パラメータBf〔i〕、R用の測色パラメータRf〔i〕が算出される(S161,S162,163)。算出式は次の通りである。
Gf〔i〕=Bvd・g〔i〕−(Bvd・b〔i〕+Bvd・r〔i〕)/2Bf〔i〕=Bvd・b〔i〕−(Bvd・g〔i〕+Bvd・r〔i〕)/2Rf〔i〕=Bvd・r〔i〕−(Bvd・b〔i〕+Bvd・g〔i〕)/2【0026】前記測色定数設定処理S25のフローチャートを図16に示す。同様に、ここでは後の処理フローでの測色判定で使用する測色定数をEEPROM26から読み出す。測色定数としては、測色判定用しきい値、測色判定用係数、測色補正値CC算出用係数、測色補正値CC算出用調整値である。各測色定数は次のように示される。
測色判定用しきい値:判定値・*1〔i〕
測色判定用係数:係数・#1〔i〕,係数・#2〔i〕
測色補正値CC算出用係数:CC係数・*1〔i〕
測色補正値CC算出用調整値:CC調整値・*1〔i〕
ここで、*はg,b,r,m,y,cを示し、#はg,b,rを示している。なお、gは緑色、bは青色、rは赤色であることはこれまでと同様であるが、mはマゼンタ色、yは黄色、cはシアン色を示している。また、この処理においては、各測光センサの各測光エリアA0〜A5のそれぞについて測色定数を設定しており、したがって、その処理フローとしては、最初にi=0に設定し(S171)、前記各設定値をEEPROM26から読み出した上で(S173〜S176)、iを1加算する演算(i=i+1)を行い(S177)、同様にi=5に達するまで繰り返し読み出す(S172)。なお、この読み出した値は制御回路20のRAM27に記憶する。なお、前記した各測色定数の一例を図17に示す。
【0027】前記測色判定処理S26を図18及び図19のフローチャートに基づいて説明する。この測色判定処理S26では、G,B,R用の各測光センサ9G,9B,9Rの各対応する測光エリアA0〜A5毎に測色を行っており、結果として各測光エリアA0〜A5で測光した被写体の色を判定している。すなわち、図18の左フローにおいて、i=0に設定し(S181)、以後i=5に達するまで(S182)、フローを繰り返す。ここで、色〔i〕は色パラメータとし、色・max〔i〕と色・min〔i〕はそれぞれ判定色パラメータとする。先ず、色パラメータ色〔i〕を無色とした上で(S183)、Rf〔i〕<判定値・c1〔i〕を判断する(S184)。条件を満たすときには、|Bf〔i〕−Gf〔i〕|<|係数・r1〔i〕×Rf〔i〕|を判断し(S185)、この条件を満たすときには、色・min〔i〕=Rf〔i〕とする(S186)。また、ステップS184,S185でいずれも条件を満たさないときには、Gf〔i〕<判定値・m1〔i〕を判断する(S187)。条件を満たすときには、|Bf〔i〕−Rf〔i〕|<|係数・g1〔i〕×Gf〔i〕|を判断し(S188)、この条件を満たすときには、色・min〔i〕=Gf〔i〕とする(S189)。また、ステップS187,S188でいずれも条件を満たさないときには、Gf〔i〕>判定値・mg〔i〕を判断する(S190)。条件を満たすときには、|Bf〔i〕−Rf〔i〕|<|係数・g2〔i〕×Gf〔i〕|を判断し(S191)、この条件を満たすときには、色・max〔i〕=Gf〔i〕とする(S192)。
【0028】さらに、図18の右フローにおいて、ステップS190,S191でいずれも条件を満たさないときには、Bf〔i〕>判定値・b1〔i〕を判断する(S193)。条件を満たすときには、|Gf〔i〕−Rf〔i〕|<|係数・b2〔i〕×Bf〔i〕|を判断し(S194)、この条件を満たすときには、色・max〔i〕=Bf〔i〕とする(S195)。また、ステップS193,S194でいずれも条件を満たさないときには、Rf〔i〕>判定値・r1〔i〕を判断する(S196)。条件を満たすときには、|Bf〔i〕−Gf〔i〕|<|係数・r2〔i〕×Rf〔i〕|を判断し(S197)、この条件を満たすときには、色・max〔i〕=Rf〔i〕とする(S198)。さらに、ステップS196,S197でいずれも条件を満たさないときには、Bf〔i〕<判定値・y1〔i〕を判断する(S199)。条件を満たすときには、|Gf〔i〕−Rf〔i〕|<|係数・b1〔i〕×Bf〔i〕|を判断し(S200)、この条件を満たすときには、色・min〔i〕=Bf〔i〕とする(S201)。このフローを前記したようにi=0〜5まで行うことで、各測光エリアA0〜A5についてそれぞれ色・max〔i〕と色・min〔i〕が得られる。
【0029】そして、得られた色・max〔i〕と色・min〔i〕について、図19のフローチャートにおいて、色・min〔i〕=Rf〔i〕を判断し(S202)、条件を満たすときには、色〔i〕=シアンとする(S203)。条件を満たさないときには、色・min〔i〕=Gf〔i〕を判断し(S204)、条件を満たすときには、色〔i〕=マゼンタとする(S205)。このとき、後段の色が優先されることになり、ステップS203において色〔i〕=シアンとした場合でも、ステップS205において色〔i〕=マゼンタとしたときには、マゼンタが優先され、色をマゼンタとする。以下、同様に、色・max〔i〕=Gf〔i〕のときには色〔i〕=緑色とし(S206,S207)、前工程でマゼンタとした場合でも、緑色が優先されることになる。さらに、同様に、色・max〔i〕=Bf〔i〕のときには色〔i〕=青色とし(S208,S209)、色・max〔i〕=Rf〔i〕のときには色〔i〕=赤色とし(S210,S211)、色・min〔i〕=Bf〔i〕のときには黄色とする(S212,S213)。結果として、黄色が最も優先されることになるが、これよりも前フローではフロー中における条件を満たす最終の色が当該測光エリアの色として判定されることになる。このフローについても、i=0〜5まで繰り返すことで(S214)、各測光エリアA0〜A5の色がそれぞれ判定される。
【0030】前記領域測色補正値演算処理S27は、判定された各測光エリアの色に基づいて、各測光エリア毎の被写体色の相違による測色補正値CC〔i〕を演算するものであり、図20にフローチャートを示す。ここでは、測色補正値CC〔i〕を予め設定した値を選択する場合を示している。すなわち、i=0に設定し(S221)、以後i=5に達するまで、フローを繰り返す(S222)。先ず、色〔i〕=無色であるかを判断し(S223)、条件を満たすときにはCC〔i〕=0とする(S224)。条件を満たさないときには、色〔i〕=シアンであるかを判断し(S225)、条件を満たすときにはCC〔i〕=Cとする(S226)。シアンでないときには、色〔i〕=マゼンタであるかを判断し(S227)、条件を満たすときにはCC〔i〕=Mとする(S228)。同様にして、色〔i〕がいずれの色であるかを順次判断し(S229,S231,S233,S235)、色〔i〕が緑色のときにはCC〔i〕=Gとし(S230)、色〔i〕が青色のときにはCC〔i〕=Bとし(S232)、色〔i〕が赤色のときにはCC〔i〕=Rとし(S234)、色〔i〕が黄色のときにはCC〔i〕=Yとする(S236)。しかる後、iを1加算し(S237)、このフローをi=0〜5まで繰り返すことで、各測光エリアA0〜A5における測色補正値CC〔i〕がそれぞれ演算される。このように得られた測色補正値CC〔i〕を、図21に示すようにY,M,C,B,G,Rのいずれかに対応させることで、測色補正値CC〔i〕を得ることができる。
【0031】しかる上で、各測光エリア毎に得られた測色補正値CC〔i〕と、マルチ測距装置8からの測距データに基づいて測色補正演算処理S28において最終的な測色補正値CCを演算する。このCC演算処理S28は、図22にフローチャートを示すように、制御回路20において選択された測距データを認識する。この測距データの選択では、前記したように、最も近距離の測距データを選択する場合、あるいは中間の測距データを選択する場合等、任意に設定されるが、いずれの場合でも測距点P0,P1,P2のうち、選択された測距データを出力した測距点を認識し、これを測距点情報として読み込む(S251)。そして、この読み込んだ測距点と、前記各測光エリアA0〜A5の各測色補正値CC〔i〕に基づいて測色補正値CCを演算する(S252)。
【0032】前記測色補正値CCの演算では、第1例の演算方法として、選択した測距点が含まれる測光エリアの測色補正値CC〔i〕をそのまま測色補正値CCとする。例えば、図4(b)に示した構成において、測距点P0の測距データが選択され、この測距データに基づいて撮影レンズ2での合焦が行われる場合には、当該測距点P0が含まれる測光エリアA0の測色補正値CC〔0〕を測色補正値CCとする。
【0033】あるいは、第2例の演算方法として、選択した測距点が含まれる測光エリア、あるいはこれに最も近い測光エリアの測色補正値CC〔i〕に大きな値の重み付けを行い、他の測光エリアの測色補正値CC〔i〕には重み付けを小さくした上で、これら測色補正値CC〔i〕の平均をとって測色補正値CCを演算する。例えば、図4(b)の測距点P0の測距データが選択されて合焦が行われ場合には、測距点P0が含まれる測光エリアA0に対して大きな重み付けを行う。一例として、CC=(CC〔0〕×4+{CC〔1〕+CC〔2〕+CC〔3〕+CC〔4〕}×3/4)÷7とする。
【0034】以上のように測色処理において、測色補正値CCを得ることができ、この測色補正値CCを、図7に示した露出値測色補正処理S17において、露出値演算処理S15で求めた露出値Lvdを補正し、最終的な露出値Lvdとする。この計算式は前記したように、Lvd=Lvd+CCである。そして、この補正された露出値Lvdに基づいて、露出制御装置において、カメラの露出制御を行うことにより、被写体の色の違い、換言すれば被写体の反射率の違いにかかわらず、反射率の影響を低減し、適正露出での撮影が可能となる。特に、測色用測光手段の測光出力により被写体の色として黄色を判定したときには露出補正量を露出オーバ方向に決定し、青色または赤色を判定したときには露出補正量を露出アンダー方向に決定することで、従来において特に顕著な問題となっていたこれらの色間の反射率の違いによる露出誤差を解消することが可能となる。また、本発明においては、測光領域を複数の測光エリアに分割し、これらの分割した各測光エリア毎に測光した測光値と、被写体に対して合焦を行った測距点が含まれる測光エリアとに基づいて露出値の決定と露出補正値の決定を行うことにより、合焦された被写体、すなわち、撮影しようとする重要な被写体の色に基づいて露出補正量を設定することができるため、重要な被写体を適正露出で撮影することが可能となる。
【0035】なお、被写体画面を複数の測光エリアに分割する形態として、図4に示した形態に限られるものではなく、例えば、図23に示すように、被写体画面を縦3横2に配列した均等な矩形サイズの複数の測光エリアA00〜A05に分割してもよい。したがって、このような測光エリアの構成では、前記実施形態と同じ位置に配置した測距点P1,P2は、測光エリアA00,A01に含まれることになり、測距点P0は測光エリアA00とA01の中間に位置されることになる。そのため、この構成では、測距点P0が選択されたときには、図22に示した第2例の演算方法、すなわち平均による測色補正値CCを演算し、測距点P1,P2が選択されたときには各測距点が含まれる測光エリアA00,A01に重み付けをした平均による演算、あるいは図22に示した第1例の演算方法のように各測光エリアの測色補正値CC〔i〕をそのまま測色補正値CCとして演算すれば、適正な露出補正量を決定することが可能である。
【0036】ここで、前記実施形態では、図3(a)に示したように、定常光用測光センサ9Dをペンタプリズム5の接眼光学系側の中央上部に配置しているので、被写体に対しては左右の中央位置に定常光用測光センサ9Dが位置されることになり、定常光用測光センサ9Dにおける測光感度分布を左右対称とし、測光の重要度の高い被写体中央部での測光精度を高いものにすることが可能である。すなわち、ペンタプリズム5の中央部では、撮影レンズ2の光軸とペンタプリズム5の接眼光学系6の光軸とのなす角度の差が小さくできるため、被写体の撮影画角をほぼ定常光用測光センサ9Dによって測光することが可能となるからである。
【0037】また、前記実施形態では、定常光測光を行うための定常光用測光センサ9DをB,G,R用の各測光センサ9B,9G,9Rとは別に独立した測光センサとして設けているが、G用の測光センサ9Gの測光特性は540nm近傍にピークを有しており、視感度分布特性に近い定常光用測光センサ9Dの特性に近いので、図3(b)に示すように、定常光用測光センサ9DをG用の測光センサ9Gで兼用してもよい。この場合には、図7に示したゼネラルフローの処理S11〜S15については、G用の測光センサ9Gの測光出力Bvad・gをBvadに置き換えて演算を行えばよい。このように、定常光用測光センサ9DをG用の測光センサ9Gで構成することにより、測光装置全体として3つの測光センサで構成することが可能となり、ペンタプリズムの接眼光学系側に配置する測光センサの数を図3(a)の構成の場合に比較して1個低減することができ、コストの低減が図れるとともに、測光センサの配置スペースを低減してカメラボディの小型化が可能となる。また、この場合に図3(b)のように、G用の測光センサ9Gを定常光用測光センサ9Dと同様にペンタプリズム5の接眼光学系側の中央上部に配置することにより、G用の測光センサ9Gにおける測光感度分布を左右対称として測光精度を高いものにすることも可能である。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、視感度特性に近い分光感度特性の定常光測光手段の測光出力に基づいて露出量決定手段が被写体の露出量を決定する一方で、定常光測光手段とは異なる分光感度特性の複数の測色用測光手段の測光出力に基づいて露出補正量決定手段が被写体の色を判定し、かつ判定した色に基づいて露出補正量を決定し、さらに決定された露出量を決定された露出補正量で補正して適正露出量を決定する構成であり、しかも、露出補正量決定に際しては、測光領域を複数の領域に分割して各分割測光領域に対して前記測色用測光手段により測光して被写体の色を判定し、かつ分割測光領域のそれぞれに対して露出補正量を演算した上で、測光領域内での合焦された被写体位置に応じて前記演算された複数の露出補正量より一つの露出補正量を決定しているので、被写体の色の相違、すなわち被写体の反射率の相違にかかわらず、適正な露出を決定することが可能になり、特に、合焦された被写体の測光領域内での位置に基づいた適正な露出補正量が得られ、適正露出でのカメラ撮影が実現できる。
【0039】また、本発明においては、一つの露出補正量を得るために、測距手段により測光領域内の複数の箇所での被写体を測距し、これら複数の測距データから一つを選択して被写体に対して合焦するとともに、選択された測距データが得られた箇所の分割測光領域を選択することにより、合焦された被写体を測色し、その測色から得られる適正な露出補正量が得られ、当該被写体を適正な露出で撮影することが可能になる。
【0040】あるいは、一つの露出補正量を得るために、測距手段により測光領域内の複数の箇所での被写体を測距し、これら複数の測距データから一つを選択して被写体に対して合焦するとともに、選択された測距データが得られた箇所に近い分割測光領域の露出補正量に重み付けを行って露出補正量を演算することにより、合焦された被写体及びその近傍の被写体の測色ないし露出補正量の演算が行われ、当該被写体及びその近傍の領域を適正な露出で撮影することが可能になる。
【0041】特に、本発明の測光装置を一眼レフカメラの測光装置として適用する場合に、複数の測色用測光手段を、一眼レフカメラのペンタプリズムの接眼光学系側に配置することで、一眼レフカメラの撮影視野を測光領域とし、かつ測距手段は撮影視野内に前記複数の測距箇所を設定することで、一眼レフカメラでの適正な露出による撮影が実現できる。




 

 


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