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発明の名称 アオリ装置を備えたアダプタ、撮影レンズ対応カメラ
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−194715(P2001−194715A)
公開日 平成13年7月19日(2001.7.19)
出願番号 特願2000−3224(P2000−3224)
出願日 平成12年1月12日(2000.1.12)
代理人 【識別番号】100083286
【弁理士】
【氏名又は名称】三浦 邦夫
【テーマコード(参考)】
2H002
2H044
2H101
2H105
【Fターム(参考)】
2H002 DB14 DB21 DB23 DB24 EB11 EB13 FB27 FB30 GA35 GA73 GA74 HA04 
2H044 AC02 AC03 AE10
2H101 EE03 EE08 EE14 EE21 EE22
2H105 CC14 CC16 CC17 EE31
発明者 佐藤 修 / 平井 勇 / 飯田 好一
要約 目的
アオリによって発生する測光、露出誤差を小さくできる、アオリ装置を備えたアダプタおよび撮影レンズと、カメラボディを提供する。

構成
TSアダプタ10に、そのアオリ動作を検出してアオリデータをカメラボディ100に出力するアダプタICを設け、アオリデータを受けたカメラボディ100のCPU101は、アオリデータに対応する露出補正値が0ではない場合は、アオリによる影響が大きい分割測光モードが選択されている場合は、影響が小さい中央重点測光モードに変更して露出演算する。
特許請求の範囲
【請求項1】 ティルト動作またはシフト動作の一方または両方の動作が可能なアオリ装置を備えたアダプタまたは撮影レンズの着脱が可能なカメラボディであって、複数の受光素子によって複数の領域を測光することができる測光手段と、分割測光モードおよび他の測光モードを有し、その中から一つの測光モードを選択する測光モード選択手段と、前記測光手段の複数の測光領域の測光値および選択された測光モードに基づいて露出値を演算する露出演算手段と、装着されたアオリ装置を備えたアダプタまたは撮影レンズの出力手段からアオリデータを入力する入力手段と、を備え、前記測光モード選択手段は、前記入力手段を介して入力したアオリデータがシフトまたはティルト有りとみなせるデータの場合は、分割測光モード以外の測光モードに強制変更することを特徴とするカメラボディ。
【請求項2】 前記他の測光モードには、中央重点測光モードまたはスポット測光モードが含まれていて、前記測光モード選択手段は、前記入力手段を介して入力したアオリデータがシフトまたはティルト無しのデータでなく、かつ中央重点測光モードおよびスポット測光モード以外の測光モードを選択している場合には、測光モードを中央重点測光モードに強制変更し、中央重点測光モードまたはスポット測光モードが選択されている場合には測光モードを変更しない請求項1記載のカメラボディ。
【請求項3】 前記測光モード選択手段は、前記アオリデータがシフトおよびティルト無しとみなせるデータの場合は、測光モードを変更しない請求項1または2記載のカメラボディ。
【請求項4】 前記カメラボディはさらに、アオリデータに対応する補正値を記憶した記憶手段を備え、前記露出演算手段は、前記入力したアオリデータに対応する補正値を前記記憶手段から読み出して、該補正値によって前記露出値を補正する請求項1から3のいずれか一項記載のカメラボディ。
【請求項5】 ティルト動作またはシフト動作の一方または両方の動作が可能なアオリ装置を備えたアダプタまたは撮影レンズの着脱が可能なカメラボディであって、複数の受光素子により複数の測光領域を測光することができる測光手段と、分割測光モードおよび他の測光モードを有し、その中から一つの測光モードを選択する測光モード選択手段と、前記測光手段の複数の測光領域の測光値および選択された測光モードに基づいて露出値を演算する露出演算手段と、装着されたアオリ装置を備えたアダプタまたは撮影レンズの出力手段からアオリ量に応じた露出補正値を入力する入力手段と、を備え、前記測光モード選択手段は、前記入力手段を介して入力した露出補正値が露出補正有りを示すデータである場合には、測光モードを分割測光モード以外の測光モードに強制変更することを特徴とするカメラボディ。
【請求項6】 前記他の測光モードには、中央重点測光モードまたはスポット測光モードが含まれていて、前記測光モード選択手段は、前記入力手段を介して入力した露出補正値が露出補正有りに相当する場合において、中央重点測光モードおよびスポット測光モード以外の測光モードを選択している場合には測光モードを中央重点測光モードに強制変更し、中央重点測光モードまたはスポット測光モードを選択している場合には測光モードを変更しない請求項5記載のカメラボディ。
【請求項7】 前記カメラボディは、前記測光手段の測光モードを複数の測光モードの中から選択する測光モード選択手段を備え、該測光モード選択手段によって選択された測光モードに応じて前記補正値を演算補正し、演算補正後の補正値によって前記測光値または露出値を補正する請求項5または6記載のカメラボディ。
【請求項8】 請求項1から7のいずれか一項記載のカメラボディに着脱自在に装着される、ティルト動作またはシフト動作の一方または両方の動作が可能なアオリ装置を備えたアダプタであって、該アダプタは、アオリ装置によるアオリ方向およびアオリ量を検出するアオリ検出手段と、前記アオリ検出手段が検出したアオリ方向およびアオリ量に関するアオリデータをカメラボディに出力する出力手段と、を備えたことを特徴とするアオリ装置を備えたアダプタ。
【請求項9】 請求項5から7のいずれか一項記載のカメラボディに着脱可能な、アオリ装置を備えたアダプタであって、該アダプタは、アオリ装置によるアオリ方向およびアオリ量を検出するアオリ検出手段と、アオリ方向およびアオリ量によって変化する露光量を補正する補正値を記憶した記憶手段と、前記アオリ検出手段が検出したアオリ方向およびアオリ量に基づいて対応する補正値を前記記憶手段から選択してカメラボディに出力する出力手段と、を備えたことを特徴とするアオリ装置を備えたアダプタ。
【請求項10】 前記記憶手段には、前記ティルト方向およびティルト量に対応する補正値および前記シフト方向およびシフト量に対応する補正値の一方または双方が書き込まれている請求項9記載のアオリ装置を備えたアダプタ。
【請求項11】 請求項1から4のいずれか一項記載のカメラボディに着脱可能な撮影レンズであって、アオリ装置と、該アオリ装置によるアオリ方向およびアオリ量を検出するアオリ検出手段と、前記アオリ検出手段が検出したアオリ方向およびアオリ量に関するアオリデータをカメラボディに出力する出力手段と、を備えたことを特徴とするアオリ装置を備えた撮影レンズ。
【請求項12】 請求項5から7のいずれか一項記載のカメラボディに着脱可能な撮影レンズであって、アオリ装置と、該アオリ装置によるアオリ方向およびアオリ量を検出するアオリ検出手段と、アオリ方向およびアオリ量によって変化する露光量を補正する補正値を記憶した記憶手段と、前記アオリ検出手段が検出したアオリ方向およびアオリ量に基づいて対応する補正値を前記記憶手段から選択してカメラボディに出力する出力手段と、を備えたことを特徴とするアオリ装置を備えた撮影レンズ。
【請求項13】 前記記憶手段には、前記ティルト方向およびティルト量に対応する補正値および前記シフト方向およびシフト量に対応する補正値の一方または双方が書き込まれている請求項12記載のアオリ装置を備えた撮影レンズ。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、アオリ装置を備えたアダプタ、撮影レンズを使用した際にアオリによって生じる測光、露出誤差の影響を少なくできる、カメラ、カメラボディに関する。
【0002】
【従来技術およびその問題点】奥行きのある被写体を撮影するときに被写界深度を調節したり、高層ビルなどを見上げてあるいは見下ろして撮影するときに遠近感の歪みを補正するために、レンズをフィルム面に対して傾けたり、平行に移動したりするアオリ装置を備えたアダプタや、アオリ装置を備えた撮影レンズが開発されている。しかし、アオリ装置によって撮影レンズをティルト、あるいはシフトさせると、例えば、フォーカシングスクリーンを測光するタイプのカメラの場合には、フォーカシングスクリーンへの光入射角が変化することにより、測光系(測光センサ)への到達光量が変化してしまう。同様に、フィルム面に到達する光量についてもケラレおよびCOS4θ則により光量変化を生じる。
【0003】そこで従来は、測光に対する影響を避けるために、アオリ操作をする前に測光し、アオリ後にその測光値に基づいて露出値を決めていた。そのため、測光時と、アオリ後の撮影時とで時間差が発生するので、被写体の照明状況が変化して、再度測光する必要が生じる場合がある。また、測光モードによっては、FNO.が同一であっても、ティルト、シフト前の像面平均照度と、ティルト、シフト後の像面平均照度とが大きく相違してしまい、露光量の誤差が大きくなるということが間々あった。
【0004】
【発明の目的】本発明は、このようなアオリ装置を備えたアダプタ、撮影レンズの問題に鑑みてなされたもので、アオリ操作を行った後に測光可能とし、アオリによって発生する測光誤差、露出誤差を小さくできる、アオリ装置を備えたアダプタおよび撮影レンズと、カメラボディを提供することを目的とする。
【0005】
【発明の概要】この目的を達成する本発明は、アオリ装置を備えたアダプタまたは撮影レンズの着脱が可能なカメラボディであって、複数の測光領域を備えた測光手段と、分割測光モードおよび他の測光モードを有し、その中から一つの測光モードを選択する測光モード選択手段と、前記測光手段の複数の測光領域の測光値および選択された測光モードに基づいて露出値を演算する露出演算手段と、装着されたアダプタまたは撮影レンズの出力手段からアオリデータを入力する入力手段と、を備え、前記測光モード選択手段は、前記入力手段を介して入力したアオリデータがシフトまたはティルト有りとみなせるデータの場合には、分割測光モードを選択していた場合は他の測光モードに強制変更すること、に特徴を有する。前記他の測光モードには、中央重点測光モードまたはスポット測光モードが含まれていて、前記測光モード選択手段は、前記入力手段を介して受けたアオリデータがシフトおよびティルト無しのデータでなく、中央重点測光モードおよびスポット測光モード以外の測光モードを選択している場合には測光モードを中央重点測光モードに強制変更し、中央重点測光モードまたはスポット測光モードが選択されている場合には変更しない構成にできる。なお、測光モード選択手段は、前記アオリデータがシフトおよびティルト無しとみなせるデータの場合は、測光モードを変更しない。
【0006】また、本発明は、アオリ装置を備えたアダプタまたは撮影レンズの着脱が可能なカメラボディであって、複数の測光領域を備えた測光手段と、分割測光モードおよび他の測光モードを有し、その中から一つの測光モードを選択する測光モード選択手段と、前記測光手段の複数の測光領域の測光値および選択された測光モードに基づいて露出値を演算する露出演算手段と、装着されたアダプタまたは撮影レンズの出力手段からアオリデータを入力する入力手段と、を備え、前記測光モード選択手段は、前記入力手段を介して入力したアオリデータがシフトまたはティルト有りとみなせるデータの場合には、分割測光モードを選択していたときは他の測光モードに強制変更することに特徴を有する。前記他の測光モードには、中央重点測光モードまたはスポット測光モードが含まれていて、前記測光モード選択手段は、前記入力手段を介して入力した露出補正値が露出補正無しに相当しない場合において、分割測光モードを選択している場合には測光モードを中央重点測光モードに強制変更し、中央重点測光モードまたはスポット測光モードを選択している場合には変更しない。
【0007】また本発明のカメラボディに着脱可能なアオリ装置を備えたアダプタ、撮影レンズは、アオリ装置によるアオリ方向およびアオリ量を検出するアオリ検出手段と、アオリ方向およびアオリ量によって変化する露光量を補正する補正値を記憶した記憶手段と、前記アオリ検出手段が検出したアオリ方向およびアオリ量に基づいて対応する露出補正値を前記記憶手段から選択してカメラボディに出力する出力手段とを備えることができる。この場合、カメラボディの測光モード選択手段は、分割測光モードが選択され、かつ露出補正値が露出補正無しでは無いと判断したときは、測光モードを他の測光モードに強制変更すること、に特徴を有する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下図面に基づいて本発明を説明する。図1および図2は、本発明を適用した一眼レフカメラのカメラボディの一実施例の平面図、および測光モード選択ダイヤルの構造を示す平面図である。カメラボディ100の上面右側には、シャッタ速度などを設定するシャッタダイヤル131が設けられ、このシャッタダイヤル131と同心に、測光モード選択ダイヤル133が設けられている。この測光モード選択ダイヤル133は、3箇所に回転可能であって、各箇所においてクリックストップ可能であり、各クリックストップ位置において対応する測光モードを選択する構成である。本実施例は、スポット測光モード、中央重点測光モードおよび分割測光モードの3個のモードの中から選択可能であって、選択した測光モードが分かるように、測光モード選択ダイヤル133に指標133Aを設け、測光モード選択ダイヤル133の各クリックストップ位置において指標133Aが指し示すカメラボディ上面に、対応するスポット測光モード、中央重点測光モード、分割測光モードをそれぞれ表示する絵135A、135B、135Cを設けてある。つまり、指標133Aが指し示す絵に対応する測光モードが選択されるように構成されている。
【0009】測光モード選択ダイヤル133は、シャッタダイヤル131の軸に嵌合される環状に形成されていて、その背面(カメラボディ内側の面)にブラシ接片141が固定され、カメラボディ100の外装板に2ビットの接片143A、143Bおよびグランド接片143Cを有するコード板143が固定されている。ブラシ141は常にグランド接片143Cに摺接し、各クリックストップ位置において、接片143A、143Bのいずれか一つまたはいずれにも接触しないように形成され、接片143A、143Bのレベルの組み合わせで測光モードを選択できるように形成されている。なお、図1において、符号137はシャッタボタン、符号139はレンズ、アダプタを装着するマウントである。
【0010】このカメラボディ100に着脱可能なアオリ装置を備えたアダプタおよび撮影レンズの構成について、図3〜図5を参照して説明する。図3は、アオリ装置としてシフト機構およびティルト機構を備えたティルト・シフト(アオリ)アダプタの一実施例を、異なるティルト・シフト状態で示す図である。ティルトもシフトもしていない初期状態を図3の(A)に、シフトのみした状態を図3の(B)に、ティルトのみした状態を図3の(C)に、シフト及びティルトした状態を図3の(D)に示した。このティルト・シフトアダプタ(以下「TSアダプタ」という)10は、カメラボディのマウントに着脱可能なボディ用マウント21を備えたマウント環20と、このマウント環20に対して設計上の光軸と直交する方向に直線シフト自在に連結されたシフト環30と、このシフト環30に固定されたティルト環受け枠40と、ティルト環受け枠40に対して、ティルト・シフトアダプタの設計上の光軸上に位置する曲率中心を中心として揺動自在に連結されたティルト環50とを備えている。ティルト環50には、撮影レンズのマウントに対して着脱可能なレンズ用マウント51を備えている。
【0011】マウント環20とシフト環30とは、設計上の光軸と直交する方向に直線的にスライド移動可能に形成されている。そしてシフト環30はマウント環20に対して、シフト環30にねじ込まれたシフト調節ねじ31によって、シフト自在および任意のシフト位置に固定可能に形成されている。
【0012】ティルト環受け枠40とティルト環50とは、互いに摺接する面が同一の曲率中心を持つ円筒状の凹面41、凸面52として形成されている。ティルト環50は、この曲率中心を中心として凸面52が凹面41と摺接しながらティルト可能に形成されている。そしてティルト環50はティルト環受け枠40に対して、ティルト環50にねじ込まれたティルト調節ねじ53によって、ティルト自在にかつ任意のティルト角に固定可能に形成されている。なお、図3(A)乃至(D)にはTSアダプタ10を単独で示してあるが、使用時には、レンズ用マウント51に撮影レンズが装着され、ボディ用マウント21を介してカメラボディに装着される。
【0013】TSアダプタ10と同一の機能を有するティルト・シフト(TS)機構部62を備えたティルト・シフトレンズ(TSレンズ)60の一実施例を図4、5に示した。このTS機構部62は、図3に示したTSアダプタ10と同一機能を有するので、同一の機能を有する部材には同一の符号を付して説明は省略し、異なる機能を有する部材について説明する。
【0014】TSレンズ60は、レンズ群、絞りなどを備えた撮影レンズ部61の後端部に、TS機構部62のティルト環50が固定されている。
【0015】一方、撮影レンズ部61のティルト環50側に、絞り機構を調整する絞り環63が回動可能に装着されている。マウント環20とシフト環30のシフト機構、ティルト環受け枠40とティルト環50のティルト機構は、図3に示したTSアダプタ10と同様である。ティルトもシフトもしていない初期状態を図4の(A)に、シフトのみした状態を図4の(B)に、ティルトのみした状態を図5の(A)に、シフトおよびティルトした状態を図5の(B)に示した。
【0016】以上は、本発明の実施の形態のTSアダプタ10およびTSレンズ60の外観である。なお、本発明の一実施の形態では、詳細は図示しないが、マウント環20は、設計上の光軸を中心としてボディ用マウント21に対して回転可能に、例えば左右方向に90゜回転可能に形成することが可能であり、中央位置、左右90゜回転位置において係止するクリックストップ機構を備えることが望ましい。この場合TSアダプタ10、TSレンズ60には、マウント環20が中央位置から左右に90゜回転したときは、回転した位置でのシフト方向およびティルト方向をカメラ正位置に対するシフト方向およびティルト方向に変換する変換機能を備える。
【0017】図10〜13には、このTSレンズ60を一眼レフカメラに装着してシフトおよびティルトさせたときに、シフトもティルトもさせていない初期状態の露光量を基準として露光量差が変化する様子をグラフで示してある。図10はカメラボディ正位置に対して横方向(左右方向)にシフトさせた場合の露光量差の変化状態を示し、図11はカメラボディ正位置に対して縦方向(上下方向)にシフトさせた場合の露光量差の変化状態を示している。図12は、カメラボディ正位置に対して左右方向にティルトさせた場合の露光量差の変化状態を示し、図13はカメラボディ正位置に対して上下方向にティルトさせた場合の露光量差の変化状態を示している。
【0018】図10および図11において、太線は中央重点測光モードによって測光したときの露光量差を示し、細線はスポット測光モードによって測光したときの露光量差を示している。図10からは、撮影レンズ部61をカメラボディ正位置に対して横方向にシフトさせると、撮影レンズ部61の実際の光軸が、設計上の光軸と一致する初期位置から左右にシフトするに従って、対称的に露光量差が増加することが分かる。図示実施例において中央重点測光モードでは、初期位置の露光量差を基準(±0)にすると、撮影レンズ部61が左右に5mmシフトすると露光量差は約2/8EV増加し、左右に10mmシフトすると露光量差は約6/8EV増加していることが分かる。同様にスポット測光モードでは、撮影レンズ部61が左右に5mmシフトすると露光量差は約0.5EV増加し、左右に10mmシフトすると露光量差は約1.5EV増加していることが分かる。
【0019】図11からは、撮影レンズ部61をカメラボディ正位置に対して上下方向にシフトさせる場合、初期位置から下方にシフトさせると露光量差がプラス(+)側に増加するが、上方にシフトさせると露光量差がマイナス(−)側に増加していることが分かる。変化の度合いはこの実施例では、中央重点測光モードよりもスポット測光モードの方が大きいことが分かる。
【0020】図12からは、撮影レンズ部61をカメラボディ正位置に対して横方向にティルトさせると、撮影レンズ部61の実際の光軸が、設計上の光軸と一致する初期位置から左または右にティルトするに従って、対称的に露光量差が増加することが分かる。
【0021】一方、撮影レンズ部61をカメラボディ正位置に対して上下方向にティルトさせると、初期位置から下方にはティルトするほど露光量差が+側に増加するが、上方にティルトさせると、逆にティルトするほど露光量差が−側に増加していることが分かる(図13参照)。
【0022】上下方向にシフト、ティルトしたときに方向によって露光量差が相違するのは、シフト、ティルト方向によって被写体光束がメインミラー、ペンタプリズムなどでけられる量に相違を生じ、また光束の方向が変化することで、測光出力が変化するからである。
【0023】以上のグラフから分かるように、撮影レンズをシフト、ティルトさせると、測光手段の受光光量が変動し、測光値が変動する。そこで本発明の実施の形態は、TSアダプタ、TSレンズをシフト、ティルトさせたときに測光手段の受光光量が変動している場合は、変動の影響を受ける測光モードを選択しないように、または変動の影響が大きい測光モードが選択されている場合は変動の影響が少ない測光モードに変更することに特徴を有する。また、測光モードを変更したときは、その旨を表示手段、例えばファインダ内表示手段によって表示することが望ましい。
【0024】本発明の第1の実施の形態のTSアダプタ、TSレンズおよびカメラボディは、TSアダプタ、TSレンズ側には、ティルト・シフト方向、ティルト・シフト量検出手段が検出したティルト・シフト方向およびティルト・シフト量に関するアオリデータをカメラボディに出力(送信)する出力手段を設け、カメラボディ側には、TSアダプタ、TSレンズの出力手段からアオリデータを入力する入力手段を設け、さらにTSアダプタ、TSレンズから入力するアオリデータに対応する露出補正値を書き込んだメモリを搭載し、入力したアオリデータが実質0でないときは、分割測光モードが選択されている場合はそれ以外の測光モード、例えば中央重点測光モードを強制選択する測光モード強制選択手段を備えた構成とする。
【0025】また、本発明の第2の実施の形態のTSアダプタ、TSレンズおよびカメラボディは、TSアダプタ、TSレンズ側には、予めティルト・シフト方向およびティルト・シフト量に対応する補正値を書き込んだメモリを搭載し、ティルト・シフト方向およびティルト・シフト方向量検出手段が検出したティルト・シフト方向およびティルト・シフト方向量に対応する補正値を選択してカメラボディ側に出力し、カメラボディ側は、この入力した補正値が実質0でないときは、分割測光モードが選択されている場合はそれ以外の測光モード、例えば中央重点測光モードを強制選択する測光モード強制選択手段を備えた構成とする。
【0026】次に、このティルト・シフトアダプタ(以下「TSアダプタ」)、ティルト・シフトレンズ(以下「TSレンズ」)およびこれらのTSアダプタ、TSレンズが装着されたときに露出補正が可能なカメラボディの要部の回路構成について説明する。
【0027】図6には、本発明を適用した一眼レフカメラの一実施の形態の主要回路をブロックで示してある。なお、この一眼レフカメラの光学系、機械構成は公知なので図示しない。このカメラボディ100は、カメラ全体の動作を統括的に制御する制御手段としてのCPU101、撮影レンズとの間でデータ通信を行い、被写体輝度測定用の測光IC105、TTL調光用センサ109を制御する、入出力手段としての機能も有するDPU103を備えている。なお、本実施例の測光IC105は、6分割の測光センサを備えている。
【0028】CPU101のスイッチ入力端子には、測光スイッチSWS、レリーズスイッチSWRなど撮影者が操作するスイッチ群、裏蓋の開閉に連動する裏蓋スイッチなど、カメラの所定の動作によってオン/オフするスイッチ群などを含むスイッチ回路111が接続されている。さらにCPU101には、撮影に関する所定の情報、たとえば設定された撮影モード、撮影枚数などのデータが書き込まれるEEPROM125や、撮影モード、撮影枚数、バッテリの状態などを表示するLCD127が接続されている。
【0029】DPU103は2本の測光モード選択ポートを有し、これらのポートは、接片143A、143Bに接続されている。DPU103は、測光モード選択ポートのレベルの組み合わせを検知して測光モードを判別し、判別した測光モードをCPU101に送る。
【0030】さらにDPU103は、DPU端子CONTL/Vdd、Fmin1/SCK、Fmin2/DATA、Fmin3/RES、Fmax2、Fmax1、A/Mを備え、これらの端子は、ボディ用マウントに装着された、複数のピン群からなるKAピンの各ピンと接続されている。これらの端子のうち、DPU端子 CONTL/Vdd、Fmin1/SCK、Fmin2/DATA、Fmin3/RESによって、例えばレンズIC203を有する撮影レンズ200が装着されたときには所定のシリアル通信を実行してレンズ情報を受信する。DPU端子Fmax2、Fmax1、A/Mは、主にレンズ通信ができない撮影レンズの情報を入力するための入力端子であって、DPU端子Fmax2、Fmax1によって撮影レンズの最小F値を入力し、DPU端子A/Mによって撮影レンズの絞りがオート絞り(自動絞り)であるのかマニュアル絞り(手動絞り)であるのかの別を入力する。また、開放F値に関してはDPU端子Fmin1/SCK、Fmin2/DATA、Fmin3/RESを兼用して用いる。
【0031】符号129は絞り環ボリューム(AVVR)であって、装着された撮影レンズの絞り環の回転に連動回転して抵抗値が変化し、回転位置に応じた抵抗値によって、開放測光ポジションか、絞り込み測光ポジションが設定される。そして、CPU101は、この絞り環ボリューム129の抵抗値を検出して、絞り込み測光ポジションであることを検出すると、標準レンズに対する測光補正量を設定する。開放測光ポジションでは、設定絞り値を、絞り環の回動位置に対応する抵抗値(絞り環ボリュームデータAVVR)によって設定する。なお、絞り環ボリューム129は、通常の撮影レンズの場合は初期位置から回転するように形成されているが、TSアダプタ10は、初期位置から全く回転させないように形成され、TSレンズ60は開放測光ポジションが無く、常に絞り込み測光の構成とする。
【0032】この一眼レフカメラの基本的動作は、次の通りである。図示しないがカメラボディにフィルムが装填され、裏蓋が閉じられて裏蓋スイッチがオンからオフに変化すると、CPU101は、裏蓋が閉じられたことをスイッチ回路111を介して検知する。するとCPU101は、モータドライバ115を介してフィルムワインドモータWMを起動してフィルムのローディング処理を実行し、ローディング処理と並行してモータドライバ115を介してメカチャージモータMMを起動してミラーをアップダウンさせるミラーチャージばね、およびシャッタ先幕および後幕を走行させるシャッタばねをチャージする。
【0033】測光スイッチSWSがオンすると、測光IC105から被写体輝度信号を入力してフィルム感度等に基づいて絞り値およびシャッタ速度を演算し、CCD107を駆動してビデオデータを入力し、ビデオデータに基づいてデフォーカス量を演算し、デフォーカス量に基づいてAFモータ駆動量を演算し、演算したAFモータ駆動量に基づいて、モータドライバ113を介してAFモータAMを作動させる。AFモータAMの回転は、不図示の伝達機構を介して撮影レンズ200の焦点レンズ駆動機構に伝達され、焦点調節レンズ群を合焦位置に移動させる。
【0034】レリーズスイッチSWRがオンすると、CPU101は、先幕、後幕マグネットESMg1、ESMg2に通電して、シャッタ先幕および後幕を電磁力によって係止し、レリーズマグネットRMgに通電して、シャッタ先幕、後幕チャージばね、およびミラーチャージばねの機械的係止を解除する。そして、CPU101は、ミラーチャージばねの復元力によって上昇するミラーに連動して駆動されるレンズ絞り駆動桿の駆動量をEE回路117が出力するパルス数としてカウントし、カウント値が演算によって求めた所定絞り値に対応する値に達したときに、絞りマグネットに通電してレンズ絞り駆動桿を停止させる。そしてCPU101は、ミラーアップが完了したことを検知したら、先幕マグネットESMg1への通電を遮断してシャッタ先幕を走行させて露光を開始させ、先に演算したシャッタ速度(露光時間)が経過したら、後幕マグネットESMg2への通電を遮断してシャッタ後幕を走行させて露光を終了させる。 その後、フィルムワインドモータWMを起動してフィルムを1コマ分巻き上げ、メカチャージモータMMを起動してミラーチャージばね、およびシャッタばねをチャージする。
【0035】一方、アオリ装置を有しない通常の撮影レンズ200は、不図示の焦点調節レンズ群の位置を検知する距離コード板205を備えている。距離コード板205が検知した焦点調節レンズ群の位置は、レンズIC203に入力される。本実施例では、焦点調節レンズ群の位置を3ビットのコードで検知している。つまり、撮影距離を8個のゾーンに分割して、焦点調節レンズ群がどのゾーンに位置しているかを距離コード板205の3ビットコードによって検知することができる。また、この撮影レンズ200は、焦点距離検知手段として、変倍レンズ群の位置を検知するズームコード板206を備えている。レンズIC203は、撮影レンズ200の焦点距離に対応するデータを書き込んだページメモリ(ROM203a)を備えていて、変倍レンズ群の位置をズームコード板206を介して検出し、その検出位置に対応するデータをROM203aから読み込む。
【0036】レンズIC203は、レンズIC端子Vdd、SCK、SIO、RESを備えている。これらの端子は、撮影レンズおよびカメラボディのマウントに設けられたKAピンとの接触を介して、DPU103のDPU端子CONTL/Vdd、Fmin1/SCK、Fmin2/DATA、Fmin3/RESと接続される。そしてこれらの端子の接続を介してレンズIC203とDPU103との間で通信が実行され、焦点距離データなどのデータの送受信がされる。
【0037】図7は、ティルト・シフト機構を有しない通常の撮影レンズ200を直接カメラボディに装着した場合の通信インターフェースの概要を示すブロック図である。レンズIC203の6個の入力端子Zoom1〜6にズームコード板206が接続され、3個の入力端子DIS1〜3に、距離コード板205が接続されている。この実施例では、レンズIC203がDPU103からデータ読み込み要求を受けると、レンズIC203は、距離コード板205、ズームコード板206で指定されたROM203aの対応ページに書き込まれたデータを順に読み出してDPU103に出力する。
【0038】端子間の電気信号に関してより詳細に説明すると、レンズIC端子VddにはDPU端子CONTL/Vddから正の定電圧が供給され、レンズIC端子SCKにはDPU端子Fmin1/SCKからクロックが入力され、レンズIC端子SIOからDPU端子Fmin2/DATAには前記クロックに同期して所定のデータが転送され、レンズIC端子RESにはDPU端子Fmin3/RESからリセット信号が入力される。
【0039】図8には、この撮影レンズ200を、TSアダプタ10を介してカメラボディ100に装着したときの通信インターフェース周辺の様子を示している。TSアダプタ10は、初期位置からのシフト方向及びそのシフト量を検出するシフト検出手段と、ティルト方向及びティルト量を検出するティルト検出手段を含むアオリ検出機構15を備えている。アオリ検出機構15は公知の機構、例えばコード板およびコード板に摺接するブラシによって絶対的な位置を検出する機構を使用できる。例えばシフト検出手段は、詳細は図示しないが、マウント環20およびシフト環30の一方に設けられたシフト方向に延びるコード板と、他方に設けられた、コード板に摺接するブラシを備え、マウント環20に対するシフト環30の絶対位置をブラシが接触するコード板のコード値によって検出する。
【0040】ティルト検出手段も同様に、詳細は図示しないが、ティルト環受け枠40、ティルト環50の一方に設けられた、ティルト環50の回転中心を軸心としてティルト環受け枠40のティルト方向に延びるコード板と、他方に設けられた、コード板に摺接するブラシを備え、ティルト環受け枠40に対するティルト環50の絶対位置をブラシが接触するコード板のコード値によって検出する。
【0041】本実施例では、マウント環20に対するシフト環30のシフト位置を、初期位置を中央領域の中心としてその両シフト方向それぞれに3個設定し、計7個のシフト領域をコード板に設けて3ビットのデータで検出する。同様にティルト環受け枠40に対するティルト環50のティルト位置(角度)を、初期位置を中央領域の中心として両ティルト方向それぞれに3個設定し、計7個のティルト領域をコード板に設けて3ビットのデータで検出する。さらに本実施例では、マウント環20およびシフト環30をカメラボディに対して90゜回転可能であるから、90゜回転すると、シフトは左右方向ではなく上下方向に、ティルトは上下方向ではなく左右方向になる。そこで本実施例では、シフト、ティルトにおいて左右方向か上下方向かの別を検出する1ビットのコード板(スイッチ手段)を設けてある。つまり本実施例では、シフト方向および量、ティルト方向およびティルト量をそれぞれ4ビット(計8ビット)で検出している。
【0042】表1、2の各(A)に、4ビットコードとシフト量(mm)、ティルト量(deg)との関係を示してある。表において、LRは左右方向の移動量であり、LRが−は左方向、LRが+は右方向をそれぞれ表している。UDは上下方向の移動量であり、UDが−は下方向、UDが+は上方向をそれぞれ表している。この実施例では、左右方向の移動量LR、上下方向の移動量UDを、中央を原点とし、シフト量を露出量差が実質0とみなせる|LR|≦4mmの中央領域を挟んで被写体に向かって左方向を−、右方向を+として、LR<−10、−10≦LR<−7、−7≦LR<−4、4<LR≦7、7<LR≦10、LR>10(ただし、単位はmm)、の領域に分割して検出している。上下方向の移動量UDも同様である。ティルト方向およびティルト量も同様に設定してある。
【0043】
【表1】

【0044】
【表2】

【0045】アオリ検出機構15で検出されたティルト、シフト位置に関するコードは、8個の入力端子Port1〜8を介してアダプタIC13に入力される。そして、TSアダプタIC13は、入力端子Port1〜8のレベルをティルト・シフトデータとして内部RAMに読み込む(保持する)。そしてこれらのティルト・シフトデータは、アダプタ10の端子Vdd、SCK、SIO、RESと、DPU103の端子CONTL/Vdd、Fmin1/SCK、Fmin2/DATA、Fmin3/RESとを利用して実行されるシリアル通信を介してDPU103に読み込まれ、CPU101へ出力される。
【0046】CPU101に入力されたティルト・シフトデータは、シフトに関する補正値EF1、ティルトに関する補正値EF2に変換され、補正値EF1、EF2と測光モードに基づいて補正値EFが求められ、露出値が補正される。ティルト・シフトデータと補正値EF1、EF2との関係を表1、2の各(B)に示してある。補正値EFと測光モードとの関係の一例を下記に示す。
EF=a×EF1+b×EF2ただし、a、bは係数であって、スポット測光のときは、a=2、b=2、中央重点測光のときは、a=1、b=1である。
【0047】なお、係数a、bは測光モードにおける測光特性に応じて設定するので、上記数値例に限定されず、独立に設定することも可能である。また、係数a、bをそれぞれ予めEEPROM125に書き込んでおいて、TSレンズ、TSアダプタまたはTSアダプタに装着した撮影レンズの特性に応じて選択して使用する構成とすることも可能である。
【0048】このように、レンズ側からはティルト、シフト位置に関するデータ(アオリデータ)のみ送られてくるので、カメラボディ側では、レンズ側のシフト、ティルト状態を把握することができる。したがって、新規な測光系、つまり従来とは異なる測光特性を有するカメラボディを設計するときに、あるいは複数の測光系、例えばスポット、中央重点など、を持つカメラボディの場合、新規な露出補正量の設定、測光モード毎の露出補正量の設定など、露出補正量の設定の自由度が高くなる。
【0049】なお、撮影レンズ200をTSアダプタ10を介してカメラボディ100に装着した場合、レンズIC203の端子とTSアダプタ10の端子とは遮断されていて、レンズデータはカメラボディ100には一切伝達されない。
【0050】TSレンズ60をカメラボディ100に装着した場合も、TS機構部62はTSアダプタ10と同様に動作する。すなわち、カメラボディ100に装着されたTSレンズ60において、アオリ検出手段が検出したティルト、シフト位置に関するコードデータがレンズIC203によって入力され、入力されたティルト・シフトデータは、TSレンズ端子Vdd、SCK、SIO、RESとDPU端子CONTL/Vdd、Fmin1/SCK、Fmin2/DATA、Fmin3/RESを介して行われるシリアル通信によりDPU103に読み込まれる。DPU103に読み込まれたティルト・シフトデータはCPU101に送られる。CPU101は、入力したアオリデータに基づく補正値EF1、EF2と測光モードに基づいて補正値EFを求めて露出値を補正する。
【0051】次に、本発明の実施の形態の動作について、図14〜図17に示したフローチャートおよびタイミングチャートを参照してより詳細に説明する。以下のフローチャートは、CPU101によって実行される。なお、以下のフローチャートにおいて、TSアダプタが装着されたか否かの判別は、TSレンズの場合も同様である。
【0052】図14に示したスタートフローは、図示しない電池が装填された状態で実行され、スイッチ操作等を受けたときに動作するためのメインフローチャートである。このフローチャートに入ると、CPU101は、ステップ(以下「S」という)101において各入出力端子をイニシャライズし、内部RAMをイニシャライズする(S103)。そして測光スイッチSWSがオンしているかどうかをチェックし、オンしていなければパワーダウン処理を実行して、測光スイッチSWSがオンするのを待つ(S105;N、S119)。
【0053】測光スイッチSWSがオンすると(S105;Y)、パワーオン処理を実行して各回路、電気部材に電力を供給し(S107)、ポートを介してレンズ通信を実行して装着されたレンズ判別、つまりTSアダプタが装着されているかどうかを判別する(S109)。レンズの種別を判別したら、判別したレンズに応じたAF処理を実行し(S111)、測光及びAE演算を実行して絞り値及びシャッタ速度を設定する(S113)。そして、レリーズスイッチSWRがオンしたかどうかをチェックする(S115)。レリーズスイッチSWRがオンされていなければ(S115;N)、S105に戻ってS105〜S115の処理を測光スイッチSWSがオンされている間繰り返してレリーズスイッチSWRがオンされるのを待つ。レリーズスイッチSWRがオンされていれば(S115;Y)、レリーズ処理を実行してからS105に戻る(S117)。
【0054】次に、S109でコールされるレンズ判別処理について、図15に示したフローチャートを参照して説明する。このレンズ判別処理では、DPU103を介してレンズ端子の状態をチェックし、レンズIC203と通信してTSアダプタまたはTSレンズが装着されているかどうかを判別する処理である。
【0055】レンズ判別処理に入ると、まず、レンズと正常な通信ができなかったことを識別する通信NGフラグに“0”をセットし(S201)、DPU端子CONTL/Vddをローレベルに落としてレンズIC203をオフにし、KAピンの状態(DPU端子Fmin1/SCK、Fmin2/DATA、Fmin3/RES、Fmax2、Fmax1、A/Mのレベル)を入力し、各ピンの状態をRAM101aにメモリする(S203、S205)。
【0056】その後、DPU端子CONTL/Vddをハイレベルに上げて(S207)、DPU端子CONTL/Vddがハイレベルになっているかどうかをチェックする(S209)。ハイレベルにならない時は、DPU端子CONTL/Vddがグランドに接地されている、すなわち、レンズICを有しない古いタイプのレンズの状態なので、DPU端子CONTL/Vddをローレベルに落とし、その他のレンズフラグに“1”を立ててリターンする(S209;N、S211、S227)。
【0057】TSレンズまたはTSアダプタが装着されているときにはレンズIC203に電源が供給され、DPU端子CONTL/Vddがハイレベルになるので(S209;Y)、DPU端子Fmin1およびFmin3がハイレベルになっているかどうかをチェックし(S213)、いずれかもしくは両方がハイレベルになっていないときには通信ができない状態なので通信NGフラグに“1”を立て、さらにその他のレンズフラグに“1”を立ててリターンする(S213;N、S215、S227)。DPU端子Fmin1およびFmin3がハイレベルになっているときには通信可能な状態なので、シリアル通信を実行してレンズ情報を入力する(S213;Y、S217)。
【0058】このシリアル通信において、送られるデータは、一般レンズかズームレンズか、TSアダプタかTSレンズかなどのレンズの種類、レンズの最小、最大F値、レンズの焦点距離情報などであり、さらに、装着されているのがTSアダプタ10またはTSレンズ60の場合には、レンズ情報として、ティルト・シフトの方向およびティルト・シフトの量に関するティルト・シフトデータが通信される。
【0059】次に、DPU端子Fmax、Fminの全てがハイレベルになっているかどうかをチェックする(S219)。全てがハイレベルになっていれば(S219;Y)、シリアル通信により読み込んだレンズ先頭バイトのビットが全て“1”かどうかをチェックし(S221)、すべて“1”であれば撮影レンズが取り外された可能性が高いので、レンズ無しであることを識別するレンズ無しフラグNO lensに“1”をセットしてリターンする(S221;Y、S229)。レンズデータの先頭バイトのいずれかが“1”でなければ(S221;N)、S223に進む。
【0060】DPU端子Fmax、Fminの全てがハイレベルでなかったときには(S219;N)、通信したデータからレンズ種別がTSアダプタかどうかをチェックし(S223)、TSアダプタであればTSアダプタであることを識別するTSアダプタフラグに“1”をセットし(S223;Y、S225)、TSレンズであればTSレンズであることを識別するTSレンズフラグに“1”をセットし(S223;N、S224;Y、S226)、TSレンズでなければその他のレンズであることを識別するその他のレンズフラグに“1”をセットしてリターンする(S224;N、S227)。
【0061】以上のレンズ判別処理によって、レンズIC203から所定のデータが読み込まれ、TSアダプタまたはTSレンズが装着されているかどうかのレンズの種類データおよびティルト・シフトデータがカメラボディ100に入力される。
【0062】次に、レンズ判別処理においてS217のステップで実行されるシリアル通信の詳細について、図16に示したフローチャートおよび図17に示したタイミングチャートを参照して説明する。まず、DPU103のDPU端子RESおよびDPU端子SCKをハイレベルに立ち上げて(S301)、レンズIC203にリセットをかける。次にDPU端子CONTLをハイレベルに立ち上げてレンズIC203にプラスの定電圧を供給し(S303)、DPU端子RESをローレベルに落としてハード的な通信準備を完了し(S305)、変数N、Kをクリア(0にリセット)してソフト的な準備を完了する(S307、S309)。N、Kは変数であって、Nはデータのバイト数、Kはデータのビット数を規定する変数である。
【0063】以上の準備が完了したら、DPU端子SCKをローレベルに落としてからハイレベルに立ち上げて(S311、S313)、ソフト的にクロックパルスを1個出力する。DPU端子SCKの立ち上がりでレンズIC203の端子DATAから出力される1ビットデータ(“H”/“L”信号)をラッチし、Ram(N)(最初はRam(0))のビット0に書き込む(S315)。Ram(N)は、例えば1バイト(8ビット)のレジスタで構成される。
【0064】次に変数Kを1インクリメントし、変数Kが8になったかどうかをチェック(S321)、つまり8ビット(1バイト)分データをRam(N)に書き込んだかどうかをチェックする。変数Kが8でなければRam(N)のビットを1ビット左シフトさせる(S322)。つまり、Ram(N)のビット0に書き込まれたデータはビット1にシフトされ、ビット1のデータとなる。次にS311に戻り、SCKからクロックパルスを1個出力してレンズIC203から次のデータを1ビット読み込む(S321;N、S311〜S322)。
【0065】変数Kが8になったら1バイト分のデータがRam(N)に受信できたので、変数Nを1インクリメントし、Nが所定値nと等しくなったかどうかをチェックする(S321;Y、S323、S325)。所定値nは受信するデータのバイト数であって、予め8バイト、10バイトなどの値が定められている。Nが所定値nと等しくなければS309に戻って、8ビット分のデータ読み込み処理(S311〜S322)を繰り返し、8ビット分のデータを読み込んだら変数Nを1インクリメントする。
【0066】変数Nが所定値nと等しくなったら(S325;Y)、DPU端子RESをハイレベルに立ち上げて通信終了(リセット)をレンズIC203に伝達し(S327)、DPU端子CONTLおよびDPU端子RESをローレベルに落として通信を終了し(S329)、リターンする。
【0067】以上のシリアル通信により、4ビットのシフトデータおよび4ビットのティルトデータがカメラボディ100に通信されるので、CPU101はこれらのデータに基づいて露出補正値EFを求め、露出値を補正することができる。
【0068】次に、S113で実行されるAE処理について、図18および図19に示したフローチャートを参照して説明する。このAE処理では、TSアダプタまたはTSレンズが装着され、分割測光モードが選択されているときに、TSアダプタまたはTSレンズから受信したティルト、シフトデータが補正値0に相当するデータでなかった場合は分割測光モードを中央重点測光モードに変更することと、カメラボディにおいて受信したティルト、シフトデータにより補正値EFを求めて露出値を補正することに特徴を有する。
【0069】AE処理に入ると、まず、測光モードスイッチの状態をチェックして、その状態に応じて特定される測光モードフラグをセットする(S401)。測光モードスイッチとは、測光モード選択ダイヤル133に連動するブラシ接片141およびコード板143を意味する。本実施の形態では、分割測光モード、中央重点測光モード、およびスポット測光モードの3種類の測光モードを備えている。
【0070】次に、TSアダプタまたはTSレンズであるかどうかをチェックし(S403)、TSアダプタまたはTSレンズであれば(S403;Y)、シフトデータが「x100」かつティルトデータが「x100」であるかどうか、つまり、シフトもティルトもされていないかどうかをチェックする(S405)。なお、xは0でも1でもよい。本第1の実施の形態では、表1、表2の(A)、(B)から分かるように、シフトデータ、ティルトデータともに、「0100」、「1100」が補正量0に該当する。シフト、ティルトもされていなければS409に進み(S405;Y)、シフトまたはティルトされていれば分割測光モードであるかどうかをチェックする(S405;N、S406)。分割測光モードであれば中央重点測光モードを測光モードフラグにセットしてS409に進む(S406;Y、S407、S409)。TSアダプタでもTSレンズでもない場合(S403;N)、シフト、ティルトのいずれもされていない場合(S405;Y)、測光モードが分割測光モードでないとき、例えばスポット測光モードが選択されている場合(S406;N)は、測光モードを変更せずにS409に進む。
【0071】つまり、TSアダプタまたはTSレンズが装着され、ティルトあるいはシフトされているときは周辺の受光光量が大きく変動してしまい、周辺の被写体輝度については適切な測光ができない場合があるので、周辺光量の影響が大きい測光モード、例えば分割測光モードが選択されている場合は、周辺光量の影響が少ない中央重点測光モードに強制変更するのである。
【0072】S409では、測光IC105の測光出力を、設定された測光モードに応じて分割領域0〜5からセレクトする。例えば、中央重点測光モード、分割測光モードの場合は分割領域0〜5の全てを選択し、スポット測光モードの場合は、中央の分割領域のみを選択する。そして、選択した分割領域の出力信号をそれぞれA/D変換してRAM101aの所定アドレスに書き込む(S411)。
【0073】RAM101aに書き込んだ各分割測光領域に対応した被写体輝度データを読み込んで、各領域の測光出力A/D変換値から調整量ADJ1(n)を減算して、その差を演算用被写体輝度BVD(n)として設定する(S413)。ただし、添え字nは分割領域0〜5を表す整数であり、第1調整量ADJ1(n)は、測光IC105によって測光した各領域の被写体輝度BVを、CPU101内部で演算をするためのBVD値に変換するための補正値である。なお、第1調整量ADJ1(n)は、予めEEPROM125に記憶されているデータである。
【0074】次に、不図示のDXコード読み込み回路によってDXコードを読み込み、フィルム感度に関するDXコードをISO感度SVに変換してRAM101aの所定アドレスに書き込む(S415、S417)。RAM101aからISO感度SVを読み込んで、第2補正量adj2を減算した値を演算用フィルム感度SVDとする(S419)。なお、第2補正量adj2は、ISO感度SVを、CPU101内部で演算をするためのSVD値に変換するための補正値である。なお、ISO感度Svから演算用フィルム感度SVDへの変換は一義的に決定されているため、第2補正量adj2は固定データである。
【0075】次に、絞り環ボリューム値AVVRをA/D変換してRAM101aの所定アドレスに絞り環ボリュームデータAVVRA/Dとして書き込む(S421)。通常の撮影レンズの場合は、必ず絞り環ボリューム129を初期位置から回動する構成であるが、TSアダプタの場合は、絞り環自体が存在しなくなり、絞り環ボリューム129は初期位置から移動しない。この時には、TSアダプタに取り付けられた撮影レンズの絞り環の回動に応じて絞りのみが変化する。つまり、絞り込み測光となる。ここで、TSアダプタフラグが“1”かどうかをチェックし、“1”であれば(S423;Y)、絞りF2.8相当のAv値を絞り環ボリュームデータAVVRA/Dとして設定する(S427)。この設定により、TSアダプタまたはTSレンズが装着されているときには、測光方式が絞り込み測光となる。なお、F2.8相当のAv値を絞り環ボリュームデータAVVRA/Dとして設定するのは、基準レンズの開放FNO.がF2.8だからである。
【0076】また、TSレンズ60が装着されている場合は、通常の撮影レンズ同様に、絞り環ボリューム129がマニュアル絞り位置まで回転されるので、測光方式が絞り環ボリューム129で設定された値を開放絞り値とする開放測光になる。したがってこの場合には、RAM101aから絞り環ボリュームデータAVVRA/Dを読み込んで第3補正量adj3を減算した値を絞り環データAVVRDとする(S423;N、S425)。なお、第3補正量adj3は、絞り環ボリュームデータAVVRA/Dを、CPU101内部で演算をするための絞り環データAVVRDに変換するための補正値である。そしてこの第3補正量adj3は、予めEEPROM125に記憶させたデータである。
【0077】以上の処理によって設定した演算用被写体輝度BVD(n)、演算用フィルム感度SVDおよび絞り環データAVVRDに基づいて演算用露出値LVDを測光モードに対応したアルゴリズムによって演算する(S428)。そして、TSレンズまたはTSアダプタかを判断し(S429)、いずれかであれば、TSレンズまたはTSアダプタから送られてきたシフトデータ4ビット及びティルトデータ4ビットを補正値EF1、EF2に変換する(S429;Y、S430、S431)。この変換は、通常、データコードを補正値に変換するテーブルを用意してこのテーブルによって実行する。このテーブルでは、コードと補正値とを1対1に対応させてある。シフトデータに対するテーブルを表1の(B)に、ティルトデータに対するテーブルを表2の(B)に示す。
【0078】補正値EF1、EF2への変換処理が終了したら、測光モードがスポット測光モードかどうかを判断し(S432)、スポット測光モードであればa=2、b=2とし(S432;Y、S433)、スポット測光モードでなければa=1、b=1とする(S432;N、S434)。そして補正値EFを式、EF=a×EF1+b×EF2によって求める(S435)。ここで、係数a、bは予め測光モードに応じて、あるいはTSアダプタ、TSレンズに応じて設定し、EEPROM125に予め設定しておくことも可能である。補正値EFを求めたら、演算した露出値LVDを補正値EFによって補正してS437に進む(S436、S437)。なお、装着されたのがTSレンズでもTSアダプタでもなければ、S430〜S436の補正処理をスキップしてS437に進む(S429;N、S437)。
【0079】そして、絞りフラグA/Mが“1”であるかどうか、つまり絞りがマニュアルであるかどうかをチェックする(S437)。絞りがマニュアルであれば(S437;Y)、S439に進んで、補正値EFをパラメータとして含む露出演算式によって演算用シャッタ速度TVDを演算し、リターンする。TSアダプタ10およびTSレンズ60の場合の絞りはマニュアル絞りであるから、補正値EFを加味した演算用シャッタ速度TVDが算出される。絞りオートであれば(S437;N)、S438に進んで演算用シャッタ速度TVDおよび演算用絞り値AVDを演算してリターンする。そして、S438、S439で設定された演算用シャッタ速度TVDおよび演算用絞り値AVDは、レリーズ処理の際に、実際にシャッタ機構および絞り機構を駆動制御する値に変換され、これらの値に基づいてシャッタ機構および絞り機構が駆動される。
【0080】なお、以上の実施例では、TSアダプタまたはTSレンズが装着されているときに、分割測光モードが選択されているときには中央重点測光モードに変更したが、スポット測光モードに変更する構成でもよい。また、便宜上、TSアダプタでは絞り込み測光、TSレンズでは開放測光として説明したが、どちらも開放測光としてもよいし、どちらも絞り込み測光としてもよい。また実施例とは逆に設定してもよい。
【0081】以上の第1の実施の形態では、レンズIC203は、シフト、ティルト量に関するシフト、ティルトデータをカメラボディに出力する構成であるが、本発明の第2の実施の形態では、レンズIC203は、ティルト、シフト位置に対応する補正値EF1、EF2をカメラボディ100のDPU103に出力し、DPU103は入力した補正値EF1、EF2をCPU101に出力し、CPU101は、入力した補正値EF1、EF2に対応する補正値EFによって露出値を補正する構成である。この第2の実施の形態におけるティルト、シフト方向およびティルト、シフト量と補正値との関係を表3に示した。
【0082】
【表3】

【0083】この構成によれば、レンズ側にティルト、シフトに応じた露出補正値EF1、EF2を保持し、カメラボディ側に送信するので、カメラボディ側では、送られてくる露出補正値EF1、EF2に基づいて露出補正が可能になる。
【0084】この本発明の第2の実施の形態について、図20および図21を参照して説明する。第2の実施の形態は、レンズ側でティルト、シフト補正量を演算または選択して、演算または選択した露出補正値をカメラボディに通信することに特徴を有する。
【0085】図20は、第2の実施の形態におけるレンズCPUのメイン処理に関するフローチャートである。レンズメイン処理は、レンズIC203の端子Vddに定電圧が供給されているときに実行される。レンズメイン処理に入ると、最初に、ポートやRAM、レジスタ類をイニシャライズするシステムイニシャライズを実行する(S501)。次に、ポート1〜8からシフト、ティルトデータを入力し、RAMのアオリデータアドレス(Ram(アオリデータ)に格納する(S503)。そして、RAMから読み出した、アオリデータ上位4ビットを補正値EF1に、アオリデータ下位4ビットを補正値EF2に変換して再度RAMの所定アドレス(Ram(EF1)、Ram(EF2))に格納する(S505、S507)。この変換は、シフト、ティルトデータに対応する補正値のテーブルを予め用意し、このテーブルによって変換する。シフト、ティルトデータと補正値は1対1に対応させてある。また、テーブルデータは予めROMコードに固定してある。
【0086】次に、焦点距離やレンズの開放F値、最小絞りのF値などのレンズ情報をRAMにセットする(S509)。そして、端子RESがハイレベルからローレベルに立ち下がると(S511;Y)、SCKクロックに同期して、決められたバイト数分のレンズデータをRAMから読み出して送信する(S513)。このレンズデータには、S505、S507において変換した補正値EF1、EF2が含まれる。レンズデータを送信した後、端子RESがハイレベルになるのを待ってS503に戻る(S515;Y、S503)。
【0087】図21のフローチャートは、第1の実施の形態の図18に示したフローチャートに対応する、カメラボディ側のAE演算処理2に関するフローチャートである。図18に示した第1の実施の形態では、レンズ側からティルト、シフトデータを受信していたのでティルト、シフトデータに基づいて測光モードを変更するか否か判断していたたが、この図21に示した第2の実施の形態では露出補正値を受信しているので、この露出補正値に基づいて測光モードを変更するか否かを判断する点が相違する。この相違点について説明する。
【0088】まず、測光モードスイッチの状態をチェックして、その状態に応じて特定される測光モードフラグをセットする(S401)。本実施の形態も第1の実施の形態同様に、分割測光モードと、中央重点測光モードと、スポット測光モードの3種類の測光モードを備えている。
【0089】次に、TSアダプタまたはTSレンズであるかどうかをチェックし(S403)、TSアダプタまたはTSレンズであれば(S403;Y)、補正値データである補正値EF1およびEF2がいずれも0であるかどうかをチェックする(S405−2)。補正値EF1、EF2は、表3の(A)、(B)に示した通りである。補正値EF1、EF2の一方または双方が0でなかった場合は、分割測光モードであるかどうかをチェックする(S405−2;N、S406)。分割測光モードであれば中央重点測光モードを測光モードフラグにセットしてS409に進む(S406;Y、S407、S409)。
【0090】つまり、TSアダプタまたはTSレンズが装着され、補正値データが0でないときは、ティルトまたはシフトされているので周辺の受光光量が大きく変動してしまい、周辺の被写体輝度については適切な測光ができないので、周辺光量の影響が大きい測光モード、例えば分割測光モードが選択されている場合は、周辺光量の影響が少ない中央重点測光モードに強制変更するのである。この実施例では、シリアル通信においてティルト、シフト量に対応する露出補正値EF1、EF2を受信するので、露出補正値EF1、EF2のいずれかが0かどうかを判断し、0であればティルトもシフトもされていない、またはティルト、シフトされていても露出に影響しない範囲なので測光モードを変更せず、0でなければ、ティルト、シフトの影響を受け易い分割測光モードが選択されていた場合は、この分割測光モードを、ティルト、シフトの影響を受け難い、例えば中央重点測光モードに強制的に変更するのである。
【0091】さらにボディ側のCPUは、ほぼ第1の実施の形態と同様の処理を実行するが、第2の実施の形態ではこのレンズ通信によって補正値EF1、EF2を受信しているので、図18、19に示したAE演算処理において、図19に示したS430、S431の変換処理が不要になる。この第2の実施の形態におけるAE演算処理の変更部分を含むAE演算処理フローチャートの一部を図21に示した。この第2の実施の形態のAE演算処理では、TSレンズまたはTSアダプタから補正値EF1、EF2を受信しているので、受信したデータを変換するステップS430、S431は有しないが、他の処理は、図18、図19に示した第1の実施の形態のAE演算処理と同様であるから、説明を省略する。
【0092】なお、以上の実施の形態では、分割測光モード、中央重点測光モードおよびスポット測光モードの3種類の測光モードを示したが、測光モードはこれらに限定されない。要するに、アオリによって影響を受ける測光モードが選択されている場合は、影響を受けない、または影響が小さい測光モードに変更すればよいのである。また、TSアダプタまたはTSレンズがアオリ操作されているときに、分割測光モードが選択されているときには中央重点測光モードに変更したが、スポット測光モードに変更する構成でもよい。また、便宜上、TSアダプタを絞り込み測光、TSレンズを開放測光として説明したが、どちらも開放測光として構成してもよく、どちらも絞り込み測光として構成してもよく、また実施の形態とは逆の測光方式としてもよい。
【0093】
【発明の効果】以上の説明から明らかな通り本発明のカメラボディは、装着されたレンズまたはアダプタから入力したアオリデータから、露出値への影響が大きい測光モードが選択されていることを判別した場合は、ティルトまたはシフト量が露出補正が必要な量であると判断したときはティルト、シフトされても露出値への影響が小さい測光モードに変更するので、アオリにかかわらず適正な測光結果を得ることが可能になる。また、本発明は、アオリアダプタまたはアオリレンズに、アオリ量に応じた補正値をカメラボディに出力する構成としたので、カメラボディは、入力した補正値が0とみなせる値でなかった場合は、ティルト、シフトされていても露出値への影響が小さい測光モードに変更するので、アオリにかかわらず適正な測光結果を得ることが可能になる。




 

 


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