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発明の名称 カメラのフィルム給送装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−83590(P2001−83590A)
公開日 平成13年3月30日(2001.3.30)
出願番号 特願平11−256779
出願日 平成11年9月10日(1999.9.10)
代理人 【識別番号】100081433
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 章夫
【テーマコード(参考)】
2H103
5D091
【Fターム(参考)】
2H103 AA01 AA21 BA00 BA05 BA07 BA33 BA41 BA44 ZA55 
5D091 AA20 BB06 FF20 HH20
発明者 東野 文宣
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 一の撮影駒への撮影露光後に当該撮影駒の撮影データを書き込んで記録する磁気記録層を有する写真フィルムを使用するカメラのフィルム給送装置であって、今回撮影した撮影駒の撮影データの書き込み領域と書き込み密度を算出し、かつ前記撮影データを書き込んだ領域が予め設定した書き込み領域内となるような書き込み密度調整値を算出する手段と、前記書き込み密度調整値に基づいて今回の書き込み密度を調整し、その調整した書き込み密度で次回の撮影データの書き込みを行う手段とを備えることを特徴とするカメラのフィルム給送装置。
【請求項2】 各撮影駒に対応して設定される撮影データの書き込み領域には撮影データを書き込まない余裕領域が設定されており、前記書き込み密度調整値を算出する手段は、今回の撮影データの書き込みで生じた実際の余裕領域と、前記設定された余裕領域とに基づいて、前記設定された余裕領域を除く書き込み領域に前記撮影データの全てが書き込まれるように前記書き込み密度調整値を算出することを特徴とする請求項1に記載のカメラのフィルム給送装置。
【請求項3】 前記実際の余裕領域の検出は、前記実際の余裕領域に所定のデータを書き込むととともに、当該データの書き込み時間と、前記フィルムに設けられたパーフォレーションの長さと、前記パーフォレーションの通過時間とに基づいて算出することを特徴とする請求項2に記載のカメラのフィルム給送装置。
【請求項4】 前記書き込み密度調整値は、前記実際の余裕領域の長さと、前記設定された余裕領域の長さと、前記設定された書き込み領域の長さと、今回の書き込み密度とに基づいて算出することを特徴とする請求項3に記載のカメラのフィルム給送装置。
【請求項5】 今回書き込んだ撮影データ数と、次回書き込む撮影データ数とを比較する手段を備え、これらの撮影データ数が変更されたときには、前記補正された書き込み密度を、前記撮影データ数の変更割合に基づいて同じ割合で変更することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のカメラのフィルム給送装置。
【請求項6】 今回書き込んだ全撮影データが前記書き込み領域内に書き込まれない書き込みエラーが生じたときには、次の撮影駒の撮影データの書き込み密度は、今回の書き込み密度に所定の係数を乗じた書き込み密度とする手段を備えることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のカメラのフィルム給送装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気記録層を備える写真フィルムを用いるカメラのフィルム給送装置に関し、特に磁気記録層へのデータの書き込み密度を制御して好適な撮影データの書き込み及びその読み取りを可能にしたフィルムの給送装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】銀塩写真フィルムの一部に磁気記録層を形成し、この磁気記録層に対して撮影データ等の各種データを記録する写真フィルムが実用化されている。例えば、APSフィルムは、銀塩フィルムの幅方向の一部に、フィルムの長さ方向にそって帯状に磁気記録層を形成しており、撮影により露光した駒に対応する領域の磁気記録層に、撮影データ、例えばシャッタ速度、絞り値、露出補正値を記録することが行われている。このような写真フィルムでは、フィルムに露光される複数の撮影駒のそれぞれに対応して撮影データの記録領域を予め定めておき、一の撮影駒への露光を行った直後にその対応する記録領域に撮影データを記録することが行われる。そのため、撮影後に一の撮影駒に対応する撮影データを読み取る際には、当該撮影駒に対応する記録領域に対して読み取りを実行することにより、目的とする撮影データの読み取りが可能となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、各撮影駒に対して設定されている磁気記録層の記録領域は、実際に記録する撮影データに対してある程度の余裕を持たせておかないと、巻き上げに際してのフィルム給送速度の変動に対処することができなくなる場合がある。すなわち、個々の撮影駒に対応して一義的に磁気記録層の記録領域を設定しているが、撮影データの書き込みは撮影後のフィルム巻き上げと同時に行っているため、フィルムの巻き上げに際しての負荷の変動、例えば、フィルムの巻き上げに伴う残りフィルムの長さの違いによって巻き上げ負荷が徐々に変化される等の要因によってフィルム巻き上げ速度が変動する。そのため、データの記録領域(記録長さ)にも変動が生じることになり、特にデータ数が多い場合には、フィルム後端側において記録領域の長さが大きくなり、前記した余裕長さが短くなり、あるいは余裕が無くなる状態となり、撮影データの全てを正しく記録領域に書き込むことが困難な書き込みエラーが生じたり、あるいは、撮影後に撮影データを読み取る際に読み取りエラーが生じることがある。
【0004】また、各撮影駒に対して記録しようとする撮影データは撮影者がある程度の範囲で任意に設定することが可能であるために、撮影データのデータ数(ビット数)は撮影駒によって異なることが多い。従来では、書き込み密度は固定されており、1駒毎にフィルムの巻き上げ開始初期のフィルム給送速度を測定することで、データ1ビット当たりの書き込み時間である書き込み周期を決定しているが、前記したようにフィルムの巻き上げの進行に伴う負荷変動等によってフィルムの巻き上げ途中でフィルム給送速度が変化されるような場合に、撮影データが多いときには、設定された記録領域に撮影データが書き込みきれず、書き込みエラーが生じる。
【0005】このような問題に対し、従来では、書き込み密度が一義的に固定されており、各撮影駒に対するデータの書き込み時の書き込み密度の自由度が存在していないため、前記した各要因によって一つの撮影駒に対して書き込みエラーが生じても、次の撮影駒での撮影データの書き込み動作に対しては何ら補正を行うことができないため、次の撮影駒、極端な場合には以降の全ての撮影駒に対しても書き込みエラーや読み取りエラーが生じることがあり、好適な撮影データの記録ができなくなるという問題が生じる。
【0006】本発明の目的は、個々の撮影駒の磁気記録層に対応する撮影データの記録領域内に所定の余裕を確保することを可能にするとともに、撮影データの書き込みにエラーが生じた場合、あるいは各撮影駒に対する撮影データ数が変化した場合には、これに対応して次の撮影駒に対する撮影データの書き込み密度を変化制御することで、以降の撮影駒における撮影データの書き込みエラーの発生を防止するようにしたカメラのフィルム給送装置を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、一の撮影駒への撮影露光後に当該撮影駒の撮影データを書き込んで記録する磁気記録層を有する写真フィルムを使用するカメラのフィルム給送装置であって、今回撮影した撮影駒の撮影データの書き込み領域と書き込み密度を算出し、かつ前記撮影データを書き込んだ領域が予め設定した書き込み領域内となるような書き込み密度調整値を算出する手段と、前記書き込み密度調整値に基づいて今回の書き込み密度を調整し、その調整した書き込み密度で次回の撮影データの書き込みを行う手段とを備えることを特徴とする。特に、各撮影駒に対応して設定される撮影データの書き込み領域には撮影データを書き込まない余裕領域が設定されており、前記書き込み密度調整値を算出する手段は、今回の撮影データの書き込みで生じた実際の余裕領域と、前記設定された余裕領域とに基づいて、前記設定された余裕領域を除く書き込み領域に前記撮影データの全てが書き込まれるように前記書き込み密度調整値を算出する構成とする。
【0008】このように、本発明では、今回の撮影データの書き込みに際しての余裕領域を求めた上で、その余裕領域が設定した余裕長さとなるように書き込み密度を調整し、その調整された書き込み密度に基づいて次の撮影駒での撮影データの書き込みを行うため、以降の撮影駒での撮影データの書き込みを適正に行うことが可能となる。
【0009】また、本発明においては、今回書き込んだ撮影データ数と、次回書き込む撮影データ数とを比較する手段を備え、これらの撮影データ数が変更されたときには、調整された書き込み密度を、前記撮影データ数の変更割合に基づいて同じ割合で変更する構成を備え、あるいは、今回書き込んだ全撮影データが前記書き込み領域内に書き込まれない書き込みエラーが生じたときには、次の撮影駒の撮影データの書き込み密度は、今回の書き込み密度に所定の係数を乗じた書き込み密度とする手段を備えることにより、撮影データ数が変更された場合には、その変更割合に応じて書き込み密度を変化させるため、その場合にも以降の撮影駒での撮影データの書き込みを適正に行うことが可能となる。さらに、書き込みエラーが生じた場合には、次の撮影駒での撮影データの書き込みエラーが発生する確率を低下させ、一旦書き込みエラーが生じなくなれば前記した手法によって随時書き込み密度を調整し、適正なデータの書き込みが実現されることになる。これにより、各撮影駒に対応して設定されている記録領域での撮影データの書き込みエラーの発生を防止し、かつその後における読み取りエラーの発生を防止することが可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1は本発明のフィルム給送装置を備えるカメラの背面壁の一部を破断した状態の背面図である。同図において、カメラボディ1内の図示右側にAPSフィルム等の磁気記録層MGを有する銀塩写真フィルムFを収納したカートリッジCATが装填されるカートリッジ室2が設けられており、反対側の図示左側には前記フィルムを巻き上げるスプール4を備えたスプール室3が設けられている。前記カートリッジ室には、図には現れないが、後述するデータセンサが設けられる。また、前記カートリッジ室2とスプール室3との間には撮影枠としてのアパーチャ5が設けられ、図外のシャッタ機構によって開閉動作されるシャッタ6により閉塞されており、また前記アパーチャ5の図示上下には、前記カートリッジCATから巻き上げられ、あるいはカートリッジに巻き戻される前記フィルムFを案内するためのフィルムガイドレール7U,7Dが延設されている。そして、前記上側のガイドレール7Uに沿った位置で、ガイドレールの長さ方向に離間された2箇所にそれぞれ反射型のフォトインタラプタで構成される第1センサSNS1と第2センサSNS2が配置され、また前記下側のガイドレール7Dに沿った位置には、前記フィルムFの磁気記録層MGに対してデータの記録、再生を行うための磁気ヘッドMRが配置されている。さらに、前記カメラボディ1内にはフィルムの巻き上げと巻き戻しを行うためのフィルム給送モータ8が内蔵されている。なお、符号9は撮影を実行する際に操作されるレリーズボタンである。
【0011】図2は前記カメラの本発明に関連する構成のブロック回路図であり、前記第1及び第2のセンサSNS1,SNS2はセンサ駆動回路21を介して演算処理回路(CPU)20に接続され、また前記磁気ヘッドMRはヘッドアンプ22及びヘッドアンプ駆動回路23を介して前記演算処理回路20に接続されている。また、前記カートリッジCATからのフィルムFの巻き上げ及び巻き戻しを行うフィルム給送モータ8はフィルム給送回路24を介して前記演算処理回路20に接続され、この演算処理回路20によってフィルム給送モータ8は正転、逆転制御され、正転時にフィルムを巻き上げ、逆転時にフィルムをカートリッジ内に巻き戻すように制御可能とされている。なお、9aは前記レリーズボタン9の操作によりオンされるレリーズスイッチ、25はフィルムを強制的に巻き戻す巻き戻しスイッチである。
【0012】前記カートリッジCAT内に収納されているフィルムFは、図3に示すように、帯状をした銀塩フィルムの長さ方向に沿って所定の間隔で撮影駒S1〜Snが規定されており、各撮影駒の長さ方向の先端側と後端側の各位置でかつ図示上辺に沿った位置にそれぞれパーフォレーションP1,P2が開孔されている。なお、最先の撮影駒S1の前側にもパーフォレーションP2に相当するものが開孔されている。また、フィルムの先端部の図示上辺に沿った位置には切り欠きKが形成されている。一方、フィルムの図示下辺と前記撮影駒S1〜Snとの間には、フィルムの長さ方向にわたって細幅の帯状の磁気記録層MGが延長形成されている。この磁気記録層MGは、いずれの領域に対しても撮影データを記録可能であるが、カメラ規格上、同図に斜線で示すように、各撮影駒が規定されている長さ領域内において、対応する撮影駒の撮影データが記録可能に構成されている。
【0013】このような構成のカメラでは、そのフィルム給送の概略を説明すると、カートリッジ室2にカートリッジCATを装填すると、カートリッジ室2に設けられている図外のデータセンサにより、当該カートリッジCATに設けられているデータディスクを読み取り、フィルム種類を判別した上で、フィルム給送モータ8の正転によりカートリッジCATからフィルムを送り出し、アパーチャ5を越えてフィルム先端部を反対側のスプール室3内のスプール4に係止させ、以降はスプール4によってフィルムFを巻き上げる。そして、未露光カートリッジの場合には最初の撮影駒をアパーチャに位置し、部分露光カートリッジの場合には未露光の最初の撮影駒をアパーチャに位置させる。このフィルムの巻き上げ時には、フィルムに設けられている切り欠きKやパーフォレーションP1,P2を第1センサSNS1と第2センサSNS2が検出することで、フィルムの巻き上げ位置を認識し、目的とする撮影駒S1〜Snをアパーチャ5に対応位置させることが可能である。また、撮影駒に対して撮影して露光を行った後は、次の撮影駒をアパーチャにまで巻き上げる際に、磁気ヘッドMRによりその撮影データを磁気記録層に記録する。そして、最終駒まで露光を行い、センサSNS1,SNS2によりフィルムの終端を検出したときには、フィルム給送モータ8を逆転し、フィルムを逆送してカートリッジCATに巻き戻す。
【0014】以上のようなフィルム給送の動作の詳細を説明する。ここで、前記第1センサSNS1と第2センサSNS2はそれぞれ、フィルムが対向位置されていないときには各センサの出力は“1”であり、フィルム面が対向位置されたときにはフィルム面での光反射を検出することでその出力は“0”となる。したがって、これらセンサの出力状態をカメラ内の演算処理回路20において演算することで、前記フィルムFの前記切り欠きKとパーフォレーションP1,P2を検出することが可能となる。そして、各センサSNS1,SNS2の出力に対応してフィルムの検出状態をそれぞれ領域SQ1〜SQ18として定義する。すなわち、図3の下段には、前記フィルムFを巻き上げたときの第1及び第2の各センサSNS1,SNS2の出力波形を示しており、これらセンサの出力に基づいて領域SQ1〜SQ18を定義している。ここで、特にSQ2,SQ5は切り欠きKの領域、SQ7,SQ11はパーフォレーションP2の領域、SQ9,SQ13はパーフォレーションP1の領域である。また、SQ1はフィルムの先端領域、SQ18はフィルム終端領域である。
【0015】次に、フィルムを巻き上げる巻き上げ処理の動作を図4及び図5のフローチャートを参照して説明する。先ず、カートリッジ室2にカートリッジCATが装填されると、データセンサがカートリッジCATのデータディスクを読み取り、装填されたカートリッジCATの種類を認識し、最初に露光を行う撮影駒、すなわち未露光カートリッジの場合には第1の撮影駒を、部分露光カートリッジの場合には露光済の撮影駒の次の未露光撮影駒をそれぞれアパーチャに位置させる。この位置決めは、第1及び第2のセンサSNS1,SNS2によるフィルムの領域認識により、さらには露光済撮影駒に記録されている撮影データを磁気ヘッドで読み取ることにより行われる。しかる上で、レリーズボタン9が操作されることで、当該撮影駒に露光が行われ、巻き上げ処理がスタートする。
【0016】巻き上げ処理では、図4において、予め設定した変数及びフラグを初期化した上で(S101)、撮影した際の撮影データのうち磁気記録層MGに書き込む撮影データをセットする。例えば、書き込み用の専用RAMを用意しておき、このRAMに撮影データをセットする(S102)。そして、最初の巻上げであるか否かを判断し(S103)、最初の巻き上げの場合にはヘッド書き込みモードに設定する(S106)。また、最初の巻き上げではないときには、書き込もうとする撮影データ数を前回の書き込みデータ数と比較し、データ数が変化していないときには前記ヘッド書き込みモード設定処理S106に移行する。このとき、データ数が変化していれば、後述する次の撮影駒の書き込み密度算出処理S148で求められた書き込み密度を新たに変更した後(S105)、前記ヘッド書き込みモード設定処理S106に移行する。
【0017】次いで、フィルム給送モータ8を正転してフィルムの巻き上げを開始し(S107)、第2センサSNS2が最初のパーフォレーションP2の先端エッジ(SQ7)を検出したら(S108)、CPU20に内蔵の、あるいはソフト(プログラム)で構成されるフィルム速度検出用タイマをスタートさせる(S109)。次いで、第2センサが前記最初のパーフォレーションP2の後端エッジ(SQ8)を検出したら(S110)、フィルム速度検出用タイマをストップさせる(S111)。これにより、パーフォーレーションP2の通過時間が検出される。次いで、前記通過時間と、予め設定されている書き込み密度Dwrite (1mm当たりのビット数)からデータの書き込み周期(1ビット当たりの書き込み時間)Twrite (sec/bit)を演算する(S112)。
Twrite =Tperfo2/( Dwrite ×Lperfo )
ここで、Tperfo2:パーフォレーションP2の通過時間(sec)、Lperfo:パーフォレーションP2の長さ(mm)である。
【0018】そして、前記データ書き込み周期Twrite に基づき、撮影データとして“1”又は“0”を書き込み、撮影データの磁気記録を開始する(S113)。ここで、図6のように、“0”を書き込む場合には、書き込み周期Twrite を1:2に内分し、1/3の時間T1のマイナス通電と、2/3の時間T2のプラス通電を行っている。また、“1”を書き込む場合には、書き込み周期Twrite を2:1に内分し、2/3の時間T2のマイナス通電と、1/3の時間T1のプラス通電を行っている。
【0019】次いで、図5において、撮影データの書き込みを行いながら、第1センサSNS1において一つの撮影駒の後端側のパーフォレーションP2の前端エッジ(SQ11又は17)を検出する(S121)。ここで、SQ17は最終駒のパーフォレーションP2の前端エッジである。いずれも検出することなく全撮影データの書き込みが終了すれば(S122)、以後は撮影データが存在しないことを示すデータ“0”を連続して書き込み開始する(S123)。また、これと同時にCPU20に内蔵のあるいはソフト構成の余裕度検出タイマをスタートする(S124)。再度前端エッジ(SQ11又は17)の検出を行いながら(S125)、SQ11を検出したときには(S126)、直ちに速度検出用タイマをスタートする(S127)。
【0020】一方、前記ステップS121において、全撮影データの書き込みを終了する前にSQ11又は17を検出したときには、SQ11の場合には(S128)、速度検出タイマをスタートする(S129)。SQ17の場合には速度検出タイマのスタートは行わない。そして、パーフォレーションの後端エッジ(SQ12又は18)を検出する前に全撮影データの書き込みの終了を検出したときには(S131)、以後はデータが存在しないことを示すデータ“0”を連続して書き込み開始し(S132)、かつ余裕度検出タイマをスタートする(S133)。また、ステップS130において、全撮影データの書き込み前にパーフォレーションP2の後端エッジ(SQ12)を検出したときには(S134)、書き込みエラーフラグを「1」とする(S135)。
【0021】そして、前記ステップS127、S133、S134のいずれの場合も、SQ18であるか否かを判断し(S141)、SQ18の場合には、フィルムの終端であり、以降は書き込み密度についての制御を行う意義が存在しないため、ブレーキ処理を行い(S143)、フィルムの巻き上げを停止し、フィルム給送モータ8を逆転し、フィルムの巻き戻し処理を実行する(S144)。なお、これらブレーキ処理S143と巻き戻し処理S144については、従来から行われている技術がそのまま適用されるので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0022】一方、ステップS141に続くステップS142において、SQ12を検出したとき、すなわち最終の撮影駒以外の撮影駒の後端側のパーフォレーションP2の後端エッジを検出すると、前記データ“0”の記録を終了し(S145)、かつ前記余裕度検出タイマと速度検出用タイマをストップする(S146)。さらに、デューティ制御処理を行ってフィルムの巻き上げを停止する(S147)。このデューティ制御処理S147は、フィルムの巻き上げ速度を徐々に低下させることで衝撃なくフィルムの巻き上げを停止させるものであり、この技術についても従来から行われている技術であるので、ここでは詳細な説明は省略する。しかる上で、次の撮影駒における撮影データの書き込み密度を算出する(S148)。なお、この書き込み密度の算出後は、フィルムカウンタの値が「99」より小さい場合には(S149)、カウンタ値に1を加え(S150)、その値を表示して本発明の巻き上げ処理フローを終了することになる(S151)。
【0023】前記次の撮影駒の書き込み密度の算出処理S148について、図7の撮影駒の拡大図を参照して説明する。まず、算出に用いる変数を設定する。
X:今回書き込みを行った撮影データのデータ数(ビット数)(bit)
Dwrite(0),Dwrite :今回書き込みを行った書き込み密度(bit/mm)
Tperfo1:第1センサでの撮影駒の後端側パーフォレーションの通過時間(sec)
Tposi:データ“0”を書き込んだ時間(余裕時間)(sec)
Y:予め設定されている磁気記録層での余裕領域の長さ(mm)
Y’:実際の磁気記録層での余裕領域の長さ(mm)
Z:撮影駒におけるデータの磁気記録層の書き込み長さ(mm)
なお、1つのパーフォレーションの長さは2mmである。
【0024】しかる上で、先ず、磁気記録層MGの1撮影駒に対応する書込開始位置PP1から書込終了位置PP2の範囲に区画される書き込み領域A1の長さZと、当該書き込み領域A1に含まれる余裕領域A2の長さYから、磁気記録層MG上での書き込み領域A3の長さL(mm)を算出する。
L=Z−Yそして、最初の巻き上げ駒の書き込み密度Dwrite(0)を、Dwrite(0)=X/(Z−Y)
としておく。一方、撮影駒に対する書き込み終了位置付近でのフィルムの給送速度が等速度であるとした場合に、パーフォレーションP2の長さ2mmとその通過時間Tperfo1、さらにデータ“0”を書き込んだ時間Tposiから、実際にデータ“0”を書き込んだ長さ、換言すれば実際の余裕領域A2の長さY’を求める。
Y’=2×Tposi/Tperfo1なお、ここで改めて撮影駒の後端側のパーフォレーションP2の通過時間を検出しているのは、一つの撮影駒分フィルムを給送する際の巻き上げの始動時と終了時とでフィルム給送速度が変動され、このフィルム給送速度の変動による余裕領域A2の長さY’の算出誤差をより小さくするためである。
【0025】ついで、前記実際の余裕領域A2の長さY’に基づいて、実際に書き込みが行われたときの書き込み密度Dwrite を求める。
Dwrite =X/(Z−Y’)
また、今回の書き込みの余裕領域A2の長さY’と設定されている余裕領域A2の長さYとの差と、今回の書き込み密度Dwrite から、実際に今回の書き込みにおいてはデータのビット数をどの程度加減することが好ましかったかを求める。この加減調整ビット数をBcontとすると、Bcont=Dwrite ×(Y−Y’)
となる。これから、今回の書き込みに対する加減調整書き込み密度Dcontが求められる。すなわち、Dcont=Bcont/(Z−Y)
となる。
【0026】以上より、次の撮影駒の書き込み密度NDwrite を次のように算出する。
NDwrite =X/(Z−Y)+Dcontしたがって、ステップS148において、撮影データの書き込み密度をNDwrite に設定し、次の撮影駒に対する撮影データの書き込み、すなわちステップS106のヘッド書き込みモードの設定から、ステップS113のデータ書き込み開始までの工程をこの新たな書き込み密度NDwrite にて実行する。これにより、次の撮影駒の磁気記録層への撮影データの書き込みでは、設定された余裕領域A2の長さYを確保し、ないしは設定された余裕領域A2の長さYに殆ど近い長さを確保したデータの書き込みが実現されることになる。
【0027】また、前記ステップS104において、これから書き込む撮影データ数を、直前の撮影駒で書き込んだ撮影データ数と比較した結果、データ数が変更されたときには、ステップS148で算出された書き込み密度NDwrite に対して次の補正を行なって新たな書き込み密度NNDwrite を得る。ここで、Xは直前の撮影駒に書き込んだデータ数、X’はこれから書き込むデータ数である。
NNDwrite =NDwrite ×X’/Xこれにより、データ数の変更割合に相当するだけ書き込み密度が調整されることになり、設定されている余裕領域の長Yを確保することが可能になる。
【0028】なお、ステップS148における、次の撮影駒に対する書き込み密度NDwrite を算出した際に、書き込みエラーフラグを判定し、書き込みエラーフラグが「1」である場合には、今回の書き込み密度Dwrite(0)を1.2倍にした値を次の撮影駒での書き込み密度ENDwrite として設定する。すなわち、ENDwrite =Dwrite(0)×1.2これにより、次の撮影駒では書き込み密度ENDwrite が今回に比較して2割増加されるため、今回生じた書き込みエラーを補正して次の撮影駒に対する書き込みエラーの発生を抑制することが可能となる。なお、次の回での書き込みにおいて、書き込みエラーが生じなくなれば、それ以降において前記した手法によって随時書き込み密度を調整し、適正なデータの書き込みが実現されることになる。
【0029】このように、本実施形態では、今回の撮影データの書き込みに際しての余裕領域の長さを求めた上で、その余裕領域の長さが設定した余裕領域の長さとなるように書き込み密度を調整し、その調整された書き込み密度に基づいて次の撮影駒での撮影データの書き込みを行うため、以降の撮影駒での撮影データの書き込みを適正に行うことが可能となる。また、撮影データ数が変更された場合には、その変更割合に応じて書き込み密度を変化させるため、その場合にも以降の撮影駒での撮影データの書き込みを適正に行うことが可能となる。さらに、書き込みエラーが生じた場合には、書き込み密度を1.2倍とすることで、次の撮影駒での撮影データの書き込みエラーが発生する確率を低下させる。これにより、各撮影駒に対応して設定されている記録領域での撮影データの書き込みエラーの発生を防止し、かつその後における読み取りエラーの発生を防止することが可能となる。
【0030】なお、前記実施形態において、データ書き込みに際しての処理手法、及び書き込み密度の算出手法及びその調整手法はそれぞれ前記実施形態で説明した手法に限られるものではなく、各手法において説明した数式や係数は適宜に変更することが可能であることは言うまでもない。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、今回の撮影データの書き込みに際しての余裕領域を求めた上で、その余裕領域が設定した余裕長さとなるように書き込み密度を調整し、その調整された書き込み密度に基づいて次の撮影駒での撮影データの書き込みを行うため、以降の撮影駒での撮影データの書き込みを適正に行うことが可能となる。また、本発明においては、今回書き込んだ撮影データ数と、次回書き込む撮影データ数とを比較する手段を備え、撮影データ数が変更された場合には、その変更割合に応じて書き込み密度を変化させるため、その場合にも以降の撮影駒での撮影データの書き込みを適正に行うことが可能となる。さらに、今回書き込んだ全撮影データが書き込み領域内に書き込まれない書き込みエラーが生じたときには、次の撮影駒の撮影データの書き込み密度は、今回の書き込み密度に所定の係数を乗じた書き込み密度とする手段を備えることにより、次の撮影駒での撮影データの書き込みエラーが発生する確率を低下させることができる。これにより、各撮影駒に対応して設定されている記録領域での撮影データの書き込みエラーの発生を防止し、かつその後における読み取りエラーの発生を防止することが可能となる。




 

 


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