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発明の名称 枠部材、マスクと露光装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−201846(P2001−201846A)
公開日 平成13年7月27日(2001.7.27)
出願番号 特願2000−13491(P2000−13491)
出願日 平成12年1月21日(2000.1.21)
代理人 【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武 (外5名)
【テーマコード(参考)】
2H095
5F046
【Fターム(参考)】
2H095 BC38 BC39 
5F046 AA25 CB17 CC02 CC11 DA05
発明者 北野 博 / 柳原 政光
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 マスクに形成されたパターン面に異物が付着するのを防止する保護膜を前記マスクに装着するための枠部材において、前記枠部材を支持するための突起部を設けたことを特徴とする枠部材。
【請求項2】 請求項1に記載の枠部材において、前記突起部は、装着されるべき前記保護膜の平面から、前記枠部材の前記マスクに取り付けられるべき面とは反対の方向に突出していることを特徴とする枠部材。
【請求項3】 請求項1又は2に記載の枠部材において、前記突起部は、前記保護膜が装着される面に設けられたことを特徴とする枠部材。
【請求項4】 請求項3に記載の枠部材において、前記枠部材は、前記マスクに装着されるべき面の反対方向に向かって開口面積を拡大することを特徴とする枠部材。
【請求項5】 パターンが形成されたマスクにおいて、前記マスクを載置するマスク保持装置で保持するための突起部を前記パターン面側に設けたことを特徴とするマスク。
【請求項6】 請求項5に記載のマスクにおいて、前記突起部は、前記パターンを周回するように設けられ、前記パターンを保護する保護膜を装着したことを特徴とするマスク。
【請求項7】 パターンが形成され、該パターンを保護する保護膜付マスクと、前記パターンを感光基板に転写する露光装置において、前記保護膜付マスクを載置する載置部を備え、前記保護膜付マスクは、前記保護膜をマスクに装着する枠部材を有し、該枠部材には、該保護膜付マスクを支持するための支持部を備え、前記載置部は、前記支持部を支持して前記保護膜付マスクを支持することを特徴とする露光装置。
【請求項8】 請求項7に記載の露光装置において、前記載置部は、前記支持部と嵌合する嵌合部を備えることを特徴とする露光装置。
【請求項9】 請求項7又は8に記載の露光装置において、前記枠部材は少なくとも一部に磁性材部を含み、前記支持部に設けられ、前記磁性材部を磁力で吸着する磁力吸着部を備えることを特徴とする露光装置。
【請求項10】 請求項7〜9のいずれかに記載の露光装置において、前記載置部は、前記パターン面の面形状を計測して、該パターン面とは直交する方向に前記支持部を支持する支持機構を制御することを特徴とする露光装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マスクに形成されたパターン面に異物が付着するのを防止する保護膜をマスクに装着するための枠部材、パターンが形成されたマスク、及びマスクのパターンの像を基板上に転写する露光装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体素子や液晶表示素子あるいは薄膜磁気ヘッド等をフォトリソグラフィ工程で製造する場合に種々の露光装置が使用されているが、フォトマスクあるいはレチクル(以下、マスクという)に形成されたパターンの像を、表面にフォトレジスト等の感光剤を塗布された基板上に投影光学系を介して投影する露光装置が一般的に使用されている。
【0003】このマスクには、形成されたパターン面に異物が付着するのを防止するための保護膜(ペリクル)が装着される場合がある。このペリクルをマスクに装着する場合には、マスクのパターンの周囲に枠部材(ペリクル枠)を設け、このペリクル枠にペリクルを装着する方法が一般的である。
【0004】このようなマスクを用いて露光処理を行う場合には、マスクをマスクステージに搭載し、このマスクに露光光を照射することによって行われる。露光光を照射されたマスクのパターンの像は、投影光学系を介して基板ステージに設置される基板に転写されるようになっている。
【0005】従来において、ペリクルを装着したマスクは、例えば、図12に示すようなマスクステージ50に搭載される。このマスクステージ50は、その上面の4つのコーナー部分に真空吸着部51を有し、この真空吸着部51を介してマスクMの周縁部Maがマスクステージ50上に保持される。このマスクステージ50は、マスクM上のパターンPAが形成された領域に対応した開口52を備えており、マスクMのパターンPA面を透過した露光光は、この開口52を介して投影光学系に達する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のように、マスクMの周縁部Maがマスクステージ50に支持される構成の場合、このマスクMは自重によって、図12中、鎖線で示すように、重力方向(−Z方向)にたわむ場合が生じる。この場合、マスクMはたわんだ状態で露光処理をなされるため、基板上に形成されるパターンは所望の精度を得られなくなる等、安定した露光処理を行うことができない。
【0007】本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、マスクステージに支持されたマスクをたわませること無く、精度良く安定した露光処理を行うことができる枠部材、マスクと露光装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するため本発明は、実施の形態に示す図1〜図11に対応付けした以下の構成を採用している。本発明の枠部材は、マスク(M)に形成されたパターン(PA)面に異物が付着するのを防止する保護膜(2)をマスク(M)に装着するための枠部材(3)において、枠部材(3)を支持するための突起部(4、6、8、9)を設けたことを特徴とする。
【0009】本発明によれば、枠部材(3)を支持するための突起部(4、6、8、9)を設けたことにより、この突起部(4、6、8、9)を支持することによって、マスク(M)は枠部材(3)を介して安定して支持される。そして、マスク(M)は、突起部(4、6、8、9)を介して枠部材(3)に支持される構成となるので、周縁部(Ma)を支持されるより板面中心側を支持されることになる。したがって、マスク(M)を支持した際、このマスク(M)に生じるたわみを低減することができるので、精度良く安定した露光処理を行うことができる。さらに、従来ではマスク(M)の周縁部を支持する構成であったのでマスクステージ側にも高い平面度が必要であったが、突起部(4、6、8、9)を介して枠部材(3)によってマスク(M)を支持することにより、マスクステージ側には従来程の精度は要求されない。したがって、マスクステージの制作工程の短縮化、単純化が図れ、作業性等は向上する。
【0010】このとき、突起部(4、6、8、9)を、装着されるべき保護膜(2)の平面から、枠部材(3)のマスク(M)に取り付けられるべき面とは反対の方向に突出させることにより、このマスク(M)をマスクステージ(111)に支持させる際、保護膜(2)とマスクステージ(111)との干渉を防止することができる。したがって、保護膜(2)の損傷を防止することができるので、安定した露光処理を行うことができる。
【0011】この突起部(4、6、8、9)を、保護膜(2)が装着される面に設けることにより、マスク(M)のパターン(PA)面を保護しながら、保護膜(2)の損傷を防止しつつ、マスク(M)を安定して支持することができる。
【0012】この場合、枠部材(37)を、マスク(M)に装着されるべき面の反対方向に向かって開口面積を拡大させることにより、この枠部材(37)を、よりマスク(M)のパターン(PA)形成面に接近させるようにマスク(M)の板面中心側に設置しても、マスク(M)に露光光を照射した際に、露光光が枠部材(37)の内側面(37b)に照射されるのを防ぐことができる。すなわち、枠部材(37)によって、よりマスク(M)の板面中心側を支持することができるので、マスク(M)に生じるたわみを低減しつつ、精度良い安定した露光処理を行うことができる。
【0013】本発明のマスクは、パターン(PA)が形成されたマスク(M)において、マスク(M)を載置するマスク保持装置(5、111)で保持するための突起部(3、4、6、8、9)をパターン(PA)面側に設けたことを特徴とする。
【0014】本発明によれば、マスク(M)のパターン(PA)面側に突起部(3、4、6、8、9)を設け、この突起部(3、4、6、8、9)をマスク保持装置(5、111)で保持することにより、マスク(M)はマスク保持装置(5、111)に安定して保持される。このとき、突起部(3、4、6、8、9)を可能な限り板面中心側に設けることにより、この突起部(3、4、6、8、9)を介してマスク(M)を保持した際、マスク(M)に生じるたわみを低減することができる。したがって、精度良く安定した露光処理を行うことができる。
【0015】そして、この突起部(3、4、6、8、9)を、パターン(PA)を周回するように設けるとともに、この突起部(3、4、6、8、9)にパターン(PA)を保護する保護膜(2)を装着することにより、マスク(M)のパターン(PA)面を保護しつつ、マスク(M)をマスク保持装置(5、111)に安定して保持させることができる。
【0016】本発明の露光装置は、パターン(PA)が形成され、このパターン(PA)を保護する保護膜付マスク(M)と、パターン(PA)を感光基板(W)に転写する露光装置(100)において、保護膜付マスク(M)を載置する載置部(5、111)を備え、保護膜付マスク(M)は、保護膜(2)をマスク(M)に装着する枠部材(3)を有し、この枠部材(3)には、保護膜付マスク(M)を支持するための支持部(4、6、8、9)を備え、載置部(5、111)は、支持部(4、6、8、9)を支持して保護膜付マスク(M)を支持することを特徴とする。
【0017】本発明によれば、枠部材(3)に保護膜付マスク(M)を支持するための支持部(4、6、8、9)を設けたことにより、載置部(5、111)にこの支持部(4、6、8、9)を支持させることによって、保護膜付マスク(M)は支持部(4、6、8、9)及び枠部材(3)を介して安定して支持される。そして、保護膜付マスク(M)は、支持部(4、6、8、9)を介して枠部材(3)に支持される構成となるので、より板面中心側を支持されることになる。したがって、保護膜付マスク(M)を支持した際、この保護膜付マスク(M)に生じるたわみを低減することができるので、精度良く安定した露光処理を行うことができる。さらに、従来では保護膜付マスク(M)の周縁部を支持する構成であったので載置部側にも高い平面度が必要であったが、支持部(4、6、8、9)を介して枠部材(3)によって保護膜付マスク(M)を支持することにより、載置部側には従来程の精度は要求されない。したがって、載置部の制作工程の短縮化、単純化が図れ、作業性等は向上する。
【0018】また、載置部(5、111)に、支持部(4、6、8、9)と嵌合する嵌合部(7)を設けることにより、載置部(5、111)に支持された保護膜付マスク(M)の位置ずれは防止される。したがって、精度良く安定した露光処理を行うことができる。
【0019】さらに、枠部材(9)の少なくとも一部に磁性材部(9a)を含ませるとともに、載置部(5、111)に磁性材部(9a)を磁力で吸着する磁力吸着部(20)を設けることにより、枠部材(9)は磁力によって載置部(5、111)に安定して保持される。したがって、マスク(M)の位置ずれは防止されるので、精度良く安定した露光処理を行うことができる。
【0020】載置部(111)に、パターン(PA)面の面形状を計測して、このパターン(PA)面とは直交する方向に支持部(4、6、8、9)を支持する支持機構(5)を制御させることにより、例えば、仮に、マスク(M)のパターン(PA)形成面がたわんでいても、支持機構(5)を制御することにより、このたわみは低減される。したがって、精度良く安定した露光処理を行うことができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態に係る枠部材、マスクと露光装置を図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の露光装置の概略構成図である。また、図2は、特に、マスクステージ(マスク保持装置、載置部)及びマスクに装着された枠部材を説明するための斜視図であり、図3は図2の側面図である。
【0022】これらの図において、露光装置100は、光源153からの光束をマスクステージ111に保持されるマスクMに照明する照明光学系150と、この照明光学系150内に配され露光用照明光(露光光)ELを通過させる開口Sの面積を調整してこの露光光ELによるマスクMの照明範囲を規定するブラインド部140と、露光光ELで照明されたマスクMのパターンの像を感光剤が塗布された基板W上に投影する投影光学系120と、基板Wを保持する基板ホルダ132と、この基板ホルダ132を支持する基板ステージ130とを備えている。
【0023】照明光学系150は、例えば水銀ランプ等の光源153と、この光源153から射出された露光光を集光する楕円鏡154と、この集光された露光光をほぼ平行な光束に変換するインプットレンズ155と、このインプットレンズ155から出力された光束が入射して後側(マスクM側)焦点面に多数の二次元光源を形成するフライアイレンズ156と、これら二次元光源から射出された露光光を集光してマスクMを均一な照度で照明するコンデンサレンズ系とを備えている。
【0024】なお、光源153は、例えば、発振波長157nmのフッ素レーザー(F2 レーザー)、発振波長146nmのクリプトンダイマーレーザー(Kr2 レーザー)、発振波長126nmのアルゴンダイマーレーザー(Ar2 レーザー)などによって構成することも可能である。また、光源153として、発振波長193nmのArFレーザーエキシマレーザー等を用いることも可能である。
【0025】ブラインド部140は、例えば、平面L字状に屈曲し露光光ELの光軸AXと直交する面内で組み合わせられることによって矩形状の開口Sを形成する一対のブレード145A、145Bと、これらブレード145A、145Bを制御部9の指示に基づいて光軸AXと直交する面内で変位させるブレード変位装置143A、143Bとを備えている。この可動ブレード145A、145Bの近傍には、開口形状が固定された固定ブラインド146が配置されている。固定ブラインド146は、例えば4つのナイフエッジにより矩形の開口を囲んだ視野絞りであり、その矩形開口の上下方向の幅がブレード145A、145Bによって規定されるようになっている。このとき、開口Sの大きさはブレード145A、145Bの変位に伴って変化し、開口Sはフライアイレンズ156から入射される露光光ELのうち、通過させた露光光ELのみを反射ミラー151を介してメインコンデンサレンズ152に送る。開口Sにより規定された露光光ELは、メインコンデンサレンズ152を介してマスクホルダ111に保持されるマスクMの特定領域(パターン領域)PAをほぼ均一な照度で照明する。これら各光学部材及びブラインド部140は所定位置関係で配置されており、ブラインド部140はマスクMのパターン面と共役な面に配置されている。
【0026】マスクステージ111は露光時に使用されるマスクMを搭載するためのものであって、マスクMに形成されているパターンPAは、投影光学系120通して基板ステージ130に設置される基板Wに転写されるようになっている。
【0027】マスクステージ111は、マスクM上のパターンPAが形成された領域に対応した開口112を有し、不図示の駆動機構によりX方向、Y方向、θ方向(Z軸回りの回転方向)に微動可能となっている。このマスクステージ111の駆動機構は、例えば2組のボイスコイルモータによって構成されており、制御部9の指示に基づいて駆動する。制御部9は、マスクステージ111を移動することによって、パターンPAの領域の中心(マスクセンター)が投影光学系120の光軸AXを通るようにマスクMの位置決めをするようになっている。
【0028】投影光学系120は、開口Sによって規定されたマスクMの露光光ELによる照明範囲に存在するパターンPAの像を基板Wに結像させ、基板Wの特定領域(ショット領域)にパターンPAの像を露光するものである。この投影光学系120は、蛍石、フッ化リチウム等のフッ化物結晶からなるレンズや反射鏡などの複数の光学部材を投影系ハウジングで密閉したものである。
【0029】基板ステージ130は、基板ホルダ132を載置した基板テーブル131と、この基板テーブル131をX−Y平面の2次元方向に移動可能に支持するXYステージ装置133とを備えている。この場合、投影光学系120の光軸AXは、X−Y平面に直交するZ方向と一致している。すなわち、X−Y平面は、投影光学系120の光軸AXと直交関係にある。基板ステージ130上の基板ホルダ132に搬送された基板Wは、基板ホルダ132によって真空吸着される。
【0030】基板ステージ130のXY方向の位置はレーザー干渉システムによって調整されるようになっている。これを詳述すると、基板ステージ130(基板テーブル131)の−X側の端部には、平面鏡からなるX移動鏡136XがY方向に延設されている。このX移動鏡136Xにほぼ垂直にX軸レーザー干渉計137Xからの測長ビームが投射され、その反射光がX軸レーザー干渉計137X内部のディテクタによって受光され、X軸レーザー干渉計137X内部の参照鏡の位置を基準としてX移動鏡136Xの位置、すなわち基板WのX位置が検出されるようになっている。同様に、図示は省略されているが、基板ステージ130の+Y側の端部には平面鏡からなるY移動鏡がY方向に延設されている。そして、このY移動鏡を介してY軸レーザー干渉計によって上記と同様にしてY移動鏡の位置、すなわち基板WのY位置が検出される。X軸及びY軸それぞれのレーザー干渉計の検出値(計測値)、すなわち基板WのXY方向の位置情報は制御部9に送られる。
【0031】一方、投影光学系120の投影領域内に配置された基板WのZ方向の位置は斜入射方式の焦点検出系の1つである多点フォーカス位置検出系(図示せず)によって検出される。この検出値、すなわち基板WのZ方向の位置情報は制御部9に送られる。
【0032】制御部9は、レーザー干渉システム及び多点フォーカス位置検出系により得られた基板WのXY方向及びZ方向の位置情報をモニターしつつ、駆動系としての基板ステージ駆動装置121を介してXYステージ装置133及び基板テーブル131を駆動し、マスクMのパターン面と基板W表面とが投影光学系120に関して共役となるように、且つ投影光学系120の結像面と基板Wとが一致するように、基板WのXY方向、Z方向及び傾斜方向の位置決め動作を行う。このようにして位置決めがなされた状態で照明光学系150から射出された露光光ELによりマスクMのパターンPAの領域がほぼ均一な照度で照明されると、マスクMのパターンの像が投影光学系120を介して表面にフォトレジストを塗布された基板W上に結像される。
【0033】図2、図3に示すように、マスクMは、基板W上に転写すべきパターンPAと、このパターンPA面側に設けられた保護膜(ペリクル)2と、このペリクル2を支持する枠部材(ペリクル枠)3とを備えている。
【0034】ペリクル2は、マスクMに形成されたパターンPAの面を保護するために設けられたものであって、パターンPA面へのゴミ等の異物の付着を防止している。このペリクル2には、露光光を透過可能な透光性の薄膜が用いられており、通常、ニトロセルロース等を主成分とする厚さが1〜2μm程度の透明な薄膜が用いられる。なお、波長120nm〜180nmの真空紫外線光の露光光ELを良好に透過させるため、マスクM及びレンズ系と同材質の蛍石、フッ化マグネシウム、フッ化リチウム等の結晶材料からなるフィルム状部材を用いても良い。さらに、このペリクル2としては、例えば100〜300μm程度の厚さを有する石英ガラス(フッ素ドープ石英等)であってもよい。
【0035】このペリクル2は、マスクMのパターンPA面に、ペリクル枠3を介して接着されている。ペリクル枠3は、平面視矩形状に形成され、マスクMのパターンPA面側に設置されている。そして、ペリクル枠3は、パターンPAの周りを囲むように取り付けられており、枠内部にパターンPAを配置させている。このとき、ペリクル枠3は、マスクMの端部(側面部)より板面中心側に位置するように設置されている。すなわち、マスクMの下面側(パターンPA形成面側)の周縁はペリクル枠3に支持されず、マスクMには、ペリクル枠3より外側に位置する周縁部Maが形成される。また、ペリクル枠3の内側面3bは、露光光の光路に沿うようにZ方向に平行に形成されており、マスクMの板面と直角に設けられている。
【0036】ペリクル2は、ペリクル枠3のうち、マスクMに取り付けられる位置と反対側の位置に装着されている。すなわち、ペリクル2は、ペリクル枠3の下端面に沿うように取り付けられ、マスクMのパターンPA面との間に空間を形成している。
【0037】ペリクル枠3の下端面には、突起部(支持部)4が設けられている。この突起部4は、ペリクル枠3のうちペリクル2が装着された面から、ペリクル枠3のマスクMに取り付けられる面とは反対の方向(−Z方向)に突出するように形成されている。この場合、突起部4は、平坦に形成されたペリクル枠3の四角形状の下端面の4辺のうち、対向する2辺に沿うように2カ所に取り付けられている。そして、この突起部4によって、ペリクル枠3は支持される構造となっている。
【0038】このとき、突起部4は、ペリクル2が形成する平面(ペリクル枠3の下端面)より、マスクMと反対側に突出するように設けられているので、例えば、この突起部4を所定の平面に当接させた際、この所定の平面とペリクル2とは離間するようになっている。
【0039】マスクステージ111は、マスクMを保持するマスクホルダ5を備えている。このマスクホルダ5は、ペリクル枠3に設置された突起部4に対応するように設けられている。この場合、マスクホルダ5は、ペリクル枠3の下端面において対向するように2カ所に設けられたそれぞれの突起部4に対応するように、所定距離(2つの突起部4の間の距離)だけ離間して設けられている。
【0040】マスクホルダ5は、突起部4の下端面を真空吸着するための吸着穴5aを備えている。吸着穴5aは不図示の真空吸着源と連結されており、マスクホルダ5に突起部4の下端面が当接された際、真空吸着源を駆動することによって、マスクホルダ5は、平坦に形成されたそれぞれの突起部4の下端面を吸着保持するようになっている。
【0041】このような構成を持つペリクル枠3を備えたマスクMを用いて、露光装置100によってマスクMのパターンの像を基板W上に転写する動作について説明する。
【0042】ペリクル2を備えたマスクMが、図示しないマスクローダによってマスクステージ111に搬送される。なお、このとき、露光処理されるべき基板Wも不図示の基板ローダによって基板ステージ130に搬送される。
【0043】マスクMは、マスクステージ111のマスクホルダ5に載置される。このとき、マスクローダは、マスクMに設置されたペリクル枠3の突起部4とマスクホルダ5とを当接するように、マスクMをマスクホルダ5に搬送する。
【0044】突起部4を備えたマスクMがマスクホルダ5に載置されたら、制御部9は真空吸着源を駆動し、マスクホルダ5に設けられた吸着穴5aを介して突起部4をマスクホルダ5に吸着させる。こうして、突起部4を備えたマスクMはマスクホルダ5に真空吸着される。
【0045】このように、突起部4に支持されているペリクル枠3は、突起部4がマスクホルダ5に保持されたことにより、突起部4を介してマスクホルダ5に支持されたことになる。すなわち、マスクホルダ5は、突起部4を支持することにより、この突起部4を介してペリクル付マスクMを支持する。
【0046】このとき、突起部4は、装着されたペリクル2が形成する平面から、ペリクル枠3のマスクMに取り付けられるべき面とは反対の方向(−Z方向)に突出しているので、マスクMがマスクホルダ5に保持された際に、ペリクル2とマスクホルダ5とは干渉しないようになっている。
【0047】そして、マスクMをマスクホルダ5に保持させたら、制御部9は、各ステージ111及び130を駆動し、図示しないアライメント系によって、マスクM及び基板Wの、照明光学系150及び投影光学系120に対するアライメントを行う。
【0048】マスクM及び基板Wのアライメント終了後、照明光学系150からはマスクMに向かって露光光が射出される。この露光光はマスクM及びペリクル2を透過し、投影光学系120を介して、基板W上の投影領域にマスクMのパターンの像を結像する。こうして、マスクMに形成されたパターンの像は基板Wに転写される。
【0049】このように、ペリクル枠3に、このペリクル枠3を支持するための突起部4を設けたことにより、マスクMはマスクホルダ5によって突起部4及びペリクル枠3を介して安定して保持される。
【0050】そして、従来では、マスクMはマスクステージにより周縁部Maを支持される構成であったため、たわみやすかった。しかしながら、本実施形態のように、突起部4を介してペリクル枠3によりマスクMを支持する構成としたことにより、マスクMは板面中心側を保持される。したがって、例えば、マスクMの自重に起因するたわみを低減することができる。したがって、精度良い安定した露光処理を行うことができる。
【0051】突起部4は、ペリクル2が形成する平面から、ペリクル枠3のマスクMに取り付けられるべき面とは反対の方向(−Z方向)に突出するように設けられたので、マスクMをマスクホルダ5に載置した際、ペリクル2とマスクホルダ5とは干渉しない。したがって、ペリクル2の損傷を防止することができるので、マスクMのパターンPAに対する異物の付着を確実に防止しつつ、精度良い安定した露光処理を行うことができる。
【0052】なお、上記実施形態における突起部4は、平面視四角形状に設けられたペリクル枠3の4辺の下端面のうち、対向する2辺に沿うように形成されているが、もちろん、4辺全てに設けてもよい。すなわち、突起部4をペリクル2が形成する平面よりマスクMと反対側に突出するように、且つ、マスクホルダ5に保持可能な形状であれば、如何なる形状であってもよい。そして、所定の形状に形成された突起部4に対応するようにマスクホルダ5の形状を設定することにより、マスクホルダ5は、突起部4を支持してペリクル付マスクMを安定して支持することができる。
【0053】次に、本発明の枠部材及びマスクと露光装置の第2実施形態について、図4、図5を参照しながら説明する。ここで、前述した第1実施形態と同一もしくは同等の構成部分については、同一の符号を用いるとともに、その説明を簡略もしくは省略するものとする。
【0054】図4、図5において、マスクMは、パターンPA面側に設けられたペリクル2を支持するペリクル枠3と、このペリクル枠3を支持するための突起部(支持部)4と、この支持部4から、マスクMと反対側に向かって突出する第2突起部6とを備えている。
【0055】この第2突起部6は、支持部4の所定位置に設けられており、本実施形態においては、2つの支持部4のそれぞれの両端部に取り付けられ、全部で4つ設けられている。なお、この第2突起部6は支持部4の両端部に限らず、支持部4において任意の位置に取り付けることが可能である。
【0056】このとき、マスクホルダ5には、支持部4に取り付けられた第2突起部6に対応する位置に、この第2突起部6と嵌合する嵌合部7が形成されている。つまり、マスクホルダ5に予め嵌合部7を設け、この嵌合部7に対応するように、支持部4に第2突起部6が取り付けられる。
【0057】このような第2突起部6を有するペリクル枠3を備えたマスクMをマスクステージ111に搭載するために、制御部9は、第2突起部6と嵌合部7との位置合わせを行いつつ、マスクローダによって、マスクホルダ5にマスクMを載置する。マスクMはマスクホルダ5に載置された際、第2突起部6と嵌合部7とが嵌合することにって位置ずれを防止される。
【0058】そして、マスクMをマスクホルダ5に保持させたら、制御部9は、各ステージ111及び130を駆動し、図示しないアライメント系によりマスクM及び基板Wの照明光学系150及び投影光学系120に対するアライメントを行った後、照明光学系150によってマスクMに露光光を照射する。露光光はマスクM及びペリクル2を透過し、投影光学系120を介して、基板W上の投影領域にマスクMのパターンの像を結像する。こうして、マスクMに形成されたパターンの像は基板Wに転写される。
【0059】このように、ペリクル枠3に第2突起部6を設けるとともに、マスクホルダ5に嵌合部7を設けたことにより、マスクホルダ5に載置されたマスクMの板面に沿う方向(Y方向)への位置ずれは防止される。この場合、マスクホルダ5は、マスクMを真空吸着するための吸着穴を設けられなくても、マスクMを安定して保持することができる。
【0060】以上のように、マスクホルダ5に支持されたマスクMの位置ずれを防止する位置ずれ防止部を設けることにより、マスクホルダ5に真空吸着穴を設けることなく、マスクMは安定してマスクホルダ5に保持される。そして、本実施形態においては、この位置ずれ防止部は、ペリクル枠3の端部よりマスクMと反対側に突起する第2突起部6と、マスクホルダ5に設けられ、第2突起部6を嵌合する嵌合部7とを備えた構成となっている。
【0061】そして、マスクMをマスクホルダ5に保持させた際、ペリクル2をマスクホルダ5とは干渉しない位置に装着することにより、ペリクル2の損傷は防止される。したがって、精度良く安定した露光処理を行うことができる。
【0062】一方、マスクホルダ5に真空吸着穴を設けることも可能である。この場合、嵌合部7の内部(底部あるいは側壁部)に吸着穴5aを設け、この吸着穴5aによって第2突起部6を真空吸着することも可能である。さらに、第2突起部6の高さを嵌合部7の高さ(深さ)と同一あるいは若干小さくし、支持部4の下面とマスクホルダ5とを当接可能とし、このマスクホルダ5に真空吸着穴を設け、吸着穴による吸着保持と嵌合部7による保持とを併用することも可能である。
【0063】また、本実施形態においては、支持部4の端部に第2突起部6を設けるとともに、マスクホルダ5にこの第2突起部6に対応した嵌合部7を設ける構成であるが、第2突起部6を設けないとともに、マスクホルダ5には支持部4に対応した嵌合部を設け、支持部4をこの嵌合部に嵌合させる構成とすることももちろん可能である。この場合、ペリクル2とマスクホルダ5とが干渉しないように、支持部4の高さ及び嵌合部の深さを設定する。
【0064】次に、本発明の枠部材及びマスクと露光装置の第3実施形態について、図6、図7を参照しながら説明する。ここで、前述した第1、第2実施形態と同一もしくは同等の構成部分については、同一の符号を用いるとともに、その説明を簡略もしくは省略するものとする。
【0065】図6、図7において、マスクMは、パターンPA面側に設けられたペリクル2を支持するペリクル枠3と、このペリクル枠3を支持するための支持部8とを備えている。このとき、支持部8は、下面(マスクホルダ5と当接されるべき面)の面積を大きく形成されたフランジ状に形成されている。そして、支持部(フランジ部)8は、図7に示すように、ペリクル枠3のマスクMとは反対側の端部に設けられ、このペリクル枠3の端部から外側に向かって形成されている。
【0066】このとき、このマスクMが載置されるべきマスクホルダ5には、フランジ部8を真空吸着するための吸着穴5aが設けられている。
【0067】このようなフランジ部8を有するペリクル枠3を備えたマスクMをマスクステージ111に搭載するために、制御部9は、マスクMに設けられたフランジ部8とマスクホルダ5に設けられた吸着穴5aとの位置合わせを行いつつ、マスクローダによって、マスクホルダ5にマスクMを載置する。マスクMのフランジ部8が真空吸着穴5aに吸着されることによって、マスクMはマスクホルダ5に安定して保持される。
【0068】そして、マスクMをマスクホルダ5に保持させたら、制御部9は、照明光学系150によりマスクMに露光光を照射する。このとき、フランジ部8は、ペリクル枠3のマスクMとは反対側の端部から外側に向かって形成されているので、マスクMのパターンPA面に照射された露光光は、フランジ部8に干渉することなく、投影光学系120に達する。こうして、露光光がマスクM及びペリクル2を透過し、投影光学系120を介して、基板W上の投影領域にマスクMのパターンの像を結像することにより、マスクMに形成されたパターンの像は基板Wに転写される。
【0069】このように、ペリクル枠3を支持するための支持部を、マスクホルダ5との当接面を大きく形成したフランジ部8とすることにより、マスクホルダ5に設けられた真空吸着穴5aによる吸着保持はさらに安定したものとなる。そして、この場合も、マスクMは、ペリクル枠3及びフランジ部(支持部)8を介してマスクホルダ5に支持される構成となっており、板面中心側を支持されることになるので、自重によるたわみは低減される。したがって、マスクMは安定して保持されるので、精度良い安定した露光処理を行うことができる。
【0070】次に、本発明の枠部材及びマスクの第4実施形態について、図8を参照しながら説明する。ここで、前述した第1〜第3実施形態と同一もしくは同等の構成部分については、同一の符号を用いるとともに、その説明を簡略もしくは省略するものとする。
【0071】図8において、マスクMは、パターンPA面側に設けられたペリクル2を支持するペリクル枠3と、このペリクル枠3を支持するための支持部(突起部)9とを備えている。そして、支持部9は、少なくとも一部に磁性材部9aを含んでいる。
【0072】一方、マスクホルダ5には、電磁石(磁力吸着部)20が所定位置に設けられており、支持部9の一部に設けられた磁性材部9aを磁力で吸着可能となっている。このとき、電磁石20は、磁性材部9aの下端面と対向する位置に設けられており、電磁石20を備えたマスクホルダ5は、磁性材部9aを備えた支持部9の下端面を支持するように設けられている。
【0073】このような一部に磁性材部9aを含む支持部9を備えたマスクMをマスクステージ111に搭載するために、制御部9は、マスクMに設けられた支持部9の磁性材部9aとマスクホルダ5に設けられた電磁石20との位置合わせを行いつつ、マスクローダによって、マスクホルダ5にマスクMを載置する。そして、電磁石20を駆動し、支持部9の磁性材部9aを磁力で吸着する。磁性材部9aが電磁石20に吸着されることによって、マスクMはマスクホルダ5に安定して保持される。
【0074】そして、マスクMをマスクホルダ5に保持させたら、制御部9は、照明光学系150によってマスクMに露光光を照射する。露光光がマスクM及びペリクル2を透過し、投影光学系120を介して、基板W上の投影領域にマスクMのパターンの像を結像することにより、マスクMに形成されたパターンの像は基板Wに転写される。
【0075】このように、ペリクル枠3を支持する支持部9の少なくとも一部に磁性材部9aを設けるとともに、マスクホルダ5に磁性材部9aを磁力で吸着可能な磁力吸着部20を設けることにより、マスクMの保持は磁力によって安定して行われる。したがって、露光処理は精度良く安定して行われる。
【0076】なお、本実施形態においては、電磁石20は、磁性材部9aの下端面(底面)を吸着する構成であるが、磁性材部9a(支持部9)の側面を吸着する構成とすることも可能である。
【0077】さらに、磁性材部9aを備える支持部9を設けずに、ペリクル枠3の少なくとも一部に磁性材部を含ませ、マスクホルダ5に設けられた電磁石20によって、ペリクル枠3を磁力によって吸着する構成とすることも可能である。この場合も、磁性材部を含むペリクル枠3の下端面(底面)を吸着する構成とすることも可能であるし、側面を吸着する構成とすることも可能である。なお、磁性材部を含むペリクル枠3の下端面を支持する構成においては、ペリクル2とマスクホルダ5とが干渉しない位置に、このペリクル2を装着することにより、ペリクル2の損傷を防止しつつ精度良い安定した露光処理を行うことができる。
【0078】次に、本発明の枠部材及びマスクの第5実施形態について、図9を参照しながら説明する。ここで、前述した第1〜第4実施形態と同一もしくは同等の構成部分については、同一の符号を用いるとともに、その説明を簡略もしくは省略するものとする。
【0079】図9において、マスクMは、パターンPA面側に設けられたペリクル2を支持するペリクル枠37と、このペリクル枠37を支持するための支持部4とを備えている。このとき、ペリクル枠37は、マスクMと装着された面の反対方向(−Z方向)に向かって開口面積を拡大するように形成されている。すなわち、ペリクル枠37は、マスクMに照射される露光光の下流側に向かって開口面積を拡大するように形成されている。
【0080】このような、ペリクル枠37を備えたマスクMをマスクステージ11に設置するために、制御部9は、マスクMに設けられた支持部4とマスクホルダ5との位置合わせを行いつつ、マスクローダによって、マスクホルダ5にマスクMを載置する。そして、マスクMをマスクホルダ5に保持させたら、制御部9は、照明光学系150によってマスクMに露光光を照射する。露光光がマスクM及びペリクル2を透過し、投影光学系120を介して、基板W上の投影領域にマスクMのパターンの像を結像することにより、マスクMに形成されたパターンの像は基板Wに転写される。
【0081】このとき、ペリクル枠37は、マスクMに装着されるべき面の反対方向に向かって開口面積を拡大しているので、マスクMを透過した露光光とペリクル枠37の内側面37bとの干渉が低減されている。したがって、ペリクル枠37のマスクMに装着されるべき面を、第1実施形態などに示したペリクル枠3よりパターンPA側に接近させつつこのパターンPAを周回するようにしてマスクMに取り付けることができる。すなわち、ペリクル枠37をよりパターンPAに接近させてマスクMに取り付けても、マスクMを透過した露光光はペリクル枠37の内側面37bと干渉しない。
【0082】したがって、ペリクル枠37を、マスクMのさらに板面中心側に取り付けることが可能となるので、マスクMの自重によるたわみをさらに低減することができる。よって、精度良く安定した露光処理を行うことができる。
【0083】次に、本発明の枠部材及びマスクの第6実施形態について、図10を参照しながら説明する。ここで、前述した第1〜第5実施形態と同一もしくは同等の構成部分については、同一の符号を用いるとともに、その説明を簡略もしくは省略するものとする。
【0084】図10において、マスクMは、パターンPA面側に設けられたペリクル2を支持するペリクル枠3と、このペリクル枠3を支持するための支持部4とを備えている。一方、このマスクMを支持するマスクステージ111は、マスクMのパターンPA面の面形状を計測する面形状計測装置30を備えている。
【0085】この面形状計測装置30は、例えば、マスクMのパターンPA形成面にレーザー光を照射し、反射した光を計測することによって、パターンPA形成面の傾きやたわみを計測するものである。この面形状計測装置30の計測結果は、制御部9に送出されるようになっている。
【0086】また、マスクステージ111には、マスクステージ111に載置されたマスクMの周縁部Maを保持する周縁保持部31が設置されている。
【0087】このような、面形状計測装置30を備えたマスクステージ111にマスクMを搭載するために、制御部9は、マスクMに設けられた支持部4とマスクホルダ5との位置合わせを行いつつ、マスクローダによって、マスクホルダ5にマスクMを載置する。そして、マスクMをマスクホルダ5に保持させたら、制御部9は、面形状計測装置30によって、マスクMのパターンPA面の面形状を計測する。マスクMのパターンPA面は、面形状計測装置30によって、たわみや傾きを計測される。
【0088】面形状計測装置の計測信号は制御部9に送られ、制御部9は、この計測結果に基づいて、マスクステージ111に搭載されたマスクMのパターンPA面の面形状が露光処理可能か否かを判別する。すなわち、制御部9は、マスクMのパターンPA面のたわみが所定範囲か否かを判別する。この所定範囲は予め制御部9に記憶された値であって、たわみの値が所定範囲内であれば精度良い露光処理を行うことができると予め実験的に求められた値である。
【0089】面形状計測装置30の計測結果が所定範囲内であれば、制御部9はこのマスクMを用いて所定の精度を有する露光処理が行えると判断し、照明光学系150によってマスクMに露光光を照射する。露光光がマスクM及びペリクル2を透過し、投影光学系120を介して、基板W上の投影領域にマスクMのパターンの像を結像することにより、マスクMに形成されたパターンの像は基板Wに転写される。
【0090】一方、面形状計測装置の計測結果が所定範囲外であれば、制御部9はこのマスクMを用いて所定の精度を有する露光処理が行えないと判断し、マスクホルダ5を制御する。具体的には、制御部9は、周縁保持部31によってマスクMの周縁部Maを保持させた状態で、マスクホルダ5をパターンPA面とは直交する方向に制御する。すなわち、制御部9は、パターンPA面が図10中、鎖線で示すように−Z方向に凸状にたわんでいると判断した場合、マスクMに設けられたペリクル枠3の支持部4を+Z方向に移動するようにマスクホルダ5を制御する。すると、−Z方向に凸状にたわんでいるマスクMのパターンPA面は平面に矯正される。一方、パターンPA面が+Z方向に凸状にたわんでいると判断した場合、支持部4を−Z方向に移動するようにマスクホルダ5を制御する。すると、+Z方向に凸状にたわんでいるマスクMのパターンPA面は平面に矯正される。
【0091】このように、マスクホルダ5をパターンPAとは直交する方向に制御することによって、たわんでいるマスクMのパターンPA面を矯正することができる。つまり、第1〜第5実施形態に示したように、支持部4を介して枠部材3によってマスクMを支持することにより、マスクMに生じるたわみは十分に低減することができるが、万が一、マスクMにたわみが生じた場合でも、本実施形態の構成を採用することによりマスクMのたわみを確実に低減することができる。そして、たわみを矯正した状態で、このマスクMに露光光を照射することにより、精度良く安定した露光処理を行うことができる。
【0092】なお、この場合、マスクホルダ5を移動することによってマスクMのたわみを矯正しているが、例えば、マスクMの周縁部MaにこのマスクMのたわみを矯正するように力を作用する装置を設け、面形状計測装置30の計測結果に基づいて、この装置を制御してもよい。すなわち、マスクMのパターンPA形成面のたわみを矯正するように、マスクMの一部に力を作用する力作用装置を備える構成とすることができる。
【0093】なお、周縁保持部31を設け、マスクMのたわみを矯正するものを示したが、周縁保持部31を設けず、面形状計測装置30の計測結果に基づいて、パターンPA面が所定の位置となるようにマスクホルダ5をZ方向に駆動するようにしてもよい。
【0094】なお、上記各実施形態においては、ペリクル枠(枠部材)3にペリクル(保護膜)2を装着する構成であったが、マスクMにペリクル2を装着しない構成とする場合には、直接、マスクMにマスクホルダ5で支持させるための突起部(支持部)を設ける構成とすることも可能である。この場合、この支持部は、マスクMに形成されたパターンPAの周囲を周回するように形成されるものであるとは限らない。すなわち、マスクMのパターンPA面側の所定位置に複数の突起部を設け、この突起部をマスクホルダで支持することが可能である。このように、パターンが形成されたマスクにおいて、このマスクを載置するマスクホルダで保持するための突起部をパターン面側に設ける構成とすることができる。
【0095】さらに、上記各実施形態は任意に組み合わせることが可能であり、それぞれの各実施形態で説明した構成を組み合わせることによって、マスクステージ111は、マスクMをさらに安定して保持することが可能となる。したがって、露光処理は精度良く安定して行われる。
【0096】本発明に係る基板Wとしては、半導体デバイス用の半導体ウェーハのみならず、液晶表示デバイス用のガラスプレートや、薄膜磁気ヘッド用のセラミックウェーハであってもよい。
【0097】露光装置100としては、マスクMと基板Wとを静止した状態でマスクMのパターンを露光し、基板Wを順次ステップ移動させるステップ・アンド・リピート方式の露光装置(ステッパー)に限らず、マスクMと基板Wとを同期移動してマスクMのパターンを基板Wに露光するステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置(スキャニング・ステッパー)にも適用することができる。
【0098】露光装置100の種類としては、上記半導体製造用のみならず、液晶表示デバイス製造用の露光装置や、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCD)あるいはマスクMなどを製造するための露光装置などにも広く適用できる。
【0099】また、照明光学系150の光源153として、水銀ランプから発生する輝線(g線(436nm)、h線(404.7nm)、i線(365nm))、KrFエキシマレーザ(248nm)、ArFエキシマレーザ(193nm)、F2 レーザ(157nm)などを用いることができる。また、YAGレーザや半導体レーザなどの高周波などを用いてもよい。
【0100】投影光学系120の倍率は、縮小系のみならず、等倍系および拡大系のいずれでもよい。
【0101】以上のように、本願実施形態の露光装置は、本願特許請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は温度およびクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
【0102】半導体デバイスは、図11に示すように、デバイスの機能・性能設計を行うステップ201、この設計ステップに基づいたマスクを製作するステップ202、デバイスの基材となる基板(ウェーハ、ガラスプレート)を製造するステップ203、前述した実施形態の露光装置によりマスクのパターンを基板に露光する基板処理ステップ204、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)205、検査ステップ206等を経て製造される。
【0103】
【発明の効果】本発明によれば、枠部材を支持するための突起部(支持部)を設けたことにより、この突起部を支持することによって、マスクは枠部材を介して安定して支持される。そして、マスクは、突起部を介して枠部材に支持される構成となるので、周縁部を支持されるより板面中心側を支持されることになる。したがって、マスクを支持した際、このマスクに生じるたわみを低減することができるので、精度良く安定した露光処理を行うことができる。また、枠部材を支持するので、枠部材自体の自重によるマスクのたわみの影響も少ないので、枠部材の自重を考慮する必要がなく、材料、形状などの自由度が増すことになる。




 

 


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