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発明の名称 マスクおよび露光装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−42505(P2001−42505A)
公開日 平成13年2月16日(2001.2.16)
出願番号 特願平11−214411
出願日 平成11年7月28日(1999.7.28)
代理人 【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武 (外5名)
【テーマコード(参考)】
2H095
5F046
【Fターム(参考)】
2H095 BA02 BA07 BE06 BE08 
5F046 AA25 BA04 CA04 CB17 DA02 DB01 DB10 DB12 DC02 DC12
発明者 根井 正洋
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 露光光で照明されるパターンを有したマスクにおいて、前記露光光の光量変化測定に用いられ、該露光光の一部が透過する測定領域を備えることを特徴とするマスク。
【請求項2】 請求項1記載のマスクにおいて、前記測定領域は、前記パターンが形成されるパターン領域外に設定されることを特徴とするマスク。
【請求項3】 請求項2記載のマスクにおいて、前記測定領域は、前記パターン領域を挟んだ両側に設定されることを特徴とするマスク。
【請求項4】 請求項3記載のマスクにおいて、前記測定領域は、前記パターン領域の中央近傍にそれぞれ設定されていることを特徴とするマスク。
【請求項5】 請求項3または4記載のマスクにおいて、前記測定領域は、前記パターン領域に沿ってそれぞれ複数設定されていることを特徴とするマスク。
【請求項6】 パターンを有したマスクを保持するマスクステージと、露光光により前記マスクを照明する照明光学系とを備え、前記マスクのパターンを基板に転写する露光装置において、前記マスクステージには、請求項1から請求項5のいずれかに記載のマスクが保持されており、前記マスクを照明する前記露光光の一部を受光する第1の受光手段と、前記マスクの測定領域を透過した前記露光光を受光する第2の受光手段と、前記第1の受光手段および前記第2の受光手段の出力信号に基づいて前記露光光の光量を補正する光量補正手段と、を備えることを特徴とする露光装置。
【請求項7】 請求項6記載の露光装置において、前記光量補正手段は、前記出力信号から前記露光光の光量の時間変化特性を予測し、その予測結果に基づいて前記光量を補正することを特徴とする露光装置。
【請求項8】 請求項6または7記載の露光装置において、前記マスクと前記基板とを前記露光光に対して同期移動させる同期移動手段を備え、前記測定領域は、前記パターンが形成されるパターン領域を挟んだ前記同期移動方向両側に設定されることを特徴とする露光装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体デバイスや液晶表示デバイス等に転写されるパターンを有するマスク、およびマスクのパターンをフォトリソグラフィー技術を用いて基板に露光転写する露光装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、半導体デバイスや液晶表示デバイス等をフォトリソグラフィー技術を用いて製造する際には、レチクル(マスク)のパターンを直接、または所定の倍率で縮小、拡大して感光剤が塗布された基板に露光する露光装置が使用されている。この感光剤には、適正露光量が定められているので、従来の露光装置では、露光光の照明光学系中にビームスプリッタを配置して、このビームスプリッタにより分岐した露光光の光量をモニターすることにより、その基板、例えばウエハ上での露光量をモニターしている。そして、モニターした結果に応じて上記適正露光量となるように露光量制御を行っている。
【0003】これに関して近年、半導体デバイス等が微細化の一途を辿ることに伴って、回路パターンの線幅も微細化している。このため、例えば縮小投影型の露光装置においては、より大きい開口数の露光装置が開発されているが、半導体デバイス等の更なる微細化に対応するためには、露光光の波長を更に短くする必要がある。
【0004】そこで、現在多用されている水銀ランプのg線(波長436nm)、i線(波長365nm)等の露光光の代わりに、さらに短波長の光であるエキシマレーザ光が採用されてきている。エキシマレーザ光は、レーザ光源の発振媒体のガスの種類により異なる波長になるが、例えば発振媒体としてフッ化クリプトン(KrF)を用いる波長248nmのエキシマレーザ光、発振媒体としてフッ化アルゴン(ArF)を用いる波長193nmのエキシマレーザ光等の採用が検討されている。
【0005】ところが、露光光としてエキシマレーザ光を使用した場合、露光光用の照明光学系や投影光学系等の光学素子の硝材およびコーティング膜の光学特性(例えば、透過率)が、エキシマレーザ光の照射により次第に変化することが判明している。図5に、光学系の透過率の時間変化特性を示す。この図に示すように、KrFエキシマレーザ光の波長よりも短い波長域においては、レーザ光の照射直後に光学系の透過率が一旦低下する。これは、レーザ光の照射により光学素子自身の透過率が変動するからである。
【0006】そして、レーザ光の照射直後に大きく低下した透過率は、その後は徐々に上昇してある程度時間が経過するとほぼ飽和状態となる。これは、光学素子に付着した水分や有機物がレーザ光の照射により光学素子表面から取り除かれる、いわゆる光洗浄が起こるためである。
【0007】一方、ウエハの交換作業等で露光処理が中断した場合の透過率の変化を図中、一点鎖線で示している。時刻t1でレーザ光の照射を中断すると、光学素子における光洗浄も中断し、一旦取り除かれた光学系内の浮遊汚染物が光学素子の表面に再び付着したり、光学素子自身の透過率が変動して低下する。時間t2でレーザ光の照射が再開されると、光学素子は再び光洗浄されて透過率が上昇する。このように、露光光としてエキシマレーザ光を用いた場合、短時間の間でも光学素子の透過率は変動する。
【0008】したがって、ビームスプリッタによって分岐されたエキシマレーザ光の光量(エネルギ量)とウエハ上に達するエキシマレーザ光の光量との比も変動することになり、この比が一定であると仮定して上記露光量制御を行うと、実際の露光量と適正露光量との差が所定の許容値を越えることがある。このような問題を避けるために、ウエハ近傍に配置された第2の受光素子によって照明光学系内の光量モニターの感度を補正する露光装置が知られている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述したような従来のマスクおよび露光装置には、以下のような問題が存在する。照明光学系内の光量モニターの感度を補正する際、実際に露光に用いるレチクル(マスク)を感度補正用のパターンを有した専用のテストレチクルに交換したり、あるいはレチクルをレチクルステージから取り外す必要がある。ところが、上記のように短時間の間にも透過率が変動するのに対応して光量モニターの感度補正を頻繁に実施すると生産効率が低下するため、補正するタイミングは事実上レチクルの交換時に限定されていた。
【0010】そこで、この問題を解決する技術として、例えば特開平9−96908号公報が開示されている。この技術は、レチクルを保持するレチクルステージに露光光が透過する透過部を設けることにより、レチクルを交換したり、取り外さなくても、透過部を透過した露光光の光量を上記第2の受光素子でモニターすることを可能にしている。
【0011】ところが、ウエハには、レチクルを透過した露光光が照射されるのにも係わらず、上記技術ではレチクルを透過しない露光光をモニターしている。レチクルを透過する場合と透過しない場合とでは、ウエハに到達する露光光の光量が異なるため、レチクルを透過しない露光光をモニターしただけでは正確な露光量制御を実施できないという問題があった。
【0012】そこで、実際に露光に用いるレチクルに露光光を透過して光量をモニターするということも考えられるが、レチクル毎に形成されるパターンが異なっているため、透過する場所のパターンによっては露光量が変動してしまう。また、コンタクトホール形成用のレチクルの場合のように、パターン領域がほぼ全面に亙って遮光されることもあり、レチクルを透過した露光光をモニターすることは容易ではなかった。
【0013】また、上記技術では、透過部が露光光の光路に位置するようにレチクルステージを移動させる必要があるため、レチクルステージの移動ストロークを大きくしなければならず、装置の大型化および高価格化を招くという問題もあった。
【0014】本発明は、以上のような点を考慮してなされたもので、ステージの移動ストロークを大きくすることなく、マスクを搭載した状態で正確、且つ容易に露光量制御を実施できるマスクおよび露光装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するために本発明は、実施の形態を示す図1ないし図4に対応付けした以下の構成を採用している。本発明のマスクは、露光光で照明されるパターンを有したマスク(R)において、露光光の光量変化測定に用いられ、露光光の一部が透過する測定領域(38a、38b、40a〜40f)を備えることを特徴とするものである。
【0016】従って、本発明のマスクでは、マスク(R)毎にパターンが異なっていても、光量変化測定に用いられる露光光の一部をマスク(R)を搭載した状態で測定領域(38a、38b、40a〜40f)において透過させることができる。また、測定領域(38a、38b、40a〜40f)をパターン領域(36)外に設定することで、コンタクトホール形成用のマスクのように、パターン領域(36)のほぼ全面に亙って遮光される場合でも露光光を透過することができる。この場合、測定領域(38a、38b、40a〜40f)をパターン領域(36)を挟んだ両側に設定することで、測定時、より近い位置にある測定領域(38a、38b、40a〜40f)に露光光を透過することができる。さらに、測定領域(38a、38b、40a〜40f)をパターン領域(36)の中央近傍に設定することが光学系の中央近傍で計測できるため好ましい。測定領域(38a、38b、40a〜40f)をパターン領域(36)に沿ってそれぞれ複数設定することで、各測定領域(38a、38b、40a〜40f)を透過した露光光の光量を平均化した計測も可能になる。
【0017】また、本発明の露光装置は、パターンを有したマスク(R)を保持するマスクステージ(23)と、露光光によりマスク(R)を照明する照明光学系とを備え、マスク(R)のパターンを基板(W)に転写する露光装置(1)において、マスクステージ(23)には、請求項1から請求項5のいずれかに記載のマスク(R)が保持されており、マスク(R)を照明する露光光の一部を受光する第1の受光手段(15)と、マスク(R)の測定領域を透過した露光光を受光する第2の受光手段(33)と、第1の受光手段(15)および第2の受光手段(33)の出力信号に基づいて露光光の光量を補正する光量補正手段(16)とを備えることを特徴とするものである。
【0018】従って、本発明の露光装置では、マスクステージ(23)を移動して露光光の光路にマスク(R)の測定領域(38a、38b、40a〜40f)を位置させることにより、マスクステージ(23)にマスク(R)を搭載した状態でも露光光の一部をマスク(R)を透過させることができる。そして、光量補正手段(16)が、マスク(R)を照明する露光光と、上記マスク(R)の測定領域(38a、38b、40a〜40f)を透過した露光光に基づいて、露光光の光量を補正することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明のマスクおよび露光装置の第1の実施の形態を、図1ないし図3を参照して説明する。ここでは、基板を半導体デバイス製造用のウエハとし、露光装置をレチクルとウエハとを同期移動してレチクルのパターンをウエハに走査露光する走査型露光装置とする例を用いて説明する。
【0020】図2は、本発明による露光装置1の概略構成図である。この図に示すように、露光装置本体2の外部に設けられた、例えば193nmの出力波長を持つパルス光を発振するArFエキシマレーザ光源3からほぼ平行光束としてのレーザ光(露光光)が出射され、露光装置本体2側の光透過窓5へ導かれる。
【0021】ここで、露光装置本体2は、チャンバー6内に収容されており、温度が一定に保たれるように制御されている。光透過窓5を通過したレーザ光は、ビーム整形光学系7で所定断面形状のレーザ光に整形され、ターレット板TPに設けられた互いに透過率(減光率)が異なる複数のNDフィルタの一つ(図2では、ND1)を通過して反射ミラー8で反射して、オプティカルインテグレータとしてのフライアイレンズ9に導かれる。フライアイレンズ9は、多数のレンズ素子が束ねられて構成されており、このレンズ素子の射出面側には、それを構成するレンズ素子の数に対応した多数の光源像(二次光源)が形成される。
【0022】ターレット板TPは、6つのNDフィルタND1〜ND6(ND1、ND2のみ図示)を保持しており、モータ35によってターレット板TPを回転させることにより、6つのNDフィルタがそれぞれ選択的に照明光学系内に配置されるようになっている。NDフィルタND1〜ND6は、ウエハW上のレジストの感度、光源3の発振強度のばらつき、およびウエハW上での露光量(露光ドーズ)の制御精度等で決定され、走査露光中にウエハW上の1点に照射すべきパルス光の数(露光パルス数)に応じて適宜選択される。この露光パルス数は、可変視野絞り(レチクルブラインド)10によって規定されるレチクルR上の照明領域と投影光学系11に関して共役な領域をウエハW上の1点がその走査方向(同期移動方向)に沿って横切る間に、その1点に照射されるパルス光の数で表される。
【0023】なお、図2中のターレット板TPの代わりに、例えば複数のスリットをそれぞれ有する2枚のプレートを対向配置し、その2枚のプレートをスリットの配列方向に相対移動してパルス光の強度を調整してもよい。
【0024】また、光源3は、不図示の光源制御回路から送出されるトリガパルスに応じてパルス光を発振するとともに、光源制御回路は光源3への印加電圧(充電電圧)を調整して、光源3から射出されるパルス光の強度を調整する。また、本実施の形態では、光源制御回路による光源3の発振強度の調整と、ターレット板TPによるパルス光の透過率(減光率)の調整との少なくとも一方によって、レチクルR、すなわちウエハW上でのパルス光の強度、すなわち積算光量を調整できるようになっている。なお、光源制御回路は、露光装置1全体を統括制御するメインコントローラ(光量補正手段)16からの指令に従って光源3を制御している。
【0025】フライアイレンズ9により形成される多数の二次光源の位置には、互いに形状と大きさの異なる複数の開口絞りを有するターレット板12が配設されている。ターレット板12はモータ13で回転駆動され、ウエハW上に転写すべきレチクルRのパターンに応じて、開口絞りの一つが選択されて照明光学系の光路中に挿入されるようになっている。ターレット板12とモータ13とは、照明系用可変開口絞りを構成している。
【0026】フライアイレンズ9によって形成された二次光源からの光束は、ターレット板12の可変開口絞りを通過してビームスプリッタ14で二つの光路に分岐され、光束の一部である反射光はインテグレータセンサ(第1の受光手段)15で受光されて照明系の照度(強度)が検出される。なお、インテグレータセンサ15は、ウエハWと共役な面に配置されている。検出された照度に応じた信号S1は、メインコントローラ16に入力される。
【0027】一方、ビームスプリッタ14を透過した透過光は、リレーレンズ17、長方形の開口を規定する可変視野絞り10、リレーレンズ18を通って反射ミラー19で反射された後、複数のレンズ等の屈折性光学素子で構成されるコンデンサ光学系20にて集光される。これにより、可変視野絞り10の開口によって規定されるレチクルR上の照明領域が重畳的にほぼ均一照明される。そして、投影光学系11によってウエハW上にレチクルR上の回路パターンの像が形成され、ウエハW上に塗布されたレジストが感光して、ウエハW上に回路パターン像が転写される。
【0028】なお、モータ21により可変視野絞り10を構成する少なくとも一つのブレードを移動することにより、可変視野絞り10の矩形開口の形状や大きさを変更できるようになっている。特に、その矩形開口の短手方向の幅を変更することで、レチクルR上での照明領域の走査方向の幅が変化する。これにより、走査露光によってウエハW上の1点に照射される複数のパルス光の積算光量(露光ドーズ)を調整することが可能になっている。また、ウエハWおよびレチクルRの走査速度を変更することによっても、走査露光中にウエハW上の1点に照射されるパルス光の積算光量を調整できる。これは、レチクルRの照明領域と共役な投影領域をウエハW上の1点がその走査方向に沿って横切る間にその1点に照射されるパルス光の数が変更されるためである。
【0029】すなわち、本露光装置1では、光源3の発振強度とパルス光の透過率(減光率)との少なくとも一方を変更してウエハW上でのパルス光の強度を調整するか、あるいはウエハW上でのパルス光の走査方向の幅、光源3の発信周波数、ウエハWの走査速度の少なくとも一つを変更してウエハW上の各点に照射されるパルス光の数を調整することにより、レチクルRのパターン像で露光されるウエハW上の領域内の各点にそれぞれ照射されるパルス光の積算光量を、ウエハW上のレジストの感度に応じた適正値に制御可能になっている。
【0030】図1に示すように、レチクルRには、ウエハWに転写されるパターン(不図示)を形成するためのパターン領域36が設定されており、パターン領域36の周囲には露光光を遮光するための遮光帯37がCr等で形成されている。また、パターン領域36の外部には、パターン領域36を挟んだ走査方向(図1中、上下方向)両側に位置して、露光光の一部が透過する平面視矩形の測定領域38a、38bが特定の位置に設定されている。測定領域38a、38bは、露光光の光量変化測定に用いられるものであって、パターン領域36の非走査方向(図1中、左右方向)の中央近傍にそれぞれ設定されている。
【0031】なお、この測定領域38a、38bは、パターン領域36の外部が全面的に遮光部になっている場合、上記特定位置においてこの遮光部が除かれることで露光光が透過可能に設定される。また、本実施の形態のように、パターン領域36の外部が全面的に遮光部となっていない場合、測定領域38a、38bは仮想領域として設定される。
【0032】一方、パターン領域36の外部には、パターン領域36を挟んだ非走査方向両側に位置して、アライメント時に用いられるレチクルアライメントマーク39…39がそれぞれ六つずつ形成されている。そして、レチクルRの上方には、このレチクルアライメントマーク39…39を検出するためのレチクルアライメント系(不図示)が設けられている。
【0033】レチクルRは、レチクルホルダ22によりレチクルステージ(マスクステージ)23に保持固定されている。レチクルステージ23には、パターン領域36および測定領域38a、38bを透過した露光光が通過できるように貫通孔23a(一部のみ図示)が形成されている。また、レチクルステージ23は、図2の紙面と直交する面内に沿って移動するようにベース24に設けられている。レチクルホルダ22には移動鏡25が配置されている。レチクルステージ23の位置は、レーザ干渉計26から出射されたレーザ光が移動鏡25で反射されてレーザ干渉計26に入射することで計測される。計測された位置情報は、メインコントローラ16に入力される。メインコントローラ16は、入力した位置情報に基づいてレチクルステージ駆動用モータ27を駆動して、レチクルRの位置、および走査露光中のレチクルRの速度等を制御している。
【0034】ウエハWは、ウエハホルダ28によりウエハステージ29に保持固定されている。ウエハステージ29は、図2の紙面と直交する面内に沿って移動するようにに設けられている。ウエハステージ29には移動鏡30が設置されている。ウエハステージ29の位置は、レーザ干渉計31から出射されたレーザ光が移動鏡30で反射されてレーザ干渉計31に入射することで計測される。計測された位置情報は、メインコントローラ16に入力される。メインコントローラ16は、入力した位置情報に基づいてウエハステージ駆動用モータ32を駆動してウエハWの位置、および走査露光中のウエハWの速度等を制御している。
【0035】また、ウエハステージ29上には、光電変換素子よりなる照度センサ(第2の受光手段)33および照射量モニター34がそれぞれ受光面をウエハWの表面とほぼ一致させて設けられている。照度センサ33は、ウエハWに照射される露光光を受光してその照度を、具体的には単位面積当たりの露光エネルギを検出するものであって、測定領域38a、38bに対応させて二ヶ所配置されている。照度センサ33が検出した照度に対応する信号は、メインコントローラ16へ出力される。照射量モニター34は、露光光の総エネルギ量を検出するものであって、検出した信号はメインコントローラ16へ出力される。なお、照度センサ33を測定領域38a、38bのいずれか一方に対応させて配置し、測定領域38a、38bの他方を通過した露光光を受光する場合は、照度センサ33をステージ29を介して移動させればよい。
【0036】上記の構成のレチクル(マスク)および露光装置の作用について説明する。まず、予め照射量モニター34を用いて照度センサ33の較正を行う。具体的には、レチクルRがレチクルステージ23にセットされない状態で照射量モニター34を投影光学系11の光軸上に移動するとともにレーザ光源3を駆動する。そして、レーザ光源3からの露光光をビームスプリッタ14を介してインテグレータセンサ15で受光してその出力信号S1を計測すると同時に、照射量モニター34で投影光学系11を透過した露光光を受光してその出力信号S2を計測する。次に、計測された信号S1、S2が次式を満足するように係数αを設定する。
S1×α=S2さらに、照度センサ33を投影光学系11の光軸上に移動して、露光光を受光することでその出力信号S3を計測する。そして、上記の係数αを用いて、次式が成立するように照度センサ33の出力信号S3のゲインを調整することで照度センサ33の較正が完了する。
S1×α=S3【0037】なお、この較正の手順は一例であり、固定された係数αおよび出力信号S2に対して出力信号S1のゲインを調整した後に、この出力信号S1を基準にして照度センサ33の出力信号S3のゲインを調整したり、固定された係数αを用い最初に出力信号S2を用いて照度センサ33の出力信号の較正を行い、次に出力信号S2を基準にしてインテグレータセンサ15の出力信号S1のゲインを調整してもよい。
【0038】照度センサ33の較正が完了すると、この照度センサ33を用いてウエハW上の照度むらを計測する。具体的には、ウエハステージ29を駆動して投影光学系11の投影領域全域を照度センサ33で走査させる。その際に、レーザ干渉計31を介して照度センサ33の座標を読み取る。同時に、レーザ光源3から出射される露光光をインテグレータセンサ15および照度センサ33で受光する。メインコントローラ16は、インテグレータセンサ15の出力L1と照度センサ33の出力LWとの比LW/L1を算出するとともに、これらの比を座標に対応する形式で記憶する。
【0039】次いで、不図示のレチクルローディング機構により、転写の目的となるパターンが形成されたレチクルRをレチクルステージ23上に搬送して載置する。このとき、レチクルRが所定の位置に設置されるように、レチクルアライメント系によりレチクルアライメントマーク39を検出し、その結果に基づいて不図示のレチクル位置制御回路によりレチクルRの位置を設定する。
【0040】続いて、露光工程を開始する前に、図3で符合C1で示すような投影光学系11の透過率時間変化予測直線(透過率時間変化特性)を算出する。図3は、横軸に露光時間を、縦軸に透過率を取ったグラフである。この図に示す透過率は、インテグレータセンサ15へ露光光を分岐するビームスプリッタ14からウエハW面までの光学系(以下、透過率計測光学系と称する)の透過率である。
【0041】まず、レチクルステージ23およびウエハステージ29を移動して、レチクルRの測定領域38a、38bと照度センサ33、33のうち、投影光学系11の光軸に近い方(38aと33とする)を投影光学系11の光軸上に位置させ、レーザ光源3を駆動して、例えば20000パルスの空打ちを行う。これにより、レーザ光源3から出射された露光光は、一部がインテグレータセンサ15に入力し、他の一部が透過率計測光学系およびレチクルRの測定領域38aを透過して照度センサ33に入力する。ここで、例えば、1回目のパルスに同期してインテグレータセンサ15と照度センサ33とでそれぞれ露光光を受光して、その照度を取り込む。このときのインテグレータセンサ15の出力L1と照度センサ33の出力LWとの比率LW/L1を算出する。これが図3における露光開始時の透過率P0である。
【0042】次に、例えば、20001回目のパルスに同期して、インテグレータセンサ15と照度センサ33とでそれぞれ露光光を受光してその照度を取り込む。このときの、インテグレータセンサ15の出力L1と照度センサ33の出力LWとの比率LW/L1を算出する。これが図3中、露光時間t1における透過率P1である。
【0043】レーザパルスの空打ちによる光洗浄効果により投影光学系11を含む透過率計測光学系の表面に付着していた水分や有機物質がレンズ面から剥離し、透過率計測光学系の透過率は向上して、透過率P1>P0となる。この2つの透過率P0とP1とを直線で結ぶことにより、透過率時間変化予測直線C1を算出することができる。この直線C1は、1次関数として記憶したり、あるいは露光時間に対する透過率のテーブルとして記憶される。なお、上記演算および記憶は、メインコントローラ16により行われる。
【0044】透過率時間変化直線C1が決定されたら、1枚目のウエハWを投影光学系11の光軸に対向させる。ウエハWの表面には、感光剤であるレジストが予め塗布されており、その状態で不図示のウエハローディング機構によりウエハWが搬送されてウエハステージ29上の所定位置に、例えば外径基準で設置される。ウエハWは、ウエハステージ29上でアライメントされて保持固定される。
【0045】この後、可変視野絞り10によってレチクルR上のパターンを、例えば非走査方向に延びるスリット形状の露光光で選択的に照明し、レチクルステージ23によってレチクルRをこの照明領域に対して相対移動させる。同時に、ウエハステージ29によってウエハWを、投影光学系11に関して上記照明領域と共役な投影領域に対して相対移動させる。換言すれば、露光光に対してレチクルRとウエハWとを走査方向に同期移動させる。これにより、レチクルRに形成されたパターンがウエハW上の投影領域に逐次転写される。
【0046】なお、上記露光開始時には、レチクルRが助走後等速度になり、レチクルRのパターン領域36が照明領域に達する直前に可変視野絞り10が開くことでレチクルR上の所定領域が照明され、露光完了時にはレチクルRの遮光帯37が照明領域に達すると可変視野絞り10が閉じて露光光を遮光している。
【0047】ここで、露光を開始させるに当たり、メインコントローラ16は、上記インテグレータセンサ15の出力L1と照度センサ33の出力LWとの比(LW/L1)に所定の係数K1を乗じてゲインG1を算出する。そして、露光作業中は、インテグレータセンサ15の出力信号にゲインG1を乗じ、ウエハW上での推定実照度Lを出力する。このゲインG1は、透過率の変動がないものとしたときに最適な値として設定される。
【0048】推定実照度Lには、さらにゲインG2が乗じられて、補正後のウエハW上での推定実照度LCが算出される。このゲインG2は、露光開始からの経過時間と記憶された透過率時間変化予測直線C1とから透過率を求め、求められた透過率に所定の係数K2を乗じることで算出される。なお、図3の時点t1〜t2の間でウエハWにパターン像が投影されるとすると、t1〜t2の間の露光中に使用される透過率は、その間の経過時間(露光時間)に基づいて透過率時間変化予測直線C1から算出される。そして、メインコントローラ16は、予め設定されているウエハW上の目標照度と、算出された推定実照度LCとの偏差を計算し、この偏差を補正するように、光源制御回路を介してレーザ光源3の発振強度、すなわち光量を調整する。これにより、露光光に対して光量の時間変化特性を予測し、その予測結果に基づいて光量を補正することができる。
【0049】図3の時点t2で1枚目のウエハW上の所定の投影領域への露光が完了すると、上述したように、可変視野絞り10を閉じるとともに、レチクルステージ23およびウエハステージ29を移動して、レチクルRの測定領域38a、38bと照度センサ33、33のうち、投影光学系11の光軸に近い方(38bと33とする)を投影光学系11の光軸上に位置させる。そして、上記と同様の手順によって、時点t2でのインテグレータセンサ15の出力L1と照度センサ33の出力LWとの比LW/L1から透過率P2を算出し記憶するとともに、時点t1の透過率P1と時点t2の透過率P2とを結び、透過率時間変化予測直線C2を算出する。
【0050】次いで、ウエハローディング機構によりウエハWの交換が行われ、2枚目のウエハWがウエハステージ29上の所定位置に設置されると、ウエハWへの露光が開始される。この露光に関しても、1枚目の露光と同様に、透過率時間変化予測直線C2に基づいて、時点t2〜t3の経過時間から透過率を算出し、この透過率から算出されるゲインG2を使用して露光量が制御される。
【0051】なお、ウエハWに対する第2回目以降のパターンの転写の場合には、ウエハW上にパターンが存在するため、予め転写されたパターンに付設されるマークを不図示のウエハアライメント系で計測することにより、ウエハW上に先に転写されたパターンに対して、これから転写するパターンが所定の位置関係になるように、レチクルステージ23やウエハステージ29の位置を制御する。
【0052】また、3枚目以降のウエハWを露光する際には、2枚目のウエハWと同様の手順で透過率時間変化予測直線を算出するが、レーザ光源3を駆動して空打ちを行うのではなく、例えば透過率時間変化予測直線C1、C2の傾きの変化から透過率時間変化予測直線を演算により求めてもよい。すなわち、直前の2つの予測直線の傾きの変化から次の予測直線を演算により求めてもよい。
【0053】本実施の形態のマスクおよび露光装置では、レチクルRに設定された測定領域38a、38bに露光光を透過させているので、照度センサ33で光量を計測する際にその都度レチクルRを交換する必要がなくなることに加えて、実際にレチクルRを透過した露光光の光量を計測することが可能になり、高精度な露光量制御を実施することができる。そのため、光量計測を頻繁に実施することが可能になり、光洗浄により透過率計測光学系の透過率が変動しても、ウエハW上の目標照度を容易、且つ確実に維持することができる。また、元々レチクルステージ23は助走用のストロークを有しており、測定領域38a、38bをレチクルRに設ければ、このストローク内で測定領域38a、38bに露光光を透過させられるので、ストロークを必要以上に大きくする必要もなく、装置の大型化、高価格化も防ぐことができる。
【0054】また、本実施の形態のマスクおよび露光装置では、測定領域38a、38bをパターン領域36の外部に設定しているので、コンタクトホール形成用のレチクルのように、パターン領域がほぼ全面的に亙って遮光されていても照度センサ3による光量計測に支障を来すことなく確実に露光光の光量を補正することができる。
【0055】さらに、本実施の形態のマスクおよび露光装置では、測定領域38a、38bをパターン領域36を挟んだ走査方向両側に設定しているので、走査露光後、光量を計測するためにレチクルステージ23を移動させる際にも、投影光学系11の光軸に近い測定領域を選択することができるので、レチクルステージ23の移動距離を短くすることが可能になり露光工程のタクトアップを実現することができる。また、測定領域38a、38bを非走査方向のパターン領域36の中央に設定しているので、投影光学系11において最も重要な中央近傍を透過した露光光の光量を計測することが可能になり、より高精度の露光量制御が実現する。なお、これは、測定領域38a、38bの中、一方だけの場合でも同様の結果が得られる。
【0056】加えて、本実施の形態のマスクおよび露光装置では、透過率時間変化予測直線を算出することで露光光の光量の時間変化特性を予測し、この予測結果に基づいて光量を補正しているので、照明光学系や投影光学系11の透過率計測光学系の透過率が露光中や装置の停止中に変動してもウエハWを適正に露光することができる。例えば、ウエハW上での照度を適正値に補正したり、ウエハW上での露光光の積算光量(露光ドーズ)を常にウエハWの感度に応じた適正値に補正することができる。
【0057】図4および図5は、本発明のマスクおよび露光装置の第2の実施の形態を示す図である。これの図において、図1から図3に示す第1の実施の形態の構成要素と同一の要素については同一符号を付し、その説明を省略する。第2の実施の形態と上記の第1の実施の形態とが異なる点は、レチクルRにおける測定領域の構成および透過率の算出方法である。
【0058】すなわち、図4に示すように、レチクルRのパターン領域36の外部には、パターン領域36を挟んだ走査方向両側に位置して、測定領域40a〜40cおよび40d〜40fがそれぞれパターン領域36に沿った非走査方向に設定されている。測定領域40b、40eは、パターン領域36の非走査方向中央近傍にそれぞれ配置されている。測定領域40a、40c、40d、40eは、パターン領域36の非走査方向端部近傍にそれぞれ配置されている。また、ウエハステージ29には、測定領域40a〜40fにそれぞれ対応させて照度センサ33…33が六ヶ所配置されている。
【0059】一方、メインコントローラ16には、図6に実線で示すような透過率の時間変化特性が、レチクルRのパターンの種類、レチクルRの種類に応じた照明条件、投影光学系11の開口数とをそれぞれ組み合わせた露光条件に対応するテーブルとして予め計測されて記憶されている。他の構成は、上記第1の実施の形態と同様である。
【0060】上記の構成のレチクルおよび露光装置では、設定された露光条件に応じたテーブルを参照して、露光動作開始からの経過時間に基づいて透過率を読み出す。そして、この透過率を用いて上記第1の実施の形態と同様の手順によりレーザ光源3の光量を調整する。
【0061】また、ウエハWの交換毎に、露光光の光量を計測する際には、レチクルステージ23およびウエハステージ29を移動させて、レチクルの測定領域40a〜40c、40d〜40fおよび照度センサ33…33のうち、投影光学系11の光軸に近い方(40a〜40c、33…33とする)を、該光軸上に位置させる。そして、レーザ光源3から出射された露光光を、インテグレータセンサ15で受光するとともに、測定領域40a〜40cを介して照度センサ33…33で受光する。次いで、各センサの出力をそれぞれ平均化することで、光学素子のディストーション等の影響を低減させた光量を求めることができる。
【0062】そして、これらの光量から透過率計測光学系の透過率を算出し、テーブルに設定された透過率の時間変化曲線と参照する。この曲線から得られる透過率と、実際に計測して算出した透過率とがずれている場合は、算出した透過率が曲線上に位置するようにテーブルに設定された曲線をオフセット補正して記憶する。以後、次の光量計測までは、オフセット補正した曲線から透過率を読み出して用いることになる。
【0063】本実施の形態のマスクおよび露光装置では、上記第1の実施の形態と同様の効果が得られるとともに、複数の測定領域40a〜40cを透過した露光光を受光することにより、光学素子のディストーション等の影響を低減させた光量を求めることができ、より高精度の露光量制御を実施することができる。また、露光中の透過率変化も予めテーブルに記憶してあるので、経過時間に対応する透過率を迅速に決定することができる。
【0064】なお、上記実施の形態において、測定領域38a、38b、40a〜40fをパターン領域36の外部に設定する構成としたが、これに限定されるものではなく、露光光の一部が透過可能であり、且つ予め決められた特定位置であれば、パターン領域36の内部に設定してもよい。この場合、露光光が測定領域内の全てを透過する必要はなく、測定領域内にパターンの一部が含まれていてもよい。
【0065】また、測定領域38a、38b、40a〜40fをパターン領域36を挟んだ走査方向両側に設定したが、片側にだけ設定する構成でもよく、さらにレチクルステージ23の非走査方向の移動ストロークを確保すれば、非走査方向両側に設ける構成であってもよい。また、必ずしも非走査方向中央近傍に設定する必要はなく、端部側に設定してもよい。非走査方向に複数設定する場合、3ヶ所の設定に限定するものではなく、2ヶ所や4ヶ所以上設定する構成であってもよい。投影光学系11を、複数の投影レンズを用いた、いわゆるマルチレンズ方式とした場合、測定領域を投影レンズ毎に設定すれば、より高精度の露光量制御を実施することができる。
【0066】また、上記実施の形態において、時点t0〜t1との間に20001パルスの空打ちを行うものとしたが、このパルス数は20001パルスに限定するものではない。また、時点t0とt1、時点t1とt2の2つの透過率をそれぞれ結んで透過率時間変化予測直線を算出して透過率を予測するようにしたが、3点以上の透過率を用いてもよい。近似方法も直線近似ではなく、算出された透過率を直接結ばない回帰直線や回帰曲線でもよい。また、多項式近似、累乗近似、修正指数近似などいずれの方法でもよい。
【0067】上記実施の形態では、目標照度と推定実照度との偏差を補正するためにレーザ光源3の発振強度を調整する構成としたが、これに限られず、上述したように、ターレット板TPによりレーザ光源3のパルス光の透過率を調整するか、あるいはウエハW上でのパルス光の走査方向の幅、レーザ光源3の発信周波数、ウエハWの走査速度の少なくとも一つを変更してウエハW上の各点に照射されるパルス光の数を調整することにより、ウエハW上に照射される露光光の積算光量をウエハW上のレジストの感度に応じた適正値に制御してもよい。
【0068】一方、上記実施の形態では、スループットを向上させるために、ウエハWを交換する毎に、照度センサ33による露光量計測を実施するシーケンスとしたが、露光中の透過率の変動が大きくて無視できない場合は、より高精度の露光量補正をするために1枚のウエハWに対しても、ショット毎に露光量計測を実施したり、光源の種類によってはパルス毎に露光量計測を実施してもよい。また、この露光量計測を実施するために、照度むら計測用の照度センサ33を共用する構成としたが、露光量計測用のセンサを別途設置する構成でもよい。
【0069】さらに、投影光学系11の透過率が変動しない、あるいは少ない場合には、照明光学系についてのみ透過率の時間変化特性を求めればよい。この場合、レチクルステージ23上に照度センサ33を配置し、インテグレータセンサ15とその照度センサ33の出力値に基づいて透過率を計測する。その反対に、照明光学系の透過率が変動しない、あるいは少ない場合には、投影光学系11についてのみ透過率の時間変化特性を求めればよい。この場合、照明光学系と投影光学系11との間から露光光を分岐して照度を計測すればよい。
【0070】なお、レチクルRへ照明される露光光を遮光する手段として可変視野絞り10を用いる構成としたが、これに限られず、例えばレーザ光源3とチャンバー6との間にシャッタを設け、シャッタの開閉により露光光を遮光、遮光解除するような構成であってもよい。
【0071】なお、本実施の形態の基板としては、半導体デバイス用の半導体ウエハのみならず、液晶ディスプレイデバイス用のガラスプレートや、薄膜磁気ヘッド用のセラミックウエハ、あるいは露光装置で用いられるマスクまたはレチクルの原版(合成石英、シリコンウエハ)等が適用される。
【0072】露光装置1としては、レチクルRとウエハWとを同期移動してレチクルRのパターンを露光するステップ・アンド・スキャン方式の走査型投影露光装置(USP5,473,410)、いわゆるスキャニング・ステッパーのみならず、レチクルRとウエハWとを静止した状態でレチクルRのパターンを露光し、ウエハWを順次ステップ移動させるステップ・アンド・リピート方式の露光装置(ステッパー)にも適用することができる。ステッパーでの露光量の調整は、ウエハW上での露光光の強度(パルス光源の発振強度等)とパルス数の少なくとも一方を調整する。また、連続光を露光光として用いる場合には、ウエハW上での露光光の強度(光源の発光強度等)とその照射時間の少なくとも一方を調整する。また、露光装置1として、投影光学系11を用いることなくレチクルRとウエハWとを密接させてレチクルRのパターンをウエハWに露光するプロキシミティ露光装置にも適用することができる。
【0073】露光装置1の用途としては、半導体製造用の露光装置に限定されることなく、例えば、角形のガラスプレートに液晶表示素子パターンを露光する液晶用の露光装置や、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCD)あるいはレチクルRなどを製造するための露光装置などにも広く適用できる。
【0074】なお、露光光としてArFレーザについて説明したが、KrFレーザや、さらに波長の短い軟X線などのEUVLを使用した露光装置にも本発明を適用できる。また、露光光を用いて複数の時点で光学系の透過率を計測するようにしたが、露光光の波長と略同一の波長の光を出射する別光源を用いてもよい。
【0075】投影光学系11の倍率は、縮小系のみならず等倍および拡大系のいずれでもよい。また、投影光学系11としては、エキシマレーザなどの遠紫外線を用いる場合は硝材として石英や蛍石などの遠紫外線を透過する材料を用い、F2レーザを用いる場合は反射屈折系または屈折系の光学系にし(レチクルRも反射型タイプのものを用いる)、また、電子線を用いる場合には光学系として電子レンズおよび偏向器からなる電子光学系を用いればよい。なお、電子線が通過する光路は、真空状態にすることはいうまでもない。
【0076】ウエハステージ29やレチクルステージ23にリニアモータ(USP5,623,853またはUSP5,528,118参照)を用いる場合は、エアベアリングを用いたエア浮上型およびローレンツ力またはリアクタンス力を用いた磁気浮上型のどちらを用いてもよい。また、各ステージ29、23は、ガイドに沿って移動するタイプでもよく、ガイドを設けないガイドレスタイプであってもよい。
【0077】ステージの23、29の駆動装置としては、二次元に磁石を配置した磁石ユニットと、二次元にコイルを配置した電機子ユニットとを対向させ電磁力によりステージを駆動する平面モータを用いてもよい。この場合、磁石ユニットと電機子ユニットとのいずれか一方をステージに接続し、磁石ユニットと電機子ユニットとの他方をステージの移動面側に設ければよい。
【0078】ウエハステージ29の移動により発生する反力は、特開平8−166475号公報(USP5,528,118)に記載されているように、フレーム部材を用いて機械的に床(大地)に逃がしてもよい。レチクルステージ23の移動により発生する反力は、特開平8−330224号公報(US S/N 08/416,558)に記載されているように、フレーム部材を用いて機械的に床(大地)に逃がしてもよい。
【0079】複数の光学素子から構成される照明光学系および投影光学系11をそれぞれ露光装置本体2に組み込んでその光学調整をするとともに、多数の機械部品からなるレチクルステージ23やウエハステージ29を露光装置本体2に取り付けて配線や配管を接続し、更に総合調整(電気調整、動作確認等)をすることにより本実施の形態の露光装置1を製造することができる。なお、露光装置1の製造は、温度およびクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
【0080】半導体デバイスは、各デバイスの機能・性能設計を行うステップ、この設計ステップに基づいたレチクルRを製作するステップ、シリコン材料からウエハWを製作するステップ、前述した実施の形態の露光装置1によりレチクルRのパターンをウエハWに露光するステップ、各デバイスを組み立てるステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)、検査ステップ等を経て製造される。
【0081】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係るマスクは、露光光の光量変化測定に用いられ、露光光の一部が透過する測定領域を備える構成となっている。これにより、このマスクでは、測定領域を透過させて光量変化測定を実施することができるので、測定の都度マスクを交換する必要がなくなることに加えて、実際にマスクを透過した露光光の光量を測定することが可能になり、高精度な露光量制御を実施することができる。また、光量計測を頻繁に実施することが可能になり、光洗浄により透過率が変動しても、基板上の目標照度を容易、且つ確実に維持できるという効果が得られる。
【0082】請求項2に係るマスクは、測定領域がパターン領域の外部に設定される構成となっている。これにより、このマスクでは、コンタクトホール形成用のマスクのように、パターン領域がほぼ全面的に亙って遮光されていても確実に露光光の光量を計測できるという効果が得られる。
【0083】請求項3に係るマスクは、測定領域がパターン領域を挟んだ両側に設定される構成となっている。これにより、このマスクでは、光量を計測するためにマスクを移動させる際にも、露光光の光軸に近い測定領域を選択することができるので、マスクの移動距離を短くすることが可能になり露光工程のタクトアップを実現できるという効果が得られる。
【0084】請求項4に係るマスクは、測定領域がパターン領域の中央近傍に設定される構成となっている。これにより、このマスクでは、露光光の中央近傍の光量を計測することが可能になり、より高精度の露光量制御が実現するという効果が得られる。
【0085】請求項5に係るマスクは、測定領域がパターン領域に沿ってそれぞれ複数設定される構成となっている。これにより、このマスクでは、光学素子のディストーション等の影響を低減させた光量を求めることができ、より高精度の露光量制御を実施できるという効果が得られる。
【0086】請求項6に係る露光装置は、第1の受光手段がマスクを照明する露光光の一部を受光し、第2の受光手段がマスクの測定領域を透過した露光光を受光し、光量補正手段が第1、第2の受光手段の出力信号に基づいて露光光の光量を補正する構成となっている。これにより、この露光装置では、測定の都度マスクを交換する必要がなくなることに加えて、実際にマスクを透過した露光光の光量を測定することが可能になり、高精度な露光量制御を実施することができる。また、光量計測を頻繁に実施することが可能になり、光洗浄により透過率が変動しても、基板上の目標照度を容易、且つ確実に維持できるとともに、ストロークを必要以上に大きくする必要もなく、装置の大型化、高価格化も防ぐことができるという優れた効果が得られる。
【0087】請求項7に係る露光装置は、光量補正手段が露光光の光量の時間変化特性を予測し、この予測結果に基づいて光量を補正する構成となっている。これにより、この露光装置では、照明光学系や投影光学系の透過率が露光中や装置の停止中に変動しても、基板上での照度を適正値に補正したり、基板上での露光光の積算光量(露光ドーズ)を常に基板の感度に応じた適正値に補正できるという効果が得られる。
【0088】請求項8に係る露光装置は、測定領域がパターン領域を挟んだ同期移動方向両側に設定される構成となっている。これにより、この露光装置では、走査露光後、光量を計測するためにマスクステージを移動させる際にも、露光光の光軸に近い測定領域を選択することができるので、マスクステージの移動距離を短くすることが可能になり露光工程のタクトアップを実現できるという効果が得られる。




 

 


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