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発明の名称 感光体ドラムのクリーニング方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−142367(P2001−142367A)
公開日 平成13年5月25日(2001.5.25)
出願番号 特願平11−320805
出願日 平成11年11月11日(1999.11.11)
代理人 【識別番号】100067183
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 郁男
【テーマコード(参考)】
2H034
2H068
2H077
【Fターム(参考)】
2H034 BF01 BF10 
2H068 AA29 AA31 AA32 AA54 FC15
2H077 BA07 EA03 EA13 GA03
発明者 辰巳 英二 / 藤島 正之
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 現像剤搬送用の現像ローラに対面して配置された感光体ドラムの感光層にクリーニングブレードを当接して、感光層表面に付着したトナーをクリーニングする感光体ドラムのクリーニング方法において、前記感光体ドラムの環状面には、その中央部分に感光層が形成され、その両端部分には感光層が形成されておらず、前記現像ローラは、その回転軸両端部分のそれぞれに、位置決めコロが設けられ、該位置決めコロが、感光体ドラム環状面の両端部分の感光層非形成面に当接していることにより、該現像ローラと感光層との間隔が一定に画定されていると共に、前記クリーニングブレードを、感光層及び位置決めコロが当接する感光層非形成面にわたって当接させ、且つ該ブレードの感光層両端部に位置する部分には切欠きを形成させておくことを特徴とする感光体ドラムのクリーニング方法。
【請求項2】 前記クリーニングブレードを、前記切欠き内に感光層端部が位置し且つ前記切欠きが位置決めコロの内側側面とこれに対面する現像ローラの側面との間に位置する範囲内で、感光層面に沿ってスラストさせる請求項1に記載のクリーニング方法。
【請求項3】 前記感光層は、単層又は積層型の有機感光層である請求項1に記載のクリーニング方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機、プリンター、ファクシミリなどの電子写真装置に使用される感光体ドラムのクリーニング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】複写機に代表される電子写真装置においては、感光体ドラム表面を一様に帯電し、画像露光により感光体ドラム表面に原稿像に対応する静電潜像を形成し、次いで該静電潜像を現像して感光体ドラム表面にトナー像を形成し、このトナー像を感光体ドラム表面から転写紙上に転写し、転写されたトナー像を熱、圧力等により定着させることによって、画像の形成が行われる。
【0003】このような電子写真装置において、感光体ドラム表面に形成された静電像の現像は、所定極性に帯電されたトナーを含有する磁性現像剤や液体現像剤を、現像剤搬送ローラによって感光体ドラム表面上に供給することにより行われている。また、静電潜像の現像により感光体表面に形成されたトナー像が転写された後には、クリーニングブレードにより、感光体表面に残存するトナーが除去され、更に感光体ドラム表面の除電が行われ、これにより、画像形成の一サイクルが完了し、次の画像形成が行われる。
【0004】ところで、上記の様な電子写真装置においては、感光体ドラム表面と現像剤搬送ローラ(以下、現像ローラと呼ぶことがある)との間隔を精度よく、一定の値に設定しておくことが必要である。即ち、この間隔が変動すると、現像ローラ上の帯電トナーを感光体ドラム上へ移行させるための電気力が変動したり、或いは現像域(感光体ドラムと現像剤ローラとの間隙)に供給される帯電トナーの量が変動したりするため、形成される画像の濃度のバラツキ、トナー飛散、カブリなどを生じる様になってしまうからである。
【0005】このために、従来公知の電子写真装置では、現像ローラの回転軸の両端に位置決めコロを設け、この位置決めコロが感光体ドラム表面に当接する様に、感光体ドラムと現像ローラとを配置している。即ち、位置決めコロを感光体ドラム表面に当接させることにより、感光体ドラム表面と現像ローラ表面との間隔を常に一定に保持せしめているわけである。
【0006】ところで、上記のような位置決めコロが当接する感光体ドラムの表面部分には、一般に、感光層は形成されておらず、位置決めコロは、感光層支持基板である導電性素管表面に直接当接している。この当接部分に感光層が形成されていると、画像形成を繰り返していく内に感光層が削られてしまい、この結果、位置決めコロによって画定される現像ローラと感光層との間隔が減少し、画像特性に変化が生じてしまうためである。特に、感光層が有機感光層である場合には、この傾向が顕著である。また、一般に、感光層の端部にクリーニングブレードが当接していると、この部分から感光層の剥離を生じ易い。このような感光層端部からの剥離傾向も、有機感光層が最も大きい。従って、クリーニングブレードは、感光層全体にわたっては形成されておらず(ブレード端部は、感光層端部よりも内側に位置している)、位置決めコロが当接している領域迄は延びていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上記のような位置で感光層に当接しているクリーニングブレードによってクリーニングを行うと、クリーニングブレードによって塞き止められたトナーは、該ブレードの両端に移動し、更に位置決めコロが当接している領域にまで流れ、位置決めコロと感光層支持基板である導電性素管との間に入り込んでしまう。この結果、位置決めコロによる感光体ドラムと現像ローラとの設定間隔が変動してしまうのである。特に現像剤として、帯電トナーを高絶縁性で低誘電率の液体に分散させた液体現像剤を使用した場合には、その流動性が高いため、上記のような傾向が極めて高い。
【0008】従って、本発明の目的は、位置決めコロと導電性素管との間へのトナーの侵入が有効に防止され、感光体ドラムと現像ローラとの間隔が変動することなく、感光体ドラムのクリーニングを行う方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、現像剤搬送用の現像ローラに対面して配置された感光体ドラムの感光層にクリーニングブレードを当接して、感光層表面に付着したトナーをクリーニングする感光体ドラムのクリーニング方法において、前記感光体ドラムの環状面には、その中央部分に感光層が形成され、その両端部分には感光層が形成されておらず、前記現像ローラは、その回転軸両端部分のそれぞれに、位置決めコロが設けられ、該位置決めコロが、感光体ドラム環状面の両端部分の感光層非形成面に当接していることにより、該現像ローラと感光層との間隔が一定に画定されていると共に、前記クリーニングブレードを、感光層及び位置決めコロが当接する感光層非形成面にわたって当接させ、且つ該ブレードの感光層両端部に位置する部分には切欠きを形成させておくことを特徴とする感光体ドラムのクリーニング方法が提供される。
【0010】本発明の最も重要な特徴は、(1)クリーニングブレードを、感光体ドラムの環状面の実質上全体にわたって(即ち、感光層及び感光層非形成面の何れの部分にも)当接させること、(2)クリーニングブレードには、感光層両端部に対応する位置に切欠きを形成しておくこと、という点にある。即ち、クリーニングブレードに切欠きが形成されているため、感光層端部はクリーニングブレードに当接しておらず、この結果、感光層端部の剥離が有効に防止される。また、ブレード端部に流れるトナーは、切欠きを通って抜けてしまうため、感光層非形成面内の位置決めコロ当接面まで侵入せず、しかも、位置決めコロ当接面は、クリーニングブレードによって確実にクリーニングされているため、位置決めコロにより画定された感光層と現像ローラとの間隔が変動することなく、適正に保持される。
【0011】また本発明においては、上記のクリーニングブレードを、感光層面に沿ってスラストさせることが好適である。クリーニングブレードをスラストさせることにより、切欠きからすり抜けてクリーニングされないトナー量を低減させることができる。また、クリーニングされないトナー量を低減させることができるため、切欠きの幅を比較的大きく設定できるという利点がある。即ち、切欠きの幅が小さいと、この切欠きからのトナー流出量が少なくなるため、ブレードによって塞き止められたトナー量が多くなった時、これが切欠きから流出せずにブレード端部まで移動してしまい、位置決めコロ当接面まで侵入してしまうおそれがあるが、切欠きの幅を大きく設定することにより、このような不都合を有効に回避することができる。
【0012】クリーニングブレードのスラスト幅は、感光層端部が、常に切欠き内に位置する範囲内で行うことが必要である。即ち、感光層端部がクリーニングブレードに接触する様にスラストが行われると、感光層が端部から剥離してしまうおそれがあるからである。また、切欠きが、位置決めコロの内側側面とこれに対面する現像ローラの側面との間に位置する範囲内で、上記スラストが行われるべきである。切欠きが位置決めコロ当接面まで移動してしまうと、切欠きを通り抜けたトナーが位置決めコロ当接面に侵入してしまい、前述した位置決めコロによる間隔設定に変動を生じてしまう。更に、切欠きが現像ローラに対面する領域まで移動すると、切欠きを通り抜けたトナーが存在する領域で画像形成が行われ,画像不良を生じてしまうためである。
【0013】
【発明の実施の態様】本発明を以下、添付図面に示す具体例に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明のクリーニング方法を実施するための感光体ドラムと現像ローラとクリーニングブレードとの位置関係を示す平面図であり、図2は、図1のクリーニングブレードをスラストさせた時の切欠きの位置を示す図である。
【0014】図1において、全体として1で示す感光体ドラムは、アルミ等の導電性素管2上に感光層3が形成されて成るものである。図1から明らかな通り、導電性素管2の両端部分には感光層3は形成されておらず、この部分では導電性素管2が表面に露出した感光層非形成面2aとなっている。また、この感光体ドラム1に対面して現像ローラ5が配置されており、現像ローラ5の全体が感光層3に対面する様になっている。即ち、感光層3の端部3aは現像ローラ5の端部5aよりも外側に位置しており、これにより、現像ローラ5により搬送される現像剤は、必ず感光層3上に供給されるようになっている。現像ローラ5の回転軸6の両端部には、位置決めコロ7が設けられており、この位置決めコロ7が、感光体ドラム1の両端部の感光層非形成面2aに当接することにより、現像ローラ5と感光体ドラム1の感光層3との間隔が常に一定に保持される。更に、感光体ドラム1の感光層3には、クリーニングブレード8が当接されている。
【0015】上記のように感光体ドラム1、現像ローラ5及びクリーニングブレード8が配置された電子写真装置において、感光体ドラム1を回転させながら、上記感光層3の全面を所定極性に且つ一様に帯電し、次いで画像露光により、光照射部の電位を光減衰させることによって静電像の形成が行われる。更に、現像ローラ5によって、それ自体公知の一成分系或いは二成分系の磁性現像剤や帯電トナーを溶媒に分散させた液体現像剤などが感光層3と現像ローラ5との間の現像領域に供給され、かかる現像剤によって上記静電像が現像されて感光層3上にトナー像が形成される。このトナー像は、転写チャージャや転写ローラなどの転写装置によって所定の転写材(例えば紙)表面に転写され,転写材表面のトナー像を、熱、圧力等によって定着させることにより、画像が形成される。トナー像の転写後の感光層3は、前記のクリーニングブレード3により摺擦され、この感光層3表面に残存するトナーが掻き取られ、また除電ランプ等による光照射により、感光層3の帯電電荷が除去され、これにより画像形成サイクルが終了し、次の画像形成が行われる。
【0016】上述した感光体ドラム1において、感光層3としては、非晶質シリコンやセレンなどの無機感光層や、バインダー樹脂中に電荷発生剤や電荷輸送剤を分散させた層から成る単層型或いは積層型の有機感光層が使用される。この感光層3は、先にも述べた通り、導電性素管2の全面には形成されておらず、ドラム1の両端部には、感光層非形成面2aが形成されており、この部分に現像ローラ5の位置決めコロ7が当接する構造となっている。即ち、感光層3に直接位置決めコロ7を当接させると、画像形成を繰り返すにしたがって、感光層3が削れていくため、位置決めコロ7の当接によって設定された現像ローラ5と感光層3との間隔が減少していってしまう。この傾向は、特に感光層3が有機感光層である場合に顕著である。このような感光層3の削れによる現像ローラ5と感光層3との間隔変動を回避するために、位置決めコロ7は、ドラム1の両端部の感光層非形成面2aに当接されるようになっているのである。
【0017】本発明においては、クリーニングブレード8は、感光体ドラム1の実質上全面に当接させ、感光層3は勿論のこと、その両端部の感光層非形成面2aにもクリーニングブレード8を当接させ、位置決めコロ6の当接面でもクリーニングが行われる様に設定する。同時に、クリーニングブレード8の感光層端部3a対応位置には、切欠き10を設ける。
【0018】上記のようなクリーニングブレード8を当接させてクリーニングを行うことにより、次の利点が達成される。先ず、感光層3の端部3aは、切欠き10の形成により、クリーニングブレード8に当接せず、従って、感光層端部3aの剥離が有効に防止される。第2に、ブレード8によって塞き止められ、ブレード8の端部に流れるトナーは、切欠き10を通って抜けてしまい、感光層非形成面2a内の位置決めコロ当接面まで侵入しない。更に、位置決めコロ当接面が存在する感光層非形成面2aは、クリーニングブレード8により確実にクリーニングされるため、位置決めコロ当接面へのトナー侵入による感光層3と現像ローラ5との間隔変動が確実に防止される。
【0019】また本発明において、クリーニングブレード8を、感光層3の面に沿ってスラストさせるのがよい。このスラストは、クリーニングブレード8の支持軸20の一方側端部を、スラストギヤ21にの傾斜側面に押圧付勢することによって容易に行うことができる。即ち、図1から明らかな通り、このスラストギヤ21は台形状の側断面を有しており、その傾斜側面に当接するように、上記支持軸20の一方側端部がバネ等の弾性材(図示せず)により押圧付勢されている。従って、このスラストギヤ21の回転により、クリーニングブレード8は、感光層3の面に沿ってスラストするわけである。
【0020】このように、ブレード8をスラストさせることにより、切欠き10からすり抜けてクリーニングされないトナー量を低減させることができる。しかも、クリーニングされないトナー量を低減させることができるため、切欠き10の幅を比較的大きく設定できる。切欠き10の幅が小さいと、この切欠き10からのトナー流出量が少なくなるため、ブレード8によって塞き止められたトナー量が多くなった時、切欠き10から流出せずにブレード8の端部まで移動するトナー量も増大し、この結果、位置決めコロ当接面までトナーが侵入してしまうおそれがある。しかるに、クリーニングブレード8をスラストさせることにより、切欠き10の幅を可及的に大きく設定することができ、このような不都合を有効に回避することができる。
【0021】また、上述したクリーニングブレード8のスラストは、ブレード8に切欠き10を設けたことによる本発明の利点を損なわない程度の範囲で行わなければならず、この点で一定の制限がある。このスラストの状態を図2に示した。図2中(A)は、ブレード8が最右端に位置した状態を示し、(B)は、ブレード8が最左端に位置した状態を示す。
【0022】上記の図2から明らかな通り、ブレード8のスラストにより、切欠き10の左端10aは、幅Aの範囲でスラストし、切欠き10の右端10bは、幅Bの範囲でスラストする。即ち、クリーニングブレード8のスラストは、感光層端部3aが、常に切欠き10内に位置する範囲内で行わなければならない。感光層端部3aがブレード8に接触すると、感光層3の端部3aがブレード8によって引き剥がされてしまうおそれがあるからである。また、切欠き10は、位置決めコロ7の内側側面7aと現像ローラ5の側面5aとの間に、常に位置する様にスラストを行うことが必要である。例えば、切欠き10の左端10aが、位置決めコロ当接面まで進入してしまうと、切欠き10を通り抜けたトナーが位置決めコロ当接面に侵入してしまい、位置決めコロ7による間隔設定に変動を生じてしまう。更に、切欠き10の右端10bが現像ローラ5に対面する領域まで進入すると、クリーニング不良を生じる。具体的には、切欠き10を通り抜けたトナーが存在する領域で画像形成が行われ、画像不良を生じることになる。
【0023】上述した様に、切欠き10の幅(左端10aと右端10bとの間隔)やブレード8のスラスト幅は、感光層3の端部3aの位置や位置決めコロ7の内側側面7aと現像ローラ5の側面5aとの間隔に応じて設定されるが、一般的には、切欠き10の幅は10〜15mm程度に設定し、スラスト幅は、3〜10mm程度に設定するのがよい。尚、スラスト幅は、スラストギヤ21の傾斜側面の角度を代えることによって容易に調整することができる。
【0024】上述した本発明のクリーニング方法は、感光層3として有機感光層を有する感光体ドラム1を用いた電子写真装置に、特に有効に適用される。先にも述べた通り、有機感光層は、摩擦による削れや両端部からの剥離を生じ易いが、本発明のクリーニング方法によれば、このような感光層の削れや剥離を有効に回避することができるからである。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、感光層の削れや剥離を生じることなしに、位置決めコロが当接する面へのトナーの侵入を有効に防止し、位置決めコロによって画定される感光体ドラムと現像ローラとの間隔を常に一定に保持し、この間隔変動による画像不良を有効に回避することができる。




 

 


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