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発明の名称 電子写真感光体の表面研磨方法及びその方法に用いる表面研磨剤
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−13696(P2001−13696A)
公開日 平成13年1月19日(2001.1.19)
出願番号 特願平11−185634
出願日 平成11年6月30日(1999.6.30)
代理人
発明者 木元 恵三 / 塩見 宏 / 柏城 信之
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】電子写真用有機感光体の感光層表面の研磨に、ホウ酸金属塩を水に分散した表面研磨剤を用いることを特徴とする表面研磨方法。
【請求項2】前記表面研磨剤を用いた表面研磨において、研磨量が1μm以内である表面研磨方法。
【請求項3】前記表面研磨剤が、ホウ酸金属塩を水に対して10乃至50wt%の濃度で分散させている請求項1記載の表面研磨剤。
【請求項4】前記表面研磨剤中のホウ酸金属塩の中心粒子径が、1乃至5μmである請求項1記載の研磨剤。
【請求項5】前記表面研磨剤中のホウ酸金属塩のモース硬度が6以上8以下である請求項1記載の研磨剤。
【請求項6】前記電子写真用有機感光体が正帯電単層感光体である請求項1記載の研磨剤を用いた研磨方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は複写機、レーザービームプリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に用いられる電子写真感光体を再生するために、表面にフィルミングにより付着した異物、トナーおよび感光体の最表面層(表面から1μm以内)に吸着したオゾン、NOx等のガス成分を除去し、感光体を再生する研磨剤及びその研磨方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】前記電子写真用有機感光体は使用していると、その画像形成過程においてトナーの融着により、いわゆるフィルミングが発生する。また、帯電、転写、分離時のコロナ放電により発生したオゾン、NOxは感光体表面に吸着し、感光体の電気特性を著しく低下させ画像不具合の原因となる。
【0003】通常、定期メンテナンスなどで感光体に起因する画像不具合が生じた場合、サービスマンが感光体表面を清掃するが、画像欠陥が完全に解消されず感光体を新しいものと交換する場合が多い。これは、数十万枚の耐刷により通常10μm以上感光層が摩耗することで電気特性が低下し寿命となり交換する場合とは異なり再生することが可能であり、感光体資源の無駄となっていた。特に今日、環境保護の観点からは、生産された感光体を最大限に利用することが望ましく、劣化した感光体の研磨再生というリサイクルの必要性も望まれている。
【0004】これまで感光体の研磨の方法としては、a−Siのような表面硬度の高い感光体の場合には、アルミナ、チタニア、シリカ等をトナー中に添加し研磨しながら使用することが知られている。しかし、有機感光体のように表面硬度が比較的低い場合は、これらの粒子を用いると研磨力が強すぎるため研磨量のコントロールが不可能である。これらの研磨粒子をアルコール溶媒中に分散させて研磨を行う方法も提案されているが、アルコールにより感光体の構成成分を一部溶解して特性を変化させる為、実用に耐えない。
【0005】そこで布等を用いて乾拭きする、布等にトナーをまぶして拭く、アルコール等の溶媒を付けて拭く等が行われているが、いずれも研磨効果が小さく研磨に時間がかかるため実用的でない。一方、アルミナ、チタニア、シリカ等の前記研磨粒子の分散溶媒として水を用いれば、有機感光体の特性が変化することはないが、これらの粒子は親水性が低く水中に均一に分散されないため研磨剤として使用することができない。
【0006】
【本発明が解決しようとする課題】本発明の目的は上記問題点を解消し有機感光体のための最適な研磨剤及び研磨方法を提供するものであり、具体的には、感光体表面へのフィルミングやオゾン、NOxの吸着による感光体最表面(表面から1μm以内)の劣化に対して、劣化部分のみを効率よく研磨することで、感光体を再生しリサイクル使用が可能となる。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記感光体の表面を効率よく研磨することで、付着した異物および最表面の劣化部を取り去り、有機感光体を再生する実用性のある研磨剤、研磨方法を提供する。
【0008】
【発明の作用】本発明者らは、フィルミングやガス吸着による劣化は、感光体表面及び感光体表面から1μm以内で起こる劣化現象であって、最表面以外の感光体内部は何ら問題はないにもかかわらず、著しく感光体の電気特性を劣化させていることを見出した。具体的には、フィルミングは給紙工程で転写紙とローラー等との摩擦により生じた紙粉中の炭化カルシウムやトナーから脱離したシリカ、アルミナ、酸化チタン等トナー外添剤が核となり、ドラム回りにトナーが付着し感度が低下するものである。また、NOxが感光体最表面に吸着した場合、感光体の帯電能が低下する。特にレーザープリンターやディジタル複写機などで採用されている反転現像方式を行う場合には、この帯電能の低下が画像かぶりの原因となり、高温高質環境下では著しい画像かぶりが発生してしまう。
【0009】しかしこれらの不具合は、感光体の表面および最表面層(1μm以内)に問題が有るだけで内部は何ら問題が無い為、感光体上の異物や感光体の最表面層を研磨等により取り除くことにより、感度、帯電特性を回復し、再使用することが可能である。しかも、現像剤に研磨剤を添加し、画像形成とともに研磨するのでなく、水に分散させた研磨剤とすることで感光体の摩耗量を有効にコントロールすることで、1本の有機感光体を長期にわたって使用することができるのである。以下、この発明の研磨剤及び研磨方法の実施形態について詳細に説明する。
【0010】
【発明の実施形態】本発明に使用する研磨剤について説明する。本発明の研磨剤は、ホウ酸金属塩を水に分散させたものを使用するのが特徴である。一般に、ホウ酸金属塩は水との親和性が大きく、水に分散させやすい。また、ホウ酸金属塩は適度な硬度を有しており、水に分散させることで、有機感光体表面を薄く均一に研磨することに優れている。このホウ酸金属塩としては、ホウ酸アルミニウム、ホウ酸マグネシウム、ホウ酸カリウム、ホウ酸インジウム等が挙げられる。中でも9Al23・2B23の組成式で示されるホウ酸アルミニウムが好適に使用できる。
【0011】研磨剤としては、種々の割合で水に分散させて使用できるが、取り扱いの容易性や研磨効率の観点から、10乃至50wt%で使用することが望ましい。10wt%より少ない場合は、研磨能力が悪くなる傾向が有り、所望の研磨量を達成するのにより多くの時間を必要とする。また水分量が多くなるため研磨剤の取り扱いも悪くなる傾向が出てくる。逆に50wt%を越える場合には、適度な粘度が得にくく、取り扱いにくくなる傾向が有る。
【0012】また、使用するホウ酸金属塩の粒子径も種々のものが使用できるが、重量平均粒径が1乃至5のものが研磨効率や取り扱いの容易性から好ましい。1μmより小さい場合は、研磨能力が低く、より多くの研磨時間が必要となり効率が悪くなる。逆に5μmを越える場合には研磨後の感光体表面の平滑性を維持するのが難しい傾向が有る。
【0013】一方、研磨の対象となる有機感光体としては、結着樹脂中に電荷発生材料、電荷輸送材料などを均一に分散した単層感光体、あるいは電荷発生送とその表面に電荷輸送層を積層した積層感光体が利用できる。中でも膜厚方向に均一な組成の単層感光体は、感光体の再生効果が優れており望ましい。この感光体の研磨に使用する場合は、均一層を薄く研磨するため感光体の硬度よりも幾分高目の硬度を有していることが研磨性の観点から望ましい。従って、研磨剤として使用するホウ酸金属塩の硬度としては、モース硬度で6から8が望ましい。
【0014】本発明は、連続使用で劣化した感光体表面を上述したホウ酸金属塩を水に適当な濃度で均一に分散させた研磨剤を布などに染み込ませ、感光体表面を均一に軽く擦ることで研磨できる。研磨量としては、劣化した感光層表面のみを研磨すれば足りるため1μm程度研磨する。また、図3に示すようにスポンジローラーに研磨剤を供給し自動的に研磨しても良い。
【0015】この研磨剤を用いて5000枚画像出しを行った後にフィルミング及びオゾン、NOx吸着により劣化した正帯電単層感光体の表面をホウ酸アルミニウム水溶液の研磨剤を用いて研磨した時の感度を表わす露光後電位及び帯電能の変化の様子をそれぞれ図1、2に模式的に示す。尚、上記正帯電単層感光体としては、X型無金属フタロシアニン2重量部、ベンジジン誘導体60重量部、ジフェノキノン誘導体40重量部をビスZ型ポリカーボネート樹脂に均一に分散した正帯電単層感光体を用いた。
【0016】フィルミングやオゾン、NOx等の吸着の無い通常部位は、破線で示す様な感光層膜厚の露光後電位依存性及び帯電電位依存性を示し、初期状態に置いて30μmで1μJ/cm2の光量を照射後の露光後電位125V、帯電電位800Vを示す。一方、フィルミングやオゾン、NOx等の吸着の起こった劣化部は膜厚30μmで露光後電位が200V,帯電電位が550Vまで低下しているが、これを研磨し表面に付着したトナーや劣化部位を取り除くことで露光後電位、帯電電位は急激に回復し、1μm以内の研磨量で通常部と同等の露光後電位、帯電電位を示し、再使用が可能となる。又、1μm以上さらに研磨した場合においても図1、2から分かるように、通常部位の露光後電位、帯電電位と同じ値を示す(図上の実線と破線が重なる)為、本研磨剤を使用して研磨することによる新たな弊害は、起こっていないことが確認される。
【0017】
【実施例.1】円筒状のサンプル管に中心粒径2.0μmの9Al23・2B23の組成式で示されるホウ酸アルミニウム20gを蒸留水80gに分散し、ボールミル台で10分間、回転攪拌することで20wt%の研磨剤を作成した。図1,2に示した様な膜厚30μmの感光体に1μJ/cm2の光量を照射後の露光後電位200V(通常部が膜厚30μmで帯電800V、露光後電位125V)、帯電550Vの電気特性を有する劣化した正帯電単層感光体ドラムを上記研磨剤を布にしみこませ、ドラム表面全面を3分間擦ることにより研磨を行った。研磨後、ドラム膜厚29μm、露光後電位127V、帯電750Vであり、充分な回復性を示し再使用可能となった。
【0018】
【実施例.2】中心粒径4.0μmのホウ酸アルミニウムを使用する以外は、実施例.1と同様のドラムを用い研磨を行ったところ、2.5分間擦ることによりドラム膜厚29μm、露光後電位127V、帯電750Vであり、充分な回復性を示し再使用可能となった。
【0019】
【実施例.3】中心粒径0.5μmのホウ酸アルミニウムを用いること以外は上記実施例.1と同様のドラムを用いて研磨を行ったところ、ドラム膜厚29μmまで研磨するのに10分を要し、実施例.1に比べて研磨効果が劣ることが分かった。しかし、露光後電位127V、帯電電位750Vに回復しており、感光体の再生は可能であった。
【0020】
【実施例.4】中心粒径6.0μmのホウ酸アルミニウムを用いること以外は上記実施例.1と同様のドラムを用いて研磨を行ったところ、ドラム膜厚29μmまで研磨するのに2分でできたが、研磨後ドラムは0.8μmの表面凹凸を生じた。しかし画像に影響は出ず、露光後電位127V、帯電電位750Vに回復しており、感光体の再生は可能であった。
【0021】
【実施例.5】中心粒径2.0μmのホウ酸アルミニウム60gを蒸留水40gに分散し、ボールミル台に10分載せ、回転攪拌することで60wt%の研磨剤を作成したこと以外は、上記実施例.1と同様のドラムを用いて研磨を行ったところ、高粘度でやや取り扱いにくかったが、ドラム膜厚29μmまで研磨するのに2分ででき、露光後電位127V、帯電電位750Vに回復しており、感光体の再生は可能であった。
【0022】
【実施例.6】中心粒径2.0μmのホウ酸アルミニウム5gを蒸留水95gに分散し、ボールミル台に10分載せ、回転攪拌することで5wt%の研磨剤を作成すること以外は、上記実施例.1と同様のドラムを用いて研磨を行ったところ、ドラム膜厚29μmで露光後電位127V、帯電電位750Vに回復するまでに12分を要し、実施例.1に比べて研磨効果が劣ることが分かった。しかし、露光後電位127V、帯電電位750Vに回復しており、感光体の再生は可能であった。
【0023】
【比較例.1】蒸留水の換わりにエチルアルコールを用いる以外は、上記実施例.1と同様のドラムを用いて研磨を行ったところ、ドラム表面が一部溶解し再生不可能であった。
【0024】
【比較例.2】有機感光体の換わりにa−Siドラムを用いる以外は、実施例.1と同様に研磨を行ったところ20分の研磨を行っても研磨量は、0であり、研磨効果はなかった。
【0025】
【発明の効果】この発明によって、フィルミングやオゾン、NOx吸着で表面及び最表面部位のみ劣化した感光体を簡便な方法で効率よく研磨し、再使用する事ができた。
【0026】




 

 


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