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キャリアの再生方法及び再生装置 - 株式会社リコー
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発明の名称 キャリアの再生方法及び再生装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−22130(P2001−22130A)
公開日 平成13年1月26日(2001.1.26)
出願番号 特願平11−198094
出願日 平成11年7月12日(1999.7.12)
代理人 【識別番号】100105681
【弁理士】
【氏名又は名称】武井 秀彦
【テーマコード(参考)】
2H005
【Fターム(参考)】
2H005 BA11 EA05 EA07 FA01 
発明者 前川 陽一 / 八木 慎一郎 / 望月 賢 / 吉川 博幸 / 鈴木 康夫
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 トナーとキャリアからなる二成分現像剤から、スペント化したキャリアを再生する方法において、少なくともトナー成分を溶解する溶剤(A)と、それをキャリアから分離する溶剤(B)の二種類の混合溶液にて撹拌し、(A)そして(B)の順番に溶剤を除去することを特徴とするキャリアの再生方法。
【請求項2】 溶剤(A)/溶剤(B)が3/1〜1/1であることを特徴とする請求項1に記載のキャリアの再生方法。
【請求項3】 溶剤(A)が、トルエンであることを特徴とする請求項1または2に記載のキャリアの再生方法。
【請求項4】 溶剤(B)が、水であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1に記載のキャリアの再生方法。
【請求項5】 トナーとキャリアからなる二成分現像剤からの疲労したキャリアを溶剤処理して再生する装置であって、混合槽に、溶剤と共に溶剤処理済みのキャリアを取り出す取出路を有し、該取出路に、第1の固液分離手段と第2の固液分離手段を有し、該第1の固液分離手段が再生済キャリアの粒径を越える粒径の粒子は通過させない大メッシュを備え、前記第2の固液分離手段が再生済キャリアの粒径に未たない粒径の粒子を通過させる小メッシュを備えたことを特徴とするキャリアの溶剤再生処理装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】電子写真、静電記録などにおける静電荷像二成分現像剤の連続使用により疲労したキャリアの再生方法に関する。更に詳しくは、キャリアの表面層の樹脂を再度コーティングしない再生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来からキャリア粒子とトナー粒子との混合物からなるいわゆる二成分系乾式現像剤はよく知られている。この二成分系乾式現像剤は、比較的大きな粒子表面上に微少なトナー粒子が、両粒子の摩擦により発生した電気力により保持されており、静電潜像に近接すると静電潜像が形成する電界によるトナー粒子に対する潜像方向への吸引力が、トナー粒子とキャリア粒子間の結合力に打ち勝って、トナー粒子が静電潜像上に吸引付着されて静電潜像が可視化されるものである。
【0003】そして、現像剤は現像によって消費されたトナーを補充しながら反復使用される。したがってキャリアは長期間の使用中、常にトナー粒子を所望する極性で、かつ充分な帯電量に摩擦帯電しなければならない。しかし従来の現像剤は、粒子間の衝突、または粒子と現像機械との衝突などの機械的衝突、またはこれらの作用による発熱でキャリア表面上にトナー膜が形成され、いわゆるスペント化が生じ、キャリアの帯電特性が使用時間と共に低下し、現像剤全体を取り替える必要が生じる。
【0004】このようなスペント化を防止するために、従来からキャリア表面に種々の樹脂を被覆する方法が提案されているが、未だ満足のいくものは得られていない。例えば、スチレン−メタクリレート共重合体、スチレン重合体などの樹脂で被覆されたキャリアは帯電特性は優れているが、表面の臨界表面張力が高く、繰り返し複写するうちにやはりスペント化が起こるため現像剤としての寿命があまり長くなかった。これに対して低い表面張力を有するシリコーン樹脂を被覆したキャリアが提案されているが、高速複写機のような強い撹拌や、現像部内での長時間の撹拌により、スペント化による現像剤の劣化はやはり免れないものであった。
【0005】従来はこのような劣化した現像剤は回収され廃棄されていたが、近年、産業廃棄物による環境破壊が問題になっており、現像剤の再利用も課題の一つとなっている。この現像剤の再生に関しては、例えば特開昭47−12286号公報で回収剤を高温(約1000度F)で加熱し再生する方法が提案されているが、この方法ではフェライト系キャリアを再生した場合、元の特性に戻らないという欠点があった。また、アクリル系樹脂のような熱可塑性樹脂をコーティングしたキャリアではこのような熱処理により被覆層も除去されてしまい、再使用する際には再度コーティングをしなければならないという欠点があった。
【0006】また、特開平6−149132号公報ではスペントキャリア表面のトナーを溶剤で溶解させて再利用する方法を提案している。しかしながらこの方法ではスペントキャリアからトナーを除去するために繰り返し溶剤で洗浄しなくてはならないため作業性が悪く、また、加熱処理を併用しているためキャリア物性の変化が懸念される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、以上のごとき欠点を解決し、実用的で優れた新規の乾式二成分現像剤再生、リサイクル方法及び装置を提供することにある。すなわち、再生後においても帯電量が安定であり、なおかつカブリの発生の少ない二成分現像剤リサイクル方法及び装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、少なくともトナー成分を溶解する溶剤(A)と、それをキャリアから分離する溶剤(B)の二種類の混合溶液にて撹拌し、(A)そして(B)の順番に溶剤を除去することで本発明の課題を達成することができる。而して、上記目的は、本発明の(1)「トナーとキャリアからなる二成分現像剤から、スペント化したキャリアを再生する方法において、少なくともトナー成分を溶解する溶剤(A)と、それをキャリアから分離する溶剤(B)の二種類の混合溶液にて撹拌し、(A)そして(B)の順番に溶剤を除去することを特徴とするキャリアの再生方法」、(2)「溶剤(A)/溶剤(B)が3/1〜1/1であることを特徴とする前記第(1)項に記載のキャリアの再生方法」、(3)「溶剤(B)が、溶剤(A)に溶解せず、溶剤(A)と非混和性であって、溶剤(A)と比重差があることを特徴とする前記第(1)項又は第(2)項に記載のキャリアの再生方法」、(4)「溶剤(A)が、トルエンであることを特徴とする前記第(1)項又は第(2)項に記載のキャリアの再生方法」、(5)「溶剤(B)が、水であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(3)項のいずれか1に記載のキャリアの再生方法」により達成される。
【0009】また上記目的は、本発明の(6)「トナーとキャリアからなる二成分現像剤からの疲労したキャリアを溶剤処理して再生する装置であって、混合槽と、溶剤と共に処理済みキャリアを取り出す取出路を有し、該取出路に、第1の固液分離手段と第2の固液分離手段を有し、該第1の固液分離手段が再生済みキャリアの粒径を越える粒径の粒子は通過させない大メッシュを備え、前記第2の固液分離手段が再生済みキャリアの粒径に未たない粒径の固形物を通過する小メッシュを備えたことを特徴とするキャリアの溶剤再生処理装置」、(7)「前記取出路が、前記混合槽の底部に設けられたことを特徴とする前記第(6)項に記載のキャリアの溶剤再生処理装置」、(8)「前記混合槽が分離槽を付帯し、該分離槽が前記混合槽で混合された溶剤と処理済みキャリアの混合物を収容し静置させ、比重差により、該溶剤とキャリアが容易に層分離し及び/又は該溶剤のうちの重い溶剤と軽い溶剤に容易に層分離する縦長形状をさらに有することを特徴とする前記第(6)項に記載のキャリアの溶剤再生処理装置」、(9)「前記第1の固液分離手段と第2の固液分離手段を有する前記取出路が、該分離槽に設けられたことを特徴とする前記第(8)項に記載のキャリアの溶剤再生処理装置」、(10)「前記混合槽が、溶剤循環路を有し、該溶剤循環路には剥離した夾雑物の除去手段が設けられていることを特徴とする前記第(6)項乃至第(9)項のいずれかに記載のキャリアの溶剤再生処理装置」により達成される。
【0010】以下、詳細に本発明を説明する。本発明においては現像剤1部に対して、溶剤{(A)+(B)}は10部程度である。(A)/(B)の比率は、3/1〜1/1、好ましくは、2/1〜1/1が好ましい。(A)の割合が少ないと、スペント化したトナーを除去するのが困難となる。
【0011】トナー成分のみを溶解する溶剤(A)としては、トナーの主成分である樹脂を溶解するトルエンなどの有機溶剤が好ましく用いられる。無論、トルエンのみに限られる訳ではない。使用量としては、キャリアの体積の二倍以上が好ましい。二倍より少ないとトナー成分を溶解する上で十分な効果が得られにくい。また、溶剤(A)には、所望により、スペントトナーとの撹拌時にスペントトナーの脱落を促進するための他の材料、例えば微粒研磨材を少量、例えば溶剤の粘度を著しく増加させない5%以下の量で縣濁させることができる。
【0012】このような微粒研磨材は従来から知られており、例えばコランダム、エメリー、ダイヤモンド、ガーネット、フリント、トリポリ、珪藻土粉、浮石粉、焼成ドロマイト、窒化ホウ素、アルミナ、アルミナジルコニア、酸化鉄、酸化セシウム等の無機非金属粒子を挙げることができ、うち、研削作用が激し過ぎない例えばトリポリ、珪藻土粉、浮石粉、焼成ドロマイト、アルミナ、アルミナジルコニア、酸化鉄、酸化クロム、酸化セシウム等を好ましく挙げることができる。
【0013】トナーを溶解した溶剤からキャリアを分離する溶剤(B)としては、溶剤(A)に溶解せず、溶剤(A)と非混和性であって、微粒研磨材を使用する場合には微粒研磨材との親和性が溶剤(A)のそれよりも高いのものが好ましく、溶剤(A)と比重差のあるものがより好ましい。溶剤(A)としてトルエンを用いる場合には、溶剤(B)として水を好ましく使用することができる。使用量は、キャリアの体積以上が好ましい。そのことでトナー成分のみを溶解する溶剤と洗浄したキャリアとの分離が可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明を、図1〜図6に基いて具体的に説明する。本発明の再生方法は、つぎのように行われる。
1.スペント化して回収された現像剤から、ブローオフ法により静電気的に付着したトナーを分離する前処理を行なう。ブローオフ法としては、キャリアの平均粒径の1/5以下の目開きのメッシュを使用し、ブローエアー圧2.5kg/cm2以上でブローし、トナー濃度を0.1%以下にする。
【0015】2.前処理を行なったキャリアを図1に示したタンクに投入する。(図1)
タンクの中は、トナー成分を溶解する溶剤(この場合はトルエン)とトナーを溶解した溶剤からキャリアを分離する液体(この場合は水)があらかじめ入っている。(図2)
【0016】3.撹拌機で上記2種類の液体とキャリアとをよく混合しキャリア表面についたスペント化したトナー成分を溶解する。(図3)
撹拌速度は、キャリアが液体中に舞い上がらない程度で60RPMが好ましい。撹拌時に超音波を当てれば更に効率があがる。そのためには槽内の適切な箇所に凹部を設け、この凹部内の空胴部に溶剤が入らないように、超音波発振子を例えば架橋性樹脂接着剤で貼付した振動板によりこの凹部全表面を覆い、キャビテーションが生じないように750kHz〜3MHz程度の振動数の超音波を照射する。超音波振動に加えて或いは加えず、撹拌を補助するため、必要に応じて他の材料、例えば微粒研磨材や界面活性剤を用いることもできる。また図示してないが、樹脂分等の溶解促進のため、槽を加温することもでき、槽周囲に設けたジャケット内の湯水により加温することもできる。
【0017】4.キャリア表面のトナースペント成分を溶剤にて除去した後20分ほど放置し、スペント化したトナー成分とキャリアとを分離する(図4)。この静置は、他の例えば分離槽に移して行うこともできる。
【0018】5.スペント化したトナー成分とキャリアが分離した後、溶剤のみを、例えばポンプにて取り出す(図5)。
【0019】6.溶剤を取り出した状態で溶剤をキャリアから分離する溶剤より洗浄されたキャリアを取り出し、自然乾燥する。このときスペント化したトナー成分は、溶剤に溶解されたまま取り出しているので洗浄したキャリアに再び付着することがなく、一度の洗浄でトナー表面に付着したスペント化したトナー成分の除去が可能となる(図6)。このようにすれば、99%がスペント化したトナー成分であっても、ほとんどを新品同様のキャリアと同レベルにすることができる。
【0020】図7には、このような本発明の疲労キャリアの再生方法を実施するのに適した再生装置の1例が示される。この疲労キャリア再生装置においては、スペントトナー除去のための混合槽(1)内の溶剤としてのトルエン(A)及び溶剤としての水(B)の混合物中に、疲労キャリアが入れられ、図示してない機械的撹拌手段により撹拌された後、溶剤とキャリアの混合物は、ポンプ(P1)により輸送管(2)を介して、トルエン(A)と水(B)の比重差による層分離が容易であるように、縦長い形状をした分離槽(3)に移送され、分離槽(3)内で静置される。操作中、混合槽(1)及び分離槽(3)は開閉可能な蓋で密閉されていることが好ましい。
【0021】静置後、トルエン(A)の下面レベルに設けられた溶剤排出管(4)の開閉弁(5)を開状態にして、トルエンを夾雑物除去手段(12)に流出させる。トルエンが流出したら、次には取出路(6)の開閉弁(V1)を開にして、処理済みキャリアを含む水(B)を分離槽(3)底部に設けられた取出路(6)に流出させる。しかしながら、本発明においては、輸送管(2)を省略して、混合槽(1)の底部に分離槽(3)を接合し、再生装置の設置スペースを小さくすることも可能である。
【0022】取出路(6)には再生済みキャリアの粒径を越える粒径の固形物は通過させない比較的大メッシュの網目を有する第1のフイルタ(F1)と、キャリアの粒径に未たない粒径のカス固形物を通過する小メッシュの網目を有する第2のフイルタ(F2)が設けられており、フイルタ(F1)により不如意な原因で存在し得る不適当な大径キャリアの混入を防止することができるが、このような大径キャリアはトルエン中に溶解せず浮遊する半ゲル状樹脂を偶然付着したものか又は少なくともスペントキャリアが表面から未だ除去されないもの等であり得る。
【0023】長期間使用され疲労したキャリア中には、現像装置内面や感光体面との衝突及びキャリア粒子同士の衝突研磨により、割れた又は割れ易くなったり著しく摩耗小径化したもの、或いは少なくとも被覆層樹脂が剥離し又は剥離し易くなったもの、及び、これらにより生じたカス等、除去すべき微細不純物が混入し得るが、フイルタ(F2)によりこれらを除去することができる。また、図示してないが、取出路(6)の途中に設けた洗浄水導入管から新鮮な洗浄水を導入してキャリアを濯ぐことも可能になる。
【0024】フイルタ(F2)の箇所において、キャリアと汚染水(B)は分離され、濡れた状態のキャリアはキャリア回収路(7)から回収され、汚染水(B)は導管(8)により汚染物除去手段(9)を経て基準水質まで浄化された後、排水管(10)から排水され、汚染物は汚染物回収路(11)から回収され、又はさらに研磨剤粒子等の有価物の回収処理に附される。図中、符号(V3)は回収路(11)に設けられた開閉弁、符号(V5)及び符号(V6)は溶剤(B)を混合槽に送出入させる際に用いられる導管に附された開閉弁である。
【0025】一方、夾雑物除去手段(12)においては、トルエン(A)とその中の夾雑物とが分離される。この例の夾雑物除去手段(12)は蒸留器であったが、フイルタや電気泳動を用いたものであってもよい。夾雑物除去手段(12)で綺麗にされたトルエン溶剤(A)は再度、導入管(13)のポンプ(P2)により分離槽(3)に循環される。
【0026】しかしながら、本発明においては、分離槽(3)の設置を省略することができ、その場合には、混合槽(1)底部の取出路(14)に、第1のフイルタ(F3)及び第2のフイルタ(F4)が設けられる。第1のフイルタ(F3)を通過したキャリアと汚染水(B)の混合物は、第2のフイルタ(F4)の箇所で、キャリアと汚染水(B)に分離され、濡れた状態のキャリアは輸送管(2)の代わりに回収路に変更された経路(図示せず)にて回収され、汚染水(B)は図中点線で示されるように、導管(15)により汚染物除去手段(16)を経て基準水質まで浄化された後、排水管(17)から排水され、汚染物は汚染物回収路(18)から回収され、又はさらに研磨剤粒子等の有価物の回収処理に附される。
【0027】一方、トルエン(A)は、溶剤排出管(19)の開閉弁(V7)を開状態にして、夾雑物除去手段(20)に流出され、夾雑物除去手段(20)において、トルエン(A)とその中の夾雑物とが分離され、夾雑物除去手段(20)で綺麗にされたトルエン溶剤(A)は再度、ポンプ(P3)により導入管(21)を介して混合槽(1)に循環される。
【0028】「スペント化率測定方法」つぎに、このような本発明のキャリア再生技術におけるスペント化率測定方法を説明する。キャリア2gを、スペント化したトナーのみを溶解するトルエン20gにて混合し50回手にて振動させ濁度計にて透過率を測定する。スペント化したトナーのみが、溶解されるので、スペント化したキャリアは濁度が上がり、透過率が低くなる。
【0029】本発明では、このようにスペント化したキャリアのみを除去するだけであるので、キャリア表面の樹脂を再コートする必要はなく、乾燥後にそのままキャリアとして使用することができる。また、このように再生したキャリアと新品のキャリアとを1/5〜5/1の比率で混合して使用することも可能である。当然のことながら、新品キャリアの比率が高まれば、キャリア全体の特性は新品のものに近づく。
【0030】以下、本発明で処理することが可能なキャリア、そしてトナーについて具体的に説明する。キャリアの芯材としては従来から公知のものでよく、例えば鉄、コバルト、ニッケルなどの強磁性金属マグネタイト、ヘマタイト、フェライトなどの合金や化合物ガラスビーズなどが挙げられる。これら核体粒子の平均粒径は通常10〜1000μm、好ましくは30〜500μmである。そしてこの芯材にシリコーン樹脂が被覆される。なお、シリコーン樹脂の使用量としては、通常キャリア核体粒子に対して1〜10重量%である。
【0031】シリコーン樹脂としては従来から知られるいずれのシリコーン樹脂であってもよく、例えば市販品として入手できる信越シリコーン社製のKR261、KR271、KR272、KR275、KR280、KR282、KR285、KR251、KR155、KR220、KR201、KR204、KR205、KR206、SA−4、ES1001、ES1001N、ES1002T、KR3093や東レシリコーン社製のSR2100、SR2101、SR2107、SR2110、SR2108、SR2109、SR2115、SR2400、SR2410、SR2411、SH805、SH806A、SH840などが挙げられる。
【0032】シリコーン樹脂層の形成法としては、従来と同様にキャリア核体粒子の表面に噴霧法、浸漬法などの手段でシリコーン樹脂を塗布すればよい。また、被覆層中に導電性微粉末などの添加剤を分散してもよい。キャリア粒子と共に用いられるトナー粒子としては、従来から公知の方法で得られたものが用いられる。
【0033】具体的には結着用樹脂、着色剤および極性制御剤より成る混合物を熱ロールミルで溶融混練した後、冷却固化せしめ、これを粉砕分級して得られる。結着用樹脂成分としては熱分解性、溶剤溶解性のある樹脂、例えばスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニル樹脂、エポキシ樹脂など、およびそれらの共重合樹脂並びにブレンド樹脂が使用できる。
【0034】着色剤としては、トナー用として公知のものがすべて使用できる。黒色の着色剤としては、例えば、カーボンブラック、アニリンブラック、ファーネスブラック、ランプブラックなどが使用できる。シアンの着色剤としては、例えば、フタロシアニンブルー、メチレンブルー、ビクトリアブルー、メチルバイオレット、アニリンブルー、ウルトラマリンブルーなどが使用できる。マゼンタの着色剤としては、例えば、ローダミン6Gレーキ、ジメチルキナクリドン、ウォッチングレッド、ローズベンガル、ローダミンB、アリザリンレーキなどが使用できる。イエローの着色剤としては、例えばクロムイエロー、ベンジジンイエロー、ハンザイエロー、ナフトールイエロー、モリブデンオレンジ、キノリンイエロー、タートラジンなどが使用できる。
【0035】さらにこれらのトナーは、より効率的な帯電付与を与えるために、少量の帯電付与剤、例えば染顔料、極性制御剤などを含有してもよいが、従来からかなり少ない量でよい。極性制御剤としては、例えばモノアゾ染料の金属錯塩、ニトロフミン酸およびその塩、サリチル酸、ナフトエ酸、ジカルボン酸のCo、Cr、Feなどの金属錯体アミノ化合物、第4級アンモニウム化合物、有機染料などがある。
【0036】
【実施例】以下、実施例と比較例によって本発明をさらに具体的に説明する。これらは、本発明の一態様にすぎず、これらの内容により拘束されるものではない。
[キャリアAの製造]
シリコーン樹脂(SR2411:東レシリコーン社製) 100重量部 トルエン 100重量部 カーボンブラック(#44:三菱化成社製) 2重量部この被覆層形成液を平均粒径100μmの球状フェライト10000重量部の表面に流動床型塗布機を用いて被覆層を形成し電気炉にて230度で2時間コートしてキャリアAを得た。
【0037】
[キャリアBの製造]
メチルメタクリレート共重合体樹脂 100重量部 (ビーズレジン:三菱レーヨン社製)
トルエン 100重量部 カーボンブラック(#44:三菱化成社製) 4重量部この被覆層形成液を平均粒径80μmの球状フェライト1000重量部の表面に流動床型塗布機を用いて被覆層を形成し電気炉にて300度3.0時間焼成しコートしてキャリアBを得た。
【0038】
[トナーAの製造]
スチレン−n−ブチルメタクリレート共重合体 100重量部 (ハイマーSBM−73:三洋化成社製)
カーボンブラック(#44:三菱化成社製) 10重量部 含金属アゾ染料 3重量部 (ボントロンS−34:オリエント化学社製)
上記混合物を120℃の熱ロールミルにて1.0時間溶融混練した後冷却固化し、これをジェットミルで粉砕後分級し、シリカ微粉末を0.5重量部添加して平均粒径11.0μmのトナーAを得た。
【0039】
[トナーBの製造]
ポリエステル樹脂 70重量部 (アトラック382A:花王社製)
スチレン−n−ブチルメタクリレート共重合体 30重量部 (ハイマーSBM−73:三洋化成社製)
カーボンブラック(#44:三菱化成社製) 8重量部 含金属アゾ染料 3重量部 (ボントロンS−34:オリエント化学社製)
上記混合物を120℃の熱ロールミルにて1.0時間溶融混練した後冷却固化し、これをジェットミルで粉砕後シリカ微粉末を0.8重量部添加し平均粒径8.0μmのトナーBを得た。
【0040】
[トナーCの製造]
エポキシ樹脂 80重量部 (エピコート1007:シェル石油社製)
スチレン−n−ブチルメタクリレート共重合体 20重量部 (ハイマーSBM−73:三洋化成社製)
カーボンブラック(#44:三菱化成社製) 8重量部 含金属アゾ染料 3重量部 (ボントロンS−34:オリエント化学社製)
上記混合物を120℃の熱ロールミルにて1.0時間溶融混練した後冷却固化し、これをジェットミルで粉砕後シリカ微粉末を0.8重量部添加し平均粒径9.0μmのトナーCを得た。
【0041】[実施例1]キャリア粒子A100重量部とトナー粒子A2重量部とを混合し現像剤1とし複写機MF−6550(リコー社製)により現像剤1を用いて有機感光体の潜像を1分間に65回の速さで現像、転写する工程をトナーを補給しながら20万回繰り返した上記試験の結果、試験開始時の帯電量は−22.3μC/gで画像は鮮明であったが、20万回使用後は−11.9μC/gと低くカブリが若干発生した。この現像剤を取り出し溶解する溶剤としてトルエン、分離する液体として水を使用しキャリアからトナースペント成分を除去しリサイクルキャリアを得た。上記リサイクルキャリアを再度トナーと混合し、同一条件にて20万回の試験を実施した結果、試験開始時帯電量は−21.1μC/g、試験終了時帯電量は−13.5μC/gでありまたカブリ発生レベルについても、新品現像剤と同等であった。
【0042】[比較例1]実施例1と同様に現像剤1にて20万回の試験を実施した。試験開始時の帯電量は−22.9μC/gで画像は鮮明であったが20万回使用後は−12.0μC/gと低くカブリが若干発生した。次にこの現像剤を取り出し気流式分級機にて現像剤中のトナーのみを除去し再度トナーと混合し、同一条件にて5万回の試験を実施した。試験開始時の帯電量は−12.3μC/gで画像カブリが若干発生し5万回使用後は−8.5μC/gと低くカブリが発生し、新品現像剤に比べ品質が劣っていた。
【0043】[実施例2]キャリア粒子A100重量部とトナー粒子B3重量部とを混合し現像剤2とし複写機MF−6550(リコー社製)により現像剤2を用いて有機感光体の潜像を1分間に65回の速さで現像、転写する工程をトナーを補給しながら20万回繰り返した上記試験の結果、試験開始時の帯電量は−25.0μC/gで画像は鮮明であったが、20万回使用後は−10.7μC/gと低くカブリが発生した。この現像剤を取り出し溶解する溶剤としてトルエン、分離する液体として水を使用しキャリアからトナースペント成分を除去しリサイクルキャリアを得た。上記リサイクルキャリアを再度トナーと混合し、同一条件にて20万回の試験を実施した結果、試験開始時帯電量は−25.9μC/g、試験終了時帯電量は−10.4μC/gでありまたカブリ発生レベルについても、新品現像剤と同等であった。
【0044】[比較例2]実施例2と同様に現像剤2にて20万回の試験を実施した。試験開始時の帯電量は−25.2μC/gで画像は鮮明であったが20万回使用後は−11.0μC/gと低くカブリが若干発生した。次にこの現像剤を取り出し気流式分級機にて現像剤中のトナーのみを除去し再度トナーと混合し、同一条件にて5万回の試験を実施した。試験開始時の帯電量は−9.2μC/gで画像カブリが発生し5万回使用後は−7.3μC/gと低くカブリが多量に発生し、新品現像剤に比べ品質が劣っていた。
【0045】[実施例3]キャリア粒子B100重量部とトナー粒子C3重量部とを混合し現像剤3とし複写機MF−6550(リコー社製)により現像剤3を用いて有機感光体の潜像を1分間に65回の速さで現像、転写する工程をトナーを補給しながら10万回繰り返した上記試験の結果、試験開始時の帯電量は−23.6μC/gで画像は鮮明であったが、10万回使用後は−10.7μC/gと低くカブリが若干発生した。この現像剤を取り出し溶解する溶剤としてトルエン、分離する液体として水を使用しキャリアからトナースペント成分を除去しリサイクルキャリアを得た。上記リサイクルキャリアを再度トナーと混合し、同一条件にて10万回の試験を実施した結果、試験開始時帯電量は−22.5μC/g、試験終了時帯電量は−11.5μC/gでありカブリ発生レベルについても、新品現像剤と同等であった。
【0046】[比較例3]実施例3と同様に現像剤3にて10万回の試験を実施した。試験開始時の帯電量は−23.2μC/gで画像は鮮明であったが10万回使用後は−11.0μC/gと低くカブリが若干発生した。次にこの現像剤を取り出し気流式分級機にて現像剤中のトナーのみを除去し再度トナーと混合し、同一条件にて3万回の試験を実施した。試験開始時の帯電量は−11.4μC/gで画像カブリが発生し3万回使用後は−5.9μC/gと低くカブリが多量に発生し、新品現像剤に比べ品質が劣っていた。
【0047】[実施例4]キャリア粒子A100重量部とトナー粒子C5重量部とを混合し現像剤4とし複写機MF−6550(リコー社製)により現像剤4を用いて有機感光体の潜像を1分間に65回の速さで現像、転写する工程をトナーを補給しながら10万回繰り返した上記試験の結果、試験開始時の帯電量は−23.7μC/gで画像は鮮明であったが、10万回使用後は−10.7μC/gと低くカブリが若干発生した。この現像剤を取り出し溶解する溶剤としてトルエン、分離する液体として水を使用しキャリアからトナースペント成分を除去しリサイクルキャリアを得た。上記リサイクルキャリアを再度トナーと混合し、同一条件にて10万回の試験を実施した結果、試験開始時帯電量は−24.5μC/g、試験終了時帯電量は−11.5μC/gでありまたカブリ発生レベルについても、新品現像剤と同等であった。
【0048】[比較例4]実施例4と同様に現像剤4にて10万回の試験を実施した。試験開始時の帯電量は−23.2μC/gで画像は鮮明であったが10万回使用後は−11.0μC/gと低くカブリが若干発生した。次にこの現像剤を取り出し気流式分級機にて現像剤中のトナーのみを除去し再度トナーと混合し、同一条件にて3万回の試験を実施した。試験開始時の帯電量は−12.4μC/gで画像カブリが発生し3万回使用後は−6.4μC/gと低くカブリが多量に発生し、新品現像剤に比べ品質が劣っていた。
【0049】試験条件を表1に、リサイクル条件を表2に、試験結果を表3にそれぞれ示す。
【0050】
【表1】

【0051】
【表2】

【0052】
【表3】

評価方法 :ブローオフ方法かぶり評価:目視にて評価◎ かぶり発生なし○ かぶりが若干発生(許容レベル)
△ かぶり発生× かぶり大量に発生【0053】
【発明の効果】以上、詳細且つ具体的な説明から明らかなように、本発明のキャリアの再生方法は、少なくともトナー成分を溶解する溶剤(A)と、それをキャリアから分離する溶剤(B)の二種類の混合溶液にて撹拌し、(A)そして(B)の順番に溶剤を除去することで効率よくキャリアのリサイクルが実施でき、また、本発明のキャリアの再生装置は、キャリアの再生が簡単確実に遂行でき、再生過程で発生する夾雑物を充分に除去することができ、再生が不完全なキャリアの混入を防止することができる。さらに、上記リサイクルキャリアを使用して再度トナーとを混合した現像剤は新品現像剤と同等の品質である。




 

 


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