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発明の名称 輝度の視野角依存性ならびに場所依存性測定装置及びその測定方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−281049(P2001−281049A)
公開日 平成13年10月10日(2001.10.10)
出願番号 特願2000−89835(P2000−89835)
出願日 平成12年3月28日(2000.3.28)
代理人 【識別番号】100111958
【弁理士】
【氏名又は名称】田村 敏朗
【テーマコード(参考)】
2G065
2G086
2H088
【Fターム(参考)】
2G065 AA02 AA11 AB04 BA04 BB06 BB11 BB12 BB13 BB48 BC13 BC28 BC33 BC35 BD03 DA05 
2G086 EE10
2H088 FA12 FA16 FA17 FA30 HA24 HA28 MA20
発明者 久保田 弘 / 江頭 義也 / 古瀬 智明 / 廣瀬 諭
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 測定対象物面上における発光領域の放射方向の光を集光装置で集光し、集光された光の実像を撮像装置の受光面で結像させ、集光装置、撮像装置及び測定対象物を相対的に移動させることにより発光領域における輝度の視野角依存性ならびに場所依存性を測定する輝度の視野角依存性ならびに場所依存性測定装置において、集光装置の受光光学素子を発光領域から見込む立体角を所定の値に保持しながら移動させる機構と、撮像装置を発光領域の実像を形成する位置に配置して、撮像装置を集光装置の移動にともなって移動させる機構と、あらかじめ導出された集光装置の集光関数を記憶する記憶領域と、撮像装置により測定された発光領域の輝度視野角依存データと集光関数とに基づいて発光領域の視野角依存データを演算する回路装置と、測定対象の発光特性、特性分布及び評価結果を表示する表示装置とを具備することを特徴とする輝度の視野角依存性ならびに場所依存性測定装置。
【請求項2】 請求項1の集光装置の受光光学素子が1個若しくは複数のレンズ又は凹面鏡であることを特徴とする輝度の視野角依存性ならびに場所依存性測定装置。
【請求項3】 請求項1の集光装置が受光光学素子である平面反射鏡又は凹面反射鏡とこれらいずれかの反射鏡から反射された光を集光するレンズとを含むことを特徴とする輝度の視野角依存性ならびに場所依存性測定装置。
【請求項4】 請求項1ないし請求項3の輝度の視野角依存性ならびに場所依存性測定装置であって、発光領域から集光装置の受光光学素子、受光光学素子であるレンズ若しくは反射鏡を見込む立体角が集光装置の受光面の移動によって変動する場合には、発光領域から受光光学素子の中心に向いた方向の依存性として得られた撮像装置出力を集光装置の受光光学素子面が特定の位置にある時の立体角の相対値で割ることによって補正する回路を具備することを特徴とする輝度の視野角依存性ならびに場所依存性測定装置。
【請求項5】測定対象物面上における発光領域の放射方向の光を集光装置で集光し、撮像装置の受光面で発光領域の実像を結像させて、集光装置及び測定対象物を移動させることにより発光領域における輝度の視野角依存性ならびに場所依存性の測定方法であって、集光装置の受光光学素子面を発光領域から見込む立体角を所定の値に保ちながら移動させるとともに、撮像装置も集光装置の移動に伴って、発光領域の実像を形成する位置に移動させて発光領域の輝度を測定し、撮像装置により測定された発光領域の輝度視野角依存データとあらかじめ導出されている集光関数とに基づいて発光領域の視野角依存データを演算することを特徴とする輝度の視野角依存性ならびに場所依存性の測定方法。
【請求項6】請求項5の輝度の視野角依存性ならびに場所依存性の測定方法であって、発光領域から集光装置の受光光学素子面を見込む立体角が集光装置の受光素子の移動によって変動する場合には、発光領域から受光面の中心に向いた方向の依存性として得られた撮像装置出力を集光装置の受光光学素子の受光面が特定の位置にある時の立体角の相対値で割ることによって補正することを特徴とする輝度の視野角依存性ならびに場所依存性の測定方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はノートPC(パソコン)、携帯端末等に用いられる液晶表示装置あるいはその半製品を対象とし、その放射光輝度の角度依存及び場所依存性を同時に測定する装置及びその方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の放射角度輝度分布測定装置として、例えば特開平6−94515号公報に記載されたような図15,図16,図17の装置がある。図15中、41はLCD(Liquid Crystal Display,液晶表示)パネル、41aは発光領域である画素、42は光源、43は光強度測定器を表している。図16中、44は設置台、45はレンズ、46はCCDアレイを、図17中、47はCCD(Charge Couple Device,電荷結合素子)を表している。なお、本明細書で同じ参照符号を使用したものは同じもの又は相当するものを表している。
【0003】図15の従来装置では、放射角度輝度分布は、光源42からの光が当っているLCDパネル41上の画素41aが放射する光を、画素41aを中心として円周方向に光強度測定器43を回転させて、測定する放射角度に対応した位置で放射光の輝度を光強度測定器43で測定することにより、輝度分特性を得ている。
【0004】図16の従来装置では、画素41aの放射光はレンズ45によって平行光線に換えられ、CCDアレイ46に入射する。画素41aの放射方向依存特性は、CCDアレイ43上の位置依存性として得られる。
【0005】図15,図16の輝度の角度分布測定装置は、輝度の角度分布特性を測定することが目的であるが、液晶表示装置の製造工場では、発光領域の線欠陥や表示ムラを評価するための測定装置として、図17の輝度分布測定装置が広く使用されている。図17ではLCDパネル41の画素41aから出た光をレンズ45でCCD46上に集光する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図15の従来装置は、角度分解能が、光強度測定器43の入射側のレンズ口径で決まり、分解能を上げるためには、上記レンズ口径を小さくする必要があった。また図16の従来装置では、CCDアレイ46を動かす必要がなく簡便ではあるが、分解能を上げるため、CCDの画素密度を上げると、一画素に入射する光の強度が減少するという問題点がある。また広い範囲の視野角依存性を求めるためには大口径のレンズを必要とし、測定装置が高価なものになってしまうため現実的ではない。
【0007】さらに、図17の従来装置は、CCD47上に結像するLCDパネルの各画素の情報に、角度依存性が含まれているため、正確な情報が得られないという問題点が存在する。すなわち、LCDパネルから出射される光の強度に角度依存性があるために、画素間の輝度ムラを評価するためには同じ方向に放射した光で評価することが理想であるが、図17の装置では、CCD47に入射する液晶パネルの周辺部の情報は中心部からCCDに入射する情報と比較して斜め方向に出射した光の情報が大きく寄与している。そのため、たとえ輝度の出射角度分布が中心と周辺で同一であっても図17の従来装置ではLCDパネル41の中心と周辺で異なったCCD出力になる可能性があり、図17の従来装置は輝度ムラの評価装置として改善すべき課題を有している。
【0008】本発明は、分解能をあげるためにCCDの画素密度を上げた場合に、集光装置によりCCDの1画素に集光される光をなるべく多してCCDの感度低下を防止すると共に、集光装置の集光作用に起因する測定精度の低下を防止して、角度分解能を向上することを目的とする。分解能を落すことのない、輝度角度分布測定装置及び測定方法を提供することを目的とする。また、発光領域と集光用レンズもしくは集光用反射鏡との位置関係が変化した場合において補正して、正確なデータが得られる測定装置および方法を提供することを目的とする。
【0009】また、集光装置の集光用レンズまたは反射鏡等の光学素子及び撮像装置を移動する機構を設けることによって、従来使用された大口径のレンズの使用を不要とし、使用する撮像デバイスの数をなるべく減らした測定装置を提供することを目的とする。また、角度依存性の情報をパネル上のある位置に対してのみ得るのではなく、データ処理によってすべての画素についての放射角度依存特性データを得ることができ、任意の角度方向から見た場合のパネルの欠陥や輝度ムラが精度良く評価できるための測定装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、本発明は、測定対象物面上における発光領域の放射方向の光を集光装置で集光し、集光された光の実像を撮像装置の受光面で結像させ、集光装置、撮像装置及び測定対象物を相対的に移動させることにより発光領域における輝度の視野角依存性ならびに場所依存性を測定する輝度の視野角依存性ならびに場所依存性測定装置及びその測定方法測定装置において、集光装置の受光光学素子を発光領域から見込む立体角を所定の値に保持しながら移動させる機構と、撮像装置を発光領域の実像を形成する位置に配置して、撮像装置を集光装置の移動にともなって移動させる機構と、あらかじめ導出された集光装置の集光関数を記憶する記憶領域と、撮像装置により測定された発光領域の輝度視野角依存データと集光関数とに基づいて発光領域の視野角依存データを演算する回路装置と、測定対象の特性、特性分布及び評価結果を表示する表示装置とを具備した構成とする。
【0011】上記集光装置の受光光学素子を1個若しくは複数のレンズ又は凹面鏡とし、更に集光装置が受光光学素子とする平面反射鏡又は凹面反射鏡とこれらいずれかの反射鏡から反射された光を集光するレンズとを含む構成としても良い。
【0012】又、発光領域から集光装置の受光光学素子の受光面、受光光学素子を構成するレンズ若しくは反射鏡を見込む立体角が集光装置の入射面の移動によって変動する場合には、発光領域から受光面の中心に向いた方向の依存性として得られた撮像装置出力を集光装置の受光光学素子の受光面が特定の位置にある時の立体角の相対値で割ることによって補正する回路を追加する構成にすると良い。
【0013】本発明の輝度の視野角依存性並びに場所依存性の測定方法は、測定対象物面上における発光領域の放射方向の光を集光装置で集光し、撮像装置の受光面で発光領域の実像を結像させて、集光装置及び測定対象物を移動させることにより発光領域の輝度の視野角依存性並びに場所依存性の測定方法であって、集光装置の受光素子受光面を発光領域から見込む立体角を所定の値に保ちながら移動させるとともに、撮像装置も集光装置の移動に伴って、発光領域の実像を形成する位置に移動させて発光領域の輝度を測定し、撮像装置により測定された発光領域の輝度視野角依存データとあらかじめ導出されている集光関数とに基づいて発光領域の視野角依存データを演算して測定する方法である。
【0014】本発明の上記方法において、発光領域から集光装置の受光光学素子の受光面を見込む立体角が集光装置の受光光学素子受光面の移動によって変動する場合には、発光領域から受光面の中心に向いた方向の依存性として得られた撮像装置出力を集光装置の受光光学素子の受光面が特定の位置にある時の立体角の相対値で割ることによって補正するステップを追加すと良い。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の実施例を説明する前に、図2〜図5により本発明の測定原理を説明する。簡単のために一次元関数で説明する。図2において、LCDパネル1面に対する法線方向からθ傾いた角度方向をθの方向と定義すると、発光領域(画素)2から角度依存性を持った放射光強度g(θ)が、θの方向に配置された集光関数l(θ)(l:アルファヘ゛ットのLの小文字)のレンズ4によって発光領域2の実像をCCD5上に結像するとき、CCD5の測定出力r(θ)は次の(1)式で表される。ただし、*は重畳積分を表す。式中の集光関数l(θ)の定義及び実測から求める方法は後述する。
【数1】

【0016】重畳積分*は、畳み込みまたは接合積(CONVOLUTION)とも言われ、その定義は例えば、岩波全書 NO.229、森口繁一他著「数学公式2(級数・フーリエ解析)」岩波書店(1957),第265頁に記載されているとおりである。また、光の変調成分がレンズを通過した後の結像位置において、レンズの広がり関数(上記の集光関数に相当)との重畳積分が行われることは、例えば文献:S.G. Chamberlain他 IEEE Transaction ED−25 pp.145-154(1978)に記載されている。
【0017】ここで言う集光関数の定義は、次のようなものである。すなわち、発光領域からの光をレンズ等の光学系で実像位置に結像させる時、基準となる方向(輝度を測定する方向)と角度θをなす方向の光のエネルギーが、実像位置に集光される相対的な割合とする。例えば、光源とレンズの距離及びレンズの径で決まるある角度範囲(δ)内の光がすべて実像位置に集光するならば、l(θ)は次の(2)式で表せる。
【数2】

【0018】また、レンズの周辺で、レンズ表面で反射されるなどの理由でレンズを透過しない光の成分が存在する場合には、l(θ)は例えば次の(3)式で近似できる。但しσは定数である。
【数3】

【0019】(1)式の両辺のフーリエ変換を行なえば次の(4),(5)式の関係が得られる。ここで、2つの関数の重畳積分をフーリエ変換すると、それぞれの関数におけるフーリエ変換の積になることは、フーリエ変換の重要な定理であって、上記岩波全書No.229の同一箇所においても「たたみこみの定理」として記載されている。ただし、F[r(θ)]は r(θ)のフーリエ変換を表している。
【数4】

【0020】g(θ)はF[g(θ)]の逆フーリエ変換であるから、(5)式を逆フーリエ変換する次の(6)式でg(θ)は求められる。ただし、F-1[ ]は[ ]内の式の逆フーリエ変換を表わしている。(6)式により、CCDの実測値r(θ)とレンズの集光関数l(θ)とから、レンズの集光効果を除去した輝度分布g(θ)を求めることができる。
【数5】

【0021】次に、レンズの集光関数 l(θ) の導出方法を述べる。図3は、レーザ光源9の位置の実像が、レンズ4によってCCD5の受光面上のCCD素子6に結像している。レーザ光源9を傾けることにより、レーザ光10はレンズ光軸からの角度θ内で方向を変えることができる。レンズ4の集光関数l(θ)は上記のθの角度でレンズに入射する光の透過率であるから、CCD出力の上記レーザ光の角度θ依存性を測定することによって求められる。
【0022】これは数学的には(4)式の輝度分布g(θ)がδ関数(ディラックのデルタ関数)である場合に近似でき、δ関数のフーリエ変換が定数(前記岩波全書、第273頁参照)であるから次の(7),(8)式が成立する。(8)式により、図3の輝度実測値r(θ)からレンズの集光関数l(θ)のθ依存性が求められる。更に、正面方向のレンズ透過率の絶対値測定から、l(θ)の値が決定される。
【数6】

【0023】図4はレンズ集光関数を求めた演算例である。図3のレーザ光源9による放射光が、図4(a)の輝度分布が非常に狭い角度範囲(レーザ光源9からレンズ4をみる角度範囲)で、CCDが受光する測定出力 r(θ)は図4(b)の分布でで測定される。図4(c)に示したレンズの集光関数 l(θ)は図4(b)の測定データと同一の形状をしていることが判る。
【0024】図5はレンズの集光関数l(θ)を使用して輝度分布を演算して求めた例を示す。例えば、ある発光領域の角度依存の輝度分布g(θ)が、図5(a)に示した分布で、集光関数 l(θ)が図5(b)であるレンズを集光装置として使用したとき、CCD測定出力は図5(c)のようになまった輝度分布になる。これは、レンズがある角度範囲内の光を集めて、これをCCDに入射するからである。しかし、レンズの集光関数 l(θ)が図5(b)のように分かっていれば、(6)式の演算によって図5(d)の輝度分布g’(θ)が求まる。これは図5(a)の輝度分布と同一の分布特性を示している。このように(6)式の演算によると、レンズの集光作用に起因する輝度分布の測定精度の低下を無くして、輝度分布が正確に求められることが分かる。
【0025】図6は本発明の測定装置の模式図を示している。4LMはレンズ,ミラー等光学系の集光装置で、11はCCD5等の撮像装置を移動させる撮像装置移動機構、12は集光装置4LMを移動させる集光装置移動機構、13はステージ移動機構、14は光源制御装置、15は駆動制御装置、16はA/D変換装置、17は入力制御装置、18はメモリ、19は表示装置、20はデータ処理装置を表している。
【0026】データ処理装置20は、F[r(θ)]及びF[l(θ)]のフーリエ変換を行うフーリエ変換演算回路21、F[r(θ)]/F[l(θ)]の商演算を行う商演算回路22、F-1[F[r(θ)]/F[l(θ)]]の逆フーリエ変換を行う逆フーリエ変換演算回路23,求められた輝度分布演算値g(θ)を評価する評価回路24を具備している。メモリ18は、集光関数l(θ),入光補正量Ω(0)/Ω(θ)を記憶し、撮像装置の輝度測定データr(x,y,θ),輝度分布演算値g(θ),その評価値を記憶する。表示装置18は、メモリに記憶された量を表示し、LCDパネル1等の測定対象物の製造工程での特性検査及び原因究明に際して利用する。なお、データ処理装置として、CPUを使用しても良い。
【0027】図7は本発明の測定方法例をフロー図で示している。図6,図7により本発明の動作を説明する。駆動制御装置15は指令x,y,φにより、ステージ3上の測定対象物(LCDパネル等)の発光領域座標(x,y)又は該座標に対する回転角φをステージ移動機構13に指令する。ステージ移動機構13はステージ3を移動、回転させて、測定する発光領域(画素)を位置決めする。発光領域の位置決め後、輝度分布を測定する角度θを集光装置移動機構12に角度θを指令し、集光装置移動装置12は測定対象物上の発光領域の法線からの角度(視野角度)がθの測定位置に集光装置4LMを移動させる。同じく、撮像装置移動機構11も角度θの指令を受けて発光領域の実像が結像する位置に撮像装置5を移動させる。
【0028】撮像装置5は、角度θ付近の集光装置により集光された光を受光し、これを電気信号に変換して出力し、A/D変換装置16はこれをデジタル信号に変換する。入力制御装置17はこれを測定データr(x,y,θ)としてメモリ18に送り、メモリ18はこれを記憶する。(以上、ステップS1)
【0029】次に、別の角度θに対応する位置に集光装置4LM,撮像装置5を移動させ、更に、ステージ3をX方向,Y方向に移動させ、又は角度φ回転させて、別の角度θの、別の発光領域の放射光輝度を撮像装置5で測定する。(ステップS3)輝度分布を測定する測定点における放射光の測定が全て終了すると輝度分布を求める演算処理に移行する。(ステップS2)
【0030】メモリ18から測定データr(θ),集光装置の集光関数l(θ)を読み取り、フーリエ変換演算回路21によりr(θ),l(θ)をフーリエ変換し(ステップS4)、商演算回路22でF[r(θ)]/F[l(θ)]を演算し(ステップS5)、逆フーリエ変換演算回路23によりF-1[F[r(θ)]/F[l(θ)]]を演算して輝度分布g(θ)を求める。(ステップS6)
この演算を(x,y,φ)の位置データを変更して全測定点データについて演算する。(ステップS7,S8)
【0031】なお、集光装置4LMの位置の移動により、発光領域から集光装置に入射する光量が変動する場合は、入射量の変動に対して補正する入光補正量Ω(0)/Ω(θ)を測定データr(θ)に乗じて、フーリエ変換演算回路21でフーリエ変換する。(詳しくは後述する。)
【0032】演算により得られた被評価領域の輝度分布g(θ)を視野角特性として、撮像装置の受光面での実像情報を前記特定領域の近傍の特性分布として表示装置19に表示する。(ステップS9)
さらに、被評価領域でのg(θ)を視野角特性として評価しきい値と比較し、被評価領域での同じ視野角の輝度を比較して輝度むらを検査評価することにより、被評価領域での発光領域(画素)に欠陥があるかどうか判断し、これらを表示装置19に表示する。(ステップS10)
【0033】[実施例1]次に、本発明の実施例について説明する。図1(a)には、本発明の実施例1に相当する輝度分布測定装置の鳥瞰図が示され、図1(b)にはステージ部の断面図が示されている。図1(a)中、1は測定対象物であるLCDパネル、2は発光領域である液晶画素、3はLCDパネルを移動させるステージ、4は集光装置の受光・集光光学素子であるレンズ、5は撮像装置であるCCD装置、6はCCD素子、7は発光領域(LCD画素)2の放射光を表している。図1(b)中、8は光源を表している。
【0034】図1(a)のCCD5は、LCDパネル1の画素2の座標(x,y)に対応するCCD素子6(x’,y’)エリア内に、レンズ4による画素2の実像が結像するように配置されている。発光領域である画素2の光軸上に対応するCCD素子である。図1(a)の実施例1では、レンズ4は集光装置移動装置12によりステージ平面と平行に(L方向)、輝度を測定する角度θの例えばθa,θbに対応した位置に移動するが、CCD素子6のエリア内にLCDパネル上の画素2の実像を結ばせるためにCCD5も、撮像装置移動装置11によりステージ平面とほぼ平行に(S方向)移動される。両者の移動距離は異なる。
【0035】しかし、本発明では、CCD(撮像装置)上に液晶パネルの実像を結ばせた状態でレンズ(集光装置)とCCDを移動するということが必要条件であって、例えば後述する他の実施例からも明らかなように、CCD5,レンズ4がステージ3と平行に移動することに限定されない。
【0036】LCDパネルの輝度分布g(θ)は(6)式から求めることができる。被評価領域(測定画素)からレンズを見込む角度の変化がわずかな場合には、レンズが基準の方向(例えばθ=0の場合)の集光関数l(θ)で各θにおける集光関数l(θ)を近似的に使用しても実用上差し支えない。
【0037】測定系の機構の都合上、CCDから測定されるデータの角度θの範囲が限られている場合、例えば、−β<θ<βの場合、それ以外の角度領域における測定データr(θ)の値は得られないが、フーリエ変換の計算において、未測定領域の放射光の値がどうであっても、−β+α<θ<β−α の範囲での放射輝度の値は正確に求めることができる。ここで、αは図2,図3に示すようにレンズの半径に相当する角度範囲である。
【0038】また、図1(a)の実施例では、レンズ4が移動する従い、CCD5は、その面上にパネルの実像が結ばれるという条件を保持しながら移動する。従って、CCD上の座標(x’,y’)における信号量は、常にLCDパネル上のある座標の情報を反映していることになり、レンズ4の移動領域で決定される範囲内のあらゆる角度方向での放射光の情報を、LCDパネルのすべての画素座標について得ることができる。
【0039】更に、図1(a)のステージ3をステージ移動機構13により回転(角度φ)させると、CCD5、レンズ4の移動機構は一方向の往復で良いという、機構設計上の利点がある。
【0040】[実施例2]図8には、本発明の実施例2に相当する輝度分布装置が鳥瞰図で示されている。図8中、測定対象点である発光領域2からレンズ4を見込む角が一定のまま集光装置移動機構12により受光・集光光学素子のレンズ4は発光領域2を中心に回転移動(L方向)され、それに伴ってCCD5も撮像装置移動機構11により発光領域2を中心にCCD5上に発光領域の実像を形成したまま回転(S方向)移動される例である。LCDパネル1の発光領域2の輝度分布g(θ)は、実施例1と同様に(6)式から求めるが、その際の角度θの集光関数 l(θ)は、図6のような、発光領域からレンズを見込む角度は一定なので、レンズ4の位置に関わりなく一定であり、測定データの精度が高い。
【0041】更に、図8のステージ3をステージ移動機構13により回転(角度φ)させると、CCD5、レンズ4の移動機構は一方向の往復で良いという、機構設計上の利点がある。
【0042】[実施例3]実施例1では、発光領域2からレンズ4を見込む角度がレンズ4の移動にともない変化している。しかしこの場合にも次に述べる輝度の補正を行なうことによって、より精度の高い評価を行なうことができる。
【0043】図1(a)中、レンズの位置を法線からの角度θで表した時、レンズの位置がθaの時のCCD出力をP0、その時のレンズを見込む立体角をΩ0(単位:ステラジアン)とし、レンズの位置がθbの時のCCD出力をP1、その時のレンズ4の受光面を見込む立体角をΩ1とした時、 レンズ位置θaを基準とした場合におけるCCD出力P1の補正後の値P1’は、次の(9)式で表せる。この(9)式により、見込み角Ωの減少による、レンズ4に入射する光量の減少の補正が行われ、測定の精度が向上する。なお、立体角については、例えば寺沢寛一著「自然科学者のための数学概論(増訂版)」岩波書店(1983),第108頁〜第111頁を参照されたい。
【数7】

【0044】この補正方法は、図1(a)の実施例に限定されず、発光領域に対する集光装置4LMの1個又は複数のレンズ、反射鏡等の受光光学素子の見込み角が測定中に変化する場合には、有効である。
【0045】[実施例4]図9には、本発明の実施例4に相当する輝度分布測定装置の鳥瞰図が示されている。図9中の25は平面又は凹面反射鏡を表している。図9の集光装置は、平面又は凹面反射鏡25とレンズ4とを含んでいる。この実施例では、平面又は凹面反射鏡25が集光光学素子である。CCD5は、LCDパネル1上の発光領域2の画素座標(x,y)の実像が、反射鏡25及びレンズ4によって、CCD受光面上の画素座標(x,y)に対応するCCD素子6(x’,y’)エリア内に結像するように配置される。放射光の角度のθa,θbに対応して反射鏡25が集光装置移動機構12により移動回転(M方向)されるが、レンズ4及びCCD5は移動させなくてもよい例である。
【0046】LCDパネルの発光領域の輝度分布g(θ)は、実施例1と同じく(6)式から求められる。この実施例の集光関数 l(θ)は、評価箇所である発光領域(x,y)から放射された光に対する、反射鏡25での反射率と、レンズ4での透過率との積が、反射鏡25中心と評価箇所・画素座標(x,y)とを結ぶ直線からの角度ずれθが変化した場合のθ依存性である。しかし、上記反射率,レンズの透過率ともに1であると近似しても実質的になんら問題なく、l(θ)は(2)式に示したような矩形の関数で近似できる。この実測は図3に示したようにレーザ光を用いて行なう。
【0047】[実施例5]図10には、本発明の実施例5に相当する輝度分布測定装置の鳥瞰図が示されている。実施例4のCCD5が移動されないのに対して、この実施例5では、CCD5は反射鏡25の角度θa,θbの移動回転(M方向)に対応して、撮像移動機構11により直線移動(S方向)させられる例である。この実施例5は、レンズ4等の光学設計の自由度が増すという利点がある。
【0048】[実施例6]図11には、実施例6に相当する輝度分布測定装置の鳥瞰図が示されている。実施例5では、反射鏡又は凹面反射鏡25がLCDの真上に近い場所の角度θが小さい領域においては発光領域(画素)2に対応するCCD素子6のエリア内に結像集光レンズ4を使用しても画素に対応するCCD素子6のエリア内に結像しにくい。このため、この領域に移動すると、反射鏡又は凹面反射鏡25をγ角度方向に傾けてやや回転させ、放射光の反射方向をCCD5の方向に向けて、発光領域(画素)2に対応するCCD素子6のエリア内に結像させるようにした実施例である。図9の実施例4においても、角度θが小さい領域で反射鏡又は凹面反射鏡25を傾けることにより、角度θが小さい領域でも正確に輝度を測定できる。
【0049】[実施例7]図12には、本発明の実施例7に相当する輝度分布測定装置の鳥瞰図が示されている。図中26は凹面反射鏡を表している。図9の実施例6における集光装置の反射鏡25を凹面反射鏡26に代え、この凹面反射鏡26を受光・集光光学素子とすることにより、レンズ4を省略した例である。この実施例7のように 凹面反射鏡26を使用した場合には、集光用のレンズが省略できるという利点がある。この実施例における集光装置の集光関数l(θ)は凹面反射鏡26の角度θに対する反射率特性で表せる。
【0050】[実施例8]図13には、本発明の実施例7に相当する輝度分布測定装置の鳥瞰図が示されている。ここでは凹面反射鏡26が移動し(M方向)、LCDパネル1の真上に近い場所に来た時に、CCDの位置を移動(S方向)させてLCDパネル1に近づけている。これは、測定角度θが小さくなった場合にも、反射光をCCD5の画素に対応するエリア内に確実に受光できるという利点がある。この方法は、図9の実施例4に対しても図13と同様にレンズとCCDをLCDパネルに近づけるという構成が適用できる。
【0051】次に、本発明の集光装置、撮像装置を移動させる移動機構について説明する。図14は、図1のような実施例の集光装置、撮像装置を移動させる集光装置・撮像装置移動機構例を示している。図14中、31はレンズ移動用レール、32はレンズ移動用ガイド、33はレンズ保持機、34はレンズ用アーム、35はCCD移動用レール、36はCCD移動用ガイド、37はCCDアーム、38はCCD保持機、39はレンズ4及びCCD5の移動を制御するコントローラを表している。この例では、コントローラ39はCCD5の測定出力を得て入力制御装置に出力する機能も有している。ガイド32及び36はそれぞれレール31,35の上をコントローラ39の指令を受けて移動する。移動に伴い、ガイド32,36はアーム34,37をコントローラ39の指示で回転させる機能を有する。
【0052】図8〜図13の実施例においても、集光装置におけるレンズ、反射鏡のいずれか又は両者と撮像装置とを、所定の測定角度θの変動に対応させて、それぞれの移動方向、それぞれの位置に移動させる機構を図14と同じような機構で構成することができる。
【0053】
【発明の効果】上述のように、本発明による輝度分布測定装置及び測定方法は、集光装置における集光用レンズ透過率の入射角依存性、反射鏡反射率の入射角依存性のいずれか又は両者(集光関数)を事前に測定しておくことによって、集光装置を使用した測定データを補正することができるので、集光装置を効果的に使用でき、充分な感度と精度をもった輝度および角度分布が得られる。また、発光領域と集光用レンズもしくは集光用反射鏡との位置関係が変化した場合でも、これに対する光量の変動を事前に計算することにより、これに対する放射光変動の補正が可能で、輝度及び角度分布が正確に求められる。
【0054】また、集光用レンズまたは反射鏡を移動する機構を設けることによって、大口径のレンズを不要とし、使用する撮像デバイスの数を最小限にすることができる。さらに、角度依存性の情報を表示(LCD)パネル上のある発光領域(画素)の位置に対してのみ得るのではなく、すべての発光領域(画素)についての輝度および角度分布を得ることができ、また、評価領域での任意の角度方向から見た場合における表示パネルの欠陥や輝度ムラを精度良く検出できるので、表示パネルを正確に検査評価することができ、加えて、これらの結果を表示装置で表示して、表示パネルの検査評価を容易に実施することができる。




 

 


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