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発明の名称 液晶表示装置の変形・ひずみ・応力算出方法および液晶表示装置の診断方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−280950(P2001−280950A)
公開日 平成13年10月10日(2001.10.10)
出願番号 特願2000−89796(P2000−89796)
出願日 平成12年3月28日(2000.3.28)
代理人 【識別番号】100111958
【弁理士】
【氏名又は名称】田村 敏朗
【テーマコード(参考)】
2F069
2H088
2H089
【Fターム(参考)】
2F069 AA68 BB40 GG71 NN05 NN18 
2H088 FA11 FA16 FA19 FA30 HA05 MA16 MA18
2H089 HA40 KA15 NA60 QA02 QA11 QA12 QA16 TA12
発明者 東町 高雄
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 液晶表示装置において、装置組み立て後の負荷時の計測可能な部材の表面形状のみを測定し、予め計測してある装置組み立て前の無負荷時の基準形状との比較により表面変位を求め、その結果から有限要素法により液晶表示装置の表面および内部の全領域における変位・ひずみ・応力を算出することを特徴とする液晶表示装置の変形・ひずみ・応力算出方法。
【請求項2】 請求項1の表面形状の測定において、計測可能な部材の表面形状のみを計測し、積層されている他の部材の表面形状については予め分かっている各部材の板厚を用いて外挿することにより、その形状が求められることを特徴とする請求項1の液晶表示装置の変形・ひずみ・応力算出方法。
【請求項3】 請求項1又は請求項2の表面形状測定において、計測位置として液晶表示装置にマトリックス状に配置されている透明電極信号線の交差する画素位置を利用することを特徴とする請求項1又は請求項2の液晶表示装置の変形・ひずみ・応力算出方法。
【請求項4】 有限要素法を用いる場合、各部材の代表点を節点とする有限要素法メッシュを構成し、この節点における変位を既知量として解析し、各節点における等価節点力を求めることを特徴とする請求項ないし請求項3の液晶表示装置の変形・ひずみ・応力算出方法。
【請求項5】 液晶表示装置において、装置組み立て後の負荷時の計測可能な部材の表面形状のみを測定し、予め計測してある装置組み立て前の無負荷時の基準形状との比較により表面変位を求め、その結果から有限要素法により液晶表示装置の表面および内部の全領域における変位・ひずみ・応力を算出し、この結果を基に液晶表示装置を診断することを特徴とする液晶表示装置の診断方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、偏光板、ガラス基板、透明電極、カラーフィルタ、液晶などの薄い部材が積層されて構成される液晶表示装置の変形・ひずみ・応力を算出する方法及びこの算出結果を利用する液晶表示装置の診断方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶表示装置のコンピュータシミュレーションに関する先行技術が開示されるようになってきた。たとえば、特開平10−253969号公報、特開平11−305181号公報には、有限要素法を利用したシミュレーション技術が記載されている。また、特開平6−110063号公報には、カラーフィルタ層側のガラス基板とこれと対向するガラス基板の間隔を均一に保持するための適正なスペーサ粒径の提案が記載されている。
【0003】液晶表示装置は図7の断面図に示すような構造で構成されている。1は偏光板、2はカラーフィルタガラス基板、3はカラーフィルタ層、4は透明電極、5は液晶層、6はTFTアレイガラス板、7は透明電極、8は偏光板、9はスペーサ、10は液晶を封じ込めるシール部、11は透明電極4,7間の間隔であるセルギャップを表している。
【0004】液晶表示装置は、偏光板1,8、ガラス基板2,6、カラーフィルタ層3、透明電極4,7などの薄い平板状の部材を積層させた二つの構造の間に液晶を封じ込めてあり、ガラス基板2,6の間隔を一定に保つための球形状した多数のスペーサ9が液晶の中に散布されている。二つの積層材はシール部10の接着剤が硬化するまで基板の外側から圧力を加えられ、硬化後は圧縮弾性変形を受けている内部スペーサ9の反発力を受けていることになる。
【0005】この反発力は場所により異なるので、液晶が封じ込められているセルギャップ11の間隔は均一ではなくなっている。このためにウオッシュアウト現象などのコントラストむらが発生する。あるいはまた、スペーサ9の一部がカラーフィルタ層3の保護膜に食い込み、ガラス基板にひずみを生じさせた結果、色むらが発生したりする。
【0006】このウオッシュアウト現象をコンピュータシミュレーションで解析し、ガラス基板間隔の均一化を自動的に達成する1つの提案として、特開平10−253969号公報には、モデル化が困難な液晶内の多数のスペーサを等価なヤング率に置換して2次元問題として解析する方法を開示している。また、特開平6−110063号公報には、ガラス基板外周部のスペーサ粒径を大きくして保護膜への食い込みを防ぐ方法を開示している。
【0007】このようなシミュレーションは簡便ではあるが、スペーサの形状、散布密度、材料物性を仮定しなければならないので、精度上問題があると思われる。また、スペーサは均一に配置されているとは限らず、密な場所、疎な場所が入り混じっていると考えられ、2次元問題での解析ができるかどうかも明確ではない。また、極めて微細なスペーサの粒径が場所によって適正に変えられているかどうかを確認することは装置組み立て後には困難である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】偏光板、ガラス基板、透明電極、カラーフィルタ、液晶などから構成される液晶表示装置の各部材、特にガラス基板がどのような変形状態であり、それによって内部にどのようなひずみ・応力が生じているかは明らかになっていない。ガラス基板の変形により、セルギャップの間隔が均一でなくなればウオッシュアウト現象などのコントラストむらが発生する。また、ガラス基板の変形により、内部のひずみ・応力の分布も均一ではなくなるが、ひずみや応力の大きいところは各部材間の剥離や部材の破損にもつながり、結果的に表示むらの原因になると考えられる。
【0009】本発明は、このような表示むらの原因究明のために、計測可能な部材の表面形状の計測データをもとに有限要素法によるシミュレーションを組み合わせて、液晶表示装置の部材各部の変形・ひずみ・応力を算出し、表示むらの原因究明と対策を可能にし、またこのデータを利用して液晶表示装置の不具合及び表示むらの可能性について診断することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成するために、偏光板、ガラス基板、透明電極、カラーフィルタ、液晶などから構成される液晶表示装置において、装置組み立て後の負荷時の計測可能な部材の表面形状を測定し、予め計測してある装置組み立て前の無負荷時の基準形状との比較により表面変位を求め、その結果から有限要素法により液晶表示装置の表面および内部の全領域における変位・ひずみ・応力を算出することを特徴とする液晶表示装置の変形・ひずみ・応力算出方法である。
【0011】本発明に従えば、偏光板、ガラス基板、透明電極、カラーフィルタ、液晶などから構成される液晶表示装置の組み立て後の負荷時の形状を測定するので、スペーサが均一に配置されていず、密な場所、疎な場所が入り混じっているような場合でもセルギャップの間隔の不均一性を3次元的に正確に把握することができる。そしてこの計測結果を利用して有限要素法によるシミュレーションを行い、表面および内部にわたるすべての領域の変形・ひずみ・応力を明らかにするので、液晶の表示むらの原因究明と対策を定量的に実施することが可能となる。
【0012】また本発明は、偏光板、ガラス基板、透明電極、カラーフィルタ、液晶などから構成される液晶表示装置の計測可能な部材表面の形状のみを計測し、この計測結果をもとに、計測不可能な他の部材の表面形状を予め分かっている各部材の板厚を用いて外挿することにより求めることを特徴とする。
【0013】本発明に従えば、偏光板、ガラス基板、透明電極、カラーフィルタなどの薄い平板状の部材を積層させた二つの積層構造の間に液晶を封じ込めた構造の液晶表示装置の計測可能な部材表面形状の計測のみを行い、予め分かっている装置の板厚を用いて計測不可能な他の部材表面の形状を外挿するので、表面および内部にわたるすべての領域について、装置組み立て時の負荷による変形状態とそれによるひずみ・応力の発生を明らかにし、液晶の表示むらの原因究明と対策を精度良く実施することが可能となる。
【0014】また本発明は、部材表面形状測定において、計測位置として液晶表示装置にマトリックス状に配置されている透明電極信号線の交差する画素位置を利用することを特徴とする。これにより、部材表面形状測定において、透明電極信号線の交差する画素位置を利用するので、計測対象物に測定位置を示す印を付ける必要はない。
【0015】また本発明は、各部材の代表点を節点とする有限要素法メッシュを構成し、この節点における変位を既知量として解析し、各節点における等価節点力を求めることを特徴とする。また、部材表面形状の計測位置を節点としても良い。
【0016】本発明に従えば、各部材の代表点を節点とする有限要素法メッシュを構成し、この節点における変位を既知量として有限要素解析を行うので、近年の精度の良い有限要素法演算を用いれば、解析に必要な節点の数は数百程度で済み、しかも各部材の表面にだけその節点を配置すれば良く、形状計測も各部材の表面だけに限定できることになる。更に、変位を既知量として有限要素解析を行うので、各節点における等価節点力を求めることが可能となる。これにより、液晶表示装置が組み立てられた状態でどのような荷重を受けているかが詳細に明らかになる。
【0017】また本発明は、求まった変形・ひずみ・応力を用いて、液晶表示装置の表示むらの原因究明と対策、更に、部材の破断・破損、部材と部材との間の剥離等の可能性及び表示むらの可能性についての診断を行うことを特徴とする。
【0018】本発明に従えば、変形・ひずみ・応力に起因する液晶表示装置の表示むらの発生原因の究明と対策が可能となる。また、算出された各部材の破断・破損や部材と部材との間の剥離等の許容値と比較することにより、それらの発生及び表示むらの発生の可能性についての診断を行うことができる。特に、液晶表示装置の中で強度上最も重要なガラス基板は軽量化のためにはできるだけ薄いことが望まれるが、薄ければ薄いほど強度は低下する。本発明により、ガラス基板の板厚の限界値を決めることもできる【0019】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図6を参照して本発明の液晶装置の変形・ひずみ・応力算出方法の実施の形態を説明する。図2は、本発明における実施の一形態のシミュレーションを行う際の解析対象となる液晶表示装置のカラーフィルタ層を含む側におけるガラス基板の有限要素法モデルを示している。図示のモデルは、装置組み立てによる負荷を受けたときの変形状態例をイメージした図である。
【0020】図1に示すように液晶表示装置のモデルは、偏光板1、カラーフィルタガラス基板2、カラーフィルタ層3、透明電極膜4、節点20、有限要素メッシュ21から構成される。偏光板1の節点20は、表面形状計測時に測定位置の代表点として選び出した格子点である。各部材の格子点をモデルの節点として用いた固体有限要素メッシュ21ですべての領域が要素分割される。
【0021】図2は、図1の有限要素法モデルによる変形・ひずみ・応力の計測手順を示すフローチャートを示している。また図3は、 図2のフローチャートに対応した変形・ひずみ・応力の算出手順を有限要素法モデルの断面図及び基本計算式により概念的に説明する図を示している。以下、図2,図3をもとに変形・ひずみ・応力の計測手順を説明する。本明細書で同じ参照符号を付したものは同じもの又は相当するものを表している。
【0022】1.まず、液晶表示装置を構成する偏光板、ガラス基板、カラーフィルタ層、透明電極膜などの組み立て前の無負荷時の外表面形状を公知の方法で計測しておく(ステップS1)。
2.次に、装置組み立て後の負荷を受けた状態での計測可能な外表面のみの形状計測を行う(ステップS2)。
3.以上の組み立て前後の表面形状を比較することにより、液晶パネル表面に設定した格子状の幾つかの代表点の変位量を求める(ステップS3)。
4.次に、上記表面格子点に対応する装置内部の格子点の変位量を予め計測してある各構成部材の表面形状から外挿により求める(ステップS4)。
【0023】5.次に、上記の表面および内部に設けられた格子点を有限要素法の節点とする有限要素メッシュを生成する(ステップS5)。ステップS5に示す有限要素の種類は3次元固体要素(ソリッド要素)であるが、積層シェル要素を用いることも可能である。
6.すべての節点の変位量は決定されているので、これを既知量として有限要素解析を行えば、すべての節点の等価節点力が求まる(ステップS6)。
7.次に、各要素ごとに、ひずみ−変位変換マトリックスを用いて各要素のひずみを求め、更に、応力−ひずみ変換マトリックスを用いて各要素の応力を求める(ステップS7)。
【0024】図4は、有限要素法モデルの格子点・節点の設定例を示している。規則正しく格子状に配列された透明電極7又はR,G,Bの画素は有限要素法モデルの節点として利用できる。また、透明電極7又はR,G,Bの画素は基準座標として利用できる。又、R,G,Bの画素や透明電極7は偏光板1側からも測定できるので、偏光板1の表面形状の計測位置として利用でき、測定位置座標を特に設ける必要はない。
【0025】図4では、透明電極信号線の交差する画素位置22を透明電極膜の格子点及び基準座標としている例である。偏光板1の格子点、計測位置(点20)及びその他の部材上の各格子点(+点)はそれを基準に各部材の板厚分だけ法線方向にずらした位置とする。各部材の板厚が極めて薄いので、このような外挿は可能である。
【0026】液晶表示装置が負荷された時、無負荷時のどの点がどの位置に変位したかは、上記の座標位置により、容易に求められる。ただし、変形前後で共通の基準位置を決める必要がある。液晶表示装置の4隅の4点をとおる平面又は表面の相対する2辺を含む平面などを基準面に設定し、その面を変形前後で重ね合わせるて求める(図3のステップS3参照)。液晶表示装置のような薄板積層構造物は面外の曲げ変形が主で、面内の伸縮は無視できることによりこの算出は可能である。
【0027】本発明は、PDP(プラズマディスプレイパネル,Plasma Display Panel)表示装置、有機EL(Electroluminescence)素子表示装置等にも適用できる。図5はPDP表示装置、図6は有機EL素子表示装置を示し、表面形状の計測位置例が節点20で示されている。
【0028】また本発明は、算出された結果の特に内部部材の変形・ひずみ・応力を用いて、変形・ひずみ・応力に起因する液晶表示装置の表示むらの発生原因の究明と対策に利用できる。特に、液晶表示装置の中で強度上最も重要なガラス基板は軽量化のためにはできるだけ薄いことが望まれるが、薄ければ薄いほど強度は低下する。本発明により、ガラス基板の板厚の限界値を決めることもできる。また、算出された各部材の破断・破損や部材と部材との間の剥離等の許容値と比較することにより、それらの発生及び表示むらの発生の可能性についての診断を行うことができる。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、偏光板、ガラス基板、透明電極、カラーフィルタ、液晶などから構成される液晶表示装置の組み立て後の表面および内部の全領域における変位・ひずみ・応力を表面形状計測と有限要素法シミュレーションを組み合わせた方法で算出することができる。また、有限要素法を用いるので、各部材に組み立て時の負荷によりどのような荷重が生じているかを知ることができる。
【0030】本発明によれば、液晶表示装置の物理的・機械的特性が詳細に明らかになるので、変形やひずみよって発生する輝度むら、色むらなどの表示むらの原因究明と対策が可能となる。また、各部材の詳細な応力分布が分かるので、応力の高い所の各部材と部材の界面の剥離や部材の破損が起こる可能性が予測できることになる。液晶表示装置の大型化に伴う剛性の低下の防止対策も定量的に実施することができるようになる。




 

 


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