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発明の名称 傾斜計及びその傾斜計を用いた転倒予測装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−317936(P2001−317936A)
公開日 平成13年11月16日(2001.11.16)
出願番号 特願2000−135637(P2000−135637)
出願日 平成12年5月9日(2000.5.9)
代理人 【識別番号】100066153
【弁理士】
【氏名又は名称】草野 卓 (外1名)
発明者 増田 雄一 / 佐藤 靖裕
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 車両に搭載される傾斜計であって、車両の前後方向の加速度を検出する第1の加速度計と、車両の左右方向の加速度を検出する第2の加速度計と、それら第1及び第2の加速度計の出力から高周波成分を除去する第1ローパスフィルタ部を備え、その第1ローパスフィルタ部の出力を用いて上記車両の姿勢角、車両が位置する斜面の傾斜角及び斜面上方に対して車両前方がなす旋回角を算出する第1計測部と、上記第1及び第2の加速度計の出力が入力される第2ローパスフィルタ部を備え、その第2ローパスフィルタ部の出力を用いて上記車両の姿勢角、車両が位置する斜面の傾斜角及び斜面上方に対して車両前方がなす旋回角を算出する第2計測部とを具備し、上記第2ローパスフィルタ部は、その時定数が上記第1ローパスフィルタ部の時定数以下とされ、かつ上記第1計測部で算出される傾斜角に応じて可変とされていることを特徴とする傾斜計。
【請求項2】 車両に搭載される傾斜計であって、車両の前後方向の加速度を検出する第1の加速度計と、車両の左右方向の加速度を検出する第2の加速度計と、それら第1及び第2の加速度計の出力から高周波成分を除去する第1ローパスフィルタ部を備え、その第1ローパスフィルタ部の出力を用いて上記車両の姿勢角、車両が位置する斜面の傾斜角及び斜面上方に対して車両前方がなす旋回角を算出する第1計測部と、上記第1及び第2の加速度計の出力が入力される第2ローパスフィルタ部を備え、その第2ローパスフィルタ部の出力を用いて上記車両の姿勢角、車両が位置する斜面の傾斜角及び斜面上方に対して車両前方がなす旋回角を算出する第2計測部と、上記車両の速度を上記第2計測部に入力する手段とを具備し、上記第2ローパスフィルタ部は、その時定数が上記第1ローパスフィルタ部の時定数以下とされ、かつ上記第1計測部で算出される傾斜角及び上記速度入力手段から入力される速度に応じて可変とされていることを特徴とする傾斜計。
【請求項3】 請求項1乃至2記載の何れかの傾斜計と、警報判定出力部と、その警報判定出力部に上記車両の進行方向を入力する手段とよりなり、上記警報判定出力部は上記第1及び第2計測部で算出された各傾斜角が予め設定された許容傾斜角以上か否かを判断する手段と、上記第1計測部で算出された旋回角と、上記進行方向入力手段から入力された進行方向とから上記車両のロール角が増大する方向に車両が進行しているか否かを判断する手段とを有し、上記傾斜角の少なくとも一方が許容傾斜角以上となり、かつ上記ロール角が増大する方向に進行していると判断した場合に、警報信号を出力する手段を有していることを特徴とする転倒予測装置。
【請求項4】 請求項1乃至2記載の何れかの傾斜計と、警報判定出力部と、その警報判定出力部に上記車両の進行方向を入力する手段とよりなり、上記警報判定出力部は上記第1及び第2計測部で算出された各姿勢角が予め設定された許容姿勢角以上か否かを判断する手段と、上記第1及び第2計測部で算出された各傾斜角が予め設定された許容傾斜角以上か否かを判断する手段と、上記第1計測部で算出された旋回角と、上記進行方向入力手段から入力された進行方向とから上記車両のロール角が増大する方向に車両が進行しているか否かを判断する手段とを有し、上記姿勢角の少なくとも一方が許容姿勢角以上となった場合及び上記傾斜角の少なくとも一方が許容傾斜角以上となり、かつ上記ロール角が増大する方向に進行していると判断した場合に、それぞれ警報信号を出力する手段を有していることを特徴とする転倒予測装置。
【請求項5】 請求項3乃至4記載の何れかの転倒予測装置において、上記警報信号によって作動する警報装置が設けられていることを特徴とする転倒予測装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は車両に搭載される傾斜計に関し、さらにその傾斜計を用いて構成される車両の転倒予測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えばトラクターなどの車両においては、起伏や凹凸の大きな場所で使用されるといった状況が想定され、そのような使用状況での車両の転倒事故を回避すべく、転倒予測装置を車両に搭載するといったことが従来行われている。従来の転倒予測装置は車両に傾斜計を取り付け、その傾斜計の出力が予め設定しておいた角度以上になったら転倒危険信号(警報信号)を出力するものであり、このような転倒予測装置に用いられる傾斜計としては例えば密閉された容器中の液体の液面の傾きを検出する方式のものや液体中の振子の振れ角を検出する方式のものが使用され、つまり振動に対する出力変動が小さいものが使用されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来においては傾斜角度の検出に振動に強い、つまり振動の影響を受けにくい傾斜計を使用しており、これにより例えば車両の走行振動によって検出角度が変動し、その変動によって転倒の危険がないにもかかわらず、転倒危険信号が出力されるといった誤動作を回避できるものとなっている。しかしながら、このような傾斜計は振動に強い反面、応答が遅いという欠点があり、従って転倒危険性の小さい平坦路走行においては上述したように誤動作を防止できる反面、転倒危険性の大きい傾斜路(斜面)走行においてはその応答性の悪さから例えば車両が転倒する危険性のある姿勢に瞬間的になった場合に、それを検出することができず、よって車両の転倒事故を招いてしまうといった問題があった。
【0004】この発明の目的はこの問題に鑑み、車両が走行する面(斜面)の傾斜角に応じた応答性を有する傾斜計を提供することにあり、さらに車両の転倒を的確に予測できる信頼性に優れた転倒予測装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明によれば、車両に搭載される傾斜計は、車両の前後方向の加速度を検出する第1の加速度計と、車両の左右方向の加速度を検出する第2の加速度計と、それら第1及び第2の加速度計の出力から高周波成分を除去する第1ローパスフィルタ部を備え、その第1ローパスフィルタ部の出力を用いて車両の姿勢角、車両が位置する斜面の傾斜角及び斜面上方に対して車両前方がなす旋回角を算出する第1計測部と、第1及び第2の加速度計の出力が入力される第2ローパスフィルタ部を備え、その第2ローパスフィルタ部の出力を用いて車両の姿勢角、車両が位置する斜面の傾斜角及び斜面上方に対して車両前方がなす旋回角を算出する第2計測部とを具備するものとされ、第2ローパスフィルタ部は、その時定数が第1ローパスフィルタ部の時定数以下とされ、かつ第1計測部で算出される傾斜角に応じて可変とされる。
【0006】請求項2の発明によれば、車両に搭載される傾斜計は、車両の前後方向の加速度を検出する第1の加速度計と、車両の左右方向の加速度を検出する第2の加速度計と、それら第1及び第2の加速度計の出力から高周波成分を除去する第1ローパスフィルタ部を備え、その第1ローパスフィルタ部の出力を用いて車両の姿勢角、車両が位置する斜面の傾斜角及び斜面上方に対して車両前方がなす旋回角を算出する第1計測部と、第1及び第2の加速度計の出力が入力される第2ローパスフィルタ部を備え、その第2ローパスフィルタ部の出力を用いて車両の姿勢角、車両が位置する斜面の傾斜角及び斜面上方に対して車両前方がなす旋回角を算出する第2計測部と、車両の速度を第2計測部に入力する手段とを具備するものとされ、第2ローパスフィルタ部は、その時定数が第1ローパスフィルタ部の時定数以下とされ、かつ第1計測部で算出される傾斜角及び速度入力手段から入力される速度に応じて可変とされる。
【0007】請求項3の発明によれば、転倒予測装置は請求項1乃至2記載の何れかの傾斜計と、警報判定出力部と、その警報判定出力部に車両の進行方向を入力する手段とよりなり、警報判定出力部は第1及び第2計測部で算出された各傾斜角が予め設定された許容傾斜角以上か否かを判断する手段と、第1計測部で算出された旋回角と、進行方向入力手段から入力された進行方向とから車両のロール角が増大する方向に車両が進行しているか否かを判断する手段とを有し、上記傾斜角の少なくとも一方が許容傾斜角以上となり、かつ上記ロール角が増大する方向に進行していると判断した場合に、警報信号を出力する手段を有するものとされる。
【0008】請求項4の発明によれば、転倒予測装置は請求項1乃至2記載の何れかの傾斜計と、警報判定出力部と、その警報判定出力部に車両の進行方向を入力する手段とよりなり、警報判定出力部は第1及び第2計測部で算出された各姿勢角が予め設定された許容姿勢角以上か否かを判断する手段と、第1及び第2計測部で算出された各傾斜角が予め設定された許容傾斜角以上か否かを判断する手段と、第1計測部で算出された旋回角と、進行方向入力手段から入力された進行方向とから車両のロール角が増大する方向に車両が進行しているか否かを判断する手段とを有し、上記姿勢角の少なくとも一方が許容姿勢角以上となった場合及び上記傾斜角の少なくとも一方が許容傾斜角以上となり、かつ上記ロール角が増大する方向に進行していると判断した場合に、それぞれ警報信号を出力する手段を有するものとされる。
【0009】請求項5の発明では請求項3乃至4の何れかの発明において、警報信号によって作動する警報装置が設けられる。
【0010】
【発明の実施の形態】この発明の実施の形態を図面を参照して実施例により説明する。図1はこの発明による傾斜計の一実施例の構成をブロック図で示したものである。この例では車両に搭載される傾斜計11は車両の前後方向の加速度を検出する第1の加速度計(X加速度計)12と、車両の左右方向の加速度を検出する第2の加速度計(Y加速度計)13と、第1計測部14と、第2計測部15とを具備するものとされる。
【0011】第1計測部14はX,Y加速度計12,13の出力をもとに、車両の走行等に起因する振動成分を除去した、つまり高周波成分を除去した車両の姿勢角等の角度を算出するものとされ、X,Y加速度計12,13の出力はA/D変換器16によってA/D変換された後、第1ローパスフィルタ部17のローパスフィルタ18,19にそれぞれ入力されるものとなっている。ローパスフィルタ18,19は、その伝達関数H1 ,H2 が例えば下記のように表わされるものとされる。
【0012】H1 =1/(τ1 ・S+1)
2 =1/(τ2 ・S+1)
なお、時定数τ1 ,τ2 は車両の特性(サスペンション等の特性)やX,Y加速度計12,13の設置状態に応じて適宜決定される。ローパスフィルタ18,19の出力は演算部20に入力され、演算部20は入力されたX,Y加速度から車両の姿勢角(ロール角、ピッチ角)、車両が現在いる面(斜面)の傾斜角及び斜面上方に対して車両前方がなす旋回角を算出する。
【0013】ここで、X加速度をAX 、Y加速度をAY 、重力加速度をGとすると、車両のロール角φ、車両のピッチ角θ、斜面の傾斜角α、車両の旋回角βはそれぞれ下式によって求めることができる。
φ=−arc sin(AY /(G・cos θ))
θ= arc sin(AX /G)
α= arc sin((√(AX2+AY2))/G)
β= arc tan(−AY /AX
図2は車両の旋回角βを図で示したものであり、この例では車両21は水平面22に対して傾斜角αをなす斜面23上に旋回角βをもって位置した状態となっている。なお、図中、矢印24は斜面上方方向を示し、矢印25は車両21の前方方向を示す。
【0014】演算部20によって演算されて、第1計測部14から出力されるロール角、ピッチ角、傾斜角及び旋回角は上記のように高周波成分(振動成分)が除去されたものであり、これらを図1中に示したようにφ1 ,θ1 ,α1 及びβ1 とする。一方、第2計測部15は第1計測部14より応答の速い車両の姿勢角等の角度を算出するものであり、X,Y加速度計12,13の出力がA/D変換器26を介して第2ローパスフィルタ部27のローパスフィルタ28,29にそれぞれ入力され、また第1計測部14から傾斜角α1 が第2ローパスフィルタ部27に入力されるものとなっている。
【0015】ローパスフィルタ28,29の伝達関数H3 ,H4 は例えば下記のように表わされるものとされる。
3 =1/(τ3 (α1 )・S+1)
4 =1/(τ4 (α1 )・S+1)
ここで、時定数τ3 (α1 ),τ4 (α1 )はそれぞれ傾斜角α1 の関数とされ、また下式で表わされる関係を満足するものとされる。
【0016】τ1 ≧τ3 (α1 ),τ2 ≧τ4 (α1
即ち、ローパスフィルタ28,29はその時定数τ3 (α1 ),τ4 (α1 )がそれぞれローパスフィルタ18,19の時定数τ1 ,τ2 以下とされ、かつ第1計測部14で算出される傾斜角α1 に応じて可変とされている。従って、例えば傾斜角α1 が大きい場合には自動的に応答が速くなるように時定数τ3 (α1 ),τ4 (α1 )を連続的に、あるいは離散的に切り換えることができるものとなっている。
【0017】ローパスフィルタ28,29の出力は演算部30に入力され、演算部30は入力されたX,Y加速度を用いて演算部20と同様に、ロール角、ピッチ角、傾斜角及び旋回角を算出し、これらをφ2 ,θ2 ,α2 ,β2 として出力する。上述したように、図1に示した傾斜計11によれば、傾斜計11が搭載された車両のロール角φ、ピッチ角θ、車両が現在いる斜面の傾斜角α及び斜面上方に対して車両前方がなす旋回角βの各値として、高周波成分(振動成分)を除去した値と、それより応答が速く、傾斜角αに応じた応答性をもった値の両者を得ることができる。
【0018】図3はこの発明による傾斜計の他の構成例を示したものであり、この傾斜計31は図1に示した傾斜計11の構成に加え、速度入力手段32が付加されたものとなっている。速度入力手段32は車両の進行方向速度を第2計測部15の第2ローパスフィルタ部27に入力するものであり、例えば車両の速度計から得られる実際の車両速度を第2ローパスフィルタ部27に入力する。なお、実際の車両速度ではなく、走行状態に対応する値として、つまり走行状態が推測できる値として、簡易的に車両の変速機の段数を入力するものとしてもよい。
【0019】第2ローパスフィルタ部27のローパスフィルタ28,29の伝達関数H3 ,H4 はこの例では、H3 =1/(τ3 (α1 ,V)・S+1)
4 =1/(τ4 (α1 ,V)・S+1)
と表わされる。時定数τ3 (α1 ,V),τ4 (α1 ,V)はそれぞれ第1計測部14から入力される傾斜角α1 と速度入力手段32から入力される速度(もしくは速度に対応する値)Vの関数とされ、また下式を満足するものとされる。
【0020】
τ1 ≧τ3 (α1 ,V),τ2 ≧τ4 (α1 ,V)
この例では、ローパスフィルタ28,29の時定数τ3 (α1 ,V),τ4 (α1 ,V)は傾斜角α1及び速度Vに応じて可変とされており、例えば傾斜角α1が大きい場合には自動的に応答が速くなるように、そして車両速度Vが速い場合にも自動的に応答が速くなるように切り換えることができるものとなっている。
【0021】従って、この図3に示した傾斜計31によれば、ロール角φ、ピッチ角θ、傾斜角α、旋回角βの各値として、高周波成分を除去した値と、傾斜角α及び速度Vに応じた応答性をもった値の両者を得ることができる。次に、上述した傾斜計を用いて構成される転倒予測装置の実施例について図4を参照して説明する。この例では図3に示した傾斜計31を用いるものとされ、この傾斜計31と警報判定出力部33と進行方向入力手段34と警報装置35とよりなるものとされる。
【0022】進行方向入力手段34は車両の進行方向を警報判定出力部33に入力するものであり、例えば車両のステアリング角度信号と前進か後進かを取り込んで警報判定出力部33に入力する。つまり、車両が前進中か後進中か、そして右旋回中か左旋回中かという情報を進行方向信号として出力する。なお、ステアリング信号が得られない場合には、例えば車両に方位角センサを搭載し、その出力変化を使用するようにしてもよい。
【0023】警報判定出力部33は傾斜計31及び進行方向入力手段34の出力から、現在の車両姿勢角が転倒の危険性がある角度であるか、現在いる斜面の傾斜角が転倒危険性がある角度であるか、また現在いる斜面に対し、これから進む方向は転倒危険性がある方向かを判断して、警報信号を出力するものであり、この警報信号出力により、例えば警笛などの警報装置35が作動するものとなっている。警報判定出力部33における判定は例えば図5に示したような流れ(フロー)によって行われる。以下、この図5に示した判定フローを説明する。なお、図5中のφLim は車両ロール角の転倒判定角度シキイ値(許容ロール角)であり、またαLim は斜面傾斜角の判定角度シキイ値(許容傾斜角)である。
【0024】第1計測部14から出力されるロール角φ1 がφLim 以上か否かを判断し(ステップS1)、φLim 以上であれば警報信号を出力する(ステップS6)。φLim 未満の場合には第2計測部15から出力されるロール角φ2 がφLim 以上か否かを判断し(ステップS2)、φLim 以上であれば警報信号を出力する(ステップS6)。φLim 未満の場合には、次に第1計測部14から出力される傾斜角α1 がαLim 以上か否かを判断し(ステップS3)、αLim 未満であれば第2計測部15から出力される傾斜角α2 がαLim 以上か否かを判断する(ステップS4)。
【0025】ステップS3でαLim 以上と判定された場合及びステップS4でαLim 以上と判定された場合はいずれもステップS5の判定が行われる。ステップS5では第1計測部14から出力される旋回角β1 と、進行方向入力手段34から入力される進行方向とから、車両のロール角が増大する方向に車両が進行(旋回)しているか否かを判断し、ロール角が増大する方向に進行している場合はYesと判定する。
【0026】この判定は、車両が前進している場合には、旋回角β1 の値と旋回方向(車両のステアリングのきれている方向)とから下記のようになる。なお、旋回角β1は図2に示したように、斜面上方から右回りにその角度が規定されている。
旋回角β1 旋回方向 判 定 0 〜90° 右 Yes 90°〜180° 左 Yes 180°〜270° 右 Yes 270°〜360° 左 Yes車両が後進している場合には上記各旋回方向が逆の時に判定がそれぞれYesとなる。
【0027】ステップS5でYesと判定された場合は警報信号を出力する(ステップS6)。一方、ステップS5でNoと判定された場合及び上記ステップS4でαLim未満と判定された場合は判定の1サイクルが完了する。上記の判定フローによれば、傾斜角α1 が大きい場合、あるいは車両速度Vが速い場合、つまり転倒の危険性が予測される場合には前述したように傾斜計31の第2計測部15の応答が速くなるようにしておくことにより、ステップS2において、その応答の速いロール角φ2 をもって転倒危険性を的確に判断することができる。
【0028】また、例えば車両が斜面上で旋回していくことにより、転倒に弱い方向の車両の傾斜、つまりロール角が大きくなることが予測される場合において、上記のステップS5の判定を行うことにより、ロール角の増大を予測でき、よって斜面上で車両が旋回している時の転倒を予測することができる。この斜面上での旋回時の転倒予測は、図2において例えば傾斜角αが30°とした場合、車両21が斜面上方(矢印24方向)に進行している場合(ピッチ角=30°)には転倒しないとしても、斜面23上を90°旋回するとロール角が30°となり、転倒する危険性が極めて大きくなることから、車両の転倒を回避する上で極めて重要である。
【0029】警報判定出力部33は上述した判定フローを所定のサイクルで繰り返し実行し、転倒の危険性があると判断した場合は警報信号を出力する。そして、この警報信号により警報装置35が作動し、つまり警笛を鳴らすことにより車両の運転手に注意を促すことができる。なお、図5に示した判定フローでは車両の姿勢角の判定として、転倒危険性の大きい方向の姿勢角であるロール角φ1 ,φ2 を用いているが、例えばピッチ角θ1 ,θ2 の判定も加えて行うようにしてもよい。
【0030】また、図4に示した転倒予測装置では警報判定出力部33から出力される警報信号により例えば警笛といった警報装置35が作動する構成としているが、警報信号の出力により自動的にエンジンを停止させたり、あるいはステアリングを元に、つまり直進方向に戻すといった構成とすることも可能である。図6は警報判定出力部33における判定フローの他の例を示したものであり、この例では転倒危険性の最も大きい斜面での旋回時の転倒予測を行うための判定を行うものとし、つまり図5におけるステップS1,S2を省略して判定処理を簡略化したものとなっている。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明による傾斜計によれば、高周波成分(振動成分)を除去した車両姿勢角、斜面傾斜角及び車両旋回角と、傾斜角の大きさに応じた応答性をもったそれら角度の両者を得ることができ、請求項2の発明による傾斜計によれば、高周波成分を除去した車両姿勢角、斜面傾斜角及び車両旋回角と、傾斜角及び車両速度に応じた応答性をもったそれら角度の両者を得ることができ、これら傾斜計は車両の転倒を予測する装置に用いて好適なものといえる。
【0032】また、請求項3の発明による転倒予測装置によれば、転倒危険性の大きい斜面上での車両旋回時の転倒を的確に予測することができ、信頼性に優れた転倒予測装置を得ることができる。さらに、請求項4の発明による転倒予測装置によれば、斜面上での車両旋回時の転倒予測に加え、斜面傾斜角に応じた応答性をもった車両姿勢角により転倒危険性を判断することができるため、さらに信頼性に優れた転倒予測装置を得ることができる。




 

 


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