米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 測定; 光学 -> 日本航空電子工業株式会社

発明の名称 光学誘電体多層薄膜
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−174612(P2001−174612A)
公開日 平成13年6月29日(2001.6.29)
出願番号 特願平11−358989
出願日 平成11年12月17日(1999.12.17)
代理人 【識別番号】100066153
【弁理士】
【氏名又は名称】草野 卓 (外1名)
【テーマコード(参考)】
2H042
4F100
【Fターム(参考)】
2H042 DA08 DA12 
4F100 AA17C AA19A AA20B AG00 BA05 BA08 BA10A BA10C BA13 JG05A JG05B JL00 JM02A JM02B JM02C JN18A JN18B JN28
発明者 江藤 和幸 / 渡辺 晃司 / 西本 圭司
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 互いに光屈折率を異にする第1の誘電体薄膜と第2の誘電体薄膜を交互に成膜して形成した誘電体多層薄膜の最上層に酸化ハフニウム薄膜を成膜形成したことを特徴とする光学誘電体多層薄膜。
【請求項2】 請求項1に記載される光学誘電体多層薄膜において、高屈折率の第1の誘電体薄膜を酸化アルミニウム或いは五酸化タンタルにより形成し、低屈折率の第2の誘電体薄膜を酸化硅素により形成したことを特徴とする光学誘電体多層薄膜。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、光学誘電体多層薄膜に関し、特に、高エネルギ光に対する多層薄膜の耐力を向上し、多層薄膜の劣化を低減した光学誘電体多層薄膜に関する。
【0002】
【従来の技術】光学誘電体多層薄膜の従来例を図3を参照して説明する。図3において、光学誘電体多層薄膜は、石英ガラス基板1と、石英ガラス基板1表面に形成される誘電体多層薄膜23より成る。石英ガラス基板1の表面には第1の誘電体薄膜2として酸化アルミニウム薄膜が成膜され、この第1の誘電体薄膜2の表面には第2の誘電体薄膜3として酸化珪素薄膜が成膜される。これら第1の誘電体薄膜2を構成する材料と第2の誘電体薄膜3を構成する材料とは屈折率を異にしている。第1の誘電体薄膜2と第2の誘電体薄膜3は、以下、交互に成膜形成されるが、実際の層数は合計数10層ないし100層以上の誘電体多層薄膜23に形成される。誘電体多層薄膜23の最上層には光カットフィルタ4が形成されている。
【0003】この通りにして構成された光学誘電体多層薄膜は、設計如何により極めて高い光反射率、或は極めて高い光透過率を示す。この誘電体多層薄膜23の多層膜構造は、市販されている薄膜設計プログラムを使用し、必要な反射特性、或いは透過特性を入力してコンピュータによる数値計算により容易に必要とされる光学誘電体多層薄膜を設計することができる(詳細は、当該特許出願人の出願に関わる特願平10−132910号明細書 参照)。
【0004】屈折率:1. 73、厚さ:39. 02nmの酸化アルミニウム薄膜と屈折率:1. 5、厚さ:45nmの酸化珪素薄膜とを、交互に55層成膜積層することにより、図4の実線により示される光反射率の入射光波長依存性を示す光学誘電体多層薄膜を構成することができる。この場合、270nmの波長の光については99. 9%を超える光反射率が得られる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した光学誘電体多層薄膜は、従来、高反射率反射鏡或いは反射防止薄膜として実用に供されている。しかし、放射光の如く幅広い光波長成分を有する光が光学誘電体多層薄膜より成る光学素子を照射している場合、光学素子にはこれら光波長成分の全てが入射することになる。即ち、光波長270nmの光のみを必要とし、その光学特性に設計されている光学素子についてみると、これを放射光により照射した場合、光波長270nmの光以外の波長の光もこの光学素子に入射していることになる。
【0006】ここで、放射光とは、高速度の電子ビームが強力な電磁石により湾曲せしめられて加速度運動をしている様な場合に発生放射される光であり、極めて広範囲の光波長成分を含んでいる。この広範囲の光波長成分を含む放射光が光学誘電体多層薄膜に照射されると、目的とする必要な波長以外の波長の光、特に、短波長の高エネルギの光も多層薄膜に入射することとなるが、これにより多層薄膜が劣化して反射特性、透過特性その他の光学特性が変化することも知られている。図5を参照するに、これは石英ガラス基板上に酸化アルミニウム薄膜を成膜した試料に波長193nmのArFエキシマレーザを照射する前後の分光透過率を示す。波長193nmの光は先の放射光にも含まれている。酸化アルミニウム薄膜の場合、これに波長193nmの光を照射すると、酸化アルミニウム薄膜は劣化し、光の吸収性が増大するところから、酸化アルミニウム薄膜の光透過率が低下することが図5に示されている。屈折率1. 73を示す酸化アルミニウム薄膜が劣化し、その消衰係数が0. 01になった場合、光反射率は図4において破線により示される特性にまで低下し、270nmの光に対する反射率は91. 84%にまで低下する。なお、酸化アルミニウム薄膜に組み合わされる他方の誘電体薄膜である酸化珪素薄膜は、酸化アルミニウム薄膜と比較して劣化は極く少ない。
【0007】この発明は、高エネルギ光に対する多層薄膜の耐力を向上し、多層薄膜の劣化を低減した光学誘電体多層薄膜を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1:互いに光屈折率を異にする第1の誘電体薄膜2と第2の誘電体薄膜3を交互に成膜して形成した誘電体多層薄膜の最上層に酸化ハフニウム薄膜を成膜形成した光学誘電体多層薄膜を構成した。そして、請求項2:請求項1に記載される光学誘電体多層薄膜において、高屈折率の第1の誘電体薄膜2を酸化アルミニウム或いは五酸化タンタルにより形成し、低屈折率の第2の誘電体薄膜3を酸化硅素により形成した光学誘電体多層薄膜を構成した。
【0009】
【発明の実施の形態】この発明の実施の形態を図1の実施例を参照して説明する。図1は誘電体多層薄膜の実施例の断面を示す図である。図1において、光学誘電体多層薄膜は、石英ガラス基板1と石英ガラス基板1の表面に成膜形成される誘電体多層薄膜23より成る。誘電体多層薄膜23は、酸化アルミニウム或いは五酸化タンタルより成る第1の誘電体薄膜2と、酸化硅素より成る第2の誘電体薄膜層3とを交互に成膜積層して形成される。この実施例は、誘電体多層薄膜23の最上層に酸化ハフニウムより成る薄膜を短波長光カットフィルタ4として成膜形成している。
【0010】ここで、短波長光カットフィルタ4として使用される酸化ハフニウム薄膜の特性を図2を参照して説明するに、図2(a)は石英ガラス基板上に酸化ハフニウム薄膜を成膜した試料に、ArFエキシマレーザを使用して放射する波長193nmの光を照射して実験した、放射前後の分光透過率特性を示す図である。図2(b)はY軸を0〜100%で表示した照射前後の分光透過率特性を示す図である。図2(b)を参照するに、193nmは透過率がほぼ0%であることから、酸化ハフニウム薄膜が193nmの光を透過しないことがわかる。
【0011】酸化ハフニウム薄膜は、波長193nmの光の照射の前後の分光透過率特性が図2に示される如く重なって区別することができず、この波長の光を照射しても劣化は殆ど生じないことを理解することができる。そして、酸化ハフニウム薄膜は波長193nmの光を含む波長150nmないし230nmの範囲の短波長の光を透過しないことも図2は示している。即ち、酸化ハフニウム薄膜は、この範囲の短波長の光の照射による劣化のない短波長光カットフィルタとして使用することができる。もっとも、図2(a)において、酸化ハフニウム薄膜は、波長270nmの近傍において分光透過率が90%にも達し、この帯域の光を透過して光カットフィルタとして使用することできない様にも考えられる。しかし、図2(a)は或る特定の膜厚の酸化ハフニウム薄膜の分光透過率特性を示すものである。最上層の酸化ハフニウム薄膜は光学素子としての光学特性を損なわない様に設計される。例えば、波長λの光が角度θで入射する場合に鏡としてはたらく多層膜の最上層には、酸化ハフニウムの屈折率をnとし、m=1、2・・・・・・とすれば、mλ/2ncosθの厚さの酸化ハフニウム薄膜を成膜形成すればよい。この様に、透過率特性のピーク値は膜厚を変化調整することにより、光波長の短い側或いは長い側に変移調整することができる。
【0012】一例として、誘電体多層薄膜が光波長270nmの近傍の帯域の光を透過し、或いは反射する光学素子として動作している場合、この誘電体多層薄膜の最上層に酸化ハフニウム薄膜を成膜することにより、酸化ハフニウム薄膜は波長193nmの光を含む波長150nmないし230nmの範囲の短波長の光をカットして、この範囲の短波長光による誘電体多層薄膜の酸化アルミニウム薄膜の劣化を防止することができる。そして、酸化アルミニウム薄膜自体、この範囲の短波長光により劣化することはない。
【0013】
【発明の効果】以上の通りであって、この発明によれば、短波長光を透過せず短波長光により劣化することのない酸化ハフニウム薄膜を誘電体多層薄膜の最上層に成膜形成することにより、高エネルギ光が照射されても変質して光学特性の変化しない光学誘電体多層薄膜を構成することができる。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013