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発明の名称 緊急情報送信システム
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−202579(P2001−202579A)
公開日 平成13年7月27日(2001.7.27)
出願番号 特願2000−8377(P2000−8377)
出願日 平成12年1月17日(2000.1.17)
代理人 【識別番号】100103171
【弁理士】
【氏名又は名称】雨貝 正彦
【テーマコード(参考)】
5C087
5H180
【Fターム(参考)】
5C087 AA03 AA09 AA10 AA25 AA37 AA44 BB12 BB20 BB74 DD05 DD14 EE06 FF01 FF04 FF05 FF13 FF14 FF17 FF23 FF30 GG01 GG08 GG18 GG19 GG23 GG30 GG37 GG40 GG51 GG70 GG83 
5H180 AA01 BB05 CC12 CC27 EE08 FF05 FF13 FF22 FF25 FF32
発明者 吉野 元博
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 車両の現在位置を検出する車両位置検出手段と、入力音声に対して音声認識処理を行う音声認識処理手段と、前記音声認識処理手段によって認識された前記入力音声の内容に所定のキーワードが含まれているか否かを検出するキーワード検出手段と、前記キーワード検出手段によって前記キーワードが検出されたときに、前記車両位置検出手段によって検出された前記現在位置を含む緊急情報を送信する緊急情報送信手段と、を備えることを特徴とする緊急情報送信システム。
【請求項2】 請求項1において、前記入力音声に基づいて、この入力音声が予め登録された特定話者によって発せられたものであるか否かを判定する特定話者判定手段をさらに備え、前記緊急情報送信手段は、前記特定話者判定手段によって前記入力音声が前記特定話者によって発せられたものであると判定され、かつ、前記入力音声に前記キーワードが含まれている場合に前記緊急情報を送信することを特徴とする緊急情報送信システム。
【請求項3】 請求項1において、集音範囲が変更可能であり、前記入力音声を集音する集音手段と、前記車両の異常状態を判定する状態判定手段とをさらに備え、前記状態判定手段によって前記異常状態が検出されたときに、前記集音手段による前記集音範囲を広く設定することを特徴とする緊急情報送信システム。
【請求項4】 請求項3において、前記状態判定手段は、前記車両に加わる異常振動を検出するショックセンサであることを特徴とする緊急情報送信システム。
【請求項5】 請求項1〜4のいずれかにおいて、前記キーワード検出手段は、前記キーワードの検出動作とともに、前記キーワードと異なる前記緊急情報の送信取り消しを指示する第2のキーワードを検出しており、前記緊急情報送信手段は、前記キーワード検出手段によって前記キーワードが検出されてから前記緊急情報を送信する前に、前記キーワード検出手段によって前記第2のキーワードが検出されたときに、前記緊急情報の送信動作を中止することを特徴とする緊急情報送信システム。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両を運転中に事故等の緊急事態が生じたときに外部に緊急情報を送信する緊急情報送信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】最近では、車両を運転中に事故に遭遇した場合や強盗等に襲われた場合など、緊急事態が生じた場合にその旨を外部に知らせるための緊急情報を送信する車載用の緊急情報送信システムが実現され、米国等を中心に普及している。このような緊急情報送信システムでは、緊急情報を送信するための送信用スイッチが、例えば、運転席側の目立たない場所に設置されており、上述したような緊急事態が発生した際にはこの送信用スイッチを押下することにより、車両の現在位置情報や緊急事態の発生を通知するための特定のメッセージ等を含んだ緊急情報が、携帯電話等の移動体通信手段を用いて外部の情報センタ等に送られる。緊急情報を受け取った情報センタは、車両の現在位置情報やメッセージ内容等に基づいて、警察やレスキュー隊の出動を要請する等の対応を迅速に行うことができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従来の緊急情報送信システムでは、外部に対して緊急情報の送信を行うためには、運転席周辺の所定位置に設置された送信用スイッチを押下しなければならないが、事故等による車両の変形により運転者の手足が拘束されるような事態が生じると、送信用スイッチを押下することができなくなり、緊急情報を送信することが不可能となるおそれがあった。また、強盗等に襲われた場合では、相手(強盗等)に気づかれずに送信用スイッチを押下することが難しい場合も多く、結局、緊急情報の送信を行えないおそれがある。
【0004】また、送信用スイッチは、強盗等に襲われた場合を考慮して、あるいは誤操作防止という観点から、一般には、上述したように運転席から手が届く範囲内で目立たない場所に設置されているため、事故発生時などに運転者が負傷して身動きが取りづらい状況において、代わりに助手席や後部座席の搭乗者が送信用スイッチを押下することは非常に困難である。このため、事故等の発生時に、運転者以外の搭乗者が助手席や後部座席に居るにも関わらず緊急情報の送信を行うことができないという問題があった。
【0005】本発明は、このような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、送信用スイッチを押下することが不可能な状況においても緊急情報の送信を行うことができる緊急情報送信システムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決するために、本発明の緊急情報送信システムでは、音声認識処理手段により入力音声に対して音声認識処理を行い、認識された入力音声の内容に所定のキーワードが含まれているか否かをキーワード検出手段により検出しており、所定のキーワードが検出されたときに、車両位置検出手段によって検出された車両の現在位置を含む緊急情報を緊急情報送信手段によって送信している。このように、音声認識処理を行って入力音声の内容に所定のキーワードが含まれているか否かを検出しているので、送信用スイッチを押下することが不可能な状況においても、所定のキーワードを発声するだけで車両の現在位置を含む緊急情報の送信を行うことができる。
【0007】また、入力音声に基づいて、この入力音声が予め登録された特定話者によって発せられたものであるか否かを判定する特定話者判定手段をさらに備え、上述した緊急情報送信手段は、特定話者判定手段によって入力音声が特定話者によって発せられたものであると判定され、かつ、入力音声に上述したキーワードが含まれている場合に緊急情報を送信することが望ましい。入力音声が特定話者によって発せられたものであるか否かを判定することにより、上述した所定のキーワードの内容を把握していない他の話者が会話中などに偶然にキーワードに該当する言葉を発した場合などにおいて、不必要な緊急情報の送信が行われることを防止することができる。
【0008】また、集音範囲が変更可能な集音手段と、車両の異常状態を判定する状態判定手段とをさらに備え、状態判定手段によって異常状態が検出されたときに、集音手段による集音範囲を広く設定することが望ましい。このように、車両に何らかの異常状態が生じた場合に集音手段による集音範囲を広く設定することにより、車両内の助手席や後部座席等のいずれの位置からでも緊急情報の送信を行うためのキーワードを入力することができる。
【0009】特に、上述した状態判定手段は、車両に加わる異常振動を検出するショックセンサであることが望ましい。車両に加わる異常振動を検出することにより事故等の発生を確実に検出して集音範囲を広く設定することができるので、例えば、運転席の搭乗者が気を失った場合等においても、助手席や後部座席等の他の搭乗者が所定のキーワードを発声することにより緊急情報の送信を行うことができる。
【0010】また、上述したキーワード検出手段は、キーワードの検出動作とともに、このキーワードと異なる緊急情報の送信取り消しを指示する第2のキーワードを検出し、上述した緊急情報送信手段は、キーワードを検出してから緊急情報を送信する前に、キーワード検出手段によって第2のキーワードが検出されたときに、緊急情報の送信動作を中止することが望ましい。これにより、日常の会話において誤って緊急情報の送信を指示するキーワードを発声した場合であっても、第2のキーワードを発声するだけでこの緊急情報の送信動作を容易に中止することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を適用した一実施形態の車載用の緊急情報送信システムについて、図面を参照しながら説明する。
【0012】図1は、一実施形態の緊急情報送信システムの構成を示す図である。同図に示す緊急情報送信システム100は、車両を運転中に事故等の緊急事態が発生した場合に外部に向けて緊急情報を送信する緊急情報送信装置1と、車両内において運転席周辺の所定位置に設置されており利用者が発した音声を集音して電気信号に変換するマイクロホン2と、電話機本体に設けられている外部データ入出力部を介して緊急情報送信装置1と接続されており、緊急情報送信装置1から出力される緊急情報等を自車近傍の地上局に対して送信する移動体電話3と、車両の現在位置を検出して自車位置周辺の地図画像を表示したり、利用者によって選択された目的地までの経路探索および経路誘導等を行うナビゲーション装置4とを含んで構成されている。
【0013】図1に示す緊急情報送信装置1は、操作部10、アンプ12、音声認識部14、音声認識辞書格納部16、キーワード判定部18、キーワード格納部20、特定話者判定部22、特徴量格納部24、制御部26、通信制御部28、ショックセンサ30、送信用スイッチ32、バックアップ電源34、GPS受信機36、表示部38、音声出力部40、スピーカ42を含んで構成されている。
【0014】操作部10は、利用者が緊急情報送信装置1に対して各種の指示を行うためのものである。例えば、本実施形態では、予め登録されたキーワードを利用者が発声することにより緊急情報の送信動作やその取り消し動作が行われるが、これらのキーワードの登録指示等が操作部10を用いて行われる。
【0015】アンプ12は、マイクロホン2から出力される音声信号を所定のゲインで増幅する。アンプ12が音声信号を増幅する際のゲインは、制御部26によって設定される。例えば、通常は、運転席に搭乗した者(運転者)の音声だけが集音されて、助手席等の他の搭乗者の音声はほとんど集音されない値のゲインが設定されている。また、後述するように、ショックセンサ30から検出信号が出力された場合には、アンプ12のゲインは、助手席等の他の搭乗者の音声も集音されるように高い値に設定される。このように、本実施形態では、アンプ12のゲインの値を可変に制御することにより、マイクロホン2による集音範囲を変更している。
【0016】音声認識部14は、マイクロホン2によって集音され、アンプ12によって増幅された音声信号に対して音声認識処理を行い、利用者が発声した音声に対応する文字列を特定する。音声認識辞書格納部16は、標準的な音声に対応した信号波形を音声認識用の辞書として格納する。
【0017】キーワード判定部18は、音声認識部14によって特定された文字列(認識文字列)が、キーワード格納部20に格納されている緊急情報の送信を指示するための特定キーワードに該当するか否かを判定し、肯定的な判定結果が得られた場合に、制御部26に対して所定の緊急情報を送信するよう指示する。また、キーワード判定部18は、音声認識部14から出力された認識文字列が、キーワード格納部20に格納されている緊急情報の送信中止を指示するための特定キーワードに該当しているか否かを判定し、肯定的な判定結果が得られた場合には制御部26に対して緊急情報の送信動作を中止するよう指示する。
【0018】図2は、キーワード格納部20に格納される特定キーワードの一例を示す図である。本実施形態では、緊急情報を送信する状況として(1)交通事故が起こった場合、および(2)強盗等に襲われた場合、の2通りを考慮し、それぞれに対応したキーワードA、Bがキーワード格納部20に格納されている。そして、交通事故が起こったとき((1)の場合)にこれに対応するキーワードA(例えば、図2に示す「痛い、助けて」)を利用者が発声することにより、キーワード判定部18は、交通事故の発生を通知するメッセージ(例えば、「事故発生」等)を含む緊急情報の送信を行うよう制御部26に対して指示を行う。同様に、強盗等に襲われたとき((2)の場合)にこれに対応するキーワードB(例えば、図2に示す「撃たないでくれ」)を利用者が発声することにより、キーワード判定部18は、強盗等に襲われたことを通知するメッセージ(例えば「強盗発生」等)を含む緊急情報の送信を行うよう制御部26に対して指示を行う。
【0019】ところで、緊急情報の送信を指示する特定キーワードは、利用者によって予め設定されるものとする。したがって、利用者は、日常的な会話においてほとんど話さないであろう言葉を特定キーワードとして選んで設定しておくことにより、不必要な緊急情報の送信をほぼ防止することができる。また、強盗等に襲われた場合を想定すると、緊急情報の送信を行ったことを相手に気づかれることのないような言葉(例えば上述した「撃たないでくれ」等)を特定キーワードとして選択して設定することが望ましい。
【0020】また、日常的な会話の中に含まれる言葉が偶然に緊急情報の送信を指示する特定キーワードに該当してしまい、不必要な緊急情報の送信が行われてしまう場合も考えられるので、本実施形態ではこのような送信動作の中止を指示する特定キーワードが設定されている。キーワード格納部20には、この送信動作の中止を指示するキーワードCも格納されている。緊急情報の送信中止を指示するキーワードCとしては、図2に示すように、例えば、「送信中止」などの言葉を設定しておけばよい。送信動作を中止する際にこれに対応するキーワードCを利用者が発声することにより、キーワード判定部18は、緊急情報の送信を中止するよう制御部26に対して指示を行う。このキーワードCが上述した「第2のキーワード」に対応している。なお、上述した3種類のキーワードA、B、Cを登録する手順の詳細については後述する。
【0021】特定話者判定部22は、アンプ12から出力された音声信号に基づいて、この音声信号が予め設定されている特定の利用者(特定話者)に対応するものであるか否かを判定する。具体的には、予め、特定話者に対応する音声信号に基づいて所定の特徴量(例えば、声の高さ、発声間隔等)が抽出されて特徴量格納部24に格納されており、特定話者判定部22は、アンプ12から出力された音声信号に基づいて音声の特徴量を抽出し、この値と特徴量格納部24に格納されている値とを比較することにより、特定話者であるか否かの判定を行う。なお、特徴量格納部24に格納されている音声の特徴量は、例えば、本実施形態の緊急情報送信システム100を購入した際に、あるいはこの緊急情報送信システム100が搭載された車両を購入した際に、利用者の指示によって登録処理がなされるものとする。また、音声認識処理を行う毎に、特徴量格納部24に格納されている特徴量が更新されるようにしてもよい。
【0022】制御部26は、緊急情報の送信、特定キーワードの設定、特定話者を判定するために必要な特徴量の設定等、緊急情報送信装置1全体の制御を行う。例えば、キーワード判定部18によって緊急情報の送信指示がなされ、かつ、特定話者判定部22によって入力音声が特定話者に対応するものであると判定された場合に、制御部26は、自車の現在位置に関する情報(緯度、経度等)をナビゲーション装置4から取得し、この現在位置を含む緊急情報データを通信制御部28に出力する。通信制御部28は、制御部26から入力された緊急情報データを所定の通信フォーマットに変換して移動体電話3に出力する。この結果、所定の緊急情報が移動体電話3を介して外部の情報センタ等に向けて送信される。なお、本実施形態では、ナビゲーション装置4によって、マップマッチング処理等が行われて求められた自車の現在位置が取得されており、自車の正確な現在位置を緊急情報に含ませて送信することができる。
【0023】ショックセンサ30は、例えば、加速度センサ等により実現されており、事故等の発生により通常走行時では加わらないような過度の衝撃が車両に与えられた場合に生じる異常振動を検出して、検出信号を制御部26に向けて出力する。上述したように、ショックセンサ30から検出信号が入力された場合に、制御部26は、アンプ12のゲインを高く設定することによってマイクロホン2による集音範囲を変更し、助手席や後部座席等の搭乗者が発生した音声を集音できるようにする。また、制御部26は、ショックセンサ30から検出信号が入力され、さらにキーワード判定部18から緊急情報の送信指示が出力された場合には、特定話者判定部22による判定結果に関わらず、所定の緊急情報の送信動作を行う。したがって、事故の発生等により車両に何らかの異常状態が生じた場合には、車両内の助手席や後部座席のいずれの位置からでも緊急情報の送信を行うための特定キーワードを入力することができる。
【0024】送信用スイッチ32は、緊急情報の送信指示を行うための押しボタンスイッチであり、運転席から手が届く範囲内の目立たない位置に設置されている。利用者によって送信用スイッチ32が押下されると、その旨の信号が制御部26に出力されて直ちに緊急情報の送信動作が開始される。
【0025】バックアップ電源34は、事故等によって車両に搭載されたバッテリ(図示せず)からの電力供給が停止したり、強盗等によってバッテリとの間の接続線が切断されたりした際に、緊急情報送信装置1の各部に対して電力を供給する。このバックアップ電源34を備えることにより、バッテリからの電力供給が停止した場合においても、緊急情報送信装置1の動作状態を維持することができるので、緊急情報の送信を確実に行うことができる。
【0026】GPS受信機36は、複数のGPS衛星から送られてくる電波を受信して、3次元測位処理あるいは2次元測位処理を行って車両の絶対位置および方位を計算し(車両方位は現時点における自車位置と1サンプリング時間ΔT前の自車位置とに基づいて計算する)、これらを測位時刻とともにナビゲーション装置4に出力する。
【0027】表示部38は、利用者による操作状況等を表示するものであり、例えば、液晶表示装置(LCD)によって構成されている。音声出力部40は、制御部26から入力される音声データに基づいてアナログの音声信号を生成し、スピーカ42に出力する。例えば、緊急情報の送信を行うための特定キーワードを登録する場合に、音声認識部14によって特定された認識文字列に対応する音声データが制御部26から出力され、この音声データに対応した音声信号が音声出力部40により生成される。スピーカ42は、音声出力部40から入力される音声信号に基づいて音声出力を行う。
【0028】また、図1に示すナビゲーション装置4は、DVD読取装置50、データバッファ52、自律航法センサ54、車両位置計算部56、ナビゲーション動作処理部58、表示装置60を含んで構成されている。
【0029】DVD読取装置50は、ナビゲーション動作処理部58によるデータ読み取り要求に基づいて、DVD(図示せず)に記録された地図データの読み取りを行う。DVD読取装置50によって読み出された地図データは、データバッファ52に格納される。
【0030】自律航法センサ54は、車両回転角度を相対方位として検出する振動ジャイロ等の角度センサと、所定走行距離毎に1個のパルスを出力する距離センサとを備えており、車両の相対位置および方位を検出して車両位置計算部56に出力する。車両位置計算部56は、自律航法センサ54、および緊急情報送信装置1内のGPS受信機36の各検出データに基づいて自車位置を計算するとともに、計算された自車位置が地図データの道路上にない場合には、自車位置を修正するマップマッチング処理を行い、自車の現在位置に関する情報をナビゲーション動作処理部58に出力する。
【0031】ナビゲーション動作処理部58は、所定のナビゲーション動作を行う。例えば、ナビゲーション動作処理部58は、自車位置計算部56から出力される自車の現在位置データに基づいて、データバッファ52から自車周辺の所定範囲の地図データを読み出して、自車位置周辺の地図情報や車両位置マーク等を表示するための描画データを作成する。また、経路誘導時であれば、ナビゲーション動作処理部58は、予め求められた誘導経路を地図情報上に重ねて表示したり、交差点通過時に交差点拡大図を表示したりするための描画データも作成する。表示装置60は、ナビゲーション動作処理部58から出力される描画データに基づいて、所定のナビゲーション画像(地図情報等)を表示する。
【0032】上述したGPS受信機36、自律航法センサ54、車両位置計算部56が車両位置検出手段に、音声認識部14、音声認識辞書格納部16が音声認識処理手段に、キーワード判定部18、キーワード格納部20がキーワード検出手段に、移動体電話3、制御部26、通信制御部28が緊急情報送信手段にそれぞれ対応している。また、特定話者判定部22、特徴量格納部24が特定話者判定手段に、マイクロホン2、アンプ12が集音手段に、ショックセンサ30が状態判定手段にそれぞれ対応している。
【0033】本実施形態の緊急情報送信システム100はこのような構成を有しており、次にその動作を説明する。初めに、緊急情報の送信指示を行うための特定キーワードを設定する手順について説明する。図3は、特定キーワードを登録する手順について示す流れ図である。
【0034】制御部26は、利用者によって操作部10が操作されて特定キーワードの登録を開始する旨の指示がなされたか否かを判定しており(ステップ100)、登録開始指示がなされると、利用者に対して、いずれの種類に属する特定キーワードを設定するかを選択させる(ステップ101)。上述した図2に示すように、本実施形態では、特定キーワードを(1)交通事故が起こった場合、(2)強盗等に襲われた場合、(3)緊急情報の送信動作を中止する場合、の3種類に分類して格納している。したがって、例えば、制御部26は、表示部38の画面上に「A:事故、B:強盗、C:送信中止」等の表示を行うことにより、特定キーワードの種類を利用者に選択させる。この選択動作は、例えば、操作部10に備わったカーソルキーを押下して表示部38の画面上に表示されたカーソルを移動させることにより行ってもよく、また、操作部10に英字キーを備えておき、いずれかの英字キーを利用者に押下させることにより行ってもよい。
【0035】特定キーワードの種類が選択され、マイクロホン2に対して特定キーワードに対応する音声が入力されると、制御部26は、入力音声に対応して音声認識部14から出力される認識文字列を取得し(ステップ102)、この認識文字列に対応する画像データおよび音声データを表示部38および音声出力部40にそれぞれ出力する。この結果、認識文字列に対応する画像が表示部38によって表示され、認識文字列に対応した音声がスピーカ42から出力される(ステップ103)。
【0036】次に、制御部26は、認識文字列を特定キーワードとして登録する旨の指示がなされたか否かを判定する(ステップ104)。具体的には、例えば、操作部10には「登録ボタン」や「キャンセルボタン」等が備わっており、利用者は、「登録ボタン」を押下することにより登録指示を行う。また、利用者は、画像表示および音声出力された認識文字列が自分が意図したものと異なっている場合には、「キャンセルボタン」を押下することにより、この認識文字列を特定キーワードとして登録しない旨の指示を行う。
【0037】特定キーワードとして登録する旨の指示がなされた場合には、ステップ104において肯定判断がなされ、制御部26は、認識文字列を上述したステップ101において選択された種類に属する特定キーワードとしてキーワード格納部20に格納する(ステップ105)。
【0038】次に、制御部26は、特定キーワードの登録を終了する旨の指示がなされたか否かを判定する(ステップ106)。登録終了指示がなされた場合には、制御部26は、特定キーワードの登録動作を終了する。また、登録終了指示がなされない場合には、上述したステップ101に戻り、特定キーワードの種類を選択する処理以降の動作が繰り返される。
【0039】また、特定キーワードとして登録しない旨の指示がなされた場合には、上述したステップ104において否定判断がなされ、制御部26は、認識文字列をキーワード格納部20に格納することなくステップ106に進み、特定キーワードの登録を終了する旨の指示がなされたか否かの判定以降の動作を行う。
【0040】このように、図3に示した手順を実行することにより、利用者によって任意に設定された特定キーワードが、上述した図2に示したようにキーワード格納部20に格納され、特定キーワードの登録が行われる。
【0041】次に、利用者の指示に応じて緊急情報の送信を行う際の緊急情報送信システム100の動作を説明する。図4は、緊急情報の送信を行う際の緊急情報送信システム100の動作手順を示す流れ図であり、主に、緊急情報送信装置1内の制御部26における動作が説明されている。
【0042】制御部26は、利用者(運転者)によって送信用スイッチ32が押下されて緊急情報の送信指示がなされたか否かを判定し(ステップ200)、送信指示がなされない場合には否定判断を行って、次に、ショックセンサ30からの検出信号の有無を調べることにより、過大な衝撃が検出されたか否かを判定する(ステップ201)。過大な衝撃が検出されない場合には、ステップ201において否定判断がなされ、次に制御部26は、音声入力に対応して、緊急情報の送信指示がキーワード判定部18から出力されたか否かを判定する(ステップ202)。送信指示が出力されていない場合には、ステップ200に戻り、送信用スイッチ32の押下による送信指示がなされたか否かの判定以降の動作が繰り返される。
【0043】また、音声入力に対応した緊急情報の送信指示が出力されている場合には、上述したステップ202において肯定判断がなされ、制御部26は、特定話者判定部22から出力される信号を調べることにより、特定キーワードを発声した話者が予め登録された特定話者であるか否かを判定する(ステップ203)。特定話者でないと判断された場合(ステップ203において否定判断がなされた場合)には、制御部26は、キーワード判定部18から出力された送信指示は、特定話者以外の者による入力音声に対応したものであって、不必要な送信指示であると判断し、ステップ200に戻る。
【0044】また、特定話者であると判断された場合(ステップ203において肯定判断がなされた場合)には、制御部26は、キーワード判定部18から緊急情報の送信中止指示が出力されているか否かを判定する(ステップ204)。送信中止指示が出力されずに所定時間(例えば、5秒間)が経過すると(ステップ205)、制御部26は、所定の緊急情報の送信動作を行う(ステップ206)。具体的には、制御部26は、キーワード判定部18から与えられる指示に対応して、特定キーワードの種類(AまたはB)に対応した所定のメッセージや自車の現在位置情報を含む緊急情報データを作成して通信制御部28に出力する。この結果、所定の緊急情報が移動体電話3を介して情報センタ等に送信される。
【0045】また、所定時間が経過する前(ステップ205において否定判断がなされている間)に、キーワード判定部18から送信中止指示が与えられた場合には、ステップ204において肯定判断が行われ、次に制御部26は、緊急情報の送信を中止してステップ200に戻り、送信用スイッチ32の押下による送信指示がなされたか否かの判定以降の動作を繰り返す。
【0046】また、過大な衝撃が検出された場合には、上述したステップ201において肯定判断がなされ、次に制御部26は、アンプ12のゲインを所定値だけ増加して設定する(ステップ207)。これにより、マイクロホン2の集音範囲が広く設定されることになり、助手席や後部座席の搭乗者によって発声された音声を集音することができるようになる。また、制御部26は、音声入力に対応して、緊急情報の送信指示がキーワード判定部18から出力されているか否かを判定する(ステップ208)。送信指示が出力されている場合には、上述したステップ204以降の動作が行われる。
【0047】また、音声入力に対応した送信指示が出力されていない場合には、ステップ208において否定判断がなされ、制御部26は、所定時間(例えば、5分間)が経過したか否かを判定する(ステップ209)。所定時間が経過していない場合には、制御部26は、ステップ208に戻って送信指示が出力されたか否かの判定以降の動作を繰り返す。また、所定時間が経過した場合には、ステップ209において肯定判断がなされ、制御部26は、ステップ200に戻って、送信用スイッチ32の押下による送信指示がなされたか否かの判定以降の動作を繰り返す。
【0048】なお、音声入力に対応した緊急情報の送信指示ではなく、送信用スイッチ32の押下による緊急情報の送信指示が行われた場合には、上述したステップ200において肯定判断がなされ、次に制御部26は、ステップ204の送信中止指示ありか否かの判定等を行うことなく直ちに、所定の緊急情報の送信動作を行う(ステップ206)。この場合には、緊急情報の発生原因は不明であるため、何らかの発生原因に基づく緊急事態が生じた旨を示す所定のメッセージとともに自車の現在位置情報を含む緊急情報データが作成されて通信制御部28に送られ、対応する所定の緊急情報が移動体電話3を介して情報センタ等に送信される。
【0049】このように、本実施形態の緊急情報送信システム100では、緊急情報の送信指示を行うための特定キーワードを予め設定してキーワード格納部20に格納しておき、入力音声に対して音声認識処理を行って得られた文字列の中に特定キーワードが含まれている場合に、特定キーワードの種類に応じた所定のメッセージや自車の現在位置を含む緊急情報を送信している。したがって、送信用スイッチ32を押下することが不可能な状況においても、特定キーワードを発声するだけで所定の緊急情報の送信を行うことができる。また、入力音声が予め登録された特定話者によって発せられたものであるか否かを判定し、入力音声が特定話者によって発せられ、かつ、入力音声に特定キーワードが含まれている場合にのみ所定の緊急情報を送信しているので、特定キーワードの内容を把握していない他の話者が会話中などに偶然に特定キーワードに該当する言葉を発した場合などにおいても、不必要な緊急情報の送信が行われることを防止することができる。
【0050】また、車両に対して過度の衝撃が与えられたか否かをショックセンサ30により検出しており、過度の衝撃が検出された場合には、アンプ12に設定するゲインの値を増加させることによりマイクロホン2の集音範囲を広く設定するとともに、入力音声が特定話者によるものでない場合でも緊急情報の送信を行うことができるようにしているので、事故発生時などに運転席が負傷して身動きが取りづらい状況などにおいても、代わりに助手席や後部座席の搭乗者が特定キーワードを発声することにより緊急情報の送信を行うことができる。
【0051】なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変形実施が可能である。例えば、上述した実施形態では、緊急情報送信システム100はナビゲーション装置4を含んで構成されていたが、このナビゲーション装置4を省略してもよい。この場合には、緊急情報送信装置1内の制御部26は、GPS受信機36から直接、車両位置情報を取得するようにすればよい。ナビゲーション装置4を省略することにより、緊急情報送信システムの低コスト化が可能となる。
【0052】また、上述した実施形態では、アンプ12のゲイン値を可変に制御することによりマイクロホン2の集音範囲を変更していたが、集音範囲を変更する方法はこれに限定されるものではなく、他にも種々の方法が考えられる。例えば、マイクロホン2を運転席付近だけでなく助手席付近や後部座席付近の所定位置にも設置しておき、通常は運転席付近のマイクロホン2だけを使い、ショックセンサ30により過度の衝撃が検出された場合には全てのマイクロホン2を使って集音することによって集音範囲を変更してもよい。また、マイクロホン2の指向性を制御することにより、通常は運転席付近から発声される音声のみを集音し、ショックセンサにより過度の衝撃が検出された場合には車両内の全ての座席付近から発声される音声を集音するようにして集音範囲を変更してもよい。
【0053】また、上述した実施形態では、車両に加わる過大な衝撃をショックセンサ30によって検出することにより事故が発生したか否かを判定していたが、事故発生の有無を判定する方法はこれに限定されるものではなく、他にも種々の方法が考えられる。例えば、エンジンがかけられた状態において、(1)オートマチックトランスミッション車であればミッション状態がニュートラル(N)およびパーキング(P)のいずれでもない場合、あるいは(2)マニュアルトランスミッション車であればミッション状態がニュートラル(N)でない場合で、かつ、車両の停止状態が所定時間(例えば、60秒間)以上継続した場合に、事故発生と判断するようにしてもよい。
【0054】また、上述した音声認識部14と特定話者判定部22は、実際の構成ではまとめて一つの機能ブロックとしてもよい。一般に、音声認識処理を行う際には、入力音声から種々の特徴量を抽出することにより音声区間の検出等の必要な処理を行っているが、この入力音声から種々の特徴量を抽出する動作が特定話者判定部22において行われる動作と重複しているため、特定話者であるか否かの判定を音声認識部14に行わせることにより構成を簡略化することができる。
【0055】
【発明の効果】上述したように、本発明によれば、音声認識処理を行って入力音声の内容に所定のキーワードが含まれているか否かを検出しているので、送信用スイッチを押下することが不可能な状況においても、所定のキーワードを発声するだけで車両の現在位置を含む緊急情報の送信を行うことができる。




 

 


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