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発明の名称 光配線層の製造方法、光配線層を用いた光・電気配線基板及び実装基板
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−249244(P2001−249244A)
公開日 平成13年9月14日(2001.9.14)
出願番号 特願2000−60603(P2000−60603)
出願日 平成12年3月6日(2000.3.6)
代理人
発明者 佐々木 淳 / 四井 健太 / 塚本 健人 / 石崎 守 / 市川 浩二 / 湊 孝夫
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】コアをクラッドで狭持し、前記コアに光の進行方向を変えるミラーを有する光配線層の製造方法において、クラッド上に分解性の樹脂からなる断面がテーパーを有する形状のパターンを形成し、次いでコア層を積層した後、前記パターンを分解・除去し、ミラーを形成する工程を具備することを特徴とする光配線層の製造方法。
【請求項2】前記樹脂が、熱分解性を有するとともに、前記パターンを加熱により分解・除去することを特徴とする請求項1に記載の光配線層の製造方法。
【請求項3】前記樹脂が、更に、感光性を有するとともに、前記パターンをフォトリソグラフィー法により形成することを特徴とする請求項1〜2に記載の光配線層の製造方法。
【請求項4】前記加熱を、コアのキュア工程で行うことを特徴とする請求項1〜3に記載の光配線層の製造方法。
【請求項5】前記ミラーに、反射膜を製膜することを特徴とする請求項1〜4に記載の光配線層の製造方法。
【請求項6】請求項1〜5に記載の製造方法により製造された光配線層を電気配線基板上に積層したことを特徴とする光・電気配線基板。
【請求項7】請求項6に記載の光・電気配線基板に光電変換素子および電気部品を実装したことを特徴とする実装基板。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光配線層、光配線と電気配線とが混在する光・電気配線基板、及び光・電気配線基板に光部品と電気部品とを実装した実装基板に関する。
【0002】
【従来の技術】より速く演算処理が行えるコンピュータを作るために、CPUのクロック周波数は益々増大する傾向にあり、現在では1GHzオーダーのものが出現するに至っている。この結果、コンピュータの中のプリント基板上の銅による電気配線には高周波電流の流れる部分が存在することになるので、ノイズの発生により誤動作を生じたり、また電磁波が発生して周囲に悪影響を与えることにもなる。
【0003】このような問題を解決するために、プリント基板上の銅による電気配線の一部を光ファイバー又は光導波路(以下、光配線という)に置き換え、電気信号の代わりに光信号を利用することが行われている。なぜなら、光信号の場合は、ノイズ及び電磁波の発生を抑えられるからである。
【0004】一般的にレーザーダイオードやフォトダイオードの光電素子はICやマルチチップモジュールと同じように基板表面に実装され、電子素子間も基板表面で結合し信号電送を行っている。しかしながら、このような光回路においては、ICの数が増加してくると光導波路を頻繁に交差させる必要が生じ、光導波路の光軸を光電素子とで一致させることが難しくなるという問題を抱えていた。
【0005】従って、高密度実装又は小型化の観点からは、光導波路が電気配線と同一の基板上で積層されている光・電気配線基板を作製することが望ましいが、光導波路の光軸をレーザーダイオードやフォトダイオードと光学的に結合させる為には、90°光路変換を実現することが要求される。
【0006】この90°光路変換に対しては、例えば本出願人による特願平11−112398号などで提案がされている。この中では光・電気配線基板の構造を述べているものの、その具体的な実現方法には言及されていなかった。また、一般的に光部品を基板に平行かつ光軸に垂直な方向で光路変換する位置あわせに関しては、物理的に光学部品を動作させながら位置あわせをおこなう等の操作が必要で、実装に多大な手間を伴うことになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、係る従来技術の状況に鑑みてなされたもので、高密度実装又は小型化が可能で、しかも光部品の実装が容易に行える光・電気配線基板用の光配線層の製造方法を提供することを課題とする。特に、基板に平行かつ光軸を垂直な方向に光路変換する為のミラー形成を容易にすることを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するために、まず請求項1に記載の発明は、コアをクラッドで狭持し、前記コアに光の進行方向を変えるミラーを有する光配線層の製造方法において、クラッド上に分解性の樹脂からなる断面がテーパーを有する形状のパターンを形成し、次いでコア層を積層した後、前記パターンを分解・除去し、ミラーを形成する工程を具備することを特徴とする光配線層の製造方法である。請求項2に記載の発明は、前記樹脂が、熱分解性を有するとともに、前記パターンを加熱により分解・除去することを特徴とする請求項1に記載の光配線層の製造方法である。請求項3に記載の発明は、前記樹脂が、更に、感光性を有するとともに、前記パターンをフォトリソグラフィー法により形成することを特徴とする請求項1〜2に記載の光配線層の製造方法である。請求項4に記載の発明は、前記加熱を、コアのキュア工程で行うことを特徴とする請求項1〜3に記載の光配線層の製造方法である。請求項5に記載の発明は、前記ミラーに、反射膜を製膜することを特徴とする請求項1〜4に記載の光配線層の製造方法である。請求項6に記載の発明は、請求項1〜5に記載の製造方法により製造された光配線層を電気配線基板上に積層したことを特徴とする光・電気配線基板である。請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の光・電気配線基板に光電変換素子および電気部品を実装したことを特徴とする実装基板である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明に於ける分解性の樹脂とは、コア層の形成工程まではパターンとして存在し、その後の加熱等の外部からの刺激により分解される樹脂をいう。分解性の樹脂が熱分解性である場合は、280〜400℃程度の比較的低温で分解可能であることが好ましい。更に、分解性の樹脂は、パターニングの都合上、感光性樹脂を有していることが好ましい。感光性樹脂は、少なくとも感光性ポリマー若しくはオリゴマー、感光性モノマー(以下、感光性化合物という)、及び光重合開始剤を有する感光性の組成物で構成されていてもよい。なお、感光性化合物は感光性樹脂としての総量に対して10重量%以上含有していることが光感度の観点から好ましい。
【0010】感光性化合物としては、光溶解型及び光硬化型の2種類があり、前者の光溶解型としては以下のものが挙げられる。
1.ジアゾ化合物の無機塩や有機酸とのコンプレックス、キノンジアゾ類2.キノンジアゾ類を適当なバインダーポリマーと融合させた、フェノール、ノボラック樹脂のナフトキノン1、2−ジアジド−5−スルフォン酸エステル等である。
【0011】また、後者の光硬化型としては以下のものが挙げられる。
1.分子内に不飽和基などの官能基を1つ以上有するモノマー、ポリマー、オリゴマーのうち少なくとも1種類からなるもの2.芳香族ジアゾ化合物、芳香族アジド化合物、有機ハロゲン化合物などの感光性化合物3.ホルムアルデヒドとジアゾ系アミンとの縮合物などいわゆるジアゾ樹脂といわれるもの等である。
【0012】本発明においては、上記の全てを用いることが可能であるが、取り扱い性、寸法安定性といった基本的な要求に対する設計の容易性においては、後者の光硬化型が好ましい。
【0013】分子内に官能基を有する感光性モノマーの具体的な例としては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、sec−ブチルアクリレート、sec−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、アリルアクリレート、n−ペンチルアクリレート、ベンジルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、ブトキシトリエチレングリコールアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、グルシジルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、イソデキシルアクリレート、イソオクチルアクルレート、ラウリルアクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、メトキシエチレングリコールアクリレート、メトキシジエチレングリコールアクリレート、ステアリルアクリレート、アリル化シクロヘキシルジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、グリセロールジアクリレート、メトキシ化シクロヘキシルジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、トリグリセロールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、アクリルアミド、アミノエチルアクリレート、フェニルアクリレート、フェノキシエチルアクリレートベンジルアクリレート、1−ナフチルアクリレート、2−ナフチルアクリレート、ビスフェノールAジアクリレート、ビスフェノールA−エチレンオキサイド付加物のジアクリレート、ビスフェノールA−プロピレンオキサイド付加物のジアクリレート、チオフェノールアクリレート、ベンジルメルカプタンアクリレートなどのアクリレート類、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、m−メチルスチレン、クロロメチルスチレン、ヒドロキシメチルスチレンなどのスチレン類、また、これらの芳香環中の水素原子の一部もしくは全てを臭素原子、ヨウ素原子、ヨウ素、塩素或いはフッ素に置換したもの、及び上記化合物の分子内のアクリレートの一部もしくは全てをメタクリレートに変えたもの、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、1−ビニル−2−ピロリドンなどが挙げられる。
【0014】本発明ではこれらを1種単独でも良いが2種以上を併用することが出来る。更に、上記以外とは別に不飽和カルボン酸などの不飽和酸を加えることにより、露光後の現像性を向上することができる。不飽和酸の具体的な例としては、アクリル酸、メタアクリル酸、マレイン酸、フタル酸、ビニル酢酸、イタコン酸、クロトン酸またはこれらの酸無水物などが挙げられる。
【0015】一方、分子内に官能基を有する感光性ポリマーやオリゴマーとしては、前述のモノマーの内少なくとも1種類を重合して得られた、分子内に官能基を1つ以上有するポリマーやオリゴマーである。或いは、官能基を有さないポリマーやオリゴマーの側鎖または分子末端に官能基を付加させたものなどを用いることができる。また、加えて分子内に少なくともアクリル酸アルキルあるいはメタクリル酸アルキルを含むことで、より好ましくはメタクリル酸メチルを少なくとも含むことによって、パターン解像性と加熱に工程での熱分解性の両者を満たす良好な感光性樹脂として用いることができる。
【0016】上記好ましい官能基は、エチレン性不飽和基を有するものであるが、具体的なエチレン性不飽和基としては、ビニル基、アリル基、アクリル基、メタクリル基などを挙げることができる。
【0017】このような官能基をポリマーやオリゴマーに付加させる方法は、ポリマー或いはオリゴマー中のメルカプト基、アミノ基、水酸基やカルボキシル基に対して、グリシジル基やイソシアネート基を有するエチレン性不飽和化合物や、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドまたはアクリルクロライドを付加反応させて作る方法がある。
【0018】また、グリシジル基やイソシアネート基を有するエチレン性不飽和化合物やアクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドまたはアリルクロライドは、ポリマー中のメルカプト基、アミノ基、水酸基やカルボキシル基に対して0. 1〜0. 7モル当量付加させることが望ましい。0. 1モル当量未満では現像許容幅が狭いうえ、パターンエッジの切れが悪く成りやすく、また、0. 7モル当量より大きい場合は、未露光部の現像液溶解性が低下し易い。
【0019】また、不飽和カルボン酸などの不飽和酸を共重合することにより、感光後の現像性を更に向上させることができる。不飽和酸の具体的な例としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、ビニル酢酸、イタコン酸、クロトン酸またはこれらの酸無水物などが挙げられる。
【0020】こうして得られた側鎖にカルボキシル基等の酸性基を有するポリマーやオリゴマーの酸価は60〜150の範囲が好ましい。酸価が60未満もしくは150を越えると現像許容幅が狭いうえ、パターンエッジの切れが悪くなりやすい。また、150を越えた場合は塗布膜の硬度が低下しやすい傾向にあり均一な膜厚が得られ難くなる傾向にある。
【0021】更にバインダーとして、メタクリル酸エステル共重合体、アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸エステル−メタクリル酸エステル共重合体、ブチルメタクリレート樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、α−メチルスチレン共重合体などの非感光性の樹脂を加えてることが可能である。このようにして、分子内に官能基を有する感光性ポリマーやオリゴマーを得る。
【0022】また感光性モノマーは感光性ポリマーやオリゴマーに対して0. 05〜10倍用いることが好ましい。10倍を越えると感光性樹脂としての光硬化後の膜硬度が低下してしまうからであり、0. 05倍未満では未露光部の現像液への溶解性が不良となりやすい。
【0023】本発明においては、略45°傾いた形状で感光性樹脂を露光によってパターニングする為に、必要に応じて平行光を斜めから照射するが、寸法精度に優れたミラーパターン形成のために場合によっては紫外線吸収剤が添加できる。
【0024】光源からの紫外線が感光性樹脂中で散乱し余分な部分まで光硬化し、露光マスク通りのパターンができず、マスク以外の部分を精度良く現像できないことがある。これは紫外光の散乱によりフォトマスクの遮光部分にまでまわり込むことで生じる為に、紫外線吸収剤を添加することによって散乱光のまわり込みがを回避でき、優れた精度でパターンを形成できる。
【0025】紫外線吸収剤としては波長280から500nmの範囲で高いUV吸収係数を有するものが好ましく、有機系染料を好ましく用いることができる。有機系染料としてアゾ系染料キノリン系染料、アミノケトン系染料、キサンテン系染料、p−アミノ安息香酸系染料、トリアジン系、ベンゾフェノン系、などが使用できる。有機系染料は吸光剤として添加されるが、加熱・分解工程でも効率良く熱分解され未加熱・分解成分が残存せずミラー形状への影響を回避できるので好ましい。
【0026】紫外線吸収剤の添加量は感光性化合物に対して0. 05から20重量%が好ましい。0. 05重量%未満では添加効果が低く、高精細パターンを得る効果が少ない。20重量%を越えると紫外線吸収効果が大きくなりすぎて、現像時に膜が剥がれやすくなり高精細なパターンを得られない。
【0027】本発明において用いられる感光性樹脂中には、必要に応じて光重合開始剤、増感剤、増感補助剤、重合禁止剤、可塑剤、増粘剤、有機溶媒、酸化防止剤などの添加剤成分が加えられる。
【0028】光重合開始剤の具体的な例として、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4, 4−ビス(ジメチルアミン)ベンゾフェノン、4, 4−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、α−アミノアセトフェノン、4, 4−ジクロロベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4−メチルジフェニルケトン、ジベンジルケトン、フルオレノン、2, 2−ジエトキシアセトフェノン、2, 2−ジメトキシ−2−フェニル−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、p−t−ブチルジクロロアセトフェノン、チオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、ベンジル、ベンジルジメチルケタノール、ベンジル−メトキシエチルアセタール、ベンゾイン、アントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、アントロン、4−アジドベンザルアセトフェノン2, 6−ビス(p−アジドベンジリデン)シクロヘキサノン、ミヒラーケトン、ナフタレンスルホニルクロライド、キノリンスルホニルクロライド、N−フェニルチオアクリドン、4、4−アゾビスイソブチロニトリル、ジフェニルジスルフィド、トリフェニルホルフィン、カンファーキノン、四臭素化炭素、及びエオシン、メチレンブルーなどの光還元性の色素とアスコルビン酸、トリエタノールアミンなどの還元剤の組み合わせが挙げられる。本発明ではこれらを1種または2種以上使用することができる。
【0029】さらに、光重合開始剤は感光性有機成分に対して、通常5〜30重量%の範囲で用いることができる。光重合開始剤が0. 1重量%以下であると光感度が得られなく、また30重量%以上であると露光部の残膜量が小さくなる傾向になるからである。
【0030】増感剤は感度を向上させるために添加される。増感剤の具体例としては、2,3−ビス(4−ジエチルアミノベンザル)シクロペンタン、2, 6−ビス(4−ジメチルアミノベンザル)シクロヘキサノン、2, 6−ビス(4−ジメチルアミノベンザル)−4−メチルシクロヘキサノン、ミヒラーケトン、4, 4−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4−4−ビス(ジメチルアミノ)カルコン、p−ジメチルアミノシンナミリデンインダノン、2−(p−ジメチルアミノフェニルビニレン)イソナフトチアゾル、N−フェニル−N−エチルエタノールアミン、N−フェニルエタノールアミン、N−トリルジエタノールアミン、N−フェニルエタノールアミン、ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、などが挙げられる。本発明ではこれらを1種又は2種以上使用することができる。なお、増感剤の中には光重合開始剤としても使用できるものがある。
【0031】増感剤を感光性樹脂に添加して用いる場合は、その添加量は感光性樹脂に対して0. 1〜30重量%であることが好ましい。増感剤の添加量が少なすぎれば感度向上に対する効果がなく、また添加量が多すぎると露光部の残膜率は小さくなる傾向になる。
【0032】可塑剤としては、例えばジメチルフタレート、ジオクチルフタレート、ポリエチレングリコール、グリセリン等を利用できる。
【0033】感光性樹脂は塗布工程に於いて溶液の粘度を調整したい場合に、有機溶媒を加えて行うことができる。具体的な有機溶媒としては、メチルエチルケトン、ジオキサン、アセトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、イソブチルアルコール、イソプロピルアルコール、テトラヒドロフラン、ジメチルスルフォキシド、γ−ブチロラクトンなどが挙げられる。また、これらの有機溶媒は単独あるいは2種以上を併用して用いることができる。
【0034】次に、感光性を有する熱分解性の樹脂を用いた場合の光導波路を形成する製造方法について、図1を用いて説明する。
【0035】まず初めに、支持体1上にエポキシ樹脂、ポリイミド、ポリカーボネート、重水素化ポリフルオロMA、重水素化PMMAなどのポリマー導波路のクラッド層をスクリーン印刷、バーコート、ローラーコート、スピンコート、アプリケータなどで塗布し200℃〜400℃で加熱乾燥し、膜厚20μm程度のクラッド2を形成する(図1(a)参照)。
【0036】次いで、分解性の樹脂を同様な方法で塗布する。厚みは後に形成するコア3と同等以上であることが好ましく、具体的な数値として挙げると5〜100μmの範囲になる。
【0037】感光性を有する熱分解性の樹脂を100重量%とした際の好ましい組成範囲を以下に例示する。
(a)感光性ポリマーと感光性モノマー;70〜95重量%(b)光重合開始剤;(a)に対して5〜30重量%(c)紫外線吸収剤;(a)に対して0. 01〜1重量%である。この範囲であると露光時に於いて紫外線による光硬化反応が十分に促進する為、現像時における露光部の膜強度が高く、優れた解像度を有するミラー用パターンが形成できる。
【0038】また、必要に応じて光重合促進剤、分散剤、チキソトロピー剤を添加し、混合物のスラリーとする。所定の組成になるように調整されたスラリーはホモジナイザなどの攪拌機で均質に撹拌混合し作製する。
【0039】スラリーの粘度は有機溶媒および可塑剤、チキソトロピー剤、レベリング剤などの添加割合によって適宜調整されるが、その範囲は100〜30万cpsである。
【0040】次にこのような分解性の樹脂をクラッド2上に塗布し70℃〜120℃で20〜60分加熱し、溶剤類を蒸発させてフォトリソグラフィ法により、フォトマスクを介して紫外線照射で光硬化させる。この際使用される活性光源としては、紫外線、電子線、X線などが挙げられるが、紫外線が好ましく具体的な光源としては高圧水銀灯、低圧水銀灯、ハロゲンランプ、殺菌灯などを用いる。露光条件は、塗布した樹脂の厚さにより適宜設定しするが、10〜300mJ/ cm2 の露光量で問題の無いことが多く、斜め照射の為に場合によってはプリズムなどの光学部品を用いてもよい。尚、パターン形状自体は45°の傾斜を有していれば特に制約を受けないが、効率よく光信号を結合させる為コア3とのアライメントはこの工程で行うことが要求される。
【0041】次に現像液を用いて露光されていない未硬化領域を除去し、断面がテーパーを有する形状のミラー用パターン11を形成する。現像は浸漬法やスプレー法にて行うことが好ましく、現像液としては前記感光性樹脂の混合物が溶解できる有機溶媒、アルカリ水溶液を用いることができる。特に、樹脂中に酸性基を持つ化合物が存在する場合、炭酸ナトリウム水溶液、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カルシウム水溶液などの金属アルカリ水溶液、若しくはモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド、トリメチルベンジルアンモニウムヒドロキサイドなどを用いることができる(図1(b)参照)。
【0042】この工程の後に、コア用の高屈折率導波路材料を全面に塗布し、上部にコアエッチング用のレジストパターンを積層した後、酸素プラズマ等でエッチングを行い矩形柱状又は円筒状のコア形状になるようエッチングし、レジスト除去を行う。この際、分解性の樹脂上のコア材もエッチング除去される(図1(c)参照)。
【0043】ここで、コア3のパターニングにはエッチングの代わりに、分解性の樹脂をミラー用に45°傾斜させるばかりでなく、矩形柱状又は円筒状になるようパターニングしておき、ここへコア材を充填しても良い。その場合、アッシング、ポリッシング等の方法で感光性樹脂上に付着したコア材を除去することが望ましい。
【0044】こうしてコア3のパターニングが終了した後に、分解性の樹脂からなるパターンを大気中で加熱すると、有機成分である感光性ポリマー、感光性モノマーなどの反応性成分およびバインダー、光重合開始剤、紫外線吸収剤、更には増感剤、増感補助剤、可塑剤、増粘剤、有機溶媒などは熱分解し、テーパーを有するミラー形状を有したコア3がクラッド上に残ることになる(図1(d)参照)。分解性の樹脂が加熱・分解温度条件が300℃〜400℃の低温分解性であれば、コア3の加熱キュアの工程で感光性樹脂を分解除去し、工程短縮を図っても良い。
【0045】この後、必要に応じて、45°傾斜したコアパターンに選択的にアルミニウム、クロム、白金、金、銀、銅、ニッケル、ジルコニウム等の金属薄膜を選択的に蒸着しミラー7を形成する(図1(e)参照)。
【0046】最後に、上部クラッド2を積層形成し、光配線層が完成する(図1(f)参照)。
【0047】その後、光配線層を他の電気配線基板等上へ転写し、スルーホール等を形成して光・電気配線基板を製造する。尚、光配線9を転写せずに直接電気配線基板等に順次形成する方法も勿論可能であり、この場合は分解性の樹脂を順テーパーに略45°傾斜させてパターニングすることになる。
【0048】このようにして製造した光・電気配線基板の表面に、複数の光電変換素子および電気部品の実装を行い、実装基板を製造した。その断面図を図2に示す。
【0049】本発明に係る光・電気配線基板8は、シリコンウエハー、ガラス基板、或いはプリント基板、マルチチップモジュールなどの導体層13、スルーホール14等の電気配線が行われた電気配線基板14上に、クラッド2の内部に狭持された矩形柱又は円筒状のコア3がまず形成されている。そして、その上部に光電変換素子(発光素子、受光素子)4及びCPU、メモリ等の電気部品5が搭載されている。あるいは、光電変換素子4の所に、光電変換素子とCPU等の電気回路を組み込んだチップ4’を搭載してもよい。コア3はクラッド2よりも高い屈折率を有しており、光は主にコア3の部分を伝搬する。即ち、コア3とその近傍のクラッド2が光配線9となる。
【0050】光ファイバネットワークからのロジック光信号6は末端コネクタを通過して、光配線9の一端に入射する。光信号6は光配線9中のミラー7により反射され、開口部10から出現し、光電変換素子(発光素子、受光素子)4で電気信号に変換される。或いは、末端コネクタからの光信号6は光電変換素子4のパッケージ内を通過し、他の光電変換素子4へ向けて出射される場合もある。
【0051】光電変換素子4の光信号6の受光は、光配線9に対して略45°傾いたミラー7で反射させることで、可能になる。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば光配線層にミラーを形成する際にマイクロ加工機等で物理的に傾斜を形成する等の方法に比べ、効率よく光信号を結合でき、また化学的に傷の全くないミラーを大量に製造できる。
【0053】これによって、滑らかな鏡面が実現でき、シングルモード導波路やマルチモード導波路の何れにおいても光パワーの損失が少ないミラーを有した光配線層、光・電気配線基板、実装基板を提供することができる。




 

 


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