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発明の名称 カラーフィルタの製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−215323(P2001−215323A)
公開日 平成13年8月10日(2001.8.10)
出願番号 特願2000−24258(P2000−24258)
出願日 平成12年2月1日(2000.2.1)
代理人
発明者 平山 茂 / 須田 廣伸 / 斉藤 純一
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】連続したシート状基材上に剥離層を形成し、該剥離層上に複数色からなる着色層を形成する転写シート形成工程と、該転写シートの着色層上に接着剤層を形成する接着剤層形成工程と、該転写シートの接着剤層側に透明基材を重ねる工程と、該接剤着層を硬化させる工程と、該連続したシート状基材を剥離する工程とからなるカラーフィルタの製造方法において、上記透明基材を重ねる工程より前に、上記着色層の欠陥検査を行うことを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
【請求項2】前記欠陥検査として、設定された大きさ、若しくは光学濃度差を基準とする欠陥検出を前記複数色からなる着色層の各色毎に行い、欠陥部分を有する又は無欠陥部分のみを有する複数色からなる着色層の前記転写シートにおける位置情報を記録し転写装置に伝達することによって、無欠陥部分のみを有する複数色からなる着色層側のみに前記透明基材を重ねる工程以降の工程を行うことを特徴とする請求項1記載のカラーフィルタの製造方法。
【請求項3】前記連続したシート状基材の剥離層を形成する面上に、光沢化処理を行ったのち剥離層を形成することを特徴とする請求項1、又は請求項2記載のカラーフィルタの製造方法。
【請求項4】前記連続したシート状基材と前記剥離層との間に、無彩色、若しくは高明度の色に着色された下引き層を形成することを特徴とする請求項1、請求項2、又は請求項3記載のカラーフィルタの製造方法。
【請求項5】前記剥離層上に着色層を形成する前に、前記剥離層を無彩色、若しくは高明度の色に着色する工程を行うことを特徴とする請求項1、請求項2、又は請求項3記載のカラーフィルタの製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置(以下LCDという)に使用されるカラーフィルタ(以下CFという)の製造方法に関わり、さらに詳細には、アルカリ現像型の感光性着色組成物から形成されたカラーフィルタパターンを、転写法によって透明基材上に形成することを特徴とする転写方式カラーフィルターの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】上記LCDでカラー画像表示を行うために、赤(R)、緑(G)、青(B)の光の三原色の分光特性を有するカラーフィルタを用いる方法が広く採用されており、そのカラーフィルタとしては、染色法や顔料分散法、または印刷法等によって、有機顔料や有機染料で着色された樹脂層を、ストライプ状やマトリックス状に微細配列して、透明基材上に設けたものが用いられている。(M.Tani,et al:”LCD Color Filters:Characteristics and Future Issues”,SID 95 SEMINAR LECTURE(1995)等参照)
しかし、染色法のカラーフィルターは、可染性の樹脂膜のパターン化工程と染色工程を別工程で行う必要があり、各色の染色後に次色染色用の防染処理も必要となるため、工程が煩瑣となり、自動化しにくいという欠点があった。
【0003】近年、着色層となる樹脂自体に顔料等の着色材を混入分散し、その樹脂自体も感光性樹脂化して、カラーフィルタの作成工程を簡略化することが行われている。この方法では、着色材を混合分散した感光性着色組成物をガラス等の透明基材に均一な厚さに塗布し、露光装置でパターン露光することで露光部分と非露光部分とで溶媒に対する溶解性に差異をもたせ後、現像と言われている選択的溶解によって、所望パターン状の着色層を形成する方法である。この方法によれば、染色法に比べて工程が簡便であり、自動化した生産ラインでカラーフィルタを作製し易いと言う利点がある。しかし、この方法も、ガラス等の透明基材の一枚毎に赤(R)、緑(G)、青(B)等の所定色数の着色層を繰り返し形成することでカラーフィルタを作製していることには変わりはなく、まだ工程が煩瑣である。
【0004】上記の煩瑣な工程から脱却し、生産効率よくカラーフィルタを製造する方法として、ガラス等の透明基材とほぼ同じ値の熱膨張係数を有する金属シート等を転写シート基材とするロール状の連続した中間転写媒体(以下転写シートと言う)を用いて、塗布工程の効率化や、ガラス等の透明基材の大型化(多面付け)に伴う製造設備の大型化を避けることが可能となる転写方式によるカラーフィルタの製造方法が提案されている。(特開平7−294717号公報他)
【0005】この転写方式の製造方法によれば、赤(R)、緑(G)、青(B)等の所定色数を繰り返し形成する工程は、ガラス等の透明基材の一枚毎に対してではなく、ロール状の連続した転写シート基材に対して、連続して各工程の操作を行えることから、生産効率を向上させることが可能となる。また、必要なサイズ(例えば、モニタ用途の20インチサイズ)の着色層を転写シートとして形成後、必要とされる大型サイズ(例えば、モニタ用途の20インチサイズを多面付けしたサイズ)の透明基材に多面付け転写して、カラーフィルタを製造することにより、着色層のパターン化に関連する設備の小型化を図れることから、設備費の低減や、露光時の困難さの低減(マスク−基材間アライメント精度の維持、露光量均一性の維持等)が可能である。
【0006】一方、従来のLCDの製造におけるように、複数の駆動電極板(例えば、モニタ用途の20インチサイズ)を多面付けした大型サイズの透明基材(大型ガラス基材)に対応して、着色層(20インチサイズ)を多面付けした大型ガラス基材を作製し、この両大型ガラス基材を貼り合わせてLCDを製造する方法をとる際に、大型ガラス基材への着色層の形成を大型ガラス基材上へ直接に形成するとなると、その製造装置である感光性着色組成物を大型ガラス基材に均一厚に塗布するコーター装置、マスクから所用のパターン形状を露光する露光装置、未露光部を除去する現像装置などのパターニング設備も必然的に大型となる。
【0007】また、大型ガラス基材の使用に伴い、搬送及び取り扱い装置の大型化や複雑化、工程中破損時の損害の大きさ等、その他の問題も付随して発生する。これらに起因するカラーフィルタの歩留まりの低下が、相乗的にLCDの収率を悪化させ、高コスト化の原因となりうる。
【0008】更に、大型ガラス基材上の駆動電極と、大型ガラス基材上の着色層とは、貼り合わせ時に高い対向位置合わせの精度が要求されるので、着色層の形成には高い位置精度が要求される。大型ガラス基材に着色層や遮光層を多面付けして形成する場合には、多面の着色層毎に高い位置精度を維持して形成することが不可欠であるが、基材の温度膨張による寸法変化や不均一な変動などによる位置精度への影響があることから、位置精度の達成には困難が伴う。
【0009】この問題に対して、前述のように、連続した転写シート上に必要なサイズ(例えば、モニタ用途の20インチサイズ)の着色層を形成するには、必要なサイズに適応するコーター装置、露光装置、現像装置など小型のパターニング設備で十分であり、転写シートの取り扱いが容易となるので良好な歩留まりを維持することにも効果的である。
【0010】さらに、小型の露光装置は、露光範囲内での均一光量の保持と、露光時間短縮のための高照度化とを両立することが比較的容易である。また、露光時に、カラーフィルタを構成する各色に対応する露光マスクと、転写シートとの相互の位置調整を行う際、CCDカメラ等で双方の基材のアライメントマークを読み取り、見当合わせを行う自動調整機構も小型なもので十分であり、その位置精度の維持が容易となる利点を持つ。
【0011】しかし、これら利点の一方で、転写シートを用いたカラーフィルタの製造方法においては、着色層の欠陥検査に問題を含んでいる。
1)例えば、連続する金属シートなどの不透明な基材上に形成される着色層では、従来法で実施されるガラス基材上の着色層の抜き取り検査のような、工程途中での検査、すなわち、透明基材へ転写される前の着色層の欠陥検査は難しいと言う欠点である。
2)また、例えば、着色組成物を透明プラスチックのシート状透明基材上へ連続塗布する場合には、その塗布工程で塗布されたフィルムを裏面から照明し、目視や検査装置で塗布物の欠陥検査が可能だが、不透明な基材に於いては、裏面からの照明による検査が困難であるといった欠点である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】以上に述べたように、転写シートとして形成した連続したシート状基材上の着色層を、大型ガラス基材との間に接着剤層を介して、加圧密着、光照射し、接着剤層を硬化させシート状基材を剥離して着色層を大型ガラス基材に形成させる転写方法によるカラーフィルタの製造方法は、従来の大型ガラス基材の一枚毎に着色層を形成させるカラーフィルタの製造方法よりも、生産効率が高く、転写までの設備が小型で済む等の利点はあるが、一方で、シート状基材上への感光性着色組成物の塗布層や、転写される前の着色層の欠陥検出が困難であると言う欠点がある。
【0013】しかし、転写シート上の着色層で異物やムラ等の欠陥を有するものを、大型ガラス基材に転写し、製品形態のカラーフィルタとする事は、結局、欠陥不良品を製造する事になるので、製造収率は低下してコスト高となることは避けられず、転写方式によるカラーフィルタ製造の利点を生かすことが出来ない。そこで、本発明の課題とするところは、転写方式によるカラーフィルタの製造方法の利点である生産効率の高さ、小型のカラーフィルタ製造設備による設備費の低さ、及びこれらが相乗した低コスト性を生かして、製造収率の低下、コスト高を回避し廉価にカラーフィルタを製造することのできる転写方式によるカラーフィルタの製造方法を提供することにある。また、上記転写される前の着色層の欠陥検出を容易に行うことができるカラーフィルタの製造方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、連続したシート状基材上に剥離層を形成し、該剥離層上に複数色からなる着色層を形成する転写シート形成工程と、該転写シートの着色層上に接着剤層を形成する接着剤層形成工程と、該転写シートの接着剤層側に透明基材を重ねる工程と、該接剤着層を硬化させる工程と、該連続したシート状基材を剥離する工程とからなるカラーフィルタの製造方法において、上記透明基材を重ねる工程より前に、上記着色層の欠陥検査を行うことを特徴とするカラーフィルタの製造方法である。
【0015】また、本発明は、上記発明によるカラーフィルタの製造方法において、前記欠陥検査として、設定された大きさ、若しくは光学濃度差を基準とする欠陥検出を前記複数色からなる着色層の各色毎に行い、欠陥部分を有する又は無欠陥部分のみを有する複数色からなる着色層の前記転写シートにおける位置情報を記録し転写装置に伝達することによって、無欠陥部分のみを有する複数色からなる着色層側のみに前記透明基材を重ねる工程以降の工程を行うことを特徴とするカラーフィルタの製造方法である。
【0016】また、本発明は、上記発明によるカラーフィルタの製造方法において、前記連続したシート状基材の剥離層を形成する面上に、光沢化処理を行ったのち剥離層を形成することを特徴とするカラーフィルタの製造方法である。
【0017】また、本発明は、上記発明によるカラーフィルタの製造方法において、前記連続したシート状基材と前記剥離層との間に、無彩色、若しくは高明度の色に着色された下引き層を形成することを特徴とするカラーフィルタの製造方法である。
【0018】また、本発明は、上記発明によるカラーフィルタの製造方法において、前記剥離層上に着色層を形成する前に、前記剥離層を無彩色、若しくは高明度の色に着色する工程を行うことを特徴とするカラーフィルタの製造方法である。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について説明する。本発明によるカラーフィルタの製造方法においては、シート状基材上に形成された着色層の欠陥検査を行い、無欠陥の着色層のみを透明基材上に転写することによって、欠陥を含んだカラーフィルタが製造される確率をゼロに近づけることが可能となるものである。これは、カラーフィルタとして使用不能となるレベルの欠陥がある着色層が高価な材料であるガラス等の透明基材に転写されることにより、透明基材も使用不可となってしまうことを回避するものであり、これにより廉価にカラーフィルタを製造することができるものとなる。
【0020】また、本発明によるカラーフィルタの製造方法においては、シート状基材上に形成された着色層の欠陥検出の際、シート状基材上の剥離層として選定した素材による着色や、転写シートの透明若しくは不透明基材による着色や乱反射によって生じる、欠陥検出のための反射光量の低下に起因する検査信号中の雑音の増加や、乱反射光による見かけ欠陥の増加等のために、欠陥検出が困難となることや、欠陥判別誤差の発生を防止する効果をもたらすものである。
【0021】図1は、本発明における転写シートの一実施例を示す断面図である。図1に示すように、転写シート(10)は、連続したシート状基材(1)上に剥離層(2)、及び着色層(7)が順次形成されたものである。(3)、(4)、(5)、(6)は、各々着色層(7)を構成する着色パターン(赤)、着色パターン(緑)、着色パターン(青)、着色パターン(黒)を示している。
【0022】本発明におけるシート状基材(1)は、高い効率でカラーフィルタの製造を行うため、転写を連続して行えるようにロール状の形態のものを用いている。また、剥離層(2)の形成や、感光性着色組成物の塗布、ベークや転写等のカラーフィルタ製造工程に耐久性を有すると共に、形成した着色層(7)を透明基材へ転写する工程に於いて、転写時の寸法精度を維持する上から、透明基材と近似した熱膨張率であることが望ましい。さらに、着色層の転写後は、剥離層の除去、洗浄等の再生工程によって再利用できることが、コスト面から望ましい。
【0023】上記の条件を満足するシート状基材としては、LCD用のガラス透明基材が熱膨張率40×10-7/℃程度の低膨張率ガラスであることから、ほぼ同等の熱膨張率(40×10-7/℃程度)を有する金属である鉄〜ニッケル合金、例えば42合金(ニッケル42重量%、残部鉄)、アンバー(ニッケル36重量%、マンガン微量、残部鉄)等の不透明な金属基材が適当である。これらの金属板または金属箔は、各工程内での取り扱い性から、板厚は0.15mm以下、望ましくは0.06mm〜0.09mmである。さらに、鉄〜ニッケル合金は、空気中で錆びにくく、保存性が良い点からも繰り返し使用に適当である。
【0024】シート状基材(1)を光沢化する手段としては、基材の材質にもよるが、例えば、上記の不透明な金属基材を用いた場合には、基材上にニッケルやクロム、銀等の金属光沢を有する金属を、電解、若しくは無電解メッキする方法や、バフ研磨やラップ研磨、電解研磨等を施す方法が挙げられ、これらの方法を単独で若しくは組み合わせて行うことで不透明な金属基材の表面の光沢化が可能である。
【0025】剥離層(2)は、着色層(7)の形成に用いる感光性着色組成物の有機溶剤に耐性を有する高分子膜であり、シート状基材(1)との良好な密着性を有すると共に、着色層の形成工程に於いて着色層を剥離させない密着性と、シート状基材を剥離する工程に於いては、着色層との密着力が転写される接着剤層へ接着力よりも低く設定されることが必要である。また、転写シート(10)の表面平滑化効果、及び転写に際してガラス等の透明基材と転写シートとの密着性維持のために弾性と柔軟性を有することが転写適性から望ましい。また、剥離層としては表面が不活性で膜硬度は高いことが望ましい。
【0026】具体的には水溶性樹脂として、カゼイン、ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース等が挙げられる。また、溶剤可溶性樹脂としては、着色層の形成に用いる感光性着色組成物の溶剤と異なる溶剤系で使用されるアクリル系樹脂や、酢酸ビニル系樹脂、また弾性のある樹脂としてポリウレタン樹脂、各種ゴム系樹脂が挙げられるが、これらの樹脂に限定されるものではない。さらに、剥離性を向上させる目的でシリコーン系、フッ素系界面活性剤を添加することも有効であり、さらに、剥離層の機能を強化させる目的で、剥離性を強化する硬化剤や、転写シート基材との密着性と柔軟性を向上させる低融点の各種樹脂等を添加させても良い。剥離層の膜厚としては、10μm以上100μm以下が好ましい。
【0027】剥離層(2)を形成する前に、下引き層(図示せず)を形成しておくことも可能である。下引き層は、シート状基材(1)と良好な密着性を有すると共に、剥離層とも良好な密着性を有することが必要なので、剥離層と近似した樹脂系を使用することが望ましく、水溶性樹脂のカゼイン、ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース等、溶剤可溶性樹脂のアクリル系樹脂や、酢酸ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂等が挙げられる。
【0028】剥離層(2)、あるいは下引き層を無彩色、若しくは高明度の色に着色する方法としては、酸化亜鉛や酸化チタン、酸化アルミニウム、硫酸パリウム等の白色顔料や、硫化亜鉛等の灰色系顔料を混合して分散するか、黄色やオレンジ色等の染料によって染色すれば良い。この時、顔料の混合や染料の染色は、剥離層、あるいは下引き層の機能を阻害しない範囲で、転写シート上の着色層の欠陥検査に十分な光学濃度が得られる混合量や、染色条件で行うことが必要となる。
【0029】複数色からなる着色層としては、例えば、赤(R)、緑(G)、青(B)の3色からなるものがあげられ、各色の間にブラックマトリックス(着色パターン(黒)(6))を形成することは好ましい。着色層を形成する感光性着色組成物は、必要な複数色の顔料若しくは染料、アルカリ可溶性樹脂、エチレン性不飽和基を有する光重合性化合物、光重合開始剤をその構成成分としている。着色剤として使用される顔料若しくは染料は、カラーフィルタとして必要な各色、赤色、緑色、青色、黒色各々の色調を有する物を適宜選定し、アルカリ可溶性樹脂及び、光重合性化合物と混合して用いる。各色の顔料や染料の分光特性を補正し、要求される分光特性に近似させるため、必要に応じて、青色顔料に紫色顔料を混合したり、緑色顔料に黄色顔料を混合することで分光特性を調整する。
【0030】一般に、染料の方が、カラーフィルタとして要求される分光特性と近似した分光特性を有するが、着色材としての要求される耐光性や耐薬品性等の耐久性を考慮すると顔料の使用が望ましい。青色顔料としてはフタロシアニン系顔料が、緑色顔料としてはグリーン化させたフタロシアニン系顔料が、赤色顔料としてはアントラキノン系顔料が、黒色顔料としてはカーポンブラックが一般に用いられる。これらは顔料便覧等に記載された公知の顔料が使用可能である。これらは、カラーフィルタ用顔料として必要な分光特性内で、適切な透明度と着色力を有し、耐熱性などの耐久性を兼ね備えていることが望ましく、また、感光性着色組成物としても、適切な粘度特性や塗布適性などが発現するよう、樹脂分等との相性を考慮して選定する。
【0031】本発明に使用可能なアルカリ可溶性樹脂としては、(メタ)アクリル酸を含む(メタ)アクリル系樹脂、ロジン系樹脂あるいはマレイン酸系樹脂などが用いられる。ただし、アルカリ不溶性の樹脂でも、感光性着色組成物の不揮発分中の10重量%以下、好ましくは5重量%以下となるように処理量を制限すれば、現像性への影響は少ない。(メタ)アクリル樹脂は、アクリル酸とメタクリル酸及びそれらのエステルのモノマーの単体あるいは混合物の共重合体で、60モル%以下のスチレン、酢酸ビニル、無水マレイン酸等のラジカル重合性のモノマーとの共重合体も含まれる。しかし、多官能モノマーとの共重合体のように、三次元架橋されたポリマーは溶解性が劣るため本発明には適さない。上記マレイン酸樹脂としては、酸価40〜160のものが用いられるが、酸価80以上のものが着色組成物としたときのアルカリ現像適性上から好ましい。
【0032】アルカリ現像に際しては、現像液として炭酸ソーダ、苛性ソーダ等の水溶液が使用され、ジメチルベンジルアミン、トリエタノールアミン等の有機アルカリを用いることもできる。また、消泡剤や界面活性剤を添加しても良い。
【0033】本発明に使用される光重合性化合物は、フリーラジカル付加重合が可能な、または架橋可能なエチレン性不飽和基を有する化合物であって、1以上のエチレン性不飽和基、例えば、ビニル基またはアリル基を有するモノマー、オリゴマー、または末端または側鎖にエチレン性不飽和基を有するポリマーである。その例としては、アクリル酸及びその塩、アクリル酸エステル類、アクリルアミド類、メタクリル酸及びその塩、メタクリル酸エステル類、メタクリルアミド類、無水マレイン酸、マレイン酸エステル類、イタコン酸エステル類、スチレン類、ビニルエーテル類、ビニルエステル類、N−ビニル複素環類、アリルエーテル類、アリルエステル類及びこれらの誘導体をあげることができる。
【0034】好ましくは、多官能アクリルモノマーやオリゴマーとして、(メタ)アクリル酸、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、ビニルアセテート、N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、スチレン、酢酸ビニル、各種アクリルビニル酸エステル、各種メタクリル酸エステル、アクリロニトリル、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートのカプロラクトン付加物のヘキサ(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレートプレポリマーなどが挙げられる。
【0035】本発明に使用される光重合開始剤としては、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン等のアセトフェノン系光開始剤、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルジメチルケタール等のベンゾイン系、ベンゾフェノン系光開始剤、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド等のベンゾフェノン系光開始剤、チオキサンソン、2−クロルチオキサンソン、2−メチルチオキサンソン、イソプロピルチオキサンソン、2,4−ジイソプロピルチオキサンソン等のチオキサンソン系光開始剤、2,4,6−トリクロロ−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−トリル)−4、6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ピペニル−4、6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−−ビス(トリクロロメチル)−6−スチリルs−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(ピペロニル)−6−トリアジン、2,4−トリクロロメチル(4’−メトキシスチリル)−6−トリアジンなどのトリアジン系光開始剤及びカルバゾール系光開始剤、イミダゾール系光開始剤等の化合物などを用いることが可能である。
【0036】上記光開始剤は単独あるいは2種以上混合して用いるが、増感剤として、α−アシロキシムエステル、アシルフォスフィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシレート、ベンジル、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアンスラキノン、4,4’−ジエチルイソフタロフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン等の化合物も用いることができる。
【0037】感光性着色組成物を製造する際、着色顔料をアルカリ可溶性樹脂、及び多官能アクリルモノマーに分散する手段としては、三本ロールミル、二本ロールミル、サンドミル、ニーダー等の各種分散手段を使用できる。また、これらの分散を良好とするために、適宜、各種界面活性剤、顔料の誘導体等の分散助剤を添加しても良い。分散助剤は、顔料の分散に優れ、分散後の顔料の再凝集を防止する効果が大きいので透明性に優れたカラーフィルタが得られる。一般的に顔料分散剤と称される化合物、例えば、界面活性剤、顔料誘導体、樹脂型分散剤などが使用可能である。
【0038】上記、感光性着色組成物を連続したシート状基材の剥離層上に塗布する方法としては、混合/分散された感光性着色組成物の粘度特性に合致する方法を選択して行えば良く、高粘度の場合はロールコート法、リップコータ法等で、低粘度の場合にはスプレーコート法、ダイコート法、グラビアコート法等、塗布平坦性が良好な方法を選択して用いれば良い。
【0039】また、必要ならば、感光性着色組成物に於ける着色顔料の分散性を向上させるため、及び、塗布膜厚を調整するために、溶剤を加えて粘度を調整しても良い。溶剤としては、例えば、シクロヘキサノン、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エチルベンゼン、エチレングリコールジエチルエーテル、キシレン、エチルセロソルブ、メチル−nアミルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテルトルエン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、イソブチルケトン、石油系溶剤等が挙げられ、単独もしくは混合して用いられる。
【0040】図2は、本発明によるカラーフィルタの一実施例を示す断面図である。図2に示すように、カラーフィルタ(11)は、透明基材(9)上に接着剤層(8)、及び着色層(7)が形成されたものである。図1に示す転写シート(10)上に形成された着色層(7)を、透明基材(9)上に転写する際に使用する接着剤層(8)の材料となる接着剤は、無溶剤型接着剤が好ましく、例えば、重合に必要なエチレン性不飽和基と、アルカリ現像に必要なカルボキシル基を有するアルカリ可溶性樹脂と、希釈モノマー、光増感剤及び添加剤から構成されるものがあげられる。接着剤は、透明基材への接着性と、着色層を転写シートから転写させる接着力とを両立させる接着力特性と、未硬化部分がアルカリ現像可能な特性を有していることが必要である。
【0041】エチレン性不飽和基とカルボキシル基を有するアルカリ可溶性樹脂は、感度の面から二重結合当量が3000以下であることが必要であり、カルボキシル基はアルカリ現像性の点から、樹脂酸価として50〜150の範囲で必要である。酸価50以下では現像性が低下し、現像カス残りを起こしたり、エッジの切れが低下する。また、酸価150以上では現像時に膨潤してしまい、きれいなパターンが得られないという問題がある。また、その樹脂の分子量は1000〜100000の範囲が適当であり、分子量が1000以下では感度低下をきたし100000以上では現像性が低下する。
【0042】上記樹脂としては、グリシジルメタクリレート(GMA)のようなグリシジル基とエチレン性不飽和基を有するモノマーのアクリル系共重合体に、アクリル酸の様なエチレン性不飽和基とカルボキシル基を有するモノマーを付加した後、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸の酸無水物を付加させた物や、アクリル酸のようなエチレン性不飽和基とカルボキシル基を有するモノマーのアクリル系共重合体にGMAのようなグリシジル基とエチレン性不飽和基を有するモノマーを付加した樹脂が挙げられる。また、フェノールノボラック樹脂やクレゾールノボラック樹脂、ビスフェノールタイプ等のエポキシ樹脂にアクリル酸の様なエチレン性不飽和基を有するカルボン酸を付加した後、無水フタル酸、テトラヒドロ無水物を付加させた物も使用できる。
【0043】希釈モノマーとしては、硬化時に発泡等を起こさないよう、その沸点が200℃以上あることと、貼り合わせ時の作業性のため、適当な粘度まで希釈出来ることが必要であり、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート等の多官能モノマー、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート等の3官能モノマー、1,6ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート等の2官能モノマー、フェノキシエチルアクリレート、トリシクロデシルアクリレート、イソボニルアクリレート、ウラリルアクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、2−アクリロイルオキシエチルモノフタレート等の単官能モノマー、水酸基を2個以上有するポリオール化合物、イソシアネート化合物及び水酸基を有する(メタ)アクリレートからなるウレタンアクリレートやエポキシアクリレート等が挙げられ、これらを適宜組み合わせて使用できる。
【0044】光増感剤としては、特に制限はなく、ベンゾフェノン、ジエチルアミノベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸メチル、ベンゾインイソプロピルエーテル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、ベンジルジメチルケタール、チオキサントン、ジエチルチオキサントン、2−メチル{4−(メチルチオ)フェニル}−2−モルフォリノ−1−プロパノン、等が挙げられ、その添加量は樹脂と希釈モノマーの総量に対し、0.1〜20重量部が好ましい。
【0045】添加剤としては、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル等の重合防止剤、シランカップリング剤、チタンカップリング剤等の接着性付与剤、エポキシ樹脂・ポリオール・メラミオン樹脂等の熱硬化成分等が挙げられ、この成分がないと、耐水性が低下する。その添加量は樹脂中のカルボン酸に対し、1/2等量以上の添加が好ましい。
【0046】図3は、本発明におけるシート状基材(1)上に形成された着色層(7)の欠陥を検査する欠陥検査装置の主要部を示す説明図である。図3に示すように、欠陥検査装置は、照明部(25)、画像入力部(21)、及び画像処理部(22)で構成されている。
【0047】照明部(25)は、例えば、キセノンランプのような着色層(7)を照明するものであり、画像入力部(21)は、CCDラインセンサやCCDカメラ等であり、照明部によって必要な明るさに照明された各色の着色パターンを読みとり、画像処理部(22)で各色の着色パターン毎の比較や、標準パターンとの比較することによって異物等の欠陥を検出する装置や、同様に読みとった各色のカラーフィルタパターンの平均化処理やデジタルフィルタ処理、2次微分処理等を施してた後、欠陥検出領域を設定した閾値との比較から、ムラを検出する装置等であり、検出する欠陥の種類に応じて、各種の欠陥検出アルゴリズムを有する検査装置である。また、欠陥が検出されたシート状基材上の着色層の転写シートにおける、その位置情報を転写装置に伝達し、転写を行わせない処理が必要となる。
【0048】
【実施例】以下に、本発明の実施例を挙げて詳細に説明する。
<実施例1>(工程1)連続したシート状基材として、0.11mmの圧延42合金(ニッケル42重量%、残部鉄)板を選定し、下記組成からなる剥離層用塗液を三本ロールで混練して調製し、ダイコータで塗布後、温風乾燥して層厚90μmの剥離層が形成された転写シート製作した。
<剥離層用塗液の組成> デスモヘン651 (バイエル社製) 1.2重量部 デスモジュールN−75(バイエル社製) 1.0重量部 酸化亜鉛 SAZEX#2000 (堺化学(株)製) 0.1重量部 フッ素系界面活性剤フロラードFC−170 (住友スリーエム(株)製) 0.005重量部【0049】
(工程2)
<アルカリ可溶性樹脂の調製> メタクリル酸ブチル 55重量部 メタクリル酸メチル 20重量部 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 15重量部 アクリル酸メチル 10重量部を、シクロヘキサノンを溶媒として共重合させ、アルカリ可溶性樹脂が40重量部、溶媒が60重量部の比率になるよう調製した。
【0050】
<感光性着色組成物の調製> アルカリ可溶性樹脂 10重量部 多官能オリゴエステルアクリレート ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 5重量部 光重合開始剤 トリクロロメチルS−トリアジン 0.5重量部 希釈溶剤 シクロヘサキノン 45重量部 着色顔料(各色) 5重量部各色顔料は、以下のカラーインデックス(C.I.)ナンバーで示されたものを使用する。
赤色:C.I.赤色顔料177 緑色:C.I.緑色顔料36及びC.I.黄色顔料139 (9重量部:1重量部)
青色:C.I.青色顔料15 黒色:C.I.黒色顔料7上記の各組成物を混合した後、ビーズミル分散機で練肉して、顔料が十分に分散された良好な分光特性を有する各色の感光性着色組成物を調製した。
【0051】(工程3)まず、黒色の感光性着色組成物を、剥離層が形成された連続するシート状(ロール状に巻き取った物)の42合金板上を巻き出し、均一な膜面となるようにダイコータで塗布した後、70℃20分間相当の静置乾燥となるよう調整された乾燥炉を通過させ、黒色の感光性着色組成物層を形成した。得られた感光性着色組成物層の厚みは約1.5μmで全面一様な膜厚を有し、表面状態は平滑であった。
【0052】次に、縦240μm×幅80μmの開口部と線幅6μmの枠部分の繰り返しパターンが、黒色パターン(ブラックマトリクス)となるよう形成されたマスクを、上記感光性着色組成物層に近接させ、超高圧水銀灯により露光量400mJ/cm2 の条件で露光した。露光後、温度20℃のアルカリ現像液を噴出圧力1.5kg/cm2 でスプレー現像を30秒行い、未露光部位の感光性着色組成物層を除去した。現像処理後の転写シート10を水切り、乾燥させた後、150℃20分間相当の加熱硬膜処理をした。硬膜後のパターン化された感光性着色組成物層の厚みは約1.3μmであった。
【0053】同様にして製作された赤色、緑色、青色の各色感光性着色組成物を、順次、ブラックマトリクスが形成されたシート状基材上へ、塗工、乾燥、露光、加熱の各処理を行い着色層を形成した。
【0054】(工程4)シート状基材上に形成された着色層を、ライン状の細い照明光となるよう形成されている光ファイバを通したキセノンランプ光で斜めから照明し、真上に置かれたCCDラインセンサで、順次、着色パターンを取り込んで欠陥検査を行った所、CCDラインセンサからの出力信号は、赤色、緑色、青色の各部分とも1.0V以上の値で、後の欠陥抽出の画像処理に十分な信号レベルを保持しており、ノイズによる検出誤差の無い異物欠陥検査とムラ検査が可能であった。
【0055】
(工程5)
ブチルメタクリレート 3重量部 アロニックスM−305(東亞合成化学工業(株)製) 2重量部 アロニックスM−400(東亞合成化学工業(株)製) 5重量部 光重合開始剤イルガギュアー907 (チバガイギー社製) 0.2重量部を混合して製作された光硬化型接着剤を、上記着色層が形成されたシート状基材上に、ロールコーターで3μmの厚さに塗布し、無溶剤型接着剤層を形成した。
【0056】(工程6)転写装置にて、上記着色層の上に無溶剤型接着剤層が形成された転写シートの内、欠陥の無いを着色層をガラス基材(米国コーニング社製1737(商品名))の所定の位置と貼り合わせ、加圧ローラで加圧し無溶剤型接着剤層を1μmの厚さにした後、露光装置で着色パターン1cm周囲まで、金属マスクを介在させて紫外光で600mJ/cm2 の露光を行い無溶剤型接着剤層を光硬化させた。さらに、剥離部でシート状基材を剥離させ、着色層を剥離層の部分から剥離させて光硬化させた接着剤層に転写させた。その後、ガラス基材を高圧スプレーでアルカリ溶液で現像し、未硬化の無溶剤型接着剤層を除去して、表面が平滑で異物やムラ欠陥の無い良好なカラーフィルタを得た。
【0057】<実施例2>(工程1)連続したシート状の不透明基材として、0.11mm圧延42合金(ニッケル42重量%、残部鉄)板を選定し、硫酸ニッケル、塩化ニッケルと硼酸からなるワット浴に浸漬し、2A/dm2 の条件で5分間のニッケルメッキを行い、約2μmのニッケル層を表面に形成した。さらに、下記組成からなる剥離層用塗液を三本ロールで混練して調製し、ダイコータで塗布後、温風乾燥して層厚90μmの剥離層が形成された転写シート製作した。
<剥離層用塗液の組成> デスモヘン651 (バイエル社製) 1.2重量部 デスモジュールN−75(バイエル社製) 1.0重量部 酸化亜鉛 SAZEX2000 (堺化学(株)製) 0.1重量部 フッ素系界面活性剤フロラードFC−170 (住友スリーエム(株)製) 0.005重量部【0058】
(工程2)
<アルカリ可溶性樹脂の調製> メタクリル酸ブチル 55重量部 メタクリル酸メチル 20重量部 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 15重量部 アクリル酸メチル 10重量部を、シクロヘキサノンを溶媒として共重合させ、アルカリ可溶性樹脂が40重量部、溶媒が60重量部の比率になるよう調製した。
【0059】
<感光性着色組成物の調製> アルカリ可溶性樹脂 10重量部 多官能オリゴエステルアクリレート ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 5重量部 光重合開始剤 トリクロロメチルS−トリアジン 0.5重量部 希釈溶剤 シクロヘサキノン 45重量部 着色顔料(各色) 5重量部各色顔料は、以下のカラーインデックス(C.I.)ナンバーで示されたものを使用する。
赤色:C.I.赤色顔料177 緑色:C.I.緑色顔料36及びC.I.黄色顔料139 (9重量部:1重量部)
青色:C.I.青色顔料15 黒色:C.I.黒色顔料7上記の各組成物を混合した後、ビーズミル分散機で練肉して、顔料が十分に分散された良好な分光特性を有する各色の感光性着色組成物を調製した。
【0060】(工程3)まず、黒色の感光性着色組成物を、剥離層が形成された連続するシート状(ロール状に巻き取った物)の42合金板上を巻き出し、均一な膜面となるようにダイコータで塗工した後、70℃20分間相当の静置乾燥となるよう調整された乾燥炉を通過させ、黒色の感光性着色組成物層を形成した。得られた感光性着色組成物層の厚みは約1.5μmで全面一様な膜厚を有し、表面状態は平滑であった。
【0061】次に、縦240μm×幅80μmの開口部と線幅6μmの枠部分の繰り返しパターンが、黒色パターン(ブラックマトリクス)となるよう形成されたマスクを、上記感光性着色組成物層に近接させ、超高圧水銀灯により露光量400mJ/cm2 の条件で露光した。露光後、温度20℃のアルカリ現像液を噴出圧力1.5kg/cm2 でスプレー現像を30秒行い、未露光部位の感光性着色組成物層を除去した。現像処理後の不透明基材を水切り、乾燥させた後、150℃20分間相当の加熱硬膜処理をした。硬膜後のパターン化された感光性着色組成物層の厚みは約1.3μmであった。
【0062】同様にして製作された赤色、緑色、青色の各色感光性着色組成物を、順次、ブラックマトリクスが形成された不透明基材上へ、塗工、乾燥、露光、加熱の各処理を行い、着色パターンを形成した。
【0063】(工程4)不透明基材上に形成された着色パターンを、ライン状の細い照明光となるよう形成されている光ファイバを通したキセノンランプ光で斜めから照明し、真上に置かれたCCDラインセンサで、順次、着色パターンを取り込んで欠陥検査を行った所、CCDラインセンサからの出力信号は、赤色、緑色、青色の各部分とも1.0V以上の値で、後の欠陥抽出の画像処理に十分な信号レベルを保持しており、ノイズによる検出誤差の無い異物欠陥検査とムラ検査が可能であった。
【0064】
(工程5)
ブチルメタクリレート 3重量部 アロニックスM−305(東亞合成化学工業(株)製) 2重量部 アロニックスM−400(東亞合成化学工業(株)製) 5重量部 光重合開始剤イルガギュアー907 (チバガイギー社製) 0.2重量部を混合して製作された光硬化型接着剤を、上記着色層が形成されたシート状基材上に、ロールコーターで3μmの厚さに塗布し、無溶剤型接着剤層を形成した。
【0065】(工程6)転写装置にて、上記着色層の上に無溶剤型接着剤層が形成された転写シートの内、欠陥の無いを着色層をガラス基材(米国コーニング社製1737(商品名))の所定の位置と貼り合わせ、加圧ローラで加圧し無溶剤型接着剤層を1μmの厚さにした後、露光装置で着色パターン1cm周囲まで、金属マスクを介在させて紫外光で600mJ/cm2 の露光を行い無溶剤型接着剤層を光硬化させた。さらに、剥離部でシート状基材を剥離させ、着色層を剥離層の部分から剥離させて光硬化させた接着剤層に転写させた。その後、ガラス基材を高圧スプレーでアルカリ溶液で現像し、未硬化の無溶剤型接着剤層を除去して、表面が平滑で異物やムラ欠陥の無い良好なカラーフィルタを得た。
【0066】<実施例3>連続したシート状の不透明基材として、0.11mmの圧延42合金(ニッケル42重量%、残部鉄)板を選定し、下記の要領で下引き層を表面に形成した。
塗液;PVA500N (ユニオン化学工業(株)製) (鹸化度99、重合度500) 15重量部 水 85重量部 酸化亜鉛SAZEX#2000 (堺化学(株)製) 1重量部を混合し、三本ロールで混練して下引き層の塗液とした。この塗液をダイコータで塗工後温風乾燥して下引き層を形成した。
【0067】さらに、下記の要領で膜厚10μmの剥離層を下引き層上に形成した。
塗液;PVA500N (ユニオン化学工業(株)製) (鹸化度99、重合度500) 15重量部 水 85重量部 重クロム酸アンモニウム 0.9重量部を混合して剥離層用の塗液とした。この塗液をダイコータで塗工後温風乾燥して剥離層を形成した後、紫外線を1J/cm2 照射し、さらに、無水クロム酸の4%水溶液に浸漬後温風乾燥して硬化された剥離層を形成した。
【0068】以下の工程は実施例1と同様に行い、着色層が形成された転写シートを製作した。
【0069】実施例1の工程4に於ける装置と同様の装置で、転写シートの着色層の欠陥検査を行った所、CCDラインセンサからの出力信号は、赤色、緑色、青色の各部分とも1.0V以上の値で、後の欠陥抽出の画像処理に十分な信号レベルを保持しており、ノイズによる検出誤差の無い異物欠陥検査と、ムラ検査が可能であった。
【0070】<比較例1>実施例1の工程1の剥離層に於いて、高明度の白色顔料である酸化亜鉛を除いた組成で剥離層を形成した。他の工程は実施例1と同様に行って着色層が形成された転写シートを製作した。
【0071】実施例1の工程4に於ける装置と同様の装置で、転写シートの着色層の欠陥検査を行った所、剥離層の着色(褐色)によるCCDラインセンサの出力信号の低下が観察され、赤色は1.0V以上と実施例1と同等の値が得られたが、緑色、青色の各部分とも1.0V以下であり、特に、青色は0.1V程度と低い出力信号で、ノイズの多い物であった。異物欠陥検査はノイズによる検出誤差が多く、欠陥と見えない部分も検出する疑似欠陥も多く見られた。ムラ検査でもノイズによる影響が見られ、ムラの検出が困難であった。
【0072】欠陥検査を行った転写シートから、着色層をガラス基材に転写させてカラーフィルタを製作したが、異物欠陥とムラのあるカラーフィルタが、高い確率で含まれており、転写前の欠陥検査の効果が著しく減少していることが判明した。
【0073】
【発明の効果】本発明は、連続したシート状基材上に剥離層を形成し、該剥離層上に複数色からなる着色層を形成する転写シート形成工程と、該転写シートの着色層上に接着剤層を形成する接着剤層形成工程と、該転写シートの接着剤層側に透明基材を重ねる工程と、該接剤着層を硬化させる工程と、該連続したシート状基材を剥離する工程とからなるカラーフィルタの製造方法において、上記透明基材を重ねる工程より前に、上記着色層の欠陥検査を行うので、転写方式によるカラーフィルタの製造方法の利点である生産効率の高さ、小型のカラーフィルタ製造設備による設備費の低さ、及びこれらが相乗した低コスト性を生かして、製造収率の低下、コスト高を回避し廉価にカラーフィルタを製造することのできる転写方式によるカラーフィルタの製造方法となる。
【0074】また、本発明は、上記カラーフィルタの製造方法において、前記連続したシート状基材の剥離層を形成する面上に、光沢化処理を行ったのち剥離層を形成、あるいは前記連続したシート状基材と前記剥離層との間に、無彩色、若しくは高明度の色に着色された下引き層を形成、あるいは前記剥離層上に着色層を形成する前に、前記剥離層を無彩色、若しくは高明度の色に着色する工程を行うので、前記転写される前の着色層の欠陥検出を容易に行うことができるカラーフィルタの製造方法となる。




 

 


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