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発明の名称 大面積導波路フィルム及びその製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−74951(P2001−74951A)
公開日 平成13年3月23日(2001.3.23)
出願番号 特願平11−246108
出願日 平成11年8月31日(1999.8.31)
代理人 【識別番号】100068021
【弁理士】
【氏名又は名称】絹谷 信雄
【テーマコード(参考)】
2H047
【Fターム(参考)】
2H047 KA03 PA02 PA15 PA21 PA28 QA05 TA00 TA43 
発明者 井本 克之
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 プラスチックフィルム上に略矩形断面形状のフォトブリーチング用の高屈折率のコア層が所望間隔でアレイ状に形成され、該高屈折率のコア層の両側面にフォトブリーチング用の低屈折率のクラッド層が形成され、該低屈折率のクラッド層及び上記コア層の上に低屈折率の上部クラッド層が形成され、上記プラスチックフィルムの下面及び上記上部クラッド層の上面にUV光反射層か、あるいはUV吸収層が形成されていることを特徴とする大面積導波路フィルム。
【請求項2】 上記コア層の屈折率よりも高い屈折率を有するプラスチックフィルムと上記コア層との間に低屈折率の下部クラッド層が設けられている請求項1に記載の大面積導波路フィルム。
【請求項3】 上記コア層は2個以上のアレイ状に形成されている請求項1または2に記載の大面積導波路フィルム。
【請求項4】 上記UV反射層か、あるいは上記UV吸収層は上記プラスチックフィルム内及び上記上部クラッド層内に含まれている請求項1から3のいずれかに記載の大面積導波路フィルム。
【請求項5】 上記プラスチックフィルムの端面側のコア層の少なくとも一方の端面側には45°ミラーが形成されている請求項1から4のいずれかに記載の大面積導波路フィルム。
【請求項6】 上記45°ミラー近傍のフォトブリーチング用のコア層及びクラッド層の屈折率が略連続的な分布を有する請求項5に記載の大面積導波路フィルム。
【請求項7】 上記コア層内に信号光が伝搬するように上記45°ミラーの下側から信号光を入射し、上記45°ミラーで反射させて上記コア層内を伝搬させ、その伝搬した信号光を上記プラスチックフィルムの反対側の端面から光フィルタを介して受光回路でモニタしつつ、上記45°ミラーの上側からUV光を照射し、上記受光回路でのモニタ光の強度が最大となった状態で上記UV光をオフにするようにした請求項6に記載の大面積導波路フィルム。
【請求項8】 上記プラスチックフィルム上のコア層内に信号光が伝搬するように45°ミラーの下側から信号光及びUV光を入射し、上記45°ミラーで反射させて上記コア層内を伝搬させ、伝搬した信号光を上記プラスチックフィルムの反対側の端面から光フィルタを介して受光回路でモニタし、そのモニタ光が最大となった状態で上記UV光をオフにするようにした請求項6に記載の大面積導波路フィルム。
【請求項9】 プラスチックフィルム上にフォトブリーチング用のポリマ層を形成する工程と、該ポリマ層上にフォトマスクを介してUV光を照射して略矩形断面形状の高屈折率のコア層を所望間隔でアレイ状に形成し、該コア層の両側面を低屈折率のポリマからなるクラッド層に形成する工程と、該クラッド層及び上記コア層の上に上部クラッド層を形成する工程と、上記プラスチックフィルムの下面、上記上部クラッド層の上面にUV光反射層か、あるいはUV吸収層を形成する工程とを備えたことを特徴とする大面積導波路フィルムの製造方法。
【請求項10】 上記プラスチックフィルムの屈折率が上記コア層の屈折率よりも高い場合、上記プラスチックフィルムと上記コア層との間に低屈折率の下部クラッド層を形成する請求項9に記載の大面積導波路フィルムの製造方法。
【請求項11】 上記UV光反射層か、あるいは上記UV光吸収層はプラスチックフィルム内及び上記上部クラッド層内に含まれるように形成する請求項9または10に記載の大面積導波路フィルムの製造方法。
【請求項12】 上記コア層の端面を有するプラスチックフィルムの少なくとも一方の端面側に45°ミラーを形成する請求項9から11のいずれかに記載の大面積導波路フィルムの製造方法。
【請求項13】 上記プラスチックフィルム上のコア層内に信号光が伝搬するように45°ミラーの下部のフィルム裏面側から信号光を入射させて該45°ミラーで反射させて上記コア層内を伝搬させ、その伝搬した信号光を上記プラスチックフィルムの反対側の端面から光フィルタを介して受光回路でモニタしつつ、上記45°ミラーの上面側からUV光を照射しつつ、上記受光回路でのモニタ光が最大となった状態で上記UV光をオフにすることにより上記コア層の屈折率を調節する請求項12に記載の大面積導波路フィルムの製造方法。
【請求項14】 上記プラスチックフィルム上のコア層内に信号光が伝搬するように45°ミラーの下部のフィルム裏面側から信号光及びUV光を入射させて上記45°ミラーで反射させて上記コア層内を伝搬させ、その伝搬した信号光を上記プラスチックフィルムの反対側の端面から光フィルタを介して受光回路でモニタし、そのモニタ光の強度が最大となった状態で上記UV光をオフにすることにより上記コア層の屈折率を調節する請求項12に記載の大面積導波路フィルムの製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大面積導波路フィルム及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、大容量の情報伝送として、多チャンネル並列光インターコネクションの研究が盛んに行われるようになってきた。この多チャンネル並列光インターコネクションを実現する上でのキー部品の一つとして、導波路フィルムがある。
【0003】この導波路フィルムは、多芯光コネクタと多チャンネル光素子アレイとの間を接続するための導波路フィルムである。
【0004】図7(a)は従来の導波路フィルムの外観斜視図であり、図7(b)は図7(a)の矢印A方向の部分矢視図であり、図7(c)は図7(a)の矢印B方向の部分矢視図である。
【0005】この導波路フィルム50は、ポリイミドフィルム51内に低屈折率のクラッド層53で覆われた高屈折率のコア層52が略矩形断面形状に所望間隔(250μm)Sでアレイ状に52−1、52−2のように配列されたものである。この導波路フィルム50の一方の端面側57には光ファイバアレイ54が接続され、他方の端面側58には発光ダイオード(あるいは半導体レーザ)またはフォトダイオードのアレイ55が配置されている。導波路フィルム50の他方の端面側58には45°ミラー56が形成され、発光ダイオード(あるいはフォトダイオード)のアレイ55との光結合を効率よく行わせるように構成されている。
【0006】図8は図7に示した導波路フィルムの製造工程図である。
【0007】プラスチックフィルム表面に下部クラッド層を形成する(ステップS1a)。下部クラッド層上にコア層を形成する(ステップS1b)。
【0008】コア層上にフォトレジスト膜を形成する(ステップS1c)。
【0009】そのフォトレジスト膜の上にフォトマスクを配置し、そのフォトマスクを介してUV光を照射してフォトレジスト膜を露光する(ステップS1d)。
【0010】そのフォトレジスト膜を現像し(ステップS1e)、フォトマスクに対応したフォトレジストパターンを形成し、このフォトレジストパターンを用いてコア層をドライエッチングする(ステップS1f)。
【0011】レジスト膜を除去する(ステップS1g)。
【0012】フォトレジストパターンに対応した略矩形断面形状のコア層パターンを形成する(ステップS1h)。
【0013】コア層パターンの上を覆うように上部クラッド層を形成する(ステップS1i)。
【0014】最後に導波路端面に45°ミラーを形成することにより導波路フィルムが得られる(ステップS1j)。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述した従来の導波路フィルムには以下のような問題がある。
【0016】(1) 製造工程が複雑で低コスト化が困難である。
【0017】(2) 大面積の導波路フィルムを製造するためには、大面積の膜形成装置、露光装置及びドライエッチング装置が必要である。しかし、これらの装置は非常に高価であり、結果的に導波路フィルムの価格に上乗せされて非常に高価なものとなる。
【0018】(3) 大面積対応の各種装置は面内の膜均一性、露光の均一性、ドライエッチングの均一性等がよくなく、結果的に導波路フィルムの性能を低下させる。従って大面積化に性能的な限界がある。現状のものは十数mm×十数mm程度の面積である。
【0019】(4) 生産性が低い。
【0020】(5) 導波路フィルム内のコア層と発光ダイオードまたはフォトダイオードとの光結合特性は、図9(a)、(b)に示すように、バラツキが大きく、また結合損失も大きい。なお、図9(a)は送信モジュール用のポリマ光導波路結合部品の挿入損失を示す図であり、図9(b)は受信モジュール用のポリマ光導波路結合部品の挿入損失を示す図である(桂:光インタコネクション,´99NTT−AT技術セミナー,NTTアドバンステクノロジ(株)(1999−6・14))。なお、両図において、横軸が挿入損失軸を示し、縦軸が数量軸を示し、各矢印が光の方向を示している。
【0021】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、製造が容易で低コストな大面積導波路フィルム及びその製造方法を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために本発明の大面積導波路フィルムは、プラスチックフィルム上に略矩形断面形状のフォトブリーチング用の高屈折率のコア層が所望間隔でアレイ状に形成され、高屈折率のコア層の両側面にフォトブリーチング用の低屈折率のクラッド層が形成され、低屈折率のクラッド層及びコア層の上に低屈折率の上部クラッド層が形成され、プラスチックフィルムの下面及び上部クラッド層の上面にUV光反射層か、あるいはUV吸収層が形成されているものである。
【0023】上記構成に加え本発明の大面積導波路フィルムは、コア層の屈折率よりも高い屈折率を有するプラスチックフィルムとコア層との間に低屈折率の下部クラッド層が設けられていてもよい。
【0024】上記構成に加え本発明の大面積導波路フィルムのコア層は2個以上のアレイ状に形成されているのが好ましい。
【0025】上記構成に加え本発明の大面積導波路フィルムは、UV反射層か、あるいはUV吸収層はプラスチックフィルム内及び上部クラッド層内に含まれているのが好ましい。
【0026】上記構成に加え本発明の大面積導波路フィルムは、プラスチックフィルムの端面側のコア層の少なくとも一方の端面側には45°ミラーが形成されていてもよい。
【0027】上記構成に加え本発明の大面積導波路フィルムは、45°ミラー近傍のフォトブリーチング用のコア層及びクラッド層の屈折率が略連続的な分布を有してもよい。
【0028】上記構成に加え本発明の大面積導波路フィルムは、コア層内に信号光が伝搬するように45°ミラーの下側から信号光を入射し、45°ミラーで反射させてコア層内を伝搬させ、その伝搬した信号光をプラスチックフィルムの反対側の端面から光フィルタを介して受光回路でモニタしつつ、45°ミラーの上側からUV光を照射し、受光回路でのモニタ光の強度が最大となった状態でUV光をオフにするようにしてもよい。
【0029】上記構成に加え本発明の大面積導波路フィルムは、プラスチックフィルム上のコア層内に信号光が伝搬するように45°ミラーの下側から信号光及びUV光を入射し、45°ミラーで反射させてコア層内を伝搬させ、伝搬した信号光をプラスチックフィルムの反対側の端面から光フィルタを介して受光回路でモニタし、そのモニタ光が最大となった状態でUV光をオフにするようにしてもよい。
【0030】本発明の大面積導波路フィルムの製造方法は、プラスチックフィルム上にフォトブリーチング用のポリマ層を形成する工程と、ポリマ層上にフォトマスクを介してUV光を照射して略矩形断面形状の高屈折率のコア層を所望間隔でアレイ状に形成し、コア層の両側面を低屈折率のポリマからなるクラッド層に形成する工程と、クラッド層及びコア層の上に上部クラッド層を形成する工程と、プラスチックフィルムの下面、上部クラッド層の上面にUV光反射層か、あるいはUV吸収層を形成する工程とを備えたものである。
【0031】上記構成に加え本発明の大面積導波路フィルムの製造方法は、プラスチックフィルムの屈折率がコア層の屈折率よりも高い場合、プラスチックフィルムとコア層との間に低屈折率の下部クラッド層を形成するのが好ましい。
【0032】上記構成に加え本発明の大面積導波路フィルムの製造方法は、UV光反射層か、あるいはUV光吸収層はプラスチックフィルム内及び上部クラッド層内に含まれるように形成するのが好ましい。
【0033】上記構成に加え本発明の大面積導波路フィルムの製造方法は、コア層の端面を有するプラスチックフィルムの少なくとも一方の端面側に45°ミラーを形成するのが好ましい。
【0034】上記構成に加え本発明の大面積導波路フィルムの製造方法は、プラスチックフィルム上のコア層内に信号光が伝搬するように45°ミラーの下部のフィルム裏面側から信号光を入射させて45°ミラーで反射させてコア層内を伝搬させ、その伝搬した信号光をプラスチックフィルムの反対側の端面から光フィルタを介して受光回路でモニタしつつ、45°ミラーの上面側からUV光を照射しつつ、受光回路でのモニタ光が最大となった状態でUV光をオフにすることによりコア層の屈折率を調節してもよい。
【0035】上記構成に加え本発明の大面積導波路フィルムの製造方法は、プラスチックフィルム上のコア層内に信号光が伝搬するように45°ミラーの下部のフィルム裏面側から信号光及びUV光を入射させて45°ミラーで反射させてコア層内を伝搬させ、その伝搬した信号光をプラスチックフィルムの反対側の端面から光フィルタを介して受光回路でモニタし、そのモニタ光の強度が最大となった状態でUV光をオフにすることによりコア層の屈折率を調節してもよい。
【0036】本発明によれば、コア層及び側面クラッド層を形成する際にフォトブリーチング用ポリマ材料にフォトマスクを介してUV光を照射することにより同時にコア層及び側面クラッド層を得ることができるので、従来のようなフォトリソグラフィ工程、ドライエッチング工程等を用いることなく高精度で大面積のコア層パターンが簡単にしかも低コストで得られる。
【0037】また、本発明によれば、導波路フィルムのプラスチックフィルムの下面及び上部クラッド層の上面にUV光反射層か、あるいはUV光吸収層が形成されているので、屈折率調節後外部からのUV光の影響を受けることがなく安定した性能が得られる。
【0038】さらに、本発明によれば、コア層内に信号光が伝搬するように45°ミラーの下側から信号光を入射し、45°ミラーで反射させてコア層内を伝搬させ、その伝搬した信号光をプラスチックフィルムの反対側の端面から光フィルタを介して受光回路でモニタしつつ、45°ミラーの上側からUV光を照射し、受光回路でのモニタ光の強度が最大となった状態でUV光をオフにすることにより、信号光を効率よく伝送させることができる。
【0039】またさらに、本発明によれば、プラスチックフィルム上のコア層内に信号光が伝搬するように45°ミラーの下側から信号光及びUV光を入射し、45°ミラーで反射させてコア層内を伝搬させ、伝搬した信号光をプラスチックフィルムの反対側の端面から光フィルタを介して受光回路でモニタし、そのモニタ光が最大となった状態でUV光をオフにすることにより、信号光を効率よく伝送させることができる。
【0040】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて詳述する。
【0041】図1(a)は本発明の大面積導波路フィルムの一実施の形態を示す正面図であり、図1(b)は図1(a)の側面図である。
【0042】本大面積導波路フィルム1は、プラスチックフィルム2上に略矩形断面形状のフォトブリーチング用の高屈折率のコア層4が所望間隔でアレイ状に形成され、高屈折率のコア層4の両側面にフォトブリーチング用の低屈折率の側面クラッド層5が形成され、側面クラッド層5及びコア層4の上に低屈折率の上部クラッド層6が形成され、プラスチックフィルム2の下面及び上部クラッド層6の上面にUV光反射層7−1、7−2が形成されたものである。
【0043】本大面積導波路フィルム1の特徴は、コア層4及び側面クラッド層5にフォトブリーチング用ポリマ材料を用いているので、フォトマスク(図示せず)を介してのUV光照射でコア層パターンを実現することができ、従来のようなフォトリソグラフィ工程、ドライエッチング工程等を不要とするため、大面積化が容易に実現することができる点である。
【0044】このため本発明の大面積導波路フィルム1は、(a) 幅W1 を数十mm以上、1000mm程度まで大きくすることができ、長さLを数十mm以上、1000mm程度まで大きくすることができる。本導波路フィルム1の面積は、図7に示した従来の導波路フィルムの数千倍の面積を有し、図7に示したような導波路フィルム50を一度に大量に製造することができる。
【0045】(b) 製造時間を大幅に短縮することができると共に、簡単な装置で製造することができるので、装置コストも極端に低くなり、結果的に導波路フィルム1のコストが大幅に下がる。
【0046】(c) 本大面積導波路フィルムの製造方法によれば加工精度が従来の製造方法に比べて格段に向上する。
【0047】(d) コア層4と側面クラッド層5との界面がフォトブリーチングによって形成されるので、界面が一様になり光散乱損失を低減させることができ、導波路フィルム1の光伝搬損失を低減させることができる。
【0048】(e) コア層4及び側面クラッド層5の上面は一様に平坦となっているので、その上に形成される上部クラッド層6及びUV光反射層(あるいはUV光吸収層)7−1、7−2の表面も平坦となり、界面の不均一性による光散乱損失は非常に低くなり、結果的に低損失な導波路フィルム1を実現することができる。
【0049】(f) 導波路フィルム1の上面及び下面が平坦であるので、例えば、プリント基板上に密着して設置することができ、設置時に凹凸による不要な応力を受けることがない。
【0050】(g) プラスチックフィルム2上に電子部品、電子回路、光部品あるいは光回路等を実装することが容易である。
【0051】なお、プラスチックフィルム2には、ポリイミド、ポリフッ化ビニリデン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリフェニレンスルフィド、エバール、ポリビニリデンクロリド、ポリプロピレン、液晶ポリマーフィルム等を用いることができる。
【0052】ここで、プラスチックフィルム2の屈折率がコア層4の屈折率よりも低い場合には下部クラッド層3はなくてもよい。この下部クラッド層3は屈折率がコア層4の屈折率よりも低い材料が用いられる。例えば、フッ素を添加したポリマ材料(ポリフッ化ビニリデン)、ポリメチルメタクリレート、ポリシロキサン、ポリガイド等のポリマ材料やSOG(スピンオングラス)のようなコーティング材料等が挙げられる。
【0053】下部クラッド層3の上のコア層4及び側面クラッド層5にはフォトブリーチング用ポリマ材料が用いられる。コア層4及び側面クラッド層5の材料は、UV光の照射エネルギー量を変えることにより屈折率を変えることができるフォトブリーチングポリマ材料であり、ポリシラン、4−alkoxy−4´−alkylsulfone stilbene PMMA side−chain,dyepolymer,4−dialkylamino−4´−nitro−stilbene,DMAPN等が挙げられる。
【0054】コア層4は、例えば12個のアレイ状に配置されている。このコア層4はUV光が照射されないか、あるいは照射されるUV光のエネルギー量が少なくなるように形成され、下部クラッド層3や側面クラッド層5の屈折率よりも高い屈折率に保たれる。
【0055】側面クラッド層5はUV光を照射することによってコア層4の屈折率よりも低くなるように制御される。コア層4のパターンはフォトマスクを使うことによって、そのフォトマスクの上からUV光を照射することによってパターニングされる。この結果、コア層4及び側面クラッド層5の上面は平坦な面となる。コア層4と側面クラッド層5との境界面もフォトマスクを介したUV光照射によって形成されるので、一様に均一な境界面となり、光散乱損失を従来のドライエッチングで形成したコア層4に比べて大幅に低減することができる。コア層4及び側面クラッド層5の上面も平坦な面であるので、その上面に形成される上部クラッド層6も平坦な膜となり、コア層4及び側面クラッド層5の上面と上部クラッド層6との境界面も一様となり、その境界面での光散乱損失も従来のものに比べて大幅に低減させることができる。
【0056】上部クラッド層6の材料には下部クラッド層3と同様の材料を用いることができる。UV光反射層(UV光吸収層)7−1、7−2はプラスチックフィルム2及び上部クラッド層6内に含ませてもよい。
【0057】次に本発明の大面積導波路フィルムの製造方法について述べる。
【0058】プラスチックフィルム2の厚さは数十μmから1mmの範囲が好ましく、下部クラッド層3の厚さは数十μmから20μmの範囲が好ましい。コア層4及び側面クラッド層5の厚さは、シングルモード伝送用の場合には数μmから十数μmが好ましく、マルチモード伝送用の場合には十数μmから数十μmの範囲が好ましい。コア層4の幅もコア層の厚さと同程度の値が好ましい。上部クラッド層6の厚さも下部クラッド層3の厚さと同程度の値が好ましい。UV光反射層(UV光吸収層)7−1、7−2の厚さは厚い程、UV光の高い反射(吸収)効果を得ることができるが、数十μmから十数μmの範囲が好ましい。
【0059】ここで、コア層4の数やパターン形状は上述した数値に限定されない。例えば、コア層4の数は100以上でもよく、パターン形状も直線、曲線あるいは直線と曲線とが混在したパターン形状であってもよい。さらには方向性結合回路や分波回路、分岐回路等を含んでいてもよい。
【0060】図2(a)は本発明の大面積導波路フィルムの他の実施の形態を示す正面図、図2(b)は図2(a)のC−C線断面図、図2(c)は図2(a)のD−D線断面図である。
【0061】図1に示した実施の形態との相違点は、導波路フィルム1の一方の端面8−1側に45°ミラー9を設けた点である。
【0062】すなわち、本大面積導波路フィルム100は、プラスチックフィルム2上に略矩形断面形状のフォトブリーチング用の高屈折率のコア層4が所望間隔でアレイ状に形成され、コア層4の両側面にフォトブリーチング用の低屈折率の側面クラッド層5が形成され、側面クラッド層5及びコア層4の上に低屈折率の上部クラッド層6が形成され、プラスチックフィルム2の下面及び上部クラッド層6の上面にUV光反射層7−1、7−2が形成され、プラスチックフィルム2のコア層4の一方の端面側に45°ミラー9が形成されているものである。
【0063】このように45°ミラー9の近傍の導波路に屈折率分布を持たせることによって45°ミラー9の下部から入射させた信号光を45°ミラー9で反射させてコア層4内に効率よく閉じ込めて伝搬させることができる。なお、本大面積導波路フィルム100は、45°ミラー9の近傍のフォトブリーチング用ポリマコア層4及び側面クラッド層5の屈折率が端面8−2から端面8−1方向に向かって略連続的に低下するように構成されていてもよい。
【0064】図3(a)は本発明の大面積導波路フィルムの屈折率の調節方法の説明図であり、図3(b)は図3(a)に示した大面積導波路フィルムのE−E線断面図である。
【0065】この調節方法は、本発明の大面積導波路フィルム1の45°ミラー9を通して信号光12を効率よくコア層4内へ伝搬させるため、45°ミラー9の近傍のコア層4及び側面クラッド層5の屈折率をUV光19の照射によって調節する方法である。
【0066】信号光源10を駆動回路11で駆動して信号光12を発生させ、その信号光12を導波路フィルム1の下面から45°ミラー9に向けて入射させ、この45°ミラー9で反射させてコア層4内に信号光を伝搬させ、導波路フィム1の他端8−2から出射された信号光13を光フィルタ(信号光12のみを通過させる光フィルタ)14を介して受光回路15でモニタする。UV光光源17を駆動回路18で駆動してUV光19を発光させ、このUV光19を45°ミラー9近傍のコア層4及び側面クラッド層5またはいずれか一方に照射する。コア層4はフォトブリーチング用の材料からなるのでUV光の照射により屈折率が変化する。この屈折率の変化したコア層4を通過する信号光を受光回路15でモニタし、そのモニタ光が最大となるまで照射し続け、略受光量が最大となった時点(実際には受光量が平坦になった時か、あるいは低下し始めた時)でUV光の照射をオフにする。この制御系は受光回路15の出力信号を制御回路16を通して駆動回路18へフィードバックするようになっている。
【0067】このような構成と制御方式により、信号光を導波路フィルム1内のコア層4内に効率よく結合させることができる。UV光照射はそれぞれのコア層4について行う。
【0068】図4(a)は本発明の大面積導波路フィルムの屈折率の他の調節方法の説明図であり、図4(b)は図4(a)に示した大面積導波路フィルムのF−F線断面図である。
【0069】同図に示す方法は、UV光19を信号光12に重畳させてコア層4内に入力させて伝搬させ、45°ミラー9近傍のコア層4及び側面クラッド層5の屈折率を調節する方法である。
【0070】次に本発明の大面積導波路フィルムの製造方法について図1及び図5を参照して説明する。
【0071】図5は本発明の大面積導波路フィルムの製造方法の一実施の形態を示す工程図である。
【0072】プラスチックフィルム2の表面に下部クラッド層を形成する。この場合、プラスチックフィルム2は幅が数十mmから数百mmで、長さが数十mmから1000mm程度の大面積サイズである。このため下部クラッド層3を形成(塗布)する方法として、スピンコーティング法よりは、幅広い液体容器に設けられたスリットから液体状の下部クラッド層を押出し、吹き付けコーティングする方法を用いるのが好ましい。押出し、吹き付けコーティング法を用いれば、幅が1000mm、長さが1000mm以上のプラスチックフィルム2上に液体容器を移動しながら液体を押し出して下部クラッド層3を効率よくコーティングすることができる。そのコーティングはスリット部付き液体容器を移動させるか、プラスチックフィルム2を移動させることによって行い、その膜厚は移動速度、液体の粘度、液体の押出し圧力等によって調節することができる。液体をコーティングした後にはベーキングを行って下部クラッド層3を固化させる(ステップS2a)。
【0073】固化した下部クラッド層3上にフォトブリーチング用ポリマ材料層を形成する。このフォトブリーチング用ポリマ材料層のコーティング方法は、下部クラッド層3のコーティング方法と同様の方法を用いる。その後にベーキングを行い、溶剤を揮発させてポリマ材料層を固化する(ステップS2b)。
【0074】フォトブリーチング材料層の上にフォトマスク(図示せず)を配置し、このフォトマスクを介してUV光をフォトブリーチング材料層に照射する(ステップS2c)。
【0075】UV光の照射により、高屈折率のコア層4のパターンとコア層4の両側面に低屈折率の側面クラッド層5とが同時に形成される。なお、フォトマスクは大面積の1枚マスクをフォトブリーチング用ポリマ材料層上に配置し、その上からUV光を照射する以外に、小面積のフォトマスクをフォトブリーチング用ポリマ材料層上に配置し、UV光を照射し、フォトマスクの別の位置へ再配置し、UV光照射を複数回繰り返して行うことにより、大面積のフィルム上のフォトブリーチング用ポリマ層へのUV光照射によるパターニングを行うようにしてもよい(ステップS2d)。
【0076】フォトブリーチング用ポリマからなるコア層4及び側面クラッド層5の層上に上部クラッド層6をコーティングする。この上部クラッド層、コーティング及びベーキング方法は下部クラッド層と同様の材料、コーティング及びベーキング方法を用いる(ステップS2e)。
【0077】上部クラッド層6及びプラスチックフィルム2の下面にUV光反射層(吸収層)7−1、7−2を形成することにより図1に示した導波路フィルム1が得られる(ステップS2f)。
【0078】なお、導波路フィルム1の端面を鏡面研磨することにより45°ミラー9が形成され、導波路フィルム100が得られる(ステップS2g)。
【0079】図6は本発明の大面積導波路フィルムの製造方法の他の実施の形態を示す工程図である。
【0080】図5に示した実施の形態との相違点は、予めプラスチックフィルムの下面にUV光吸収層(あるいはUV光反射層)を有するフィルムを用い、上部クラッド層上へのUV光吸収層(あるいはUV光反射層)を形成する点である。
【0081】すなわち、本製造方法は、予めプラスチックフィルムの下面にUV光吸収層(UV光反射層)を有するフィルムを用い、このフィルムの表面に下部クラッド層を形成することからスタートし、ステップS3bからステップS3eは図5に示した製造工程と同じ工程であり、ステップS3fで上部クラッド層へUV光吸収層(UV光反射層)を形成する工程を設け、図5に示したステップS3gと同じ工程を施すことにより大面積導波路フィルムが得られる。
【0082】以上において本発明によれば、(1) コア層及び側面クラッド層にフォトブリーチング用ポリマ材料を用いているので、フォトマスクを介してUV光照射を行うことにより、コア層パターンを形成することができるので、従来のようなフォトリソグラフィ工程、ドライエッチング工程等が不要なため、大面積化が容易に実現できる。
【0083】(2) 従来の導波路フィルムの面積に比べ、数千倍も大きい面積を実現することができ、この結果光通信システムに用いる導波路フィルム型部品(例えば図7に示す部品)を一度に大量に作ることができる。これにより、製造時間の大幅な短縮と低コスト化を図ることができる。
【0084】(3) 簡単な装置で短時間に製造できるので、低コスト化が可能となる。
【0085】(4) 導波路フィルムの加工精度もUV光照射技術を利用しているので、従来のフォトリソグラフィ、ドライエッチング技術を利用した方法に比べ、格段に向上する。また、コア層と側面クラッド層との界面もフォトブリーチングによって形成されるので、一様となる。コア層及び側面クラッド層の上面は平坦であるので、その上に形成される上部クラッド層との界面の不整合もほとんどなく、光散乱損失が非常に少ない低損失導波路フィルムを実現することができる。
【0086】(5) 導波路フィルムの表面及び裏面は平坦であるので、プリント基板やセラミックス基板上への密着した実装が可能となり、高密度実装を期待することができる。また、導波路フィルムの表面上への電子部品、電子回路、光部品、光回路等の実装も可能である。
【0087】(6) 導波路フィルムの一方の端面側に設けた45°ミラーを経由して信号光をコア層内へ伝搬させる際に、45°ミラー近傍にUV光を照射してその近傍のコア層及び側面クラッド層の屈折率を略連続的に低下させることにより、オンラインで高効率光結合を実現することができる。
【0088】(7) 上記(6) の方法を用いることにより、各コア層への光結合効率が最大となるように調整することができるので、光結合効率のバラツキを小さく抑えることができる。
【0089】(8) 寸法精度や光学特性に優れた大面積導波路フィルムを高歩留で製造することができる。
【0090】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、次のような優れた効果を発揮する。
【0091】製造が容易で低コストな大面積導波路フィルム及びその製造方法の提供を実現することができる。




 

 


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