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発明の名称 測定器
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−141538(P2001−141538A)
公開日 平成13年5月25日(2001.5.25)
出願番号 特願平11−328044
出願日 平成11年11月18日(1999.11.18)
代理人
発明者 平松 仁 / 塚田 光俊
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】PTCサーミスタを備え、流体温度Ta、流体密度ρ、流体流速Uの3つの流体パラメータを組み合わせて使用し、Kingの式に基づいて形成されている測定器において、前記Kingの式は、P=C・(Ts−Ta)
但し、P:PTCサーミスタの消費電力、パラメータC=A+B・√ρ・√U)、Ts:サーミスタの温度、Ta:流体温度、ρ:流体密度、U:流体流速、A:定数、B:パラメータであり、前記3つの流体パラメータのうち流体密度ρ、流体流速Uを一定とした場合に、前記消費電力Pは前記PTCサーミスタRsの温度Tsと流体温度Taとの温度差(Ts−Ta)に比例することを利用したことを特徴とする測定器。
【請求項2】PTCサーミスタを備え、流体温度Ta、流体密度ρ、流体流速Uの3つの流体パラメータを組み合わせて使用し、Kingの式に基づいて形成されている測定器において、前記Kingの式は、P=(A+C・√ρ)・(Ts−Ta)
但し、P:PTCサーミスタの消費電力、パラメータC=B・√U、Ts:PTCサーミスタの温度、Ta:流体温度、ρ:流体密度、U:流体流速、A:定数、B:パラメータであり、前記3つの流体パラメータのうち、流体流速U、流体温度Taを一定とした場合に、前記消費電力Pは前記流体密度ρに比例することを利用したことを特徴とする測定器。
【請求項3】PTCサーミスタを備え、流体温度Ta、流体密度ρ、流体流速Uの3つの流体パラメータを組み合わせて使用し、Kingの式に基づいて形成されている測定器において、前記Kingの式は、P=(A+C・√U)・(Ts−Ta)
但し、P:PTCサーミスタの消費電力、パラメータC=B・√ρ、Ts:PTCサーミスタの温度、Ta:流体温度、ρ:流体密度、U:流体流速、A:定数、B:パラメータであり、前記3つの流体パラメータのうち、流体密度ρ、流体温度Taを一定とした場合に、前記消費電力Pは前記流体流速Uに比例することを利用したことを特徴とする測定器。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流速計等の測定器に関し、特に、セラミック、焼結金属等により構成されるPTCサーミスタ(Positive Temperature Coefficient)をセンサとして備えた測定器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、流速(風速、流量)を計測するセンサとしてPTCサーミスタを利用した測定器、熱線をセンサとして利用しKingの式を満足する測定器等が周知である。
【0003】まず、PTCサーミスタを備えた測定器は、PTCサーミスタ特有の性質、即ち、PTCサーミスタ自身の温度によって電気抵抗値が変化することを利用したものである。PTCサーミスタの抵抗−温度特性は、図4に示すように、50℃でほぼ103Ωを維持し、100℃近傍において急激な抵抗の変化、抵抗急変領域が存在する。この抵抗急変領域において、温度が100℃以上に上昇すると抵抗は急激に増大する。
【0004】このような特性を有するPTCサーミスタを使用した測定器の回路は、図5に示すように、PTCサーミスタRsと直列に負荷抵抗RLを接続した直列回路を備えたものである。この直列回路の両端に定電圧の加熱電源10を接続する。そして、加熱電源10の端子を一方の出力端子20aとし、PTCサーミスタRsと負荷抵抗RLとの間の中間点を他方の出力端子20bとする。このような構成にして、PTCサーミスタRsに所定の電流を流すことにより自己発熱させて、動作点を予め抵抗−温度特性の抵抗急変領域にしておく。このように設定しておくと、流体によるPTCサーミスタRsの発熱量の微少な変化が、電気的な抵抗値の大きな変化として現れる。即ち、出力信号としては、この大きく変化した抵抗値に基づく電圧の変化として検出すればよい。この電圧変化を出力端子20a,20bの後段に配置してある増幅器により演算処理を施し、例えば風速、流量、流速等に対応する測定値として算出することができる。
【0005】他のPTCサーミスタを利用した測定器は、図6に示すように、抵抗素子R1,R2,R3によりホイーストン・ブリッジ回路を形成し、その一辺にPTCサーミスタRsを挿入したものがある。そして、抵抗R1とPTCサーミスタRsとの間と、抵抗R2と抵抗R3との間に加熱電源10を接続する。抵抗R1と抵抗R2の間を一方の出力端子20aとし、PTCサーミスタRsと抵抗R3との間を他方の出力端子20bとする。このホイーストン・ブリッジを利用した測定器においても、まず、PTCサーミスタRsに所定の電流を流しておき、自己発熱させ、その動作点を抵抗−温度特性の抵抗急変領域にした状態でブリッジの平衡が取れるようにしておく。
【0006】そして、ブリッジの平衡が取れなくなった時の微少な電流変化により、発生するPTCサーミスタRsの温度変化に基づく抵抗値の大きな変化によって発生する電圧を検出して、増幅演算処理を施して風量、流量、流速の測定値を算出する。
【0007】他方、センサとして熱線を利用した測定器として、熱線流速計(風速計)等が周知である。
【0008】この熱線を利用した測定器に関しては、次の式に示すKingの式が成り立つことが条件である。
P=(A+B・√ρ・√U)・(Ts−Ta) ……(1)
P:熱線の単位時間当たりの発熱量ρ:流体密度U:流体速度Ts:熱線の温度Ta:流体温度A:定数B:定数【0009】このように、Kingの式は、3つの流体パラメータ(流体温度、流体密度(流体気圧)、流体流速)及び動作点(式(1)の発熱量Pによる消費電力)を全て包含した関係式となっている。このようなKingの式を満足する測定器は、実は、上述した図5、図6のPTCサーミスタを熱線に置き換えたものと基本的には同等である。PTCサーミスタを備えるセンサは、熱線式センサと分類されるからである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述したPTCサーミスタを利用した2つの測定器にあっては、自己発熱したPTCサーミスタRsの温度が流体により冷却されることにより、PTCサーミスタの動作点は、抵抗値が低い側(低温側)へ変化して、正確な測定ができなくなることがある。更に、このPTCサーミスタの動作点を検討する際、従来は抵抗値−温度特性を考慮するにとどまっており、被対象物である3つの流体パラメータの変化とPTCサーミスタの抵抗値(動作点)の変化との関係が明らかでないという問題があった。
【0011】また一方、熱線による測定器では、3つの流体パラメータの関係を考慮して設計されたリニアに変化する抵抗等で形成されているため、設計の自由度が限定されるという問題もある。
【0012】本発明は、PTCサーミスタの動作点の設定が困難であるという問題を解決すること、並びにKingの式に基づいた測定器の設計の自由度が広がるような構成にすることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するための本発明は次の通りである。
(1)PTCサーミスタを備え、流体温度Ta、流体密度ρ、流体流速Uの3つの流体パラメータを組み合わせて使用し、Kingの式に基づいて形成されている測定器において、前記Kingの式は、P=C・(Ts−Ta)
但し、P:PTCサーミスタの消費電力、パラメータC=A+B・√ρ・√U)、Ts:サーミスタの温度、Ta:流体温度、ρ:流体密度、U:流体流速、A:定数、B:パラメータであり、前記3つの流体パラメータのうち流体密度ρ、流体流速Uを一定とした場合に、前記消費電力Pは前記PTCサーミスタRsの温度Tsと流体温度Taとの温度差(Ts−Ta)に比例することを利用したことを特徴とする測定器。
【0014】(2)PTCサーミスタを備え、流体温度Ta、流体密度ρ、流体流速Uの3つの流体パラメータを組み合わせて使用し、Kingの式に基づいて形成されている測定器において、前記Kingの式は、P=(A+C・√ρ)・(Ts−Ta)
但し、P:PTCサーミスタの消費電力、パラメータC=B・√U、Ts:PTCサーミスタの温度、Ta:流体温度、ρ:流体密度、U:流体流速、A:定数、B:パラメータであり、前記3つの流体パラメータのうち、流体流速U、流体温度Taを一定とした場合に、前記消費電力Pは前記流体密度ρに比例することを利用したことを特徴とする測定器。
【0015】(3)PTCサーミスタを備え、流体温度Ta、流体密度ρ、流体流速Uの3つの流体パラメータを組み合わせて使用し、Kingの式に基づいて形成されている測定器において、前記Kingの式は、P=(A+C・√U)・(Ts−Ta)
但し、P:PTCサーミスタの消費電力、パラメータC=B・√ρ、Ts:PTCサーミスタの温度、Ta:流体温度、ρ:流体密度、U:流体流速、A:定数、B:パラメータであり、前記3つの流体パラメータのうち、流体密度ρ、流体温度Taを一定とした場合に、前記消費電力Pは前記流体流速Uに比例することを利用したことを特徴とする測定器。
【0016】このように、PTCサーミスタにKingの式をに適用することによって、3つの流体パラメータとPTCサーミスタの動作点との関係を簡単に求めることができるようになり、回路設計の自由度が広がりかつ容易化できる。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、本発明にかかる測定器の実施例につき、図面を参照して説明する。
【0018】本発明の第一の実施例の測定器は、Kingの式(式(1))に適応した回路にPTCサーミスタを適用し、かつ3つの流体パラメータである■流体温度、■流体密度(流体気圧)、■流体流速のうち、■流体密度と■流体流速を一定にして、PTCサーミスタの自己発熱により測定できるようにしたことである。
【0019】このKingの式にPTCサーミスタを採用した回路は、図1に示すように、駆動電圧Eを直接PTCサーミスタRsに印加した構成とし、PTCサーミスタRsの両端の電圧を検出するものである。これは、図5の回路構成にあって負荷抵抗RL=0にしたものと同等である。従って、駆動電圧Eの電圧が直接PTCサーミスタRsに印加される電圧Vは駆動電圧Eと理論的に同等となる。この駆動電圧Eを変化させることによって、PTCサーミスタRsに印加される電圧Vが変化し、回路に流れる電流iが変化してその温度を変化させる。
【0020】このPTCサーミスタRsで消費する消費電力Pは、回路に流れる電流I及びPTCサーミスタに印加される電圧Vを測定して、P=I・Vの式で算出することができる。また、PTCサーミスタRsの抵抗値は、Rs=V/Iの式で算出できる。
【0021】このように、Kingの式において、熱線の替わりにPTCサーミスタRsを採用した場合、PTCサーミスタRsの温度Tsに比例して測定できなければならない。即ち、Kingの式の(Ts−Ta)の値に基づいて測定できるようにしなけらばならない。このPTCサーミスタRsを代入した場合、Kingの式(1)は下記のようになる。
P=C・(Ts−Ta) ……(2)
P:PTCサーミスタの単位時間当たりの発熱量(PTCサーミスタの消費電力)
Ts:PTCサーミスタの温度Ta:流体温度パラメータC=A+B・√ρ・√U【0022】ここで、このパラメータCにおける流体密度ρ、流体流速Uを一定とし、更に流体温度Taを一定にした場合、パラメータCの値が変化するかが問題となる。パラメータCが定数と認定できると、この式(2)に示すKingの式はPTCサーミスタRsの温度Tsに左右されることになる。この点について、以下詳細に詳述する。
【0023】まず、Kingの式(1)に採用されたPTCサーミスタRsの単位時間当たりの発熱量(消費電力)P及びPTCサーミスタRsに印加される電圧Vは、P=I・V=I2・Rs=V2/Rs,V=Rs/(Rs+RL)・Eで表すことができる。ここで、P:PTCサーミスタの単位時間当たりの発熱量(PTCサーミスタの消費電力)、I:駆動回路に流れる電流、V:PTCサーミスタに印加される電圧、E:駆動電圧、Rs:PTCサーミスタ抵抗、RL:負荷抵抗である。
【0024】ここで、簡易的に流体流速U=0とすると、式(2)における流体パラメータCは、パラメータC=パラメータA=P/(Ts−Ta)mW/℃となる。
【0025】このパラメータCの値が、一定の条件のもとでPTCサーミスタRsの温度変化によって変化しなければ、Kingの式(1)は有効に機能することになる。
【0026】下記に示す表1は、上記した一定の条件、即ち、流体密度ρが一定、流体流速Uが一定(=0)、流体温度が一定(23.0℃)の時に、PTCサーミスタRsの発熱量(消費電力)P、PTCサーミスタRsの温度Tsと流体温度Taとの温度差(Ts−Ta)、PTCサーミスタRsの抵抗値、PTCサーミスタRsに印加される電圧V、電流I、パラメータCの値とを測定算出したデータである。
【0027】
【表1】

【0028】この表1の示す意味は、パラメータCがPTCサーミスタRsの温度Tsと流体温度Taとの差(Ts−Ta)に関係しないでほぼ一定の値2.5mW/℃、即ち、定数となることである。これは、上述の式(2)において、PTCサーミスタRsの消費電力Pは(Ts−Ta)にのみ関係することになり、具体的にはPTCサーミスタRsの温度変化に対応した電圧Vを検出することができる。尚、このパラメータCがほぼ一定の値となることは、他のPTCサーミスタについても同様の結果が得られている。例えば、表1において、PTCサーミスタRsの温度Tsが40℃台、80℃台、90℃台、100℃台でのパラメータCの値を比較してみる。
【0029】40℃台においては、PTCサーミスタRsの温度Ts:48.1℃、流体温度Ta:23.0℃の時、PTCサーミスタRsの抵抗値:0.407Ω、サーミスタ電圧V:5V、消費電力P:61.5mW、パラメータC=2.4482である。
【0030】80℃台においては、PTCサーミスタRsの温度Ts:82.6℃、流体温度Ta:23.0℃の時、PTCサーミスタRsの抵抗値:0.672Ω、サーミスタ電圧V:10V、消費電力P:148.7mW、パラメータC=2.4950である。
【0031】90℃台においては、PTCサーミスタRsの温度Ts:90.4℃、流体温度Ta:23.0℃の時、PTCサーミスタRsの抵抗値:1.309Ω、サーミスタ電圧V:15V、消費電力P:171.9mW、パラメータC=2.5504である。
【0032】100℃台においては、PTCサーミスタRsの温度Ts:103.8℃、流体温度Ta:23.0℃の時、PTCサーミスタRsの抵抗値:5.973Ω、サーミスタ電圧V:35V、消費電力P:205.1mW、パラメータC=2.5384である。
【0033】このように、パラメータCはPTCサーミスタRsの温度Tsに関係なくほぼ一定の値を維持する。従って、上述した式(2)に示すように、PTCサーミスタRsの単位時間当たりの発熱量(PTCサーミスタRsの消費電力)Pは、PTCサーミスタRsの温度Tsと流体温度Taの差(Ts−Ta)に比例することになる。従って、PTCサーミスタRsを使用したKingの式(上述の式(2))は有効に機能することが判明した。また、このことは予めパラメータCの値を設定しておくことができるため、3つの流体パラメータのうち流体温度、PTCサーミスタRsの温度及びPTCサーミスタRsの動作点(抵抗値;図4参照)の関係式を数値化できるようになり、その数値化した特性を参酌して回路設計を容易に行うことができることになる。この回路は、流速計(風速計、流量計、風量計)に応用することができる。
【0034】次に、第二の実施例の測定器について図2を参照して説明する。
【0035】第二の実施例の測定器は、Kingの式(上記の式(1)参照)に適応した回路に、PTCサーミスタを適用し、かつ3つの流体パラメータである■流体温度、■流体密度(流体気圧)、■流体流速のうち、■流体温度と■流体流速を一定にして流体密度の変化分をPTCサーミスタの自己発熱により測定できるようにしたことである。
【0036】この回路は、図2に示すように、PTCサーミスタRsと負荷抵抗RLとを直列接続した直列回路を構成し、この直列回路の両端に一定電圧の電源Eを接続した構成とする。そして、PTCサーミスタRsを測定対象となる流体経路に露出した状態で配置し、PTCサーミスタRsの両端の電圧を検出する。
【0037】このPTCサーミスタRsで消費する消費電力Pは、回路に流れる電流I及びPTCサーミスタに印加される電圧Vを測定して、P=I・Vの式で算出することができる。また、PTCサーミスタRsの抵抗値は、Rs=V/Iの式で算出できる。
【0038】このようにして、Kingの式における熱線の替わりにPTCサーミスタRsを採用した時のKingの式は、PTCサーミスタRsの温度Tsに比例したものでなければならない。このPTCサーミスタを使用したKingの式は上記で説明したKingの式(1)に適用させると下記の式(3)のようになる。
P=(A+C・√ρ)・(Ts−Ta) ……(3)
P:PTCサーミスタの単位時間当たりの発熱量(PTCサーミスタの消費電力)
ρ:流体密度Ts:PTCサーミスタの温度Ta:流体温度A:定数パラメータC=B・√U【0039】ここで、流体流速U、流体温度Taを一定とした場合に、パラメータCが変化するかが問題となる。パラメータCが定数値と認定できると、この式(3)に示すKingの式は流体密度ρとPTCサーミスタRsの温度Tsに左右されることになる。この点について、以下詳細に詳述する。
【0040】先ず、図2に示す回路において、Kingの式に採用されたPTCサーミスタの単位時間当たりの発熱量(消費電力)P及びPTCサーミスタRsに印加される電圧Vは、P=I・V=I2・Rs=V2/RsV=Rs/(Rs+RL)・Eと表すことができる。ここで、P:PTCサーミスタの単位時間当たりの発熱量(PTCサーミスタの消費電力)、I:駆動回路に流れる電流、V:PTCサーミスタに印加される電圧、E:駆動電圧、Rs:PTCサーミスタ抵抗、RL:負荷抵抗である。
【0041】この回路において、流体流速Uを一定の速度(実施例の場合10m/sec)で一定に保持し、流体密度ρを変化させる。そうすると、PTCサーミスタRsの冷却の度合及び消費電力Pも変化する。この時のパラメータCの値を算出する。パラメータCを算出するためには、式(3)を必要なパラメータのみとする。まず、流体流速Uは一定であるから省き、定数Aも一定であるから省くと、式(3)はP∝B√ρ・(Ts−Ta)となり、B∝P/(√ρ・(Ts−Ta))の関係が生じる。
【0042】従って、流体密度ρとPTCサーミスタRsの温度TsによってパラメータBが変化するのかどうかが問題となり、変化しなければ、Kingの式は有効に機能することになる。
【0043】下記に示す表2は、上記した一定の条件、即ち、流体流速Uが一定、流体温度Taが一定の時に、流体密度ρ、PTCサーミスタRsの温度Ts、PTCサーミスタRsの温度Tsと流体温度Taとの温度差(Ts−Ta)、PTCサーミスタRsに印加される電圧V、電流I、PTCサーミスタRsの抵抗値、PTCサーミスタの発熱量(消費電力)P、パラメータBの値とを測定算出したデータである。
【0044】
【表2】

【0045】この表2の示す意味は、パラメータBが、流体密度ρ、PTCサーミスタRsの温度Tsと流体温度Taとの差(Ts−Ta)に関係しないで略一定の値6.xxxE−04、即ち、定数となることである。このことは、上述の式(3)において、PTCサーミスタRsの消費電力Pは、流体密度ρに比例するのであり、具体的にはPTCサーミスタRsの温度変化に対応した電圧を検出して測定することができるのである。
【0046】パラメータBがほぼ一定であることを具体的にみてみると、第1の例は流体気圧P=67.39kPa、流体密度ρ=0.789kg/m3(変化)、流体温度Ta=24.64℃、PTCサーミスタ温度Ts=105.99℃、流速U=10.11m/s(一定)、消費電力=347.42mWの時に、パラメータB=6.767E−04である。
【0047】第2の例は流体気圧P=207.44kPa、流体密度ρ=2.429kg/m3(変化)、流体温度Ta=24.45℃、PTCサーミスタ温度Ts=100.49℃、流速U=9.85m/s(一定)、消費電力=428.23mWの時に、パラメータB=6.689E−04である。
【0048】第3の例は流体気圧P=414.36kPa、流体密度ρ=4.851kg/m3(変化)、流体温度Ta=24.51℃、PTCサーミスタ温度Ts=96.62℃、流速U=10.31m/s(一定)、消費電力=510.27mWの時に、パラメータB=6.670E−04である。
【0049】このように、パラメータBはPTCサーミスタRsの温度Tsに関係なくほぼ一定の値を維持する。従って、上述した式(3)に示すように、PTCサーミスタRsの単位時間当たりの発熱量Pmesは、PTCサーミスタRsの温度Tsと流体温度Taの差(Ts−Ta)に比例することになる。従って、PTCサーミスタRsを使用したKingの式(上述の式(3))は有効的に機能することが判明する。また、これは、第一の実施例のときと同様に、予めパラメータCの値を設定しておくことができるため、3つの流体パラメータ、PTCサーミスタRsの温度、及びPTCサーミスタRsの動作点(抵抗値;図4参照)の関係式を数値化できるようになり、その数値化した特性を参酌して回路設計が容易に行うことができることになる。このPTCサーミスタRsを採用した回路は、流速計(風速計、流量計、風量計)に応用することができる。
【0050】次に、第三の実施例の測定器について図3を参照して説明する。
【0051】第三の実施例の測定器は、Kingの式(上記の式(1)参照)に適応した回路に、PTCサーミスタを適用し、かつ3つの流体パラメータである■流体温度、■流体密度(流体気圧)、■流体流速のうち、■流体温度と■流体密度(流体気圧)を一定にして流体密度の変化分をPTCサーミスタの自己発熱により測定できるようにしたことである。
【0052】この回路は、図3に示すように、PTCサーミスタRsと負荷抵抗RLとを直列接続した直列回路を構成し、この直列回路の両端に一定電圧の電源Eを接続した構成となっている。そして、PTCサーミスタRsを測定対象となる流体経路に露出した状態で配置し、PTCサーミスタRsの両端の電圧を検出する。
【0053】このPTCサーミスタRsで消費する消費電力Pは、回路に流れる電流I及びPTCサーミスタに印加される電圧Vを測定して、P=I・Vの式で算出することができる。また、PTCサーミスタRsの抵抗値は、Rs=V/Iの式で算出できる。
【0054】このようにして、Kingの式における熱線の替わりにPTCサーミスタRsを採用した時のKingの式は、PTCサーミスタRsの温度Tsに比例したものでなければならない。このPTCサーミスタを使用したKingの式は上記で説明したKingの式(1)に適用させると、下記の式(4)を得る。
P=(A+C・√U)・(Ts−Ta) ……(4)
P:PTCサーミスタの単位時間当たりの発熱量(PTCサーミスタの消費電力)
U:流体流速Ts:PTCサーミスタの温度Ta:流体温度A:定数パラメータC=B・√ρ【0055】ここで、流体密度ρ、流体温度Taを一定とした場合に、パラメータCが変化するかが問題となる。パラメータCが定数値と認定できると、この式(4)に示すKingの式は流体流速UとPTCサーミスタRsの温度Tsに左右されることになる。この点について、以下詳細に詳述する。
【0056】先ず、図3に示す回路において、Kingの式に採用されたPTCサーミスタの単位時間当たりの発熱量(消費電力)P及びPTCサーミスタRsに印加される電圧Vは、P=I・V=I2・Rs=V2/RsV=Rs/(Rs+RL)・Eと表すことができる。ここで、P:PTCサーミスタの単位時間当たりの発熱量(PTCサーミスタの消費電力)、I:駆動回路に流れる電流、V:PTCサーミスタに印加される電圧、E:駆動電圧、Rs:PTCサーミスタ抵抗、RL:負荷抵抗である。
【0057】この回路において、流体密度ρを一定(実施例の場合kg/m3)で一定とし、流体流速Uを変化させる。そうすると、PTCサーミスタRsの冷却の度合及び消費電力Pも変化する。この時のパラメータCの値を算出する。パラメータCを算出するためには、式(4)を必要なパラメータのみとする。まず、流体密度ρは一定であるから省き、定数Aも一定であるから省くと、式(3)はP∝B√U・(Ts−Ta)となり、B∝P/(√U・(Ts−Ta))の関係が生じる。
【0058】従って、流体流速UとPTCサーミスタRsの温度TsによってパラメータBが変化するのかどうかが問題となり、変化しなければ、Kingの式は有効に機能することになる。
【0059】下記に示す表3は、上記した一定の条件、即ち、流体密度ρが一定、流体温度Taが一定の時に、流体流速U、PTCサーミスタRsの温度Ts、PTCサーミスタRsの温度Tsと流体温度Taとの温度差(Ts−Ta)、PTCサーミスタRsに印加される電圧V、電流I、PTCサーミスタRsの抵抗値、PTCサーミスタの発熱量(消費電力)P、パラメータBの値とを測定算出したデータである。
【0060】
【表3】

【0061】この表3の示す意味は、パラメータBが、流体流速U、PTCサーミスタRsの温度Tsと流体温度Taとの差(Ts−Ta)に関係しないで略一定の値6.xxxE−04、即ち、定数となることである。このことは、上述の式(4)において、PTCサーミスタRsの消費電力Pは、流体流速Uに比例するのであり、具体的にはPTCサーミスタRsの温度変化に対応した電圧を検出して測定することができるのである。
【0062】パラメータBが略一定であることを具体的にみてみると、第1の例は、流体流速U=14.82m/s(変化)、流体密度ρ=1.26kg/m3、流体温度Ta=7.50℃、PTCサーミスタ温度Ts=106.28℃、消費電力=347.0mWの時に、パラメータB=6.232E−04である。
【0063】第2の例は、流体流速U=39.68m/s(変化)、流体密度ρ=1.26kg/m3、流体温度Ta=5.65℃、PTCサーミスタ温度Ts=99.62℃、消費電力=444.4mWの時に、パラメータB=6.137E−04である。
【0064】第3の例は、流体流速U=69.73m/s(変化)、流体密度ρ=1.26kg/m3、流体温度Ta=8.21℃、PTCサーミスタ温度Ts=96.96℃、消費電力=501.9mWの時に、パラメータB=6.150E−04である。
【0065】このように、パラメータBはPTCサーミスタRsの温度Tsに関係なくほぼ一定の値を維持する。従って、上述した式(4)に示すように、PTCサーミスタRsの単位時間当たりの発熱量Pmesは、PTCサーミスタRsの温度Tsと流体温度Taの差(Ts−Ta)に比例することになる。従って、PTCサーミスタRsを使用したKingの式(上述の式(4))は有効的に機能することが判明する。また、これは、第一、第二の実施例のときと同様に、予めパラメータCの値を設定しておくことができるため、3つの流体パラメータ、PTCサーミスタRsの温度、及びPTCサーミスタRsの動作点(抵抗値;図4参照)の関係式を数値化できるようになり、その数値化した特性を参酌して回路設計が容易に行うことができることになる。このPTCサーミスタRsを採用した回路は、流速計(風速計、流量計、風量計)に応用することができる。
【0066】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1、請求項2、請求項3による本発明にかかる測定器は、PTCサーミスタを採用したKingの式に基づく回路において、Kingの式を形成するパラメータCの値が一定となり、PTCサーミスタの温度Tsと流体温度Taとの温度差(Ts−Ta)に比例した消費電力を得ることができるため、予めこのパラメータCを設定しておけば、流体パラメータのうちの流体温度、PTCサーミスタ温度、及びPTCサーミスタの動作点(抵抗値)の関係式を数値化できるようになり、その数値化した特性を参酌して回路設計が容易に行うことができるという効果がある。




 

 


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