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発明の名称 2次元位置決め装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−125648(P2001−125648A)
公開日 平成13年5月11日(2001.5.11)
出願番号 特願平11−308797
出願日 平成11年10月29日(1999.10.29)
代理人
発明者 小野 裕 / 橋田 茂 / 小泉 豊 / 海保 文雄
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 対象物を2次元方向に位置決めする2次元位置決め装置において、X軸方向及びY軸方向に沿って一定ピッチで歯が形成された格子プラテンと、前記対象物が載せられたスライダ部と、このスライダ部を前記格子プラテン上に浮揚させる浮揚手段と、前記スライダ部に搭載され、スライダ部をY軸方向に移動させるY軸モータと、スライダ部の中心に対して対称な位置にそれぞれ搭載され、スライダ部をX軸方向にそれぞれ移動させる第1及び第2のX軸モータと、スライダ部のY軸方向位置を検出するY軸センサと、前記第1及び第2のX軸モータにそれぞれ搭載され、スライダ部のX軸方向位置をそれぞれ検出する第1及び第2のX軸センサと、前記第1及び第2のX軸センサの位置検出信号を受け、これらの信号の和をもとにスライダ部中心のX軸方向の位置検出信号を生成し、差をもとにスライダ部のヨーイング角θの検出信号を生成する変換回路と、この変換回路で変換した信号をもとにスライダ部のX軸方向移動及びθ方向移動についてそれぞれ独立にフィードバック制御するXθ制御部と、このXθ制御部の制御出力となるX軸方向の推力指令値とθ方向の推力指令値を第1及び第2のX軸モータに与える推力指令値に変換する指令値変換回路と、前記Y軸センサの位置検出信号を受け、この信号をもとにY軸方向についてフィードバック制御を行うY制御部と、を具備したことを特徴とする2次元位置決め装置。
【請求項2】 前記指令値変換回路は、Xθ制御部が出力するX軸方向の推力指令値及びθ方向の推力指令値を受け、これらの推力指令値の和と差により第1及び第2のX軸モータの推力指令値を生成することを特徴とする請求項1記載の2次元位置決め装置。
【請求項3】 X軸方向の推力指令値Ir0のリミット値をImax−|Irθ|(Imaxは最大推力指令値、Irθはθ方向の推力指令値)に制限し、θ方向の推力指令値Irθの大きさに応じて推力指令値Ir0のリミット値を制限するリミッタを設けたことを特徴とする請求項1記載の2次元位置決め装置。
【請求項4】 前記第1及び第2のX軸モータは、前記格子プラテンの歯と対向する位置にX軸方向に沿って一定ピッチで歯が形成されたコアをそれぞれ有し、第1のX軸モータのコアと第2のX軸モータのコアはスライダ部の中心に関して点対称に配置されていることを特徴とする請求項1記載の2次元位置決め装置。
【請求項5】 前記Y軸センサと第1及び第2のX軸センサは、レーザ干渉計を用いて光学的にスライダ部の位置を検出するセンサであり、これらのセンサはコーナーキューブを有し、Y軸センサのコーナーキューブはスライダ部のY軸方向の中心位置に配置され、第1及び第2のX軸センサのコーナーキューブはスライダ部のX軸方向の中心軸に関して対称な位置に配置されていることを特徴とする請求項1記載の2次元位置決め装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プローバ、ハンドラ、ステッパ等に用いられ、対象物の2次元位置を位置決めする2次元位置決め装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】2次元位置決め装置として、本出願人による特願平10−238149の出願明細書に記載された装置があった。図7はこの装置の概略図である。図7で、格子プラテン10は、磁性体で構成されていて、X軸方向及びY軸方向に沿って一定ピッチで歯が形成されている。図では簡略化のため一部の歯だけを示している。スライダ部11には位置決めの対象物が載せられる。浮揚手段12は、スライダ部11を格子プラテン10上に浮揚させる。スライダ部11の格子プラテン10と対向する面にはノズルが設けられていて、このノズルから浮揚手段12が圧縮空気を噴出させることによって、浮上力を得ている。
【0003】Y軸モータ13は、スライダ部11に搭載され、Y軸方向に一定ピッチで歯132が形成されている。Y軸モータ13は、歯132と格子プラテン10の歯101との間に磁気吸引力を生じさせてスライダ部をY軸方向に移動させる。X軸モータ14,15は、スライダ部11の中心に対して対称な位置にそれぞれ搭載されている。X軸モータ14,15は、X軸方向に一定ピッチで歯141,151が形成されている。X軸モータ14,15は、歯141,151と歯101との間に磁気吸引力を生じさせてスライダ部をX軸方向に移動させる。
【0004】連結部材111,112はY軸モータ13とX軸モータ14,15を連結する。X軸ミラー16は、格子プラテン10の側面に装着され、Y軸方向に鏡面が形成されている。Y軸ミラー17は、格子プラテン10の側面に装着され、X軸方向に鏡面が形成されている。
【0005】Y軸センサ18は、Y軸モータ13に搭載されていて、Y軸ミラー17に光を照射し、その反射光を受け、光の干渉を利用してスライダ部11のY軸方向の位置を検出するレーザ干渉計である。X軸センサ19及び20は、X軸モータ14及び15にそれぞれ搭載されていて、X軸ミラー16に光を照射し、その反射光を受け、光の干渉を利用してスライダ部11のY軸方向の位置を検出するレーザ干渉計である。
【0006】Y軸制御部21は、Y軸指令位置とY軸センサ18の検出位置の偏差をもとにスライダ部11の位置をフィードバック制御する。X軸制御部22及び23は、X軸指令位置とX軸センサ19,20の検出位置の偏差をもとにスライダ部11の位置をそれぞれフィードバック制御する。
【0007】スライダ部10は、X軸とY軸に直交する軸のまわりに回転ずれを生じることがある。これをヨーイングとする。回転ずれの角度をθとする。
【0008】図7の従来装置では、X軸制御部22と23に同一の位置指令値を与えることによって、X軸方向位置とθ方向を制御している。スライダ部のヨーイングが除去されている状態をθ=0とする。Y軸センサ18とX軸センサ19及び20からミラーへ照射した光が正しくセンサに戻ってくるためには、θ≒0に維持しなければいけない。θが大きく振れると、Y軸センサ18とX軸センサ19及び20からの照射光はセンサに戻らず、スライダ部の位置が不明になる。これにより、スライダ部の位置及び速度のフィードバック制御が不能になる。図7の従来装置では、位置センサが、レーザ干渉計を用いた光学的なセンサであるため、スライダ部のわずかな回転ずれでも制御不能に陥る。
【0009】図7の従来装置では、次の理由からθを0に近づけることが難しかった。
(理由1)θ方向とX軸方向の制御特性を独立に設定できない。θ≒0に制御するためには、θのサーボ剛性を高くすればよい。しかし、図7の従来装置では、X軸制御部22と23の制御方式や制御帯域を決めるとθ方向のサーボ剛性は一義的に決まってしまう。
【0010】(理由2)X軸方向への最大加速時にはθ方向への制御は不能になる。図7のスライダ部の出力トルクTは次式のとおりになる。
T=Fx2・Lx2−Fx1・Lx1Fx1:X軸モータ14の推力、Fx2:X軸モータ15の推力Lx1:スライダ部の重心からX軸モータ14の中心までのY軸方向距離Lx2:X軸モータ15の中心からスライダ部の重心までのY軸方向距離【0011】スライダ部の搭載負荷が大きく、かつ、X軸方向の加減速指令値が大きい場合は、X軸モータ14と15の推力Fx1とFx2は最大値になることがある。Fx1及びFx2の最大値をそれぞれFx1max及びFx2maxとする。このとき、スライダ部の出力トルクTは次式のとおりになる。
T=Fx2max・Lx2−Fx1max・Lx1このとき、製造上のばらつきでFx1max・Lx1≠Fx2max・Lx2であると、θは増大する。Fx1max・Lx1=Fx2max・Lx2になっていても、外乱トルクTdが加わればθは増大してサーボ制御不能に陥る。
【0012】このように図7の従来装置では、X軸方向への制御だけに推力が費やされてθ方向へ制御するために推力を費やすことは考慮されていない。このため、2つのX軸モータの最大推力にアンバランスが生じたり、外乱トルクが入ったとき等にはθが増大し、サーボ制御不能に陥ることがあった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、X軸方向への制御とθ方向へ制御を独立して行うことにより、スライダ部の回転ずれにより制御不能に陥ることを防止できる2次元位置決め装置を実現することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は次のとおりの構成になった2次元位置決め装置である。
【0015】(1)対象物を2次元方向に位置決めする2次元位置決め装置において、X軸方向及びY軸方向に沿って一定ピッチで歯が形成された格子プラテンと、前記対象物が載せられたスライダ部と、このスライダ部を前記格子プラテン上に浮揚させる浮揚手段と、前記スライダ部に搭載され、スライダ部をY軸方向に移動させるY軸モータと、スライダ部の中心に対して対称な位置にそれぞれ搭載され、スライダ部をX軸方向にそれぞれ移動させる第1及び第2のX軸モータと、スライダ部のY軸方向位置を検出するY軸センサと、前記第1及び第2のX軸モータにそれぞれ搭載され、スライダ部のX軸方向位置をそれぞれ検出する第1及び第2のX軸センサと、前記第1及び第2のX軸センサの位置検出信号を受け、これらの信号の和をもとにスライダ部中心のX軸方向の位置検出信号を生成し、差をもとにスライダ部のヨーイング角θの検出信号を生成する変換回路と、この変換回路で変換した信号をもとにスライダ部のX軸方向移動及びθ方向移動についてそれぞれ独立にフィードバック制御するXθ制御部と、このXθ制御部の制御出力となるX軸方向の推力指令値とθ方向の推力指令値を第1及び第2のX軸モータに与える推力指令値に変換する指令値変換回路と、前記Y軸センサの位置検出信号を受け、この信号をもとにY軸方向についてフィードバック制御を行うY制御部と、を具備したことを特徴とする2次元位置決め装置。
【0016】(2)前記指令値変換回路は、Xθ制御部が出力するX軸方向の推力指令値及びθ方向の推力指令値を受け、これらの推力指令値の和と差により第1及び第2のX軸モータの推力指令値を生成することを特徴とする(1)記載の2次元位置決め装置。
【0017】(3)X軸方向の推力指令値Ir0のリミット値をImax−|Irθ|(Imaxは最大推力指令値、Irθはθ方向の推力指令値)に制限し、θ方向の推力指令値Irθの大きさに応じて推力指令値Ir0のリミット値を制限するリミッタを設けたことを特徴とする(1)記載の2次元位置決め装置。
【0018】(4)前記第1及び第2のX軸モータは、前記格子プラテンの歯と対向する位置にX軸方向に沿って一定ピッチで歯が形成されたコアをそれぞれ有し、第1のX軸モータのコアと第2のX軸モータのコアはスライダ部の中心に関して点対称に配置されていることを特徴とする(1)記載の2次元位置決め装置。
【0019】(5)前記Y軸センサと第1及び第2のX軸センサは、レーザ干渉計を用いて光学的にスライダ部の位置を検出するセンサであり、これらのセンサはコーナーキューブを有し、Y軸センサのコーナーキューブはスライダ部のY軸方向の中心位置に配置され、第1及び第2のX軸センサのコーナーキューブはスライダ部のX軸方向の中心軸に関して対称な位置に配置されていることを特徴とする(1)記載の2次元位置決め装置。
【0020】
【発明の実施の形態】以下図面を用いて本発明を詳しく説明する。図1は本発明の一実施例を示す構成図である。図1で前出の図と同一のものは同一符号を付ける。図1はサーボ制御系の構成図である。格子プラテン、スライダ部、浮揚手段、X軸モータ、Y軸モータ、X軸センサ、Y軸センサ、X軸ミラー及びY軸ミラーは図7の従来装置と同様な構成になっている。
【0021】図1で、X軸センサ19は、スライダ部の移動方向を判別し、判別した方向に応じてアップパルスまたはダウンパルスを発生する。発生パルス数はスライダ部の移動量に応じた数になる。アップダウンカウンタ30はアップパルスまたはダウンパルスに応じてアップカウントまたはダウンカウントを行う。アップダウンカウンタ30のカウントがスライダ部の検出位置になる。X軸センサ19の具体的構成については後述する。
【0022】補正手段31は、ミラーの曲がりに依存するスライダ部の位置とスライダ部のヨーイングを除去するための補正量を対応させた補正テーブル32を保持している。補正手段31は、与えられた指令位置をもとに補正テーブル32から補正量を読み出し、読み出した補正量でアップダウンカウンタ30の検出位置を補正する。補正テーブル32のデータはキャリブレーションによって得たデータである。補正手段31は、図7のX軸ミラー16とY軸ミラー17の機械的誤差による曲がりを補正するために設けられている。X軸ミラー16とY軸ミラー17の曲がりが位置検出に影響しない程度の曲がりであれば、補正手段31は設けなくてもよい。
【0023】X軸センサ20についてもX軸センサ19と同様にアップダウンカウンタ33、補正手段34、補正テーブル35が設けられている。変換回路36は、補正手段31及び34から得たX軸方向の検出位置X1及びX2の信号を受け、これらの信号をスライダ部中心のX軸方向の位置x及びスライダ部のヨーイング角θの信号に変換する。変換式は次のとおりである。
x=(X1+X2)/2,θ=(x2−x1)/2LdLd:スライダ部の中心からX軸センサ19,20の光軸までの距離(Ldを図7に示す)
【0024】X軸位置制御部37は、X軸位置指令値Xiと検出位置xの偏差をもとにスライダ部のX軸方向の位置をフィードバック制御するための制御信号を出力する。X軸速度演算回路38は、検出位置xの変化速度からスライダ部のX軸方向の移動速度を検出する。X軸変換回路38は、例えばF/V変換器である。X軸速度制御部39は、X軸位置制御部37の制御信号とX軸速度演算回路38の検出速度の偏差をもとにスライダ部のX軸方向の移動速度をフィードバック制御するための制御信号を出力する。この制御信号はスライダ部をX軸方向に移動させる推力指令値Ir0になる。
【0025】θの制御についても同様にθ位置制御部40、θ速度演算回路41、θ速度制御部42が設けられている。θ速度制御部42の制御信号がスライダ部をθ方向に回転させる推力指令値Irθになる。リミッタ43は、X軸方向の推力指令値Ir0のリミット値をImax−|Irθ|(Imaxは最大推力指令値)に制限し、制限後の推力指令値Irxを出力する。これによって、θ方向の推力指令値Irθの大きさに応じてX軸方向の推力指令値Ir0のリミット値を制限している。
【0026】指令値変換回路44は、X軸方向の推力指令値Irx、θ方向の推力指令値Irθを次式によりX軸モータ14及び15の推力指令値Ir1及びIr2に変換する。
Ir1=Irx−Irθ、Ir2=Irx+Irθ推力指令値Ir1及びIr2はリミッタ43の作用により−Imax〜Imaxの範囲におさまる。
【0027】電流センサ45は、X軸モータ14のコイルに流れる電流を検出する。転流・電流制御回路46は、X軸モータ14の転流制御とコイルに流れる電流の制御を行う。転流角演算回路47は、アップダウンカウンタ30のカウントとsin値が対応して格納されたsinテーブルを持っている。X軸モータ14が3相モータである場合は、アップダウンカウンタ30のカウントが与えられると、転流角演算回路47はsinテーブルからsinφとsin(φ+120°)の値を読み出す。φはアップダウンカウンタ30のカウントに応じて変わる角度である。
【0028】マルチプライング・デジタル・アナログ変換器(MDAとする)48,49は、推力指令値Ir1をアナログ入力信号、sinテーブルから読み出したsinφとsin(φ+120°)の値をゲイン設定信号としてIr1sinφとIr1sin(φ+120°)なる電流指令値を出力する。ここで、2つの指令値の位相が120°ずれているのは、モータが3相モータであるためである。相数が異なる場合は位相ずれは他の値になる。
【0029】X軸電流制御回路50は、電流指令値Ir1sinφ,Ir1sin(φ+120°)と電流センサ45の電流検出値の偏差をもとにX軸モータ14のコイルに流れる電流を制御する。
【0030】X軸モータ15についても同様に電流センサ51と転流・電流制御回路52が設けられている。Y軸方向のサーボ制御系についても、X軸方向及びθ方向のサーボ制御系と同様に、アップダウンカウンタ53、補正手段54、補正テーブル55、Y軸位置制御部56、Y軸速度演算回路57、Y軸速度制御部58、転流・電流制御回路59が設けられている。Y軸方向のサーボ制御系では、変換回路36で行ったような制御量の変換を行わないで制御を実行している。
【0031】図2は図1の制御系を簡略化して示した図である。図2で、変換回路36は、X軸センサ19,20及びY軸センサ18の検出値X1、X2、及びYをスライダ部中心のX軸方向の位置x、スライダ部のヨーイング角θ及びY軸方向の位置Yに変換する。X軸位置速度制御部60は、位置xの信号を帰還信号としてスライダ部のX軸方向の位置と速度をフィードバック制御する。X軸位置速度制御部60の制御信号は、X軸方向の推力指令値Irxとして出力される。θ位置速度制御部61は、ヨーイング角θの信号を帰還信号としてスライダ部のθ方向の位置と速度をフィードバック制御する。θ位置速度制御部61の制御信号はθ方向の推力指令値Irθとして出力される。
【0032】ここで、推力指令値Irx,IrθをIrx−IrθとIrx+Irθに変換することにより、X軸モータ14と15の推力指令値に変換する。このようにしてX軸方向の制御とθ方向の制御はそれぞれ独立に行われる。Y軸位置速度制御部62は、位置Yの信号を帰還信号としてスライダ部のY軸方向の位置と速度をフィードバック制御する。Y軸位置速度制御部62の制御信号はY軸方向の推力指令値Iryとして出力される。
【0033】図3はX軸モータとY軸モータにあるコアの配列例を示した図である。図3に示すように、X軸モータ14及び15のコア70及び71には、X軸方向に沿って一定ピッチで歯72及び73が形成されている。コア70と71はスライダ部11の中心Oに関して点対称に配置されている。Y軸モータ13のコア74及び75には、Y軸方向に沿って一定ピッチで歯76及び77が形成されている。これらの歯は格子プラテン10の歯と対向する位置に配置されている。
【0034】コア70,71が推力Fxを発生すると、スライダ部11はf方向に移動する。コア70が推力−Fxを発生し、コア71が推力Fxを発生すると、スライダ部11はθ1方向に回転する。コア73,74が推力Fyを発生すると、スライダ部11はg方向に移動する。
【0035】図4はX軸モータとY軸モータにあるコアの構成例を示した図である。図4で、モータコア81と82が永久磁石83を挟み込んで配列されている。永久磁石83はモータコアの配列方向に沿って着磁されている。モータコア81には、突極84A,84B,84Cの配列順に従ってA相コイル85A,B相コイル85B,C相コイル85Cが巻かれている。これらのコイルは2つのモータコア81と82の突極にまたがって巻かれている。各突極の先端にはピッチPで歯が形成されている。突極84A,84B,84Cの歯はそれぞれP/3ずつ位相がずれている。A相コイル84A、B相コイル84B、C相コイル84Cには位相が120°ずつずれた正弦波電流が流される。
【0036】モータコア82もモータコア81と同様な構成になっている。モータコア82はモータコア81に対して突極の歯の位相をP/2だけずらして配置されている。A相コイル84A、B相コイル84B、C相コイル84Cに3相の正弦波電流を流すことによって、モータコア81と82はa−a´方向に移動する。図4に示すコアが図3の1つのコアに相当する。
【0037】図5は図1のセンサの構成例を示した図である。図1のY軸センサ18、X軸センサ19,20は同様な構成になっている。X軸センサ19を例に説明する。図5で、レーザ光源191はレーザ光を出射する。レーザ光源191の出射光の光路には、ミラー192,193、ハーフミラー194、偏向ビームスプリッタ(PBSとする)195、λ/4板196、コーナーキューブ197が配置されている。
【0038】レーザ光源191から出た光には、ハーフミラー194、ミラー193、ミラー192、ハーフミラー194の経路で進み、図のb方向に進む光がある。この光を■の光とする。また、レーザ光源191から出た光には、ハーフミラー194、PBS195、λ/4板196、X軸ミラー16、λ/4板196、PBS195、コーナーキューブ197、λ/4板196、X軸ミラー16、λ/4板196、PBS195、ハーフミラー194の経路で進み、図のb方向に進む光がある。この光を■の光とする。
【0039】ミラー193はレーザ光源191の光軸と45°の角度をなして配置されている。これに対して、ミラー194はレーザ光源191の光軸と45°+θaの角度をなして配置されている。ミラー194の配置角度がθaだけずれていることにより、■の光の波面が■の光の波面に対してθaだけずれる。これによって、■の光と■の光が干渉して干渉縞Sを作る。フォトダイオードアレイ(PDAとする)198は干渉縞Sを検出する。PDA198は4個のフォトダイオード198A〜198Dからなる。4個のフォトダイオード198A〜198Dは干渉縞Sの1ピッチ内に配置されている。各フォトダイオード198A〜198Dはp/4(pは干渉縞のピッチ)ずつずらして配置されている。干渉縞のピッチp=λ/θa(λはレーザ光の波長)となる。
【0040】減算器199は、(フォトダイオード198Aの検出信号)−(フォトダイオード198Cの検出信号)なる演算を行う。減算器200は、(フォトダイオード198Bの検出信号)−(フォトダイオード198Dの検出信号)なる演算を行う。
【0041】スライダ部が移動すると、これに伴ってX軸センサ19が移動し、干渉縞が図5のd−d´方向に動く。干渉縞が動くと各フォトダイオード198A〜198Dに当る干渉縞の明暗部分が動き、フォトダイオード198A〜198Dの検出値が変化する。これをもとにスライダ部11の位置を検出する。
【0042】干渉縞がd方向に移動したときは、フォトダイオードの出力VA〜VDは次のとおりになる。
A=K[1+msin{xe・2π/(λ/4)}]+KnB=K[1+mcos{xe・2π/(λ/4)}]+KnC=K[1−msin{xe・2π/(λ/4)}]+KnD=K[1−mcos{xe・2π/(λ/4)}]+Knxe:検出対象の距離、K,m:係数、Kn:ノイズ成分【0043】減算器199と200の減算信号は次のとおりになる。
A−VC=2mKsin{xe・2π/(λ/4)}
B−VD=2mKcos{xe・2π/(λ/4)}
減算の結果、外乱光により発生した直流のノイズ成分Knがキャンセルされる。信号VA−VCとVB−VDが前述したA相パルスとB相パルスに変換される。干渉縞がd´方向に動いたときは、信号VA−VCとVB−VDの位相関係は逆転する。
【0044】コンパレータ201,202は減算器199と200の減算信号からA相パルスとB相パルスを生成する。方向判別回路203は、A相パルスとB相パルスの位相関係からスライダ部の移動方向を判別し、判別結果に応じてアップパルスまたはダウンパルスを発生する。
【0045】アップダウンカウンタ30はアップパルスまたはダウンパルスに応じてアップカウントまたはダウンカウントを行う。アップダウンカウンタ30のカウントがスライダ部の検出位置になる。初期状態ではX軸モータ14の各相コイルに既知電流を流したときにモータのロータとステータの歯の位相がどれだけずれるかが予め分っている。この時のアップダウンカウンタ30の値を基準値、例えば0に設定する。スライダ部の移動に伴ってアップダウンカウンタ30は基準値からアップカウントまたはダウンカウントを行って位置を検出する。このようにしてインクリメンタル方式に位置検出をする。
【0046】図6は図1のセンサの他の構成例を示した図である。図6で、レーザ光源90はY軸センサ18、X軸センサ19,20に共通な光源である。Y軸干渉ユニット91、X軸干渉ユニット92,93はそれぞれY軸センサ18、X軸センサ19,20を構成するユニットである。Y軸干渉ユニット91及びX軸干渉ユニット92,93はY軸方向及びX軸方向にレーザ光を照射し、Y軸ミラー17及びX軸ミラー16で反射された光を受けて光学的に位置を検出する。
【0047】Y軸センサ18、X軸センサ19,20はコーナーキューブ94,95,96をそれぞれ有する。Y軸センサ18のコーナーキューブ94はスライダ部11のY軸方向の中心位置に配置されている。X軸センサ19,20のコーナーキューブ95,96はスライダ部11のX軸方向の中心軸に関して対称な位置に配置されている。このようにコーナーキューブを配置することによって、スライダ部に熱膨張が生じたときに、各コーナーキューブの位置ずれ量がほぼ等しくなる。これによって、熱膨張によりセンサが受ける影響を低減できる。
【0048】
【発明の効果】本発明によれば次の効果が得られる。
【0049】請求項1の発明によれば、Y軸センサと2つのX軸センサの検出信号を、スライダ部中心のX軸方向の位置検出信号及びスライダ部のヨーイング角θの検出信号に変換し、変換した信号をもとにスライダ部のX軸方向移動及びθ方向移動についてそれぞれ独立にフィードバック制御している。このため、θ方向制御の制御方式やサーボゲインをX軸方向のそれとは独立に設定できる。これによって、θ方向のサーボ剛性が向上され、スライダ部の回転ずれにより制御不能に陥ることを防止できる。また、ヨーイング方向の位置決め精度を格段に向上できる。
【0050】請求項2の発明によれば、X軸方向の推力指令値とθ方向の推力指令値を受け、これらの推力指令値の和と差により第1及び第2のX軸モータの推力指令値を生成している。これによって、X軸方向移動の制御とθ方向移動の制御が互いに非干渉になる条件を満たしながら2つのX軸モータに推力指令値を与えることができる。
【0051】請求項3の発明によれば、X軸方向の推力指令値Ir0のリミット値をImax−|Irθ|(Imaxは最大推力指令値)に制限しているため、θ方向の推力指令値Irθの大きさに応じてX軸方向の推力指令値Ir0のリミット値を制限している。これによって、θ方向の制御をX軸方向の制御に優先して行うことができ、重負荷時や高加減速時においてもθ方向の制御はX軸方向の制御の影響を受けず、その制御特性を維持できる。
【0052】請求項4の発明によれば、2つのX軸モータの歯はスライダ部の中心に関して点対称に配置されているため、スライダ部に熱膨張が生じたときに、2つのX軸モータの歯の位置ずれ量がほぼ等しくなる。これによって、温度変化によりモータが受ける影響を低減できる。
【0053】請求項5の発明によれば、Y軸センサのコーナーキューブはスライダ部のY軸方向の中心位置に配置され、第1及び第2のX軸センサのコーナーキューブはスライダ部のX軸方向の中心軸に関して対称な位置に配置されている。このため、スライダ部に熱膨張が生じたときに、各コーナーキューブの位置ずれ量がほぼ等しくなる。これによって、熱膨張によりセンサが受ける影響を低減できる。




 

 


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