Warning: fopen(.htaccess): failed to open stream: No such file or directory in /home/jp321/public_html/header.php on line 47

Warning: filesize(): stat failed for .htaccess in /home/jp321/public_html/header.php on line 48

Warning: fread() expects parameter 1 to be resource, boolean given in /home/jp321/public_html/header.php on line 48

Warning: fclose() expects parameter 1 to be resource, boolean given in /home/jp321/public_html/header.php on line 49

Warning: fopen(.htaccess): failed to open stream: Permission denied in /home/jp321/public_html/header.php on line 54

Warning: flock() expects parameter 1 to be resource, boolean given in /home/jp321/public_html/header.php on line 56

Warning: fclose() expects parameter 1 to be resource, boolean given in /home/jp321/public_html/header.php on line 63
焦点位置を変更できる空間変調ユニット、光束偏向装置、焦点検出装置、およびカメラ - ミノルタ株式会社
米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 測定; 光学 -> ミノルタ株式会社

発明の名称 焦点位置を変更できる空間変調ユニット、光束偏向装置、焦点検出装置、およびカメラ
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−100258(P2001−100258A)
公開日 平成13年4月13日(2001.4.13)
出願番号 特願平11−276442
出願日 平成11年9月29日(1999.9.29)
代理人 【識別番号】100062144
【弁理士】
【氏名又は名称】青山 葆 (外1名)
【テーマコード(参考)】
2H011
2H051
2K002
【Fターム(参考)】
2H011 AA01 BA21 BA33 BB01 
2H051 AA05 AA06 BA16 BA44 CB12 CB14 CB28 CD09 CD29 CD30 EB12 EB13
2K002 AA07 AB06 AB07 AB08 CA14
発明者 浜田 正隆
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 複数の偏向セルが同心楕円状又は偏倍同心楕円状に配置された偏向手段と、前記各偏向セルをそれぞれ電気磁気的に制御して、前記各偏向セルに入射した光束が結ぶ焦点位置を変える制御手段と、を備えたことを特徴とする、空間変調ユニット。
【請求項2】 前記偏向セルは、入射光を透過又は反射させて、焦点位置を変更可能であることを特徴とする、請求項1記載の空間変調ユニット。
【請求項3】 前記偏向セルは、液晶セル、マイクロ回折格子、又はデジタルマイクロミラーデバイスのいずれか一つであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の空間変調ユニット。
【請求項4】 レンズ手段と検出手段との間に配置され、前記レンズ手段からの光束を、偏向特性を変更可能に、前記検出手段に導く偏向手段と、前記レンズ手段の射出瞳に関する瞳情報に応じて、前記偏向手段を制御し、前記検出手段へ導く光束の偏向特性を変更する制御手段と、を備えたことを特徴とする、光束偏向装置。
【請求項5】 前記偏向手段は、同心楕円状又は偏倍同心楕円状に配置された複数の偏向セルからなることを特徴とする、請求項4に記載の光束偏向装置。
【請求項6】 前記偏向セルは、液晶セル、又はマイクロ回折格子、又はデジタルマイクロミラーデバイスのいずれか一つであることを特徴とする、請求項4に記載の光束偏向装置。
【請求項7】 前記偏向手段の前記偏向セルは、透過型であり、前記偏向手段は、前記向セルに隣接して入射側とは反対側に配置されたミラーをさらに備えたことを特徴とする、請求項4に記載の光束偏向装置。
【請求項8】 レンズ手段と焦点検出手段との間に配置され、前記レンズ手段からの光束を、偏向特性を変更可能に、前記焦点検出手段に導く偏向手段と、前記レンズ手段の射出瞳に関する瞳情報に応じて、前記偏向手段を制御し、前記焦点検出手段へ導く光束の偏向特性を変更する制御手段と、を備えたことを特徴とする、焦点検出装置。
【請求項9】 前記偏向手段は、同心楕円状又は偏倍同心楕円状に配置された複数の偏向セルからなることを特徴とする、請求項8に記載の焦点検出装置。
【請求項10】 前記偏向セルは、液晶セル、マイクロ回折格子、又はデジタルマイクロミラーデバイスのいずれか一つであることを特徴とする、請求項8に記載の焦点検出装置。
【請求項11】 前記偏向手段の前記偏向セルは、透過型であり、前記偏向手段は、前記偏向セルに隣接して入射側とは反対側に配置されたミラーをさらに備えたことを特徴とする、請求項8に記載の焦点検出装置。
【請求項12】 レンズと焦点検出手段との間に配置され、前記レンズからの光束を、偏向特性を変更可能に、前記焦点検出手段に導く偏向手段と、前記レンズの射出瞳に関する瞳情報に応じて、前記偏向手段を制御し、前記焦点検出手段へ導く光束の偏向特性を変更する制御手段と、を備えたことを特徴とする、カメラ。
【請求項13】 前記偏向手段は、同心楕円状又は偏倍同心楕円状に配置された複数の偏向セルからなることを特徴とする、請求項12に記載のカメラ。
【請求項14】 前記偏向セルは、液晶セル、マイクロ回折格子、又はデジタルマイクロミラーデバイスのいずれか一つであることを特徴とする、請求項12に記載のカメラ。
【請求項15】 前記偏向手段は、一眼レフカメラのサブミラーに設置されたことを特徴とする、請求項12に記載のカメラ。
【請求項16】 前記偏向手段の前記偏向セルは、透過型であり、前記偏向手段は、前記偏向セルに隣接して入射側とは反対側に配置されたミラーをさらに備えたことを特徴とする、請求項12に記載のカメラ。
【請求項17】 被写体光を透過するレンズと、前記レンズを駆動する手段と、透過した被写体光を検出する画像センサと、前記レンズと前記画像センサの間に設置された、電気磁気的に焦点距離可変な空間変調ユニットと、画像センサにより検出した被写体の画像データを使って、前記レンズの焦点位置の差による画像鮮鋭度による評価をすることで、焦点位置を検出するコントラスト方式の焦点検出手段と、を備え、前記焦点検出手段の出力に応じ、前記レンズを駆動することで焦点調節を行う焦点調節装置であって、前記焦点検出手段は、焦点調節のためのレンズ駆動前に、前記空間変調ユニットの焦点距離を連続的又は段階的に変更してコントラスト方式の焦点調節を行い、合焦とみなしたときの前記空間変調ユニットの焦点距離を記憶し、記憶した焦点距離に応じて、前記レンズを被写体焦点位置に駆動することを特徴とする、焦点調節装置。
【請求項18】 被写体光を透過するレンズと、前記レンズを駆動する手段と、前記レンズの特定の領域を透過した被写体光を検出する画像センサと、前記レンズと前記画像センサの間に設置された、電気磁気的に焦点距離可変な空間変調ユニットと、画像センサにより検出した被写体の画像データを使って、焦点位置を検出する位相差方式の焦点検出手段と、を備え、前記焦点検出手段の出力に応じ、前記レンズを駆動することで焦点調節を行う焦点調節装置であって、前記レンズの射出瞳に関する瞳情報に応じて、前記空間変調ユニットの焦点距離を変更して、焦点位置検出を行い、検出結果に応じて、前記レンズを被写体焦点位置に駆動することを特徴とする、焦点調節装置。
【請求項19】 前記ミラーは凹面であることを特徴とする、請求項7に記載の光束偏向装置。
【請求項20】 前記ミラーは凹面であることを特徴とする、請求項11に記載の焦点検出装置。
【請求項21】 前記ミラーは凹面であることを特徴とする、請求項16に記載のカメラ。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、焦点位置を変更できる空間変調ユニット、光束偏向装置、焦点検出装置、およびカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、プラスチック成形フレネル板、写真乾板式回折格子、ガラス版けがき式回折格子、写真乾板式ホログラム、フォトレジスト式ホログラムなどがあったが、製造時に透過又は反射光路は固定されている。
【0003】透過又は反射光路を偏向する技術としては、例えば、以下のものがある。
【0004】特開平10−62609号公報は、焦点距離を調整できるマイクロレンズを提案している。これは、レンズ一つの焦点位置を変更するものであり、小径瞳のレンズでしか成り立たない。また、単純に寸法が大きくなるだけであれば、必要な球面(非球面)が得られないため、実用化が困難であると考えられる。また、提案されたマイクロレンズは、撮像装置の結像光学系を構成することを目的としており、撮影レンズからの瞳けられを防止する効果および構成ではない。
【0005】特開平9−184965号公報には、入射光路を偏向する偏向手段にパワーを持たせる技術が開示されているが、レンズパワーは変化せず、撮影レンズの瞳を有効に使用することができない。
【0006】レーザー研究、第25巻第10号、第687頁、(1997年)「液晶マイクロレンズ」には、マイクロレンズアレーを作成し、焦点位置を変更できる技術が開示されている。しかし、直径数10〜数100μmのレンズしか形成できない。
【0007】光学連合シンポジウム東京95、20p C05(1995)「赤外用回折型マイクロチョッパーと焦電型赤外センサヘの応用」には、光路変更可能な回折格子が発表されている。しかし、これは、焦点位置を持つように構成されていない。
【0008】エレクトロニクス1997年12月号「DMD/DLP」には、マイクロミラーにより光路を変更する表示装置が開示されている。この装置は、点光源を広範囲に広げ表示させることを目的としており、焦点を結ぶように構成されていない。仮に、この装置で焦点を結ぶようにしようとしても、配列が正方配列であるので、むらがでると考えられる。
【0009】また、光学機器の焦点などのセンシング装置等に利用する入射光束偏向装置に関して、従来、以下の技術が知られている。
【0010】特開平10−62681号公報には、センシングユニット内で、遮蔽手段を撮影レンズの開放F値で変化させる技術が開示されている。しかし、レンズパワーは変化せず、遮蔽部分の位置が動き(基線長が変化し)センシング精度が変化してしまう。
【0011】特開昭58−78101号公報は、撮影レンズの焦点面近傍に配置したフィールドレンズのパワーを結像レンズの像が射出瞳内に収まるようにする技術が開示されているが、撮影レンズの瞳の位置や径に応じた変更をしていない。
【0012】特開昭55−155223号公報は、センシングユニット内で、光軸に対称な遮蔽手段を焦点版の脱着に応じて変化させる技術が開示されているが、レンズパワーは変化せず、遮蔽部分が動く。また、必要な光量は得られない。
【0013】前述のように、特開平9―184965号公報は、入射光路を偏向する偏向手段にパワーを持たせる技術が開示されているが、レンズパワーは変化せず、撮影レンズの瞳を有効に使用することができない。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところで、対物レンズに入射し対物レンズの瞳内を通過した被写体からの光束を利用して、撮像や計測を目的としてセンシングを行う場合、センシング範囲(面積)や精度を考えたとき、一般に、レンズの射出瞳の大きさいっぱいの光束を使用することが望ましい。
【0015】しかし、例えばカメラで焦点検出を行う場合には、対物レンズである撮影レンズの種類によって射出瞳の位置や大きさが異なり、また、同じ撮影レンズであっても、フォーカシングやズーミングによって瞳位置や大きさが変化する。従来は光路が固定されているため、撮影レンズの種類や、フォーカシングやズーミングした場合の考えられる最小の射出瞳の大きさに合わせて、光路を設計してきた。そのため、精度向上や、エリアセンサを使ったフォーカスエリアのワイド化に対しては限界があった。
【0016】したがって、本発明が解決しようとする技術的課題の一つは、対物レンズに応じてその射出瞳を通過した光束を効率的に利用することができる焦点検出装置を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段および作用・効果】本発明は、上記技術的課題を解決するために、以下の構成の焦点検出装置を提供する。
【0018】すなわち、焦点検出装置は、偏向手段と制御手段とを備える。前記偏向手段は、レンズ手段と焦点検出手段との間に配置され、前記レンズ手段からの光束を、偏向特性を変更可能に、前記焦点検出手段に導く。前記制御手段は、前記レンズ手段の射出瞳に関する瞳情報に応じて前記偏向手段を制御し、前記焦点検出手段へ導く光束の偏向特性を変更する。
【0019】上記構成において、制御手段は、レンズ手段の射出瞳の大小、位置等の瞳情報に応じて偏向手段を制御し、レンズ手段からの光束を適宜に偏向させて焦点検出手段に導く。
【0020】偏向手段により光束の偏向状態を変えることにより、焦点検出手段に導く光束を選択できるので、レンズ手段の射出瞳の大小、位置等に関わらず広い領域でのセンシングを行うようにすることが可能である。
【0021】例えば、従来のように光路を固定したのでは検出不可能であったF値の暗いレンズでも、その射出瞳の大きさいっぱいの光束を焦点検出手段に導くようにすれば、検出可能となる。一方、明るいレンズでは、従来の固定された光路より外側、すなわわち光軸から離れたエリアの光束や、従来よりも広いエリアの光束を利用することにより、検出精度を向上することができる。
【0022】また、2枚の撮像センサを撮影レンズ光軸方向にずらせて配置し、2つのコントラスト出力値の差を補間(外挿又は、内挿演算)し、フォーカスレンズを動かさないでピント位置を予測する場合、ぼけ量が大きいときには、2つのセンサの光軸方向配置位置(ピントずらし量)が大きいほど、ピント位置を見つけやすく、逆に、ぼけ量が小さいときには、ピント位置検出精度を上げるために、2つのセンサの光軸方向配置位置(ピントずらし量)を小さく設定したい。上記構成の焦点検出装置を用いれば、偏向手段により2つのセンサに対する焦点位置を、大ぼけ時には光軸方向に大きく離し、ピントが合ってきたら光軸方向に小さくし、最後のピント位置決定(AF完)の精度を上げるようにすることができる。また、大ぼけでも高速AF可能である。
【0023】したがって、対物レンズに応じてその射出瞳を通過した光束を効率的に利用することができる。
【0024】上記構成において、前記偏向手段は、同心楕円状又は偏倍同心楕円状に配置された複数の偏向セルからなる。
【0025】偏向セルとは、電気信号により入射光の光路を偏向可能である電気光学素子である。偏向手段は、複数の偏向セルを備え、各偏向セルを個々に電気磁気的に制御して、入射光束の偏向を行う。偏向セルを同心楕円状(円形状を含む)又は偏倍同心楕円状に複数配置しているのは、入射光束をむらなく集束させ、焦点を結ぶようにするためである。
【0026】すなわち、一般に、円錐状に進行する光束は、光路途中に配置された偏向手段に対して、楕円形状(円形状を含む)で入射する。そのため、重心光路を偏向する場合は、楕円(ここでは、円を含まない狭義の楕円)に配置された偏向セルが必要となる。また、直進で通過もしくは同じ光路で反ける場合は、偏向セルを円形に配置することで、光束重心を偏向させないようにすることができる。
【0027】特別な場合として、円錐状に進行する光束が、例えば、光軸に対して傾けて配置された透明な平行平板を屈折した後、この透明板と非平行に配置された偏向手段に入射する場合、偏向手段には、偏倍楕円状(厳密な楕円ではなく楕円が少し歪んだような形状をいう)に入射する。
【0028】すなわち、図27に示したように、レンズからの入射光U,Lは、透明な平行平板Pがなければ、Aで焦点を結ぶ。しかし、透明な平行平板Pがあると、屈折により、Bで焦点を結ぶ。光U,Lでは、平行平板Pに入射する角度θU,θLが異なるため、平行平板P内を通過する距離SU,SLが異なり、SU<SLである。そのため、SU=SLであればC点で焦点を結ぶところ、B点にシフトしている。つまり、図27においては、下側になるほど伸ばされていることになる。
【0029】これを模式的に図示したのが図28である。すなわち、平行平板Pがなければ図28(a)のような楕円となる光束は、平行平板Pがあると、屈折により、図28(b)のような偏倍楕円状に歪む。例えば、対応する点間の距離について、図28(a)では、a=b、c=d=e=fであったものが、図28(b)では、a’<b’、c’<d’<e’<f’となる。
【0030】偏向セルを同心に配置するのは、光束重心を保つためである。
【0031】入射光束が偏向セルを透過する場合には、偏向手段を一種のフレネルレンズとして扱うことで、大きな偏向パワーを得ることが可能である。入射光束が偏向セルで反射する場合には、偏向手段を一種の凹面鏡として扱うことで、大きな偏向パワーを得ることが可能である。
【0032】上記構成において、各偏向セルを制御することによって、焦点位置を変えることができる。大がかりな可動部分がないために、コンパクトな機器が実現できる。
【0033】上記構成において、前記偏向セルは、液晶セル、又はマイクロ回折格子、たはデジタルマイクロミラーデバイスのいずれか一つである。
【0034】偏向セルが液晶セルの場合、液晶セルによるマイクロプリズムのあつまりが同心楕円であったり、又は全体が円環形状の一つのセルであったりするようにする。これにより、全体を一種のフレネルレンズとして扱うことで、大きな偏向パワーを得ることが可能である。また、小エネルギーの電気的変化で、液晶レンズにより光束位置を切り換えることができ、電源負担が少ないため、コンパクトな機器が実現できる。
【0035】偏向セルがマイクロ回折格子である場合、光の屈折を利用するのではなく、回折を利用して光路を偏向する。ユニット配置寸法などの問題で特異な偏向角度が必要な場合に、マイクロ回折素子を利用すると光学系が小型化できる。また、マイクロ回折素子が静電気を利用して回折方向を偏向するタイプであれば、小エネルギーの電気的変化で光束位置を切り換えることができ、電源負担が少ないため、コンパクトな機器が実現できる。
【0036】偏向手段がデジタルマイクロミラーデバイスである場合、ミラーを利用するので、明るく、また開口効率がよい。そのため、偏向された光を使った画像の画質は良い。また、小エネルギーの電気的変化で任意に光束位置を切り換えることができるので、大きな偏向パワーを得ることが可能である。
【0037】ところで、偏向セルには反射型と透過型とがあるが、透過型の偏向セルを用いても、反射型の偏向手段を構成することができる。
【0038】その場合には、前記偏向手段の前記偏向セルは、透過型である。前記偏向手段は、前記偏向セルに隣接して入射側とは反対側に配置されたミラーをさらに備える。
【0039】上記構成によれば、偏向セルに入射した光束は、偏向セルを透過し、ミラーで反射し、再び偏向セルを透過し、出射する。偏向セルとミラーを組み合わせることにより、光束を選択して焦点を結ばせるようにすることができる。
【0040】また、凹面ミラーと組み合わせることで、偏向セルの変化量が少なくても、大きいパワーを得ることができる。又は、集光変化と発散変化の両方必要なく、一方の変化だけで多種のレンズに対応できる設計ができるので、構成を簡単にすることができる。例えば、偏向セルに印加する電圧は、正負を反転する必要がないので、回路構成を簡単にすることができる。
【0041】本発明は、焦点調節装置を提供する。
【0042】焦点調節装置は、被写体光を透過するレンズと、前記レンズを駆動する手段と、透過した被写体光を検出する画像センサと、前記レンズと前記画像センサの間に設置された、電気磁気的に焦点距離可変な空間変調ユニットと、画像センサにより検出した被写体の画像データを使って、前記レンズの焦点位置の差による画像鮮鋭度による評価をすることで、焦点位置を検出するコントラスト方式の焦点検出手段と、を備え、前記焦点検出手段の出力に応じ、前記レンズを駆動することで焦点調節を行う。前記焦点検出手段は、焦点調節のためのレンズ駆動前に、前記空間変調ユニットの焦点距離を連続的又は段階的に変更してコントラスト方式の焦点調節を行い、合焦とみなしたときの前記空間変調ユニットの焦点距離を記憶し、記憶した焦点距離に応じて、前記レンズを被写体焦点位置に駆動する。
【0043】コントラストにより焦点を検出するいわゆる山登り方式のAFでは、従来は、撮影レンズのフォーカスレンズを動かしながらコントラスト検出の出力カーブのピーク位置を求め、最大コントラスト位置にピントを合わせる。これに対し、上記構成の焦点調節装置は、ピント位置を決定するまでは、空間変調ユニットを制御することにより、実際にフォーカスレンズを動かすよりも短時間で焦点位置を変えることができる。したがって、上記構成の焦点調節装置は、高速に焦点を調節することができる。
【0044】また、従来はガラス製のフォーカスレンズを光軸方向に相当量動かす必要があるために、撮影レンズを大きくする必要があったが、上記構成の焦点調節装置を用いれば、撮影レンズを小型化することができる。
【0045】なお、一般的な光学系設計において、従来必要な焦点位置を得るために、レンズそのものを交換するか、又はレンズ1枚又は、複数レンズを移動する必要があったのが、上記構成の焦点調節装置を用いれば、簡単に小型に光学系を構成できる。
【0046】また、本発明は、位相差方式の焦点調節装置を提供する。
【0047】焦点調節装置は、被写体光を透過するレンズと、前記レンズを駆動する手段と、前記レンズの特定の領域を透過した被写体光を検出する画像センサと、前記レンズと前記画像センサの間に設置された、電気磁気的に焦点距離可変な空間変調ユニットと、画像センサにより検出した被写体の画像データを使って、焦点位置を検出する位相差方式の焦点検出手段と、を備え、前記焦点検出手段の出力に応じ、前記レンズを駆動することで焦点調節を行う。焦点調節装置は、前記レンズの射出瞳に関する瞳情報に応じて、前記空間変調ユニットの焦点距離を変更して、焦点位置検出を行い、検出結果に応じて、前記レンズを被写体焦点位置に駆動する。
【0048】上記構成において、空間変調ユニットは、レンズの射出瞳の大小、位置等の瞳情報に応じて焦点距離を変更し、画像センサに導く光束を最適な状態に設定する。したがって、レンズの射出瞳の大小、位置等に関わらず広い領域でのセンシングを行うようにすることが可能である。
【0049】また、本発明は、光束偏向装置を提供する。
【0050】光束偏向装置は、偏向手段と制御手段とを備える。前記偏向手段は、レンズ手段と検出手段との間に配置され、前記レンズ手段からの光束を、偏向特性を変更可能に、前記検出手段に導く。前記制御手段は、前記レンズ手段の射出瞳に関する瞳情報に応じて、前記偏向手段を制御し、前記検出手段へ導く光束の偏向特性を変更する。
【0051】上記構成において、被写体からの光束は、レンズ手段を通り、偏向手段を経て、検出手段に達する。偏向手段は、瞳情報(例えば、レンズ手段の瞳径、瞳位置、瞳形状等)に基づき、レンズ手段の特性に応じて、例えばレンズ手段により瞳けられが生じないように、入射光束の偏向特性を変更することができる。これによって、検出手段が効率的に機能するようにすることができる。
【0052】上記構成によれば、例えば、射出瞳によってけられることが問題であったセンシングに対し、瞳位置に応じて光束を変更できるためにセンシング範囲が増加する。これにより、検出手段に対する結像位置がずれ、センシングとして大ぼけでも、高速AF可能である。また、瞳径の異なる対物レンズでセンシングする場合、対応できる対物レンズの種類が増える。その他、撮影レンズでフォーカスレンズに利用すれば、焦点を調節することが可能である。
【0053】具体的には、前記偏向手段は、同心楕円状又は偏倍同心楕円状に配置された複数の偏向セルからなる。
【0054】また、前記偏向セルは、液晶セル、又はマイクロ回折格子、又はデジタルマイクロミラーデバイスのいずれか一つである。
【0055】一態様として、前記偏向手段の前記偏向セルは、透過型である。前記偏向手段は、前記偏向セルに隣接して入射側とは反対側に配置されたミラー(好ましくは、凹面ミラー)をさらに備える。
【0056】また、本発明は、空間変調ユニットを提供する。
【0057】空間変調ユニットは、偏向手段と制御手段とを備える。前記偏向手段は、複数の偏向セルが同心楕円状又は偏倍同心楕円状に配置される。前記制御手段は、前記各偏向セルをそれぞれ電気磁気的に制御して、前記各偏向セルに入射した光束が結ぶ焦点位置を変える。
【0058】空間変調ユニットは、複数の偏向セルを備え、各偏向セルを個々に電気磁気的に制御して、入射光束の偏向を行う光学ユニットである。従来、空間変調ユニットとしては、光路の偏向により表示を切り換える表示装置が提案されているが、上記構成のように、焦点を結ぶようにした空間変調ユニットは提案されていない。
【0059】上記構成において、各偏向セルを制御することによって、焦点位置を変えることができる。大がかりな可動部分がないために、コンパクトな機器が実現できる。上記構成の空間変調ユニットは、各種の検出装置等に広く利用することができる。
【0060】上記構成において、前記偏向セルは、入射光を透過又は反射させて、焦点位置を変更可能である。入射光を透過又は反射させるいずれの方法でも、空間変調ユニットを構成でき、光学系システムに合わせた柔軟な設計ができる。
【0061】また、前記偏向セルは、液晶セル、マイクロ回折格子、又はデジタルマイクロミラーデバイスのいずれか一つである。
【0062】さらに、本発明は、カメラを提供する。
【0063】すなわち、カメラは、偏向手段と制御手段とを備える。前記偏向手段は、レンズと焦点検出手段との間に配置され、前記レンズからの光束を、偏向特性を変更可能に、前記焦点検出手段に導く。前記制御手段は、前記レンズの射出瞳に関する瞳情報に応じて、前記偏向手段を制御し、前記焦点検出手段へ導く光束の偏向特性を変更する。
【0064】上記構成において、前記偏向手段は、同心楕円状又は偏倍同心楕円状に配置された複数の偏向セルからなる。
【0065】さらに、前記偏向セルは、液晶セル、又はマイクロ回折格子、たはデジタルマイクロミラーデバイスのいずれか一つである。
【0066】具体的には、前記偏向手段は、一眼レフカメラのサブミラーに設置される。
【0067】一態様としては、前記偏向手段の前記偏向セルは、透過型である。前記偏向手段は、前記偏向セルに隣接して入射側とは反対側に配置されたミラー(好ましくは、凹面ミラー)をさらに備える。
【0068】
【発明の実施の形態】以下、本発明の各実施形態に係る焦点位置を変更できる空間変調ユニット、光束偏向装置、焦点検出装置、およびカメラについて、図面を参照しながら説明する。
【0069】図1は、焦点検出装置のAF(オートフォーカス)モジュールを組み込んだカメラを示す。このカメラは、カメラ本体107と対物レンズ、すなわち撮影レンズ101で構成される。被写体からの光は、メインミラー102で2つの光路に分けられる。メインミラー102で反射した光は、ファインダースクリーン105を通過し、ペンタプリズム106を通過して接眼レンズ108から人の目に入る。メインミラー102を通過した光は、光路領域可変の入射光路偏向ユニット103で反射され、AFモジュール104に入射する。
【0070】この構成図を、図2に示す。AFモジュール104は、撮影レンズ101内の対物レンズを模式化したレンズ1の異なる瞳位置を通過した光を集束するコンデンサレンズ2と、絞りマスク21と、再結像レンズ4と、光電変換素子5とから構成されている。対物レンズ1を通過した被写体光は、前記対物レンズ1の予定焦点面6の後方に位置するコンデンサレンズ2、絞りマスク21、再結像レンズ4により光電変換素子5上に2つの被写体像を作る。予定焦点面6より前方の位置3には、光路領域可変の入射光路偏向ユニット103がある。システムコントローラー7は、2つの被写体像の相対的な位置関係を検出することにより、合焦位置からのずれ量およびずれの方向を検出する。
【0071】図3に、各種撮影レンズが装着された場合の状態を示す。図3(a)は、射出瞳11aを持つ標準のレンズ1aが装着された場合の状態を示す。図3(b)は、望遠レンズ1bが装着された場合の状態を示す。望遠レンズ1bの射出瞳11bは、焦点面6からの距離が標準レンズ1aよりも遠い。図3(c)は、F値が暗く、射出瞳11cが光軸寄りに狭くなっている普及レンズ1cが装着された場合の状態を示す。図3の(a),(b),(c)は、フォーカスに応じて、又はズームに応じて、瞳位置や瞳径が変化するレンズの状態でもある。
【0072】ピント検出精度に関しては、射出瞳の広い領域を利用する方が、高い精度が得られる。2つの被写体像を形成する2つの光束が撮影レンズ光軸からの距離に依存して精度が決まり、射出瞳位置で光束間の距離が離れている方が、精度が高くなる。一方、フォーカス検出エリアを広くとると、エリアが広いことによって光束の重心が光軸に接近する。精度を高く、エリアを広くするためには、射出瞳が広いことが重要になり、設計的には、射出瞳をできる限り広く有効利用する必要がある。
【0073】従来は、レンズの種類ごと、又は状態ごとに、それに応じたAFモジュールに置き換えることができなかった。そのため、使用されるレンズのなかで最小の射出瞳径のレンズに合わせて設計していた。すなわち、高精度でピントを検出できる撮影レンズであっても、又は広いエリアでピント検出できるレンズであっても、条件の悪いレンズに合わせた精度、エリア範囲でピント検出していた。
【0074】これに対し、図3の(a),(b),(c)のようにレンズの射出瞳に応じてピント検出用光束を切り換えれば、従来得られなかった精度や、ワイドエリア化が可能となる。
【0075】この光路を偏向する機能は、サブミラー103に持たせる。
【0076】例えば、図3(a)を初期状態とすると、サブミラー位置3aでは光路は直進する。
【0077】射出瞳位置の遠い図3(b)では、光軸に近い光束がセンシングされるように3bで偏向されている。図では、単純に平行屈折されているように見えているが、平行屈折の方法だけでなく結像力を持つ屈折方法でもよい。結像力を持つ場合は、コンデンサレンズ2の機能の一部を持つことになるが、機能を分化することで、3b位置でのサブミラーの面積を制御することができる。例えば小型にできることで、カメラ内の配置を容易にすることができるということである。
【0078】図3(c)は射出瞳径が小さい場合であるが、この場合も光軸に近い光束がセンシングされるように3cで偏向される。
【0079】これを構成するシステムを、図4で説明する。図はカメラシステムの例で、撮影レンズ201の中にレンズ内マイコン203、カメラボディ202の中にボディ内マイコン204、ドライバ回路205、光路偏向ユニット206、センシングユニット207がある。撮影レンズの瞳の位置や瞳径の情報は、レンズ内マイコン203からボディ内マイコン204に送られる。マイコン204は、その情報をもとに、センシングユニット207がセンシングできる光路を演算で求め、ドライバ回路205を制御し、光路偏向ユニット206を駆動する。
【0080】この偏向ユニット206を、図5に示す。光路偏向ユニットは、図1の103にあたるもので、撮影レンズ側から見れば、図5(a)のように同心円状の偏向特性を持っている。すなわち、撮影レンズ光軸中心から離れたところでは光束の偏向度合いが大きく、光軸中心に近い方部分では偏向度合いが小さい。光軸中心では直進する。この特性は、いわゆる凹面鏡と同じ性質である。しかし、凹面鏡では焦点位置が固定であるの対し、この光路偏向ユニットでは焦点位置が可変である。
【0081】光路偏向ユニットは、図1の103で示すように、サブミラーとして使用している。すなわち、光束重心をほぼ90度まで大きく曲げる必要がある。そこで、撮影レンズ側から見ると図5(a)のように見えても、光路偏向ユニット上では図5(b)ような同心楕円の形状となっている。同心楕円形状を持つことで、90度光路偏向しても、センシングユニットには光束重心の変化しない光束を提供できる。光路偏向ユニットは、液晶偏向ユニットであったり、マイクロ回折素子であったり、デジタルマイクロミラーデバイスであったりするが、詳細は後述する。
【0082】この光路偏向ユニットを使用するシステムの流れを、図6のフローチャートを用いて説明する。
【0083】まず、ボディ内マイコン204は、レンズ201が装着されているかを判定する(S10)。レンズ201が装着されていれば、ボディ内マイコン204からの要求により、レンズ内マイコン203は、レンズ瞳情報Pを出力してボディ内マイコン204に入力する(S11)。
【0084】情報Pは、センシングから見たときの瞳径の情報(いわゆるF値=1/2tanθの関数。θは、図3でθa,θb,θcで示すように、瞳の最外周を通過した光束と撮影レンズ光軸とが交わる角度である。)として関数化されている。その後、情報Pを元に光路偏向ユニット206を動作させる情報、ここでは動作電圧Vp(x)を求める(S12)。
【0085】動作電圧Vp(x)は、Vp(x)=P×kで定義する。kは、偏向ユニット駆動電圧への変換係数である。ここで、偏向ユニットに与える動作電圧は焦点を持つ偏向であり、図5のように同心楕円ごとに異なる偏向特性を持つ。すなわち、周辺部と中心部では、与える電圧が異なる。位置(各楕円ごと)に関する変数をxとすると、与える電圧はVp(x)で表される関数となる。
【0086】次に、S13で、この位置ごとに異なった電圧を、ドライバ回路205を通じて光路偏向ユニット206に与える制御を行う。ここで、センシングユニット207に対する光路が偏向される。
【0087】S14で撮影レンズ201がズームされたかどうかを判断し、ズームされていれば通常のレンズは瞳情報が変化するため、S16で再びレンズ瞳情報Pを入力し直す。そして、レンズ情報Pに変化があれば瞳位置又は瞳径が変化したということであるため、S12に戻って変化した瞳位置、瞳径にふさわしい光路をとれるように、光路偏光ユニット206を再び動作させる。
【0088】S14でズーミングされていなくても、S15で、フォーカスが行われたかどうかもチェックする。フォーカスを行うことでも、瞳位置、瞳径が変化する。変化していればズーミング時と同様にS16に進み、レンズ情報Pの再入力から行う。そして、S15でフォーカスもされていなければ、または、S17でレンズ瞳情報が変化なれれば、S18でセンシングを行う。これで、レンズの瞳にけられることなく、センシングを行うことができる。
【0089】図7に、反射型光路偏向ユニットを含む光学機器を示す。ここでは、カメラの光学系周辺の構成を示す。211がカメラのメインミラーで、210が反射型光路偏向ユニットであるサブミラー、212がフィルム等価面(面を示すだけの仮想線)、213がセンシングユニット、216が撮影レンズ光軸である。レンズが射出瞳の大きいレンズ又は状態である場合は、214aと214bで示す光路範囲からセンシングユニット213に被写体光が入射する。射出瞳の小さいレンズ又は状態である場合は、215aと215bで示す光路範囲からセンシングユニット213に被写体光が入射するように光路偏向ユニット210が動作する。なお、【0090】図8に、透過型光路偏向ユニットを使用する場合の光学系周辺の構成を示す。221はカメラのメインミラー、220は透過型光路偏向ユニット、227は凹面鏡であるサブミラー、222はフィルム等価面(面を示すだけの線)、223はセンシングユニット、226が撮影レンズ光軸である。227が凹面鏡であるのは、センシングユニットの光路長を調整する働きを持つ。すなわち、センシングユニットの小型化に寄与する。レンズが射出瞳の大きいレンズ又は状態である場合は、224aと224bで示す光路範囲からセンシングユニット223に被写体光が入射する。射出瞳の小さいレンズ又は状態である場合は、225aと225bで示す光路範囲からセンシングユニット223に被写体光が入射するように、透過型光路偏向ユニット220が動作する。これら機能は、反射型光路偏向ユニット212と同じである。
【0091】図9、図10は、センシングユニットの例である。図9は測光モジュールである。230は拡散スクリーン、231は拡散スクリーンから画像を結像するレンズ、232は赤外カットフィルター、233は多分割フォトダイオードである。スクリーンに投影された画像の輝度、輝度分布を、多分割フォトダイオード233で分割測光する。
【0092】図10(a)は、位相差式AFセンサモジュールである。240は赤外カットフィルター、241はコンデンサレンズ、242は反射ミラー、243は絞りマスク、244はセパレータレンズ、245は多分割センサである。絞りマスク243の絞り形状は、コンデンサレンズ241で撮影レンズの射出瞳に投影される。逆にいえば、この絞りマスク243で制限された領域の光が多分割センサ245に導かれる。
【0093】絞りマスク243の絞り形状は、図10(b)に示すように、十字配置になっている。すなわち、水平方向位相差検出用252a、252bと、垂直方向位相差検出用251a、251bとがある。水平方向位相差検出用252a、252bは、エリアセンサ用であるため、その開口面積が大きい。
【0094】図10(c)に、セパレータレンズ244を示す。水平方向位相差検出用254a、254bと、垂直方向位相差検出用253a、253bとがある。
【0095】図10(d)に、多分割センサ245を示す。多分割センサ245には、水平方向位相差検出用エリアセンサ255a、255bと、垂直方向位相差検出用ラインセンサ256a、256bとがある。
【0096】図11に、位相差式AFセンサモジュールと光路偏向ユニットとの組み合わせ機能を示す。
【0097】例えば、現在装着している撮影レンズの瞳形状が260、別のレンズもしくは特定の条件下で生じうる撮影レンズの最小瞳形状が261である。特定の条件下とは、図3で説明したように、瞳径が最小となるレンズ、又はズームもしくはフォーカスによって瞳径が最小となる場合である。
【0098】図11(a)で示したように、この最小瞳形状261の内部に、図10(b)のような絞りマスクが投影されるように設計することが従来であった。水平方向の絞りマスク投影が262a、262bであり、垂直方向の絞りマスク投影が263a、263bである。それを、本発明では光束を適宜に偏向することにより、図11(b)のように、水平方向の絞りマスク投影264a、264bを瞳径一杯に広げ、基線長をできるだけ広くとる設計ができ、高いピント検出精度を得ることが可能である。また、図で光束の面積が広くなっていることが分かるように、フォーカス検出領域を広くとることも可能となる。
【0099】一方、瞳径の小さいレンズが装着されたり、瞳径が小さくなる条件になった場合は、従来は、図11(c)で示すように、水平方向の絞り投影271a,271bが瞳270からはみ出していた。本発明では、これをサブミラー部の光路偏向ユニットで光路を縮小し、図11(d)で示すように、水平方向の絞り投影273a,273bが瞳270からはみ出ないようにして、瞳けられなく光束を確保できる。
【0100】なお、ここで水平方向に比べ、垂直方向の基線長が短いのは、サブミラー(光路偏向ユニット)の垂直方向の寸法制限による。水平方向と同等に広げると、その光路確保のためにはサブミラーの大きさがメインミラーと同じ大きさになる。すなわち、カメラのミラーボックス部の体積が2倍程度必要となり、得策でないからである。
【0101】しかし、図12のようにサブミラーを45°配置とはしない構成をとると、カメラのミラーボックス部の体積が2倍までには大きくならずに構成することは可能である。図12は、反射型光路偏向ユニットを含む光学機器を示す。ここでは、カメラの光学系周辺の別構成を示す。286はカメラのメインミラー、287は反射型光路偏向ユニットであるサブミラーである。288は位相差式AFセンサモジュールである。282は反射ミラー、280は赤外カットフィルター、281はコンデンサレンズ、283は絞りマスク、284はセパレータレンズ、285は多分割センサである。この構成では、サブミラー287は45°の角度より垂直気味になっている。この配置により、反射型光路偏向ユニットであるサブミラー287の面積を大きくとれ、センシング領域も大きく設定することができる。
【0102】図13に、図10(d)の多分割センサ245の回路構成とその制御構成を示す。図13は、2つのセンサ41、42、51、52とこれをコントロールするコントロール回路48を有するカメラの画像検出システムのデバイス構成図である。
【0103】エリアセンサ41、42、ラインセンサ51,52の出力は、後述するようにAFや像ブレ検出に用いる。41、42、51、52のセンサのモニタ43、44、53、54は光電変換素子である。
【0104】このデバイスは、水平レジスタ21a、21bを有するエリアセンサ41,42とそれらのエリアセンサ41,42の各2辺に沿ったL字形状のモニタ43,44、水平レジスタ21cを有するラインセンサ51,52と、それらのI形モニタ53,54、AGC回路47、コントロール回路48、ゲイン可変アンプ10、S/H(サンプルホールド)回路22、クランプ回路11、出力選択回路9、温度検出回路12、マイクロコンピュータ50の各メイン要素から構成されるとともに、それらの各出力バッファと、各出力スイッチを備えている。
【0105】すなわち、モニタ43,44,53,54の出力バッファ26,27,28と出力スイッチ35,36,55、水平転送レジスタ21a、21b、21cの出力バッファ24、25,56と出力スイッチ30,31,57を具備している。また、このデバイスにおいては、コントロール回路48をセンサ駆動部、ゲイン可変アンプ10、S/H回路22、クランプ回路11、出力選択回路9をセンサ出力処理回路部ということにする。
【0106】ここで、モニタ43,44,53,54は、それぞれ対応するセンサ41,42,51,52の電荷蓄積時間をモニタする。
【0107】水平転送レジスタ21a、21b、21cは、センサ41,42,51,52の電荷を一時的に保持してシリアルに出力する。クランプ回路11は、センサ41,42,51,52より黒基準画素(OB)の電荷が出力されるタイミングで動作し、暗電流分の電圧をある所定電圧にクランプする。出力選択回路9は、全ての出力に共通で、コントロール回路48により、センサ41,42,51,52の出力、温度検出回路12の出力を選択して出力する。このデバイスは、マイクロコンピュータ50を除いた前記構成部分を一つの基板上に設けたワンチップのIC (集積回路)として形成されている。
【0108】以下、このチップ上に形成されているデバイスを内部に、このチップ上に形成されていないデバイスを外部に形成されているということにする。
【0109】モニタ43,44,53,54から出力されるモニタ信号は、出力バッファ26,27,28と出力スイッチ35,36,55を介して択一的にAGC回路47と出力選択回路9に与えられる。
【0110】スイッチ35,36,55は、それぞれMOSトランジスタで形成されており、そのゲート電極にコントロール回路48から発生されるスイッチング信号A、Bがローレベルで印加されることによって導通する。どちらのスイッチが導通するかによって、AGC回路47と出力選択回路9に与えられるモニタ信号が選択される。つまり、スイッチング信号A、B、又はCにより、モニタ43、44、又は53+54のモニタ信号の一方を選択することができる。モニタ信号の選択については後述する。
【0111】センサ41,42,51,52とモニタ43,44,53,54では、同時に積分が開始する。積分が開始すると、AGC回路47は入力されたモニタ信号が所定電圧になるのを監視していて、所定電圧になるとその情報をコントロール回路48に伝達する。
【0112】コントロール回路48は、その情報を受信すると、センサ41,42,51,52の積分を終了させ、外部のマイクロコンピュータ50に積分が終了したことを伝達する(以下、この積分終了を「自動終了」という)。
【0113】AGC回路47は、例えば前記所定電圧を基準電圧とし、前記モニタ信号を比較電圧とするコンパレータで構成することができる。
【0114】モニタ信号が所定時間経過後も所定電圧に達しない場合には、つまり、所定時間経過後も外部のマイクロコンピュータ50にコントロール回路48から所定電圧に達したという情報が伝達されないと、50はコントロール回路48にセンサ41,42,51,52に対する積分の強制終了を指示し、強制終了が行われる。
【0115】積分の自動終了、強制終了のいずれの場合も、積分が終了すると出力選択回路9からV0UT端子46を介して外部のマイクロコンピュータ50に与えられているモニタ信号を、積分終了のタイミングで50に内蔵されているA/D変換器32でA/D変換し、そのデジタル値に応じてエリアセンサの出力に施す増幅率が決定される。この増幅率がコントロール回路48に伝達され、ゲイン可変アンプ10に対し増幅率が設定される。ここで、積分が自動終了した場合には、増幅率は1となる。なお、自動終了の場合は、モニタ信号をA/D変換して増幅率を決定することなしに、増幅率を1に設定するようにしてもよい。
【0116】一方、積分終了後、センサ41,42,51,52の出力は、水平転送レジスタ21a、21b、21cに転送され、出力バッファ24、25、56とスイッチ30、31,57を介してゲイン可変アンプ10に入力され、ここで先に設定された増幅率で増幅される。スイッチ30、31,57はスイッチ35,36,55と同様の構成で、コントロール回路48はスイッチング信号X,Y,Zを発生させて、ゲイン可変アンプ10に与えられるセンサ41,42,51,52の出力を選択する。
【0117】図14で、エリアセンサ部を2分割し4エリアセンサにし、モニタをL型でなくI型タイプにした焦点検出に用いる電荷蓄積型センサを説明する。ここではCCD型で説明する。
【0118】a、b、c、d部はエリアセンサ部であり、e、f部はラインセンサ部である。101ab、101cd、101e、101fは、電荷蓄積時間を決めるための被写体輝度を測定する輝度モニタである。102a、102b、102c、102d、102e、102fは、受光部(光電変換部)で被写体からの光を受光し光電変換する。103a、103b、103c、103dは、電荷蓄積部で102で発生した電荷を一時保持する。蓄積部は、FT(フレームトランスファー)型、又はFIT(フレームインターライントランスファー)型の場合に設定される。IT(インターライントランスファー)型では、電荷を保持せずに読み出すため、この部分は存在しない。また、ラインセンサ部e、fについては、電荷蓄積部は別設されていないが、102e,102fの受光部又は後述の104efで保持される。104a、104b、104c、104d、104efは、シフトレジスタ部(読み出しレジスタ)である。a、b、c、dのエリア部は、各々別々に読み出す。105a、105b、105c、105d、105efは出力ゲート、106a、106b、106c、106d、106efは読み出し部である。電荷データは、電圧データとして読み出す。ここで、ライン部はe部とf部とから電荷を一緒に読み出すためにシフトレジスタ部104efは一本となっている。これは、読み出し部106efを共通で使用することで、少しでもe部とf部のデータ特性を均一にするためである。データ特性とは、読み出し部のSN特性や後段での増幅特性である。
【0119】ライン用輝度モニタ101eと101fは、最短距離で接続されている。またエリア用輝度モニタ101abと101cdは、ライン受光部を迂回して接続されている。すなわち、モニタはエリア部については一つだけの働きとなり、4部分に分かれているエリアセンサ部a、b、c、dは同じ積分制御が行われる。しかし、読み出し部は4つになっているが、これにより読み出し時間を早くすることができる。
【0120】なお、図の4つの円は、撮影レンズ、光路偏向ユニット、コンデンサレンズ、絞りマスク、セパレータレンズを通過した光がセンサ上に投影される光束領域を示す。図のように光路偏向ユニットの働きによって、撮影レンズで光束がけられることなく、円形状で投影される。
【0121】図15に、焦点検出に用いる別のセンシング例を示す。図15(a)では、電荷蓄積型センサはCMOS型で構成し、3組のラインセンサと、1組のエリアセンサとを持つ。1組のエリアセンサ部301と302で水平方向の位相差検知を行う。3組のラインセンサ303,304;305,306;307,308で、各々垂直方向の位相差検知を行う。
【0122】センサ出力は、エリアセンサからは配線310,312から読み出され、ラインセンサからは、配線309,311,313から読み出される。輝度モニタ機能は、各ラインセンサに独立して持つ。中央のラインセンサの輝度モニタ機能のみ、エリアセンサ部の制御も同時に行う。ラインセンサの数は、さらに増やすことも可能である。方向も、縦だけでなく、エリアの上下に横方向のライン配置も可能である。
【0123】このセンサに対応する絞りマスクは、図15(b)のように配置される。また、結像レンズは、図15(c)のように配置される。各々縦方向のラインセンサ用に3組6個、エリア用に1組2個の絞りとレンズが配置される。
【0124】図15(d)は、図15(a)のセンサを使用したときのカメラのファインダーで見たセンシング領域を示す。321,322,323は、垂直方向位相差検知用ラインセンサのセンシング感度領域であり、矢印方向にコントラストのある被写体をピント検出する。324は、水平方向位相差検出用エリアセンサのセンシング感度領域であり、矢印方向にコントラストのある被写体をピント検出する。
【0125】図16は、透過型光路偏向ユニットを使用する場合の別の構成を示す。いわゆるデジタルカメラの構成である。
【0126】331は撮像用エリアセンサで、340,341は撮影レンズを構成するレンズである。342は絞りである。この絞り342のそばに、透過型光路偏向ユニット330を配置する。この使い方は、撮像センサ331によるいわゆる山登りAF(コントラストの大きな時にピントが合っていると判断するAF)を行う場合のピント位置ずらしに使用する。高速でピント位置を振動させピント方向をセンシングする。従来は、レンズを動かしながら、コントラストの大きなレンズ位置をさがしていたが、本方式を用いればレンズを動かす必要がないため、高速になる。
【0127】この使用方法以外にも、フォーカシングそのものに使用してもよい。また、配置は、ピントずらしを行っても撮像性能に影響ない場所であれば、どこでもよい。
【0128】図17は、反射型光路偏向ユニットを使用する場合の別の構成を示す。図17(a)は、いわゆるデジタルカメラの構成である。撮影レンズ354から入射した光束は、半透過プリズム353で反射し、撮像用エリアセンサ351に入射する。一方、半透過プリズム353を通過した光束は、反射型光路偏向ユニット350で反射し、再び半透過プリズム353を通って、エリアセンサ352に入射する。エリアセンサ352は、ピント検出用として配置している。大きさは、撮像センサ351と同じ大きさか又は小さい。352のピント位置は、反射型光路偏光ユニット350によってずらせることができる。すなわち、撮影レンズ光軸方向にピントのずれた配置を構成し、コントラスト出力によってピント位置を推定するAFセンシングである。コントラストを求めてどちらが高いかを検知し、高い方向にフォーカスレンズを動かしてピントを合わせる。
【0129】このとき、大きくピンぼけであれば出力差がでないので、この場合、反射型光路偏向ユニット350で焦点位置ずらし量を大きくさせ、撮影レンズのピントのある方向を見つける。焦点位置ずらし方向は、前ピン側、後ピン側いずれでもずらせることが可能に設定している。フォーカスレンズがピント位置付近まで来ると、精度向上のために、反射型光路偏向ユニット350の焦点位置ずらし量を小さくさせる。
【0130】また、352を351と同じ大きさに設計してあると、反射型光路偏向ユニット350の焦点位置ずらし量を0にした場合は、351,352いずれもピントの合う画像となる。すなわち、多板の撮像センサと同じとなる。高解像を得ることができる。高速のピント検出と高精度の両方を満たすデジタルカメラが実現できる。
【0131】図17(b)は、反射型光路偏向ユニット350に配置した場合の構成を示す。ここでは、光路が垂直に入射し、垂直に反射するので、光路偏向を行う偏向セルが同心円形状に配置されている。
【0132】図18、19に、従来型の液晶セルを示す。電気的光学的特性に異方性を示す液晶を用いて、分子配向状態を制御できる特徴を利用して偏向角を可変できるプリズム素子や焦点距離を可変できるレンズが提案されている。
【0133】図18は、ネマチック液晶401を使って液晶セルを構成した図である。410、411は各々円形穴パターン電極で、この間には電圧Vが印加される。このときの等電位面を示したものが、図18の波線である。
【0134】そして、図18のセルがたくさん構成されているのが、図19である。屈折力を発生する液晶層401、配向膜404,405、ガラス基板402,403で構成されている。配向膜を塗付するのは、ラビング処理を行って液晶分子を一方向に配向させるためである。円形穴パターン電極410,411の穴410a,411aがそれぞれのレンズになる。
【0135】液晶セルにしきい値以上の電圧が印加されると、基板の配向規制力と液晶の弾性力、そして電界による配向力とで決まる分子配向状態になる。これが、図18の状態である。電極からの距離によって配向の傾きが異なる。電極付近では屈折率が小さく、円形穴中央では屈折率が大きくなる。これにより、凸レンズと似た特性が得られる。
【0136】従来は、1セルの大きさは直径300μm、液晶の厚み100μmで構成されており、印加電圧も1〜5V程度であった。そして利用領域は微小領域であり、例えば、レーザー光を2μmに絞るために利用することが目的であった。本発明では、利用領域をmmオーダーで表現できる大きさの領域で使用することを目的としている。
【0137】図20に、本発明の焦点位置可変空間変調ユニットの図を示す。図20(a)は断面図であり、図20(b)は上面から見た図である。571,572はガラス基板で、570は反射型光路偏向ユニットを構成するための反射板である。電極501,551;502,552;503,553;・・・は、同心楕円状に配置され、各液晶セルは、同心楕円環状になっている。
【0138】同心楕円環状の電極501と551の間に電圧が印加される。以下、502と552、503と553、・・・と続いていく。各電極にかかる電位は異なり、中心部では差が小さく、周辺部、すなわち501に近い方が、隣同士の電位の差が大きくなるようにしてある。すなわち、周辺部の光の方が大きく偏向するようにして、全体を凸レンズ効果(凹面鏡効果)を出すようにしてある。
【0139】そして、同心楕円環状の電極501,502,503・・・と551,552,553・・・の印加電圧を変化させることで、光路を偏向させる。図20(a)の581から入ってきた光は、通常では583の方向に反射するが、電圧印加状態では、582の方向からの光が583方向に反射するように偏向させる。以下同様に、584入射光を586に反射する光を、585入射光を586に反射するように偏向させる。以下、587を588に、590を591に、593を594に偏向する。この図20のユニットは、図1のサブミラー103等に利用される。
【0140】図21に、液晶セルの別の構成を示す。
【0141】図21(a)は、各液晶セルを壁521,522,523,・・・で各円環ごとに明確に分離したものである。壁521,522,523,・・・で仕切り、隣接するセル電極の影響を受けないようにして、屈折力を高く設定することができる。ただし、液晶セルヘの入射角が垂直に近い場合に有効で、角度がつくと分離用の壁521,522,523,・・・が光路を遮り、悪影響を与える。
【0142】図21(b)は、各セルの屈折力を高く設定するために、各電極501,551;502,552:503,553;・・・の近傍にグランド電極531,541;532,542;533,543;・・・を設定したものである。隣のセルの影響をなくす効果を持つ。グランドから制御するため、電位差の制御範囲が広く、また確実に設定できる。
【0143】図21(c)は、セルを明確に分離する壁521,522,523,・・・を設定するとともに、一つのセルをそれぞれ2対の電極501a,551aと501b,551b;502a,552aと502b,552b;503a,553aと503b,553b;・・・で構成する場合である。印加電圧は、VとV2で円環状の外部と内部をおさえ、電界分布の制御をきめ細かくし、光路偏向の有効領域を広げることを可能とした。
【0144】図21を上面から見た図は、いずれも図20(b)ように分布している。しかし、使用方法によって、図17(b)のように同心円状に配線される場合もあることは言うまでもない。
【0145】また、別の実施例を、図26(d)に示す。これは、液晶マイクロレンズを構成したものである。同心楕円状の配列ではなく長方形配列であるが、液晶マイクロレンズヘの印加電圧分布を図20(b)で示すような同心楕円状とすることで、同様の効果を得るようにするものである。
【0146】次に、偏向ユニットとして、液晶セルの代わりに、デジタルマイクロミラーデバイス又はマイクロ回折素子を使用した例を示す。
【0147】図22は、反射型光路偏向ユニットを構成する場合の反射セルにデジタルマイクロミラーデバイスを使用する場合のセルである。可動ミラーが、駆動電圧の有無により傾斜することにより、反射角度を変えるものである。反射角θdを偏向するには、ミラーはθd/2だけ動かせばよい。図25に詳細の構造を示す。各セルの大きさは16μm角でこのセルが1μmの間隔で正方形に並べられる。各ミラーは中央のポストに支えられ、ポストはヨークという基板に乗っている。各セルに構成されているメモリ素子(CMOS構造のSRAM)が静電界作用によってヨークを動かす。ヨークが基板に接するまで、メモリヘの信号に応じ、±10の角度で動かすことが可能となる。回転時間は10μsである。
【0148】従来は、液晶プロジェクター用反射素子として、1280×1024の長方形に配列させたユニットが制作されている。本発明では、各セルの角度を制御し、偏向可能な凹面鏡(焦点位置変更)として利用するために、図26(a)のように同心楕円形状に配列させる。この配列にさせることで結像性能の優れた光路偏向ユニットを構成することができる。また、凹面鏡(焦点位置変更)としての機能を期待せず、図1の撮影レンズ101の瞳通過位置を平行移動させるだけであれば、図26(c)のような長方形配置もあり得る。
【0149】図23は反射型光路偏向ユニットを構成する場合の反射セルにマイクロ回折素子を使用する場合のセルである。これは反射回折現象を利用して光を偏向するもので、偏向角θと回折格子(グレーティング)周期A、波長λとするとsinθ=λ/Aとなる。よって、偏向角は回折格子周期と波長のみによって決まり、偏向角の変更は電圧のオンかオフかによってのみ決まる。
【0150】図23、図24でマイクロ回折素子の働きを示す。素子はシリコン基板上にポストによって支持されたグレーティング梁(回折格子梁)を複数配列し、グレーティング梁と梁間の表面に金反射膜を構成する。電圧が印加されない場合、反射光は、グレーティング梁と梁間で反射光の位相差が2πとなり、0次回折光のみで(全反射だけとなる。一方、電圧を印加すると、静電力により梁が弾性変形し、基板に引き寄せられる。そこで、グレーティング梁と梁間が半波長ずれ位相差がπとなり、0次回折光がなくなり±1次回折光が発生する。この回折光を光束の偏向に利用する。偏向角は、回折格子(グレーティング)周期Aとセンシングに使用する波長λで決める。
【0151】このマイクロ回折素子の配列を示すのが、図26(b)である。回折格子(グレーティング)が同心楕円状に配置されている。これも使用方法によって、同心円状にしてもよい。本発明では、各セルの角度を制御し、偏向可能な凹面鏡(焦点位置変更)として利用するために、図26(b)のように回折格子(グレーティング)部を同心楕円状に配列させる。回折格子(グレーティング)の周期を小さくすることで大きな偏向角を得る。すなわち、凹面鏡効果を持たせるために、周辺での周期は小さく、中心にいくに従って周期を大きく設計する。この配列、周波数の分布にすることで結像性能を持つ光路偏向ユニットを構成することができる。
【0152】なお、図では同心楕円状の配列が、9ラインしかないが、これは模式的に図示したことによるもので、本来は、セルの大きさも小さく、ライン数は目的に応じ設計する。電源のオンとオフの切り換えによって、偏向の有無を切り換えることができる。
【0153】以上説明したように、大がかりな可動部分がなく、コンパクトな構成で、焦点位置を変えることができる。
【0154】なお、本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施可能である。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013