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発明の名称 被写体の面の向きの抽出方法、それを用いた3次元データ生成方法及び装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−74431(P2001−74431A)
公開日 平成13年3月23日(2001.3.23)
出願番号 特願平11−252542
出願日 平成11年9月7日(1999.9.7)
代理人 【識別番号】100086933
【弁理士】
【氏名又は名称】久保 幸雄
【テーマコード(参考)】
2F065
5B057
【Fターム(参考)】
2F065 AA53 BB05 FF05 JJ03 MM13 QQ31 UU05 
5B057 BA15 DA07 DB03 DC08
発明者 片桐 哲也 / 内野 浩志
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】光源による照射方向を変えて被写体を撮像することによって複数の原画像を取得し、各原画像の各画素のデータによって画像行列を生成し、当該画像行列に因子分解を適用して前記被写体における面の向きを抽出する抽出方法であって、各画素の強度データの中から所定の値以上で且つ飽和してない画素の強度データを選択し、選択した強度データを用いて小画像行列を生成する小画像行列生成ステップと、各小画像行列に因子分解を適用して前記被写体における面の向きを抽出する向き抽出ステップと、前記面向き抽出ステップで得られた面の向きを統合する面向き統合ステップと、を有してなることを特徴とする被写体の面の向きの抽出方法。
【請求項2】光源による照射方向を変えて被写体を撮像することによって複数の原画像を取得し、各原画像の各画素のデータによって画像行列を生成し、当該画像行列に因子分解を適用して前記被写体における面の向きを抽出し、抽出した面の向きに基づいて前記被写体の3次元データを生成する3次元データ生成方法であって、各画素の強度データの中から所定の値以上で且つ飽和してない画素の強度データを選択し、選択した強度データを用いて小画像行列を生成する小画像行列生成ステップと、各小画像行列に因子分解を適用して前記被写体における面の向きを抽出する向き抽出ステップと、前記面向き抽出ステップで得られた面の向きを統合する面向き統合ステップと、統合した面の向きを絶対座標に変換する座標変換ステップと、を有してなることを特徴とする3次元データ生成方法。
【請求項3】前記小画像行列生成ステップにおいて、選択した強度データの全てを用いる、請求項2記載の3次元データ生成方法。
【請求項4】前記小画像行列生成ステップにおいて、所定の枚数以上の原画像を用いる、請求項2記載の3次元データ生成方法。
【請求項5】光源による照射方向を変えて被写体を撮像することによって複数の原画像を取得し、各原画像の各画素のデータによって画像行列を生成し、当該画像行列に因子分解を適用して前記被写体における面の向きを抽出し、抽出した面の向きに基づいて前記被写体の3次元データを生成する3次元データ生成装置であって、各画素の強度データの中から所定の値以上で且つ飽和してない画素の強度データを選択し、選択した強度データを用いて小画像行列を生成する小画像行列生成手段と、各小画像行列に因子分解を適用して前記被写体における面の向きを抽出する向き抽出手段と、前記面向き抽出手段で得られた面の向きを統合する面向き統合手段と、統合した面の向きを絶対座標に変換する座標変換手段と、を有してなることを特徴とする3次元データ生成装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、いわゆる照度差ステレオ法における被写体の面の向きを抽出する方法、それを用いた3次元データ生成方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、被写体に対する光源の位置つまり照射方向を変えて撮像を行うことにより、同じ被写体について複数の原画像を取得し、取得された複数の原画像から被写体の3次元情報(3次元データ)を求める方法、いわゆる照度差ステレオ法が提案されている。
【0003】その例として、特開平6−341818号には、複数の原画像に基づいて各強度データからなる画像行列を構成する第1ステップ、構成された画像行列を特異値分解を用いて2組の2行列の積の形に分解し、その1組を選択する第2ステップ、その処理結果から、光源の明るさ及び反射率に関する制約条件により適当な変換行列を計算し、その変換行列を第2ステップの処理結果に施すことによって、被写体の相対的な反射率や面の向き及び相対的な光源の明るさや光源方向を抽出する第3ステップからなる方法が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上に述べた従来の方法においては、複数の原画像を元にして得られた画像行列に因子分解を適用し、被写体の相対的な反射率や面の向き及び相対的な光源の明るさや光源方向を抽出する。
【0005】ところが、被写体の表面のうち、光源の照射が届かない部分には影ができるので、その部分については被写体の情報が正しく得られない。また、影でない部分についても、撮像により得られる原画像は、その画素の全てが被写体の表面の状態つまり例えば輝度を正しく反映するとは限らない。
【0006】すなわち、被写体の表面で光源の照射光の正反射が生じた場合には、その部分の画素が飽和してしまう。また、照射光が弱かったり被写体の表面の反射率が低い場合、又はそれらの条件が重なった場合には、その部分の画素の強度データが低下し、雑音などの影響を無視できなくなる。
【0007】このように、原画像の全ての画素が被写体の表面の情報を正しく伝えるものではなく、一部の画素に望ましくないデータが生じてしまうことがある。しかし、上に述べた従来の方法では、このような望ましくないデータを十分に除去することなく因子分解を行っているので、それだけ精度が低下するという問題がある。
【0008】また、望ましくないデータを含んだ原画像を計算から除外してしまった場合には、それだけ原画像の枚数が減少して精度が劣化するという問題がある。本発明は、上述の問題に鑑みてなされたもので、原画像に含まれる望ましくないデータを除去するとともに、原画像の枚数ができるだけ減少しないようにして精度の劣化をできるだけ抑えることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る方法は、光源による照射方向を変えて被写体を撮像することによって複数の原画像を取得し、各原画像の各画素のデータによって画像行列を生成し、当該画像行列に因子分解を適用して前記被写体における面の向きを抽出する抽出方法であって、各画素の強度データの中から所定の値以上で且つ飽和してない画素の強度データを選択し、選択した強度データを用いて小画像行列を生成する小画像行列生成ステップと、各小画像行列に因子分解を適用して前記被写体における面の向きを抽出する向き抽出ステップと、前記面向き抽出ステップで得られた面の向きを統合する面向き統合ステップと、を有してなる。
【0010】請求項2の発明に係る方法は、各画素の強度データの中から所定の値以上で且つ飽和してない画素の強度データを選択し、選択した強度データを用いて小画像行列を生成する小画像行列生成ステップと、各小画像行列に因子分解を適用して前記被写体における面の向きを抽出する向き抽出ステップと、前記面向き抽出ステップで得られた面の向きを統合する面向き統合ステップと、統合した面の向きを絶対座標に変換する座標変換ステップと、を有してなる。
【0011】請求項3の発明に係る方法では、前記小画像行列生成ステップにおいて、選択した強度データの全てを用いる。請求項4の発明に係る方法では、前記小画像行列生成ステップにおいて、所定の枚数以上の原画像を用いる。
【0012】請求項5の発明に係る装置は、光源による照射方向を変えて被写体を撮像することによって複数の原画像を取得し、各原画像の各画素のデータによって画像行列を生成し、当該画像行列に因子分解を適用して前記被写体における面の向きを抽出し、抽出した面の向きに基づいて前記被写体の3次元データを生成する3次元データ生成装置であって、各画素の強度データの中から所定の値以上で且つ飽和してない画素の強度データを選択し、選択した強度データを用いて小画像行列を生成する小画像行列生成手段と、各小画像行列に因子分解を適用して前記被写体における面の向きを抽出する向き抽出手段と、前記面向き抽出手段で得られた面の向きを統合する面向き統合手段と、統合した面の向きを絶対座標に変換する座標変換手段と、を有してなる。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る3次元データ生成装置1の概略の構成を示すブロック図、図2は3次元データ生成装置1による面の向きの抽出処理の流れを示すフローチャート、図3は4枚の画像F1,F2…, F4の例を示す図、図4は図3に示す画像Fについての画像行列Iの例を示す図である。
【0014】図1において、3次元データ生成装置1は、CPU10、カメラ11、画像処理装置12、光源13、及び光源移動装置14から構成される。光源13が被写体Qを照射することによって、被写体Qが照明される。光源13は光源移動装置14によって移動可能であり、これによって、被写体Qへの照射方向及び照射位置が可変される。カメラ11は被写体Qを撮像する。光源13による照射方向を変えて被写体Qを撮像することにより、複数の原画像を取得する。カメラ11から得られた画像データは、画像処理装置12により処理され、CPU10に入力される。
【0015】CPU10は、光源移動装置14を制御し、光源13を設定された位置又は操作によって指示された位置に移動させる。また、カメラ11を制御し、光源13の照射位置が定まったタイミングで、又は光源13の移動中の適当なタイミングで、被写体Qの撮像を行う。そして、入力されたデータに対し、後述のように被写体の面の向きを抽出する処理、その他の処理を行い、3次元データを生成する。
【0016】CPU10及び画像処理装置12は、パーソナルコンピュータ又はワークステーションなどを用いて構成することが可能である。処理を実行するためのプログラム及びデータは、ハードディスク、光磁気ディスク、フロッピィディスクなどの種々の記録媒体により提供可能である。
【0017】図2において、まず、被写体Qを撮像して得たm枚の画像(原画像)Fを読み込み、画像行列Iを生成する(#11)。すなわち、1回の撮像によって得られる画像をFk(k=1,2,3…m)として、m回の撮像によってm枚の画像F1,F2…, Fmを取得する。図3に示す例では、画像Fが4枚あり、つまりm=4であり、各画像F1,F2…, F4は5×5=25画素からなる。これに基づく画像行列Iが図4に示されている。図4において、各行には、各画像F1,F2…, F4について同一の画素が配列される。各列には、それぞれの画像F1,F2…, F4毎に、全ての画素がP1からP25まで順に配列される。
【0018】なお、各画像F1〜mの中に示す数字は画素番号である。これらの画像F1,F2…, Fmに基づいて、次の(1)式に示すように画像行列Iを生成する。
【0019】
【数1】

【0020】なお、i1 ,i2 …, im は、各画像F1,F2…, Fmの画像行列である。(1)式から理解されるように、画像行列Iの各行は、画像F1,F2…, Fmの各座標点に、各列は、同じ位置の光源13による各画像F1,F2…, Fmに、それぞれ対応する。
【0021】そして、得られた画像行列Iの階数が3以上であることを確認する。上の(1)式で示される各画像行列Iは、被写体Qの表面を近似的に拡散反射面であると見なすことによって、次に示す(2)式を満たす。
【0022】
【数2】

【0023】ここで、Nは面特性行列である。面特性行列Nの行ベクトルを各座標点に関する面特性ベクトルといい、その大きさは反射率に、方向は面の法線方向に、それぞれ対応する。Sは光源特性行列であり、光源特性行列Sの列ベクトルを各画像に関する光源特性ベクトルといい、その大きさは光源の明るさに、方向は光源の方向に、それぞれ対応する。
【0024】次に、画像行列Iの中から望ましいデータのみを抽出し、抽出したデータによって小画像行列Ik(k=1, 2, …s)を構成する(#12)。すなわち、画像Fの各画素の強度データの中から、所定の値以上で且つ飽和してない画素の強度データを選択し、選択した強度データを用いて小画像行列Ikを生成する。ここで、飽和とは、ある飽和値を超えている場合をいい、飽和している画素が所定数以上連続している領域が飽和領域である。したがって飽和領域では、データが飽和値を超えて一定である。
【0025】具体例を説明すると、図3に示す画像Fにおいて、画像F1の第1画素〔P(1,1,1)〕及び第2画素〔P(2,1,1)〕が望ましくないデータであったとする。望ましくないデータとは、データの値が所定の値以下であったり、又はデータが飽和している場合である。
【0026】つまり、データの値が所定の値以下である場合には、雑音などの影響を無視できなくなる。したがって、所定値は、光源13の明るさ、距離、被写体Qの表面の状態、画像Fの状態などに応じて、雑音の影響の度合いを考慮して経験的に決定される。
【0027】また、データが飽和した場合には、表面の形状が実際には変化している場合であっても強度データが変化しないので、その部分の形状を正しく求めることができない。
【0028】したがって、このような望ましくないデータを除外して小画像行列Ikを生成する。図4に示されるように、画像F1の第1画素及び第2画素が望ましくないデータであるから、これら以外のデータが望ましいデータであり、望ましいデータのみで小画像行列Ikを生成する。小画像行列Ikの生成方法については後で詳細に説明する。
【0029】図2のフローチャートに戻って、次に、小画像行列Ikを、特異値分解を用いて2組の2行列の積に分解し、その1組を選択する。これが分解1である(#13)。そして、光源13の明るさ、又は被写体Qの反射率に関する条件により、適当な変換行列を計算し、その変換行列をステップ#13での処理結果に施す。これが分解2である(#14)。
【0030】つまり、小画像行列Ikは、Ik=Rk・Vk・Mk・Tkに分解される。ここで、Rは物体表面反射率、Vは物体表面の法線、Mは光源方向、Tは光源の明るさである。
【0031】すなわち、分解1の処理においては、まず、画像行列Iに特異値分解を施すことによって、行列U、対角化行列Σ、及び行列Vを求める。つまり、次に示す(3)式を求める。
【0032】I=UΣV ……(3)
そして、特異値分解により得られた3つの行列U,Σ,Vから、それぞれの小行列U’、Σ’、V’を次の(4)式のように抽出する。
【0033】
【数3】

【0034】なお、行列U、Σ、Vはそれぞれm列であるので、小行列U’及びΣ’は3列、小行列U”及びΣ”は(m−3)列、小行列V’及びV”はm列である。また、小行列U’及びU”はn行、小行列Σ’及びV’は3行、小行列Σ”及びV”は(m−3)行である。
【0035】そして、2組の仮の面特性行列N’及び仮の光源特性行列S’を次の(5)式のように求める。
【0036】
【数4】

【0037】上の(5)式において、符号が正の場合のN’とS’の1つの組と、符号が負の場合のN’とS’の他の1つの組との2組の行列が得られる。そして、これらの2組の行列におけるそれぞれの積から1組を選択する。
【0038】例えば、光源に関する2つの解の行列S’の中から、相対関係の分かっている光源の計算結果のみを取出して行列を生成し、その行列式を計算する。次に、実際の相対関係から得られる行列式の符号と照らし合わせて、符号の一致する解の行列S’を選択する。
【0039】また、分解2の処理において、光源13の明るさが一定又はそれらの比が分かっている場合に、分解1の処理で得られた仮の光源特性行列S’から、光源の明るさが一定又はそれらの比が分かっている画像の光源特性ベクトルs’のみを取り出す。光源13の明るさが一定の場合には、次の(6)式を得る。
【0040】
【数5】

【0041】ここで、行列Aは求めたい(3,3)の変換行列である。(3,3)の対称行列B=AT Aを用いると、次の(7)式を得る。
【0042】
【数6】

【0043】ここで、行列Bの各要素を線形最小二乗法で求め、得られた行列Bについて特異値分解を施し、次の(8)式のような変換行列Aを求める。
【0044】
【数7】

【0045】そして、仮の光源特性行列S’と変換行列Aから、真の光源特性行列Sを次の(9)式で求める。
S=AS’ ……(9)
さらに、仮の面特性行列N’及び変換行列の逆行列A-1から、真の面特性行列Nを次の(10)式で求める。
【0046】N=N’A-1 ……(10)
また、分解2の処理において、反射率が一定又はそれらの比が分かっている場合に、分解1の処理で得られた仮の面特性行列N’から、反射率が一定又はそれらの比が分かっているような座標点の面特性ベクトルn’のみを取り出す。反射率が一定の場合には、次の(11)式を得る。
【0047】
【数8】

【0048】ここで、(3,3)の対称行列B=AT Aを用いると、次の(12)式を得る。
【0049】
【数9】

【0050】そして、(7)式に対するのと同様に、行列Bについて特異値分解を施して次の(13)式のような変換行列Aを求める。
【0051】
【数10】

【0052】そして、仮の面特性行列N’と変換行列Aから、真の面特性行列Nを次の(14)式で求める。
N=AN’ ……(14)
さらに、仮の光源特性行列S’及び変換行列の逆行列A-1から、真の光源特性行列Sを次の(15)式で求める。
【0053】S=S’A-1 ……(15)
そして、上に述べた分解1及び分解2の処理(#13、14)をs回繰り返す。その後、小画像行列Ikより抽出された被写体Qの面の向き全てを、ステップ#12の逆の手順で並べ直す(#16)。
【0054】すなわち、小画像行列Ik(k=1, 2, …s)から抽出された面の向きNkは、次のように表される。
【0055】
【数11】

【0056】ここで、N1〜4は、それぞれ画像F1〜4を因子分解して得られた面特性行列である。それぞれにおいて、(Xj , Yj , Zj )の方向が面方向を示す。そして、画像Fの全体の面の向きNは次の(16)式のように表される。
【0057】
【数12】

【0058】このようにして、画像Fの面の向きNが求められる。なお、上に述べた処理のうち、ステップ#11、13、14については、特開平6−341818号に詳しく記載されており、公知である。
【0059】上のフローチャートにおいて、ステップ#12が本発明の小画像行列生成ステップに、ステップ#13及び14が本発明の面向き抽出ステップに、ステップ#16が本発明の面向き統合ステップに、それぞれ対応する。
【0060】なお、画像Fの全体の面の向きNが求まった後で、それを絶対座標に変換するために、種々の公知の方法が用いられる。例えば、各画素についての位置及び法線方向(面の向き)が求まった状態で、隣接画素の法線方向を積分していくことにより3次元形状(3次元データ)が求められる。
【0061】さて、次に、小画像行列Ikの生成方法について、図5乃至図8を参照して説明する。図5は画像Fの他の例を示す図、図6乃至図8は図5に示す画像Fについての画像行列I及び小画像行列Ikの例を示す図である。
【0062】ここでは、図5に示す6画素の7枚の画像F1〜7に基づいて処理を行うこととする。図6の右側に示すように、画像行列Iは、各画像F1〜7の画像行列i1 ,i2 …, i7 からなる。画像行列Iにおいて、各行には、各画像F1,F2…, F7について同一の画素が配列される。各列には、それぞれの画像F1,F2…, F7毎に、全ての画素がP1からP6まで順に配列される。図に斜線で示すように、画像F1の第1画素、画像F5の第3画素及び第4画素、並びに画像F6の第3画素に、それぞれ望ましくないデータが存在するとする。
【0063】そこで、画像行列Iの各行から望ましいデータを選択して小画像行列Ik(k=1, 2, …s)を構成する。その際に、各行における「望ましいデータ」領域が最大となるようにする。以下において、小画像行列Ikの3つの構成例について説明する。
〔小画像行列Ikの構成例1〕この構成例1では、各画素について、ある画像の組み合わせが可能であるならば、その画像の組み合わせによって小画像行列Ikを構成する。同じ画素が複数の小画像行列Ikに重複して用いられることもある。
【0064】すなわち、まず、各行について、「望ましいデータ」領域が最大となるように画像の組み合わせを選択する。そうすると、図6(A)〜(D)に示すように、画像の組み合わせは4種類となる。
【0065】つまり、図6(A)の左側の図において、第1画素(P1)について見ると、望ましくないデータが画像F1(画像行列i1 )に存在するので、画像F1を除外し、他の画像F2〜7を組み合わせとして選択する。他の画素(P2〜6)については、第3画素(P3)及び第4画素(P4)に望ましくないデータが存在するのでこれを除外する。結局、第1画素(P1)、第2画素(P2)、第5画素(P5)、第6画素(P6)の4つについて、画像F2〜7(画像行列i2 〜i7 )が選択される。これらの「望ましいデータ」領域である「A」及び「B」によって、図6(A)の右側の図に示すような小画像行列I1が構成される。
【0066】また、図6(B)の左側の図において、第2画素(P2)について見ると、全部の画像F1〜7(画像行列i1 〜i7 )が「望ましいデータ」領域である。第5画素(P5)及び第6画素(P6)についても、画像F1〜7が「望ましいデータ」領域である。これらの「望ましいデータ」領域である「C」及び「D」によって、図6(B)の右側の図に示すような小画像行列I2が構成される。
【0067】同様に、図6(C)については、「望ましいデータ」領域である「E」及び「F」によって小画像行列I3が構成され、図6(D)については、「望ましいデータ」領域である「G」及び「H」によって小画像行列I4が構成される。
〔小画像行列Ikの構成例2〕この構成例2では、上に述べた構成例1で得られる4種類の画像の組み合わせに対し、組み合わせが可能な画素の全てから画素を選択するが、小画像行列Ikの構成に1度でも用いられた画素は、2度と選択されない。このように、小画像行列Ikの要素の個数を低減することによって、処理の高速化が図られる。
【0068】また、所定の枚数に達していれば、全ての「望ましいデータ」を選択しなくても良い。但し、構成される小画像行列Ikの行の数が「3」に満たない場合は、他の画素を重複して選択することを許す。行の数が「3」以上でなければ、小画像行列Ikに基づいてx,y,zの各方向の成分を求めることができないからである。
【0069】各画素について、5枚以上の画像数を満たせば十分であるとすると、図7に示すように、小画像行列Ikは2つとなる。「望ましいデータ」領域である「C」及び「D」では、行数が「2」であり、これは「3」未満であるので、第3画素(P3)及び第4画素(P4)以外の画素から同じ画像の組み合わせの部分を取ってきて、小画像行列I2の行数を「3」とする。
【0070】小画像行列I2を構成する際に、第1画素(P1)については、画像F1が望ましくないデータであるので取ってくることはできない。残りの第2画素(P2)、第5画素(P5)、又は第6画素(P6)のいずれかから取ってくることとなる。その際に、第3画素(P3)及び第4画素(P4)に対して画素間距離ができるだけ遠いものを選択するのがよい。その理由は、画素間距離の近い画素によって小画像行列Ikを構成した場合には、行列中に似たような法線方向が多くなる可能性があり、その状態で因子分解を行うと法線の抽出精度が低下するからである。しかし、画素間距離の計算が煩雑である場合には、それにこだわらず、ランダムに選択を行ってもよい。
〔小画像行列Ikの構成例3〕この構成例3では、構成例1で得られる4種類の画像の組み合わせに対し、組み合わせの画素数の多い画素から順に小画像行列Ikを構成する。これによって無駄を最小にすることができる。この場合も、小画像行列Ikの構成に1度でも用いられた画素は、2度と選択されない。但し、構成された画像行列Iの画素数が「3」に満たない場合は、他の画素を重複して選択することを許す。
【0071】図8に示すように、小画像行列I2,I3では、「望ましいデータ」領域である「C」又は「D」の行数がそれぞれ「1」であるので、他の画素から同じ画像の組み合わせの部分をそれぞれ取ってきて、小画像行列I2,I3の行数をそれぞれ「3」とする。
【0072】なお、上の3つの構成例において、ステップ#16での各画素の面の向きを決定する際に、小画像行列Ikついて重複しない画素はそのまま法線を決定する。重複する画素については、画像数が最大の法線を選択するか、又は平均を求めて法線を決定すればよい。
【0073】上に述べたように、本実施形態によると、画像行列Iから「望ましいデータ」領域を切り出し、「望ましいデータ」によって小画像行列Ikを構成することにより、精度の劣化を食い止めることができる。しかも、小画像行列Ikに用いられる画像Fの枚数ができるだけ減少しないようにしているので、オクルージョンをなくす場合に精度の劣化をできるだけ抑えることができる。したがって、被写体Qの形状を高精度に抽出することができ、3次元データを高精度に生成することができる。
【0074】上の述べた実施形態においては、光源移動装置14によって光源13を移動させたが、光源13を移動させることなく、又は移動させるとともに、被写体Q及びカメラ11を移動させてもよい。その他、3次元データ生成装置1の構成、形状、処理内容、処理順序などは、本発明の趣旨に沿って適宜変更することができる。
【0075】
【発明の効果】本発明によると、原画像に含まれる望ましくないデータを除去するとともに、原画像の枚数ができるだけ減少しないようにして精度の劣化をできるだけ抑えることができる。
【0076】これによって、被写体の形状を高精度に抽出することができ、3次元データを高精度に生成することができる。




 

 


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