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発明の名称 レーザー照射光学系
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−42253(P2001−42253A)
公開日 平成13年2月16日(2001.2.16)
出願番号 特願平11−220970
出願日 平成11年8月4日(1999.8.4)
代理人 【識別番号】100085501
【弁理士】
【氏名又は名称】佐野 静夫
発明者 大利 祐一郎
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 入射する第1レーザービームを一度に分割して、第1レーザービームのビーム幅と略等しいビーム幅をもち互いに異なる方向に進む複数の第2レーザービームとする分割手段と、各第2レーザービームを互いに略同じ方向に進む収束ビームとする収束手段と、第2レーザービームが互いに分離している光路において、各第2レーザービームの光路に垂直な断面の強度分布を変換する整形手段とを備えることを特徴とするレーザー照射光学系。
【請求項2】 分割手段は回折により第1レーザービームを分割して第2レーザービームとする素子であり、収束手段は分割手段の上または近傍に焦点を有する素子であって、第2レーザービームが互いに分離する位置以前の光路に配置されており、第1および第2レーザビームの波長をλ、収束手段の焦点距離をf、同一回折方向の第2レーザービームの回折次数の差の絶対値の最小値をm、前記回折方向の第1レーザービームのビーム幅をW、前記回折方向の分割手段の格子単位の配列周期をp、第2レーザービームの進行方向を正として収束手段から整形手段までの距離をZdで表すとき、f{1−mλf/(pW)}≦Zd≦f{1+mλf/(pW)}
の関係を満たすことを特徴とする請求項1に記載のレーザー照射光学系。
【請求項3】 分割手段は回折により第1レーザービームを分割して第2レーザービームとする素子であり、収束手段は分割手段の上または近傍に焦点を有する素子であって、第2レーザービームが互いに分離する位置以後の光路に配置されており、第1および第2レーザビームの波長をλ、収束手段の焦点距離をf、同一回折方向の第2レーザービームの回折次数の差の絶対値の最小値をm、前記回折方向の第1レーザービームのビーム幅をW、前記回折方向の分割手段の格子単位の配列周期をp、第2レーザービームの進行方向を正として収束手段から整形手段までの距離をZdで表すとき、f{pW/(mλf)−1}≦Zd≦f{1+mλf/(pW)}
の関係を満たすことを特徴とする請求項1に記載のレーザー照射光学系。
【請求項4】 収束手段と整形手段は一体化された単一の素子であることを特徴とする請求項1に記載のレーザー照射光学系。
【請求項5】 整形手段は第2レーザービームの強度分布を変換する複数の部位を有する単一の素子であることを特徴とする請求項1に記載のレーザー照射光学系。
【請求項6】 整形手段は回折により第2レーザービームの強度分布を変換する素子であることを特徴とする請求項1に記載のレーザー照射光学系。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザービームを分割して分割後の各レーザービームを整形し、整形後の各レーザービームを射出するレーザー照射光学系に関する。
【0002】
【従来の技術】レーザービームは、強度が高くビーム幅を小さくすることができるという特徴を有しており、物体表面の微細な加工に多用されている。近年では、レーザー光源からのレーザービームを複数のレーザービームに分割し、分割後のレーザービームを対象物に照射することにより、同一の加工処理を複数部位で同時に行って、加工の処理効率を高めることが行われている。
【0003】その際、照射されるレーザービーム間に強度差があると対象物の部位間で加工を均等に行うことができなくなるから、分割後のレーザービームの強度を略等しくする必要がある。また、対象物はレーザービームの強度分布に対応した形状に加工されるから、対象物をどのような形状に加工するかに応じて、各レーザービームの強度分布を設定する必要がある。例えば、断面が矩形で深さが一定の穴を対象物に形成するときには、光路に垂直な断面の輪郭が矩形で、その断面内の強度分布が一様なレーザービームとしなければならない。
【0004】したがって、このような用途に用いられるレーザー照射光学系は、光源からのレーザービームを単に分割するだけでなく、分割後の全てのレーザービームの強度を略同じにするとともに、各レーザービームの強度分布を、光路に垂直な断面についても光路に平行な断面についても、所望の分布としなければならない。一般に、光源から射出されるレーザービームの光路に垂直な断面での強度分布はガウシアン型であり、ほとんどの場合、そのままでは用途に適合しない。このため、レーザー照射光学系でレーザービームの強度分布の変換すなわち整形を行うことになる。
【0005】従来のレーザー照射光学系の概略構成を図15に示す。このレーザー照射光学系7は、レーザー光源71からのレーザービームL1を4本のレーザービームL2に分割して、各レーザービームL2の光路に垂直な断面の強度分布を略均一にするものである。レーザービームL1の分割のために3つのハーフミラー73が備えられており、各ハーフミラー73の透過率と反射率は分割後のレーザービームL2の強度が等しくなるように設定されている。
【0006】分割後のレーザービームL2はそれぞれ全反射ミラー74によって、大きさおよび形状が同一の開口77aが等間隔で設けられた遮光板77に導かれる。遮光板77は、ガウシアン分布のレーザービームL2の中央部のみを通過させて、光路に垂直な断面の強度分布を均一にするとともに、その断面の輪郭の形状を開口77aの形状によって規定する。
【0007】光源71からハーフミラー73までの光路上には、レーザービームL1のビーム幅を広げるビームエキスパンダ72が配置されており、分割後の各レーザービームL2の光路上には、レーザービームL2を遮光板77上に収束させるレンズ75が配置されている。4つのレンズ75は同性能であり、各レンズ75から遮光板77までの距離は等しく設定されている。開口77aを通過したレーザービームL2の光路上には縮小光学系78が配置されており、各レーザービームL2は縮小光学系78によってビーム幅と相互の間隔を狭められて、照射対象面Sに照射される。
【0008】レーザー照射装置7においては、遮光板77の開口77aとレンズ75と縮小光学系78によって、分割後のレーザービームL2の整形が行われることになる。これらのうち主たる役割を果たすのは、光路に対して垂直な方向の強度分布を規定する開口77aである。遮光板77の開口77aによる分割後のレーザービームL2の整形の様子を図16に模式的に示す。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記のレーザー照射光学系では、光源からのレーザービームの分割を複数段階で行っている。このため、全体構成が大型化するとともに、光学素子の数が多くなって、素子の相対位置の設定が容易でない。この問題は、分割後のレーザービームを多くするほど顕著になっていく。
【0010】また、分割後のレーザービームは、分割前のレーザービームと同様にガウシアン型の分布であり、強度が略一定となる範囲は狭い。したがって、整形においてレーザービームの多くの部分が捨て去られることになり、光源からのレーザーの利用効率が悪い。図16に示した例では、光源からのレーザーの半分程度が利用されるに過ぎない。
【0011】レーザービームの分割を回折素子によって行うことも可能であり、これを利用すれば、分割を一度に行うことができて、全体構成の小型化が容易になると期待される。しかしながら、分割後に整形を行うレーザー照射光学系で、分割のために回折素子を利用した例はない。これは、回折直後のレーザービームは重なり合っており、この状態での各レーザービームの整形が困難であることと、回折後のレーザービームごとに進行方向が異なり、整形のための条件と進行方向を揃えるための条件の設定が難しいことによると推察される。
【0012】本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、レーザービームを複数のレーザービームに分割して整形し、整形後のレーザービームを射出する小型のレーザー照射光学系を提供すること目的とし、さらに、整形に際してのレーザーの損失の少ないレーザー照射光学系を提供すること目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明では、入射する第1レーザービームを一度に分割して、第1レーザービームのビーム幅と略等しいビーム幅をもち互いに異なる方向に進む複数の第2レーザービームとする分割手段と、各第2レーザービームを互いに略同じ方向に進む収束ビームとする収束手段と、第2レーザービームが互いに分離している光路において、各第2レーザービームの光路に垂直な断面の強度分布を変換する整形手段とで、レーザー照射光学系を構成する。
【0014】分割手段は、入射する第1レーザービームを複数の第2レーザービームに分割するが、その分割を一度で行うため、レーザー照射光学系の全体構成は小型になる。分割手段は、第1レーザービームを1方向のみに分割するものであっても、2方向に分割するものであってもよい。分割によって得られる全ての第2レーザービームのビーム幅は略等しい。分割手段が全ての第2レーザービームの強度を略等しくすることも可能であり、これにより、進行方向の違いを除いて、第2レーザービームを全て等価にすることができる。
【0015】第2レーザービームは収束手段によって略同じ方向に進むビームとされる。したがって、第2レーザービームを同一方向から照射対象面に照射することができる。しかも、収束手段は各第2レーザービームを収束ビームとするものであり、対象面上での各第2レーザービームのビーム幅をきわめて小さくすることも容易である。
【0016】第2レーザビームは分割直後は重なり合っているが、ある程度の距離を進むことにより、互いに分離する。収束手段は第2レーザービームが重なり合っている光路上に配置してもよく、分離後の光路上に配置してもよい。前者の配置でも、第2レーザービームは、収束手段によって収束ビームとされてビーム幅が狭くなるから、互いに平行に進む間に確実に分離する。しかも、その場合の分離位置は、収束手段がない場合よりも、分割手段に近くなる。
【0017】各第2レーザービームは、整形手段によって、その光路に垂直な断面の強度分布を変換される。すなわち、整形手段は光路に対して垂直な方向についての第2レーザービームの整形を行う。この整形は第2レーザービームが互いに分離している光路において行われるため、確実かつ容易に第2レーザービームを所望の形状とすることができる。
【0018】第2レーザービームが重なり合っている位置に収束手段を配置するときは、整形手段は収束手段を経た後の第2レーザービームの光路に配置することになる。第2レーザービームが分離している位置に収束手段を配置するときは、整形手段は収束手段に至る第2レーザービームの光路と、収束手段を経た後の第2レーザービームの光路のどちらに配置することもできる。
【0019】上記のレーザー照射光学系において、分割手段を回折により第1レーザービームを分割して第2レーザービームとする素子とし、収束手段を分割手段の上または近傍に焦点を有する素子として、第2レーザービームが互いに分離する位置以前の光路に配置し、式1の関係を満たすように設定するとよい。
{1−mλf/(pW)}≦Zd≦f{1+mλf/(pW)}
… 式1【0020】ここで、λは第1および第2レーザビームの波長、fは収束手段の焦点距離、mは同一回折方向の第2レーザービームの回折次数の差の絶対値の最小値、Wはその回折方向の第1レーザービームのビーム幅、pはその回折方向の分割手段の格子単位の配列周期、Zdは第2レーザービームの進行方向を正としたときの収束手段から整形手段までの距離である。
【0021】式1の左辺は、回折次数の差が最小の2本の第2レーザビームが、収束手段によって収束ビームとされて互いに分離する位置を表しており、この位置で全ての第2レーザビームが分離した状態となる。式1の右辺は、回折次数の差が最小の2本の第2レーザビームが、一旦収束した後に、発散ビームとなって再び重なり合う位置を表しており、第2レーザービームの重なり合いは全てこの位置以後で生じる。
【0022】したがって、収束手段に対する相対位置を式1で規定される整形手段は、第2レーザービームが互いに分離している光路に確実に位置することになる。回折次数の差が最小の2本の第2レーザービームが互いに分離する位置に収束手段を配置するときは、式1の左辺は0になり、それよりも分割手段の近くに収束手段を配置するときは、式1の左辺は正の値になる。
【0023】分割手段を回折により第1レーザービームを分割して第2レーザービームとする素子とし、収束手段を分割手段の上または近傍に焦点を有する素子として、第2レーザービームが互いに分離する位置以後の光路に配置し、式2の関係を満たすように設定してもよい。
{pW/(mλf)−1}≦Zd≦f{1+mλf/(pW)}
… 式2【0024】式2における各符号の定義は上記のとおりである。式2の左辺は、回折次数の差が最小の2本の第2レーザビームが、回折後の進路を保ったまま互いに分離する位置を表しており、この位置で全ての第2レーザビームが分離した状態となる。また、右辺は、回折次数の差が最小の2本の第2レーザビームが、収束手段によって収束ビームとされて一旦収束した後に、発散ビームとなって再び重なり合う位置を表しており、第2レーザービームの重なり合いは全てこの位置以後で生じる。
【0025】したがって、収束手段に対する相対位置を式2で規定される整形手段は、第2レーザービームが互いに分離している光路に確実に位置する。回折次数の差が最小の2本の第2レーザービームが互いに分離する位置以後に収束手段が配置されている条件下では、式2の左辺は、0以上の値だけでなく負の値もとり得る。Zdが負であるということは、整形手段を分割手段と収束手段の間に配置することを意味する。
【0026】分割手段である回折素子は、第1レーザービームを1方向に分割する場合は、1次元の回折を生じさせる素子とし、2方向に分割する場合は、2次元の回折を生じさせる素子とする。2次元に回折させる場合、2つの回折方向それぞれについて、式1または式2が成り立つようにする。
【0027】収束手段と整形手段は一体化された単一の素子とすることができる。このような素子は、収束手段と整形手段とを近接させるとき、すなわち、式1の左辺を略0としてZdをこれに略等しくするときや、式2のZdを略0とするときに有用である。
【0028】整形手段は第2レーザービームの強度分布を変換する複数の部位を有する単一の素子とすることができる。このようにすると、分割手段や収束手段に対する整形手段の位置合わせが容易になる。
【0029】整形手段を回折により第2レーザービームの強度分布を変換する素子とすることも可能である。回折素子による強度分布の変換は自由度が大きく、回折格子の設定次第で第2レーザービームを所望の形状にすることが容易になる。また、入射するレーザービームの一部を捨てるのではなく、全ての部位を変換に用いることができるから、レーザーの利用効率が高くなる。整形手段として用いる回折素子は、微小な面が段階的に異なる高さに設けられたバイナリ型のものでもよく、なだらかに連なる面が設けられた自由曲面型のものでもよい。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明のレーザー照射光学系の実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1に、第1の実施形態のレーザー照射光学系1の概略構成を示す。レーザー照射光学系1は、レーザー光源11、ビームエキスパンダ12、第1の回折光学素子(DOE)13、レンズ14、および第2のDOE15より成る。DOE13、レンズ14、およびDOE15はそれぞれ、分割手段、収束手段、および整形手段である。
【0031】ビームエキスパンダ12はその光軸がレンズ14の光軸Axに一致するように配置されており、DOE13、15は光軸Axに対して垂直に配置されている。また、レーザー光源11は、射出するレーザービームL1の中心が光軸Axに一致するように設定されている。
【0032】レーザー光源11としてはどのようなものを用いてもよいが、照射するレーザビームを物体表面の加工に利用する場合は、高強度のレーザーを発するもの、例えばYAGレーザー、炭酸ガスレーザー等が好ましい。光源11はレーザービームL1を平行ビームとして射出するように設定しておくが、レーザービームL1の強度分布はガウシアン型のままでかまわない。ビームエキスパンダ12は、光源11から射出されるレーザービームL1のビーム幅を広げる。ビームエキスパンダ12は、ビーム幅を広げること以外に、レーザービームL1の強度分布に大きな変化をもたらさない。
【0033】第1のDOE13は、ビームエキスパンダ12によってビーム幅を広げられた第1レーザービームL1を回折させて、複数の第2レーザービームL2に分割する。図1では、レーザービームL1を4本のレーザービームL2とする例を示している。回折によって生成するレーザービームL2のビーム幅はレーザービームL1のビーム幅と略等しく、その進行方向は回折次数によって異なる。
【0034】レンズ14は正のパワーを有しており、その前側の焦点はDOE13上に位置する。したがって、DOE13からの全てのレーザービームL2は、レンズ14によって、同一方向に進むビームとされ、また、各レーザービームL2は、レンズ14の後側の焦平面fp上に収束する収束ビームとされる。レンズ14は、DOE13からのレーザービームL2が重なり合っている光路に配置されている。
【0035】なお、全ての光学素子には厚さがあるが、ここでは、レンズ14のようなパワーを有する素子については主点を、DOE13およびDOE15のような回折素子については回折面を、素子の位置や素子間の距離の基準とする。
【0036】レンズ14に入射するレーザービームL2は他のレーザービームL2と重なり合っているが、各レーザービームL2は、レンズ14によって収束ビームとされるため、レンズ14を透過した後、互いに分離する。しかも、その分離位置は、レンズ14が存在しないときの分離位置よりも、DOE13に近くなる。
【0037】第2のDOE15は、レーザービームL2が互いに分離する位置以後の光路に配置されている。DOE15は、各レーザービームL2の光路に垂直な断面の強度分布を変換して、ガウシアン型から所定の分布、例えば輪郭が矩形で強度が均一な分布とする。これにより、光路に対して垂直な方向についてのレーザービームL2の整形がなされる。レーザー照射光学系1は、DOE15によって整形されたレーザービームL2を照射対象面Sに照射する。
【0038】DOE15からのレーザービームL2はレンズ14の焦平面fpに収束する。したがって、この焦平面fpの近傍を照射対象面Sとすれば、照射対象面S上でのレーザービームを所定の強度分布としつつ、そのビーム幅をごく小さくすることができる。
【0039】レーザービームL1を複数のレーザービームL2に分割するDOE13は、平坦な表面にn回のレリーフ処理を施すことによって作製された、2nのレベル(高さ)の平面をもつバイナリ型の回折素子である。DOE13は、受光領域(以下、セルという)内に、2次元に周期的に配列された格子単位(以下、サブセルという)を有しており、サブセルの大きさすなわち配列周期と、サブセルを構成する微小な単位平面(以下、ピクセルという)のレベルの設定次第で、回折条件が定まる。
【0040】DOE13の回折条件はレーザー照射光学系1の用途に応じて定めればよく、レーザービームL1を1次元に回折させてレーザービームL2を1列としてもよいし、レーザービームL1を2次元に回折させてレーザービームL2を複数列としてもよい。また、同一回折方向の隣合うレーザービームL2の回折次数の差を一定とすることも、隣合うレーザービームL2の回折次数の差が異なるようにすることも可能である。各レーザービームL2の相対強度は自由に設定することができるが、ここでは、全てのレーザービームL2の強度を等しくする。
【0041】サブセル内の各ピクセルのレベルは、どの次数の回折ビームをレーザービームL2として取り出すかに応じて設定するが、例えば、非線形最適化アルゴリズムによる演算で算出することができる。
【0042】DOE13の1つのサブセル内のピクセルのレベル分布の例を図6に示す。この例は、レーザービームL1を1次元に回折させて、回折次数が−3、−1、+1、+3の4本のレーザービームL2に分割する場合である。ここでは、サブセル13cを正方形、レベルを4段階とし、サブセル13cを縦32、横32のピクセル13pに分割して、各ピクセル13pのレベルを算出した。1次元の回折であるため、ピクセル13pは1方向に延びる平行な帯状の配列となっている。
【0043】図6のサブセル13cの回折方向(図の左右方向)に沿った断面を図7に示す。レーザービームL1の波長をλ、波長λに対するDOE13の基板の屈折率をn1とすると、隣合うレベル間の差hはλ/{4(n1−1)}、最高レベルと最低レベルの差は3hとなる。回折方向のサブセル13cの大きさすなわち配列ピッチをPで表すと、中央に、レベル2h、幅4P/32(ピクセル13pの4つ分に相当)の帯、その両側に、レベル1h幅、6P/32の帯、その外側に、レベル3h、幅6P/32の帯、さらにその外側に、レベル0h、幅2P/32の帯が存在している。
【0044】このような設定で、上記の回折次数の4本のレーザービームL2を略等しい強度で、かつ効率よく得ることができる。4本のレーザービームL2の均一度(最高強度と最低強度の差を両強度の和で除した値)は3.4%、DOE13の回折効率(レーザービームL2の強度の総和をレーザービームL1の強度で除した値)は83.5%となった。分割後のレーザービームL2の強度分布は、ビームエキスパンダ12からのレーザービームL1の強度分布とほとんど同じであり、ガウシアン型となる。レーザービームL2の強度分布を図12に示す。
【0045】なお、回折格子の形成の誤差により全てのレベルが系統的に計算値からずれると、その影響は回折次数0のレーザービームの強度に集中して現れる。したがって、回折次数0のレーザービームの強度は格子形成の精度に大きく左右される。ここに示した例のように、0次以外の回折次数のレーザービームL2を取り出すようにすると、たとえ回折格子の形成に系統的誤差が生じたとしても、レーザービームL2にその大きな影響が及ぶのを避けることが可能になる。このような回折次数の設定は、レーザービームL2間の均一度を高めるために特に好ましいといえる。
【0046】レーザービームL2を整形するDOE15は、なだらかに連なる曲面を有する自由曲面型の回折素子である。DOE15によるレーザービームL2の回折条件はセルの曲面の形状で定まり、各レーザービームL2の光路に垂直な断面の輪郭と、その断面での強度分布をどのようにするかに応じて設定する。
【0047】実際には、所望の強度分布とするためのレーザービームL2に対するセルの位相関数を求め、これから、波長とDOE15の基板の屈折率を考慮して、セルの形状関数を定める。位相関数は、例えば次数の異なる複数項の線形結合で表され、各項の係数は、非線形最適化アルゴリズムによる演算で算出することができる。
【0048】DOE15のセルの位相関数の例を式3に示し、対応するセルの形状を図8に示す。この例は、上記の4本のレーザービームL2に対する各セル15cを1辺が2mmの正方形とし、レーザービームL2それぞれを、断面の輪郭が矩形で強度が均一なビームとする場合である。
φ(x,y)=2π/λ{C1(x2+y2)+C2(x4+y4
+C3(x6+y6)+C4(x8+y8
+C5(x10+y10)} … 式3【0049】ここで、xおよびyはセル15cの中心を原点とするmm単位の座標であり、λはレーザービームL2の波長である。係数C1〜C5は、C1=−2.274×10-3(mm-1)、C2=1.896×10-3(mm-3)、C3=−6.718×10-4(mm-5)、C4=−4.352×10-5(mm-7)、C5=−4.173×10-5(mm-9)である。右辺の中括弧内は長さの次元をもつ。
【0050】図8は、位相関数φ(x,y)に式4の処理を施して得られる形状関数Z(x,y)が表す面を示したものである。
Z(x,y)=φ(x,y)λ/{2π(n2−1)} … 式4ここで、n2は波長λに対するDOE15の基板の屈折率である。この設定では、各セル15cはセル内全体にわたって連なる単一の曲面を有することになる。
【0051】位相関数φ(x,y)に式5の規格化処理を施して得られる関数Z'(x,y)が表す面を図9に示す。
Z'(x,y)=modulo{φ(x,y)、2π}λ/{2π(n2−1)}
… 式5ここで、moduloは第2変数を法とする第1変数の剰余であり、Z'(x,y)はZ(x,y)と等価である。この設定では、各セル15cは2πすなわち位相の1周期ごとに同レベルとされた複数の曲面を有することになり、DOE15の厚さの増大が避けられて、作製が容易になる。
【0052】DOE15を自由曲面型とすることに代えて、バイナリ型としてもよい。式5の関数Z'(x,y)から得られるバイナリ型の回折格子の例を図10に示す。ここでは、各セル15cを縦64、横64の単位平面(以下、サブセル内の単位平面と同様に、ピクセルという)15pに分割し、レベルを16段階として、各ピクセル15pの中心の関数値を求め、その値に最も近いレベルをそのピクセルのレベルとしている。
【0053】また、一定の大きさのピクセルをもたないバイナリ型の回折素子とすることもできる。式5の関数Z'(x,y)からこのような回折素子を得る方法を図11に示す。これは、レベルを等間隔の8段階とし、関数値が1つのレベル以上次のレベル未満となる範囲を同一の平面とする例である。
【0054】なお、バイナリ型の回折素子は、半導体技術で用いられるフォトリソグラフィにより、容易に作製することができる。また、電子線描画による加工で作製することも可能である。これらの方法で表面にレリーフ処理をした原板から金型を作製し、その金型からレリーフを透明な樹脂材料に転写すれば、回折格子を効率よく量産することができる。
【0055】式4、式5の形状関数に従って作製したDOE15によって整形した後の各レーザービームL2の強度分布を、図13に示す。DOE13による分割後の各レーザービームL2が、図12に示したようにガウシアン型の強度分布であったのに対し、整形後の各レーザービームL2は、照射対象面Sにおいて、輪郭が矩形で、中央から周辺部まで略均一な強度分布を有している。対象面S上でのレーザービームL2のビーム幅は略120μmである。レーザービームL2の強度の積分値は整形の前後で略同じであり、整形は効率よく行われる。
【0056】DOE15に入射するレーザービームL2に重なり合いがあると、所望の強度分布に変換するためのDOE15の回折格子の設計が難しくなる。このため、DOE15は、レーザービームL2が全て分離している光路に配置することが望ましい。
【0057】以下、レーザービームL2を整形するDOE15の位置について説明する。DOE15の位置に関与する諸因子をλ:レーザービームL1、L2の波長f:レンズ14の焦点距離、W:レーザービームL2の回折方向のレーザービームL1のビーム幅、p:レーザービームL2の回折方向のDOE13の格子単位の配列周期、と定める。
【0058】レーザービームL1を分割するDOE13は、sin(θ)=θの関係(θはラジアン単位で表した回折角)が成り立つ近軸の範囲内で回折を生じさせるように設定されている。したがって、回折次数kのレーザービームL2の回折角θkは式6となり、レンズ14の位置におけるそのビームの中心の光軸Axからの距離dkは式7となる。
θk=kλ/p … 式6 dk=fθk =fλ/p … 式7【0059】レーザービームL2のうち隣合う2本をレーザービームLa、Lbとし、それらの回折次数をそれぞれka、kbとすると、レンズ14の位置におけるレーザービームLa、Lbの中心間距離Δdは Δd=|ka−kb|λ/p … 式8となる。また、レンズ14の位置における全てのレーザービームL2の回折方向のビーム幅はWである。
【0060】レンズ14により収束ビームとされたレーザービームLa、Lbのビーム幅は小さくなっていき、ビーム幅が中心間距離Δdになる位置でレーザービームLa、Lbは互いに分離する。この位置は、レンズ14の後側の焦平面fpからfΔd/Wの距離である。したがって、レーザービームLa、Lbはレンズ14から式9の距離Zabだけ進んだ位置で分離する。
Zab=f(1−Δd/W)
=f{1−|ka−kb|λ/(pW)} … 式9【0061】レーザービームL2の回折次数の差を必ずしも一定にする必要はない。回折次数の差が異なれば、レンズ14の位置におけるレーザービームL2の隣合うものの中心間距離は異なり、回折次数の差の最も小さい2本が、レンズ14から最も離れた位置で、最後に分離することになる。この位置Z1は、レーザービームL2の回折次数の差の絶対値の最小値をmとすると、 Z1=f{1−mλ/(pW)} … 式10となる。
【0062】レンズ14によって収束ビームとされたレーザービームL2は、レンズ14の後側の焦平面fpに収束した後は拡散ビームとなり、再び互いに重なり合う。重なり合いが始まる位置Z2は、レンズ14の焦平面fpに関して、分離が完了する位置と対称であり、 Z2=f{1+mλ/(pW)} … 式11である。
【0063】結局、レーザービームL2は、Z1以上Z2以下の範囲内で互いに分離した状態となる。したがって、本実施形態のレーザー照射光学系1においては、収束手段であるレンズ14に対する整形手段であるDOE15の位置Zdを{1−mλf/(pW)}≦Zd≦f{1+mλf/(pW)}
… 式1(再掲)
の範囲に限定している。なお、式1の左辺は0以上の値であり、左辺が0になるのは、レーザービームL2がレンズ14の位置で分離する場合である。
【0064】このような設定により、レーザー照射光学系1は、射出するレーザービームL2を確実かつ容易に所望の形状とすることができる。DOE15の位置Zdは式1の範囲内であればどこに設定してもよいが、レンズ14に近づけるほど好ましい。全体構成が小型になる上、レーザービームL2の断面が広い状態で強度分布の変換を行うことになって、DOE15の回折格子の設計が容易になるとともに、変換効率を高くすることができるからである。
【0065】なお、DOE13によってレーザービームL1を2次元に回折させる場合は、レーザービームL2のそれぞれの回折方向について式1が成り立つようにする。
【0066】具体的な数値例を示す。光源11としてYAGレーザーを用い、レーザービームL1の波長λを532nmとする。また、レンズ14の焦点距離fを100mmとし、回折次数−3、−1、+1、+3の前述の4本のレーザービームL2を、2mmの等間隔で射出するものとする。
【0067】このとき、レーザービームL2の回折次数の差の絶対値の最小値mは2であり、レーザービームL2の間隔を上記の値とするためのDOE13のサブセルの配列周期pは、53.2μmとなる。また、ビームエキスパンダ12からDOE13に入射するレーザービームL1のビーム幅Wを5mmとすると、式1は、 60(mm)≦Zd≦140(mm) … 式12となる。
【0068】第2の実施形態のレーザー照射光学系2の概略構成を図2に示す。このレーザー照射光学系2は、上記のレーザー照射光学系1のレンズ14に代えて、第3のDOE16を収束手段として備えたものである。他の構成要素はレーザー照射光学系1のものと同じであり、重複する説明は省略する。
【0069】DOE16は正のパワーを有しており、前側の焦点がDOE13上に位置する。DOE16は、DOE13からのレーザービームL2が重なり合っている光路に配置されており、DOE16に対するDOE15の位置Zdは、前述の式1を満たすように設定されている。
【0070】DOE16のようにパワーを有する回折素子は、レリーフ処理によって作製することができるし、ホログラム露光によって作製することもできる。収束手段として回折素子を用いたレーザー照射光学系2では、レーザービームL2の収差が抑えられ、照射対象面Sにおいて各レーザービームL2を一層均等にすることができる。
【0071】第3の実施形態のレーザー照射光学系3の概略構成を図3に示す。このレーザー照射光学系3は、第1のレーザー照射光学系1のレンズ14をDOE13からのレーザービームL2が互いに分離する位置以後の光路に配置するとともに、開口17aを有する遮光板17と縮小光学系18を備えたものである。
【0072】レンズ14の前側の焦点はレーザービームL1を分割するDOE13上に位置する。DOE13により分割されたレーザービームL2は、互いに分離した状態でレンズ14に入射し、同一方向に進みレンズ14の後側の焦平面fpに収束する収束ビームとされる。レーザービームL2を整形するDOE15は、レンズ14と焦平面fpの間に配置されている。
【0073】遮光板17はレンズ14の焦平面fpの近傍に配置されており、その開口17aは、レーザービームL2を受ける位置に設けられている。遮光板17は、DOE15によって整形された各レーザービームL2の周辺の部分を遮断して、レーザービームL2の断面の輪郭を一層明確にするためのものである。
【0074】DOE15によってレーザービームL2の光路に垂直な断面の強度分布を均一にした場合の、遮光板17の開口17aによる整形の様子を図14に模式的に示す。DOE15による整形でレーザービームL2はなだらかに変化する部分がほとんどない強度分布となっており、遮光板17でさらに整形しても失われる光はごく僅かである。図16に示したガウシアン型の分布のままで遮光板77により整形する従来の光学系と比べて、レーザー照射光学系3におけるレーザーの利用効率は大幅に向上する。
【0075】縮小光学系18はその光軸がレンズ14の光軸Axに一致するように配置されている。遮光板17の開口17aを通過したレーザービームL2は、縮小光学系18によってビーム幅と相互の間隔を狭められて、照射対象面Sに照射される。
【0076】レーザー照射装置3では、レーザービームL2が重なり合っている光路にレンズ14やDOE16が配置されているレーザー照射装置1、2に比べて、レンズ14を経た後のレーザービームL2の間隔が広がる。しかし、縮小光学系18を備えたことにより、射出するレーザービームL2の間隔をレーザー照射装置1、2と同程度にすることができる。
【0077】レーザービームL2の間隔を狭める必要がないときは、縮小光学系18は不要である。また、DOE15でレーザービームL2の整形が十分になされるから、強度分布の均一度を特に高めたり断面の輪郭を特に明確にしたりする場合を除き、遮光板17も必ずしも備える必要はない。遮光板17と縮小光学系18を省略する場合、DOE15は、レーザービームL2が発散光となって再び重なり合う位置までの光路のどこかに配置すればよい。
【0078】本実施形態のように、DOE13からのレーザービームL2が分離する位置以後の光路にレンズ14を配置する場合でも、レーザービームL2が再び重なり合い始める位置Z2は前述の式11のとおりである。したがって、レンズ14に対するDOE15の位置Zdは、式13を満たせばよい。
0≦Zd≦f{1+mλ/(pW)} … 式13【0079】第4の実施形態のレーザー照射光学系4の概略構成を図4に示す。このレーザー照射光学系4は、収束手段を段差のあるプリズム状のレンズ19とし、整形手段であるDOE15とレンズ19とを一体の素子としたものである。他の構成要素は上記のレーザー照射光学系3のものと同様である。
【0080】レンズ19の前側の焦点はレーザービームL1を分割するDOE13上に位置し、レンズ19自体はDOE13からのレーザービームL2が互いに分離する位置以後の光路に配置されている。レンズ19に対するDOE15の位置Zdは式13を満たしており、DOE15とレンズ19が一体となっているから、Zd=0にきわめて近い状態である。
【0081】一体の素子であるDOE15とレンズ19は、それぞれに対応する2つの金型を用いる樹脂成型で容易に作製することが可能であり、製造効率に優れている。
【0082】第5の実施形態のレーザー照射光学系5の概略構成を図5に示す。このレーザー照射光学系5は、第3の実施形態のレーザー照射光学系3のDOE15を、DOE13とレンズ14の間に配置したものである。ただし、DOE15は、DOE13からのレーザービームL2が互いに分離する位置以後に配置されている。
【0083】レーザー照射光学系5におけるDOE15の位置について説明する。以下の説明で用いる符号λ、W、p、fの意味は、第1の実施形態で定めたとおりである。
【0084】レーザービームL2のうちの隣合う2本をレーザービームLa、Lbとし、それらの回折次数をそれぞれka、kbとすると、レンズ14の位置におけるレーザービームLa、Lbの中心間距離Δdは、前述の式8のようになる。また、DOE13からレンズ14までの光路における全てのレーザービームL2の光軸Axに対して垂直な方向の幅は、近軸の回折条件下では、回折方向についてのレーザービームL1のビーム幅Wとなる。
【0085】DOE13からのレーザービームLa、Lbは、光軸Axに垂直な方向の幅Wを保ったまま、重なり合いを減じていき、中心間距離が幅Wになる位置で分離する。この位置はDOE13からfW/Δdの距離であり、レンズ14を基準に表せば、レーザービームLa、Lbが分離する位置Zabは Zab=fW/Δd−f =f{pW/(|ka−kb|λ)−1} … 式14となる。
【0086】レーザービームL2の回折次数の差が一定でないとき、回折次数の差の最も小さいものが、レンズ14に最も近寄った位置で、最後に分離する。この位置Z0は、レーザービームL2の回折次数の差の絶対値の最小値をmとすると、 Z0=f{pW/(mλ)−1} … 式15となる。
【0087】したがって、本実施形態のレーザー照射光学系5においては、レンズ14に対するDOE15の位置Zdを{pW/(mλf)−1}≦Zd≦0 … 式16の範囲に限定している。なお、この式の左辺は0以下の値であり、左辺が0になるのは、レーザービームL2がレンズ14の位置で分離する場合である。
【0088】DOE13からのレーザービームL2が分離する位置以後にレンズ14を配置する場合、レンズ14に対するDOE15の位置Zdは、式13または式16を満たせばよいことになり、結局、式2で規定される。
{pW/(mλf)−1}≦Zd≦f{1+mλf/(pW)}
… 式2(再掲)
【0089】上記各実施形態のレーザー照射光学系1〜5では、回折によりレーザービームL1を分割し、したがって分割直後のレーザービームL2に重なり合いが生じる構成でありながら、レーザービームL2が分離する光路範囲を考慮してその範囲内に整形のためのDOE15を配置しているため、DOE15の回折条件は単一のビームに対して設定すればよい。このため、DOE15の回折条件設定の自由度は高く、用途に応じた強度分布を容易に現出することができる。
【0090】
【発明の効果】本発明のレーザー照射光学系は、レーザービームの分割を一度に行うため、小型となり、また、構成要素の数が減少して、構成要素相互の位置合わせが容易になる。しかも、分割後のレーザービームを分割前のレーザービームと略同じビーム幅としながらも、それらが分離している状態で整形を行うため、分割後の各レーザービームを確実かつ容易に所望の形状とすることができる。さらに、分割後のレーザービームを同一方向に進む収束ビームとするため、照射対象面に同一方向から照射することが可能であり、各レーザービームの照射範囲を微小にすることも容易である。分割後のレーザービームを収束ビームとすることでそれらの分離を促進することもでき、これにより、全体構成が一層小型になる。
【0091】分割手段を回折により第1レーザービームを分割して第2レーザービームとする素子とし、収束手段を分割手段の上または近傍に焦点を有する素子として式1または式2の関係を満たすように配置する構成では、分割後のレーザービームを等価にすることが容易であり、また、分割後のレーザービームが互いに分離している状態で整形を行うことが確実にできて、整形もきわめて容易になる。
【0092】収束手段と整形手段を一体化された単一の素子とすると、相互の位置合わせが不要になって調整が容易になる上、全体構成が一層小型になる。
【0093】整形手段を第2レーザービームの強度分布を変換する複数の部位を有する単一の素子とすると、分割手段や収束手段に対する整形手段の位置の調整が容易になる。
【0094】整形手段を回折により第2レーザービームの強度分布を変換する素子とすると、整形の自由度が大きくなって、照射するレーザービームを所望の形状にすることが容易になる。また、整形によるレーザーの損失が抑えられ、効率のよいレーザー照射光学系となる。




 

 


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