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映像表示装置 - ミノルタ株式会社
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発明の名称 映像表示装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−13450(P2001−13450A)
公開日 平成13年1月19日(2001.1.19)
出願番号 特願平11−184652
出願日 平成11年6月30日(1999.6.30)
代理人 【識別番号】100085501
【弁理士】
【氏名又は名称】佐野 静夫
【テーマコード(参考)】
5C061
【Fターム(参考)】
5C061 AA23 AB18 
発明者 笠井 一郎 / 谷尻 靖
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 映像を表示する映像表示器と、前記映像表示器に表示された映像の光を投射する投射光学系と、前記投射光学系からの光の一部を受ける第1の再帰反射面と、前記第1の再帰反射面の外に向かう前記投射光学系からの光を、前記第1の再帰反射面の延長上に達する前に受ける第2の再帰反射面とを備えることを特徴とする映像表示装置。
【請求項2】 前記投射光学系からの光を前記第1および前記第2の再帰反射面に導き、前記第1および第2の再帰反射面からの光を観察者の眼に導くコンバイナを備えることを特徴とする請求項1に記載の映像表示装置。
【請求項3】 映像を表示する映像表示器と、前記映像表示器に表示された映像の光を投射する投射光学系と、縦横の曲率が異なる曲面形状を有し、前記投射光学系からの光を受ける再帰反射面と、前記投射光学系からの光を前記再帰反射面に導き、前記再帰反射面からの光を観察者の眼に導くコンバイナとを備えることを特徴とする映像表示装置。
【請求項4】 前記投射光学系によって投射された光が表す映像の虚像を観察者に与えるための接眼光学系を備えることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の映像表示装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、広視野の映像を表示する映像表示装置に関し、バーチャルリアリティをはじめとする映像提供の分野で利用される。
【0002】
【従来の技術】近年、仮想の現実を臨場感豊かに提供するバーチャルリアリティがめざましく普及しつつあり、広視野の映像を提供するために、種々の方式の映像表示装置が開発されている。中でも、表示器に表示した映像を接眼光学系によって拡大して観察者の眼に導く装置と、表示器に表示した映像を投射光学系によって拡大してスクリーンに投射する装置が一般的である。
【0003】前者は、全体を小型化することが容易であり、観察者が手で保持しあるいは頭部に装着して使用する形態に適する。ただし、視野の広さに上限があり、例えば180゜を超える視野角とするのは難しい。後者も、手持ち式または頭部装着式とすることができるが、前者に比べて大型になる。その反面、球面のスクリーンを用いることで、きわめて視野の広い映像を提供することができる。
【0004】スクリーンに映像を投射表示する装置では、スクリーンの全ての部位から光を観察者に与える必要があり、このために、光拡散性を有するスクリーンが使用される。しかしながら、光の拡散の度合いはスクリーンへの光の入射角に依存するため、スクリーンの各部位から観察者に向かう光の量に差が生じて、提供される映像の明るさが不均一になり易い。また、投射された光はスクリーンからあらゆる方向に進むことになり、観察者に与えられる光が少なくなって、観察される映像の明るさの低下が避けられない。
【0005】このような不都合を避けるため、到来した方向に光の大部分を反射する再帰反射性を有するスクリーンを用いるとともに、観察者の近傍から光を投射することが提案されている。例えば、米国特許USP3200702号には、再帰反射性を有する固定設置のスクリーンと、投射光学系からの光を反射してスクリーンに導くとともに、その反射光を透過させて観察者の眼に導くコンバイナとを備えた装置が開示されている。また、USP5606458号やUSP5621572号には、再帰反射性のスクリーンとコンバイナのほかに接眼光学系も備えて、スクリーンに投射された映像を接眼光学系でさらに拡大して提供するようにした頭部装着型の装置が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、再帰反射性のスクリーンを備える従来の映像表示装置は、投射光学系からの光あるいはコンバイナを経た投射光学系からの光の全てを、スクリーンに直接導くようにしている。このため、提供する映像の視野の広さに対応する大きさのスクリーンが不可欠であり、装置の大型化が避けられなかった。これは、手持ち式や頭部装着式の装置とする場合はその使用形態の長所を損ない、固定設置の装置とする場合も設置に大きな空間が必要になるという、著しい不都合を招く。
【0007】本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、表示した映像の光を投射し、投射光を再帰反射させて観察者の眼に導く映像表示装置の小型化を図ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明では、映像を表示する映像表示器と、映像表示器に表示された映像の光を投射する投射光学系と、投射光学系からの光の一部を受ける第1の再帰反射面と、第1の再帰反射面の外に向かう投射光学系からの光を第1の再帰反射面の延長上に達する前に受ける第2の再帰反射面とで、映像表示装置を構成する。
【0009】この映像表示装置は、映像表示器に表示された映像の光を投射し、投射光を再帰反射して観察者の眼に導くものであるが、投射光全体を単一の再帰反射面で反射するのではなく、第1の再帰反射面と第2の再帰反射面とで反射する。観察者は、投射光の方向またはこれに近い方向から第1および第2の再帰反射面を含む範囲を見ることにより、映像の全ての部分を観察することができる。
【0010】第2の再帰反射面は第1の再帰反射面の延長上ではなく、投射光の光路上の投射光学系に近い側に配置される。したがって、第2の再帰反射面が投射光を受け得る範囲は広く、視野の広い映像を提供し得る装置でありながら、投射光に対して垂直方向に小さな構成とすることができる。しかも、第2の再帰反射面を第1の再帰反射面に対して傾けて配置することが可能であり、これにより、装置を一層小型にすることができる。
【0011】第1、第2の再帰反射面は平面でもよいし曲面でもよい。また、第2の再帰反射面を複数備えることも可能である。投射光学系は、投射光を第1、第2の再帰反射面に結像させるものでもよく、投射光を平行光として、第1、第2の再帰反射面に結像させないものでもよい。観察者は、前者の場合は再帰反射面上の映像を観察し、後者の場合は映像表示器上の映像を観察することになる。
【0012】上記の映像表示装置に、投射光学系からの光を第1および第2の再帰反射面に導き、第1および第2の再帰反射面からの光を観察者の眼に導くコンバイナを備えるようにしてもよい。投射光学系からの投射光の光路と再帰反射面からの反射光の光路のいずれか一方を折り返すことになり、観察者の眼を投射光学系と等価な位置またはそのごく近傍に位置させることができる。
【0013】これにより、投射光学系の射出瞳が小さくても映像の観察が可能になり、投射光学系も小型化することができる。しかも、射出瞳の小径化により映像の深度が深まり、投射光学系からの光に対する再帰反射面の位置や向きの自由度が増す。また、再帰性がきわめて高い、すなわち散乱性のほとんどない再帰反射面を用いて、きわめて明るい映像を提供することもできる。
【0014】上記目的を達成するために、本発明ではまた、映像を表示する映像表示器と、映像表示器に表示された映像の光を投射する投射光学系と、縦横の曲率が異なる曲面形状を有し、投射光学系からの光を受ける再帰反射面と、投射光学系からの光を再帰反射面に導き、再帰反射面からの光を観察者の眼に導くコンバイナとで、映像表示装置を構成する。
【0015】この映像表示装置は、映像表示器に表示された映像の光をコンバイナを介して曲面の再帰反射面に投射し、その反射光をコンバイナを介して観察者の眼に導くものである。コンバイナを備えることで、上述のように、投射光学系を小型化し、再帰反射面の位置や向きの自由度を向上させ、また、提供する映像の明るさを増すことができる上、再帰反射面を曲面としたことで、再帰反射面を小さくして装置を一層小型化することができる。しかも、再帰反射面の曲率が縦方向と横方向で異なるため、コンバイナを曲面である再帰反射面に近接して配置することが容易になって、装置のさらなる小型化を達成することができる。
【0016】上記の各映像表示装置に、投射光学系によって投射された光が表す映像の虚像を観察者に与えるための接眼光学系を備えるようにしてもよい。表示した映像を接眼光学系によってさらに拡大することが可能になり、提供する映像の視野を一層広くし、また、装置をより小型にすることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の映像表示装置の実施形態について図面を参照しながら説明する。第1の実施形態の映像表示装置1の構成と映像提供の原理を図1に示す。図1は映像表示装置1の側方からの透視図である。映像表示装置1は、液晶表示器31、投射光学系32、第1の再帰反射面33、および第2の再帰反射面34を備えている。
【0018】液晶表示器31は透過型であり、表示パネル上に2次元の映像を表示して、表示した映像によりバックライト光源からの光を変調して射出する。投射光学系32は、液晶表示器31から射出された光を面M1に向けて投射する。投射光学系32は投射光を面M1上に結像させるように設定されており、面M1は結像面となる。結像面M1は投射光学系32の光軸に対して垂直な平面である。結像面M1に形成される映像は、液晶表示器31に表示された映像を拡大したもので、広い範囲にわたる。
【0019】第1、第2の再帰反射面33、34は、10μm程度またはそれ以下のごく微小なガラスビーズあるいはコーナーキューブを、板状部材または膜状部材の表面に設けて作製されている。第1、第2の再帰反射面33、34の再帰反射性は特に高く設定されておらず、再帰反射面33、34はいずれも若干の拡散反射性を有する。
【0020】第1の再帰反射面33は平面で、結像面M1上に配置されており、したがって、スクリーンとして機能する。再帰反射面33は、投射光学系32からの光束の一部分のみを受ける大きさであり、結像面M1に形成される映像の一部範囲に対応する。
【0021】第2の再帰反射面34は、図1に示した上下の2片と、不図示の左右の2片より成る。再帰反射面34も平面である。第2の再帰反射面34は、投射光学系32と第1の再帰反射面33との間に、投射光学系32の光軸に対して平行に、したがって再帰反射面33に対して垂直に配置されている。第2の再帰反射面34の端は第1の再帰反射面33の縁に達しており、第1の再帰反射面33は第2の再帰反射面34によって上下左右から挟まれた状態となっている。
【0022】観察者は、眼Eを投射光学系32の近傍に位置させて、第1の再帰反射面33を含む結像面M1を見る。
【0023】投射光学系32によって投射された光の一部は第1の再帰反射面33に入射し、液晶表示器31に表示された映像の一部分を再帰反射面33上に形成する。投射光学系32によって投射された光の残りは第1の再帰反射面33の外に向かって進み、結像面M1よりも手前で第2の再帰反射面34に入射して、液晶表示器31に表示された映像の残りの部分を再帰反射面34上に形成する。
【0024】第1の再帰反射面33に入射した光は反射されて投射光学系32の方向に進み、第2の再帰反射面34に入射した光も反射されて投射光学系32の方向に進む。これらの反射光は表示された映像の全体を表す。再帰反射面33、34によって反射された光は、その多くが投射光学系32に再入射することになるが、再帰反射面33、34が若干の拡散性を有するため、投射光学系32の近傍に位置する観察者の眼Eにも入射する。したがって、観察者は結像面M1上の映像を観察することができる。
【0025】このように、映像表示装置1は、第1の再帰反射面33の大きさよりも広い視野の映像を提供することが可能である。また、第2の再帰反射面34は、投射光学系32と第1の再帰反射面33の間の空間に配置されているため、映像表示装置1の大型化を招かない。したがって、映像表示装置1は、従来の装置のように、第2の再帰反射面34を備えず、第1の再帰反射面33を結像面M1に投射される光束全体を受け得る大きさとする場合に比べて、小型になる。
【0026】なお、第2の再帰反射面34に入射する光は、結像面M1に近い部位にのみ鮮明な像を形成し、結像面M1から遠い部位ではややぼけた像を形成することになるが、再帰反射面34上での像のぼけは、投射光学系32の射出瞳を小さくしてF値を大きくし、投射光が表す映像の深度を深くすることで抑えることができる。また、再帰反射面34の結像面M1から遠い部位に形成される像は、液晶表示器31に表示された像の周辺部のものであり、主たる観察対象ではないから、この部分に多少のぼけが生じても、それが観察者に明確に認識されることはなく、臨場感が損なわれることはない。
【0027】液晶表示器31、投射光学系32、および第1、第2の再帰反射面33、34は一体化することが可能であり、映像表示装置1は、手持ち式や頭部装着式の装置とすることも、固定設置の装置とすることもできる。手持ち式あるいは頭部装着式とするときは、観察者の頭部の向きを検出する方向検出器37を備えて、検出した頭部の向きに応じた映像を液晶表示器31に表示するとよい。提供される映像が観察者の向きに追随することになり、高い臨場感が得られる。また、映像の視野がさらに広がる。なお、投射光学系32は第1の再帰反射面33のいずれかの部位に対向していればよく、再帰反射面33の中心に対向して配置する必要はない。
【0028】以下、本発明の他の実施形態について説明するが、既述の構成要素と同一または類似の構成要素には同一の符号を付して、重複する説明は省略する。また、同じ要素を左右1対備える構成も示すが、対を成す構成要素は符号の末尾にLまたはRを付して区別する。
【0029】第2の実施形態の映像表示装置2の構成と映像提供の原理を図2に示す。図2は映像表示装置2の上方からの透視図である。映像表示装置2は、2つの液晶表示器31L、31R、2つの投射光学系32L、32R、第1の再帰反射面33、第2の再帰反射面34、および2つの接眼光学系35L、35Rを備えている。
【0030】液晶表示器31L、31Rはそれぞれ観察者の左眼ELと右眼ERに提供する映像を表示し、投射光学系32L、32Rはそれぞれ液晶表示器31L、31Rが射出する光を投射して面M1に結像させる。投射光学系32L、32Rは、観察者の左右の眼EL、ERの近傍に位置し得るように配置されており、両者の光軸は平行である。第1、第2の再帰反射面33、34は第1の実施形態の映像表示装置1のものと同様の設定である。液晶表示器31L、31Rが視差のある映像を表示することで、観察者に立体映像を提供することができる。
【0031】接眼光学系35L、35Rはそれぞれ、再帰反射面33、34によって反射された投射光学系32L、32Rからの光を左右の眼EL、ERに導く。接眼光学系35L、35Rの正のパワーにより、眼EL、ERに導かれる光は結像面M1よりも遠方の面M2から到来する光と等価になり、観察者は面M2上に位置する虚像を観察することになる。
【0032】映像表示装置2では、接眼光学系35L、35Rを備えて、結像面M1に形成される映像を拡大するようにしたことにより、提供する映像の視野を映像表示装置1よりも広くすることができる。また、映像の視野を映像表示装置1と同じにするときは、投射光学系32L、32Rから第1の再帰反射面33までの距離を短くすることができるから、一層小型の装置となる。その場合、第2の再帰反射面34への光の入射位置が結像面M1に近づくことになり、再帰反射面34上の像のぼけも少なくなる。
【0033】投射光学系32L、32Rによって投射される左右の映像の光は再帰反射面33上で重なり合うが、再帰反射面33によって反射された左右の映像の光は分離する。投射光学系32L、32Rの近傍の観察者の眼EL、ERに光が入射するように、再帰反射面33は拡散反射性を若干もつように設定されているが、その拡散性の程度はあまり高くなく、左眼用の映像の光が右眼ERに入射したり、右眼用の映像の光が左眼ELに入射したりすることはない。なお、ここでは投射光学系32L、32Rの光軸を平行にしたが、両者の光軸を非平行としてもよい。
【0034】第3の実施形態の映像表示装置3の構成と映像提供の原理を図3に示す。図3は映像表示装置3の側方からの透視図である。映像表示装置3は、液晶表示器31、投射光学系32、第1の再帰反射面33、第2の再帰反射面34、およびコンバイナとしてのハーフミラー36を備えている。
【0035】投射光学系32は液晶表示器31からの光を下方に向けて投射するように配置されており、ハーフミラー36は投射光学系32によって投射された光を、結像面M1に向けて反射するように配置されている。ハーフミラー36によって反射された投射光学系32からの光の一部は第1の再帰反射面33に入射し、残りは第2の再帰反射面34に入射する。再帰反射面33、34で反射された光はハーフミラー36に入射し、これを透過して観察者の眼Eに入射する。
【0036】投射光学系32は観察者の眼Eと光学的に等価な位置に配置されている。したがって、再帰反射面33、34によって反射された光のうち、強度の高い部分が眼Eに導かれることになり、明るい映像を提供することができる。また、再帰反射面33、34の再帰反射性を高くして、拡散性を低く抑えることも可能であり、これによっても、提供する映像の明るさを高めることができる。
【0037】観察者の眼Eの位置での光束径は、等価な位置にある投射光学系32の射出瞳の径と等しい。したがって、投射光学系32の射出瞳を大きくしておけば、観察者の眼Eの位置の自由度が大きくなり、映像の観察がし易くなる。この設定は、再帰反射面33、34の再帰反射性を高くする場合に特に有効である。
【0038】なお、ここでは、投射光学系32からの投射光をハーフミラー36で反射して再帰反射面33、34に導き、再帰反射面33、34からの反射光をハーフミラー36を透過させて眼Eに導く設定としているが、配置を変えて、ハーフミラー36が投射光を透過させて再帰反射面33、34に導き、反射光を反射して眼Eに導くようにしてもよい。また、投射光学系32は光を下方に向けて投射する設定としたが、投射光学系32の向きは自由に設定してよい。
【0039】第4の実施形態の映像表示装置4の構成と映像提供の原理を図4に示す。図4は映像表示装置4の側方からの透視図である。映像表示装置4は、第2の再帰反射面34のうち第1の再帰反射面33側の部分34bを投射光学系32の光軸に非平行にするとともに、第1の再帰反射面33を小さくしたものである。他の構成は第3の実施形態の映像表示装置3と同じであり、第2の再帰反射面34のハーフミラー36側の部分34aは投射光学系32の光軸に平行である。このように、第2の再帰反射面34の一部分と他の部分とで第1の再帰反射面33に対する傾きを変えることも可能であり、これにより装置をさらに小型化することができる。
【0040】第5の実施形態の映像表示装置5の構成と映像提供の原理を図5に示す。図5は映像表示装置5の側方からの透視図である。この映像表示装置5は、液晶表示器31、投射光学系32、第1の再帰反射面33、第2の再帰反射面34およびハーフミラー36を全て一体化して、全体を観察者が手で保持または頭部に装着するようにしたものである。
【0041】液晶表示器31が方向検出器37によって検出された頭部の向きに応じた映像を表示することで、きわめて視野の広い映像を提供することができる。また、観察者の姿勢に対する制約は皆無であり、どの方向を向いても、どのような姿勢でも映像を観察することが可能である。
【0042】第6の実施形態の映像表示装置6の構成と映像提供の原理を図6〜図8に示す。これらの図はそれぞれ、映像表示装置6の側方、上方および正面からの透視図である。この映像表示装置6は、第5の実施形態の映像表示装置5に接眼光学系35(35L、35R)を備えたものである。接眼光学系35の正のパワーにより、眼Eに導かれる光は結像面M1よりも遠方の面M2から到来する光と等価になり、観察者は面M2上に位置する虚像を観察することになる。
【0043】映像表示装置6では、接眼光学系35により、結像面M1に形成される映像が拡大されるため、提供する映像の視野を映像表示装置5よりも広くすることができる。映像の視野を映像表示装置5と同じにするときは、投射光学系32(32L、32R)から再帰反射面33までの距離を短くすることができるから、一層小型の装置となる。
【0044】第7の実施形態の映像表示装置7の構成と映像提供の原理を図9に示す。図9は映像表示装置7の側方からの透視図である。この映像表示装置7は、液晶表示器31、投射光学系32、第1の再帰反射面33、第2の再帰反射面34、接眼光学系35、およびハーフミラー36を備えている。
【0045】第1の再帰反射面33は凹面である。したがって、平面よりも小さな面積で同じ範囲の光を反射し得る上、像面湾曲の補正が容易である。投射光学系32は再帰反射面33上に、すなわち凹面上に投射光を結像させるように設定されている。
【0046】第2の再帰反射面34は平面であり、ハーフミラー36と第1の再帰反射面33との中間付近に、ハーフミラー36で折り返された投射光学系32の光軸に対して垂直に近い向きに配置されている。第2の再帰反射面34は、ハーフミラー36からの光を受けないように設けられた支持部材38によって、第1の再帰反射面33に固定されている。また、ハーフミラー36は直接第1の再帰反射面33に固定されており、再帰反射面33から接眼光学系35までの距離は、第6の実施形態の映像表示装置6よりもやや短く設定されている。
【0047】投射光学系32のF値は大きく設定されており、投射光が表す映像の深度は深い。これにより、結像面である第1の再帰反射面33から距離のある第2の再帰反射面34に形成される像にぼけが生じるのが抑えられている。
【0048】第2の再帰反射面34を投射光学系32の光軸に対して略垂直に配置したことにより、投射光学系32の光軸に対して平行に配置する場合の数分の1の大きさで、同じ範囲の光を反射することが可能になっている。また、再帰反射面の再帰反射効率は光の入射角に依存するが、上記配置により、再帰反射面34のどの部位においても反射効率を高く保つことができる。
【0049】再帰反射面への光の入射角と反射光の強度の関係を図16に模式的に示す。図16において、横軸は光の入射角を、縦軸は入射光の強度に対する入射方向への反射光の強度の比を表している。再帰反射面によって再帰反射される光の強度は、入射角が0゜からある程度の角θ1までは1であり、入射角がθ1を超えると次第に低下していき、角θ2以上ではきわめて小さくなる。指向性をもたない通常の再帰反射面、すなわち、どの方向から入射する光に対しても全く同じ再帰反射性を有する再帰反射面の場合、角θ1は40゜程度、角θ2は60゜程度となる。
【0050】したがって、通常の再帰反射面で明るい映像を提供するためには、再帰反射面34への光の入射角は40゜を大きく超えないように設定するのが好ましく、映像表示装置7ではこの設定がきわめて容易である。なお、入射角が50゜であっても反射光の強度は0.5以上であり、入射角55゜程度までは実用に供し得る範囲内である。
【0051】再帰反射面に指向性をもたせるようにすれば、反射強度の低下が始まる角θ1を一方向に大きくし、逆方向に小さくすることもできる。本発明の映像表示装置のように、投射光に対する再帰反射面34の位置が定まっており、逆方向から再帰反射面34に投射光を入射させる可能性がない場合は、再帰反射面34に指向性をもたせても不都合は生じない。したがって、例えば第5の実施形態の映像表示装置5のように、第2の再帰反射面34を投射光学系32の光軸に対して平行に配置する構成では、指向性をもたせて反射強度の低下が始まる角θ1を大きくしたものを、第2の再帰反射面34として用いるようにしてもよい。
【0052】第8の実施形態の映像表示装置8の構成と映像提供の原理を図10に示す。図10は映像表示装置8の側方からの透視図である。この映像表示装置8は、第2の再帰反射面34を、ハーフミラー36によって折り返された投射光学系32の光軸に対して垂直に近い向きに配置した複数片で構成したものである。再帰反射面34をなす各片は、支持部材38によって相互にまたは第1の再帰反射面33に固定されている。他の構成は第5の実施形態の映像表示装置5と同様である。
【0053】第9の実施形態の映像表示装置9の構成と映像提供の原理を図11に示す。図11は映像表示装置9の側方からの透視図である。この映像表示装置9は、液晶表示器31上の各部位からの光を平行光として射出する投射光学系32’を備えている。したがって、第1の再帰反射面33を含む面M1’上に映像が形成されることはなく、第1の再帰反射面33はスクリーンとしては機能しない。観察者は面M1’より遠方の面M2’上の虚像を観察することになる。他の構成は、映像表示装置5と同様である。
【0054】投射光学系32’から投射される光を平行光としたことにより、投射光学系32’から再帰反射面33までの距離を短くすることができ、映像表示装置5よりもさらに小型の装置となる。投射光学系32’の射出瞳を大きくすることで、眼Eの位置の自由度の確保も容易である。
【0055】第10の実施形態の映像表示装置10の構成と映像提供の原理を図12、図13に示す。これらの図はそれぞれ、映像表示装置10の側方および上方からの透視図である。この映像表示装置10は、液晶表示器31、投射光学系32(32L、32R)、再帰反射面33、接眼光学系35(35L、35R)、およびハーフミラー36を備えている。再帰反射面33は横(水平)方向の曲率半径が縦(垂直)方向の曲率半径よりも大きい曲面であり、ハーフミラー36は再帰反射面33に固定されている。
【0056】再帰反射面33を曲面としたことにより、広い視野を確保しながら装置を小型にすることが容易になっている。ここで、再帰反射面33を球面としても装置の小型化は可能であるが、その場合、横方向の両端部(左右の端部)における映像の縦方向の視野が中央部における縦方向の視野よりも大幅に狭くなってしまう。左右両端部の縦方向の視野を広くするためには、図13に破線で示すように、球面の再帰反射面とハーフミラー36との距離を長くする必要があり、これは装置の前後方向への大型化を招くことになる。本実施形態のように、再帰反射面33の曲率半径を縦方向よりも横方向に大きくすると、縦方向の視野を左右両端部においてもあまり狭くすることなく、装置を前後方向にも小さくすることができる。
【0057】再帰反射面33の横方向の曲率中心は観察者の眼EL、ERよりも後方に位置するように、また、左右の投射光学系32L、32Rの光軸と左右の接眼光学系35L、35Rの光軸は、全てこの曲率中心を通るように設定されている。これにより、再帰反射面33上の像に非対称な歪みが生じるのを抑えることが容易になり、左右の接眼光学系35L、35Rをぶつかり合わないように配置することも容易になっている。
【0058】なお、ハーフミラー36を再帰反射面33に直接固定する必要はなく、両者が近接する構成としてもよい。また、映像表示装置10では、単一の再帰反射面33できわめて広視野の映像を提供することができるため、第2の再帰反射面は備えられていないが、他の実施形態で説明した第2の再帰反射面34を加えて、視野をさらに広くするようにしてもよい。
【0059】第11の実施形態の映像表示装置11の構成と映像提供の原理を図14に示す。図14は映像表示装置11の上方からの透視図である。この映像表示装置11は映像表示装置10と類似の構成であるが、再帰反射面33として回転楕円面を用いたものである。再帰反射面33は、その2つの焦点を結ぶ方向が、観察者の左右の眼EL、ERを結ぶ方向に平行になるように設定されている。左右の投射光学系32L、32Rの光軸は非平行であり、左右の接眼光学系35L、35Rの光軸も非平行である。
【0060】図14において、破線は、楕円面である再帰反射面33の中央部と同等の曲率を有する球面を表したものである。これから、再帰反射面33を楕円面とした映像表示装置11は水平方向の曲率が一定の映像表示装置10よりも小型になることがわかる。なお、再帰反射面33の周辺部の像にぼけが生じることは、投射光学系32の射出瞳を小さくしてF値を大きくし、映像の深度を深くすることで容易に抑えることができる。
【0061】第12の実施形態の映像表示装置12の構成と映像提供の原理を図15に示す。図15は映像表示装置12の上方からの透視図である。この映像表示装置12は、第10の実施形態の投射表示装置10と同様な構成に、両面を再帰反射面とされた平板34cを加えたものである。平板34cの両面は第2の再帰反射面34となる。平板34cは垂直方向に配置されており、映像表示装置12は平板34cに関して左右対称である。
【0062】左の投射光学系32Lによって投射された光のうち第1の再帰反射面33の右半分に向かって進む光は、第2の再帰反射面34の一方で反射され、右の投射光学系32Rによって投射された光のうち第1の再帰反射面33の左半分に向かって進む光は、第2の再帰反射面34の他方で反射される。したがって、左眼用の映像の光が右眼ERに入射したり右眼用の映像の光が左眼ELに入射したりことは皆無となり、クロストークを完全に防止することができる。
【0063】平板34cの位置に単なる遮光板を配置することでもクロストークは防止できるが、その構成では映像の視野が半分程度に狭まってしまう。映像表示装置12では、両面ともに再帰反射性を有する平板34cを備えたことで、広い視野を確保することができる。
【0064】
【発明の効果】第1の再帰反射面の外に向かう投射光を第1の再帰反射面の延長上よりも手前で反射する第2の再帰反射面を備える本発明の映像表示装置は、広視野の映像の提供が可能でありながら、投射光に対して垂直方向に小さい構成とすることができる。したがって、観察者が手で保持してあるいは頭部に装着して使用する形態に適する装置となり、固定設置して使用する形態でも設置のために大きな空間を必要としない装置となる。
【0065】さらにコンバイナを備える構成では、投射光学系と観察者の眼を等価な位置関係とすることができため、投射光学系の射出瞳の小径化が可能になる。これにより、投射光学系を小型化し、再帰反射面の位置や向きの自由度を増すことが容易になる。また、再帰性のきわめて高い再帰反射面を用いて、非常に明るい映像を提供することも可能になる。
【0066】投射光をコンバイナによって再帰反射面に導くとともに、再帰反射面を縦横の曲率が異なる曲面形状とした映像表示装置では、コンバイナによる上記の効果が得られる上、再帰反射面を曲面としたことにより、広視野の映像の提供が可能でありながら、小型の構成とすることができる。また、再帰反射面の曲率が方向によって異なるため、コンバイナと再帰反射面を近接して配置することが容易になり、装置の一層の小型化が可能である。
【0067】接眼光学系を備える構成では、投射光が表す映像を接眼光学系によってさらに拡大することが可能になり、提供する映像の視野を一層広くすることができる。また、投射光学系から再帰反射面までの距離を短くして、装置を一層小型にすることができる。




 

 


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