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発明の名称 プラスチック光ファイバケーブル及びワイヤーハーネス
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−305399(P2001−305399A)
公開日 平成13年10月31日(2001.10.31)
出願番号 特願2000−122802(P2000−122802)
出願日 平成12年4月24日(2000.4.24)
代理人 【識別番号】100105647
【弁理士】
【氏名又は名称】小栗 昌平 (外4名)
【テーマコード(参考)】
2H001
2H050
5G309
5G319
【Fターム(参考)】
2H001 BB02 FF02 KK03 KK22 
2H050 AB42Z AC71 BA34 BB03Q BB10R BB15R BB22Q
5G309 AA04
5G319 HA08 HB05 HB10 HC05 HE02 HE13
発明者 矢葺 士朗 / 芹澤 直嗣
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 プラスチック光ファイバ素線上に、チタン酸塩またはガラスフィラメントを含有するポリアミド樹脂からなる1次被覆層を設け、更に前記1次被覆層上に難燃性を有するポリエチレンまたはポリ塩化ビニルからなる2次被覆層を被覆してなることを特徴とするプラスチック光ファイバケーブル。
【請求項2】 前記チタン酸塩がチタン酸カリウムであり、かつ1次被覆層中に10〜30重量%の割合で配合されることを特徴とする請求項1記載のプラスチック光ファイバケーブル。
【請求項3】 請求項1または2に記載のプラスチック光ファイバケーブルと、電線とを束ねてなることを特徴とするワイヤーハーネス。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、プラスチック光ファイバケーブル並びにプラスチック光ファイバケーブルと電線とを束ねてなるワイヤーハーネスに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、建物内の配線や自動車の各装置間の接続のために、複数本の電線を束ねてなるワイヤーハーネス(図2参照)が一般的に使用されている。その一方で、近年ではより多量の信号を伝送するために、前記の用途に光ファイバケーブルが普及してきている。特に、自動車における制御系や表示系、建物内の情報通信機器での接続には、従来の電線に代えて光ファイバケーブルが主流になりつつある。
【0003】光ファイバケーブルの中でも、プラスチック光ファイバ素線を用いた光ファイバケーブルは、石英系の光ファイバケーブルに比べて可撓性に富み、大口径・高開口数であること、端面処理が容易であることなどから、自動車内での配索のように比較的短距離での光伝送に使用されつつある。このプラスチック光ファイババケーブルは、例えば図4に示すように、プラスチック光ファイバ素線1を1次被覆層10及び2次被覆層11で順次被覆して構成されるのが一般的である。1次被覆層10は耐熱性や機械的強度の向上のために設けられるもので、例えばポリアミド樹脂等の耐熱性並びに引張強度等の機械的特性に優れた樹脂から形成されるのが一般的である。2次被覆層11は難燃性を付与するために設けられ、例えばポリ塩化ビニルや難燃ポリエチレン樹脂等から形成されている。また、この2次被覆層11は、側圧による伝送損失を抑える目的や、最小曲げ半径の制約、かみ込み時の伝送損失を抑える目的で、肉厚に形成されるのが一般的である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年では、プラスチック光ファイバケーブルの細径化に対する要望が強くなってきており、そのためには1次被覆層10及び2次被覆層11の層厚を薄くしなければならない。しかし、1次被覆層10を薄くすると、耐熱性や機械的強度が不足するため、2次被覆層11にも耐熱性や機械的強度を持たせて不足分を補償する必要がある。そのため、2次被覆層11にもポリアミド樹脂を使用し、これに適当な難燃剤を配合して難燃化したものを使用するようになってきている。
【0005】しかし、ポリアミド樹脂は機械的強度に優れる反面、ポリ塩化ビニルやポリエチレン等に比べて可撓性が低いため、この難燃ポリアミド樹脂を2次被覆層11としたプラスチック光ファイバケーブルは配索性に劣るようになる。特に、電線と比較して可撓性の差は大きく、電線と組み合わせてハネース化して配索するのは極めて困難であり、通常は電線のみからなるワイヤーハーネスと別個にこのプラスチック光ファイバケーブルを配索しているのが現状である。
【0006】本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、細径化しても十分な機械的強度を有し、また可撓性に優れ、電線とのハーネス化も可能なプラスチック光ファイバケーブル、並びに前記プラスチック光ファイバケーブルと電線とからなるワイヤーハーネスを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明は、プラスチック光ファイバ素線上に、チタン酸塩またはガラスフィラメントを含有するポリアミド樹脂からなる1次被覆層を設け、更に前記1次被覆層上に難燃性を有するポリエチレンまたはポリ塩化ビニルからなる2次被覆層を被覆してなることを特徴とするプラスチック光ファイバケーブルを提供する。
【0008】また、同様の目的を達成するために、本発明は、上記プラスチック光ファイバケーブルと電線とを束ねてなることを特徴とするワイヤーハーネスを提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明に関して図面を参照して詳細に説明する。本発明に係るプラスチック光ファイバケーブルは、図1に断面図として示すように、プラスチック光ファイバ素線1上に、チタン酸塩またはガラスフィラメントを含有するポリアミド樹脂からなる1次被覆層2を設け、更にこの1次被覆層2上に難燃性を有するポリエチレンまたはポリ塩化ビニルからなる2次被覆層3を被覆して構成される。
【0010】上記プラスチック光ファイバ素線1は特に制限されるものではなく、従来より公知の例えばメタクリル酸メチルホモポリマーや、メタクリル酸メチルと他の共重合可能なモノマーとの共重合体等からなる。共重合可能なモノマーとしては、例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、n−アクリル酸ブチル等のアクリル酸エステル類、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸シクロヘキシル等のメタクリル酸エステル、マレイミド類、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、スチレン等が挙げられ、これらの一種または複数を選択することができる。尚、共重合体とする場合、50%以上がメタクリル酸メチルであることが好ましい。
【0011】上記1次被覆層2を形成するポリアミド樹脂は特に制限されるのではなく、従来より公知のものを適宜選択して使用することができる。例えば、ポリアミド12を好適に使用することができる。この1次被覆層2にはチタン酸塩またはガラスフィラメントが配合される。ガラスフィラメントを配合する場合、その配合量はポリアミド樹脂との全量に対して25〜30重量%であることが好ましい。尚、ガラスフィラメントとしては、電気絶縁用アルカリガラスや高強度ガラス(Tガラス)等からなるファイバを適当な長さに裁断したものを使用することができる。また、チタン酸塩の中では特にチタン酸カリウムが好ましく、その配合量はポリアミド樹脂との全量に対して10〜30重量%であることがことが好ましい。ガラスフィラメント及びチタン酸カリウムともに、配合量が前記下限値未満では十分な機械的強度が得られず、細径化に対応できない。一方、配合量が前記上限値を超える場合には、相対的にポリアミド樹脂の量が少なくなり、耐熱性に劣るようになる。また、ケーブルのファイバーからの漏洩光防止のため、被覆色を暗色にすることも考えられるが、チタン酸カリウムは白色粉末であることから、配合量が増すと着色性が悪くなり、白色化してしまうため本来の目的にそぐわなくなる。更に、ガラスフィラメント及びチタン酸塩は共に固形物であるから、配合量が多くなると一次被覆層2の表面が荒れた状態となり、巻き取り時や配索時に擦れ等による損傷を受け易くなる。
【0012】この1次被覆層2は、ガラスフィラメントまたはチタン酸塩を配合することにより、ポリアミド樹脂単独の場合に比べて機械的強度が増強し、ケーブルの細径化を実現する。具体的には、直径1mmのプラスチック光ファイバ素線を用いた自動車配索用のプラスチック光ファイバケーブルにおいて、規定の破断強度を得るためには、ポリアミド12単独の場合0.4mm程度の層厚が必要であったものが、チタン酸カリウムを配合することにより、0.25mm程度にまで層厚を薄くすることが可能になる。このように、ガラスフィラメントまたはチタン酸塩を配合することにより機械的強度が増強されるのは、ポリアミド樹脂単独の場合に比べて押出温度を高くできることが原因であると推測される。即ち、ポリアミド12単独での押出温度は通常220〜230℃程度であるのに対し、ガラスフィラメントまたはチタン酸塩を配合したポリアミド12では、押出温度を245〜260℃程度まで高めることができ、その結果プラスチック光ファイバ素線との密着性が高まり機械的強度が増すものと考えられる。
【0013】上記2次被覆層3を形成する難燃性を有するポリエチレンまたはポリ塩化ビニルは公知のもので構わない。これらの樹脂はポリアミド樹脂と比べて可撓性が高く、本発明においてケーブル全体としての可撓性を高める効果がある。尚、ポリエチレンに難燃性を付与するには、例えば金属水酸化物等の難燃剤を配合すればよいが、難燃剤の配合量が多くなると可撓性が低下するため、できる限り配合量を抑えることが好ましい。また、この2次被覆層3には、識別のために着色剤を配合することが好ましい。
【0014】上記の如く形成される本発明のプラスチック光ファイバケーブルは、1次被覆層2が耐熱性に加えて高い機械的強度を有することから細径化を実現でき、それに伴い2次被覆層3に可撓性に優れる樹脂を使用してケーブル全体としての可撓性を向上できる。
【0015】本発明はまた、上記のプラスチック光ファイバケーブルと電線とを束ねたワイヤーハーネスを提供する。即ち、図2に示すように、このワイヤーハーネス20は、上記のプラスチック光ファイバケーブル21(ここでは1本)と、電線(ここでは2本)22,22とをテープ24で束ねたものである。また、プラスチック光ファイバケーブル21及び電線22,22の各両端には、それぞれコネクタ23が取り付けられている。
【0016】上述したように、従来のプラスチック光ファイバケーブルは可撓性が低く、電線と一体にハーネス化して電線と一緒に配索することは極めて困難であったが、本発明のプラスチック光ファイバケーブル21を用いることにより、電線22との可撓性の差が小さくなり、ハーネス化して電線22と一緒に配索することが可能になる。その結果、プラスチック光ファイバケーブルと電線とを配索するのに、一度の配索で済み、配索作業を大幅に簡素化することが可能になる。
【0017】
【実施例】以下、本発明に関して実施例を挙げてより明確にする。
【0018】(破断強度の測定)表1に示す如く、ポリアミド12にチタン酸カリウムの配合量を変えて混練して成形材料を調製し、直径1mmのプラスチック光ファイバー素線上に表1に示す外径となるように層厚を調整して押し出して被覆層を形成し、試験プラスチック光ファイバケーブルを作製した。尚、ポリアミド12単独については220℃で押し出し、チタン酸カリウムを配合したポリアミド12については260℃で押し出した。
【0019】そして、各試験プラスチック光ファイバケーブルについて、島津オートグラフを用いてロードセル1000N、引張速度100mm/minの条件にて破断強度を測定した。結果を表1に併記する。
【0020】
【表1】

【0021】表1から、チタン酸カリウムを10重量%配合することにより、線径(被覆厚)に係わらず破断強度が大幅に高まることがわかる。尚、チタン酸カリウムを30重量%を超えて配合した成形材料についても同様の試験を行ったが、チタン酸カリウムを30重量%を配合した時と破断強度において大きな差は認められなかた。また、チタン酸カリウムを30重量%を超えて配合した黒色の被覆材で光ファイバケーブルを作製したところ、光沢が薄れ、やや灰色がかった外観となった。
【0022】(可撓性の評価)直径1mmのプラスチック光ファイバ素線上に、チタン酸カリウムを10重量%配合したポリアミド12からなる厚さ0.25mmの1次被覆層を設け、更にその上にポリ塩化ビニルからなる厚さ0.25mmの2次被覆層を設けて試験プラスチック光ファイバケーブル(本発明品)を作製した。比較のために、直径1mmのプラスチック光ファイバ素線上に、ポリアミド12からなる厚さ0.4mmの1次被覆層を設け、更にその上にポリアミド12からなる厚さ0.25mmの2次被覆層を設けて試験プラスチック光ファイバケーブル(従来品)を作製した。
【0023】そして、各試験プラスチック光ファイバケーブルを1m切り出して試験片とし、この試験片を先ず温水中で延ばして巻癖を取り除き、次いで直径35mmの円筒に約0.8mほど巻き付け、水平にして両端に450gの荷重を取り付けた。この状態を30分保持した後、円筒からプラスチック光ファイバケーブルを取り外し、図3に示すように、その片端を固定して空中に垂らしてその垂下長(L)を測定した。尚、図中符号Fはプラスチック光ファイバケーブルを示す。垂下長(L)は円筒取り外し直後(0分)と、取り外して30分経過後に測定した.結果を表2に示す。
【0024】
【表2】

【0025】表2に示すように、本発明品は円筒取り外し直後において既に、螺旋状態から略半分ほど直線状態へと戻っているのに対し、従来品では螺旋状態を維持したままである。また、30分経過後では、本発明品が殆ど直線に戻っているのに対し、従来品では未だ7割程度しか直線に戻っていない。このことから、本発明品は容易に形状変化を起こし、可撓性に優れることがわかる。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、細径化しても十分な機械的強度を有し、また可撓性に優れ、電線とのハーネス化も可能なプラスチック光ファイバケーブルが得られる。また、このプラスチック光ファイバケーブルと電線とのワイヤーハーネスも得られ、配索作業を簡素化することができる。




 

 


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