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発明の名称 案内装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−107957(P2001−107957A)
公開日 平成13年4月17日(2001.4.17)
出願番号 特願平11−287891
出願日 平成11年10月8日(1999.10.8)
代理人 【識別番号】100075199
【弁理士】
【氏名又は名称】土橋 皓
【テーマコード(参考)】
3J104
【Fターム(参考)】
3J104 AA03 AA19 AA24 AA36 AA64 AA69 AA74 AA76 BA05 DA02 DA13 EA01 
発明者 寺町 博
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】軌道レールと、この軌道レールを移動する移動ブロックとからなり、軌道レールは、取り付けベースに固定される基体部と、この基体部の上側両隅部から斜め上方に向き先細り形状に突出形成された突出部とを備え、上記突出部の上面には上側ローラ転動面を、突出部の下面には下側ローラ転動面を備えたものとし、移動ブロックは、この軌道レールを跨ぐように配置され、多数のローラからなるローラ列が配置されており、この軌道レールに沿って移動できるようにされ、該ローラ列は、移動ブロック内を循環するように設けられ、前記上側ローラ転動面を転動するように設けられた上側ローラ列と、移動ブロック内を循環するように設けられ、前記下側ローラ転動面を転動するように設けられ、上記上側ローラ列とで上記突出部を鋏み込むように設けられた下側ローラ列とを備えた案内装置。
【請求項2】軌道レールと、この軌道レールを移動する移動ブロックとからなり、軌道レールは、取り付けベースに固定される基体部と、この基体部の両端から上方に延びる立上り部と、この立上り部の先端から外側に斜め上方に向き先細り形状として突出形成された突出部とを備え、突出部の上面には上側ローラ転動面を、突出部の下面には下側ローラ転動面を備え、上記突出部の上面には上側ローラ転動面を、突出部の下面には下側ローラ転動面を備えたものとし、移動ブロックは、この軌道レールを跨ぐように配置され、多数のローラからなるローラ列が配置されており、この軌道レールに沿って移動できるようにされ、該ローラ列は、移動ブロック内を循環するように設けられ、前記上側ローラ転動面を転動するように設けられた上側ローラ列と、移動ブロック内を循環するように設けられ、前記下側ローラ転動面を転動するように設けられ、上記上側ローラ列とで上記突出部を挟み込むように設けられた下側ローラ列とを備えた案内装置。
【請求項3】軌道レールと、この軌道レールを移動する移動ブロックとからなり、軌道レールは、取り付けベースに固定される基体部と、この基体部の両端から上方に延びる立上り部と、この立上り部の先端から内側に斜め上方に向き先細り形状として突出形成された突出部とを備え、突出部の上面には上側ローラ転動面を、突出部の下面には下側ローラ転動面を備え、上記突出部の上面には上側ローラ転動面を、突出部の下面には下側ローラ転動面を備えたものとし、移動ブロックは、この軌道レールを跨ぐように配置され、多数のローラからなるローラ列が配置されており、この軌道レールに沿って移動できるようにされ、該ローラ列は、移動ブロック内を循環するように設けられ、前記上側ローラ転動面を転動するように設けられた上側ローラ列と、移動ブロック内を循環するように設けられ、前記下側ローラ転動面を転動するように設けられ、上記上側ローラ列とで上記突出部を挟み込むように設けられた下側ローラ列とを備えた案内装置。
【請求項4】突出部は、移動ブロックからの負荷荷重が増加するにつれて幅方向に拡開して、上側ローラ及び下側ローラの間に入り込み、各ローラの予圧が増加することによって、各ローラの転がり抵抗が増加し、移動ブロックの軌道レールに沿う移動抵抗が増加する請求項1、請求項2に記載の案内装置。
【請求項5】突出部は、移動ブロックからの負荷荷重が増加するにつれて幅方向に縮小して、上側ローラ及び下側ローラの間に入り込み、各ローラの予圧が増加することによって、各ローラの転がり抵抗が増加し、移動ブロックの軌道レールに沿う移動抵抗が増加する請求項1又は請求項3に記載の案内装置。
【請求項6】上記突出部に形成された上側ローラ転動面及び下側ローラ転動面の断面の輪郭は上に向けて凸である円弧をなすものであり、上記上側ローラ列をなすローラは、その中央部の直径が両端部の直径より小さく上記上側ローラ転動面に線接触する鼓型であり、上記下側ローラ列をなすローラは、その中央部の直径が両端部の直径より大きく上記下側ローラ転動面に線接触する樽型である請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、又は請求項5に記載の案内装置。
【請求項7】移動ブロックには、ねじ駆動装置をそなえた請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、又は請求項6に記載の案内装置。
【請求項8】上記移動ブロックには、その上面にテーブル固定用のボルト用タップ穴を設け、該ボルト穴にテーブルに設けたボルト挿通穴を通してボルトをねじ込み固定し、一方移動ブロックの一側には固定用フランジを延設し、該固定用フランジにはボルト挿通穴を設け、該ボルト挿通穴を通してテーブルの移動ブロック取付面に設けたボルト用タップ穴にボルトをねじ込み固定した請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6、又は請求項7記載の案内装置。
【請求項9】軌道レールの軸線は直線である、請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6、請求項7又は請求項8に記載の案内装置。
【請求項10】軌道レールの軸線は曲線である、請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6、請求項7、又は請求項8に記載の案内装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工作機械に組み込まれる案内装置に係り、特に軌道レールと、この軌道レールを移動する移動ブロックとからなり前記移動ブロックにこの移動ブロック内を循環するローラ列を備えた案内装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来このような案内装置として、移動ブロックが軌道レールに沿って移動する際に移動ブロック内で循環する転動体例えばボールの転動抵抗の低減に関し、特に高速移動時の抵抗を防止する方向で開発が進められてきた。
【0003】そして、このような案内装置を工作機械例えばマシニングセンタの工具テーブルの案内装置として使用する場合には、移動ブロックに取り付けた工具テーブルの切削工具を交換したり、ワークの切削位置を変更するため移動ブロックを移動させるときには、移動ブロックが軌道レールに対して少ない抵抗で移動できることが求められる。
【0004】しかし、切削工具でワークを切削しているときには、軌道レールに沿って所定の移動速度で制御されて移動する工作テーブルの移動抵抗は所定の値になっている方が、工作テーブルの振動防止を行いやすいこととなる。
【0005】切削工具である、回転刃物により、金属ワークを加工する際に発生する断続的な切削抵抗による振動を移動ブロックの移動抵抗で吸収できるからである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような、要求に対して、■ 工作テーブルの送り機構(例えばボールねじ送り機構)の摩擦抵抗を増加させる。
■ 工作テーブルに機械的なブレーキを取り付け、移動レールとの間の抵抗を増加させる。
■ ボール転走溝の断面半径をボールの半径と略一致させ、荷重増加時にボール転走面とボールとの差動滑りによる軸方向摩擦抵抗を増加させる(例えば特開平7−35136号公報参照)。等の手段が提案されている。
【0007】しかしながら、上述した■の手段では、移動ブロックに取り付けられた工作テーブルの切削工具を交換したり、その切削位置を変えるときには移動ブロックが軌道レールに対して少ない抵抗で移動させることができない。
【0008】また、上述した■の手段では、案内装置に新たな機構としてブレーキを設けなければならない他、ブレーキ取り付けのためのスペースが必要となり、コストが嵩む。
【0009】そして、上述した■の手段では、ボールによって荷重を担っているため、負荷荷重を大きくするためには、ボール数を増やす必要がある。そして、このようにボールの数を増やすと、1つ1つのボールへの負荷荷重が減少するため、ボール軌道レールに対する差動滑りが増加しにくいため、負荷増加時における摩擦抵抗の増加量が少ない。
【0010】そこで、本発明は、他に装置を付加することなく、軽荷重時には少ない抵抗で移動ブロックが案内レールを移動することができ、また、移動ブロックを大きくせず大きい荷重を担うことができると共に、負荷される荷重の軽重に対して適切な移動抵抗を与えることができる案内装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するため、本発明では以下の構成を備えるものとしている。
【0012】請求項1に記載の発明は、軌道レールと、この軌道レールを移動する移動ブロックとからなり、軌道レールは、取り付けベースに固定される基体部と、この基体部の上側両隅部から斜め上方に向き先細り形状に突出形成された突出部とを備え、上記突出部の上面には上側ローラ転動面を、突出部の下面には下側ローラ転動面を備えた軌道レールを設けるものとし、移動ブロックは、この軌道レールを跨ぐように配置され、多数のローラからなるローラ列が配置されており、この軌道レールに沿って移動できるようにされ、該ローラ列は、移動ブロック内を循環するように設けられ、前記上側ローラ転動面を転動するように設けられた上側ローラ列と、移動ブロック内を循環するように設けられ、前記下側ローラ転動面を転動するように設けられ、上記上側ローラ列とで上記突出部を挟み込むように設けられた下側ローラ列とを備えた案内装置である。
【0013】請求項2に記載の発明は、軌道レールと、この軌道レールを移動する移動ブロックとからなり、軌道レールは、取り付けベースに固定される基体部と、この基体部の両端から上方に延びる立上り部と、この立上り部の先端から外側に斜め上方に向き先細り形状として突出形成された突出部とを備え、突出部の上面には上側ローラ転動面を、突出部の下面には下側ロ−ラ転動面を備え、上記突出部の上面には上側ローラ転動面を、突出部の下面には下側ローラ転動面を備えたものとし、移動ブロックは、この軌道レールを跨ぐように配置され、多数のローラからなるローラ列が配置されており、この軌道レールに沿って移動できるようにされ、該ローラ列は、移動ブロック内を循環するように設けられ、前記上側ローラ転動面を転動するように設けられた上側ローラ列と、移動ブロック内を循環するように設けられ、前記下側ローラ転動面を転動するように設けられ、上記上側ローラ列とで上記突出部を挟み込むように設けられた下側ローラ列とを備えた案内装置である。
【0014】請求項3に記載の発明は、軌道レールと、この軌道レールを移動する移動ブロックとからなり、軌道レールは、取り付けベースに固定される基体部と、この基体部の両端から上方に延びる立上り部と、この立上り部の先端から内側に斜め上方に向き先細り形状として突出形成された突出部とを備え、突出部の上面には上側ローラ転動面を、突出部の下面には下側ローラ転動面を備え、上記突出部の上面には上側ローラ転動面を、突出部の下面には下側ローラ転動面を備えたものとし、移動ブロックは、この軌道レールを跨ぐように配置され、多数のローラからなるローラ列が配置されており、この軌道レールに沿って移動できるようにされ、該ローラ列は、移動ブロック内を循環するように設けられ、前記上側ローラ転動面を転動するように設けられた上側ローラ列と、移動ブロック内を循環するように設けられ、前記下側ローラ転動面を転動するように設けられ、上記上側ローラ列とで上記突出部を挟み込むように設けられた下側ローラ列とを備えた案内装置である。
【0015】請求項4に記載の発明は、突出部は、移動ブロックからの負荷荷重が増加するにつれて幅方向に拡開して、上側ローラ及び下側ローラの間に入り込み、各ローラの予圧が増加することによって、各ローラの転がり抵抗が増加し、移動ブロックの軌道レールに沿う移動抵抗が増加する請求項1、又は請求項2に記載の案内装置である。
【0016】請求項5に記載の発明は、突出部は、移動ブロックからの負荷荷重が増加するにつれて幅方向に縮小して、上側ローラ及び下側ローラの間に入り込み、各ローラの予圧が増加することによって、各ローラの転がり抵抗が増加し、移動ブロックの軌道レールに沿う移動抵抗が増加する請求項1、又は請求項3に記載の案内装置である。
【0017】請求項6に記載の発明は、上記突出部に形成された上側ローラ転動面及び下側ローラ転動面の断面の輪郭は上に向けて凸である円弧をなすものであり、上記上側ローラ列をなすローラは、その中央部の直径が両端部の直径より小さく上記上側ローラ転動面に線接触する鼓型であり、上記下側ローラ列をなすローラは、その中央部の直径が両端部の直径より大きく上記下側ローラ転動面に線接触する樽型である請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、又は請求項5に記載の案内装置である。
【0018】請求項7に記載の発明は、移動ブロックには、ねじ駆動装置をそなえた請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5又は請求項6に記載の案内装置である。
【0019】請求項8に記載の発明は、移動ブロックには、その上面にテーブル固定用のボルト用タップ穴を設け、該ボルト穴にテーブルに設けたボルト挿通穴を通してボルトをねじ込み固定し、一方移動ブロックの一側には固定用フランジを延設し、該固定用フランジにはボルト挿通穴を設け、該ボルト挿通穴を通してテーブルの移動ブロック取付面に設けたボルト用タップ穴にボルトをねじ込み固定した請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6、又は請求項7記載の案内装置である。
【0020】請求項9に記載の発明は、軌道レールの軸線が直線である、請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6、請求項7、又は請求項8に記載の案内装置である。
【0021】請求項10に記載の発明は、軌道レールの軸線は曲線である、請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6、請求項7、又は請求項8に記載の案内装置である。
【0022】〔作用〕本発明にかかる案内装置によれば、移動ブロックに付加する荷重が少ないとき、即ち、案内装置を工作機械、例えばマシニングセンタに使用する場合には、移動ブロックに取り付けられた工具テーブルの切削工具を交換したり、その切削位置を変えるときには移動ブロックが軌道レールに対して少ない抵抗で移動できることができる。
【0023】このように荷重が少ない場合には、移動ブロックに設けられた上側ローラ列と下側ローラ列とは軌道レールの突出部を上下から挟んでそれぞれ移動ブロック内を循環して上側及び下側ローラ転動面を転動して、移動ブロックは軌道レールに沿って軽快に案内される。
【0024】一方、移動ブロックに大きい荷重が付加されたとき、軌道レールの突出部には下向きの荷重が作用し、このため、軌道レールの突出部は弾性変形して、請求項1、請求項2、請求項4に記載の発明の移動装置にあっては外側、請求項3、請求項5に記載の発明の移動装置にあっては内側に向けて変形する。
【0025】このため、請求項1、請求項2、請求項4に記載の発明の軌道レールの突出部は、移動ブロックからの負荷荷重が増加するにつれて幅方向に拡開して、上側ローラ及び下側ローラの間に入り込み、楔効果によって各ローラの予圧が増加する。従って、各ローラの転がり抵抗が増加し、移動ブロックの軌道レールに沿う移動抵抗が増加することとなる。
【0026】また、請求項3、請求項5に記載の発明の軌道レールの突出部は、移動ブロックからの負荷荷重が増加するにつれて幅方向に縮小して、上側ローラ及び下側ローラの間に入り込み、楔効果によって各ローラの予圧が増加する。従って、各ローラの転がり抵抗が増加し、移動ブロックの軌道レールに沿う移動抵抗が増加することとなる。
【0027】このように、移動ブロックに付加される荷重が増加することによって、突出部を幅方向に移動させ、楔効果により移動ブロックの軌道レールに対する予圧を増加させて移動抵抗を増加させることにより、移動ブロックへの軽荷重時には少ない抵抗で移動ブロックを案内レールを移動させることができる。また、転動体としてローラを使用することにより、移動ブロックに大きな荷重を担うことができるものとすると共に、負荷される荷重の軽重に対して適切な移動抵抗を与えることができ、回転刃物によるワーク切削時に発生する振動を移動ブロックの移動抵抗で吸収して減衰させることができるものとなる。
【0028】また請求項6に記載の発明のように突出部に形成された上側ローラ転動面及び下側ローラ転動面の断面の輪郭を上に向けて凸である円弧をなすものとし、上側ローラ列をなすローラを、その中央部の直径が両端部の直径より小さく上記上側ローラ転動面に線接触する鼓型とし、上記下側ローラ列をなすローラをその中央部の直径が両端部の直径より大きく上記下側ローラ転動面に線接触する樽型としたものは、突出部がその端部付近に上方からの荷重を受けることによって上に凸に変形するものであることから、突出部がローラの接触線に沿って移動することとなり、突出部の上記変形によって発生するローラの端部における集中荷重の発生を回避することがでる。従って、ローラ及びローラ転動面の損傷を防止することができ、案内装置を長寿命なものとすることができる。
【0029】さらに、請求項8に記載の発明のように、移動ブロックには、その上面にテーブル固定用のボルト用タップ穴を設け、該ボルト穴にテーブルに設けたボルト挿通穴を通してボルトをねじ込み固定し、一方移動ブロックの一側には固定用フランジを延設し、該固定用フランジにはボルト挿通穴を設け、該ボルト挿通穴を通してテーブルの移動ブロック取付面に設けたボルト用タップ穴にボルトをねじ込み固定したものにあっては、移動ブロック上に取り付けるテーブルの上面にはボルト挿通穴が1つあるだけなので、ワーク台や刃物台等の各種の装置を組み込む際に、使用できる有効面積が大きくなる。また、移動ブロックの固定用フランジとテーブルとをボルトで締結するので、移動ブロックとテーブルとの間の締結強度を高いものとすることができる。更に、固定用フランジは片側にだけもうけるものとしているから、二組の直線案内装置を平行に配置してている場合に、固定用フランジを2本の軌道レールの外側に配置することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態ににかかる案内装置の構成を詳細に説明する。
【0031】〔第1の実施の形態の構成〕図1乃至図10は本発明に係る案内装置10の第1の実施の形態を示すものである。本発明による案内装置10は、水平方向に沿って配置された軌道レール20と、この軌道レール20を跨いで軌道レール20に沿って移動できる移動ブロック50とからなる。そして、軌道レール20と移動ブロック50との間には、ローラ列80(81,82)が配置されている。
【0032】(軌道レール20)この例に係る案内装置10の軌道レール20はその軸が直線状になるように配置されるものである。
【0033】軌道レール20は、図1乃至図4に示すように、たとえば工作機械の取り付けベース90に固定される基体部30と、基体部30から突出形成された突出部40とを備えて、例えばステンレス鋼で両者が一体に形成されている。
【0034】基体部30は、取り付けベース90に取り付けられる底面31を幅広とする略辺台形状に形成されており、その底面31を取り付けベース90に固定するためのボルト穴32が所定間隔を隔てて穿設されており、ボルト(図示していない)で取り付けベース90に固定されている。
【0035】そして、突出部40は、この基体部30の上側両隅部から斜め上方に向き先細り形状に形成されている。そしてこの突出部40の上面には上側ローラ転動面41が、また突出部40の下側には下側ローラ転動面42が形成されている。
【0036】(移動ブロック)移動ブロックは、この軌道レール20を跨ぐように配置され、軌道レール20のローラ転動面41,42との間に多数のローラからなるローラ列80(81,82)が配置されているものである。
【0037】移動ブロック50は、図2及び図3に示すように、その中央部をなすブロック本体60と、このブロック本体60の両端部に取り付けられるエンドプレート70とからなる。
【0038】ブロック本体60は図1及び図4に示すように中央部61とこの中央部61の両端から垂下される脚部62とから構成される左右対称の略コ字状の部材である。そして、ブロック本体は、例えばステンレス鋼製の本体と、この本体に一体的にインサート形成され、左右各3個所に対称に形成された合成樹脂部材63,64,65とからなる。
【0039】ブロック本体60には、上記軌道レール20との間でローラ列80が転走される上部及び下部の凹面ローラ転動路66,67が形成されている。
【0040】上記合成樹脂部材63,64,65は例えば可撓性のある合成樹脂部材を金型にインサート成形することにより形成される。
【0041】この例で第1の樹脂部材63は、本体の脚部62の下部に左右2個所に配置され、下側ローラ転動面42を転動する下側ローラ列82が導通される空間が形成されているとともに、下側ローラ列82が上記下側の軌道レール20に対して位置を保持するものとして形成される。
【0042】また、第2の樹脂部材64は中央部61の2個所に配置され上側ローラ列81を上記軌道レール20に対する軸方向の位置を保持している。
【0043】また、第3の樹脂部材65は、ブロック本体60の2個所に貫通形成された穴部69内に形成され、上側ローラ転動面41を転動する上側ローラ列81が導通される空間が形成されている。
【0044】そして、ブロック本体の両端部に取り付けられるエンドプレート70は図9に示すように、それぞれのローラ列81,82の方向転換路73が形成されている。
【0045】このような構成により、移動ブロック50を軌道レール20を跨ぐように配置したとき、軌道レールの上側及び下側のローラ転動面41,42、上記移動ブロック50の両凹面ローラ転動面66,67との間及び上記エンドプレート70の方向転換路73で上述したローラ列81,82が配置されるローラ循環路が形成される。
【0046】(ローラ列80)本例のローラ列80は、図9に示すように、移動ブロック50内を循環するように設けられ、前記上側ローラ転動面を転動するように設けられた上側ローラ列81と、移動ブロック50内を循環するように設けられ、前記下側ローラ転動面を転動するように設けられ、上記上側ローラ列81とで上記突出部40を挟み込むように設けられた下側ローラ列82とからなる。
【0047】これらのローラ列81,82は円筒形のローラ83がリテーナ84を介して連結されて形成される。このローラ列81,82は上述のようにローラ循環路内に配置されている。
【0048】ローラ列81,82は円筒形部材を合成樹脂製のリテーナで連結してはいないが、その両端部を連結するか否かは本発明には関係はない。
【0049】また、ローラ83とリテーナ84との接続形状は、本例を説明する図に記載したリテ−ナ84側から円柱状の軸87を設ける他、軸を円錐状としてローラを両端から支持するようにする他、リテーナにローラを保持できれば、本発明の趣旨を変更するものではない。
【0050】〔第1の実施の形態の作用〕案内装置10を工作機械マシニングセンタに使用する場合には、移動ブロック50に取り付けられた工作テーブルの切削工具を交換したり、その切削位置を変えるときには移動ブロック50が軌道レール20に対して少ない抵抗で移動することができる。
【0051】このように荷重が少ない場合には、移動ブロック50に設けられた上側ローラ列81と下側ローラ列82とは軌道レール20の突出部40を上下から挟んでそれぞれ移動ブロック50内を循環して上側及び下側ローラ転動面41,42を転動して、移動ブロック50は軌道レール20に沿って軽快に案内される。
【0052】一方、移動ブロック50に大きい荷重が付加されたとき、軌道レール20の突出部40には下向きの荷重が作用し、このため、軌道レール20の突出部40は弾性変形して、外側に変形する。
【0053】このため、軌道レール20の突出部40は、移動ブロック50からの負荷荷重が増加するにつれて幅方向に拡開して、上側ローラ列81及び下側ローラ列82の間に入り込み、楔作用により各ローラ列81,82のの予圧が増加することによって、各ローラの転がり抵抗が増加し、移動ブロック50の軌道レール20に沿う移動抵抗が増加することとなる。
【0054】そして、荷重が軽減されたときには、突起部40は上述した変形から弾性的に復元して、移動ブロック50からの負荷荷重が増加するにつれて幅方向に復元して、上側ローラ列81及び下側ローラ列82の間から抜け出し、各ローラ列を構成するローラの予圧が減少することによって、各ローラの転がり抵抗が減少し、移動ブロック50の軌道レール20に沿う移動抵抗が荷重が付加されない状態にもどり、移動ブロック50は軌道レール20に沿って軽快に案内される。
【0055】〔第2の実施の形態〕(図11)
図11は本発明に係る案内装置の第2の実施の形態を示すものである。本例に係る案内装置110は、軌道レール120の突出部140に形成された上側ローラ転動面141及び下側ローラ転動面142の断面の輪郭を上に向けて凸である円弧(図11中R1及びR0) をなすものとした。
【0056】そして上側ローラ列181をなすローラは、その中央部の直径が両端部の直径より小さく上記上側ローラ転動面141に線接触する鼓型として形成し、上記下側ローラ列182をなすローラは、その中央部の直径が両端部の直径より大きく上記下側ローラ転動面142に線接触する樽型としたものである。
【0057】軌道レール120及び移動ブロック150のその他の構成は、第1の実施の形態に示したものと変わりはない。
【0058】本例によれば、突出部140がその端部付近に上方からの荷重を受けることによって上に凸に変形するものであることから、突出部140がローラの接触線に沿って移動することとなり、突出部140の上記変形によって発生しがちなローラの端部における集中荷重の発生を回避することができ、ローラ及びローラ転動面の損傷を防止することができ、案内装置110を長寿命なものとすることができる。
【0059】〔第3の実施の形態〕(図12)
図12は本発明に係る第3の実施に係る案内装置210を示すものである。本例では、軌道レール220の形状を、取り付けベース90に固定される基体部221と、この基体部221の両端から上方に延びる立上り部222と、この立上り部222の先端から外側に斜め上方に向き先細り形状として突出形成された突出部240とを備えるものとしている。そして突出部240の上面には上側ローラ転動面241を、突出部240の下面には下側ローラ転動面242を備えたものとした他は、第1の実施の形態に示したものと同一である。
【0060】本例によれば、移動ブロック250に大きい荷重が付加されたとき、軌道レール220の突出部240は上記第1の実施の形態に比べ、より大きな作動アーム寸法を備えるため、突出部240はより大きく弾性変形して、上側ローラ列281及び下側ローラ列282の間に小さい荷重でも大きく入り込み、移動ブロック250の軌道レール220に沿う移動抵抗を大きく増加させることができる。
【0061】〔第3の実施の形態の変形例〕(図13)
図13は第3の実施の形態の変形例を示すものである。この例では上記第2の実施の形態に示したものと同様の案内装置310の移動ブロック350にボールねじ駆動装置370をボルト360を使用して取り付けたものである。その他の構成は図12に示した第2の実施の形態に係る案内装置と同様であるのでその詳細な説明は省略する。
【0062】この例によれば、軌道レール320の内部に形成した空間部に移動ブロック50の下部に取り付けたボールねじ駆動装置360を配置することができ、ボールねじ駆動装置370を軌道レール320内に取り付けることができ、ボールねじ駆動装置370の取り付けのためのスペースを軌道レールの他に必要としない。
【0063】〔第4の実施の形態〕(図14)
図14は本発明に係る第4の実施に係る案内装置410を示すものである。本例では、軌道レール420の形状を、取り付けベース90に固定される基体部421と、この基体部の両端から上方に延びる立上り部422と、この立上り部422の先端から内側に斜め上方に向き先細り形状として突出形成された突出部440とを備えるものとした。そして、突出部440の上面には上側ローラ転動面441を、突出部440の下面には下側ローラ転動面442を備えるものとした。そしてこの軌道レール420の形状及び上下のローラ列481,482が上記両ローラ転動面441,442に転動するように配置した他は、上記他の実施の形態に示したものと変わりはない。尚、符号470は、移動ブロック450に設けられたボールねじ駆動装置を示している。
【0064】本例によれば、移動ブロック450に荷重が付加されたとき、軌道レール420の突出部440は上記第1の実施の形態に比べ、より大きく弾性変形して、上側ローラ列481及び下側ローラ列482の間に大きく入り込み、移動ブロック450の軌道レール20に沿う移動抵抗を大きく増加させることができる。又、本例によれば、突出部440を内側に指向して突出させているので、軌道レールの幅寸法を小さいものとすることができる。
【0065】〔第5の実施の形態〕図15は本発明に係る第5の実施の形態に係る案内装置510を示すものである。本例は、移動ブロック540へのテーブルの取り付け構造の他は第1の実施の形態の構成と同一であるので、同一の部分には同一の符号を付してその詳細名説明は省略する。
【0066】即ち、本例では、移動ブロック540には、その上面にテーブル固定用のボルト用タップ穴411を設け、ボルト穴511にテーブル550に設けたボルト挿通穴551を通してボルト552をねじ込み固定し、一方移動ブロック540の一側には固定用フランジ541を延設し、該固定用フランジ541にはボルト挿通穴542を設け、該ボルト挿通穴542を通してテーブル550の移動ブロック取付面に設けたボルト用タップ穴553にボルト542をねじ込み固定したものである。
【0067】本例に係る案内装置にあっては、移動ブロック上に取り付けるテーブルの上面にはボルト挿通穴が1つあるだけなので、ワーク台や刃物台等の各種の装置を組み込む際に、使用できる有効面積が大きくなる。また、移動ブロックの固定用フランジとテーブルとをボルトで締結するので、移動ブロックとテーブルとの間の締結強度を高いものとすることができる。更に、固定用フランジは片側にだけ設けるものとしているから、二組の直線案内装置を平行に配置している場合に、固定用フランジを2本の軌道レールの外側に配置することができる。尚、このテーブルの取り付け構造は上記第1の実施の形態の他第2乃至第4の実施の形態にも適用できる。
【0068】〔その他の実施の形態〕上記第3及び第4の実施の形態では、突出部のローラ転動面は、特に湾曲を都付けるものとして説明しなかったが、これらの突出部のローラ転走面には上記第2の実施の形態で説明したようにその断面の輪郭を上に向けて凸である円弧をなすものとしてよい。また、移動ブロックの駆動装置を使用するか否か、あるいは駆動装置として他の公知の手段を使用できることはいうまでもない。
【0069】
【発明の効果】以上説明したように、本発明にかかる案内装置によれば移動ブロックに付加する荷重が少ないとき、即ち、案内装置を工作機械に使用する場合には、移動ブロックに取り付けられた工作テーブルの切削工具を交換したり、その切削位置を変えるときには移動ブロックが軌道レールに対して少ない抵抗で移動することができる。
【0070】このように荷重が少ない場合には、移動ブロックに設けられた上側ローラ列と下側ローラ列とは軌道レールの突出部を上下から挟んでそれぞれ移動ブロック内を循環して上側及び下側ローラ転動面を転動して、移動ブロックは軌道レールに沿って軽快に案内される。
【0071】一方、移動ブロックに大きい荷重が付加されたとき、軌道レールの突出部には下向きの荷重が作用し、このため、軌道レールの突出部が弾性変形して、外側又は内側に向けて変形する。そして、軌道レールの突出部は、移動ブロックからの負荷荷重が増加するにつれて幅方向に拡開又は縮小して、上側ローラ及び下側ローラの間に入り込み、各ローラの予圧が増加することによって、各ローラの転がり抵抗が増加し、移動ブロックの軌道レールに沿う移動抵抗が増加することとなる。
【0072】従って、移動ブロックに付加される荷重が増加するにつれて、移動ブロックの軌道レールに対する移動抵抗が増加することにより、移動ブロックへの軽荷重時には少ない抵抗で移動ブロックを案内レールを移動させることができ、また、移動ブロックが大きな荷重を担うことができると共に、負荷される荷重の軽重に対して適切な移動抵抗を与えることができ、切削工具である、回転刃物等によって金属ワーク等を切削する際に発生する断続的な切削抵抗による振動を移動ブロックの移動抵抗で吸収して減衰させることができるものとなる。
【0073】また突出部に形成された上側ローラ転動面及び下側ローラ転動面の断面の輪郭を上に向けて凸である円弧をなすものとしたものについては突出部がその端部付近に上方からの荷重を受けることによって上に凸に変形するものであることから、突出部がローラの接触線に沿って移動することとなり、突出部の上記変形によって発生しがちなローラの端部における集中荷重の発生を回避することができ、ローラ及びローラ転動面の損傷を防止することとなり、案内装置を長寿命なものとすることができる。




 

 


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