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発明の名称 床下吹出形直近空調ユニット
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−330271(P2001−330271A)
公開日 平成13年11月30日(2001.11.30)
出願番号 特願2000−152183(P2000−152183)
出願日 平成12年5月23日(2000.5.23)
代理人
発明者 木村恵一 / 清滝多門
要約 目的
コンパクトで吹出口の風量バランスが良い床下吹出形直近空調ユニットを得る。

構成
ケーシング1内部に、外気を送る第一通気路5と、還気を送る第二通気路15と、を設ける。第一通気路5と第二通気路15にまたがって設けられた全熱交換器2と、第一通気路5に設けられた複数の熱交換コイル3、4と、を上下方向に配列する。全熱交換器2と熱交換コイル3の間の第一通気路途中部に還気取入口10を連通連結する。第一通気路風下端部に連通連結された給気口14を、床下へ送風するファンを備えた吹出ユニットに、ダクトを介して連通連結する。
特許請求の範囲
【請求項1】 ケーシング内部に、外気を送る第一通気路と、還気を送る第二通気路と、を設け、第一通気路と第二通気路にまたがって設けられた全熱交換器と、第一通気路に設けられた複数の熱交換コイルと、を上下方向に配列し、全熱交換器と熱交換コイルの間の第一通気路途中部に還気取入口を連通連結し、第一通気路風下端部に連通連結された給気口を、床下へ送風するファンを備えた吹出ユニットに、ダクトを介して連通連結したことを特徴とする床下吹出形直近空調ユニット。
【請求項2】 熱交換コイルが複数の分岐ヘッダを備え、所定の分岐ヘッダの熱媒を流通・停止させることによりコイル全体の熱媒流量を調整するように構成した請求項1記載の床下吹出形直近空調ユニット。
【請求項3】 熱交換コイルの伝熱管を楕円管にした請求項1又は2記載の床下吹出形直近空調ユニット。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、床下吹出形直近空調ユニットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】室内などの空調ゾーンの床下から給気する空調機は、従来、空調機に熱交換コイルやファンが一体に設けられていた。また、複数の熱交換コイルが前後に重なるように設けられていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そのため、ケーシングが大きくなり、ファンの騒音も大きくなる問題があった。さらに、ファンと空調ゾーンの距離が離れるため、吹出口の風量バランスが悪くなる問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解決するために、ケーシング内部に、外気を送る第一通気路と、還気を送る第二通気路と、を設け、第一通気路と第二通気路にまたがって設けられた全熱交換器と、第一通気路に設けられた複数の熱交換コイルと、を上下方向に配列し、全熱交換器と熱交換コイルの間の第一通気路途中部に還気取入口を連通連結し、第一通気路風下端部に連通連結された給気口を、床下へ送風するファンを備えた吹出ユニットに、ダクトを介して連通連結した。さらに、熱交換コイルが複数の分岐ヘッダを備え、所定の分岐ヘッダの熱媒を流通・停止させることによりコイル全体の熱媒流量を調整するように構成した。さらに、熱交換コイルの伝熱管を楕円管にした。
【0005】
【実施例】図1〜図4は、本発明の床下吹出形直近空調ユニットの一例を示し、この空調ユニットは、ケーシング1内部に、外気を送る第一通気路5と、還気を送る第二通気路15と、を設け、第一通気路5と第二通気路15にまたがって設けられた全熱交換器2と、第一通気路5に設けられた複数の熱交換コイル3,4と、を上下方向かつ風下に向かって順に配列し、全熱交換器2と熱交換コイル3の間の第一通気路途中部に還気取入口10を連通連結し、第一通気路風下端部に連通連結された複数の給気口14を、床下へ送風するファン6を備えた複数の吹出ユニット7に、ダクト9を介して連通連結したものである。
【0006】各熱交換コイル3、4の空気入口面Aと空気出口面Bはケーシング1の正面・背面方向に向くように配置し、ケーシング1内部に、還気と全熱交換器2を通った外気とが各熱交換コイル3、4を順次通過するように蛇行状の第一通気路5を、形成する。熱交換コイル3は冷却コイルとし、熱交換コイル4は加熱コイルとし、この加熱コイルの風下側(前面側)に、加湿器8を設ける。熱交換コイル3と加湿器8の下にはドレンパンを設ける。熱交換コイル3、4は、その空気入口面Aと空気出口面Bをケーシング1の正面・背面(垂直面)に対して略平行又は/及び所定角度傾斜させて上下方向に略一直線状に配置する。傾斜させる場合は、熱交換コイル3の空気出口面Bと熱交換コイル4の空気入口面Aとが互いに接近する方向に傾けて空気がスムーズに流れるようにして圧力損失の減少を図る。このように熱交換コイル3、4を上下に設けてあるので、コイルを取外さずにメンテナンスでき、ケーシング1の背面側に壁などの障害物があっても、ケーシング1を移動させることなく、ケーシングを成す外装板を開けるだけで、作業スペースの広い正面側から、熱交換コイル3、4やその他の部品のメンテナンスが容易にできる。
【0007】空調ユニットは、空調ゾーン外の壁面に沿って設置し、吹出ユニット7は床面に沿って設置し、各々空調ゾーンの直近に配置する。空調ユニットのケーシング1は横方向に扁平状に形成し、吹出ユニット7は縦方向に扁平状に形成する。ケーシング1には還気取入口10、還気口11、外気口12、排気口13及び複数の給気口14を、それぞれ形成する。還気口11と排気口13を第二通気路15で連通連結し、外気口12と給気口14を第一通気路5で連通連結する。全熱交換器2は、外周四面が通気面18を成す直方体状に形成し、長手方向を水平状にして配置する。外気口12と排気口13は、外気と排気の送風を行う送風ユニット17に、ダクトを介して連通連結する。なお、吹出ユニット7と給気口14の数の増減は自由である。
【0008】吹出ユニット7は、風量制御自在なファン6と、一つ又は複数の給気口と、を備える。複数の給気口には給気ダクト16を連結し、それを床下の所望の部位へ敷設し、吹出ユニット7を室内などの空調ゾーンの床面吹出口の直近に配置することにより、各吹出口の風量バランスを良好にする。ファン6は回転速度制御自在なモータを備え、この各モータに図示省略の制御器から別個に回転速度の指令を出して風量を無段階又は段階的に制御する。これにより、ファン自体で風量調節してきめ細かく空調でき、VAVユニットが不要で圧力損失がなくファンの小型化を図れ低騒音となる。さらに、無段階で回転制御する場合は、風量や湿度の調節、間欠運転、極微風運転なども容易となる。また、風量変化や熱負荷変化に応じて熱媒流量が自動的に変化するように制御することにより省エネ化を図り得る。
【0009】各図中において白抜き実線矢印は気流方向を示しており、ファン6の駆動により、空調ゾーンの吸込口と天井チャンバを介して還気取入口10から吸込まれた還気は、全熱交換器2を通った外気とともにフィルタを経て、熱交換コイル3の正面側(空気入口面A)から背面側(空気出口面B)へ通過した後、熱交換コイル4の背面側(空気入口面A)から正面側(空気出口面B)へ通過し、冷却又は加熱・加湿されて冷風又は温風となって吹出ユニット7と床下チャンバを介して吹出口から空調ゾーンに給気される。一方、還気口11から吸込まれた還気は、全熱交換器2を通り、送風ユニット17を介して屋外に排出される。外気は、屋外から送風ユニット17にて外気口12に送られて、全熱交換器2で還気と熱交換された後、還気取入口10から吸込まれた還気と混合される。
【0010】図5〜図7に示すように、熱交換コイル3は、複数の分岐ヘッダ25を備え、所定の分岐ヘッダ25の熱媒を流通・停止させることによりコイル全体の熱媒流量を調整するように構成したもので、熱負荷の変化に応じて、適宜のバルブ27を止めることにより、流通している熱媒流速を落とさずに、コイル全体の熱媒流量を増減調整できる。
【0011】熱交換コイル3は、多数のプレートフィン28を所定間隔で平行に並設して成るフィン群23と、途中の管部29が複数段・複数列でこのフィン群23に挿着され通風方向たる管部列方向へ向かいつつ蛇行する多数の伝熱管24と、これら伝熱管24の一端部に連通連結される複数の熱媒流入側の分岐ヘッダ25と、これら伝熱管24の他端部に連通連結される1つ又は複数の熱媒流出側の合流ヘッダ26と、を備える。なお、各図中の白抜き矢印はプレートフィンの間を通るコイル通風空気の風向を示している。冷水や温水その他各種の熱媒は、分岐ヘッダ25から入って分流し、多数の伝熱管24を通って、合流ヘッダ26に合流して出るが、その際、コイル通風空気と熱媒は、フィン群23と伝熱管24を介して熱交換される。
【0012】図7は、フィン群23の伝熱管挿着面方向(管部の軸心方向)から見たもので、白丸で示す管部29、29の間の線は、管部29、29を連通連結する反転部を示し、実線が手前側、点線が奥側のもので、熱交換コイル3の各伝熱管24を、熱媒が水平乃至上向きに流れるように設ける。この例では、さらに、フィン群23の伝熱管挿着面方向から見て、伝熱管24がその途中で管部段方向乃至熱媒上流側に(好ましくは複数回)向かうように、かつ互いに異なる分岐ヘッダ25に連結された伝熱管24の管部29が少なくとも1つずつ(図7の二点鎖線で囲んだゾーンの如く)一段乃至二段毎に含まれるように、構成する。これにより、コイルのパスが増して伝熱管有効長を長くとることができ、一つの分岐ヘッダ25の熱媒流通のみでもほぼ全段にわたって熱媒の流れる管部29が含まれるので、バイパス空気が少なくてコイル通風空気との交換熱量を多くとれ、熱交換能力が高い。さらに、互いに異なる分岐ヘッダ25に連結された伝熱管24の管部29が少なくとも1つずつ、管部段方向の端部近傍段を除いて、一段毎に含まれるように構成することにより、コイル内の風量・風速分布に合わせた無駄の少ない一層効率的な熱交換を行える。
【0013】なお、前記実施例において熱媒が下向きにも流れるようにしてもよく、熱交換コイル4を図5〜図7の実施例の構造のものとするも自由である。分岐ヘッダ25の数は図例に限定されるものではなく変更自由であり、1本とするも自由である。また、前記各実施例において、伝熱管24は、図8のように楕円管に形成し楕円長軸を風向と略平行にするのが好ましいが、円形管でもよい。フィン群23の伝熱管挿着面方向から見て管部29の配列を千鳥状や格子状等に変更するも自由であり、風向の変更も自由である。また、熱媒とコイル通風空気が向流でなく並流となるようにしてもよい。
【0014】なお、本発明は上述の実施例に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で設計変更自由である。以下それぞれ図示省略するが、例えば、上下の熱交換コイル3、4のいずれか一方の背面側から他方の背面側へ送風空気が流れるように、又は、上下の熱交換コイル3、4のいずれか一方の正面側から他方の正面側へ送風空気が流れるように、第一通気路5を、形成してもよい。熱交換コイル3、4、加湿器8の位置や数量は図例に限定されず変更は自由である。また、熱交換コイル3、4のいずれを加熱コイル又は冷却コイルとしてもよい。
【0015】
【発明の効果】請求項1の発明では、ファン(騒音源)の分散化により、空調ユニットの騒音がなくなり、かつコンパクトとなって設置スペースをとらず、空調ゾーン直近に容易に設置でき、しかもケーシングへの全熱交換器の設置が容易で、外気処理用の空調機や換気ユニットが不要となる。空調ゾーン直近設置により大型で複雑なダクト工事が不要となりコストダウンを図れる。ファンを空調ゾーンの直近に配置できて床の各吹出口の風量バランスが良くなり、気流分布の均一化を図れる。全熱交換器と熱交換コイルを上下に配列してあるので、ケーシングを正面・背面方向に薄くでき、廊下などの壁面内の設置スペースの奥行きが狭くても、容易かつ確実にスペース内に設置でき、美観が損なわれず、邪魔にならない。請求項2の発明では、微少な流量制御が可能で、大温度差少水量運転での少負荷時の温度差を保証でき、省水量、省エネを図れる。請求項3の発明では、圧力損失が減少して小型のファンを用いることができ騒音低減とコンパクト化を図れる。




 

 


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