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発明の名称 ファンコイルユニット
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−174025(P2001−174025A)
公開日 平成13年6月29日(2001.6.29)
出願番号 特願平11−358163
出願日 平成11年12月16日(1999.12.16)
代理人
発明者 清滝 多門 / 浦野 勝博
要約 目的
ファンコイルユニットを得る。

構成
ケーシング1内に、熱交換コイル2を設けかつ回転速度を変更できる駆動回路24を有するDCモータ4付き送風機3を複数段・複数列で独立して多数設ける。ケーシング1の内部を送風機一段毎又は一列毎に分割する仕切部材13を、取り付け・取り外し自在に設ける。
特許請求の範囲
【請求項1】 ケーシング1内に、熱交換コイル2を設けかつ回転速度を変更できる駆動回路24を有するDCモータ4付き送風機3を複数段・複数列で独立して多数設け、上記ケーシング1の内部を送風機一段毎又は一列毎に分割する仕切部材13を、取り付け・取り外し自在に設けたことを特徴とするファンコイルユニット。
【請求項2】 各々の送風機3に、その故障を報せる警報手段Eを、設け、DCモータ4の回転検出により送風機3の故障を報せる警報手段E、又は、送風機3の風量検出により送風機3の停止を報せる警報手段Eとした請求項1記載のファンコイルユニット。
【請求項3】 熱交換コイル2の伝熱管14を楕円管とした請求項1又は2記載のファンコイルユニット。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はファンコイルユニットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一つのファンコイルユニットで複数の空調ゾーンを個別に空調する場合、ファンコイルユニットと複数の空調ゾーンをダクトで連結し、各空調ゾーンの吹出口に可変風量(VAV)ユニットを設けて、空調を行う方式がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、各空調ゾーンの風量を変化させながら静圧もコントロールする場合、制御装置が複雑化しコスト高となる問題がある。また、従来のファンコイルユニットは、送風機が少数(例えば二つ)であったため、多数の送風機を設けた場合、例えば1台の送風機が故障してもわからず、不便で、安全性に欠ける面もある。そこで、本発明はこれらの問題点を解決するファンコイルユニットを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は、上記課題を解決するために、ケーシング内に、熱交換コイルを設けかつ回転速度を変更できる駆動回路を有するDCモータ付き送風機を複数段・複数列で独立して多数設け、上記ケーシングの内部を送風機一段毎又は一列毎に分割する仕切部材を、取り付け・取り外し自在に設けたものである。さらに、各々の送風機にその故障を報せる警報手段を、設け、DCモータの回転検出により送風機の故障を報せる警報手段、又は、送風機の風量検出により送風機の停止を報せる警報手段とした。さらに、熱交換コイルの伝熱管を楕円管とした。
【0005】
【実施例】図1〜図3は、本発明の天井設置形のファンコイルユニットの一実施例を示し、このファンコイルユニットは、中空状のケーシング1を備え、このケーシング1内に、熱交換コイル2を設けかつDCモータ4付き送風機3を複数段・複数列で独立して多数設け、ケーシング1の内部を送風機一段毎又は一列毎(図例では一列毎)に分割する仕切部材13を、各空調ゾーンC(図7〜10参照)の必要風量に応じて取り付け・取り外し自在に設ける。送風機3は垂直方向に複数段・複数列で別個に着脱自在として設けて、送風機3が故障したり、熱交換コイル2をメンテナンスする場合に作業が容易となるようにする。
【0006】具体的には、ケーシング1内に、熱交換コイル2を設けた熱交換室6と、この熱交換室6に連通する送風機室7と、を隣接形成し、この送風機室7に送風機3を設ける。ケーシング1には、送風機室7と連通する吸気口10と、熱交換室6と連通する給気口11と、を形成する。給気口11は、ケーシング1の内部を送風機一段毎又は一列毎(図例では一列毎)に分割して成る分割部B毎に設ける。熱交換コイル2は、仕切部材13を貫通して分割部B、B…にまたがるように設ける。このようにすれば、熱交換コイル2が一つですみ、コイルや配管など各種の部品点数と製作コストを減らすことができる。
【0007】図例では、上下複数段(2段)でかつ左右複数列(5列)とし、これらの送風機位置に対応させて、熱交換室6と連通する開口部8を、送風機室7の熱交換室隣接面Dに形成し、これらの開口部8に送風機3を別個に着脱自在として取付ける。送風機3が押込み式のときでは給気口11から遠ざかり騒音の低減が図れる。送風機3と開口部8は、熱交換コイル2の空気出入口面に対して図のように格子状に配置する。なお、送風機3の個数は図例に限定されず増減は自由であり、送風機3と開口部8は、熱交換コイル2の空気出入口面に対して千鳥状に配置してもよい。
【0008】送風機3は小型の送風機(ファン)とし、ファンコイルユニット全体のコンパクト化と省電力化・省コスト化を図り、振動や騒音を小さくしてケーシングの簡略化と製品コストの削減を図る。室内などの直近への給気で高静圧を必要としないファンコイルユニットであれば、従来の少数の大型送風機に代えてそれに相当する総風量を得ることのできる多数(例えば、従来送風機数の2倍以上で少なくとも段数と列数の和が4好ましくは5以上)のDCモータ4付き小型送風機3を用いることにより、送風機全体の消費電力と部品コストを削減することができる。しかも、小型送風機3なので騒音や振動の防止のためにケーシング1の厚みや強度、重量を大きくせずともすむ。さらに、送風機3を押込み式としても熱交換コイル2全体に均等に送風できる。モータは、例えば大型の三相200VのACモータに代えて仕事効率が良く消費電力の少ない小型の単相100Vの長寿命であるブラシレスDCモータを多数使用する。
【0009】図4に示すように、各々の送風機3にその故障を報せる警報手段Eを、設ける。具体的には、DCモータ4の回転検出により送風機3の故障を報せる警報手段Eとし、この警報手段Eは、モータ回転を検出する検出器15と、モータに回転信号を出しその信号と検出器15からの信号により送風機(モータ回転)異常を識別する駆動回路24と、駆動回路24からの異常信号により送風機(モータ回転)異常を報せる警報器17と、を備える。
【0010】例えばファンコイルの運転中に、回転信号が出ている状態で故障によりあるDCモータ4の回転が停止すると、警報器17が、どの送風機3(DCモータ4)が故障したかを報せる。この場合、検出器15はモータの回転の有無を検出する機能を有するだけでよく、検出器15や駆動回路24を簡略化できる。また、検出器15が、モータ回転速度を検出する機能を有するものとした場合、検出器15をモータ回転異常判別とモータ回転速度のフィードバックに兼用でき、高精度な制御を行える。例えば、モータの回転が停止しなくても、駆動回路24からの回転速度指令値と検出器15からの回転速度検出値を比較して過大・過小な回転をする異常な送風機3(DCモータ4)を報せることもできる。
【0011】制御器18は、各々の駆動回路24を介してDCモータ4に回転速度の指令を出し、各々の送風機3の風量を別個に無段階又は段階的に制御する。駆動回路24はマイコンなどにて構成し、各々のDCモータ4に、無段階又は段階的に回転速度を変更できる駆動回路24を、設ける。これにより、送風機自体で風量調節してきめ細かく空調でき、ダンパが不要で圧力損失がなく送風機3の小型化を図れる。さらに、無段階で回転制御する場合は、風量や湿度の調節、間欠運転、極微風運転なども容易となる。なお、上述の警報手段Eは、個々のDCモータ4の回転異常や異常停止などの故障を報せる機能があればよく、上述の構成のものに限定されず変更は自由である。
【0012】図5は、送風機3の風量検出により送風機3の故障停止を報せる警報手段Eとした場合を示し、この警報手段Eは、送風機3の風量を検出を検出するセンサ23と、モータに回転信号を出しその信号とセンサ23からの信号により送風機(風量)異常を識別する駆動回路24と、駆動回路24からの異常信号により送風機(風量)異常を報せる警報器17と、を備える。例えばファンコイルの運転中に、回転信号が出ている状態で故障によりある送風機3の風が止まると、警報器17が、どの送風機3が故障したかを報せる。この場合、センサ23は風の有無を検出する機能を有するだけでよく、センサ23や駆動回路24を簡略化できる。駆動回路24は図4と同様構成のものを用いる。
【0013】図1、図2、図6、図7に示すように、給気口11はダクト12を介して天井板などに設置された吹出・吸込ユニット16の給気接続口19に接続し、吸気口10はダクト21を介して吹出・吸込ユニット16の還気接続口20に接続する。送風機3の駆動によって、点線の如く仕切られて成る空調ゾーンCの空気(還気)は吹出・吸込ユニット16の還気吸込口から吸込まれ、ダクト21を通ってファンコイルユニットのフィルタ9を介して吸気口10から吸込まれ、熱交換コイル2で加熱又は冷却されて、温風又は冷風として、給気口11からダクト12を通り、吹出・吸込ユニット16の給気吹出口から各空調ゾーンCに給気される。なお、全図面中の実線と点線の白抜き矢印は気流方向を示している。
【0014】仕切部材13の取り付け・取り外しは、空調ゾーンCの広さに対して必要な給気量に合った送風機台数となるようにする。例えば図8のような広さの異なる空調ゾーンCでは、仕切部材13は、真中の列の送風機3を挟むようにして取り付け、その他の部分から仕切部材13を取り外しておく。仕切部材13の取り付け・取り外し即ちケーシング1内の分割数の増減変更は自由で、図7のように送風機3の列全てで分割してもよい。
【0015】また、図例では吹出・吸込ユニット16を用いたが、図9のように、吹出口と吸込口が別個の場合にも適用できる。さらに、図10のように、ファンコイルユニットの吸気口側の適宜のダクト21の途中に全熱交換器を備えた換気ユニット22を設けて、外気処理を行うこともできる。
【0016】なお、前記各実施例において、送風機3は押込み式となっているが吸込み式としてもよい。さらに、前記各実施例において、多数の送風機3を水平方向に複数段・複数列で別個に着脱自在として設けてもよい。例えば前記各実施例のファンコイルユニットを水平軸心廻りに90度回転させて、送風機3が前後左右に複数段・複数列となるようにする。
【0017】前記各実施例において、図11に示すように、熱交換コイル2の伝熱管14は、径方向切断面が楕円形の楕円管に形成する。この楕円形の長径方向は空気抵抗を下げるために送風方向Aと略平行となるようにするのが最も好ましいが、略平行でなくてもよい。このように伝熱管14の断面を形状抗力の小さい楕円形にしてあるので、円形伝熱管の場合よりも、通風抵抗が小さくて圧力損失が減少し、伝熱管14における空気流との接触面積(伝熱面積)が増加し、伝熱量・交換熱量がアップする。しかも、一層小型のDCモータ4付き送風機3を用いたり、その数を減らすことができる.なお、伝熱管14は円形管でもよい。
【0018】
【発明の効果】請求項1の発明では、送風機3自体で風量調節してきめ細かく個別に空調制御でき、可変風量調整ダンパや複雑な制御装置が不要で、コスト低減を図れる。ファンコイルユニットの設置後も、仕切部材13の取り付け・取り外しによって、容易に空調ゾーンCの必要な給気量に合った送風機台数でケーシング1内を自由に分割でき、最大風量の異なる吸込・吹出風路を各々独立して形成できる。請求項2の発明では、いちいち定期的に点検せずとも、どの送風機3が故障しているかが識別できて便利であり、メンテナンスが楽で安全性に優れ、停止した送風機3を放置したまま運転する無駄や危険を避けることができる。請求項3の発明では、圧力損失が減少して小型の送風機3を用いることができコンパクト化を図れる。




 

 


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