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発明の名称 転がり案内装置の転動体スペーサ
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−317552(P2001−317552A)
公開日 平成13年11月16日(2001.11.16)
出願番号 特願2000−133266(P2000−133266)
出願日 平成12年5月2日(2000.5.2)
代理人 【識別番号】100082739
【弁理士】
【氏名又は名称】成瀬 勝夫 (外3名)
【テーマコード(参考)】
3J101
3J104
【Fターム(参考)】
3J101 AA02 AA33 AA42 AA54 AA65 BA13 BA15 BA20 CA14 EA31 EA63 FA04 FA31 FA41 FA60 GA31 GA41 
3J104 AA03 AA23 AA33 AA57 AA63 AA69 AA75 AA76 CA13 DA03 DA05 DA06 DA13 EA01
発明者 丹羽 宏 / 西村 健太郎 / 阿部 泰之 / 田村 清香
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 無限循環するボール列を介して一対の部材が相対的な連続運動を行う転がり案内装置に使用され、その無限循環路内で互いに隣接するボールの間に介装されると共に該ボールと共に循環する転動体スペーサであって、上記ボールの球面に略近似した凹球面状に形成されると共に上記ボールが摺接する一対のボール保持座を具備する一方、各ボール保持座の周囲には、該ボール保持座の縁部よりもボール配列方向に突出すると共に該ボール保持座に着座したボールに対して非接触に保たれた環状の脱落防止部が形成されていることを特徴とする転動体スペーサ。
【請求項2】 上記ボール保持座と脱落防止部との間には環状溝が形成され、この環状溝が潤滑油溜まりとして機能することを特徴とする請求項1記載の転動体スペーサ。
【請求項3】 上記ボール保持座には潤滑油溜まりが形成されていることを特徴とする請求項1記載の転動体スペーサ。
【請求項4】 上記ボール保持座と脱落防止部が異なる樹脂材料から成形され、かかる脱枠防止部はボール保持座よりも硬質の樹脂材料で成形されていることを特徴とする請求項1記載の転動体スペーサ。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、直線案内装置やボールねじ装置等、ボールの無限循環路を備えた各種転がり案内装置において、その無限循環路内で互いに隣接するボールの間に介装されて、これらボールの摩耗や発熱を低減してその転動を円滑化する転動体スペーサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、無限循環するボール列を介して一対の部材が連続的に相対運動を行う転がり案内装置としては、工作機械や搬送装置等の直線案内部に使用され、ベッド又はサドル等の固定部上でテーブル等の可動体を案内する直線案内装置や、この直線案内装置と共に使用され、モータの回転量に応じた直線運動のストロークを上記可動体に対して与えるボールねじ等が知られている。
【0003】前者の直線案内装置は、上記固定部上に配設されると共に長手方向に沿ってボールの転走溝が形成された軌道レールと、多数のボールを介して上記軌道レールの転走溝と対向する負荷転走溝を有すると共に、この負荷転走溝を転走するボールの無限循環路が形成された摺動台とからなり、ボールの無限循環に伴い、上記可動体を支持した摺動台が軌道レールに沿って連続的に直線運動するように構成されている。また、これとは逆に、固定した摺動台に対して軌道レールが運動するように構成されている場合もある。
【0004】一方、後者のボールねじは、螺旋状のボール転走溝が所定のリードで形成されたねじ軸と、多数のボールを介して上記ボール転走溝と対向する負荷転走溝を有すると共に、この負荷転走溝を転走するボールの無限循環路が形成されたナット部材とからなり、これらねじ軸とナット部材との相対的な回転運動に伴ってボールが上記無限循環路内を循環し、ナット部材とねじ軸とが軸方向へ相対的に運動するように構成されている。
【0005】一方、このような転がり案内装置においては、上記ボール無限循環路内を循環する個々のボールがその前後に位置するボールと相互に接触を生じるため、高速で使用した場合に、例えばボール同士の摩擦によって該ボールが比較的早期に摩耗してしまう他、摩擦熱によってボールや負荷転走溝が焼きつく等の不具合が生じる虞があった。また、運動方向の逆転時、すなわちボールの循環方向の逆転時に無限循環路内におけるボールの配列が乱れ易く、極端な場合には無限循環路内でボールが詰まってしまう所謂ロック現象が発生し、転がり案内装置それ自体が運転不能になる虞もあった。このため、かかる欠点を解消するものとして特開平11−315835号公報には、無限循環路内で互いに隣接するボールの間に転動体スペーサを介装した転がり案内装置が開示されている。
【0006】同公報に開示される転がり案内装置では、セパレータと呼ばれる合成樹脂製の転動体スペーサが無限循環路内でボールと交互に配列されており、これによってボール同士の接触が防止されるようになっている。かかるセパレータはボール直径よりも小さな外径の円盤状に形成されており、ボールと接する表裏両面にはボール球面の曲率よりも大きい曲率のボール保持座が形成されている。これにより、ボールとセパレータとが無限循環路内に隙間なく交互に配列されると、各ボールは前後に隣接する一対のセパレータによって挟持された状態となり、循環方向の逆転時においても列を乱すことなくセパレータと共に無限循環路内を循環することになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開平11−315835号公報に示される転動体スペーサのように、ボールと摺接しているボール保持座がボール球面よりも大きい曲率の凹曲面状に形成されていると、かかるボール保持座の周縁部とボールとの間に隙間が生じるので、ボールが転動体スペーサに対して揺れ動いてしまい、無限循環路内におけるボールの蛇行を完全に排除することができないといった問題点がある。
【0008】一方、無限循環路内にボールの蛇行を防止するという観点からすれば、ボールが転動体スペーサのボール保持座上で揺れ動くことなく落ち着くことが必要であり、そのためにはボール保持座がボールの球面に略近似した凹球面状に形成されている必要がある。しかし、ボール保持座をそのような凹球面状に形成した場合には、ボールとボール保持座との接触面積が大きくなり、ボールに対する転動体スペーサの摺接抵抗の増加や、転動体スペーサの早期摩耗等が懸念される。
【0009】また、ボールに対する摺接抵抗の増加を避けるために、上記ボール保持座の直径を小さく設計した場合には、ボールと転動体スペーサとの間に僅かな隙間が発生しただけでも、転動体スペーサが互いに隣接するボールの間から抜け落ちてしまうといった不具合がある。
【0010】本発明はこのような問題点に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、ボール保持座に対するボールの座りを良好なものにして、無限循環路内におけるボール及び転動体スペーサの整列の安定化を図ると共に、ボールに対して作用する摺接抵抗の低減化を図ることができ、更にはボールの間から転動体スペーサが抜け落ちるのを効果的に防止することが可能な転動体スペーサを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明の転動体スペーサは、無限循環するボール列を介して一対の部材が相対的な連続運動を行う転がり案内装置に使用され、その無限循環路内で互いに隣接するボールの間に介装されると共に該ボールと共に循環する転動体スペーサであって、上記ボールの球面に略近似した凹球面状に形成されると共に上記ボールが摺接する一対のボール保持座を具備する一方、各ボール保持座の周囲には、該ボール保持座の縁部よりもボール配列方向に突出すると共に該ボール保持座に着座したボールに対して非接触に保たれた環状の脱落防止部が形成されていることを特徴とするものである。
【0012】このような技術的手段によれば、ボールが摺接するボール保持座は該ボールの球面に略近似した凹球面状に形成されているので、ボールの球面とボール保持座との間には殆ど隙間が発生せず、ボール保持座に対するボールの座りが安定する。そのため、転がり案内装置の無限循環路内にこの転動体スペーサとボールとを交互に配列した場合、これらボールと転動体スペーサの整列の安定化が図られ、無限循環路内におけるボールの蛇行を防止することが可能となる。
【0013】また、このボール保持座の周囲にはボールに対して非接触に保たれた環状の脱落防止部が形成されており、この脱落防止部はボール保持座の縁部よりもボール配列方向に突出していることから、ボールと転動体スペーサとの間に隙間が発生し、かかる転動体スペーサが互いに隣接するボールの間から抜け落ちそうになっても、上記脱落防止部がボールに引っ掛かることにより、転動体スペーサの脱落事故を未然に防ぐことが可能となる。従って、ボール保持座の直径は転動体スペーサの脱落とは無関係に決定することができ、かかるボール保持座を必要最小限の大きさに形成することができるので、該ボール保持座とボールとの接触面積を小さくしてボールに作用する摺接抵抗を軽減することが可能となる。また、この脱落防止部はボールがボール保持座に着座している状態では、該ボールに非接触に保たれていることから、脱落防止部を設けたことによってボールに作用する摺接抵抗が増加することもない。
【0014】ボール保持座をボールの球面に略近似した凹球面状に形成した場合には、このボール保持座の周縁部がボールの球面と接触していることから、かかる周縁部がボールに付着している潤滑剤を掻き取ってしまい、ボールが潤滑不良の状態に陥り易い。しかし、本発明の転動体スペーサではボール保持座の周囲に設けた脱落防止部がボールの球面と非接触に保たれているので、この脱落防止部とボールとの隙間に潤滑剤が入り込み易く、ボール保持座をボールの球面に略近似した凹球面状に形成した場合であっても、ボールの潤滑状態を良好に維持することができるものである。従って、本発明の転動体スペーサにおける潤滑剤の保持状態を更に良好なものにするという観点からすれば、ボール保持座とこれを取り巻く脱落防止部との間に環状溝を形成し、この環状溝を潤滑剤溜まりとして利用するのが好ましい。このように構成すれば、ボールと脱落防止部との隙間に流入した潤滑剤が上記環状溝に貯留されるので、ボールの表面には常に潤滑剤を塗布することが可能となる。
【0015】一方、転がり案内装置の無限循環路内においてはボールと転動体スペーサとの隙間を完全に排除することが困難であることから、ボールの循環中においては、転動体スペーサとボールとが小刻みに衝突を繰り返していることになる。このため、かかる衝突によるボールの疲労の軽減及び衝突音の低減という観点からすれば、ボールが摺接するボール保持座は適度に軟質な材料から形成する方が好ましい。これに対して、上記脱落防止部は互いに隣接するボールの間から転動体スペーサが抜け落ちるのを防止するものであるから、そのような事態が発生した場合にボールに押されて容易に変形するものであってはならず、硬質な材料から形成されていることが好ましい。従って、このような観点からすれば、本発明の転動体スペーサに具備されたボール保持座と脱落防止部とは夫々異なる樹脂材料から成形され、かかる脱落防止部はボール保持座よりも硬質の樹脂材料で成形されていることが好ましい。
【0016】尚、上記脱落防止部は連続した環状に形成されていても良いが、スリットによって切り離された突起を環状に配することによって脱落防止部としても差し支えない。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて本発明の転動体スペーサを詳細に説明する。図1及び図2は本発明の転動体スペーサをボールと共に無限循環路内に配列したボールねじ装置の一実施例を示すものである。同図において、符号1はねじ軸、符号2はボール、符号3はナット部材であり、かかるナット部材3は多数のボール2を介してねじ軸1に螺合している。
【0018】上記ねじ軸1の外周面には螺旋状のボール転走溝10が形成される一方、ナット部材3の内周面にはねじ軸1のボール転走溝10に対向する螺旋状の負荷転走溝30が形成されており、これらボール転走溝10と負荷転走溝30とがねじ軸1とナット部材3との間に螺旋状の負荷ボール通路を形成している。すなわち、ねじ軸1とナット部材3とに相対的な回転運動が生じると、ボール2は荷重を負荷しながら上記負荷ボール通路内を螺旋状に転走する。また、ナット部材3には上記負荷ボール通路の両端同士を連通連結して、ボール2の無限循環路を構成するリターンパイプ4が装着されており、負荷ボール通路を転走し終えて荷重から解放されたボール2は、無負荷状態となって上記リターンパイプ4内を転走し、ボール転走溝10を数巻分だけ飛び越えて負荷ボール通路の入口に戻される。従って、ねじ軸1とナット部材3とが相対的な回転運動を行うと、ボール2は負荷ボール通路からリターンパイプ4へ、リターンパイプ4から負荷ボール通路へと転走し、これら負荷ボール通路及びリターンパイプ4から構成される無限循環路の内部を循環することになる。
【0019】このボールねじ装置では、無限循環路に組み込まれたボール2が相互に接触するのを防止するため、互いに隣接する各ボール2, 2の間には転動体スペーサ5が介装されている。図3乃至図5に示すように、この転動体スペーサ5は合成樹脂を略円盤状に形成してなり、その表裏両面にはボール2が摺接するボール保持座50が夫々形成されている。ボール2と転動体スペーサ5は無限循環路内に交互に配列されており、これによって無限循環路内を転走するボール2同士の接触が防止され、ボール2の円滑な循環、ひいてはねじ軸1に対するナット部材3の回転運動の円滑化が図られる他、ボールねじ装置の稼働中におけるボール同士の衝突音の発生が軽減されるようになっている。
【0020】上記ボール保持座50はボール2の球面に略近似した凹球面状に形成されており、隣接するボール2がこのボール保持座50に対して殆ど隙間なく接するように構成されている。また、このボール保持座50には環状の潤滑剤溜まり51が形成されており、かかるボール保持座50とボール2との間の潤滑が図られるようになっている。また、上記ボール保持座50の周囲には、該ボール保持座50を囲むようにして環状の脱落防止部52が形成されている。この脱落防止部52の先端はボール2の配列方向(図5における紙面左右方向)に関して上記ボール保持座50の縁部よりも突出している。但し、図6に示すように、ボール2がボール保持座50に着座した状態ではボール2と脱落防止部52の先端との間に隙間が形成されるようになっている。更に、上記脱落防止部52とボール保持座50との間にはこれらを隔てる環状溝53が形成されており、この環状溝53は潤滑剤溜まりとして機能するようになっている。
【0021】図7は、上記転動体スペーサ5のボール保持座50に対してボール2が着座した状態を示すものである。前述の如く、ボール保持座50はボール2の球面に略近似した凹球面状に形成されているので、この図に示されるように、着座したボール2はボール保持座50と殆ど隙間なく接触している。これにより、ボールねじ装置の無限循環路内に隙間なくボール2及び転動体スペーサ50を配列した場合には、ボール2が転動体スペーサ5のボール保持座50上で不安定に揺れ動くことがなく、かかる無限循環路内でボール2及び転動体スペーサ5を蛇行させることなく循環させることができるものである。
【0022】また、ボール保持座50の周囲に形成された脱落防止部52は該ボール保持座50に着座したボール2と非接触であることから、ボール2に付着していたグリース等の潤滑剤は脱落防止部52とボール2の球面との隙間から環状溝53に入り込み、かかる環状溝53内に溜まることになる。このため、互いに摺接するボール2とボール保持座50との間に潤滑剤が巻き込まれ易く、ボール2と転動体スペーサ5との間を確実に潤滑してやることができる他、かかる環状溝53を通過して外側へ移動するボール2の表面に対しても潤滑剤が付着し易くなり、ボール2とボールねじ装置の転走溝10との間を確実に潤滑してやることが可能となる。
【0023】一方、図8は、無限循環路内における循環中に互いに隣接するボール2の間隔が拡がり、ボール2が転動体スペーサ5のボール保持座50から浮いてしまった状態を示すものである。例えばボールねじ装置の無限循環路に対してボール2と転動体スペーサ5とを隙間なく配列することは困難であり、また、経時的な使用によってボール2及び転動体スペーサ5は摩耗することから、無限循環路内の何処かではこのような状態が発生してしまう。そして、このようにボール2がボール保持座50から浮き上がってしまうと、両側からボール2によって挟み込まれていた転動体スペーサ5は支えを失い、ボール2の間から抜け落ちようとする。しかし、本実施例の転動体スペーサ5では、脱落防止部52の先端がボール2の配列方向に関してボール保持座50の縁部よりも突出しているので、転動体スペーサ5が互いに隣接するボール2の間から脱落しそうになると、それまではボール2と非接触状態にあった脱落防止部52がボール2に引っ掛かり、転動体スペーサ5がボール2の間から抜け落ちるのを防止するように作用する。従って、本実施例の転動体スペーサ5では、ボール2の間からの脱落防止を目的としてボール保持座50の直径を無駄に大きく設定する必要はなく、かかるボール保持座50は必要最小限の大きさに形成することができる。このため、ボール2とボール保持座50との接触面積を小さく抑えることができ、その分だけ転動体スペーサ5に対するボール2の摺接抵抗を軽減することができるものである。このことは、かかる転動体スペーサ5を無限循環路内に配列したボールねじ装置の観点からすると、トルク変動が少なく且つ滑らかな動きの達成につながるものである。
【0024】尚、前記した第1実施例の転動体スペーサ5ではボール保持座50と脱落防止部52との間に環状溝53を形成すると共に、かかるボール保持座50に環状の潤滑剤溜まり51を形成していたが、図9に示すように、本発明においてはこれら環状溝53及び潤滑剤溜まり51を省略しても差し支えない。但し、その場合であっても、図10に示すように、脱落防止部52はボール保持座50に着座したボール2の球面に対して非接触であり、これら脱落防止部52とボール2の球面との間には隙間が形成される。これにより、ボール2に付着していたグリース等の潤滑剤が該隙間に入り込むので、環状溝53を形成した場合と比較すれば該隙間に保持される潤滑剤の量は減少するものの、互いに摺接するボール2とボール保持座50との間に潤滑剤が巻き込まれ易くなり、ボール2と転動体スペーサ5との間を確実に潤滑してやることが可能となる。
【0025】図11は、本発明の転動体スペーサの第2実施例を示すものである。前記した第1実施例の転動体スペーサ5ではボール保持座50及び脱落防止部52を単一の合成樹脂から一体的に射出成形していたが、この第2実施例の転動体スペーサ6ではボール保持座50と脱落防止部52とを別々の合成樹脂によって成形している。尚、その他の構成は第1実施例の転動体スペーサ5と共通なので、図9中に第1実施例と同一の符号を付し、ここではその詳細な説明は省略する。
【0026】転動体スペーサは互いに隣接するボール2の間でクッションの役割を果たし、衝突によるボール2の疲労や騒音の発生を軽減していることから、この機能を十分に発揮し得るよう、ボール保持座50は適度に軟らかい材質で形成されていることが好ましい。しかし、脱落防止部52は互いに隣接するボール2同士の間隔が拡がった場合に、これらボール2に引っ掛かって転動体スペーサの抜け落ちを防止するものであるから、容易には変形しないよう、硬い材質であることが好ましい。ここで、脱落防止部及びボール保持座を成形する樹脂材料の選定の目安としては、かかる合成樹脂の曲げ弾性率を目安とすることができる。すなわち曲げ弾性率が小さい材料は容易に変形する一方、大きい材料は変形し難いと考えられるからである。
【0027】従って、この第2実施例の転動体スペーサ6によれば、上記脱落防止部52をボール保持座50に比べて硬質の合成樹脂で成形することができ、夫々の部位の機能を最大限に発揮させることが可能となる。
【0028】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の転動体スペーサによれば、ボールが摺接する一対のボール保持座をボールの球面に略近似した凹球面状に形成する一方、各ボール保持座の周囲に該ボール保持座の縁部よりもボール配列方向に突出すると共に該ボール保持座に着座したボールに対して非接触に保たれた環状の脱落防止部を形成したので、ボール保持座に対するボールの座りを良好なものにして、無限循環路内におけるボール及び転動体スペーサの整列の安定化を図ると共に、ボールに対して作用する摺接抵抗の低減化を図ることができ、更にはボールの間から転動体スペーサが抜け落ちるのを効果的に防止することが可能となる。




 

 


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