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発明の名称 ロックアップ制御装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−343068(P2001−343068A)
公開日 平成13年12月14日(2001.12.14)
出願番号 特願2000−163368(P2000−163368)
出願日 平成12年5月31日(2000.5.31)
代理人 【識別番号】100086450
【弁理士】
【氏名又は名称】菊谷 公男 (外2名)
【テーマコード(参考)】
3J053
【Fターム(参考)】
3J053 BA01 CA03 CB05 CB14 DA06 DA08 DA13 EA05 
発明者 河口 高輝
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 制御油圧をロックアップデューティ比で制御するロックアップクラッチを備える自動変速機において変速時にロックアップクラッチを解放するロックアップ制御装置であって、変速判断時にロックアップデューティ比をロックアップクラッチがすべらない範囲で最低の制御油圧となる第1デューティ比に設定し、実変速開始までロックアップデューティ比を第1デューティ比に保持する第1のロックアップデューティ比設定保持手段と、実変速開始時にロックアップデューティ比を第2デューティ比に設定し、第2デューティ比に対応する油圧から所定変化割合で変速終了時まで油圧が低下するようロックアップデューティ比を制御する第2のロックアップデューティ比制御手段とを設け、前記第2のロックアップデューティ比制御手段は、変速終了時のスリップ回転数が目標スリップ回転数になるように学習制御することを特徴とするロックアップ制御装置。
【請求項2】 前記第2のロックアップデューティ比制御手段は、前回の変速終了時のスリップ回転数と目標スリップ回転数との差に基づいて第2デューティ比を学習補正して、変速終了時のスリップ回転数を目標スリップ回転数に近づけるように制御することを特徴とする請求項1記載のロックアップ制御装置。
【請求項3】 前記第2のロックアップデューティ比制御手段は、前回の変速終了時のスリップ回転数と目標スリップ回転数との差に基づいて前記所定変化割合を学習補正して、変速終了時のスリップ回転数を目標スリップ回転数に近づけるように制御することを特徴とする請求項1記載のロックアップ制御装置。
【請求項4】 前記第1のロックアップデューティ比設定保持手段は、前記第1デューティ比で保持している間にロックアップクラッチのすべり状態を検出した場合は、前記第1デューティ比を補正して、次回の変速時には補正された第1デューティ比で保持することを特徴とする請求項1記載のロックアップ制御装置。
【請求項5】 変速判断時のロックアップデューティ比が最大値でない場合には、前記第1デューティ比、第2デューティ比または所定変化割合の補正を禁止することを特徴とする請求項2、3または4記載のロックアップ制御装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トルクコンバータ部にロックアップクラッチを備えて、所定の運転領域でロックアップクラッチを締結するようにした自動変速機のロックアップ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ロックアップ制御装置は、所定の変速段においてロックアップクラッチを締結させた状態から変速を行う際には、ショックを緩和すべく、ロックアップクラッチを解放するように構成されている。しかし、変速判断時(すなわち、変速指令を検知した時)にロックアップの制御量を急減させてロックアップクラッチを解放すると、エンジンの空吹きや変速ショックを生じることがあり、何らかの対策が必要である。
【0003】例えば、変速判断時に、一旦ロックアップクラッチがすべらない範囲で最低の油圧(中間油圧)に保持するように制御し、その後徐々に油圧を低下させて滑らかにロックアップクラッチを解放して、変速時のショックを防止する技術がある(特開平5−172239)。
【0004】また、特開平5−172239の技術では、変速を伴わないロックアップクラッチの締結・解放の際に、スリップ回転数(=エンジン回転数−トルクコンバータのタービン回転数)が緩やかにゼロになるとき、あるいはゼロから緩やかに変化し始めるときのロックアップの制御量をトルクコンバータの入力トルク別に学習して、これに基づいて次回の変速時における中間油圧を補正している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、変速終了時のスリップ回転数が常に一定とはならず、変速時のショックの低減が図れないことがある。すなわち、ロックアップクラッチがすべらない最低の油圧から一定の勾配で油圧を減じるため、変速用クラッチのばらつきや経時変化などにより変速時間が変化すると、変速終了時のスリップ状態が変化してしまい、変速時のショックが悪化する恐れがある。
【0006】また、中間油圧は、ロックアップクラッチ締結時または解放時にタービン回転数がエンジン回転数に等しくなる油圧から求めているが、実際にはこの油圧は所定変化割合で増圧中(解放時は減圧中)の油圧から求めることになり、実際の油圧と検出された油圧との誤差が大きく、正確に設定することは困難である。仮に正確に中間油圧を設定できたとしても、中間油圧に下げる際に実際の油圧がオーバーシュートしてしまい、エンジンが空吹く恐れがある。
【0007】そこで、本発明は、変速時におけるエンジンの空吹きやショックをより確実に抑止するロックアップ制御装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載の発明は、制御油圧をロックアップデューティ比で制御するロックアップクラッチを備える自動変速機において変速時にロックアップクラッチを解放するロックアップ制御装置であって、変速判断時にロックアップデューティ比をロックアップクラッチがすべらない範囲で最低の制御油圧となる第1デューティ比に設定し、実変速開始までロックアップデューティ比を第1デューティ比に保持する第1のロックアップデューティ比設定保持手段と、実変速開始時にロックアップデューティ比を第2デューティ比に設定し、第2デューティ比に対応する油圧から所定変化割合で変速終了時まで油圧が低下するようロックアップデューティ比を制御する第2のロックアップデューティ比制御手段とを設け、前記第2のロックアップデューティ比制御手段は、変速終了時のスリップ回転数が目標スリップ回転数になるように学習制御するものとした。これにより、変速時間の短い変速などにおいても安定的に変速終了時のスリップ回転数を目標スリップとすることができ、その結果、変速ショックの悪化を抑止することができる。
【0009】請求項2記載の発明は、前記第2のロックアップデューティ比制御手段は、前回の変速終了時のスリップ回転数と目標スリップ回転数との差に基づいて第2デューティ比を学習補正して、変速終了時のスリップ回転数を目標スリップ回転数に近づけるように制御するものとした。これにより、精度よく変速終了時のスリップ回転数を目標スリップ回転数に近づけることができる。
【0010】請求項3記載の発明は、前記第2のロックアップデューティ比制御手段は、前回の変速終了時のスリップ回転数と目標スリップ回転数との差に基づいて前記所定変化割合を学習補正して、変速終了時のスリップ回転数を目標スリップ回転数に近づけるように制御するものとした。これによっても、精度よく変速終了時のスリップ回転数を目標スリップ回転数に近づけることができる。
【0011】請求項4記載の発明は、前記第1のロックアップデューティ比設定保持手段は、前記第1デューティ比で保持している間にロックアップクラッチのすべり状態を検出した場合は、前記第1デューティ比を補正して、次回の変速時には補正された第1デューティ比で保持するものとした。これにより、エンジンの空吹きやショックを低減することができる。
【0012】請求項5記載の発明は、変速判断時のロックアップデューティ比が最大値でない場合には、前記第1デューティ比、第2デューティ比または所定変化割合の補正を禁止するものとした。これにより、誤学習によるエンジンの空吹きやショックを防止することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を実施例により説明する。第1の実施例として本発明が適用されるシステムを図1に示す。トルクコンバータ10内には、カバー28の縦壁に形成される摩擦面と接触するフェ−シング30を備えるロックアップクラッチ18を有している。カバー28の縦壁とロックアップクラッチ18との間にはレリ−ズ室22が形成され、ロックアップクラッチ18を隔てて反対側にはアプライ室20が形成されている。ロックアップクラッチ18は、アプライ室20の油圧とレリ−ズ室22の油圧との差圧(以下、ロックアップ差圧と言う)が変化することにより、締結されたり解放されたりするようになっている。
【0014】アプライ室20には油路24が接続され、またレリーズ室22には油路26が接続されている。油路24及び油路26への油圧の供給状態はロックアップコントロールバルブ32によって制御される。ロックアップコントロールバルブ32はスプール34、スリーブ36、プラグ38及びスプリング40を有している。ロックアップコントロールバルブ32にはさらに油路42、油路44、油路46、油路48及び油路50が接続されている。
【0015】油路42にはトルクコンバータリリーフバルブ52から一定圧が供給される。なお、トルクコンバータリリーフバルブ52は図示していないプレッシャレギュレータバルブでエンジントルクに対応する油圧に調圧された油圧が供給される油路54の油圧を用いて調圧作用を行う。油路44はオイルクーラ56と接続され、更にオイルクーラ56を出た油は潤滑に使用される。油路50には図示していない調圧バルブによって調圧された一定圧が供給されている。油路50とオリフィス56を介して分岐された油路46はロックアップソレノイド58と接続されている。
【0016】ロックアップソレノイド58は非通電状態で油路46の開口60を閉状態とするプランジャ62を備えており、ロックアップソレノイド58の通電状態はコントロールユニット64からの信号によりロックアップデューティ比で制御される。すなわち、ロックアップソレノイド58は所定周期でオン・オフが繰り返され、オン時間の比率に応じて開口60を開き、これにより油路46の油圧をオン時間に反比例するように調圧する。
【0017】コントロールユニット64にはエンジン回転数Neを検出するエンジン回転速度センサ66、変速機の出力軸回転数Noを検出する出力軸回転速度センサ68、スロットル開度センサ70、及びタービン回転数Ntを検出するタービン回転速度センサ71からの信号が入力されており、コントロールユニット64はこれらの信号に基づいてロックアップソレノイド58の作動を制御するようになっている。なお、コントロールユニット64は、エンジン回転数Neなどからトルクコンバータ11の入力トルクTQを算出することができる。
【0018】ロックアップクラッチ18の解放状態は次のようにして実現される。すなわち、ロックアップデューティ比のオン時間割合の制御により、開口60がプランジャ62によって完全に閉鎖される。このため、油路46には油路50と同一の油圧が発生し、これがロックアップコントロールバルブ32のスプール34の図中左端部に作用することになる。このため、スプール34は図示の状態となって、油路42と油路26が連通し、油路44と油路24が連通する。油路42の油圧が油路26を介してレリーズ室22に供給され、更にこのレリーズ室22の油圧はカバー28の摩擦面とフェーシング30との間のすきまを通りアプライ室20側へ流入し、次いで油路24を通りロックアップコントロールバルブ32に戻り、次いで油路44へ排出される。すなわち、油圧は油路26からレリーズ室22へ供給され、次いでアプライ室20から油路24へ排出される。このため、レリーズ室22の油圧とアプライ室20の油圧とは同一となり、これによりロックアップクラッチ18は解放状態となる。すなわち、トルクコンバータ10は流体を介してのみ回転力を伝達するトルクコンバータ状態となる。
【0019】上記状態からロックアップクラッチ18を徐々に締結させる際には次のような動作が行なわれる。すなわち、コントロールユニット64からロックアップソレノイド58に与えられるロックアップデューティ比(オン時間割合)が次第に増大すると、これに応じて開口60から油が排出され油路46の油圧が低下していく。このため、ロックアップコントロールバルブ32のスプール34の左端部に作用する油圧が低下し、スプール34及びプラグ38は図中左向きに移動していく。スプール34及びプラグ38が所定量左向きに移動すると、油路26がわずかにドレーンポート72に連通する状態となり、同時に油路42が油路24と連通する状態となる。
【0020】油路26の油圧は油路48を介してプラグ38の右端部にフィードバックされているため、ロックアップコントロールバルブ32は調圧状態となり、油路26の油圧は油路46からスプール34の左端部に作用する油圧に応じて調圧されることになる。すなわち、この状態ではトルクコンバータ10には油路24からアプライ室20へ油圧が供給され、アプライ室20の油圧はロックアップクラッチ18とカバー28との間のすきまを通ってレリーズ室22に入り、油路26から排出されることになる。この油路26の油圧が油路46の油圧、すなわちロックアップデューティ比に反比例して調整される油圧、により制御されることになる。アプライ室20側の油圧よりもレリーズ室22側の油圧が低くなるため、ロックアップクラッチ18のフェーシング30はカバー28の摩擦面に対して押圧されることになる。このロックアップクラッチ18を押圧する力(ロックアップ差圧)は上述のようにロックアップソレノイド58によって制御されることになる。
【0021】次に、変速時のエンジン回転数などの特性図を図2に示す。変速判断時には、ロックアップデューティ比は、ロックアップクラッチ18がすべらない範囲でロックアップ差圧が最小値となるように第1デューティ比DTYMIDに下げられ、そのデューティ比で保持される。これは、変速中ではない通常の走行状態においてロックアップクラッチ18が締結されている場合、ロックアップクラッチ18がすべらないようロックアップデューティ比は最大値に設定されているため、その状態から実変速の開始以降にロックアップデュ−ティ比を減少させていくと、応答が遅れてスリップ開始のタイミングがずれてしまいショックを生じたり、変速終了までにロックアップクラッチ18が解放されない恐れがあるからである。
【0022】なお、第1デューティ比DTYMIDが低いために、ロックアップ差圧が小さ過ぎてロックアップクラッチ18がすべりエンジンが吹き上がるような場合は、次回の変速時において吹き上がりを防止すべく、第1デューティ比DTYMIDは補正(学習)される。エンジンが吹き上がっているかどうかは、スリップ回転数ΔNiにより判断する。スリップ回転数ΔNiは、変速判断時から実際にギヤ比が変化し始める時までの間におけるロックアップクラッチ18のすべり、すなわちエンジン回転数とタービン回転数の差(Ne−Nt)である。なお、ギヤ比(タービン回転数Nt/出力軸回転数No)は、常に検出している。ここで、第1デューティ比DTYMIDで保持される時間(Ti)は、変速判断があった時に始まり、ギヤ比が変化し始める時に終わる。すなわち、ギヤ比が変化し始めて実際に変速が開始されるまで、ロックアップ差圧をロックアップクラッチ18がすべらない範囲での最小値で保持しているのである。
【0023】そして、ギヤ比が変化し始めて実変速が開始されると、ロックアップデューティ比を第2デューティ比DTYSTAまで下げ、さらに変速終了時まで、ロックアップ差圧が所定勾配で減少するように、ロックアップデューティ比を第2デューティ比DTYSTAから所定変化割合で下げていく。このようにロックアップデューティ比を制御することにより、変速終了時(ギヤ比が変速終了ギヤ比Gfになった時)のスリップ回転数ΔNf(=Ne−Nt)が目標スリップ回転数となるようにする。なお、第2デューティ比DTYSTAは、変速終了時のスリップ回転数ΔNfが目標スリップ回転数の最上限値Nfhと最下限値Nflの間に入らない場合は、次回の変速終了時のスリップ回転数ΔNfが目標スリップ回転数に近づくように補正(学習)される。なお、本実施例においては、ロックアップデューティ比の所定変化割合は固定値である。
【0024】次に、本実施例におけるコントロールユニット64による変速時の制御の流れを表わすフローチャートを図3および図4に示す。コントロールユニット64は、本制御を所定時間毎に実行する。なお、コントロールユニット64においては、常に、入力トルクTQ、ギヤ比を演算し、変速機の油温TMPを検知している。ステップ101では、変速判断時のロックアップデューティ比を記憶する。
【0025】ステップ102では、入力トルクTQから、入力トルクTQと基本デューティ比DTYiとの関係を定めたマップを用いて、基本デューティ比DTYiを算出する。ステップ103では、入力トルクTQ、油温TMP等から、入力トルクTQ、油温TMP等毎に準備されたマップを用いて、基本デューティ比DTYiの補正値diを算出する。ステップ104では、ロックアップデューティ比の第1デューティ比DTYMIDをDTYi+diとして、ロックアップデューティ比を第1デューティ比DTYMIDまで下げる。
【0026】ステップ105では、実変速が開始されたか(すなわち、ギヤ比が変化し始めたか)チェックする。そして、実変速が開始された場合はステップ108へ進み、実変速が開始されていない場合はステップ106へ進む。ステップ106では、変速判断時のロックアップデューティ比のオン時間割合が最大値(ロックアップ差圧を最大とした状態)であるかチェックする。ロックアップソレノイド58の作動状態をチェックして、誤学習を防止するためである。すなわち、変速判断時にロックアップデューティ比が最大値でないのに補正を行なうと、第1デューティ比DTYMIDを誤ったデューティ比に補正してしまう恐れがあるからである。そして、ロックアップデューティ比のオン時間割合が最大値であるときはステップ107へ進み、ロックアップデューティ比のオン時間割合が最大値でないときはステップ105へ戻る。
【0027】ステップ107では、ロックアップデューティ比を第1デューティ比DTYMIDで保持している(Ti)間、スリップ回転数ΔNiがNi(設定値)より大きくなったかチェックする。なお、Niはエンジンの空吹きを検出する基準値である。そして、スリップ回転数ΔNiがNiより大きくなったときはステップ117へ進み、スリップ回転数ΔNiがNiより大きくならなかったときはステップ105へ戻る。ステップ117では、補正値diにΔdi(設定値)を加えて補正値diの値を書き換え、ステップ105へ戻る。次回の変速において、第1デューティ比DTYMIDの比を大きくしてエンジンの空吹きを防止する。
【0028】ステップ108では、ロックアップデューティ比を第1デューティ比DTYMIDで保持した後の入力トルクTQ、変速種から、入力トルクTQおよび変速種と基本デューティ比DTYfとの関係を定めたマップを用いて、基本デューティ比DTYfを算出する。ステップ109では、入力トルクTQ、油温TMPから、入力トルクTQ、油温TMP毎に準備されたマップを用いて基本デューティ比DTYfの補正値dfを算出する。ステップ110では、ロックアップデューティ比の第2デューティ比DTYSTAをDTYf+dfとして、ロックアップデューティ比を第2デューティ比DTYSTAまで下げる。
【0029】ステップ111では、入力トルクTQ、変速種から、入力トルクTQ、変速種毎に準備されたマップを用いて変化割合を算出する。ステップ112では、ロックアップデューティ比を、第2デューティ比DTYSTAから所定変化割合θで減少させる。ステップ113では、ギヤ比が変速判断終了ギヤ比Gfに到達したかどうかで変速終了したかをチェックする。変速終了すると、ステップ114で、ロックアップ差圧を最大とした状態すなわち変速判断時のロックアップデューティ比が最大値であるかチェックする。ステップ106と同様に、ロックアップソレノイド58の作動状態をチェックして、誤学習を防止するためである。そして、ロックアップデューティ比が最大値であるときはステップ115へ進み、ロックアップデューティ比が最大値でないときは本制御を終了する。
【0030】ステップ115では、変速終了時のスリップ回転数ΔNfがNfhより大きいかどうかチェックする。そして、スリップ回転数ΔNfがNfhより大きいときはステップ118へ進み、スリップ回転数ΔNfがNfhより大きくないときはステップ116へ進む。ステップ118では、補正値dfにΔdfを加えてdfの値を書き換え、本制御を終了する。次回の変速におけるスリップ回転数ΔNfをNfhより小さくするためである。
【0031】ステップ116では、変速終了時に、スリップ回転数ΔNfがNflより小さいかどうかチェックする。そして、スリップ回転数ΔNfがNflより小さいときはステップ119へ進み、スリップ回転数ΔNfがNflより小さくないときは本制御を終了する。ステップ119では、補正値dfからΔdfを減じてdfの値を書き換え、本制御を終了する。次回の変速におけるスリップ回転数ΔNfをNflより大きくするためである。ここで、上記のステップ101〜107およびステップ117が、第1のロックアップデューティ比設定保持手段を構成し、ステップ108〜116、ステップ118および119が、第2のロックアップデューティ比制御手段を構成している。
【0032】第1の実施例は以上のように構成され、変速が判断されると、ロックアップデューティ比を第1デューティ比まで減少させるため、変速時間が短いような変速であっても実変速開始以降にロックアップクラッチをスリップ状態とすることが可能となる。更に、第1デューティ比は、前回変速時における変速判断から実変速開始までのスリップ回転差に応じて補正されるため、ロックアップクラッチが滑らない範囲で最低の油圧を確実に設定することができ、実変速の開始までロックアップクラッチがスリップ状態になるのを防止することができる。また、実変速が開始されると、第1デューティ比とは別に設定されている、前回の変速終了時のスリップ回転数に応じて補正される第2デューティ比からロックアップデューティ比を減少させているので、変速時間の短い変速や、変速用クラッチ等のばらつきや経時変化などによって変速時間が変わってしまうような場合でも安定的に変速終了時のスリップ回転数を目標スリップ回転数とすることができ、その結果、変速ショックの悪化を抑止することができるという効果がある。また、変速判断時のロックアップデューティ比が最大値でないときには、次回の変速のための第1デューティ比および第2デューティ比の補正、すなわち学習を禁止するので、誤学習を防止することができる。
【0033】次に、第2の実施例について説明する。本実施例が第1の実施例と異なる点は、第1の実施例では、コントロールユニット64により、変速終了時のスリップ回転数が目標スリップ回転数の上限値と下限値との間に入るように、ロックアップデューティ比の第2デューティ比の学習制御を行なっているのに対して、本実施例では、コントロールユニット64’(図1参照)により、変速終了時のスリップ回転数を目標スリップ回転数にするため、第2デューティ比は一定にして第2デューティ比から下げる変化割合θ’の制御を行なっている点である。
【0034】次に、第2の実施例におけるコントロールユニット64’による制御の流れを表わすフローチャートを図5および図6に示す。ステップ201〜205、ステップ206、207、217、およびステップ208までは、第1の実施例の図3におけるステップ101〜105、ステップ106、107、117、およびステップ108と同じである。
【0035】ステップ208で基本デューティ比DTYfを算出した後、ステップ209では、ロックアップデューティ比の第2デューティ比DTYSTAをDTYfとして、ロックアップデューティ比を第2デューティ比DTYSTAまで下げる。本実施例においては、第2デューティ比DTYSTAの値は補正されずに一定である。ステップ210では、保持時間Ti後の入力トルクTQ、変速種から、入力トルクTQ、変速種毎に準備されたマップを用いて初期変化割合θを算出する。
【0036】ステップ211では、保持時間Ti後の入力トルクTQ、油温TMPから初期変化割合θの補正値dθを算出する。ステップ212では、変化割合θ’をθ+dθとして、ロックアップデューティ比を、第2デューティ比DTYSTAから変化割合θ’で減少させる。ステップ213では、ギヤ比が変速判断終了ギヤ比Gfに到達したかどうかで変速終了したかをチェックする。変速終了すると、ステップ214で、変速判断時のロックアップデューティ比が最大値であるかチェックする。そして、ロックアップデューティ比が最大値であるときはステップ215へ進み、ロックアップデューティ比が最大値でないときは本制御を終了する。
【0037】ステップ215では、変速終了時のスリップ回転数ΔNfがNfhより大きいかどうかチェックする。そして、スリップ回転数ΔNfがNfhより大きいときはステップ218へ進み、スリップ回転数ΔNfがNfhより大きくないときはステップ216へ進む。ステップ218では、補正値dθからΔdθを減じてdθの値を書き換え、本制御を終了する。次回の変速におけるスリップ回転数ΔNfをNfhより小さくするためである。
【0038】ステップ216では、変速終了時に、スリップ回転数ΔNfがNflより小さいかどうかチェックする。そして、スリップ回転数ΔNfがNflより小さいときはステップ219へ進み、スリップ回転数ΔNfがNflより小さくないときは本制御を終了する。ステップ219では、補正値dθにΔdθを加えてdθの値を書き換え、本制御を終了する。次回の変速におけるスリップ回転数ΔNfをNflより大きくするためである。ここで、上記のステップ201〜207およびステップ217が、第1のロックアップデューティ比設定保持手段を構成し、ステップ208〜216、ステップ218および219が、第2のロックアップデューティ比制御手段を構成している。
【0039】第2の実施例は以上のように構成され、変速が判断されると、ロックアップデューティ比を第1デューティ比まで減少させるため、変速時間が短いような変速であっても実変速開始以降にロックアップクラッチをスリップ状態とすることが可能となる。更に、第1デューティ比は、前回変速時における変速判断から実変速開始までのスリップ回転差に応じて補正されるため、ロックアップクラッチが滑らない範囲で最低の油圧を設定することができ、実変速の開始までロックアップクラッチがスリップ状態になるのを防止することができる。また、実変速が開始されると、第1デューティ比とは別に設定されている第2デューティ比から、前回の変速終了時のスリップ回転数に応じて補正される変化割合でロックアップデューティ比を減少させているので、変速時間の短い変速や、変速用クラッチ等のばらつきや経時変化などによって変速時間が変わってしまうような場合でも安定的に変速終了時のスリップ回転数を目標スリップ回転数とすることができ、その結果、変速ショックの悪化を抑止することができるという効果がある。また、変速判断時のロックアップデューティ比が最大値でないときには、次回の変速のための第1デューティ比および変化割合θ’の補正、すなわち学習を禁止するので、誤学習を防止することができる。
【0040】
【発明の効果】請求項1記載の発明では、変速が判断されると、ロックアップデューティ比を第1デューティ比に設定するため、変速時間が短いような変速であっても実変速開始以降にロックアップクラッチをスリップ状態とすることが可能となる。更に、第1デューティ比は、制御油圧がすべらない範囲で最低の油圧となるため、実変速の開始までロックアップクラッチがスリップ状態になるのを防止することができる。また、実変速が開始されると、第1デューティ比とは別に設定されている第2デューティ比から所定変化割合で変速終了時のスリップ回転数が目標スリップ回転数となるようロックアップデューティ比を低下させているので、変速時間の短い変速や、変速用クラッチ等のばらつきや経時変化などによって変速時間が変わってしまうような場合でも安定的に変速終了時のスリップ回転数を目標スリップ回転数とすることができ、その結果、変速ショックの悪化を抑止することができるという効果がある。
【0041】請求項2記載の発明では、ロックアップデューティ比の第2デューティ比を前回の変速終了時のスリップ回転数と目標スリップ回転数との差に基づいて学習補正することにより、精度よく変速終了時のスリップ回転数を目標スリップ回転数に近づけることができる。
【0042】請求項3記載の発明では、第2デューティ比から減少させるロックアップデューティ比の変化割合を前回の変速終了時のスリップ回転数と目標スリップ回転数との差に基づいて学習補正することにより、精度よく変速終了時のスリップ回転数を目標スリップ回転数に近づけることができる。
【0043】請求項4記載の発明では、実変速が開始されるまでの間に、ロックアップクラッチがすべっている状態、すなわちエンジンの空吹き状態を検出した場合には、第1デューティ比を補正するので、次回の変速時におけるエンジンの空吹きやショックを低減することができる。
【0044】請求項5記載の発明では、請求項2、請求項3または請求項4の発明の効果に加え、変速判断時のロックアップデューティ比が最大値でない場合には、ロックアップデューティ比の第1デューティ比、第2デューティ比または変化割合の補正、すなわち学習を禁止するので、誤学習による変速時におけるエンジンの空吹きやショックを防止することができる。




 

 


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