米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 機械工学 -> ジヤトコ・トランステクノロジー株式会社

発明の名称 ベルト式無段変速機の制御装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−324009(P2001−324009A)
公開日 平成13年11月22日(2001.11.22)
出願番号 特願2000−146151(P2000−146151)
出願日 平成12年5月18日(2000.5.18)
代理人 【識別番号】100105153
【弁理士】
【氏名又は名称】朝倉 悟 (外1名)
【テーマコード(参考)】
3J552
【Fターム(参考)】
3J552 MA07 MA12 NA01 NB01 PA20 QA24A QA30C QA33C QA34C QB07 RB14 SA36 SA52 SA59 TB02 UA10 VA32Z VA47W VA50W VA53W VA74W VA76W VB01W VB04W VC01W VC03W VC04W 
発明者 加藤 芳章
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 エンジンにより常時駆動するメインポンプと、電動モータにより駆動するアシストポンプと、アシストポンプ吐出油路上に設けられ、油の逆流を防止するチェックバルブと、アキュムレータ油路上に設けられ、前記2つのオイルポンプの脈動を吸収するアキュムレータと、ライン圧吐出油路上に設けられ吐出圧が設定値以上になると油圧をリリーフするリリーフバルブと、を備えた油圧供給源であるオイルポンプユニットと、該オイルポンプユニットにより発生するライン圧から制御油圧を発生するコントロールバルブユニットと、該コントロールバルブユニットからの制御油圧により変速比が制御されるベルト式無段変速機ユニットと、前記オイルポンプユニットと前記コントロールバルブユニットに制御信号を出力する変速機コントロールユニットと、を備えたベルト式無段変速機の制御装置において、前記変速機コントロールユニットに、急速な油圧変動の発生を判断する急変圧判断手段を設け、該急変圧判断手段により急速な油圧変動が発生したと判断したときには、前記アシストポンプを駆動させ、前記急変圧判断手段により急速な油圧変動が発生していないと判断したときには、前記アシストポンプを駆動させないアシストポンプ駆動可否判段手段を備えことを特徴とするベルト式無段変速機の制御装置。
【請求項2】 請求項1に記載のベルト式無段変速機の制御装置において、前記急変圧判断手段には、エンジン回転数がエンジン回転数の所定値より大きいかどうかを判断するエンジン回転数判断手段と、スロットル開度の開度変化率がスロットル開度変化率の所定値より大きいかどうかを判断するスロットル開度変化率判断手段と、変速比の単位時間の変化率の絶対値が変速比変化率の所定値より大きいかどうかを判断する変速比変化率判断手段と、車速の単位時間の変化率の絶対値が車速変化率の所定値より大きいかどうかを判断する車速変化率判断手段と、を備え、前記スロットル開度変化率判断手段、前記変速比変化率判断手段、前記車速変化率判断手段のうち、少なくとも1つの判断手段により急変圧発生と判断されたときはアシストポンプ駆動可否判断手段においてアシストポンプを駆動することを特徴とするベルト式無段変速機の制御装置。
【請求項3】 請求項2に記載のベルト式無段変速機の制御装置において、前記エンジン回転数の所定値と前記スロットル開度変化率の所定値と前記変速比変化率の所定値と前記車速変化率の所定値は、油温に基づいて設定されることを特徴とするベルト式無段変速機の制御装置。
【請求項4】 請求項1ないし3に記載のベルト式無段変速機の制御装置において、前記アシストポンプ駆動可否判断手段により前記アシストポンプを駆動後、前記急変圧判断手段において急速な油圧変動が発生していないと判断した後所定時間は、前記アシストポンプを駆動することを特徴とするベルト式無段変速機の制御装置。
【請求項5】 請求項1ないし4に記載のベルト式無段変速機の制御装置において、前記アキュムレータ油路上にアキュムレータ内の油圧を維持するパイロットチェックバルブを設けると共に、前記オイルポンプユニット内に急速な油圧変動により作動する急変圧信号バルブを設け、前記急変圧判断手段により急変圧発生と判断したとき、アシストポンプの作動の必要性を判断する作動必要性判断手段と、前記アシストポンプの応答遅れしない限界時間内でのアシストポンプの吐出圧が前記変速機コントロールユニットからのライン圧指令値より大きいかどうかを比較し、前記ライン圧指令値が前記アシストポンプ吐出圧より大きいときには、前記急変圧信号バルブを作動する急変圧信号バルブ駆動可否判断手段と、を備えたことを特徴とするベルト式無段変速機の制御装置。
【請求項6】 請求項5に記載のベルト式無段変速機の制御装置において、前記アシストポンプの応答遅れしない限界時間内でのアシストポンプの吐出圧を油温に基づいて設定することを特徴とするベルト式無段変速機の制御装置。
【請求項7】 請求項5または6に記載のベルト式無段変速機の制御装置において、前記急変圧信号バルブ駆動可否判断手段により前記アキュムレータ内に畜圧された油圧が放出されたときは、前記アシストポンプ駆動可否判断手段において前記アシストポンプを駆動しないと判断されたとしても前記アシストポンプを作動することで前記アキュムレータへの畜圧を行うことを特徴とするベルト式無段変速機の制御装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ベルト式無段変速機の油圧制御装置であって、特に、油圧供給源であるオイルポンプを2台備えた油圧制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動変速機の油圧制御においては、油圧を供給するためのポンプが備えられている。このポンプは、エンジンにより駆動され、変速機内へ制御及び潤滑用油圧を供給している。しかしながら、このようなポンプ一台で全ての状態をまかなう場合、ポンプの最小吐出量は、最大必要量以上でなければならないため、通常時は必要以上の吐出量となることが多く、ロスが大きい。よって、これを解決する手段として、例えば特開昭57−56690号公報に記載の技術が知られている。この技術は、2台のポンプを使用するもので、メインポンプを運転して流体の供給を行い、流量が不足した場合に、アシストポンプを並列運転して流量不足を補うことで、無駄な吐出量を抑えるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の従来技術にあっては、単に不足流量をアシストポンプで供給するため、流量不足の応答遅れが生じてしまう。この応答遅れは、例えばベルト式無段変速機に使用した場合、プーリによるベルト抑え不十分となり、変速に多大な影響を与えてしまうという問題があった。
【0004】本発明は、上述のような問題点に着目してなされたもので、ベルト式無段変速機の油圧制御装置において、油圧の流量不足を補う為のアシストポンプから供給される油の流量を応答遅れすることなく供給することのできる自動変速機の油圧制御装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明では、エンジンにより常時駆動するメインポンプと、電動モータにより駆動するアシストポンプと、アシストポンプ吐出油路上に設けられ、油の逆流を防止するチェックバルブと、アキュムレータ油路上に設けられ、前記2つのオイルポンプの脈動を吸収するアキュムレータと、ライン圧吐出油路上に設けられ吐出圧が設定値以上になると油圧をリリーフするリリーフバルブと、を備えた油圧供給源であるオイルポンプユニットと、該オイルポンプユニットにより発生するライン圧から制御油圧を発生するコントロールバルブユニットと、該コントロールバルブユニットからの制御油圧により変速比が制御されるベルト式無段変速機ユニットと、前記オイルポンプユニットと前記コントロールバルブユニットに制御信号を出力する変速機コントロールユニットと、を備えたベルト式無段変速機の制御装置において、前記変速機コントロールユニットに、急速な油圧変動の発生を判断する急変圧判断手段を設け、該急変圧判断手段により急速な油圧変動が発生したと判断したときには、前記アシストポンプを駆動させ、前記急変圧判断手段により急速な油圧変動が発生していないと判断したときには、前記アシストポンプを駆動させないアシストポンプ駆動可否判段手段を備えことを特徴とする。
【0006】請求項2記載の発明では、請求項1に記載のベルト式無段変速機の制御装置において、前記急変圧判断手段には、エンジン回転数がエンジン回転数の所定値より大きいかどうかを判断するエンジン回転数判断手段と、スロットル開度の開度変化率がスロットル開度変化率の所定値より大きいかどうかを判断するスロットル開度変化率判断手段と、変速比の単位時間の変化率の絶対値が変速比変化率の所定値より大きいかどうかを判断する変速比変化率判断手段と、車速の単位時間の変化率の絶対値が車速変化率の所定値より大きいかどうかを判断する車速変化率判断手段と、を備え、前記スロットル開度変化率判断手段、前記変速比変化率判断手段、前記車速変化率判断手段のうち、少なくとも1つの判断手段により急変圧発生と判断されたときはアシストポンプ駆動可否判断手段においてアシストポンプを駆動することを特徴とする。
【0007】請求項3に記載の発明では、請求項2に記載のベルト式無段変速機の制御装置において、前記エンジン回転数の所定値と前記スロットル開度変化率の所定値と前記変速比変化率の所定値と前記車速変化率の所定値は、油温に基づいて設定されることを特徴とする。
【0008】請求項4に記載の発明では、請求項1ないし3に記載のベルト式無段変速機の制御装置において、前記アシストポンプ駆動可否判断手段により前記アシストポンプを駆動後、前記急変圧判断手段において急速な油圧変動が発生していないと判断した後所定時間は、前記アシストポンプを駆動することを特徴とする。
【0009】請求項5に記載の発明では、請求項1ないし4に記載のベルト式無段変速機の制御装置において、前記アキュムレータ油路上にアキュムレータ内の油圧を維持するパイロットチェックバルブを設けると共に、前記オイルポンプユニット内に急速な油圧変動により作動する急変圧信号バルブを設け、前記急変圧判断手段により急変圧発生と判断したとき、アシストポンプの作動の必要性を判断する作動必要性判断手段と、前記アシストポンプの応答遅れしない限界時間内でのアシストポンプの吐出圧が前記変速機コントロールユニットからのライン圧指令値より大きいかどうかを比較し、前記ライン圧指令値が前記アシストポンプ吐出圧より大きいときには、前記急変圧信号バルブを作動する急変圧信号バルブ駆動可否判断手段と、を備えたことを特徴とする。
【0010】請求項6に記載の発明では、請求項5に記載のベルト式無段変速機の制御装置において、前記アシストポンプの応答遅れしない限界時間内でのアシストポンプの吐出圧を油温に基づいて設定することを特徴とする。
【0011】請求項7記載の発明では、請求項5または6に記載のベルト式無段変速機の制御装置において、前記急変圧信号バルブ駆動可否判断手段により前記アキュムレータ内に畜圧された油圧が放出されたときは、前記アシストポンプ駆動可否判断手段において前記アシストポンプを駆動しないと判断されたとしても前記アシストポンプを作動することで前記アキュムレータへの畜圧を行うことを特徴とする。
【0012】
【発明の作用及び効果】請求項1記載のベルト式無段変速機の制御装置においては、油圧供給源であるオイルポンプユニットに、エンジンにより常時駆動するメインポンプと、電動モータにより駆動するアシストポンプと、アシストポンプ吐出油路上に設けられ、油の逆流を防止するチェックバルブと、アキュムレータ油路上に設けられ、2つのオイルポンプの脈動を吸収するアキュムレータと、ライン圧吐出油路上に設けられ吐出圧が設定値以上になると油圧をリリーフするリリーフバルブと、を備えている。そして、このオイルポンプユニットにより発生するライン圧から制御油圧を発生するコントロールバルブユニットと、このコントロールバルブユニットからの制御油圧により変速比が制御されるベルト式無段変速機ユニットと、オイルポンプユニットとコントロールバルブユニットに制御信号を出力する変速機コントロールユニットと、が備えられている。
【0013】このとき、変速機コントロールユニットに、急変圧判断手段において、急速な油圧変動の発生が判断される。そして、アシストポンプ駆動可否判断手段において、急変圧判断手段により急速な油圧変動が発生すると判断したときには、アシストポンプが駆動され、急変圧判断手段により急速な油圧変動が発生しないと判断したときには、アシストポンプが駆動されないこととされている。
【0014】よって、急変圧判断手段により急激な変圧の発生が予測されることで、メインポンプの吐出量の不足分を、いち早くアシストポンプの駆動により補うことで十分な油圧を供給することができる。
【0015】請求項2に記載のベルト式無段変速機の制御装置においては、急変圧判断手段に、エンジン回転数がエンジン回転数の所定値より大きいかどうかを判断するエンジン回転数判断手段と、スロットル開度の開度変化率がスロットル開度変化率の所定値より大きいかどうかを判断するスロットル開度変化率判断手段と、変速比の単位時間の変化率の絶対値が変速比変化率の所定値より大きいかどうかを判断する変速比変化率判断手段と、車速の単位時間の変化率の絶対値が車速変化率の所定値より大きいかどうかを判断する車速変化率判断手段と、が備えられている。そして、スロットル開度変化率判断手段、変速比変化率判断手段、車速変化率判断手段のうち、少なくとも1つの判断手段により急変圧発生と判断されたときはアシストポンプ駆動可否判断手段によりアシストポンプが駆動される。
【0016】すなわち、エンジン回転数が大きいときには、エンジンにより駆動されるメインポンプの吐出量が大きい。よって、急変圧による吐出量不足は発生しにくいが、エンジン回転数が小さく、変速が頻繁に行われる場合は、急変速要求がなされる。このとき、スロットル開度の変化率や、変速比の変化率、車速の変化率を判断することにより正確に急変圧を予測することが可能となり、これによりメインポンプの不足分をアシストポンプにより補うことが可能となる。よって、応答遅れすることなく、十分な吐出量を供給することで、安定した変速を行うことができると共に、メインポンプの吐出容量を小さくすることで、無駄な吐出量を低減する個ができる。
【0017】請求項3に記載のベルト式無段変速機の制御装置においては、エンジン回転数の所定値とスロットル開度変化率の所定値と変速比変化率の所定値と車速変化率の所定値が、油温に基づいて設定されている。すなわち、油温により油の特性が異なることにより、ベルト式無段変速機のプーリの容積変化のタイミングがずれてしまう。よって、油温によりそれぞれの所定値を設定することでよりよい制御タイミングを得ることができる。
【0018】請求項4に記載のベルト式無段変速機の制御装置においては、アシストポンプ駆動可否判断手段によりアシストポンプが駆動した後、再度急変圧判断手段において急速な油圧変動が発生していないと判断したとしても、所定時間は、アシストポンプが駆動される。すなわち、制御系が定常圧に戻ったとしても、潤滑系が十分であるとは限らない。よって、所定時間アシストポンプを駆動することにより、潤滑系にも十分な油を供給することができる。
【0019】請求項5に記載のベルト式無段変速機の制御装置においては、アキュムレータ油路上にアキュムレータ内の油圧を維持するパイロットチェックバルブが設けられると共に、オイルポンプユニット内に急速な油圧変動により作動する急変圧信号バルブが設けられている。このとき、作動必要性判断手段において、急変圧判断手段により急変圧発生と判断したとき、アシストポンプの作動の必要性が判断される。そして、アシストポンプの作動が必要と判断されると、急変圧信号バルブ駆動可否判断手段において、アシストポンプの応答遅れしない限界時間内でのアシストポンプの吐出圧が変速機コントロールユニットからのライン圧指令値より大きいかどうかが比較され、ライン圧指令値がアシストポンプ吐出圧より大きいときには、急変圧信号バルブが作動されることで、パイロットチェックバルブが開放され、アキュムレータ内に畜圧された油圧がライン圧として出力される。
【0020】すなわち、アシストポンプの作動が必要と判断されたときに必要とされる吐出圧が、油温等の関係から応答遅れしない為の限界時間ないで不足する場合がある。このとき、アキュムレータ内に畜圧された油圧を放出することで、応答遅れを防止することができる。よって、より良い制御タイミングで制御することができる。
【0021】請求項6に記載のベルト式無段変速機の制御装置においては、アシストポンプの応答遅れしない限界時間内でのアシストポンプの吐出圧が油温に基づいて設定されている。
【0022】よって、油温の違いによる油の特性変化を考慮することで、より安定した制御を行うことができる。
【0023】請求項7に記載のベルト式無段変速機の制御装置においては、急変圧信号バルブ駆動可否判断手段によりアキュムレータ内に畜圧された油圧が放出されたときは、アシストポンプ駆動可否判断手段においてアシストポンプを駆動しないと判断しても、アシストポンプが作動されることでアキュムレータへの畜圧が行われる。
【0024】よって、アキュムレータ内に畜圧された圧力を急変圧時に使ったとしても、すぐに畜圧することが可能となり、再度応答遅れにより吐出圧が不足したとしても、応答遅れすることなくライン圧に供給することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。図1は実施の形態におけるベルト式無段変速機3(以下CVTと記載する)を備えた自動変速機の制御系を表す図である。
【0026】1はトルクコンバータ、2はロックアップクラッチ、3はCVT、4はプライマリ回転数センサ、5はセカンダリ回転数センサ、6は油圧コントロールバルブユニット、7はライン圧ソレノイド、8はオイルポンプユニット、9はCVTコントロールユニット、10はアクセル開度センサである。
【0027】エンジン出力軸には回転伝達機構としてトルクコンバータ1が連結されるとともに、エンジンとCVT3を直結するロックアップクラッチ2が備えられている。トルクコンバータ1の出力側は変速機入力軸12と連結されており、この入力軸12の端部にはCVT3のプライマリプーリが設けられている。
【0028】CVT3は、上記プライマリプーリとセカンダリプーリと、プライマリプーリの回転力をセカンダリプーリに伝達するベルト34等からなっている。プライマリプーリは、入力軸12と一体に回転する固定円錐板31と、固定円錐板31に対向配置されてV字状プーリ溝を形成すると共にプライマリプーリシリンダ室33に作用する油圧によって入力軸12の軸方向に移動可能である可動円錐板32からなっている。セカンダリプーリは、従動軸38上に設けられている。セカンダリプーリは、従動軸38と一体に回転する固定円錐板35と、固定円錐板35に対向配置されてV字状プーリ溝を形成すると共にセカンダリプーリシリンダ室37に作用する油圧によって従動軸38の軸方向に移動可能である可動円錐板36とからなっている。
【0029】従動軸38には駆動ギアが固着されており、この駆動ギアはアイドラ軸に設けられたピニオン、ファイナルギア、差動装置を介して図示しない車輪に至るドライブシャフトを駆動する。
【0030】上記のようなCVT3にエンジン出力軸から入力された回転力は、トルクコンバータ1及び入力軸12を介してCVT13に伝達される。入力軸12の回転力はプライマリプーリ,ベルト34,セカンダリプーリ,従動軸38,駆動ギア,アイドラギア,アイドラ軸,ピニオン,及びファイナルギアを介して差動装置に伝達される。
【0031】上記のような動力伝達の際に、プライマリプーリの可動円錐板32及びセカンダリプーリの可動円錐板36を軸方向に移動させてベルト34との接触位置半径を変えることにより、プライマリプーリとセカンダリプーリとの間の回転比つまり変速比を変えることができる。このようなプライマリプーリとセカンダリプーリのV字状のプーリ溝の幅を変化させる制御は、CVTコントロールユニット9を介してプライマリプーリシリンダ室33またはセカンダリプーリシリンダ室37への油圧制御により行われる。
【0032】CVTコントロールユニット9には、スロットル開度センサ10からのスロットル開度TH、油温センサからの変速機内油温T、プライマリ回転数センサ4からのプライマリ回転数Npri、セカンダリ回転数センサ5からのセカンダリ回転数Nsec等が入力される。この入力信号を元に制御信号を演算し、ライン圧ソレノイド7へライン圧制御信号を出力すると共に、油圧コントロールバルブユニット6へ制御信号を出力する。また、油圧コントロールバルブユニット6へ油圧を供給するオイルポンプユニット8へオイルポンプユニット制御信号を出力する。
【0033】油圧コントロールバルブユニット6へは、アクセル開度や変速比、入力軸回転数(ピトー圧)、プライマリ油圧等が入力され、プライマリプーリシリンダ室33とセカンダリプーリシリンダ室37へ制御圧を供給することで変速制御を行う。
【0034】次に、本発明を適用したオイルポンプユニット8について説明する。
(実施の形態1)図2は、実施の形態1のオイルポンプユニット8の構成を表す概念図である。まず構成を説明すると、83はエンジンにより駆動されるメインポンプ、82は電動モータ81により駆動されるアシストポンプ、84はアシストポンプ82の吐出油路上に設けられたチェックバルブ、86は油圧を畜圧するアキュムレータ、87はアシストポンプ82の吐出圧が設定値以上になると油圧をリリーフするリリーフバルブである。
【0035】メインポンプ83の固有吐出量は、アイドリング状態で十分な油量が確保できるよう設定されている。また、アシストポンプ82の固有吐出量は、コースト急ブレーキ時や急発進時において油量が最も必要となるエンジン回転数1000〜1200rpm状態で、メインポンプ83とアシストポンプ82の吐出量の和が必要な油量を充分満足できるよう設定され、さらに、吐出量が最も必要な条件でアシストポンプ82を駆動する電動モータ81の消費電力が数百ワット以下となるよう設定されている。
【0036】具体的には、例えば、アシストポンプ82の常用使用エンジン回転数を1000〜1500rpmとし、アシストポンプ82の固有吐出量をメインポンプ83の固有吐出量の15〜60%に設定する。
【0037】メインポンプ83は常時エンジンで駆動されているため、従来設けられていたフローコントロールバルブを廃止し、アシストポンプ82の吐出油路にのみチェックバルブ84を設けることで、メインポンプ83吐出油路の通路抵抗を低減し、低温時のポンプロスを低減することができるよう構成されている。
【0038】図3は実施の形態1のオイルポンプ8の制御を表すフローチャートである。
【0039】ステップ1において、スロットル開度TH、変速比の時間変化率IP、車速Vによる負荷の流量必要条件発生確認フラグIFLG、カウンタN、スロットル開度の所定値TH0、変速比の所定値IP0、車速の所定値V0を初期化する。
【0040】ステップ2において、油温Tを読み込む。
【0041】ステップ3において、エンジン回転数の所定値NE0、スロットル開度の開度変化率の所定値DELTH、変速比の時間変化率の絶対値の所定値DELIP、車速の時間変化率の絶対値の所定値DELVを設定する。
【0042】ステップ4において、現時刻のエンジン回転数NE、現時刻のスロットル開度TH1、現時刻の変速比(プーリ比)IP1、現時刻の車速V1を読み込む。
【0043】ステップ501において、現時刻のエンジン回転数NEがエンジン回転数の所定値NE0よりも大きいかどうかを判定し、NE>NE0の時は、ステップ508へ進み、NE≦NE0の時は、ステップ502へ進む。
【0044】ステップ502において、現時刻のスロットル開度TH1からスロットル開度の所定値TH0を引いた値が、スロットル開度の開度変化率の所定値DELTHよりも大きいかどうかを判定し、TH1−TH0>DELTHの時は、ステップ506へ進み、TH1−TH0≦DELTHの時はステップ503へ進む(特許請求の範囲の急変圧判断手段に相当)。
【0045】ステップ503において、現時刻の変速比IP1から変速比の所定値IPを引いた値の絶対値が、変速比の時間変化率の絶対値の所定値DELIPよりも大きいかどうかを判定し、|IP1−IP0|>DELIPの時は、ステップ506へ進み、|IP1−IP0|≦DELIPの時は、ステップ504へ進む(特許請求の範囲の急変圧判断手段に相当)。
【0046】ステップ504において、現時刻の車速V1から車速の所定値V0を引いた値の絶対値が、車速の時間変化率の絶対値の所定値DELVよりも大きいかどうかを判定し、|V1−V0|>DELVの時は、ステップ506へ進み、|V1−V0|≦DELVの時は、ステップ505へ進む(特許請求の範囲の急変圧判断手段に相当)。
【0047】ステップ505において、TH,IP,Vによる負荷の流量必要条件発生確認フラグIFLGが0よりも大きいかどうかが判定され、IFLG>0の時はステップ507へ進み、IFLG≦0の時は、ステップ601へ進む。
【0048】ステップ506において、TH,IP,Vによる負荷の流量必要条件発生確認フラグIFLGを1に設定する。
【0049】ステップ507において、カウンタNをN0に設定する。
【0050】ステップ601において、カウンタNが0よりも大きいかどうかが判定され、N>0の時は、ステップ602へ進み、N≦0の時は、ステップ604へ進む(特許請求の範囲のアシストポンプ駆動可否判断手段に相当)。
【0051】ステップ602において、アシストポンプ82をONにする。
【0052】ステップ603において、カウンタNをN−1に設定する。
【0053】ステップ604において、アシストポンプ82をOFFにする。
【0054】ステップ7において、スロットル開度TH、変速比の時間変化率IP、車速Vによる負荷の流量必要条件発生確認フラグIFLG=0、スロットル開度の所定値TH0=TH1、変速比の所定値IP0=IP1、車速の所定値V0=V1に設定後、ステップ2へ進む。
【0055】すなわち、スロットル開度TH、変速比の時間変化率IP、車速Vによる負荷の流量必要条件発生確認フラグIFLG、カウンタN、スロットル開度の所定値TH0、変速比の所定値IP0、車速の所定値V0を初期化し、油温Tを読み込む。この油温Tに基づいて、DELTH,DELV,DELIP,NE0をマップに基づいて設定する。これらのマップを図4〜7に示す。図4はスロットル開度の開度変化率の所定値DELTHと油温Tの関係、図5は車速の時間変化率の絶対値の所定値DELVと油温Tの関係、図6は変速比の時間変化率の絶対値の所定値DELIPと油温Tの関係、図7はエンジン回転数の所定値NE0と油温の関係をそれぞれ表す。
【0056】次に、現時刻のエンジン回転数NE、現時刻のスロットル開度TH1、現時刻の変速比(プーリ比)IP1、現時刻の車速V1を読み込み、現時刻のエンジン回転数NEがエンジン回転数の所定値NE0よりも大きいかどうかを判定する。これは、エンジン回転数NEが高ければ、メインポンプ83の吐出量がある程度確保されるため、アシストポンプ82を駆動するかどうかの判断基準であるカウンタNを0とするためである。
【0057】エンジン回転数NEがエンジン回転数の所定値NE0以下の時は、現時刻のスロットル開度TH1からスロットル開度の所定値TH0を引いた値が、スロットル開度の開度変化率の所定値DELTHよりも大きいかどうかを判定する。すなわち、現時刻のスロットル開度TH1とスロットル開度の所定値TH0との差が大きければ、急加速要求がなされており、それに伴って急変速する必要があり、これにより急激なプーリ油圧の流量の増加が必要になる。よって、このときは、スロットル開度THによる負荷の流量必要条件発生確認フラグIFLGを1に設定するためである。
【0058】次に、スロットル開度の開度変化率が所定値DELTH以下の場合、現時刻の変速比IP1から変速比の所定値IPを引いた値の絶対値が、変速比の時間変化率の絶対値の所定値DELIPよりも大きいかどうかを判定する。すなわち、現時刻の変速比IP1と変速比の所定値IP0の差が変速比の時間変化率の絶対値の所定値DELIPよりも大きいときは、短時間での変速比の変化が発生しているため、それに伴って急激なプーリ油圧の流量の増加が必要になる。よって、このときは、変速比IPによる負荷の流量必要条件発生確認フラグIFLGを1に設定するためである。
【0059】次に、現時刻の車速V1から車速の所定値V0を引いた値の絶対値が、車速の時間変化率の絶対値の所定値DELVよりも大きいかどうかを判定する。すなわち、現時刻の車速V1と車速の所定値V0の差が変速比の時間変化率の絶対値の所定値DELVよりも大きいときは、短時間での車速の変化が発生しているため、それに伴って急激なプーリ油圧の流量の増加が必要になる。よって、このときは、車速Vによる負荷の流量必要条件発生確認フラグIFLGを1に設定するためである。
【0060】次に、TH,IP,Vによる負荷の流量必要条件発生確認フラグIFLGが0よりも大きいかどうかを判定する。すなわち、上記条件によりフラグがたっていれば、負荷に対応した油圧の流量が必要と判断するためのカウンタNを所定値N0に設定するためである。
【0061】次に、カウンタNが0よりも大きいかどうかを判定する。N>0、つまりカウンタNに所定値が設定されている時は、負荷に対応した油圧の流量が必要と判断され、アシストポンプ82をONにする。そして、カウンタNから1を引く。カウンタNが0になると、アシストポンプをOFFする。このとき、アシストポンプ82がONとなった後、アシストポンプ82の駆動は所定時間維持される。これは、制御系が定常圧になったとしても潤滑系が十分に足りているとは限らないため、所定時間駆動することで潤滑系にも十分な供給を行うものである。
【0062】次に、TH、IP、Vによる負荷の流量必要条件発生確認フラグIFLGを0とし、スロットル開度の所定値TH0を現時刻のスロットル開度TH1とし、変速比の所定値IP0を現時刻のスロットル開度IP1とし、車速の所定値V0を現時刻の車速V1として、この制御を繰り返す。
【0063】以上説明したように、本実施の形態1のベルト式無段変速機の制御装置においては、ステップ501において、エンジン回転数NEがエンジン回転数の所定値NE0より大きいかどうかを判断し、ステップ502において、スロットル開度の開度変化率TH1−TH0がスロットル開度変化率の所定値DELTHより大きいかどうかを判断し、ステップ503において、変速比の単位時間の変化率の絶対値|IP1−IP0|が変速比変化率の所定値DELIPより大きいかどうかを判断し、ステップ504において車速の単位時間の変化率の絶対値|V1−V0|が車速変化率の所定値DELVより大きいかどうかを判断し、ステップ502〜ステップ503のうち、少なくとも1つのステップにより急変圧発生と判断されたときはステップ6によりアシストポンプが駆動される。
【0064】すなわち、エンジン回転数が大きいときには、エンジンにより駆動されるメインポンプの吐出量が大きい。よって、急変圧による吐出量不足は発生しにくいが、エンジン回転数が小さく、変速が頻繁に行われる場合は、急変速要求がなされる。このとき、スロットル開度の変化率DELTHや、変速比の変化率DELIP、車速の変化率DELVから、急変圧が発生するかどうかを判断することにより正確に急変圧を予測することが可能となり、これによりメインポンプ83の不足分をアシストポンプ82により補うことが可能となる。よって、応答遅れすることなく、十分な吐出量を供給することで、安定した変速を行うことができると共に、メインポンプ83の吐出容量を小さくすることで、無駄な吐出量を低減することができる。
【0065】また、エンジン回転数の所定値NE0とスロットル開度変化率の所定値DELTHと変速比変化率の所定値DELIPと車速変化率の所定値DELVが、油温Tに基づいて設定されていることで、油温Tにより油の特性が異なることにより、ベルト式無段変速機のプーリの容積変化のタイミングがずれてしまうといったことがなく、油温Tによりそれぞれの所定値を設定することでよりよい制御タイミングを得ることができる。
【0066】また、ステップ6において、アシストポンプ82が駆動した後、再度ステップ5において急速な油圧変動が発生していないと判断したとしても、所定時間は、アシストポンプ82が駆動される。これは、制御系が定常圧に戻ったとしても、潤滑系が十分であるとは限らないためであり、所定時間アシストポンプ82を駆動することにより、潤滑系にも十分な油を供給することができる。
【0067】(実施の形態2)図8は本発明の実施の形態2のオイルポンプユニット8の構成を表す概念図である。基本的構成は実施の形態1と同様のため、異なる点についてのみ詳述する。
【0068】85はアキュムレータ86内に油圧を畜圧するパイロットチェックバルブであり、アキュムレータ油路c上に設けられている。88は急変圧信号バルブである。この急変圧信号バルブ88はパイロットチェックバルブ85に油圧信号を供給することで、アキュムレータ86内に畜圧された油圧をライン圧吐出油路dに供給できるよう構成されている。
【0069】図9は実施の形態2のオイルポンプ8の制御を表すフローチャートである。
【0070】ステップ1において、スロットル開度TH、変速比の時間変化率IP、車速Vによる負荷の流量必要条件発生確認フラグIFLG、ライン圧指令値との比較確認フラグJFLG、現JFLGの1つ手前のフラグであるJFLG0、アシストポンプONの必要性をカウントするカウンタN、アキュムレータに畜圧された油圧を放出する必要性をカウントするカウンタM、スロットル開度の所定値TH0、変速比の所定値IP0、車速の所定値V0畜圧が必要と判断された場合のフラグIE、を初期化する。
【0071】ステップ2において、油温Tを読み込む。
【0072】ステップ3において、エンジン回転数の所定値NE0、スロットル開度の開度変化率の所定値DELTH、変速比の時間変化率の絶対値の所定値DELIP、車速の時間変化率の絶対値の所定値DELV、応答遅れしない限界時間内でのアシストポンプ圧PTHを設定する。
【0073】ステップ4において、現時刻のエンジン回転数NE、現時刻のスロットル開度TH1、現時刻の変速比(プーリ比)IP1、現時刻の車速V1を読み込む。
【0074】ステップ501において、現時刻のエンジン回転数NEがエンジン回転数の所定値NE0よりも大きいかどうかを判定し、NE>NE0の時は、Aへ進み、NE≦NE0の時は、ステップ502へ進む。
【0075】ステップ502において、現時刻のスロットル開度TH1からスロットル開度の所定値TH0を引いた値が、スロットル開度の開度変化率の所定値DELTHよりも大きいかどうかを判定し、TH1−TH0>DELTHの時は、Aへ進み、TH1−TH0≦DELTHの時はステップ503へ進む(特許請求の範囲の急変圧判断手段に相当)。
【0076】ステップ503において、現時刻の変速比IP1から変速比の所定値IPを引いた値の絶対値が、変速比の時間変化率の絶対値の所定値DELIPよりも大きいかどうかを判定し、|IP1−IP0|>DELIPの時は、Aへ進み、|IP1−IP0|≦DELIPの時は、ステップ504へ進む(特許請求の範囲の急変圧判断手段に相当)。
【0077】ステップ504において、現時刻の車速V1から車速の所定値V0を引いた値の絶対値が、車速の時間変化率の絶対値の所定値DELVよりも大きいかどうかを判定し、|V1−V0|>DELVの時は、Aへ進み、|V1−V0|≦DELVの時は、ステップ505へ進む(特許請求の範囲の急変圧判断手段に相当)。
【0078】ここで、図10にAのフローチャートを示す。Aのフローチャートについて説明する。ステップ51において、TH、IP、Vによる負荷の流量必要条件発生確認フラグIFLGと、ライン圧指令値との比較確認フラグJFLGを1に設定する。
【0079】ステップ52において、ライン圧指令値との比較確認フラグJFLGが現JFLGの1つ手前のフラグJFLG0より大きいかどうかが判定され、大きいときはステップ53へ進み、小さいときはステップ505へ進む(特許請求の範囲の作動必要性判断手段に相当)。
【0080】ステップ53において、応答遅れしない限界時間内でのアシストポンプ圧PTHが読み込まれる。
【0081】ステップ54において、ライン圧指令値PCが応答遅れしない限界時間内でのアシストポンプ圧PTHより小さいかどうかが判定され、小さいときはステップ505へ進み、大きいときはステップ55に進む(特許請求の範囲の急変圧信号バルブ駆動可否判断手段に相当)。
【0082】ステップ55において、畜圧が必要と判断された場合のフラグIEが1に設定され、カウンタMが所定値M0に設定される。
【0083】ステップ56において、急変圧信号バルブ88に信号を出力する。
【0084】ステップ505において、TH,IP,Vによる負荷の流量必要条件発生確認フラグIFLGが0よりも大きいかどうかが判定され、IFLG>0の時はステップ507へ進み、IFLG≦0の時は、ステップ601へ進む。
【0085】ステップ507において、カウンタNをN0に設定する。
【0086】ステップ601において、カウンタNが0よりも大きいかどうかが判定され、N>0の時はステップ602へ進み、N≦0の時はBへ進む。
【0087】ステップ602において、アシストポンプ82をONにする。
【0088】ステップ603において、カウンタNをN−1に設定する。
【0089】ここで、図11にBのフローチャートを示す。Bのフローチャートについて説明する。ステップ61において、畜圧が必要と判断された場合のフラグIEが1かどうかが判定され、IE≠1のときはステップ62へ進み、IE=1のときはステップ63へ進む。
【0090】ステップ62において、アシストポンプ82をOFFし、ステップ7へ進む。
【0091】ステップ63において、ライン圧指令値PCとして最大吐出圧を指令することでアシストポンプ82をONとし、アキュムレータ86に畜圧する。
【0092】ステップ64において、カウンタMから1を引く。
【0093】ステップ65において、カウンタMが0よりも大きいかどうかを判定し、大きいときはステップ7へ進み、小さいときはステップ66へ進む。
【0094】ステップ66において、畜圧が必要と判断された場合のフラグIEとライン圧指令値との比較確認フラグJFLGを0に設定し、ステップ7へ進む。
【0095】ステップ7において、スロットル開度TH、変速比の時間変化率IP、車速Vによる負荷の流量必要条件発生確認フラグIFLG=0、現JFLGの1つ手前のフラグJFLG0=ライン圧指令値との比較確認フラグJFLG、スロットル開度の所定値TH0=TH1、変速比の所定値IP0=IP1、車速の所定値V0=V1に設定後、ステップ2へ進む。
【0096】すなわち、スロットル開度TH、変速比の時間変化率IP、車速Vによる負荷の流量必要条件発生確認フラグIFLG、ライン圧指令値との比較確認フラグJFLG、現JFLGの1つ手前のフラグJFLG0、アシストポンプONの必要性をカウントするカウンタN、アキュムレータに畜圧された油圧を放出する必要性をカウントするカウンタM、スロットル開度の所定値TH0、変速比の所定値IP0、車速の所定値V0を初期化し、油温Tを読み込む。この油温Tに基づいて、DELTH,DELV,DELIP,NE0,PTHをマップに基づいて設定する。これらのマップを図4〜7及び図12に示す。図4はスロットル開度の開度変化率の所定値DELTHと油温Tの関係、図5は車速の時間変化率の絶対値の所定値DELVと油温Tの関係、図6は変速比の時間変化率の絶対値の所定値DELIPと油温Tの関係、図7はエンジン回転数の所定値NE0と油温の関係、図12はそれぞれの油温における応答遅れしない限界時間内でのアシストポンプ圧をそれぞれ表す。
【0097】次に、現時刻のエンジン回転数NE、現時刻のスロットル開度TH1、現時刻の変速比(プーリ比)IP1、現時刻の車速V1を読み込み、現時刻のエンジン回転数NEがエンジン回転数の所定値NE0よりも大きいかどうかを判定する。これは、エンジン回転数NEが高ければ、メインポンプ83の吐出量がある程度確保されるため、アシストポンプ82を駆動するかどうかの判断基準であるカウンタNを0とするためである。
【0098】エンジン回転数NEがエンジン回転数の所定値NE0以下の時は、現時刻のスロットル開度TH1からスロットル開度の所定値TH0を引いた値が、スロットル開度の開度変化率の所定値DELTHよりも大きいかどうかを判定する。すなわち、現時刻のスロットル開度TH1とスロットル開度の所定値TH0との差が大きければ、急加速要求がなされており、それに伴って急変速する必要があり、これにより急激なプーリ油圧の流量の増加が必要になる。よって、このときは、スロットル開度THによる負荷の流量必要条件発生確認フラグIFLGと、ライン圧指令値との比較確認フラグJFLGを1設定するためである。
【0099】次に、スロットル開度の開度変化率が所定値DELTH以下の場合、現時刻の変速比IP1から変速比の所定値IPを引いた値の絶対値が、変速比の時間変化率の絶対値の所定値DELIPよりも大きいかどうかを判定する。すなわち、現時刻の変速比IP1と変速比の所定値IP0の差が変速比の時間変化率の絶対値の所定値DELIPよりも大きいときは、短時間での変速比の変化が発生しているため、それに伴って急激なプーリ油圧の流量の増加が必要になる。よって、このときは、変速比IPによる負荷の流量必要条件発生確認フラグIFLGと、ライン圧指令値との比較確認フラグJFLGを1設定するためである。
【0100】次に、現時刻の車速V1から車速の所定値V0を引いた値の絶対値が、車速の時間変化率の絶対値の所定値DELVよりも大きいかどうかを判定する。すなわち、現時刻の車速V1と車速の所定値V0の差が変速比の時間変化率の絶対値の所定値DELVよりも大きいときは、短時間での車速の変化が発生しているため、それに伴って急激なプーリ油圧の流量の増加が必要になる。よって、このときは、車速Vによる負荷の流量必要条件発生確認フラグIFLGと、ライン圧指令値との比較確認フラグJFLGを1設定するためである。
【0101】次に、Aの制御について説明する。TH、IP、Vによる負荷の流量必要条件発生確認フラグIFLGとライン圧指令値との比較確認フラグJFLGが1に設定され、流量の必要性とライン圧指令値との比較が行われることを表す。そして、ライン圧指令値との比較確認フラグJFLGと前回の比較確認フラグであるJFLG0の大きさが比較され、前回ライン圧指令値との比較が行われていないと判断されたときは、応答遅れしない限界時間内でのアシストポンプ82圧PTHを読み込み、ライン圧指令値PCと比較する。
【0102】ライン圧指令値PCの方が応答遅れしない限界時間内でのアシストポンプ圧PTHよりも大きいときには、つまり、アシストポンプ82により発生する吐出圧が要求吐出圧に満たない場合は、アキュムレータ86に畜圧された油圧が放出されるため、油圧放出後に畜圧が必要と判断された場合のフラグIEが1に設定され、アキュムレータ86の畜圧が必要であることを表す。
【0103】そして、アキュムレータ86に畜圧された油圧を放出する必要性をカウントするカウンタMを所定値M0に設定し、急変圧信号バルブ88に対してON吐出力することで、パイロットチェックバルブ85を開放することで、アキュムレータ86に畜圧された油圧を放出する。これにより、要求吐出圧に満たない油圧を補うことで、応答遅れを確実に回避することができる。
【0104】次に、TH,IP,Vによる負荷の流量必要条件発生確認フラグIFLGが0よりも大きいかどうかを判定する。すなわち、上記条件によりフラグがたっていれば、負荷に対応した油圧の流量が必要と判断するためのカウンタNを所定値N0に設定するためである。
【0105】次に、アシストポンプONの必要性をカウントするカウンタNが0よりも大きいかどうかを判定する。N>0、つまりカウンタNに所定値が設定されている時は、負荷に対応した油圧の流量が必要と判断され、アシストポンプ82をONにする。そして、カウンタNから1を引く。カウンタNが0のときは、アキュムレータ86への畜圧が必要と判断された場合のフラグIEが1である、つまり、畜圧の必要性があるかどうかを判定し、IE≠1のときは、アキュムレータ86に畜圧された油圧が放出されておらず、畜圧が必要ないためアシストポンプをOFFする。このとき、アシストポンプ82がONとなった後、アシストポンプ82の駆動は所定時間維持される。これは、制御系が定常圧になったとしても潤滑系が十分に足りているとは限らないため、所定時間駆動することで潤滑系にも十分な供給を行うものである。
【0106】IE=1のときはアキュムレータ86に畜圧された油圧が放出されており、畜圧が必要なため、ライン圧指令値PCを最大吐出圧としアシストポンプ82をONする。これにより、アキュムレータ86への畜圧が開始されるため、アキュムレータ86に畜圧された油圧を放出する必要性をカウントするカウンタMから1を引く。この段階でカウンタMが0のときは、畜圧が必要ないため、IE及びJFLGを0とする。カウンタMが0よりも大きいときは、畜圧が必要なため、畜圧を必要とするフラグIE及びJFLGを前回値としてそのまま保存する。
【0107】次に、TH、IP、Vによる負荷の流量必要条件発生確認フラグIFLGを0とし、現JFLGの1つ手前のライン圧指令値との比較確認フラグJFLG0を保存されたJFLGとし、スロットル開度の所定値TH0を現時刻のスロットル開度TH1とし、変速比の所定値IP0を現時刻のスロットル開度IP1とし、車速の所定値V0を現時刻の車速V1として、この制御を繰り返す。
【0108】以上説明したように、本実施の形態2のベルト式無段変速機の制御装置においては、アキュムレータ油路c上にアキュムレータ86内の油圧を維持するパイロットチェックバルブ85が設けられると共に、オイルポンプユニット8内に急速な油圧変動により作動する急変圧信号バルブ88が設けられている。ステップ51〜ステップ56において、アシストポンプ82の作動が必要と判断されると、アシストポンプ82の応答遅れしない限界時間内でのアシストポンプ82の吐出圧がCVTコントロールユニット9からのライン圧指令値PCより大きいかどうかが比較され、ライン圧指令値PCがアシストポンプ吐出圧PTHより大きいときには、急変圧信号バルブ88が作動されることで、パイロットチェックバルブ85が開放され、アキュムレータ86内に畜圧された油圧がライン圧として出力される。
【0109】すなわち、アシストポンプ82の作動が必要と判断されたときに必要とされる吐出圧が、油温等の関係から応答遅れしない為の限界時間ないで不足する場合がある(図12参照)。このとき、アキュムレータ86内に畜圧された油圧を放出することで、応答遅れを防止することができる。よって、より良い制御タイミングで制御することができる。
【0110】また、図12に示すように、アシストポンプ82の応答遅れしない限界時間内でのアシストポンプ82の吐出圧が油温に基づいて設定されているため、油温の違いによる油の特性変化を考慮することで、より安定した制御を行うことができる。
【0111】また、ステップ51〜ステップ56においてアキュムレータ86内に畜圧された油圧が放出されたときは、ステップ601においてアシストポンプ82を駆動しないと判断しても、ステップ61〜ステップ66においてアシストポンプ82が作動されることでアキュムレータ86への畜圧が行われる。
【0112】よって、アキュムレータ86内に畜圧された圧力を急変圧時に使ったとしても、すぐに畜圧することが可能となり、再度応答遅れにより吐出圧が不足したとしても、応答遅れすることなくライン圧に供給することができる。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013