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発明の名称 変速機ユニット
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−263463(P2001−263463A)
公開日 平成13年9月26日(2001.9.26)
出願番号 特願2000−79526(P2000−79526)
出願日 平成12年3月22日(2000.3.22)
代理人 【識別番号】100105153
【弁理士】
【氏名又は名称】朝倉 悟 (外1名)
【テーマコード(参考)】
3D039
3J050
3J063
【Fターム(参考)】
3D039 AA01 AA02 AA04 AA14 AA18 AB26 AC07 AC34 AC65 AC86 AD22 AD23 
3J050 AA03 BA03 BB13 CB08 CB10 CE06 DA01
3J063 AA01 AB22 AC04 BA01 BA15 CA01 CB26 CB41 CB47 CC16 CD02 CD11 CD41 XA05 XD03 XD43 XD64 XD73 XE14 XE15 XE43
発明者 菅野 拓
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 回転軸内に軸内油路を備え、該軸内油路から高圧室へ油圧を供給する高圧径方向油路と、潤滑油を供給する低圧径方向油路を備えた自動変速機において、前記軸内油路を回転軸の軸心に備えた軸心油路とし、前記軸心油路の上流側に前記高圧径方向油路を設け、前記軸心油路の下流側に前記低圧径方向油路を設け、前記軸心油路の前記高圧径方向油路と前記低圧径方向油路の間に複数の同一径オリフィスを設け、該オリフィスよりも上流側を高圧油路部とし、該オリフィスよりも下流側を低圧油路部としたことを特徴とする変速機ユニット。
【請求項2】 請求項1に記載の変速機ユニットにおいて、前記変速機をベルト式の無段変速機とし、前記高圧径方向油路を駆動プーリの駆動プーリシリンダ室に供給する油路とし、前記低圧径方向油路を前記回転軸の支持部であるシールベアリング冷却用の潤滑油供給を行う油路としたことを特徴とする変速機ユニット。
【請求項3】 請求項1または2に記載の変速機ユニットにおいて、前記変速機ユニットのユニットハウジング内を、電磁クラッチを収装する第1ドライ室と、モータを収装する第2ドライ室と、前記無段変速機を収装するウエット室とに画成し、前記第1ドライ室と第2ドライ室とウエット室を貫通し、前記電磁クラッチからの回転を前記モータ及び前記無段変速機へ入力する入力軸を設け、該入力軸内に前記無段変速機側が上流となる前記軸心油路を設けたことを特徴とする変速機ユニット。
【請求項4】 請求項1ないし3に記載の変速機ユニットにおいて、前記オリフィスを圧入により軸心油路内に設けるとともに、前記オリフィスの外周に立ち上げ部を備えたことを特徴とする変速機ユニット。
【請求項5】 請求項1ないし4に記載の変速機ユニットにおいて、前記オリフィスの穴の直径が少なくとも0.7mm以上であることを特徴とする変速機ユニット。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンと、発電機を兼ねるモータとを有し、これらの出力トルクを変速装置に伝達することにより、エンジンおよびモータのいずれか一方又は双方で走行駆動力を得るようにしたハイブリッド車両に搭載される変速機ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、地球環境の保護、及び有限資源の節約の観点から、自動車の燃費向上が求められている。この燃費向上の要求に対する1つの手段としてハイブリッド車両が考えられている。このハイブリッド車両は、エンジンとモータを直列もしくは並列に配置し、エンジン出力のアシストや、減速時には発電機として作用させ、自動車の運動エネルギを電気エネルギに変換することにより、この電気エネルギを用いて再度出力をアシストするよう構成されているものである。
【0003】そのような観点から、例えば、図7に示す装置が知られている。この装置は、第1ハウジング113及び第1隔壁116により形成されるクラッチ室101と、第2ハウジング114,第1隔壁116及び第2隔壁117により形成されるモータ室102と、第3ハウジング115及び第2隔壁117により形成される変速機室103から構成されている。エンジンからの回転は、クラッチ室101の電磁クラッチ110に入力され、電磁クラッチ110からの出力は、モータ室102内のモータ111と変速機室103内の無段変速機(以下CVTとする)112へ入力軸100により伝達される。
【0004】図8はCVT112の駆動プーリ130部分の拡大断面図である。駆動プーリ130は、入力軸100と一体に回転する固定円錐板131と、固定円錐板131に対向配置されてV字状プーリ溝を形成すると共に駆動プーリシリンダ室134に作用する油圧によって入力軸100の軸方向に移動可能である可動円錐板132からなっている。また、この入力軸100は、ベアリング121により、回転可能に支持されている。
【0005】駆動プーリシリンダ室134へは、入力軸100内に設けられた高圧油路100bによって油圧が供給され、入力軸100を回転可能に支持しているシールベアリング121へは、入力軸100内に設けられた低圧油路100aによって冷却用の潤滑油を供給している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の従来技術においては、以下のような問題を有していた。すなわち、プーリシリンダ圧と潤滑油圧とでは、油圧に大きな差があるため別々に供給しなければならず、入力軸100内に2本の軸心油路を設けなければならない。これによって、図外の油圧コントロールバルブユニットから2本の油路を別々に入力軸端部に配設しなくてはならないと言う問題があった。また、入力軸100内に2本の穴を設けるため、強度の低下を招くという問題があった。
【0007】本発明は、上述のような問題点に着目してなされたもので、自動変速機を備えた変速機ユニットにおいて、高油圧と低油圧を自動変速機に供給する際、2本の油路を別々に構成することなく、また、油圧コントロールユニットから2本の油路を別々に軸心油路に配設する必要のない変速機ユニットを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明では、回転軸内に軸内油路を備え、該軸内油路から高圧室へ油圧を供給する高圧径方向油路と、潤滑油を供給する低圧径方向油路を備えた自動変速機において、前記軸内油路を回転軸の軸心に備えた軸心油路とし、前記軸心油路の上流側に前記高圧径方向油路を設け、前記軸心油路の下流側に前記低圧径方向油路を設け、前記軸心油路の前記高圧径方向油路と前記低圧径方向油路の間に複数の同一径オリフィスを設け、該オリフィスよりも上流側を高圧油路部とし、該オリフィスよりも下流側を低圧油路部としたことを特徴とする変速機ユニット。
【0009】請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の変速機ユニットにおいて、前記変速機をベルト式の無段変速機とし、前記高圧径方向油路を駆動プーリの駆動プーリシリンダ室に供給する油路とし、前記低圧径方向油路を前記回転軸の支持部であるシールベアリング冷却用の潤滑油供給を行う油路としたことを特徴とする。
【0010】請求項3に記載の発明では、請求項1または2に記載の変速機ユニットにおいて、前記変速機ユニットのユニットハウジング内を、電磁クラッチを収装する第1ドライ室と、モータを収装する第2ドライ室と、前記無段変速機を収装するウエット室とに画成し、前記第1ドライ室と第2ドライ室とウエット室を貫通し、前記電磁クラッチからの回転を前記モータ及び前記無段変速機へ入力する入力軸を設け、該入力軸内に前記無段変速機側が上流となる前記軸心油路を設けたことを特徴とする。
【0011】請求項4に記載の発明では、請求項1ないし3に記載の変速機ユニットにおいて、前記オリフィスを圧入により軸心油路内に設けるとともに、前記オリフィスの外周に立ち上げ部を備えたことを特徴とする。
【0012】請求項5に記載の発明では、請求項1ないし4に記載の変速機ユニットにおいて、前記オリフィスの穴の直径が少なくとも0.7mm以上であることを特徴とする。
【0013】
【発明の作用及び効果】請求項1記載の変速機ユニットにおいては、回転軸内に軸内油路を備え、この軸内油路から高圧室へ油圧を供給する高圧径方向油路と、潤滑油を供給する低圧径方向油路を備えている。このとき、軸内油路を回転軸の軸心に備えた軸心油路とし、この軸心油路の上流側に高圧径方向油路が設けられると共に、軸心油路の下流側に低圧径方向油路が設けられる。そして、軸心油路の高圧径方向油路と低圧径方向油路の間に複数の同一径オリフィスが設けられることにより、オリフィスよりも上流側が高圧油路部とされ、オリフィスよりも下流側が低圧油路部とされる。よって、一本の油路により高圧室と潤滑部への油の供給を行うことが可能となり、複数の軸内油路を構成する必要がない。さらに、油圧コントロールバルブユニットから2本の油路を別々に回転軸端部に配設する必要が無く、構成を簡略化することが可能となり、コストを下げることができる。また、回転軸に1本の穴を設けるのみであるため、回転軸の強度低下を招くという問題を回避することができる。また、軸心部に設けたことで、回転軸にアンバランスによる遠心力がかからず、安定した回転を得ることができる。
【0014】請求項2に記載の発明では、変速機がベルト式の無段変速機とされ、高圧径方向油路が駆動プーリの駆動プーリシリンダ室に供給する油路とされ、低圧径方向油路が回転軸の支持部であるシールベアリング冷却用の潤滑油供給を行う油路とされている。すなわち、回転軸の支持部を回転可能に支持する際、ベアリングにより支持するが、油内に存在する各部品のゴミや摩耗粉がベアリング内に入り込まないようにシールベアリングを用いることで、ベアリングの耐久性を向上することができる。しかしながら、シールベアリングは大きな荷重がかかるため、加熱されやすい。よって、冷却用の潤滑油を供給することで、更にベアリングの耐久性の向上を図ることができる。
【0015】請求項3に記載の発明では、変速機ユニットのユニットハウジング内が、電磁クラッチを収装する第1ドライ室と、モータを収装する第2ドライ室と、前記無段変速機を収装するウエット室とに画成されている。そして、第1ドライ室と第2ドライ室とウエット室を貫通し、電磁クラッチからの回転をモータ及び無段変速機へ入力する1軸構造の入力軸が設けられ、入力軸内に無段変速機側が上流となる軸心油路が設けられている。つまり、変速機ユニットをハイブリッド車両用として構成した場合、ドライ室とウエット室に画成しなければならない。このとき、ウエット室である変速機室側からのみ油圧を供給することが可能となり、ドライ室と確実に分離することができる。
【0016】請求項4に記載の発明では、オリフィスが圧入により軸心油路内に設けられるとともに、このオリフィスの外周に立ち上げ部が備えられている。よって、圧入によりオリフィスが支持されるため、オリフィスを支持するための他の構成を設ける必要がない。また、複数のオリフィスを圧入するため、各オリフィス間の軸方向距離を確保する必要があるが、オリフィスの外周に備えられた立ち上げ部により確実にオリフィス間の軸方向距離を確保することができる。
【0017】請求項5に記載の発明では、オリフィスの穴の直径が少なくとも0.7mm以上である。オリフィスにより所望の圧力まで低下させる際、より小さい穴を設けることで、十分な圧力低下を図ることができる。しかしながら、オリフィスの穴径が小さすぎると、流速の低下が著しく、また、ゴミ詰まりが発生しやすくなり、本来のオリフィスの機能を発揮することができない。このような制約から本実施例の場合、最低でも0.7mm以上の穴径を確保する必要がある。これにより、ゴミ詰まりすることなく安定した性能を発揮することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。図1は実施の形態におけるハイブリッド車両の主要ユニットの構成を示す図である。1は変速機ユニット、2はエンジン、3は発電/始動用のBモータ、4はインバータ、5はバッテリ、6は電動式パワーステアリング、7はハイブリッド制御ユニット、8はチェーンである。
【0019】変速機ユニット1内には、電磁クラッチ11と、駆動用モータであるAモータ15と、無段変速機(CVT)13が収装され、Aモータ15は減速時と制動時のエネルギ回生用モータとしても機能する。また、電動式油圧ポンプを駆動するためのCモータ9が備えられている。これは、モータのみでの走行域があるハイブリッド車では、エンジンに駆動されるオイルポンプだけではモータのみ走行時の油圧(特にCVT13のプーリ油圧)が得られないからである。また、同様の理由により、パワーステアリング6のアシスト力も電動式とされており、モータによってアシストされる。
【0020】発電/始動用モータであるBモータ3は、エンジンブロックにマウントされ、エンジン2とはチェーン8でつながれており、通常は発電機、始動時はスタータとして機能する。バッテリ5,モータ3,15,エンジン2,クラッチ11,CVT13の各制御ユニット7a,7b,7c,7d,7eはそれぞれ独立され、最終的にハイブリッド制御ユニット7で統合制御されている。
【0021】次に、駆動システムの作用を説明する。本実施の形態のハイブリッド車両はパラレル方式で、Aモータ15が出力よりも燃費を優先させたエンジン2のアシスト役として機能する。またCVT13は、エンジンを最良燃費点で運転させるための調整役も担っている。クラッチ11は電磁クラッチであり、OFFすればAモータ15のみでの走行となる。クラッチ11のON/OFFは、ハイブリッド制御ユニット7から指令を受けるクラッチ制御ユニット7dで自動的かつ最適に制御される。
【0022】(システム起動時)始動時はBモータ3がスタータとして機能し、エンジン2を始動する。
【0023】(発進・低速走行時)エンジン2の燃費消費効率が低い低負荷での発進や低速走行時には、エンジン2は停止してAモータ15のみの走行となる。発進と低速走行でも、負荷が大きい(スロットル開度が大きい)場合は直ちにエンジン2が始動し、クラッチ11がONしてエンジン2+Aモータ15での走行となる。
【0024】(通常走行時)主にエンジン2による走行となる。この場合、CVT13の変速制御によりエンジン回転数を調整することで、最良燃費ライン上での運転が実現されている。
【0025】(高負荷時)エンジン2が最大出力を発生しても駆動力が不足するような高負荷時は、バッテリ5からAモータ15に積極的に電気エネルギが供給され、全体の駆動力が増強される。
【0026】(減速時)減速時、エンジン2は燃料カットされる。同時にAモータ15がジェネレータとして機能し、従来は捨てられていた運動エネルギの一部を電気エネルギに変えてバッテリ5に回収する。
【0027】(後退時)CVT13には、リバースギアは設定されていない。従って、後退時はクラッチ11を開放し、Aモータ15を逆回転させて、Aモータ15のみの走行となる。
【0028】(停止時)車両停止時は、エンジン2は停止する。但し、バッテリ5の充電が必要なときやエアコンコンプレッサの作動が必要なときと暖機中などは、エンジン2は停止しない。
【0029】図2は本発明にベルト式無段変速機(CVT)を備えたハイブリッド車両の変速機ユニットの断面図である。図2において、エンジン出力軸10には回転伝達機構として電磁式のクラッチ11が連結されるとともに、この電磁クラッチ11に電源を供給するスリップリング11aが備えられている。電磁クラッチ11の出力側は変速機入力軸12と連結されており、この入力軸12の端部にはCVT13の駆動プーリ14が設けられると共に、駆動プーリ14と電磁クラッチ11との間に位置するように走行用のAモータ(請求項記載のモータ)15が設けられている。
【0030】Aモータ15は、入力軸12に固定されたロータ16と、ハウジング側に固定されたステータ17とからなり、バッテリ5からの電力の供給を受けて入力軸12を駆動し、または減速時等の入力軸12の回転力に基づいて発電機として機能する。
【0031】CVT13は、上記駆動プーリ14と従動プーリ18と、駆動プーリ14の回転力を従動プーリ18に伝達するベルト19等からなっている。駆動プーリ14は、入力軸12と一体に回転する固定円錐板20と、固定円錐板20に対向配置されてV字状プーリ溝を形成すると共に駆動プーリシリンダ室21に作用する油圧によって入力軸12の軸方向に移動可能である可動円錐板22からなっている。従動プーリ18は、従動軸23上に設けられている。従動プーリ18は、従動軸23と一体に回転する固定円錐板24と、固定円錐板24に対向配置されてV字状プーリ溝を形成すると共に従動プーリシリンダ室32に作用する油圧によって従動軸23の軸方向に移動可能である可動円錐板25とからなっている。
【0032】従動軸23には駆動ギア26が固着されており、この駆動ギア26はアイドラ軸27上のアイドラギア28と噛み合っている。アイドラ軸27に設けられたピニオン29はファイナルギア30と噛み合っている。ファイナルギア30は差動装置31を介して図示しない車輪に至るドライブシャフトを駆動する。
【0033】上記のようなCVT13にエンジン出力軸10から入力された回転力は、電磁クラッチ11及び入力軸12を介してCVT13に伝達される。入力軸12の回転力は駆動プーリ14,ベルト19,従動プーリ18,従動軸23,駆動ギア26,アイドラギア28,アイドラ軸27,ピニオン29,及びファイナルギア30を介して差動装置31に伝達される。
【0034】上記のような動力伝達の際に、駆動プーリ14の可動円錐板22及び従動プーリ18の可動円錐板25を軸方向に移動させてベルト19との接触位置半径を変えることにより、駆動プーリ14と従動プーリ18との間の回転比つまり変速比を変えることができる。このような駆動プーリ14と従動プーリ18のV字状のプーリ溝の幅を変化させる制御は、CVT制御ユニット7eを介して駆動プーリシリンダ室21または従動プーリシリンダ室32への油圧制御により行われる。
【0035】ところで、このような変速機構及びモータ等を収装した変速機ハウジングは、CVT13とAモータ15とを収装した第2ハウジング41と、電磁クラッチ11を収装した第1ハウジング42とに軸方向に分割した構成となっている。第2ハウジング41はCVT13等が組み込まれる変速機室43とAモータ15が組み込まれるモータ室44とに第2隔壁45を介して仕切られている。
【0036】また、第1ハウジング42は前記第2ハウジング41が結合する一方の端面に第1隔壁46が形成されており、各ハウジング41,42を結合したときに前記各隔壁45,46間に前記モータ室44を画成すると共に、第1ハウジング42の他方の端面を図示しないエンジン2に結合したときに第1隔壁46とエンジン2との間にクラッチ室47を画成するように構成されている。
【0037】モータ室44には、Aモータ15のステータ17が焼き嵌めにより組み込まれており、これにより構造の簡素化を図る一方、ステータ17を包囲するように第2ハウジング41に形成した冷却水ジャケット48に冷却水を循環させることによりAモータ15を効率よく冷却できるようにしている。
【0038】図3は本実施の形態の4連オリフィスを適用した駆動プーリ14部分の拡大断面図である。入力軸12はモータ室44において、Aモータ15のロータ16とスプライン嵌合している。このとき、入力軸12には第1スプライン71と第2スプライン72が分割して設けられている。第1スプライン71とロータ16は径方向圧入によって嵌合され、第2スプライン72とロータ16は径方向圧入及び歯面圧入によって嵌合されている。よって、大径長軸のスプライン嵌合であったとしても、圧入力を低減し、かつ、外周ガタ及び歯面ガタを低減することができるものである。
【0039】また、入力軸12内には軸心油路61が設けられ、ハウジングカバー49内に構成された油路60を通って、図外の油圧コントロールユニットバルブからの駆動プーリ圧が軸心油路61に供給される。
【0040】軸心油路61には駆動プーリシリンダ室21へ油圧を供給する高圧径方向油路65,66が設けられている。また、軸心油路61内には、4連のオリフィス62が圧入により固定されている。この4連オリフィス62を介して上流側を高圧油路部、下流側を低圧油路部としている。低圧油路部61bには、入力軸12を回転可能に支持しているシールベアリング63へ冷却用の潤滑油を供給する低圧径方向油路67が設けられている。
【0041】図4はオリフィス62の断面図及び正面図である。オリフィス62には、中心部にオリフィス穴62bが設けられると共に、立ち上げ部62aが備えられている。このオリフィス62を複数個軸心油路61内に圧入する際、立ち上げ部62aによって各オリフィス間の軸方向位置を確保することができる。
【0042】次に、作用を説明する。本実施の形態では変速機としてCVT13を使用しており、CVT13には、常に駆動プーリシリンダ室21に油圧を供給している。よって、入力軸12が回転し、シールベアリング63に冷却が必要なときは、必ず冷却用の潤滑油を供給することができる。
【0043】図5は、各オリフィスによる油圧降下を表す図である。油圧が高圧油路部61aに供給され、この油が冷却対象であるシールベアリング63に供給されるまでの経路及び各オリフィスによる油圧降下を示す。P1=20(kg/cm)→P2=15.0075(kg/cm)→P3=10.015(kg/cm)→P4=5.0225(kg/cm)→P5=0.03(kg/cm)→P6=0.015(kg/cm)のように潤滑部においては十分な油圧降下を計ることができる。
【0044】ここで、図6にオリフィスの特性を示す。図6(イ)はオリフィス穴の径と流量の関係を表し、図6(ロ)はオリフィスの数と流量の関係を表す。図に示すように、オリフィス穴径を小さくすることで、オリフィスを複数設けることなく所望の油圧を得ることができるが、穴径が仮に0.5mm以下であると、オリフィス穴へのゴミ詰まりが発生してしまう。また、流速の低下によりゴミ詰まりが更に発生しやすくなってしまう。そのため、ある程度の流速を確保しつつ、ゴミ詰まりの起こらない径である0.7mmを複数個設けることで所望の油圧を得ている。図6(ロ)に示すように、4つのオリフィスを構成することで0.6(l/mm)の流量を得ることができる。つまり、オリフィスの穴径とオリフィスの数を適宜選択することで、所望の油圧を得ることができる。
【0045】以上説明したように、本実施の形態の変速機ユニット1においては、入力軸12の軸心に軸心油路61を設け、この軸心油路61の高圧径方向油路65,66と低圧径方向油路67の間に複数の同一径オリフィス62が設けられることにより、オリフィス62よりも上流側が高圧油路部61aとされ、オリフィス62よりも下流側が低圧油路部61bとされる。よって、一本の油路により高圧室と潤滑部への油の供給を行うことが可能となり、複数の軸内油路を構成する必要がない。さらに、油圧コントロールバルブユニットから2本の油路を別々に入力軸12端部に配設する必要が無く、構成を簡略化することが可能となり、コストを下げることができる。また、入力軸12に1本の穴を設けるのみであるため、入力軸12の強度低下を招くという問題を回避することができる。また、軸心部に設けたことで、入力軸12にアンバランスによる遠心力がかからず、安定した回転を得ることができる。
【0046】また、低圧径方向油路67が回転軸の支持部であるシールベアリング63冷却用の潤滑油供給を行う油路とされている。すなわち、回転軸の支持部を回転可能に支持する際、ベアリングにより支持するが、油内に存在する各部品のゴミや摩耗粉がベアリング内に入り込まないようにシールベアリング63を用いることで、ベアリングの耐久性を向上することができる。また、シールベアリング63は大きな荷重がかかるため、加熱されやすいが、冷却用の潤滑油を供給することで、更にシールベアリング63の耐久性の向上を図ることができる。
【0047】また、変速機ユニット1をハイブリッド車両用として構成した場合、ドライ室とウエット室に画成しなければならない。このとき、ウエット室である変速機室43側からのみ油圧を供給することが可能となり、ドライ室と確実に分離することができる。
【0048】また、オリフィス62が圧入により軸心油路61内に設けられるとともに、このオリフィス62の外周に立ち上げ部62aが備えられている。よって、圧入によりオリフィス62が支持されるため、オリフィス62を支持するための他の構成を設ける必要がない。また、複数のオリフィス62を圧入するため、各オリフィス62間の軸方向距離を確保する必要があるが、オリフィス62の外周に備えられた立ち上げ部62aにより確実にオリフィス62間の軸方向距離を確保することができる。
【0049】また、オリフィス62の穴62bの直径が0.7mmである。オリフィス62により所望の圧力まで低下させる際、より小さい穴を設けることで、十分な圧力低下を図ることができる。しかしながら、オリフィス62の穴径が小さすぎると、流速の低下が著しく、また、ゴミ詰まりが発生しやすくなり、本来のオリフィス62の機能を発揮することができない。このような制約から本実施例の場合、最低でも0.7mm以上の穴径を確保する必要がある。これにより、ゴミ詰まりすることなく安定した性能を発揮することができる。




 

 


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