米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 機械工学 -> ジヤトコ・トランステクノロジー株式会社

発明の名称 クラッチ配設構造及び該クラッチ配設構造を用いた変速機
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−227598(P2001−227598A)
公開日 平成13年8月24日(2001.8.24)
出願番号 特願2000−38622(P2000−38622)
出願日 平成12年2月16日(2000.2.16)
代理人 【識別番号】100082670
【弁理士】
【氏名又は名称】西脇 民雄
【テーマコード(参考)】
3D039
3J028
【Fターム(参考)】
3D039 AA04 AA07 AB01 AC03 AC38 AC54 AC77 
3J028 EA21 EA25 EB08 EB13 EB33 EB35 EB37 EB62 EB66 FA06 FB06 FB12 FC32 FC42 FC64 GA01 HA13 HA23
発明者 飯塚 浩一 / 大島 憲一
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】並設される一対の第1,第2入力軸と、一方の入力軸から他方の入力軸へ動力を伝達する動力伝達機構と、該第1,第2入力軸に並設される出力軸と、該出力軸を挟んで該第1,第2入力軸の軸延設方向と直交する方向に略対称位置となるように並設されて、両入力軸上に延設される第1,第2駆動軸の各ドライブギヤと動力伝達機構との間に配設された第1,第2のクラッチと、該各第1,第2入力軸に設けられる各変速段のドライブギヤに噛み合い前記出力軸に固定される各変速段のドリブンギヤとを有するクラッチ配設構造であって、前記動力伝達機構を介し一方の前記入力軸で駆動される変速ギヤと、該変速ギヤと出力軸とを連結する第3のクラッチとを有することを特徴としたクラッチ配設構造。
【請求項2】前記ドライブギヤ及び前記ドリブンギヤは、隔たった変速比の順で軸方向に配列されていることを特徴とした請求項1記載のクラッチ配設構造。
【請求項3】前記動力伝達機構は、第1入力軸に設けられた第1入力ドライブと、第2入力軸に設けられた第2入力ドライブギヤとを備え、アイドラギヤは、出力軸で回転自在に支持されて第1,第2入力軸の第1,第2入力ドライブギヤと噛み合わされ、入力ドライブギヤの動力はアイドラギヤを介して入力ドリブンギヤに伝達される第3のクラッチが、出力軸上に配置されることを特徴とした請求項2記載のクラッチ配設構造。
【請求項4】各クラッチに多板タイプを使用したことを特徴とする請求項3記載のクラッチ配設構造。
【請求項5】エンジン出力軸に第1駆動軸が連結された第1クラッチと、第1クラッチの第1駆動軸に設けられた入力ドライブギヤと、第1クラッチの出力が伝達される第1変速入力軸と、第1変速入力軸上に配列された複数のドライブギヤと、第1変速入力軸上のドライブギヤからいずれかを選択して第1変速入力軸に連結する第1ギヤ選択機構と、入力ドライブギヤと噛み合わされたアイドラギヤと、アイドラギヤと噛み合わされた入力ドリブンギヤと、入力ドリブンギヤが入力側に設けられた第2クラッチと、第1変速入力軸と平行な姿勢で支持され第2クラッチの出力が伝達される第2変速入力軸と、第2変速入力軸上に配列された複数のドライブギヤと、第2変速入力軸上のドライブギヤからいずれかを選択して第2変速入力軸に連結する第2ギヤ選択機構と、第1変速入力軸及び第2変速入力軸と平行な姿勢で支持された変速出力軸と、変速出力軸上に配設され第1変速入力軸上及び第2変速入力軸上の対応したドライブギヤと各々噛み合わされる複数のドリブンギヤと、アイドラギヤに変速出力軸を連結する第3クラッチとを有し、前記ドライブギヤ及びドリブンギヤは、変速比の順で軸方向に配列され,前記各クラッチにプレートタイプが使用され、前記第3クラッチは、軸方向で第1クラッチ及び第2クラッチからオフセットされたことを特徴とするクラッチ配設構造。
【請求項6】エンジン出力軸と前記入力軸との間に介在される緩衝継手手段を予め一体に設けたことを特徴とする請求項1乃至5記載のクラッチ配設構造を用いた変速機。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用の変速機にかかり、特に動力伝達クラッチが内蔵されたクラッチ配設構造及び該クラッチ配設構造を用いた変速機に関する。
【0002】この種の自動変速機においては、手動変速機と略同様に、クラッチ操作と変速操作とが自動的に行われ、エンジン出力が効率良く利用される。したがって、車両の動力性能が向上し、燃料消費量も大幅に抑えられる。
【0003】
【従来の技術】従来、特開平8-4788号公報,特開昭60−135336号公報、特開平6−221347号,特開平9−42387号公報などでこの種の自動変速機に関する内容が示されている。
【0004】例えば特開平8−4788号公報で示される自動変速機においては、1本のドライブシャフトにもう1本のドライブシャフトが外嵌され、各変速段のドライブギヤがシャフト軸上で直列に並べられているようなものが知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】車両の動力性能をより向上させ、燃料消費量もさらに抑えることが要望されており、このため、変速の段数が増加される。
【0006】ところが特開平8−4788号公報で示される自動変速機においては、クラッチおよび全てのドライブギヤが直列に並べられることから、変速段数の増加とともに変速機の長さ寸法が伸びる。
【0007】したがって、エンジン横置きの車両ではエンジンルームの車幅方向でスペースが不足し、エンジン縦置きの車両においては車室の前後長や前席足元の空間が圧迫される。
【0008】そこで、出願人らにより、特願平11−280367の提案が行われた。図2には、この特願平11−280367で提案された自動変速機が説明されている。
【0009】図2において、変速入力軸のドライブシャフト200,202は空間的に離され、変速出力軸のドリブンシャフト204と平行な姿勢で支持される。
【0010】両ドライブシャフト200,202にはクラッチ206,208を介してエンジン出力が伝達され、クラッチ206,208の入力軸はエンジンで同期駆動される。
【0011】1速,2速,3速,4速,5速のドライブギヤ210,212,214,216,218はドライブシャフト200,202へ交互に振り分けられ、隔たった変速比の昇順でそれらドライブシャフト200,202に配列される。
【0012】またドリブンシャフト204ではドライブギヤ210,212,214,216,218と各々対応した位置に1速,2速,3速,4速,5速のドリブンギヤ220,222,224,226,228のみが設けられる。
【0013】当然、ドリブンギヤ220,222,224,226,228を駆動するドライブギヤ210,212,214,216,218の選択機構もドライブシャフト200,202へ振り分けられる。
【0014】以上のように、クラッチ及び各変速部材が平行3軸に分散して配列されるので、変速段数を増やしながら変速機の長さ寸法を短縮し抑制することが可能となり、変速段数の増加にもかかわらず、エンジンルームの車幅方向でスペースが不足することはなく、車室の前後長や前席足元の空間が圧迫されることもない。
【0015】しかしながらこの提案にかかる変速機では、トルク切れすることなくスムーズに段飛びの変速を瞬時に行えない。
【0016】例えば図3において、1速と2速及び4速の間、3速と2速及び4速の間、5速と2速及び4速の間は変速元と変速先の軸が異なるので、変速元の軸側に変速先の軸側でギヤ回転を同期させてから繋ぎ換えれば、スムーズかつ瞬時に段飛びの変速を行える。
【0017】それらに対し2速と4速の間や3速と5速の間で1段飛びの変速を行う場合、変速元と変速先の軸が同一であることから、クラッチを一旦切って同期回転させてから繋ぎ直すことが必要となる。したがってこの間に軸トルクが低下し、変速ショックを招く。
【0018】また、1段飛びの変速が3速を挟んで2速と4速の間で行われたり4速を挟んで3速と5速の間で行われるときには、変速動作が2回となるので、その変速に時間を要し、シフト操作した運転者に違和感を与える。
【0019】本発明は上記の事情に鑑みて為され、変速段数の増加にも関わらず長さの短縮や抑制が可能で、一段飛びの変速も良好に行えるクラッチ配設構造及び該クラッチ配設構造を用いた変速機の提供を目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するために、請求項1に記載された第1発明の変速機は、並設される一対の第1,第2入力軸と、一方の入力軸から他方の入力軸へ動力を伝達する動力伝達機構と、該第1,第2入力軸に並設される出力軸と、該出力軸を挟んで該第1,第2入力軸の軸延設方向と直交する方向に略対称位置となるように並設されて、両入力軸上に延設される第1,第2駆動軸の各ドライブギヤと動力伝達機構との間に配設された第1,第2のクラッチと、該各第1,第2入力軸に設けられる各変速段のドライブギヤに噛み合い前記出力軸に固定される各変速段のドリブンギヤとを有するクラッチ配設構造であって、前記動力伝達機構を介し一方の前記入力軸で駆動される変速ギヤと、該変速ギヤと出力軸とを連結する第3のクラッチとを有するクラッチ配設構造を特徴としている。
【0021】この第1発明の変速機は、互いに平行な入力2軸と出力1軸の3軸で各軸にクラッチが設けられた3軸3クラッチの構成となる。
【0022】エンジン出力は一方の入力軸から他方の入力軸へ動力伝達機構及びクラッチを介して伝達される。また、動力伝達機構から変速ギヤ及びクラッチを介して出力軸へ伝達される。
【0023】両入力軸には複数のドライブギヤとドライブギヤ選択機構が、出力軸にはドリブンギヤのみが、各々配列され、それらの部材が3軸に分散して並列に配置されるので、変速機の長さを短縮することが可能となる。したがって、変速段を増加させてもその長さの伸び量が抑制され、このため、エンジンルームの車幅方向でスペースを十分に確保でき、車室の前後長や前席足元の空間も圧迫しない。
【0024】そして、動力伝達機構から変速ギヤ及びクラッチを介し出力軸へエンジンの動力が伝達され、入力軸側から出力軸側へ直接的にかつスムーズに変速できる。
【0025】図1では変速動作が説明されており、同図において、出力軸上に4速のギヤが配置され、動力伝達機構から4速ギヤ及びクラッチを介し出力軸へエンジンの動力が伝達される。
【0026】その場合、1速と2速及び5速の間、3速と2速及び5速の間、6速と2速及び5速の間は変速元と変速先の軸が異なるので、スムーズかつ瞬時に段飛びの変速を行える。
【0027】変速元と変速先の軸が異なることから、出力軸の4速と第1入力軸の1速,3速,6速及び第2入力軸の2速,5速の間も同様で、スムーズかつ瞬時的な一段飛び変速は2速と4速の間,3速と5速の間,4速と6速の間で可能となる。
【0028】なお、入力軸のクラッチを同一の軸方向位置に配設し、両者間の距離を必要最小限に設定することが好ましい。すなわち、両クラッチを同一の軸方向位置に配設すれば、クラッチ厚が半分となり、変速機の長さ寸法をより短縮することが可能となる。その場合、変速機の幅寸法や高さ寸法が増加するので、両クラッチは互いに干渉しない最小限の間隔を隔てて配置する。ただし、両クラッチを軸方向で異なる位置に配設し、入力軸を接近させて軸方向視で両者を重ね合わせることも可能である。
【0029】さらに、出力軸のクラッチを入力軸のクラッチと軸方向で異なる位置に配置すれば、変速機の幅寸法や高さ寸法をより抑制できる。
【0030】また、出力軸は両入力軸が含まれる平面からオフセットして配設することが好適である。両入力軸と出力軸を同一の平面上に配置できるが、同平面から出力軸をオフセットすれば、その分、変速機の幅寸法や高さ寸法を抑制できる。変速出力軸に各変速段のドリブンギヤのみを配列すれば、その軸長を大幅に短縮できる。
【0031】そして選択機構にはシンクロメッシュ機構を採用でき、この場合、ドライブギヤとドリブンギヤを同期させる機構(同期機構)が設けられる。各変速段の選択機構が2本の入力軸へ交互に割り振られるので、1本に設ける場合に比して、軸長を短縮できる。
【0032】請求項2に記載されたものでは、請求項1において、前記ドライブギヤ及び前記ドリブンギヤは、隔たった変速比の順で軸方向に配列されていることを特徴としており、全てのドライブギヤ及びドリブンギヤは変速比の順に昇順又は降順で配列される。
【0033】したがって、入力軸上に配列されたギヤのエンベロープ形状が円錐台となり、出力軸上に配列された各ギヤのエンベロープ形状は逆方向へ指向した円錐台となる。
【0034】前述した従来例においては、ギヤの径が軸方向の途中で大小変化するので、そのことを意識しながら正しい順序で各ギヤを作業員がユニットのケースへ組み込まなければならなかったが、3軸の全てにおいてギヤ径が順に変化することから、ギアの組み込み順序を作業員が意識する必要はなく、ギア組み込みの順序を誤ることがない。軸単位でギアの組み込み作業を行い、かつ、クラッチ側から変速機側へ向かい円錐台の径が縮小する軸にギアを先に組み込む工程とすれば、ギヤ組み込みの誤りを完全に回避しながら作業を容易化してユニットの組み立て効率を飛躍的に高めることが可能となる。
【0035】請求項3に記載されたものでは、請求項2において、前記動力伝達機構は、第1入力軸に設けられた第1入力ドライブと、第2入力軸に設けられた第2入力ドライブギヤとを備え、アイドラギヤは、出力軸で回転自在に支持されて第1,第2入力軸の第1,第2入力ドライブギヤと噛み合わされ、入力ドライブギヤの動力はアイドラギヤを介して入力ドリブンギヤに伝達される第3のクラッチが、出力軸上に配置される、ことを特徴としており、動力伝達機構には耐久性や信頼性が高くコンパクトなギヤを使用し、変速ギヤを動力伝達の経路中へ挿入して部品点数を削減する。
【0036】請求項4に記載されたものでは、請求項3において、各クラッチに多板タイプを使用したことを特徴とする。多板タイプのクラッチは制御応答性に優れ高性能であるが、従来においては変速機長の問題で使用できなかった、本発明によれば、変速機長を短縮し抑制できるので、制御応答性に優れ高性能な変速機に用いる多板タイプのクラッチを導入してより商品性の高い変速機を提供できる。
【0037】請求項5に記載されたものでは、エンジン出力軸に第1駆動軸軸が連結された第1クラッチと、第1クラッチの第1駆動軸に設けられた入力ドライブギヤと、第1クラッチの出力が伝達される第1変速入力軸と、第1変速入力軸上に配列された複数のドライブギヤと、第1変速入力軸上のドライブギヤからいずれかを選択して第1変速入力軸に連結する第1ギヤ選択機構と、入力ドライブギヤと噛み合わされたアイドラギヤと、アイドラギヤと噛み合わされた入力ドリブンギヤと、入力ドリブンギヤが入力側に設けられた第2クラッチと、第1変速入力軸と平行な姿勢で支持され第2クラッチの出力が伝達される第2変速入力軸と、第2変速入力軸上に配列された複数のドライブギヤと、第2変速入力軸上のドライブギヤからいずれかを選択して第2変速入力軸に連結する第2ギヤ選択機構と、第1変速入力軸及び第2変速入力軸と平行な姿勢で支持された変速出力軸と、変速出力軸上に配設され第1変速入力軸上及び第2変速入力軸上の対応したドライブギヤと各々噛み合わされる複数のドリブンギヤと、アイドラギヤに変速出力軸を連結する第3クラッチと、を有し、ドライブギヤ及びドリブンギヤは、変速比の順で軸方向に配列され、各クラッチにプレートタイプが使用され、第3クラッチが軸方向で第1クラッチ及び第2クラッチからオフセットされた、ことを特徴としている。
【0038】出力軸の第3クラッチが第1クラッチ及び第2クラッチと軸方向で異なる位置に設けられることから、変速機の幅寸法や高さ寸法を抑制できる。
【0039】また、請求項6に記載されたものによれば、エンジン出力軸と前記入力軸との間に介在される緩衝継手手段を予め一体に設けた請求項1乃至5記載のクラッチ配設構造を用いた変速機を特徴としている。
【0040】このように構成された請求項6記載のものによれば、予め一体に緩衝継手手段がもうけられているので、更に組み付け性が、良好である。
【0041】
【発明の実施の形態1】図4は実施形態1の概略構成を示す模式図、図5は具体的なユニット内部構造の断面図で、以下、それら及び図1に基づいて本発明にかかる実施の形態を説明する。
【0042】図4及び図5において、エンジン出力軸100にダンパー101を介し第1クラッチ104の第1駆動軸102が連結され、第1クラッチ104の第1駆動軸102には第1入力ドライブギヤ106が設けられる。
【0043】第1クラッチ104の出力は第1変速入力軸108に伝達され、第1変速入力軸108上には1速のドライブギヤ110と3速のドライブギヤ112が図中の右側へ向かいエンジン動力の伝達方向に配列される。
【0044】1速のドライブギヤ110と3速のドライブギヤ112は第1変速入力軸108に対して回動自在とされており、両者の中間に第1ギヤ選択機構114が設けられる。
【0045】第1ギヤ選択機構114はシンクロメッシュ機構で、スリーブ400及びハブ402を有し、ドライブギヤ110,112からいずれかを選択して第1変速入力軸108に連結する。
【0046】また、動力伝達機構では、第1入力ドライブギヤ106に4速ギヤのアイドラギヤ116が噛み合わされ、アイドラギヤ116と第1入力ドライブギヤ118が噛み合わされる。
【0047】第2入力ドライブギヤ118は第2クラッチ120の第2駆動軸119と連結され、第2クラッチ120の出力は第2変速入力軸122に伝達される。
【0048】第2クラッチ120は第1クラッチ104と軸方向で同一の位置に配置されて側周面がわずかな間隙を介し空間的に離され、第2変速入力軸122は第1変速入力軸108と平行な姿勢で支持される。
【0049】第2変速入力軸122上には2速と5速のドライブギヤ124,126が図の右側へ向かいエンジン動力の伝達方向に配列される。
【0050】2速のドライブギヤ124と5速のドライブギヤ126は第2変速入力軸122に対して回動自在とされており、両者の中間には第2ギヤ選択機構128が設けられる。
【0051】第2ギヤ選択機構128もシンクロメッシュ機構で、スリーブ404及びハブ406を有し、ドライブギヤ124,126からいずれかを選択して第2変速入力軸122に連結する。
【0052】変速出力軸130は第1変速入力軸108及び第2変速入力軸122と平行な姿勢で支持され、変速出力軸130上には1速,2速,3速,5速のドリブンギヤ132,134,136,138が図の右側へ向かいエンジン動力の伝達方向に配設される。
【0053】1速,2速,3速,5速のドリブンギヤ132,134,136,138は変速出力軸130に固定され、第1変速入力軸108上及び第2変速入力軸122上の対応したドライブギヤ110,112,124,126と各々常時噛み合わされる。
【0054】そして、アイドラギヤ116の図における左側に第3クラッチ140が設けられる。すなわち、第3クラッチ140は軸方向において第1クラッチ104及び第2クラッチ120からエンジン出力軸100側にオフセットされる。
【0055】第3クラッチ140はアイドラギヤ116及び変速出力軸130と同軸上で、アイドラギヤ116により駆動され、変速出力軸130を駆動する。
【0056】この第3クラッチ140及び第1クラッチ104,第2クラッチ120には制御応答性に優れ高性能な単板或いは多板のプレートのクラッチが使用される(図5参照)。
【0057】さらに、変速出力軸130は第1変速入力軸108及び第2変速入力軸122が含まれる平面からオフセットして配置される。
【0058】以上のようにこの変速機は、互いに平行な入力2軸と出力1軸の3軸で各軸にクラッチが設けられた3軸3クラッチの構成となり、ドライブギヤ110,124,112,126及びこれらと噛み合うドリブンギヤ132,134,136,138は、隔たった変速比の順で軸方向に配列されている。
【0059】エンジンの駆動力は、第1クラッチ104が繋がる場合には、第1入力ドライブギヤ106及び第1クラッチ104を介して第1入力軸108へ伝達され、第2クラッチ120が繋がる場合には,第1入力ドライブギヤ106の駆動力が、前記アイドラギヤ116及び第2入力ドライブギヤ118,第2クラッチ120を介して第2入力軸122へ伝達される。
【0060】更に、第3クラッチ140が繋がる場合には、第1入力ドライブギヤ106,アイドラギヤ116,第3クラッチ140を介して変速出力軸130へ、エンジンの駆動力が伝達される。
【0061】変速段はクラッチ104,120,140,選択機構114,128の制御で決定され、第1クラッチ104が繋がる場合には選択機構114で1速または3速が選択され、第2クラッチ120が繋がる場合には選択機構128で2速または5速が選択され、第3クラッチ140が繋がる場合にはアイドラギヤ116の4速がそのまま選択される。
【0062】本実施形態1によれば、第1,第2変速入力軸108,122にドライブギヤ110,112,124,126とドライブギヤ選択機構114,128が、出力軸130にドリブンギヤ132,134,136,138のみが、隔たった変速比の順で軸方向に、分散して並列に配置されるので、変速機の長さを短縮することが可能となる。したがって、変速段を増加させてもその長さの伸び量が抑制され、このため、エンジンルームの車幅方向でスペースを十分に確保でき、車室の前後長や前席足元の空間も圧迫しない。
【0063】そして、図1において、1速と2速及び5速の間、3速と2速及び5速の間は、変速元と変速先の軸が異なるので、スムーズかつ瞬時に段飛びの変速を行える。
【0064】出力軸130の4速と第1入力軸108の1速,3速及び第2入力軸122の2速,5速の間も同様なことから、スムーズかつ瞬時の一段飛び変速は2速と4速の間,3速と5速の間,4速と6速の間で可能となる。
【0065】さらに、第1,第2クラッチ104,120を同一の軸方向位置に配設し、両者間の距離を必要最小限に設定したので、クラッチ厚が従来の半分となり、したがって、変速機の長さ寸法を短縮することが可能となる。
【0066】また、第3クラッチ140を第1クラッチ104,第2クラッチ120と軸方向で異なる位置に配置し、出力軸130を両入力軸が含まれる平面からオフセットして配設したので、変速機の幅寸法や高さ寸法を抑制できる。
【0067】この他、入力軸108,122上に配列されたギヤ110,112,124,126のエンベロープ形状が円錐台となり、出力軸130上に配列された各ギヤ132,134,136,138のエンベロープ形状が逆方向へ指向した円錐台となるので、ギアの組み込み順序を作業員が意識する必要はなく、ギア組み込みの順序を誤ることがない。軸単位でギアの組み込み作業を行い、最初に出力軸のギア組み込み工程を行えば、ギヤ組み込みの誤りを完全に回避しながらユニットの組み立て効率を飛躍的に高めることが可能となる。
【0068】そして、動力伝達機構には耐久性や信頼性が高くコンパクトなギヤを使用し、変速ギヤを動力伝達の経路中へ挿入して部品点数を削減している。しかも、予め一体に緩衝継手手段としてのダンパー101が設けられているので、更に組み付け性が良好である。
【0069】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、変速段数の増加にも関わらず変速機のサイズを縮小し抑制しながら、変速ショックや変速操作に対する遅延が生じない良好な一段飛びの変速が可能となる。
【0070】すなわち、請求項1に記載されたものによれば、互いに平行な入力2軸と出力1軸の3軸で各軸にクラッチが設けられた3軸3クラッチの構成となる。
【0071】エンジン出力は一方の入力軸から他方の入力軸へ動力伝達機構及びクラッチを介して伝達される。また、動力伝達機構から変速ギヤ及びクラッチを介して出力軸へ伝達される。
【0072】両入力軸には複数のドライブギヤとドライブギヤ選択機構が、出力軸にはドリブンギヤのみが、各々配列され、それらの部材が3軸に分散して並列に配置されるので、変速機の長さを短縮することが可能となる。したがって、変速段を増加させてもその長さの伸び量が抑制され、このため、エンジンルームの車幅方向でスペースを十分に確保でき、車室の前後長や前席足元の空間も圧迫しない。
【0073】そして、動力伝達機構から変速ギヤ及びクラッチを介し出力軸へエンジンの動力が伝達され、入力軸側から出力軸側へ直接的にかつスムーズに変速できる。
【0074】図1では変速動作が説明されており、同図において、出力軸上に4速のギヤが配置され、動力伝達機構から4速ギヤ及びクラッチを介し出力軸へエンジンの動力が伝達される。
【0075】その場合、1速と2速及び5速の間、3速と2速及び5速の間、6速と2速及び5速の間は変速元と変速先の軸が異なるので、スムーズかつ瞬時に段飛びの変速を行える。
【0076】変速元と変速先の軸が異なることから、出力軸の4速と第1入力軸の1速,3速,6速及び第2入力軸の2速,5速の間も同様で、スムーズかつ瞬時的な一段飛び変速は2速と4速の間,3速と5速の間,4速と6速の間で可能となる。
【0077】なお、入力軸のクラッチを同一の軸方向位置に配設し、両者間の距離を必要最小限に設定することが好ましい。すなわち、両クラッチを同一の軸方向位置に配設すれば、クラッチ厚が半分となり、変速機の長さ寸法をより短縮することが可能となる。その場合、変速機の幅寸法や高さ寸法が増加するので、両クラッチは互いに干渉しない最小限の間隔を隔てて配置する。ただし、両クラッチを軸方向で異なる位置に配設し、入力軸を接近させて軸方向視で両者を重ね合わせることも可能である。
【0078】さらに、出力軸のクラッチを入力軸のクラッチと軸方向で異なる位置に配置すれば、変速機の幅寸法や高さ寸法をより抑制できる。
【0079】また、出力軸は両入力軸が含まれる平面からオフセットして配設することが好適である。両入力軸と出力軸を同一の平面上に配置できるが、同平面から出力軸をオフセットすれば、その分、変速機の幅寸法や高さ寸法を抑制できる。変速出力軸に各変速段のドリブンギヤのみを配列すれば、その軸長を大幅に短縮できる。
【0080】そして選択機構にはシンクロメッシュ機構を採用でき、この場合、ドライブギヤとドリブンギヤを同期させる機構(同期機構)が設けられる。各変速段の選択機構が2本の入力軸へ交互に割り振られるので、1本に設ける場合に比して、軸長を短縮できる。
【0081】また、請求項2に記載されたものによれば、全てのドライブギヤ及びドリブンギヤは変速比の順に昇順又は降順で配列される。
【0082】したがって、入力軸上に配列されたギヤのエンベロープ形状が円錐台となり、出力軸上に配列された各ギヤのエンベロープ形状は逆方向へ指向した円錐台となる。
【0083】前述した従来例においては、ギヤの径が軸方向の途中で大小変化するので、そのことを意識しながら正しい順序で各ギヤを作業員がユニットのケースへ組み込まなければならなかったが、3軸の全てにおいてギヤ径が順に変化することから、ギアの組み込み順序を作業員が意識する必要はなく、ギア組み込みの順序を誤ることがない。軸単位でギアの組み込み作業を行い、かつ、クラッチ側から変速機側へ向かい円錐台の径が縮小する軸にギアを先に組み込む工程とすれば、ギヤ組み込みの誤りを完全に回避しながら作業を容易化してユニットの組み立て効率を飛躍的に高めることが可能となる。
【0084】そして、請求項3に記載されたものによれば、請求項2記載のものにおいて、動力伝達機構が一方の入力軸に設けられたギヤと他方の入力軸に設けられたギヤとを備え、両ギヤが空間的に離され、変速ギヤが出力軸で回転自在に支持されて両入力軸のギヤと噛み合わされ、第3クラッチが出力軸上に配置される、ことを特徴としており、動力伝達機構には耐久性や信頼性が高くコンパクトなギヤを使用し、変速ギヤを動力伝達の経路中へ挿入して部品点数を削減する。
【0085】また、請求項3において、各クラッチに多板クラッチを使用したことを特徴とする。多板クラッチは制御応答性に優れ高性能であるが、従来においては変速機長の問題で使用できなかった。本発明によれば、変速機長を短縮し抑制できるので、制御応答性に優れ高性能な多板クラッチを導入してより商品性の高い変速機を提供できる。
【0086】更に、請求項4に記載されたものでは、多板プレートのクラッチは制御応答性に優れ高性能であるが、従来においては変速機長の問題で使用できなかった。本発明によれば、変速機長を短縮し抑制できるので、制御応答性に優れ高性能な多板クラッチを導入してより商品性の高い変速機を提供できる。
【0087】そして、請求項5に記載されたものでは、出力軸のクラッチが第1クラッチ及び第2クラッチと軸方向で異なる位置に設けられることから、変速機の幅寸法や高さ寸法を抑制できる。
【0088】しかも、請求項6記載のものによれば、予め一体に緩衝継手手段がもうけられているので、更に組み付け性が、良好であるという実用上有益な効果を発揮する。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013