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発明の名称 自動変速機
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−182809(P2001−182809A)
公開日 平成13年7月6日(2001.7.6)
出願番号 特願平11−371572
出願日 平成11年12月27日(1999.12.27)
代理人 【識別番号】100086450
【弁理士】
【氏名又は名称】菊谷 公男 (外2名)
【テーマコード(参考)】
3J028
3J063
【Fターム(参考)】
3J028 EA07 EA09 EA25 EB35 FC17 FD03 GA01 
3J063 AA01 AB12 AC04 BA01 BA05 BB12 BB41 BB46 CA01 CB03 CB06 CD56 CD63 XA05 XA06 XA37
発明者 チェ ヒギュ / チョー ヨンス
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 ピニオンを支持するキャリアプレートを備えた遊星歯車機構を有し、第1の回転部材の外周に形成したスプラインを第1の摩擦板と噛み合わせた第1の摩擦要素と第2の回転部材の外周に形成したスプラインを第2の摩擦板と噛み合わせた第2の摩擦要素とがそれぞれ遊星歯車機構の外側に配され、第1の回転部材と第2の回転部材とにキャリアプレートを結合した自動変速機のキャリアプレート結合構造であって、前記第2の回転部材は端部に外径方向へ延びるフランジを有して、該フランジを前記第1の回転部材の端部に結合して結合体となし、第1の回転部材の前記端部には内径側に突出した第1の歯が形成されるとともに、前記キャリアプレートには前記第1の歯に噛み合う第2の歯が形成されて、前記フランジがキャリアプレートの前記第2の歯に当接して前記結合体の軸方向一方への移動が規制されることを特徴とする自動変速機のキャリアプレート結合構造。
【請求項2】 前記第1の回転部材の端面に、前記フランジの板厚に対応する深さの段差部が形成され、第2の回転部材は前記段差部に嵌め込まれた前記フランジの周縁にそった溶接により第1の回転部材に結合されていることを特徴とする請求項1記載の自動変速機のキャリアプレート結合構造。
【請求項3】 前記フランジは第1の回転部材の前記第1の歯の谷径よりも内径側まで延びた平面部分を有し、該平面部分がキャリアプレートの前記第2の歯に当接することを特徴とする請求項1または2記載の自動変速機のキャリアプレート結合構造。
【請求項4】 前記遊星歯車機構がラビニヨ型であって、前記キャリアプレートは軸方向に一方のサンギヤと重なるボス部と、該ボス部の他方のサンギヤ側の端部から外径方向に延びる張り出し部とを備え、該張り出し部の外周縁に前記第2の歯が形成されていることを特徴とする請求項1、2または3記載の自動変速機のキャリアプレート結合構造。
【請求項5】 前記第1の回転部材の第1の歯はキャリアプレートの第2の歯より軸方向に長く形成されるとともに、前記フランジとの間に第2の歯を挟む位置にリング溝が形成され、該リング溝に嵌め込んだスナップリングがキャリアプレートの前記第2の歯に当接して前記結合体の軸方向他方への移動が規制されることを特徴とする請求項1、2、3または4記載の自動変速機のキャリアプレート結合構造。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遊星歯車機構とクラッチなど締結要素を備えて複数の変速段を実現する自動変速機における遊星歯車機構のキャリアプレートとクラッチハブを結合するキャリアプレート結合構造に関する。
【0002】
【従来の技術】車両等に搭載される自動変速機では、遊星歯車機構と締結要素としての複数のクラッチあるいはブレーキとを組み合わせ、これらクラッチおよびブレーキの締結・解放の組合せによって複数の変速段を実現している。このような自動変速機として、例えば特開平8−177992号公報に開示されたようなものがある。この変速機では、ラビニヨ型の遊星歯車機構を備え、図4に示すように、遊星歯車機構90のピニオン91を支持するキャリアプレート93が締結機構としてのブレーキ110のハブ100に結合されている。
【0003】ここでは、キャリアプレート93のピニオンシャフト92を支持するボス部94の外周部に、軸線に対して垂直方向の取付け面95を有する取付け部96を設けるとともに、ハブ100にはキャリアプレートの取付け面95に当接する取付け面101を備えるフランジ102を設けて、キャリアプレート93の取付け部96とハブ100のフランジ102とをボルト103で結合している。
【0004】ハブ100はブレーキの摩擦板105と噛み合うスプライン部104からさらに延びる延長部106を有し、ワンウエイクラッチ108を支持している。上記のブレーキ110とワンウエイクラッチ108は遊星歯車機構90の軸方向長さの範囲内に略収まっている。図中、キャリアプレート93のボス部94の左側には、とくに図示しないがクラッチが配置され、そのクラッチハブがキャリアプレートに接続される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記のキャリアプレートの結合構造においては、キャリアプレート93とブレーキのハブ100を軸方向に当接させてボルト103で結合しているので、結合部分の軸方向のサイズを小さくするには制約があった。そのため隣接するクラッチのクラッチハブは遊星歯車機構90から軸方向に相当量オフセットせざるを得ず、自動変速機全体の全長短縮はまだ容易ではない。そしてまた、キャリアプレートとブレーキのハブ結合が複数のボルトによるので、部品点数が増加するとともに組み付け作業にも手間がかかる。
【0006】したがって、本発明は、部品点数の増加と組み付け段階での工数の増大とを招くことなく、遊星歯車機構まわりの締結機構をコンパクトに配置できて、自動変速機全体の軸方向サイズを小さくしたキャリアプレート結合構造を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1の本発明は、ピニオンを支持するキャリアプレートを備えた遊星歯車機構を有し、第1の回転部材の外周に形成したスプラインを第1の摩擦板と噛み合わせた第1の摩擦要素と第2の回転部材の外周に形成したスプラインを第2の摩擦板と噛み合わせた第2の摩擦要素とがそれぞれ遊星歯車機構の外側に配され、第1の回転部材と第2の回転部材とにキャリアプレートを結合した自動変速機のキャリアプレート結合構造であって、第2の回転部材は端部に外径方向へ延びるフランジを有して、該フランジを第1の回転部材の端部に結合して結合体となし、第1の回転部材の上記端部には内径側に突出した第1の歯が形成されるとともに、キャリアプレートには第1の歯に噛み合う第2の歯が形成されて、フランジがキャリアプレートの第2の歯に当接して上記結合体の軸方向一方への移動が規制されるものとした。
【0008】第2の回転部材を第1の回転部材に結合するフランジがキャリアプレートの第2の歯に当接して結合体の軸方向の移動が規制されるので、別個のストッパ等が不要で構造が簡単となる。また、キャリアプレートと結合体との結合点が第1の摩擦要素と第2の摩擦要素の各摩擦板と噛み合う両スプラインの中間になるから、第1の摩擦要素、第2の摩擦要素の各負荷点からの距離がそれぞれ短く、結合点に及ぼされるねじれ力が小さくなって強度的な余裕度が向上する。
【0009】請求項2の発明は、とくに、第1の回転部材の端面にフランジの板厚に対応する深さの段差部が形成され、第2の回転部材は段差部に嵌め込まれた上記フランジの周縁にそった溶接により第1の回転部材に結合されているものとした。第2の回転部材は第1の回転部材の第1の歯から離間したフランジ周縁にそって溶接されるから、第1の歯に溶接歪みが発生するおそれがない。
【0010】請求項3の発明は、フランジが第1の回転部材の第1の歯の谷径よりも内径側まで延びた平面部分を有し、その平面部分がキャリアプレートの第2の歯に当接するようにしたものである。平面部分に当接させることにより軸方向移動の規制量の精度が向上する。
【0011】請求項4の発明は、とくに遊星歯車機構がラビニヨ型であって、キャリアプレートが軸方向に一方のサンギヤと重なるボス部と、該ボス部の他方のサンギヤ側の端部から外径方向に延びる板状の張り出し部とを備え、該張り出し部の外周縁に第2の歯が形成されているものとした。板状の張り出し部より一方側に設けた第1の回転部材上に第1の摩擦要素の摩擦板を位置させ、他方側に設けた第2の回転部材上には第2の摩擦要素の摩擦板を位置させて、これらが軸方向において遊星歯車機構の幅内に大略収まるようにしたので、レイアウトがコンパクトになる。
【0012】請求項5の発明は、第1の回転部材の第1の歯がキャリアプレートの第2の歯より軸方向に長く形成されるとともに、フランジとの間に第2の歯を挟む位置にリング溝が形成され、このリング溝に嵌め込んだスナップリングがキャリアプレートの第2の歯に当接して結合体の軸方向他方への移動が規制されるものとした。第1の歯に対してリング溝の加工が容易で、スナップリングの嵌め込みだけで他方への移動も規制され、構成が簡単となる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を実施例により説明する。図1は実施例を示す断面図である。トランスミッションケース1内において、入力軸IN上にラビニヨ型の遊星歯車機構Gが配置されるとともに、入力軸IN上にはさらに回転部材としての中空の第1シャフト10および第2シャフト11が径方向に順次設けられている。トランスミッションケースのエンドカバー2の中央部には入力軸INを支持する支持穴4を備えた突出支持部3が設けられている。
【0014】遊星歯車機構Gの外側には、第1の摩擦要素であるブレーキB、第2の摩擦要素であるクラッチCおよびワンウエイクラッチOWCが配置されている。遊星歯車機構Gに隣接して、固定側部材5には出力ギヤOUTを支持するボールベアリング7が設けられている。固定側部材5にねじ込まれたナット8の鍔部9がワッシャを介してボールベアリング7のインナレース7aを軸方向に押圧している。
【0015】遊星歯車機構Gの第1サンギヤS1は第2シャフト11の端部にスプライン結合し、第2サンギヤS2が第1シャフト10の端部にスプライン結合している。第1キャリアプレート20と第2キャリアプレート30の間に支持されたピニオンシャフト33上の第1ピニオンP1は、第1サンギヤS1およびリングギヤRに常時噛み合っている。図示省略するが、第1キャリアプレート20と第2キャリアプレート30の間にはさらに第2サンギヤS2と噛み合う第2ピニオンP2を支持するピニオンシャフトも設けられ、第2ピニオンP2は第1サンギヤS1とともに第1ピニオンP1とも噛み合うようになっている。これはラビニヨ型の遊星歯車機構の公知の構成である。
【0016】第1キャリアプレート20の第1ピニオンP1のピニオンシャフト33を支持する部分は、第1ピニオンP1側、したがって第1サンギヤS1側へ張り出して、軸方向に厚肉のボス部21を形成している。ボス部21の第1ピニオンP1側の端部には外径方向に延びる板状の張り出し部22が形成されている。図2に示すように、第1キャリアプレート20の張り出し部22はボス部21とともに周方向に4分割され、張り出し部22の外周縁には例えば5歯のスプライン歯23が形成されて、後述するインナレース70のスプライン77と噛み合うようになっている。
【0017】遊星歯車機構GのリングギヤRは出力ギヤOUT側に延びて円環部材25と溶接接続され、出力ギヤOUTは遊星歯車機構G側に延びる突出部26を有する。そして、突出部26の外周と円環部材25の内周とがスプライン結合して、リングギヤRと出力ギヤOUTとが連結されている。リングギヤRの軸方向で第2キャリアプレート30に対応する位置には周上複数箇所に油孔27が設けられている。第1サンギヤS1とナット8鍔部9の間にはスラストベアリング37が設けられている。
【0018】クラッチCのクラッチドラム40は、インナ部材41と、アウタ部材47で構成されている。インナ部材41は、ハブ部42と、ハブ部の一端に縦壁43を介して連なる内筒部44と、ハブ部42の他端から外方へ延びる円盤部45と、円盤部に連なる外筒46からなっている。アウタ部材47は、インナ部材41の外筒46先端に接合してさらに外方へ延びる縦壁48と、この縦壁に連なるドラム部49からなっている。クラッチドラム40のハブ部42はスリーブ54を介してエンドカバー2の突出支持部3に支持されている。また、スリーブ54は突出支持部3の端面に当接する縦壁55を有する。
【0019】ドラム部49の内側には対向してハブ60が設けられ、ドラム部49内周とハブ60外周にそれぞれ形成されたスプライン50、61に複数の摩擦板51が交互に噛み合っている。クラッチドラム40のインナ部材41のハブ部42外周面と外筒46内周面の間に形成されたリング状シリンダにそって摺動するピストン52が設けられ、ピストン52が軸方向にストロークして摩擦板51を押圧可能となっている。
【0020】インナ部材41の内筒部44は入力軸INとスプライン結合している。これにより、クラッチドラム40は入力軸INと一体に回転する。第1キャリアプレート20の中心部には軸方向両側に突出する突出部24が形成され、該突出部24がブッシュ28を介してクラッチドラム40の内筒部44上に支持されている。
【0021】クラッチドラム40の縦壁43と第1キャリアプレート20の間、第1キャリアプレート20と第2サンギヤS2の間には、それぞれスラストベアリング58、59が設けられている。また、クラッチドラム40の縦壁43とスリーブ54の縦壁55間には、スラストベアリング57が設けられている。さらに、第2サンギヤS2と第1サンギヤS1の間にはスラストベアリング38が設けられている。
【0022】つぎに、トランスミッションケース1の内壁には固定側スプライン80が形成され、ワンウエイクラッチOWCのアウタレース72がスプライン80と噛み合っている。ワンウエイクラッチOWCのインナレース70にはスプライン80と対向するスプライン74が形成され、両スプライン間に複数の摩擦板81が交互に噛み合ってブレーキBを構成している。アウタレース72の軸方向一端はトランスミッションケースの縦壁1aに当接し、他端は摩擦板81に当接可能となっている。エンドカバー2には、摩擦板81押圧のため、クラッチドラム40の外側にシリンダ6が形成され、シリンダ6内に押圧ピストン82が配置されている。
【0023】ワンウエイクラッチOWCのインナレース70は遊星歯車機構GのリングギヤRの外側に配置されている。インナレース70はそのスプライン74よりクラッチドラム40側へ延びる突出部75を備え、突出部75はクラッチCのハブ60と溶接結合されている。
【0024】図3はインナレース70とハブ60、および第1キャリアプレート20の結合部分の詳細を示す拡大図である。ハブ60にはインナレース70側の端部に外径方向に延びるフランジ62が形成されている。インナレース70の突出部75の先端には、軸方向にフランジ62の板厚だけ切り欠かれて軸に対して垂直面を有する段差部76が設けられ、この段差部76にフランジ62の周縁部が嵌め込まれている。これにより、インナレース70の突出部75の端面からフランジ62にわたって面一となっている。インナレース70とハブ60とはフランジ62の周縁にそって溶接結合されている。
【0025】インナレース70の突出部75の端部には上記段差部76の垂直面から所定幅の間内径側に歯を突出させてスプライン77が形成され、このスプライン77に第1キャリアプレート20のボス部21に形成された張り出し部22の外周縁に形成されたスプライン歯23が噛み合う。なお、張り出し部22のスプライン歯の歯数は少数であるが、インナレース70側のスプライン77の歯が全周にわたって形成されているので、インナレース70と第1キャリアプレート20は任意の回転角度で組み付けることができる。これにより、クラッチCのハブ60、ワンウエイクラッチOWCのインナレース70および遊星歯車機構Gの第1キャリアプレート20は一体に回転する。
【0026】ハブ60のフランジ62はその外周縁から少なくもインナレース70のスプライン77の歯の高さの半分まで垂直な平面部分64を有している。このフランジの平面部分64が張り出し部22(のスプライン歯)に当接して、ハブ60とインナレース70の結合体の軸方向一方への移動が規制される。インナレース70のスプライン77には、リング溝78が形成され、リング溝78に嵌め込んだスナップリング67とハブ60のフランジ62の間に第1キャリアプレート20の張り出し部22を挟んでいる。これにより、スナップリング67がハブ60とインナレース70の結合体の軸方向他方への移動が規制される。
【0027】図1に戻って、インナレース70には、ワンウエイクラッチOWCのローラ71転動面に開口して周上複数の潤滑孔84が設けられるとともに、摩擦板81と噛み合うスプライン74部分に開口する潤滑孔85も複数設けられている。入力軸INにはその軸心に油通路12が形成され、エンドカバー2に形成されたオイル供給路39から潤滑油が供給される。入力軸INには油通路12から各ベアリングや噛み合い部へ潤滑油を供給するための油孔が設けられている。
【0028】油穴13はクラッチドラムの縦壁43とスリーブ54の間のスラストベアリング57を潤滑する。油穴14は第1キャリアプレート20の突出部24とクラッチドラム40の内筒部44間のブッシュ28を経由してスラストベアリング58を潤滑する。また、スラストベアリング59を経由して第2サンギヤS2と第2ピニオンP2の噛み合い部を潤滑する。
【0029】油穴15は、第1シャフト10に設けた油穴16からスラストベアリング38を潤滑、経由して第2サンギヤS2と第2ピニオンP2の噛み合い部、ならびに第1ピニオンP1と第1サンギヤS1の噛み合い部を潤滑する。油穴17は、第1シャフト10に設けた油穴18および第2シャフト11に設けた油穴19を経由して、第1サンギヤS1とナット8間のスラストベアリング37を潤滑する。
【0030】スラストベアリング58を抜けたオイルは外方のハブ60へ流れ、また、第2サンギヤS2と第2ピニオンP2の噛み合い部を潤滑したオイルは主として第1キャリアプレート20のボス部21間の間隙からハブ60へ流れる。ハブ60の内壁に集まったオイルは潤滑孔65を経て、あるいはハブ端縁をまわって摩擦板51へ導かれる。
【0031】一方、スラストベアリング37を抜けたオイルは、一部は第1ピニオンP1と第1サンギヤS1の噛み合い部を潤滑し、他の一部はピニオンシャフト33内の油路35から第1ピニオンP1の回転面を潤滑したあと、リングギヤRの油孔27を通ってインナレース70の内壁に流れる。インナレース70の内壁に集まったオイルは潤滑孔84、85を経てワンウエイクラッチOWCのローラ71転動面およびブレーキBの摩擦板81へ導かれる。
【0032】本実施例は以上のように構成され、ブレーキBのハブ60に外径方向に延びるフランジ62を形成して当該フランジ62の周縁にそってワンウエイクラッチOWCのインナレース70と溶接結合し、フランジ62の平面部分64を第1キャリアプレート20の張り出し部22に当接させることにより、ハブ60とインナレース70の結合体の軸方向一方への変位を規制するものとしたので、別個のストッパを設ける必要がなく、しかも規制量の精度が向上する。
【0033】またこれとともに、ハブ60とインナレース70の結合体と噛み合う張り出し部22を第1キャリアプレート20のボス部21の第1ピニオンP1側の端部に形成したので、張り出し部22より第1ピニオンP1側のインナレース70上にワンウエイクラッチOWCとブレーキBの摩擦板81部が位置し、板状の張り出し部22に関して反対側にはクラッチCの摩擦板51が位置して、これらワンウエイクラッチOWC、ブレーキBおよびクラッチCの主要部が軸方向において遊星歯車機構Gの幅内に略収まって、とくにコンパクトなレイアウトとすることができる。
【0034】さらに、第1キャリアプレート20の張り出し部22をブレーキBの摩擦板81とクラッチCの摩擦板51の中間位置でインナレース70に噛み合わせて連結しているので、その張り出し部22連結部に対するブレーキB、クラッチCの負荷点からの距離がそれぞれ短くなり、ブレーキB、クラッチCの作動によって連結部に及ぼされるねじれ力も小さいから、インナレース70ならびに張り出し部22の耐久性も向上する。
【0035】インナレース70のスプライン77は、突出部75近傍の内径側に膨出部分を形成しておいてから、その膨出部分の全長にわたって歯を切削加工するだけで形成できるから、インナレース自体の製作も容易であり、また溶接部位が上記スプライン77から離間することでこのスプラインに溶接歪が発生しない。
【0036】
【発明の効果】以上のとおり、請求項1の本発明は、第2の摩擦要素の第2の回転部材が端部に外径方向へ延びるフランジを有して、そのフランジを第1の摩擦要素の第1の回転部材の端部に結合して結合体となし、第1の回転部材の上記端部には内径側に突出した第1の歯が形成されるとともに、キャリアプレートには第1の歯に噛み合う第2の歯が形成されて、フランジがキャリアプレートの第2の歯に当接して上記結合体の軸方向一方への移動が規制される自動変速機のキャリアプレート結合構造としたので、その移動規制のために別個のストッパ等は不要で、構造が簡単であり、部品点数が削減されるという効果を有する。
【0037】また、キャリアプレートと結合体との結合点が第1の摩擦要素と第2の摩擦要素の各摩擦板と噛み合う両スプラインの中間になるから、第1の摩擦要素、第2の摩擦要素の各負荷点からの距離がそれぞれ短く、結合点に及ぼされるねじれ力が小さくなって強度的な余裕度も向上する。
【0038】請求項2の発明では、第1の回転部材と第2の回転部材の結合において、第1の回転部材の端面にフランジの板厚に対応する深さの段差部を形成し、第2の回転部材は段差部に嵌め込まれた上記フランジの周縁にそって第1の回転部材に溶接することにより、溶接部位が第1の回転部材の第1の歯から離間するので、第1の歯に溶接歪みが発生するおそれがない。
【0039】請求項3の発明では、フランジが第1の回転部材の第1の歯の谷径よりも内径側まで延びた平面部分を有し、その平面部分がキャリアプレートの第2の歯に当接するように構成することにより、軸方向移動の規制量の精度が向上するという利点が得られる。
【0040】請求項4の発明では、遊星歯車機構がラビニヨ型である場合、キャリアプレートが軸方向に一方のサンギヤと重なるボス部と、該ボス部の他方のサンギヤ側の端部から外径方向に延びる板状の張り出し部とを備え、該張り出し部の外周縁に第2の歯が形成されているものとすることにより、張り出し部より一方側に設けた第1の回転部材上に第1の摩擦要素の摩擦板が位置し、他方側に設けた第2の回転部材上には第1の摩擦要素の摩擦板が位置して、これらが軸方向において遊星歯車機構の幅内に大略収まり、レイアウトがコンパクトになる。
【0041】請求項5の発明では、第1の回転部材の第1の歯がキャリアプレートの第2の歯より軸方向に長く形成されるとともに、フランジとの間に第2の歯を挟む位置にリング溝が形成され、このリング溝に嵌め込んだスナップリングがキャリアプレートの第2の歯に当接して結合体の軸方向他方への移動が規制されるものとすることにより、第1の歯に対してリング溝の加工が容易で、スナップリングの嵌め込みだけで他方への移動も規制され、構成が簡単となる。




 

 


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