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発明の名称 自動変速機の油圧制御装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−12592(P2001−12592A)
公開日 平成13年1月16日(2001.1.16)
出願番号 特願平11−183837
出願日 平成11年6月29日(1999.6.29)
代理人 【識別番号】100105153
【弁理士】
【氏名又は名称】朝倉 悟 (外1名)
【テーマコード(参考)】
3J052
【Fターム(参考)】
3J052 AA07 CA01 CA31 DA06 FB02 FB05 FB34 GC04 GC23 GC41 GC43 GC44 GC73 HA02 KA02 LA01 
発明者 村杉 卓
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 変速時に制御された締結要素圧により締結あるいは解放される第1締結要素と、外部からのソレノイド出力によりソレノイド圧を作り出すソレノイド弁と、ソレノイド圧と出力圧を作動信号圧とし、前記第1締結要素への締結要素圧を作り出す調圧弁と、前記第1締結要素が締結状態から解放される変速時、解放状態から締結される第2締結要素の締結圧を用いて第1締結要素圧を強制的にドレーン(大気解放)させるフェールセーフ弁と、を備えた自動変速機の油圧制御装置において、前記フェールセーフ弁を、スプールにそれぞれ対向方向に作用する第2締結要素圧と対向圧とを作動信号圧とし、第2締結要素圧が、変速時に制御調圧される最大油圧である変速時最大圧よりも高く最大締結要素圧よりも低い変速終了域圧となった時点でドレーン側へ切換作動する弁としたことを特徴とする自動変速機の油圧制御装置。
【請求項2】 請求項1記載の自動変速機の油圧制御装置において、前記第1締結要素が締結状態から解放される変速時、第2締結要素圧に加え既に締結状態にある第3締結要素の第3締結要素圧を用いて第1締結要素圧を強制的にドレーンさせるとき、前記フェールセーフ弁を、第2締結要素圧と対向圧を作動信号圧とするスプールを有する第1フェールセーフバルブと、第3締結要素圧と対向圧を作動信号圧とするスプールを有する第2フェールセーフバルブとによる独立のバルブ構成としたことを特徴とする自動変速機の油圧制御装置。
【請求項3】 請求項1または請求項2記載の自動変速機の油圧制御装置において、前記フェールセーフ弁を、調圧弁より第1締結要素の上流位置に配置し、フェールセーフ作動時、調圧弁への入力圧油路をドレーンさせる弁としたことを特徴とする自動変速機の油圧制御装置。
【請求項4】 請求項1ないし請求項3記載の自動変速機の油圧制御装置において、前記フェールセーフ弁の対向圧を作り出す弁として、各調圧弁と同じ増圧比のスプールを持ち、ライン圧を入力圧とし、スプールには、スプールを一方向に付勢するパイロット圧と、スプールを前記一方向と反対方向に付勢する出力圧が作用するフェールセーフ圧バルブを設けたことを特徴とする自動変速機の油圧制御装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油圧回路を簡素化すると共に、構成部品点数を削減し、コントロールバルブボディの小型化が達成される締結圧直接電子制御による自動変速機の油圧制御装置の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】従来、締結圧直接電子制御による自動変速機の油圧制御装置としては、例えば、特開平8−121586号公報に記載の装置が知られている。
【0003】この従来公報には、Dレンジ1速時に締結され、Dレンジ2,3,4速時に解放されるLRブレーキ圧制御装置として、図12に示すように、Dレンジ2,4速時に締結される2NDブレーキ圧P2NDと、Dレンジ3,4速時に締結されるODクラッチ圧PODを用い、2NDブレーキ圧P2NDとODクラッチ圧PODとのいずれか少なくとも一方の油圧が発生しているDレンジ2,3,4速時にLRブレーキへの油圧を強制的にドレーンする回路が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来の自動変速機の油圧制御装置にあっては、LRブレーキ圧が締結状態から解放される1→2変速時、解放状態から締結される2NDブレーキ圧P2NDを用いてLRブレーキ圧を強制的にドレーンさせるものであるが、2NDブレーキ圧P2NDの対向圧としてランドにエンジン回転数により変動するライン圧PL を作用させているため、LRブレーキ圧の強制ドレーンの時期管理を行えず、下記に述べるような問題が生じる。
【0005】(1) 変速時最大圧より低い2NDブレーキ圧P2NDを弁切換圧とすると、1→2変速終了前にLRブレーキ圧が強制ドレーンされてしまい、変速制御に悪影響を及ぼす。
【0006】すなわち、1→2変速時、LRブレーキからの微妙な抜き圧制御と2NDブレーキへの微妙な入り圧制御とが相俟って変速ショックのない変速が実現されるものであるが、変速終了前にLRブレーキがゼロ圧になってしまうと、LRブレーキと2NDブレーキとのトータル締結容量不足によりエンジン回転数が上昇し、変速ショックの新たな発生原因となってしまう。
【0007】(2) 2NDブレーキの最大圧を弁切換圧とすると、2NDブレーキの完全締結後にLRブレーキ圧が強制ドレーンされてしまう。よって、LRブレーキ圧が予期せぬ油圧が発生したままのフェール時、変速終了からLRブレーキ圧の強制ドレーンまでの間、LRブレーキと2NDブレーキが共に締結されるインターロック状態になる問題が発生する。
【0008】本発明が解決しようとする課題は、変速制御に悪影響を及ぼすこともフェール時にインターロックを発生することもない最適なタイミングにて締結要素圧を強制ドレーンさせるフェールセーフ作動を達成することができる自動変速機の油圧制御装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、図1のクレーム対応図に示すように、変速時に制御された締結要素圧により締結あるいは解放される第1締結要素aと、外部からのソレノイド出力によりソレノイド圧PSOLを作り出すソレノイド弁bと、ソレノイド圧PSOLと出力圧Pc1を作動信号圧とし、前記第1締結要素aへの締結要素圧を作り出す調圧弁cと、前記第1締結要素aが締結状態から解放される変速時、解放状態から締結される第2締結要素の締結圧Pc2を用いて第1締結要素圧Pc1を強制的にドレーン(大気解放)させるフェールセーフ弁dと、を備えた自動変速機の油圧制御装置において、前記フェールセーフ弁dを、スプールにそれぞれ対向方向に作用する第2締結要素圧Pc2と対向圧PFEとを作動信号圧とし、第2締結要素圧Pc2が、変速時に制御調圧される最大油圧である変速時最大圧よりも高く最大締結要素圧よりも低い変速終了域圧となった時点でドレーン側へ切換作動する弁としたことを特徴とする。
【0010】請求項2記載の発明は、図1のクレーム対応図に示すように、請求項1記載の自動変速機の油圧制御装置において、前記第1締結要素aが締結状態から解放される変速時、第2締結要素圧Pc2に加え既に締結状態にある第3締結要素の第3締結要素圧Pc3を用いて第1締結要素圧Pc1を強制的にドレーンさせるとき、前記フェールセーフ弁dを、第2締結要素圧Pc2と対向圧PFEを作動信号圧とするスプールを有する第1フェールセーフバルブd1と、第3締結要素圧Pc3と対向圧PFEを作動信号圧とするスプールを有する第2フェールセーフバルブd2とによる独立のバルブ構成としたことを特徴とする。
【0011】請求項3記載の発明は、図1のクレーム対応図に示すように、請求項1または請求項2記載の自動変速機の油圧制御装置において、前記フェールセーフ弁dを、調圧弁cより第1締結要素aの上流位置に配置し、フェールセーフ作動時、調圧弁cへの入力圧油路eをドレーンさせる弁としたことを特徴とする。
【0012】請求項4記載の発明は、図1のクレーム対応図に示すように、請求項1ないし請求項3記載の自動変速機の油圧制御装置において、前記フェールセーフ弁dの対向圧PFEを作り出す弁として、各調圧弁と同じ増圧比のスプールを持ち、ライン圧PL を入力圧とし、スプールには、スプールを一方向に付勢するパイロット圧PPと、スプールを前記一方向と反対方向に付勢する出力圧PFEが作用するフェールセーフ圧バルブfを設けたことを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)実施の形態1は請求項1〜4に記載の発明に対応する自動変速機の油圧制御装置である。
【0014】まず、構成を説明する。
【0015】図2は実施の形態1の油圧制御装置が適用された自動変速機のギヤトレーンの一例を示す図で、Eはエンジン出力軸、Iはトランスミッション入力軸、Oはトランスミッション出力軸で、前記エンジン出力軸Eとトランスミッション入力軸Iとの間にはトルクコンバータT/Cが介装され、トランスミッション入力軸Iとトランスミッション出力軸Oの間には第1遊星歯車組G1と第2遊星歯車組G2が介装されている。第1遊星歯車組G1は、第1ピニオンP1,第1キャリアC1,第1サンギヤS1,第1リングギヤR1よりなる単純遊星歯車組で、第2遊星歯車組G2は、第2ピニオンP2,第2キャリアC2,第2サンギヤS2,第2リングギヤR2よりなる単純遊星歯車組である。
【0016】前記トランスミッション入力軸Iと第2サンギヤS2とは直結され、トランスミッション入力軸Iと第1サンギヤS1とを連結するメンバの途中にはリバースクラッチR/Cが設けられ、また、このメンバをケースに固定可能とする多板ブレーキ構造による2−4ブレーキ2-4/Bが設けられている。トランスミッション入力軸Iと第1キャリアC1とを連結するメンバの途中にはハイクラッチH/Cが設けられている。第1キャリアC1と第2リングギヤR2とを連結するメンバの途中にはロークラッチL/Cが設けられ、また、このメンバをケースに固定可能とする多板ブレーキ構造によるロー&リバースブレーキL&R/Bが設けられ、ロー&リバースブレーキL&R/Bと並列にワンウェイクラッチOWCが設けられている。第1リングギヤR1と第2キャリアC2とは直結され、第2キャリアC2にはトランスミッション出力軸Oが連結されている。
【0017】図3はリバースレンジ(以下、Rレンジ)とドライブレンジ(以下、Dレンジ)における各ギヤ段での締結論理表を示す図(締結を〇印で示す)である。
【0018】Rレンジ時には、リバースクラッチR/Cとロー&リバースブレーキL&R/Bが締結される。Dレンジ1速時にはロークラッチL/Cが締結され、Dレンジ2速時にはロークラッチL/Cと2−4ブレーキ2-4/Bが締結され、Dレンジ3速時にはロークラッチL/CとハイクラッチH/Cが締結され、Dレンジ4速時にはハイクラッチH/Cと2−4ブレーキ2-4/Bが締結される。なお、ローレンジ(以下、Lレンジ)におけるHOLDモードの1速時にはロークラッチL/Cとロー&リバースブレーキL&R/Bが締結される。
【0019】図4は実施の形態1の油圧制御装置が適用された自動変速機の変速制御系を示す図で、1はライン圧油路、2はマニュアルバルブ、3はDレンジ圧油路、4はRレンジ圧油路であり、マニュアルバルブ2はセレクト操作により切り換えられるバルブで、Dレンジではライン圧油路1とDレンジ圧油路3とが接続され、Rレンジではライン圧油路1とRレンジ圧油路4とが接続される。
【0020】5はパイロットバルブ、6はパイロット圧油路であり、パイロットバルブ5は、ライン圧油路1からのライン圧を一定のパイロット圧に減圧制御する。
【0021】7は第1圧力制御弁で、ロークラッチアンプバルブとデューティ制御型のロークラッチソレノイド27を有し、Dレンジ圧からロークラッチ圧を作り出し、ロークラッチ圧油路8を介してロークラッチL/Cへ導く。
【0022】9は第2圧力制御弁で、ハイクラッチアンプバルブとデューティ制御型のハイクラッチソレノイド28を有し、Dレンジ圧からハイクラッチ圧を作り出し、ハイクラッチ圧油路10を介してハイクラッチH/Cへ導く。
【0023】11は第3圧力制御弁で、2−4ブレーキアンプバルブ34とデューティ制御型の2−4ブレーキソレノイド29を有し、Dレンジ圧PD から2−4ブレーキ圧を作り出し、2−4ブレーキ圧油路12を介して2−4ブレーキ2-4/Bへ導く。
【0024】13は第4圧力制御弁で、ロー&リバースブレーキアンプバルブとロー&リバースブレーキソレノイド30を有し、ライン圧からロー&リバースブレーキ圧を作り出し、ロー&リバースブレーキ圧油路14を介してロー&リバースブレーキL&R/Bへ導く。
【0025】15はON/OFF型のプレッシャコントロールソレノイドで、ライン圧を高圧と低圧の2段階に切り換える。
【0026】16はデューティ型のロックアップソレノイドで、ロックアップクラッチの締結と解放を制御する。
【0027】17はATコントロールユニットで、入力情報に基づいて変速制御を含む各種の制御演算処理を行ない、その処理結果により各ソレノイド15,16,27,28,29,30に対してソレノイド駆動電流を出力する。
【0028】32は2−4/Bフェールセーフ弁で、ロークラッチ圧とハイクラッチ圧とが同時に発生するDレンジ3速時、2−4ブレーキ圧を強制的にドレーンする。
【0029】33はL&R/Bフェールセーフ弁で、ハイクラッチ圧と2−4ブレーキ圧のいずれか一方または両方の油圧が発生するDレンジ2,3,4速時、L&Rブレーキ圧を強制的にドレーンする。
【0030】図5は実施の形態1の油圧制御装置が適用された自動変速機の電子制御系を示す示すブロック図であり、エンジンコントロールユニット18からATコントロールユニット17に対しては、シリアル通信によりスロットル開度THとエンジン回転数Neが入力され、また、両コントロールユニット17,18間では、トルクダウン通信が行われる。パワートレインに設けられたタービン回転センサ19及び出力軸回転センサ20からはタービン回転数Ntと出力軸回転数Noが入力される。インヒビタースイッチ21からはレンジ信号が入力され、ホールドスイッチ22からはホールドスイッチ信号が入力される。コントロールバルブユニットに設けられたハイクラッチ油圧スイッチ23と2−4ブレーキ油圧スイッチ24とロー&リバースブレーキスイッチ25からはそれぞれの締結要素への油圧供給状態を示すスイッチ信号が入力され、油温センサ26からは油温信号が入力される。
【0031】ATコントロールユニット17からは、コントロールバルブユニットに設けられた各ソレノイド15,16,27,28,29,30に対してソレノイド駆動電流が出力され、また、インスツルメントパネルに設けられたスピードメータ31に対してスピード表示信号が出力される。
【0032】図6は実施の形態1の油圧制御装置が適用された2−4ブレーキ圧制御回路図である。
【0033】図6において、2−4/Bは2−4ブレーキ(第1締結要素aに相当)、1はライン圧油路、3はDレンジ圧油路、6はパイロット圧油路、11は第3圧力制御弁、12は2−4ブレーキ圧油路、29は2−4ブレーキソレノイド(ソレノイド弁bに相当)、32は2−4/Bフェールセーフ弁(フェールセーフ弁dに相当)、34は2−4ブレーキアンプバルブ(調圧弁cに相当)、35は2−4ブレーキ第1フェールセーフバルブ(第1フェールセーフバルブ切換弁d1に相当)、36は2−4ブレーキ第2フェールセーフバルブ(第2フェールセーフバルブ切換弁d2に相当)、37はフェールセーフ圧バルブ(フェールセーフ圧バルブfに相当)、38はソレノイド圧油路、39はアンプバルブ入力圧油路(入力圧油路eに相当)、40はバルブ連結油路、41はフェールセーフ圧油路、42はドレーン油路である。
【0034】前記2−4ブレーキ2−4/Bは、図3に示すように、Dレンジの2速時と4速時に締結され、1速時と3速時に解放される。
【0035】前記2−4ブレーキソレノイド29は、ATコントロールユニット17からのソレノイド駆動電流によりソレノイド圧PSOLを作り出す。
【0036】前記2−4ブレーキアンプバルブ34は、ソレノイド圧PSOLと出力圧である2−4ブレーキ圧P2-4/Bを作動信号圧とし、2−4ブレーキ2−4/Bへの2−4ブレーキ圧P2-4/Bを作り出す。
【0037】前記2−4ブレーキ第1フェールセーフバルブ35は、2−4ブレーキ2−4/Bが締結状態から解放される2→3変速時、解放状態から締結されるハイクラッチH/C(第2締結要素)の締結圧であるハイクラッチ圧PH/Cを用いて2−4ブレーキ圧P2-4/Bを強制的にドレーンさせる弁で、スプールに作用する第2締結要素圧Pc2と対向圧であるフェールセーフ圧PFEを作動信号圧とし、ハイクラッチ圧PH/Cが、2→3変速時に制御調圧される最大油圧である変速時最大圧よりも高く最大ハイクラッチ圧よりも低い変速終了域圧となった時点でドレーン側へ切換作動する弁とされる。
【0038】前記2−4ブレーキ2−4/Bが締結状態から解放される2→3変速時、前記ハイクラッチ圧PH/Cに加え、既に締結状態にあるロークラッチL/C(第3締結要素)のロークラッチ圧PL/C(第3締結要素圧)を用いて2−4ブレーキ圧P2-4/Bを強制的にドレーンさせるに際し、フェールセーフ弁として、第2締結要素圧Pc2とフェールセーフ圧PFEを作動信号圧とするスプールを有する2−4ブレーキ第1フェールセーフバルブ35と、ロークラッチ圧PL/Cとフェールセーフ圧PFEを作動信号圧とするスプールを有する2−4ブレーキ第2フェールセーフバルブ36とによる独立のバルブ構成としている。
【0039】前記両フェールセーフバルブ35,36は、2−4ブレーキアンプバルブ34より上流位置に配置し、フェールセーフ作動時、2−4ブレーキアンプバルブ34へのアンプバルブ入力圧油路39をドレーンさせる弁としている。
【0040】前記両フェールセーフバルブ35,36の切換圧であるフェールセーフ圧PFEを作り出す弁として、各アンプバルブと同じ増圧比のスプールを持ち、ライン圧PL を入力圧とし、一方のランドにはパイロット圧PPとスプリング力が、他方のランド差には出力圧であるフェールセーフ圧PFEが作用するフェールセーフ圧バルブ37が設けられている。
【0041】次に、作用を説明する。
【0042】[2−4/Bフェールセーフ弁の考え方]前進レンジ(Dレンジ)では、基本的に、ロークラッチL/CとハイクラッチH/Cと2−4ブレーキ2−4/Bの組み合わせで1〜4速のギヤ位置が決まる。各ギヤ位置は、三個の締結要素のうち、二個の締結で達成される。従って、2−4ブレーキ2−4/Bにフェールセーフ機能を持たせると、ロークラッチL/CとハイクラッチH/Cが同時に締結したときに2−4ブレーキ2−4/Bを解放する機能とすればよい。また、基本は前進レンジであり、2−4ブレーキ2−4/Bは前進レンジのみのため、元圧はDレンジ圧とする。
【0043】また、L&R/Bフェールセーフ弁33は、ロー&リバースブレーキL&R/Bとの組み合わせとして、絶対に発生しないのは、ハイクラッチHCと2−4ブレーキ2−4/Bである。従って、ハイクラッチHCまたは2−4ブレーキ2−4/Bが締結したときにロー&リバースブレーキL&R/Bを解放すればよい。なお、図示並びに説明を省略するが、L&R/Bフェールセーフ弁33についても、フェールセーフ圧バルブ37からのフェールセーフ圧PFEを用いた本願発明が採用されている。
【0044】[フェールセーフバルブ切換作用]Dレンジ1速,2速時には、図7(イ)に示すように、ロークラッチ圧PL/Cのみが作用しているので、第1フェールセーフバルブ35は、Dレンジ圧油油路3とバルブ連結油路40とを連通する側にあり、第2フェールセーフバルブ36は、バルブ連結油路40と入力圧油路39とを連通する側に切り換えられる。よって、Dレンジ圧PD(=ライン圧)が、Dレンジ圧油路3→バルブ連結油路40→入力圧油路39へと導かれる。
【0045】Dレンジ3速時には、図7(ロ)に示すように、ロークラッチ圧PL/Cとハイクラッチ圧PH/Cが共に作用しているので、第1フェールセーフバルブ35は、ドレーン油路42とバルブ連結油路40とを連通する側に切り換えられ、第2フェールセーフバルブ36は、バルブ連結油路40と入力圧油路39とを連通する側のままである。よって、入力圧油路39は、バルブ連結油路40を介してドレーン油路42に連通することになり、アンプバルブ34への入力圧が強制的にドレーンされる。
【0046】Dレンジ4速時には、図7(ハ)に示すように、ロークラッチ圧PL/Cの作用がないので、第2フェールセーフバルブ36は、Dレンジ圧油路3と入力圧油路39とを連通する側に切り換えられる。よって、第1フェールセーフバルブ35を迂回してDレンジ圧PDが入力圧油路39へと導かれる。
【0047】[フェールセーフバルブの対向圧について]フェールセーフバルブの対向圧を、仮にライン圧PL とすると、PL >最大締結要素圧という関係にある場合、バルブは作動しなくなる。
【0048】その理由は、図8に示すように、エンジン回転数が大であればあるほどライン圧PLが上昇する特性を示すため、オーバーライドによりPL >最大締結要素圧となる場合がある。
【0049】このような場合、締結要素圧が最大値になっても、図9に示すように、スプリングによるオフセット分よりもライン圧PLが大となり、フェールセーフバルブが作動しなくなる。
【0050】これに対し、両フェールセーフバルブ35,36には、ハイクラッチ圧H/Cとロークラッチ圧PL/Cとに対向する圧として、図10に示すように、変速時最大圧よりも高く最大締結要素圧よりも低い変速終了域圧にて確実にバルブ切換点があらわれるように、ライン圧変動影響を抑えて調圧されたフェールセーフ圧PFEが作用している。
【0051】よって、2−4ブレーキ圧P2-4/Bの強制ドレーンの時期が、2→3変速終了後で、最大ハイクラッチ圧の発生前のタイミングとなるため、2→3変速制御に悪影響を及ぼすことも、2−4ブレーキ圧P2-4/Bが出たままのフェール時にインターロックを発生することもない最適なタイミングにて2−4ブレーキ圧P2-4/Bを調圧する入力圧を強制ドレーンさせるフェールセーフ作動を達成することができる。
【0052】[2バルブ構成について]両フェールセーフバルブ35,36の作動条件は、図10に示すように、変速制御への悪影響を排除し、インターロックも防止するという理由で、(最大ハイクラッチ圧−A)以上且つ、(最大ロークラッチ圧−A)以上という条件で確実に作動させたい。
【0053】以上の機能を1本のスプールで達成しようとすると、最大ハイクラッチ圧=最大ロークラッチ圧とすれば、最大ハイクラッチ圧+最大ロークラッチ圧−2A、で切り換わる図11に示すようなスプールとなる。
【0054】上記切換特性の場合、2→3変速においては、ロークラッチL/Cは最大圧、ハイクラッチH/Cは掛け換えで締結のために油圧上昇となるが、図10に示すように、(ハイクラッチH/Cの最大圧−2A)でフェールセーフ弁が切り換わるため、変速中に2−4ブレーキ圧が強制的にドレーンされ、変速制御に悪影響を及ぼす。
【0055】上記問題を解決するため、(最大ハイクラッチ圧+最大ロークラッチ圧−A)という条件で切り換わる特性にすると、例えば、経時変化でロークラッチ及びハイクラッチの両方が最大圧−(2/A)まで低下すると、全くフェールセーフ弁が作動しなくなるという問題が生じる。
【0056】以上の理由により、2つの締結要素圧を作動信号圧とする場合、スプール1本でフェールセーフ弁を構成することは困難である。
【0057】次に、効果を説明する。
【0058】(1) 2−4ブレーキ第1フェールセーフバルブ35は、2−4ブレーキ2−4/Bが締結状態から解放される2→3変速時、解放状態から締結されるハイクラッチH/Cの締結圧であるハイクラッチ圧PH/Cを用いて2−4ブレーキ圧P2-4/Bを強制的にドレーンさせる弁で、スプールに作用する第2締結要素圧Pc2と対向圧であるフェールセーフ圧PFEを作動信号圧とし、ハイクラッチ圧PH/Cが、2→3変速時に制御調圧される最大油圧である変速時最大圧よりも高く最大ハイクラッチ圧よりも低い変速終了域圧となった時点でドレーン側へ切換作動する弁としたため、2→3変速制御に悪影響を及ぼすことも2−4ブレーキ系のフェール時にインターロックを発生することもない最適なタイミングにて2−4ブレーキ圧P2-4/Bを強制ドレーンさせるフェールセーフ作動を達成することができる。
【0059】(2) 2−4ブレーキ2−4/Bが締結状態から解放される2→3変速時、ハイクラッチ圧PH/Cに加え、既に締結状態にあるロークラッチL/Cのロークラッチ圧PL/Cを用いて2−4ブレーキ圧P2-4/Bを強制的にドレーンさせるに際し、フェールセーフ弁として、第2締結要素圧Pc2とフェールセーフ圧PFEを作動信号圧とするスプールを有する2−4ブレーキ第1フェールセーフバルブ35と、ロークラッチ圧PL/Cとフェールセーフ圧PFEを作動信号圧とするスプールを有する2−4ブレーキ第2フェールセーフバルブ36とによる独立のバルブ構成としたため、2つの締結要素圧PH/C,PL/Cを用いるフェールセーフ作動を最適なタイミングにて確実に達成することができると共に、ランド差の無いスプールでバルブ35,36を構成できるので、スプールのスティックといった不具合が起きにくい。
【0060】(3) 両フェールセーフバルブ35,36を、2−4ブレーキアンプバルブ34より上流位置に配置し、フェールセーフ作動時、2−4ブレーキアンプバルブ34へのアンプバルブ入力圧油路39をドレーンさせる弁としたため、2−4ブレーキアンプバルブ34が中間スティック等を起こし予期せぬ油圧が発生しているフェール状態であっても確実に2−4ブレーキ2−4/Bを解放することができる。
【0061】(4) 両フェールセーフバルブ35,36の切換圧であるフェールセーフ圧PFEを作り出す弁として、各アンプバルブと同じ増圧比のスプールを持ち、ライン圧PL を入力圧とし、一方のランドにはパイロット圧PPとスプリング力が、他方のランド差には出力圧であるフェールセーフ圧PFEが作用するフェールセーフ圧バルブ37を設けたため、ライン圧をそのまま対向圧とする場合に比べ、エンジン回転数の変化に伴うライン圧PL の変動影響を受けることなく、設定されたバルブ切換点にて両フェールセーフバルブ35,36の切換作動を確保することができる。
【0062】(その他の実施の形態)実施の形態1では、締結要素として2−4ブレーキへの適用例を示したが、ロー&リバースブレーキ等の他の締結要素に本発明の油圧制御装置を適用しても良い。
【0063】実施の形態1では、フェールセーフ弁として2本の弁による例を示したが、請求項1記載の構成を備えていれば1本の弁による例でも、また3本以上の弁による構成でも良い。
【0064】
【発明の効果】請求項1記載の発明にあっては、第1締結要素が締結状態から解放される変速時、解放状態から締結される第2締結要素の締結圧を用いて第1締結要素圧を強制的にドレーンさせるフェールセーフ弁を、スプールにそれぞれ対向方向に作用する第2締結要素圧と対向圧とを作動信号圧とし、、第2締結要素圧が、変速時に制御調圧される最大油圧である変速時最大圧よりも高く最大締結要素圧よりも低い変速終了域圧となった時点でドレーン側へ切換作動する弁としたため、変速制御に悪影響を及ぼすこともフェール時にインターロックを発生することもない最適なタイミングにて締結要素圧を強制ドレーンさせるフェールセーフ作動を達成することができるという効果が得られる。
【0065】請求項2記載の発明にあっては、請求項1記載の自動変速機の油圧制御装置において、第1締結要素が締結状態から解放される変速時、第2締結要素圧に加え既に締結状態にある第3締結要素の第3締結要素圧を用いて第1締結要素圧を強制的にドレーンさせるとき、前記フェールセーフ弁を、第2締結要素圧と対向圧を作動信号圧とするスプールを有する第1フェールセーフバルブと、第3締結要素圧と対向圧を作動信号圧とするスプールを有する第2フェールセーフバルブとによる独立のバルブ構成としたため、請求項1記載の発明の効果に加え、2つの締結要素圧を用いるフェールセーフ作動を最適なタイミングにて確実に達成することができると共に、ランド差の無いスプールで構成できるので、スプールのスティックといった不具合が起きにくい、つまり、信頼性が向上する。
【0066】請求項3記載の発明にあっては、請求項1または請求項2記載の自動変速機の油圧制御装置において、フェールセーフ弁を、調圧弁より上流位置に配置し、フェールセーフ作動時、調圧弁への入力圧油路をドレーンさせる弁としたため、請求項1または請求項2記載の発明の効果に加え、調圧弁が中間スティック等を起こし予期せぬ油圧が発生しているフェール状態であっても確実に第1締結要素を解放することができる。
【0067】請求項4記載の発明にあっては、請求項1ないし請求項3記載の自動変速機の油圧制御装置において、前記フェールセーフ弁の対向圧を作り出す弁として、各調圧弁と同じ増圧比のスプールを持ち、ライン圧を入力圧とし、スプールには、スプールを一方向に付勢するパイロット圧と、スプールを前記一方向と反対方向に付勢する出力圧が作用するフェールセーフ圧バルブを設けたため、請求項1ないし請求項3記載の発明の効果に加え、ライン圧をそのまま対向圧とする場合に比べ、エンジン回転数の変化に伴うライン圧の変動影響を受けることなく、設定されたバルブ切換点にてフェールセーフ弁の切換作動を確保することができる。




 

 


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