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発明の名称 自動変速機の油圧制御装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−12589(P2001−12589A)
公開日 平成13年1月16日(2001.1.16)
出願番号 特願平11−183836
出願日 平成11年6月29日(1999.6.29)
代理人 【識別番号】100105153
【弁理士】
【氏名又は名称】朝倉 悟 (外1名)
【テーマコード(参考)】
3J052
【Fターム(参考)】
3J052 AA04 CA01 CA31 FB02 FB05 FB34 GC04 GC23 GC41 GC43 GC44 GC73 HA02 KA02 LA01 
発明者 佐野 孝
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 複数の変速段にて締結され、変速時に制御された締結要素圧により締結あるいは解放される締結要素と、外部からのソレノイド信号によりソレノイド圧を作り出すソレノイド弁と、ライン圧を入力圧とし、ソレノイド圧と出力圧を作動信号圧とし、前記締結要素への締結要素圧を作り出す調圧弁とを備えた自動変速機の油圧制御装置において、前記調圧弁として、共通のソレノイド圧とそれぞれの出力圧を作動信号圧として用い、ソレノイド圧の変化幅に対する出力圧の変化幅の比によりあらわされる勾配(以下、ゲインという)が小さな第1出力圧に調圧する第1調圧弁と、ゲインが大きな第2出力圧に調圧する第2調圧弁を設け、前記両調圧弁と前記締結要素との間に、第1出力圧を締結要素圧とするか第2出力圧を締結要素圧とするかを切り換える切換弁を設け、かつ、前記切換弁を、変速中を除く切換作動により、トルク分担が大きな変速段のときは第2出力圧を締結要素圧とする切換位置とし、トルク分担が小さな変速段のときは第1出力圧を締結要素圧とする切換位置とする弁としたことを特徴とする自動変速機の油圧制御装置。
【請求項2】 請求項1記載の自動変速機の油圧制御装置において、前記切換弁を、第1調圧弁からの第1出力圧が導かれている第1出力圧入力ポートと、第2調圧弁からの第2出力圧が導かれている第2出力圧入力ポートと、締結要素圧油路に連通する出力ポートを有する弁としたことを特徴とする自動変速機の油圧制御装置。
【請求項3】 請求項1または請求項2記載の自動変速機の油圧制御装置において、ドライブレンジの高速段で締結させるハイクラッチの最大圧と同値のフェールプレッシャー圧を作り、前記切換弁を、スプールの一端側に常時作用する一定圧のフェールプレッシャー圧と、スプールの他端側に作用する切換圧とを作動信号圧とする油圧作動弁としたことを特徴とする自動変速機の油圧制御装置。
【請求項4】 請求項1ないし請求項3記載の自動変速機の油圧制御装置において、前記両調圧弁を、増圧方向にはソレノイド圧とスプリングによる力が作用し、減圧方向にはフィードバック圧である出力圧による力が作用するスプールを有する弁としたことを特徴とする自動変速機の油圧制御装置。
【請求項5】 請求項1ないし請求項4記載の自動変速機の油圧制御装置において、前記締結要素を、ドライブレンジの複数の低速段で締結されるロークラッチとし、前記切換弁を、ドライブレンジの複数の高速段で締結されるハイクラッチの締結圧を切換圧とする弁としたことを特徴とする自動変速機の油圧制御装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油圧回路を簡素化すると共に、構成部品点数を削減し、コントロールバルブボディの小型化が達成される締結圧直接電子制御による自動変速機の油圧制御装置の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】従来、2つの調圧弁を用い、クラッチ油圧のゲイン切換技術を採用した自動変速機の油圧制御装置としては、例えば、特開平10−159960号公報に記載の装置が知られている。
【0003】この従来公報には、図9に示すように、ソレノイドで変位される調圧バルブと、該調圧バルブの出力圧を受けて動作するサブバルブを設け、調圧バルブの出力圧がサブバルブの出力圧よりも大きいときは調圧バルブの出力圧(ゲイン小)を締結要素圧とし、調圧バルブの出力圧よりサブバルブの出力圧が大きくなるサブバルブの出力圧(ゲイン大)を締結要素圧とするよろけボールを設け、図10に示すように、ゲインの異なる締結要素圧特性を得るものが記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来の自動変速機の油圧制御装置にあっては、図10の第2の特性に示すように、第2の領域(第1の特性から第2の特性の切り換え点から最高必要油圧までの間)では、ソレノイドのバラツキ等にかかわらず精度良いクラッチ圧を制御するには、ゲインをある程度緩やかにした方が望ましいが、コストや搭載上の制約により、ソレノイドの大きさをある程度小さなものとせざるを得ない。このようにソレノイドを小さくするということは、ソレノイドの電流領域も制約されることになる。よって、制約される電流領域でクラッチの最高必要油圧に達するためには、ソレノイド電流に対するクラッチ油圧値のゲインを大きくせざるを得ない。この結果、第2の領域を用いるトルク分担が大きな変速段への変速時、精度良いクラッチ圧制御を望めないという問題がある。
【0005】なお、低速段から高速段にわたって締結されるクラッチで、トルク分担が大きな低速段側で高トルク容量を確保し、トルク分担が小さな高速段側で低トルク容量を確保する自動変速機の油圧制御装置としては、例えば、特開平10−103381号公報に記載の装置が知られているが、図11に示すように、異なる変速段で作用するクラッチピストンを2つ持つ、いわゆる、ピストン受圧面積切換構造によりクラッチの締結トルク容量を変化させるものであるため、変速時にきめ細かな油圧制御ができないし、また、クラッチピストンが2つであることで、大型化によりトランスミッションの全長が長くなるし、また、部品点数が増大するし、さらに、ピストン摺動抵抗が増えるという問題がある。
【0006】本発明が解決しようとする課題は、締結される変速段のトルク分担に応じて適切なトルク容量に設定できると共に、変速時に精度の高い変速制御要求に応えることができる自動変速機の油圧制御装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、図1のクレーム対応図に示すように、複数の変速段にて締結され、変速時に制御された締結要素圧Pcにより締結あるいは解放される締結要素aと、外部からのソレノイド信号によりソレノイド圧PSOLを作り出すソレノイド弁bと、ライン圧PL を入力圧とし、ソレノイド圧PSOLと出力圧Poを作動信号圧とし、前記締結要素aへの締結要素圧Pcを作り出す調圧弁cとを備えた自動変速機の油圧制御装置において、前記調圧弁cとして、共通のソレノイド圧PSOLとそれぞれの出力圧Poを作動信号圧として用い、ソレノイド圧PSOLの変化幅に対する出力圧Poの変化幅の比によりあらわされる勾配(以下、ゲインという)が小さな第1出力圧Po1に調圧する第1調圧弁c1と、ゲインが大きな第2出力圧Po2に調圧する第2調圧弁c2を設け、前記両調圧弁c1,c2と前記締結要素aとの間に、第1出力圧Po1を締結要素圧とするか第2出力圧Po2を締結要素圧とするかを切り換える切換弁dを設け、かつ、前記切換弁dを、変速中を除く切換作動により、トルク分担が大きな変速段のときは第2出力圧Po2を締結要素圧Pcとする切換位置とし、トルク分担が小さな変速段のときは第1出力圧Po1を締結要素圧Pcとする切換位置とする弁としたことを特徴とする。
【0008】よって、切換弁dの変速中を除く切換作動により、トルク分担が大きな変速段のときはゲインの大きな第2出力圧Po2が締結要素圧Pcとされ、トルク分担が小さな変速段のときはゲインの小さな第1出力圧Po1が締結要素圧Pcとされる。この結果、ゲインの異なる締結要素圧Pcへの切換作動により変速制御に影響を与えることなく、締結される変速段のトルク分担に応じて適切なトルク容量に設定できると共に、締結または解放される変速段でゲインの小さな第1出力圧Po1を締結要素圧Pcとする切換位置に設定することで、変速時に精度の高い変速制御要求に応えることができる。
【0009】請求項2記載の発明は、図1のクレーム対応図に示すように、請求項1記載の自動変速機の油圧制御装置において、前記切換弁dを、第1調圧弁c1からの第1出力圧Po1が導かれている第1出力圧入力ポートd1と、第2調圧弁c2からの第2出力圧Po2が導かれている第2出力圧入力ポートd2と、締結要素圧油路eに連通する出力ポートd3を有する弁としたことを特徴とする。
【0010】請求項3記載の発明は、図1のクレーム対応図に示すように、請求項1または請求項2記載の自動変速機の油圧制御装置において、ドライブレンジの高速段で締結させるハイクラッチの最大圧と同値のフェールプレッシャー圧PFPを作り、前記切換弁dを、スプールの一端側に常時作用する一定圧のフェールプレッシャー圧PFPと、スプールの他端側に作用する切換圧とを作動信号圧とする油圧作動弁としたことを特徴とする。
【0011】請求項4記載の発明は、図1のクレーム対応図に示すように、請求項1ないし請求項3記載の自動変速機の油圧制御装置において、前記両調圧弁c1,c2を、増圧方向にはソレノイド圧PSOLとスプリングによる力が作用し、減圧方向にはフィードバック圧である出力圧Po1,Po2による力が作用するスプールを有する弁としたことを特徴とする。
【0012】請求項5記載の発明は、請求項1ないし請求項4記載の自動変速機の油圧制御装置において、前記締結要素aを、ドライブレンジの複数の低速段で締結されるロークラッチとし、前記切換弁dを、ドライブレンジの複数の高速段で締結されるハイクラッチの締結圧を切換圧とする弁としたことを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)実施の形態1は請求項1〜5に記載の発明に対応する自動変速機の油圧制御装置である。
【0014】まず、構成を説明する。
【0015】図2は実施の形態1の油圧制御装置が適用された自動変速機のギヤトレーンの一例を示す図で、Eはエンジン出力軸、Iはトランスミッション入力軸、Oはトランスミッション出力軸で、前記エンジン出力軸Eとトランスミッション入力軸Iとの間にはトルクコンバータT/Cが介装され、トランスミッション入力軸Iとトランスミッション出力軸Oの間には第1遊星歯車組G1と第2遊星歯車組G2が介装されている。第1遊星歯車組G1は、第1ピニオンP1,第1キャリアC1,第1サンギヤS1,第1リングギヤR1よりなる単純遊星歯車組で、第2遊星歯車組G2は、第2ピニオンP2,第2キャリアC2,第2サンギヤS2,第2リングギヤR2よりなる単純遊星歯車組である。
【0016】前記トランスミッション入力軸Iと第2サンギヤS2とは直結され、トランスミッション入力軸Iと第1サンギヤS1とを連結するメンバの途中にはリバースクラッチR/Cが設けられ、また、このメンバをケースに固定可能とする多板ブレーキ構造による2−4ブレーキ2-4/Bが設けられている。トランスミッション入力軸Iと第1キャリアC1とを連結するメンバの途中にはハイクラッチH/Cが設けられている。第1キャリアC1と第2リングギヤR2とを連結するメンバの途中にはロークラッチL/Cが設けられ、また、このメンバをケースに固定可能とする多板ブレーキ構造によるロー&リバースブレーキL&R/Bが設けられ、ロー&リバースブレーキL&R/Bと並列にワンウェイクラッチOWCが設けられている。第1リングギヤR1と第2キャリアC2とは直結され、第2キャリアC2にはトランスミッション出力軸Oが連結されている。
【0017】図3はリバースレンジ(以下、Rレンジ)とドライブレンジ(以下、Dレンジ)における各ギヤ段での締結論理表を示す図(締結を〇印で示す)である。
【0018】Rレンジ時には、リバースクラッチR/Cとロー&リバースブレーキL&R/Bが締結される。Dレンジ1速時にはロークラッチL/Cが締結され、Dレンジ2速時にはロークラッチL/Cと2−4ブレーキ2-4/Bが締結され、Dレンジ3速時にはロークラッチL/CとハイクラッチH/Cが締結され、Dレンジ4速時にはハイクラッチH/Cと2−4ブレーキ2-4/Bが締結される。なお、ローレンジ(以下、Lレンジ)におけるHOLDモードの1速時にはロークラッチL/Cとロー&リバースブレーキL&R/Bが締結される。
【0019】図4は実施の形態1の油圧制御装置が適用された自動変速機の変速制御系を示す図で、1はライン圧油路、2はマニュアルバルブ、3はDレンジ圧油路、4はRレンジ圧油路であり、マニュアルバルブ2はセレクト操作により切り換えられるバルブで、Dレンジではライン圧油路1とDレンジ圧油路3とが接続され、Rレンジではライン圧油路1とRレンジ圧油路4とが接続される。
【0020】5はパイロットバルブ、6はパイロット圧油路であり、パイロットバルブ5は、ライン圧油路1からのライン圧を一定のパイロット圧に減圧制御する。
【0021】7は第1圧力制御弁で、第1ロークラッチアンプバルブ32と第2ロークラッチアンプバルブ33と2−4ブレーキフェイルセーフバルブ34とデューティ制御型のロークラッチソレノイド27を有し、Dレンジ圧からロークラッチ圧を作り出し、ロークラッチ圧油路8を介してロークラッチL/Cへ導く。
【0022】9は第2圧力制御弁で、ハイクラッチアンプバルブとデューティ制御型のハイクラッチソレノイド28を有し、Dレンジ圧からハイクラッチ圧を作り出し、ハイクラッチ圧油路10を介してハイクラッチH/Cへ導く。
【0023】11は第3圧力制御弁で、2−4ブレーキアンプバルブとデューティ制御型の2−4ブレーキソレノイド29を有し、Dレンジ圧から2−4ブレーキ圧を作り出し、2−4ブレーキ圧油路12を介して2−4ブレーキ2-4/Bへ導く。
【0024】13は第4圧力制御弁で、ロー&リバースブレーキアンプバルブとロー&リバースブレーキソレノイド30を有し、ライン圧からロー&リバースブレーキ圧を作り出し、ロー&リバースブレーキ圧油路14を介してロー&リバースブレーキL&R/Bへ導く。
【0025】15はON/OFF型のプレッシャコントロールソレノイドで、ライン圧を高圧と低圧の2段階に切り換える。
【0026】16はデューティ型のロックアップソレノイドで、ロックアップクラッチの締結と解放を制御する。
【0027】17はATコントロールユニットで、入力情報に基づいて変速制御を含む各種の制御演算処理を行ない、その処理結果により各ソレノイド15,16,27,28,29,30に対してソレノイド駆動電流を出力する。
【0028】図5は実施の形態1の油圧制御装置が適用された自動変速機の電子制御系を示すブロック図であり、エンジンコントロールユニット18からATコントロールユニット17に対しては、シリアル通信によりスロットル開度THとエンジン回転数Neが入力され、また、両コントロールユニット17,18間では、トルクダウン通信が行われる。パワートレインに設けられたタービン回転センサ19及び出力軸回転センサ20からはタービン回転数Ntと出力軸回転数Noが入力される。インヒビタースイッチ21からはレンジ信号が入力され、ホールドスイッチ22からはホールドスイッチ信号が入力される。コントロールバルブユニットに設けられたハイクラッチ油圧スイッチ23と2−4ブレーキ油圧スイッチ24とロー&リバースブレーキスイッチ25からはそれぞれの締結要素への油圧供給状態を示すスイッチ信号が入力され、油温センサ26からは油温信号が入力される。
【0029】ATコントロールユニット17からは、コントロールバルブユニットに設けられた各ソレノイド15,16,27,28,29,30に対してソレノイド駆動電流が出力され、また、インスツルメントパネルに設けられたスピードメータ31に対してスピード表示信号が出力される。
【0030】図6は実施の形態1の油圧制御装置が適用されたロークラッチ圧制御回路図である。
【0031】図6において、L/Cはロークラッチ(締結要素aに相当)、1はライン圧油路、2はマニュアルバルブ、3はDレンジ圧油路、4はRレンジ圧油路、7は第1圧力制御弁、8はロークラッチ圧油路、27はロークラッチソレノイド(ソレノイド弁bに相当)、32は第1ロークラッチアンプバルブ(第1調圧弁c1に相当)、33は第2ロークラッチアンプバルブ(第2調圧弁c2に相当)、34は2−4ブレーキフェイルセーフバルブ(切換弁dに相当)、35はソレノイド圧油路、36は第1出力圧油路、37は第2出力圧油路である。
【0032】前記第1圧力制御弁7には、調圧弁として、ロークラッチソレノイド27からの共通のソレノイド圧PSOLとそれぞれの出力圧Po1,Po2を作動信号圧として用い、ゲインが小さな第1出力圧Po1に調圧する第1ロークラッチアンプバルブ32と、ゲインが大きな第2出力圧Po2に調圧する第2ロークラッチアンプバルブ33とが設けられ、両アンプバルブ32,33とロークラッチL/Cとの間には、第1出力圧Po1をロークラッチ圧PL/Cとするか第2出力圧Po2をロークラッチ圧PL/Cとするかを切り換える2−4ブレーキフェイルセーフバルブ34が設けられ、このバルブ34は、変速中を除く切換作動により、トルク分担が大きな変速段のときは第2出力圧Po2をロークラッチ圧PL/Cとする切換位置とし、トルク分担が小さな変速段のときは第1出力圧Po1をロークラッチ圧PL/Cとする切換位置とする。ここで、両アンプバルブ32,33のゲインの設定は、作動信号圧としてフィードバックされる出力圧Po1,Po2のスプール受圧面積を異ならせることによりなされる。
【0033】前記2−4ブレーキフェイルセーフバルブ34は、第1ロークラッチアンプバルブ32からの第1出力圧Po1が導かれている第1出力圧入力ポート34aと、第2ロークラッチアンプバルブ33からの第2出力圧Po2が導かれている第2出力圧入力ポート34bと、ロークラッチ圧油路8に連通する出力ポート34cを有する弁である。
【0034】また、2−4ブレーキフェイルセーフバルブ34は、スプールの一端側に常時作用するフェールプレッシャー圧PFP(ドライブレンジの高速段で締結させるハイクラッチH/Cの最大圧と同値の油圧)と、スプールの他端側に作用するハイクラッチ圧PH/Cとを作動信号圧とする油圧作動弁とされる。
【0035】前記両アンプバルブ32,33は、増圧方向にはソレノイド圧PSOLとスプリング32a,33aによる力が作用し、減圧方向にはフィードバック圧である出力圧Po1,Po2による力が作用するスプールを有する弁とされる。
【0036】前記第1圧力制御弁7により締結される締結要素は、Dレンジの複数の低速段で締結されるロークラッチL/Cであり、前記2−4ブレーキフェイルセーフバルブ34は、Dレンジの複数の高速段で締結されるハイクラッチH/Cの締結圧であるハイクラッチ圧PH/Cを切換圧とする。
【0037】次に、作用を説明する。
【0038】[ロークラッチ圧制御作用]2−4ブレーキフェイルセーフバルブ34は、ハイクラッチ圧PH/Cの発生がないときには、フェールプレッシャー圧PFPにより第2出力圧入力ポート34bと出力ポート34cとが連通する側であり、ハイクラッチ圧PH/Cの発生があるときには、ハイクラッチ圧PH/Cによる力+スプリングによる力が、フェールプレッシャー圧PFPによる力を上回り、第1出力圧入力ポート34aと出力ポート34cとを連通する側に切り換えられる。
【0039】よって、ハイクラッチ圧PH/Cの発生がないNレンジからDレンジへのセレクト時には、ゲインの大きな第2出力圧Po2によりロークラッチL/Cを締結するロークラッチ圧PL/Cが制御される。そして、ハイクラッチ圧PH/Cの発生がないDレンジ1速時及びDレンジ2速時には、最大のソレノイド圧PSOLとしたときに高圧である第2出力圧Po2をロークラッチ圧PL/Cとし、ロークラッチL/Cが締結される。
【0040】そして、ハイクラッチ圧PH/CがDレンジ2速から3速への変速により発生すると、変速中でハイクラッチ圧PH/Cが低圧レベルの間は、第2出力圧Po2をロークラッチ圧PL/CとしてロークラッチL/Cを締結したままとし、2速から3速への変速終了後にハイクラッチ圧PH/Cがライン圧PLレベルまで高くなると、2−4ブレーキフェイルセーフバルブ34が切り換えられ、その切換直後から第1出力圧Po1をロークラッチ圧PL/Cとし、ロークラッチL/Cの締結が維持される。
【0041】さらに、Dレンジの3速から4速にアップシフトされると、ゲインの小さい第1出力圧Po1に基づいてロークラッチL/Cの抜き圧がきめ細かく制御される。また、Dレンジの4速から3速にダウンシフトされると、同様に、ゲインの小さい第1出力圧Po1に基づいてロークラッチL/Cの入り圧がきめ細かく制御される。
【0042】図7に示すフローチャートによりロークラッチ圧の切換作用を説明すると、ステップ70にて高速段クラッチ圧(ハイクラッチ圧PH/C)が読み込まれ、ステップ71にて高速段クラッチ圧がON(油圧発生)かどうかが判断される。高速段クラッチ圧の発生がないときは、ステップ72へ進み、ゲイン大の特性によりクラッチ油圧が制御され、高速段クラッチ圧の発生があると、ステップ73へ進み、切換え弁(2−4ブレーキフェイルセーフバルブ34)がシフトされ、さらに、ステップ74へ進んで、ゲイン小の特性によりクラッチ油圧が制御される。
【0043】すなわち、第1ロークラッチアンプバルブ32からの第1出力圧特性は、図8のB特性に示すように、一定のソレノイド圧変化量Sに対して出力圧変化幅BGが小さい小ゲインで、最大圧はトルク分担が小さな変速段での必要油圧レベルまで上昇する。一方、第2ロークラッチアンプバルブ33からの第2出力圧特性は、図8のA特性に示すように、一定のソレノイド圧変化量Sに対して出力圧変化幅AGが大きい大ゲインで、最大圧はトルク分担が大きな変速段での必要油圧レベルまで上昇する。また、変速時必要油圧に対するソレノイド圧PSOLの制御範囲を比較すると、A特性が選択されていると制御範囲ALが狭いのに対し、B特性が選択されていると制御範囲がBLでかなり広い範囲となり、変速制御圧を得るのはバラツキが少なく、きめ細かな油圧制御ができるB特性を選択した方がよいことが解る。
【0044】次に、効果を説明する。
【0045】(1) 調圧弁として、ロークラッチソレノイド27からの共通のソレノイド圧PSOLとそれぞれの出力圧Po1,Po2を作動信号圧として用い、ゲインが小さな第1出力圧Po1に調圧する第1ロークラッチアンプバルブ32と、ゲインが大きな第2出力圧Po2に調圧する第2ロークラッチアンプバルブ33とが設けられ、両アンプバルブ32,33とロークラッチL/Cとの間には、第1出力圧Po1をロークラッチ圧PL/Cとするか第2出力圧Po2をロークラッチ圧PL/Cとするかを切り換える2−4ブレーキフェイルセーフバルブ34が設けられ、このバルブ34は、変速中を除く切換作動により、トルク分担が大きな変速段のときは第2出力圧Po2をロークラッチ圧PL/Cとする切換位置とし、トルク分担が小さな変速段のときは第1出力圧Po1をロークラッチ圧PL/Cとする切換位置とするため、ゲインの異なるロークラッチ圧PL/Cへの切換作動により変速制御に影響を与えることなく、締結される変速段のトルク分担に応じて適切なトルク容量に設定できると共に、締結または解放される変速段でゲインの小さな第1出力圧Po1を締結要素圧Pcとする切換位置に設定することで、変速時に精度の高い変速制御要求に応えることができる。
【0046】(2) 2−4ブレーキフェイルセーフバルブ34を、第1ロークラッチアンプバルブ32からの第1出力圧Po1が導かれている第1出力圧入力ポート34aと、第2ロークラッチアンプバルブ33からの第2出力圧Po2が導かれている第2出力圧入力ポート34bと、ロークラッチ圧油路8に連通する出力ポート34cを有する弁としたため、2−4ブレーキフェイルセーフバルブ34の切換作動に対し応答良く調圧された第1出力圧Po1と第2出力圧Po2の切り換えができる。
【0047】(3) 2−4ブレーキフェイルセーフバルブ34を、スプールの一端側に常時作用する一定圧のフェールプレッシャー圧PFPと、スプールの他端側に作用するハイクラッチ圧PH/Cとを作動信号圧とする油圧作動弁としたため、電磁切換弁を用いる場合に比べ、部品点数が削減されるし、バルブ切換制御を省略することができるし、コスト的にも有利となる。
【0048】(4) 両アンプバルブ32,33は、増圧方向にはソレノイド圧PSOLとスプリング32a,33aによる力が作用し、減圧方向にはフィードバック圧である出力圧Po1,Po2による力が作用するスプールを有する弁としたため、ソレノイド圧PSOLの発生に対しロークラッチ圧L/Cの発生がない不感帯領域を持つことなく、ソレノイド圧PSOLの発生開始から直ちにロークラッチ圧L/Cを発生させることができる。
【0049】(5) 第1圧力制御弁7により締結される締結要素を、Dレンジの複数の低速段で締結されるロークラッチL/Cとし、2−4ブレーキフェイルセーフバルブ34を、Dレンジの複数の高速段で締結されるハイクラッチH/Cの締結圧であるハイクラッチ圧PH/Cを切換圧とする弁としたため、トルク分担の大きなDレンジの1速,2速では第2出力圧Po2がロークラッチ圧PL/Cとなって必要締結トルク容量を確保でき、トルク分担の小さいDレンジの3速では第1出力圧Po1がロークラッチ圧PL/Cとなって必要締結トルク容量を確保でき、さらに、3速から4速へのアップシフト時や4速から3速へのダウンシフト時には、3速にて選択されているゲインの小さい第1出力圧Po1に基づいて変速制御圧をきめ細かく作り出すことができる。
【0050】(その他の実施の形態)実施の形態1では、締結要素としてロークラッチへの適用例を示したが、ロー&リバースブレーキやハイクラッチや2−4ブレーキ等の他の締結要素に本発明の油圧制御装置を適用しても良い。
【0051】実施の形態1では、切換弁としてハイクラッチ圧を切換圧とし、切換圧の有無により作動する油圧作動弁を示したが、図7のフローチャートに従って切換制御が行われる電磁切換弁としても良い。
【0052】
【発明の効果】請求項1記載の発明にあっては、調圧弁として、共通のソレノイド圧とそれぞれの出力圧を作動信号圧として用い、ゲインが小さな第1出力圧に調圧する第1調圧弁と、ゲインが大きな第2出力圧に調圧する第2調圧弁を設け、前記両調圧弁と前記締結要素との間に、第1出力圧を締結要素圧とするか第2出力圧を締結要素圧とするかを切り換える切換弁を設け、かつ、前記切換弁を、変速中を除く切換作動により、トルク分担が大きな変速段のときは第2出力圧を締結要素圧とする切換位置とし、トルク分担が小さな変速段のときは第1出力圧を締結要素圧とする切換位置とする弁としたため、締結される変速段のトルク分担に応じて適切なトルク容量に設定できると共に、変速時に精度の高い変速制御要求に応えることができるという効果が得られる。
【0053】請求項2記載の発明にあっては、請求項1記載の自動変速機の油圧制御装置において、前記切換弁を、第1調圧弁からの第1出力圧が導かれている第1出力圧入力ポートと、第2調圧弁からの第2出力圧が導かれている第2出力圧入力ポートと、締結要素圧油路に連通する出力ポートを有する弁としたため、請求項1記載の発明の効果に加え、切換弁の切換作動に対し応答良く調圧された第1出力圧と第2出力圧の切り換えができる。
【0054】請求項3記載の発明にあっては、請求項1または請求項2記載の自動変速機の油圧制御装置において、ドライブレンジの高速段で締結させるハイクラッチの最大圧と同値のフェールプレッシャー圧を作り、前記切換弁を、スプールの一端側に常時作用する一定圧のフェールプレッシャー圧と、スプールの他端側に作用する切換圧とを作動信号圧とする油圧作動弁としたため、請求項1または請求項2記載の発明の効果に加え、電磁切換弁を用いる場合に比べ、部品点数が削減されるし、バルブ切換制御を省略することができるし、コスト的にも有利となる。
【0055】請求項4記載の発明にあっては、請求項1ないし請求項3記載の自動変速機の油圧制御装置において、前記両調圧弁を、増圧方向にはソレノイド圧とスプリングによる力が作用し、減圧方向にはフィードバック圧である出力圧による力が作用するスプールを有する弁としたため、請求項1ないし請求項3記載の発明の効果に加え、ソレノイド圧の発生に対し締結要素圧の発生がない不感帯領域を持つことなく、ソレノイド圧の発生開始から直ちに締結要素圧を発生させることができる。
【0056】請求項5記載の発明にあっては、請求項1ないし請求項4記載の自動変速機の油圧制御装置において、前記締結要素を、ドライブレンジの複数の低速段で締結されるロークラッチとし、前記切換弁を、ドライブレンジの複数の高速段で締結されるハイクラッチの締結圧を切換圧とする弁としたため、請求項1ないし請求項4記載の発明の効果に加え、トルク分担の大きなドライブレンジの1速,2速では第2出力圧がロークラッチ圧となって必要締結トルク容量を確保でき、トルク分担の小さいドライブレンジの3速では第1出力圧がロークラッチ圧となって必要締結トルク容量を確保でき、さらに、3速から4速へのアップシフト時や4速から3速へのダウンシフト時には、3速にて選択されているゲインの小さい第1出力圧に基づいて変速制御圧をきめ細かく作り出すことができる。




 

 


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