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発明の名称 電磁式切換弁
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−317649(P2001−317649A)
公開日 平成13年11月16日(2001.11.16)
出願番号 特願2000−133396(P2000−133396)
出願日 平成12年5月2日(2000.5.2)
代理人 【識別番号】100060690
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧野 秀雄 (外3名)
【テーマコード(参考)】
3H067
3H106
【Fターム(参考)】
3H067 AA04 AA33 BB08 CC43 CC60 DD05 DD12 DD32 FF17 GG02 GG23 GG24 
3H106 DA08 DA26 DA36 DB02 DB12 DB23 DB32 DC04 DC19 DD09 EE19 EE20 FA07 GA15 KK23 KK34
発明者 金子 守男
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 入口ポートと、第1の出口ポートと、前記入口ポートと前記第1の出口ポートとを連通する第1の弁ポートと、前記入口ポートと前記第2の出口ポートとを連通する第2の弁ポートとを有する弁ハウジングと、前記弁ハウジング内に軸線方向に移動可能に設けられて第1の切換箇所と第2の切換箇所との間に移動し、前記第1の切換箇所と前記第2の切換箇所の何れか一方に選択的に位置することにより前記第1の弁ポートと前記第2の弁ポートとを互いに相反する関係で開閉する切換弁体と、前記切換弁体を軸線方向に駆動する電磁アクチュエータとを具備し、前記電磁アクチュエータは、前記切換弁体と連結されて当該切換弁体を前記軸線方向に駆動するプランジャと、前記第1の切換箇所側にあって前記プランジャの一端面と対向する固定吸引子と、外凾と、電磁コイルと、前記固定吸引子と前記外凾と前記プランジャと共働として第1の方向廻りのループ状磁路を形成し前記プランジャを前記第1の切換箇所側に付勢するラッチ用永久磁石と、前記プランジャを前記ラッチ用永久磁石の磁気吸引力に抗して前記2の切換箇所側に付勢するプランジャばねとを有し、前記電磁コイルは、第1の方向の励磁により前記固定吸引子と前記外凾と前記プランジャと共働として第1の廻り方向のループ状磁路を形成し、前記プランジャを前記プランジャばねのばね力に抗して前記固定吸引子に接近する前記第1の切換箇所側に変位させ、第1の方向とは反対方向の第2の方向の励磁により前記固定吸引子と前記外凾と前記プランジャと共働として第1の廻り方向とは逆方向の第2の廻り方向のループ状磁路を形成し、前記プランジャを前記固定吸引子より遠ざかる前記第2の切換箇所側に変位させ、前記プランジャは、前記電磁コイルの前記第1の方向の励磁による変位により、前記ラッチ用永久磁石の第1の廻り方向のループ状磁路の磁束を低減する磁束低減帯を有し、当該変位により前記切換弁体を前記第1の切換箇所側に変位させ、前記プランジャばねのばね力と前記ラッチ用永久磁石の磁気吸引力との平衡関係により前記固定吸引子と非接触の位置を安定維持して前記切換弁体を前記第1の切換箇所に位置させ、前記電磁コイルの前記第2の方向の励磁による変位により前記切換弁体を前記第2の切換箇所側に変位させ、前記プランジャばねのばね力により前記切換弁体を前記第2の切換箇所に位置させることを特徴とする電磁式切換弁。
【請求項2】 前記プランジャの前記磁束低減帯はプランジャ外周面に形成された周溝による空隙により与えられていることを特徴とする請求項1に記載の電磁式切換弁。
【請求項3】 前記プランジャは、前記電磁コイルの前記第1の方向の励磁による変位により前記磁束低減帯による空隙によって前記ラッチ用永久磁石の第1の廻り方向のループ状磁路の磁束を低減すると共に、前記電磁コイルの第1の方向の励磁による第1の廻り方向のループ状磁路の磁束を低減するように前記外凾に対する軸線方向寸法を設定されていることを特徴とする請求項1または2に記載の電磁式切換弁。
【請求項4】 前記切換弁体を前記第1の切換箇所側に付勢する第1の弁ばねと、前記プランジャに軸線方向に変位可能に係合して前記切換弁体と当接する連結棒と、前記連結棒を前記第2の切換箇所側に付勢する第2の弁ばねとをしていることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の電磁式切換弁。
【請求項5】 内部通路によって前記第2の出口ポートと連通している逆止弁装着用継手取付孔を前記弁ハウジングに有し、前記逆止弁装着用継手取付孔に管状の逆止弁装着用継手が装着され、前記逆止弁装着用継手に逆流防止用の逆止弁が組み込まれていることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の電磁式切換弁。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電磁式切換弁に関し、特に、非通電状態で弁の位置を切換先に安定維持するラッチ機構付きの電磁式切換弁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電磁式切換弁として、電磁コイルに対する通電を停止しても、弁の位置が切換先に安定維持されるよう、電磁コイルとは別に、ラッチ用永久磁石を使用し、ラッチ用永久磁石の磁力と電磁コイルへの通電により発生する磁力によってプランジャを吸引子に吸着させ、電磁コイルに対する通電を停止しても、ラッチ用永久磁石の磁力によってプランジャの吸着位置を保つよう構成されたラッチ機構付きの電磁式切換弁が知られている。この種の電磁式切換弁は、たとえば、実開平2−5664号公報に示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のラッチ機構付きの電磁切換弁は、プランジャが吸引子に近付く側への切り換えの度に、プランジャが吸引子に当接するため、「カチ」と云うような金属衝突音が発生し、静音性について問題を生じる。
【0004】特に、電磁切換弁が家庭用冷蔵庫の冷媒回路を切り換える三方向弁して使用されるような場合、静音性が特に必要で、プランジャが吸引子に当接することにより生じる金属衝突音の発生を避けなくてはならない。
【0005】この発明は、上述の如き問題点を解消するためになされたもので、切換の度に金属衝突音を生じることがなく、静音性に優れたラッチ機構付きの電磁式切換弁を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するために、請求項1に記載の発明による電磁式切換弁は、入口ポートと、第1の出口ポートと、前記入口ポートと前記第1の出口ポートとを連通する第1の弁ポートと、前記入口ポートと前記第2の出口ポートとを連通する第2の弁ポートとを有する弁ハウジングと、前記弁ハウジング内に軸線方向に移動可能に設けられて第1の切換箇所と第2の切換箇所との間に移動し、前記第1の切換箇所と前記第2の切換箇所の何れか一方に選択的に位置することにより前記第1の弁ポートと前記第2の弁ポートとを互いに相反する関係で開閉する切換弁体と、前記切換弁体を軸線方向に駆動する電磁アクチュエータとを具備し、前記電磁アクチュエータは、前記切換弁体と連結されて当該切換弁体を前記軸線方向に駆動するプランジャと、前記第1の切換箇所側にあって前記プランジャの一端面と対向する固定吸引子と、外凾と、電磁コイルと、前記固定吸引子と前記外凾と前記プランジャと共働として第1の方向廻りのループ状磁路を形成し前記プランジャを前記第1の切換箇所側に付勢するラッチ用永久磁石と、前記プランジャを前記ラッチ用永久磁石の磁気吸引力に抗して前記2の切換箇所側に付勢するプランジャばねとを有し、前記電磁コイルは、第1の方向の励磁により前記固定吸引子と前記外凾と前記プランジャと共働として第1の廻り方向のループ状磁路を形成し、前記プランジャを前記プランジャばねのばね力に抗して前記固定吸引子に接近する前記第1の切換箇所側に変位させ、第1の方向とは反対方向の第2の方向の励磁により前記固定吸引子と前記外凾と前記プランジャと共働として第1の廻り方向とは逆方向の第2の廻り方向のループ状磁路を形成し、前記プランジャを前記固定吸引子より遠ざかる前記第2の切換箇所側に変位させ、前記プランジャは、前記電磁コイルの前記第1の方向の励磁による変位により、前記ラッチ用永久磁石の第1の廻り方向のループ状磁路の磁束を低減する磁束低減帯を有し、当該変位により前記切換弁体を前記第1の切換箇所側に変位させ、前記プランジャばねのばね力と前記ラッチ用永久磁石の磁気吸引力との平衡関係により前記固定吸引子と非接触の位置を安定維持して前記切換弁体を前記第1の切換箇所に位置させ、前記電磁コイルの前記第2の方向の励磁による変位により前記切換弁体を前記第2の切換箇所側に変位させ、前記プランジャばねのばね力により前記切換弁体を前記第2の切換箇所に位置させるものである。
【0007】また、請求項2に記載の発明による電磁式切換弁は、前記プランジャの前記磁束低減帯の具体例として、磁束低減帯がプランジャ外周面に形成された周溝による空隙により与えられているものである。
【0008】また、請求項3に記載の発明による電磁式切換弁は、更に、前記プランジャは、前記電磁コイルの前記第1の方向の励磁による変位により前記磁束低減帯による空隙によって前記ラッチ用永久磁石の第1の廻り方向のループ状磁路の磁束を低減すると共に、前記電磁コイルの第1の方向の励磁による第1の廻り方向のループ状磁路の磁束を低減するように前記外凾に対する軸線方向寸法を設定されているものである。
【0009】また、請求項4に記載の発明による電磁式切換弁は、更に、前記切換弁体を前記第1の切換箇所側に付勢する第1の弁ばねと、前記プランジャに軸線方向に変位可能に係合して前記切換弁体と当接する連結棒と、前記連結棒を前記第2の切換箇所側に付勢する第2の弁ばねとをしているものである。
【0010】また、請求項5に記載の発明による電磁式切換弁は、更に、内部通路によって前記第2の出口ポートと連通している逆止弁装着用継手取付孔を前記弁ハウジングに有し、前記逆止弁装着用継手取付孔に管状の逆止弁装着用継手が装着され、前記逆止弁装着用継手に逆流防止用の逆止弁が組み込まれているものである。
【0011】請求項1に記載の発明による電磁式切換弁では、プランジャが電磁コイルの第1の方向の励磁による変位により、磁束低減帯がラッチ用永久磁石の第1の廻り方向のループ状磁路の磁束を低減し、この状態におけるプランジャばねのばね力とラッチ用永久磁石の磁気吸引力との平衡関係により、プランジャと固定吸引子とが非接触で、切換弁体が第1の切換箇所に位置し、プランジャが固定吸引子に当接することがなく、金属衝突音を生じることがない。
【0012】請求項2に記載の発明による電磁式切換弁では、プランジャの磁束低減帯がプランジャ外周面に形成された周溝による空隙によって的確に与えられる。
【0013】請求項3に記載の発明による電磁式切換弁では、プランジャに形成された磁束低減帯によってラッチ用永久磁石の第1の廻り方向のループ状磁路の磁束が低減することに加え、プランジャの外凾に対する軸線方向寸法の設定により、電磁コイルの第1の方向の励磁による第1の廻り方向のループ状磁路の磁束を低減することが行われ、プランジャばねのばね力とラッチ用永久磁石の磁気吸引力との平衡関係によってプランジャと固定吸引子とが非接触で、切換弁体が第1の切換箇所に位置することが的確に行われ、プランジャが固定吸引子に当接することがなく、金属衝突音を生じることがない。
【0014】また、請求項4に記載の発明による電磁式切換弁では、切換弁体は、プランジャの変位に追随し、プランジャの駆動力によらずに、第1の弁ばねのばね力と第2の弁ばねのばね力の平衡関係により、緩衝性を与えられて第1の切換箇所、あるいは第2の切換箇所に位置する。
【0015】請求項5に記載の発明による電磁式切換弁では、弁ハウジングに内部通路によって第2の出口ポートと連通している逆止弁装着用継手取付孔が設けられ、逆止弁装着用継手取付孔に装着される逆止弁装着用継手に逆流防止用の逆止弁が組み込まれ、家庭用冷蔵庫の冷媒回路で使用されるような逆止弁付きの電磁式切換弁が得られる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に添付の図を参照してこの発明の実施の形態を詳細に説明する。図1はこの発明による電磁式切換弁の一つの実施の形態を示している。電磁式切換弁は全体を符号1により示されている。電磁式切換弁1は弁ハウジング2を有している。弁ハウジング2には弁室3が形成されており、弁室3にはパッキン4と共にプラグ状の弁ポート部材5が気密にかしめ固定されている。
【0017】弁ハウジング2には、入口ポート6と、第1の出口ポート7と、第2の出口ポート8と、内部通路9と、内部通路9によって第2の出口ポート8と連通している逆止弁装着用継手取付孔10が形成されている。また、弁ポート部材5には入口ポート6と第1の出口ポート7とを連通する第1の弁ポート11が形成されており、弁ハウジング2には入口ポート6と第2の出口ポート8とを内部通路9を介して連通する第2の弁ポート12が形成されている。
【0018】弁ハウジング2の入口ポート6、第1の出口ポート7、第2の出口ポート8、逆止弁装着用継手取付孔10の各々には、入口ポート用継手13、第1の出口ポート用継手14、第2の出口ポート用継手15、逆止弁装着用継手16が嵌入固定されている。
【0019】第1の弁ポート11と第2の弁ポート12とは軸線方向(図1にて上下方向)に互いに隔離されて同心配置されており、第1の弁ポート11は下底面部に弁ポート部材5によって第1の弁座部17を画定しており、第2の弁ポート12は第1の弁座部17に対向する上面部に第2の弁座部18を画定している。
【0020】弁室3内、厳密には弁ポート部材5の内部には、ボール弁体による切換弁体19が軸線方向に移動(変位)可能に設けられている。切換弁体19は、第1の弁座部17と第2の弁座部18との間を軸線方向に移動可能であり、図2(b)に示されているように、第1の弁座部17に着座し第1の弁ポート11を閉じて第2の弁ポート12を開く第1の切換箇所(上昇箇所)と、図2(a)に示されているように、第2の弁座部18に着座し第1の弁ポート11を開いて第2の弁ポート12を閉じる第2の切換箇所(降下箇所)との間に切換移動する。
【0021】切換弁体19にはばねリテーナ20が取り付けられており、ばねリテーナ20と弁ハウジング2との間に第1の弁ばね21が取り付けらている。第1の弁ばね21は切換弁体19を第1の切換箇所(上方)へ向けて付勢している。
【0022】弁ハウジング2の上部には、切換弁体19を軸線方向に駆動するラッチ機構付きの電磁アクチュエータ30が取り付けられている。電磁アクチュエータ30は、弁ハウジング2に第1の弁ポート11および第2の弁ポート12と同心位置に気密にろう付け固定されたプランジャチューブ31と、プランジャチューブ31の先端に気密にろう付け固定された固定吸引子32と、プランジャチューブ31内に軸線方向に移動可能に設けられたプランジャ33と、プランジャチューブ31の外側にナット34によって固定吸引子32およびプランジャチューブ31に対して磁気的に接続された形態で固定配置されたコの字形の外凾35とを有している。
【0023】プランジャ33の上端面33aは、プランジャチューブ31内において、固定吸引子32の下底面32aに対向しており、プランジャ33と固定吸引子32との間にはプランジャばね42が設けられている。プランジャばね42はプランジャ33を固定吸引子32より遠ざかる第2の切換箇所側に付勢している。
【0024】さらに、電磁アクチュエータ30は、プランジャチューブ31の外側に配置され、電磁コイル36、接続端子37等を電気絶縁体38でモールド成形したコイルモールド体39と、中間磁極板40を挟んでコイルモールド体39と外凾35の固定吸引子32側の磁極片部35aとの間に固定装着されたラッチ用永久磁石41とを有している。
【0025】電磁コイル36、中間磁極板40、ラッチ用永久磁石41は、下側の磁極片部35bと上側の磁極片部35aとの間に、順に積層された形態で存在しており、ラッチ用永久磁石41は磁極片部35aの側がN極、中間磁極板40の側がS極となっている。ラッチ用永久磁石41は、図3(a)〜(d)に示されているように、外凾35の磁極片部35a、固定吸引子32、プランジャ33、並びに、中間磁極板40と共働して、第1の廻り方向のループ状磁路Aを形成し、プランジャ33を第1の切換箇所側(固定吸引子32側)に磁気的に付勢している。
【0026】電磁コイル36は、正方向通電により第1の方向に励磁し、固定吸引子32、外凾35、及び、プランジャ33と共働して第1の廻り方向のループ状磁路Bを形成し(図3(a)参照)、プランジャ33を固定吸引子32に接近する第1の切換箇所側に付勢し、逆方向通電により第1の方向とは反対方向の第2の方向に励磁し、固定吸引子32、外凾35、及び、プランジャ33と共働して第1の廻り方向とは逆方向の第2の廻り方向のループ状磁路Cを形成し(図3(c)参照)、プランジャ33を固定吸引子32より遠ざかる第2の切換箇所側に付勢する。
【0027】プランジャ31には、図2(a)に示されているように、周溝43が形成されており、この周溝43は、図2(b)に示されているように、プランジャ33が固定吸引子32に極接近した箇所(プランジャ33の上端面33aと固定吸引子32の下底面32aとの間隙がLaになる箇所)に変位した状態の時に、ちょうど中間磁極板40の配置位置と整合する。周溝43は空隙44を画定し、空隙44が、ラッチ用永久磁石41の第1の廻り方向のループ状磁路Aの磁束を低減する磁束低減帯をなしている。
【0028】プランジャ31の下端側には保持孔45が軸線方向に形成されており、保持孔45には連結棒46が軸線方向に摺動可能に嵌合している。連結棒46は、プランジャ31の下端より弁室3内に突出しており、先端は小径軸部47となり、第1の弁ポート11を貫通して切換弁体19に当接している。連結棒46の弁室3内に突出している部分にはばねリテーナ48が取り付けられており、このばねリテーナ48とプランジャ31との間に第2の弁ばね49が設けられている。第2の弁ばね49は連結棒46と共に切換弁体19を第2の切換箇所(下方)へ向けて付勢している。
【0029】逆止弁装着用継手16内には逆流防止用の逆止弁50が装着されている。逆止弁50は、逆止弁装着用継手16にかしめ形成された環状突部51によって固定されたスリーブ状の弁座部材52と、係合爪53による弁座部材52との係合によって逆止弁装着用継手16内に固定された流通性を有する脚片付きのケージ部材54と、弁座部材52の弁座面55とケージ部材54の脚片56の先端との間に移動可能に設けられた板状の逆止弁体57とを有している。
【0030】逆止弁50は、逆止弁体57がケージ部材54側よりの流体圧Dによって弁座部材52の弁座面55に着座することにより閉弁し、弁座部材52側よりの流体圧Eによって逆止弁体57がケージ部材54側に移動して弁座面55より離れることにより開弁する。
【0031】つぎに、上述の構成による電磁式切換弁1の動作について説明する。図2(a)は、プランジャ33がプランジャばね42のばね力によって降下しており、第1の弁ばね21のばね力と第2の弁ばね49との平衡関係により、切換弁体19が第2の弁座部18に着座する第2の切換箇所に位置している状態を示している。この第2の切換箇所では、第1の弁ポート11が開かれて第2の弁ポート12が閉じられる。
【0032】この状態では、プランジャばね42のばね力によってプランジャ33が降下しており、プランジャ33の上端面33aが吸引子32の下底面32aより充分離れていることにより、電磁コイル36に対する通電が無通電状態でも、ラッチ用永久磁石41の第1の廻り方向のループ状磁路Aによる磁気的吸引に拘わらず(図3(d)参照)、切換弁体19が第2の切換箇所に位置していることが安定維持される。
【0033】上述のような状態において、電磁コイル36に正方向通電が行われると、電磁コイル36が第1の方向に励磁し、固定吸引子32、外凾35、及び、プランジャ33と共働して第1の廻り方向のループ状磁路Bを形成する。
【0034】これにより、図3(a)に示されているように、ラッチ用永久磁石41の第1の廻り方向のループ状磁路Aによる磁気的吸引力に加えて、電磁コイル36による第1の廻り方向のループ状磁路Bによる磁気的吸引力(上向きW)がプランジャ33に作用し、プランジャ33がプランジャばね42のばね力に抗して固定吸引子32に接近する第1の切換箇所側に変位する。
【0035】プランジャ33の上端面33aが吸引子32の下底面32aに当接する寸前までプランジャ33が変位すると、図2(b)、図3(b)に示されているように、周溝43による空隙44が中間磁極板40の配置位置と整合する箇所に位置し、空隙44によってラッチ用永久磁石41の第1の廻り方向のループ状磁路Aの磁束が低減する。
【0036】この磁束低減とプランジャ33の変位に伴うプランジャばね42の圧縮によるばね力の増加により、これ以上プランジャ33が吸引子32側に移動できなくなり、この時点で電磁コイル36に対する通電を停止しても、ラッチ用永久磁石41の磁気的吸引力とプランジャばね42のばね力との平衡関係により、プランジャ33と固定吸引子32とが非接触の状態で、プランジャ33が上昇箇所に位置している状態が維持される。
【0037】これにより、プランジャ33が固定吸引子32に当接することがなく、金属衝突音を生じることがなくなり、静音性が得られ、耐久性も向上する。
【0038】上述のように、プランジャ33が上昇箇所に位置している状態では、第1の弁ばね21のばね力と第2の弁ばね49との平衡関係により、切換弁体19が第1の弁座部17に着座する第1の切換箇所に位置し、第1の弁ポート11が閉じられて第2の弁ポート12が開かれる。
【0039】上述のような状態において、電磁コイル36に逆方向通電が行われると、電磁コイル36が、第2の方向に励磁し、固定吸引子32、外凾35、及び、プランジャ33と共働して第2の廻り方向のループ状磁路Cを形成する。
【0040】これにより、図3(a)に示されているように、ラッチ用永久磁石41の第1の廻り方向のループ状磁路Aによる磁気的吸引力とは逆方向に、電磁コイル36による第2の廻り方向のループ状磁路Cによる磁気的吸引力(下向きW)がプランジャ33に作用する。これにより、ラッチ用永久磁石41の磁気的吸引力とプランジャばね42のばね力との平衡関係が崩れ、プランジャ33がプランジャばね42のばね力により固定吸引子32より遠ざかるように降下する。
【0041】これにより、第1の弁ばね21のばね力と第2の弁ばね49との平衡関係により、切換弁体19が第2の弁座部18に着座する第2の切換箇所に位置し、第1の弁ポート11が開かれて第2の弁ポート12が閉じられる。この状態は、第1の弁ばね21のばね力と第2の弁ばね49との平衡関係により得られるから、静音性が得られ、耐久性も向上する。
【0042】図4、図5は各々この発明による電磁式切換弁1の他の実施の形態を示している。なお、図4、図5において、図1に対応する部分は、図1に付した符号と同一の符号を付けて、その説明を省略する。
【0043】図4に示されている実施の形態では、外凾35に対するプランジャ33の有効軸長(軸線方向寸法)が適正値に設定され、この有効軸長設定により、図4(a)に示されているように、プランジャ33の降下箇所では、プランジャ33の下端部33bが外凾35の下側の磁極片部35bに整合し、電磁コイル36の第1の方向の励磁による固定吸引子32、外凾35、及び、プランジャ33によるループ状磁路B(C)が制限されることなく形成され、図4(b)に示されているように、プランジャ33の上昇箇所では、プランジャ33の下端部33bが外凾35の下側の磁極片部35bとの整合状態より外れ、電磁コイル36の第1の方向の励磁による固定吸引子32、外凾35、及び、プランジャ33によるループ状磁路Bの形成が制限され、すなわち、ループ状磁路Bの磁束が低減する。
【0044】これにより、プランジャ33の上昇変位時に、プランジャ33に形成された周溝43の空隙44によってラッチ用永久磁石41の第1の廻り方向のループ状磁路Aの磁束が低減することに加え、電磁コイル36の第1の方向の励磁による第1の廻り方向のループ状磁路Bの磁束も低減し、図4(b)に示されているように、プランジャばね42のばね力とラッチ用永久磁石41の磁気吸引力との平衡関係によって、プランジャ33と固定吸引子32とが非接触のまま切換弁体19が第1の切換箇所に位置することが的確に行われ、プランジャ33が固定吸引子32に当接することがなく、金属衝突音を生じることがない。
【0045】図5に示されている実施の形態は、更に、プランジャ33の上端部が固定吸引子32の下底部に非接触で遊挿される凹凸形状になっている。この実施の形態でも、上述の実施の形態と同様の作用、効果が得られる。
【0046】図6はこの発明による逆止弁付きの電磁式切換弁1を、家庭用冷蔵庫のような冷凍サイクル装置の冷媒回路の切換弁として使用した使用例を示している。冷凍サイクル装置は、圧縮機101と、凝縮器(放熱器)102と、キャピラリチューブ103と、蒸発器104とを有している。
【0047】圧縮機101の吐出側101aには配管106によって凝縮器102が接続され、凝縮器102の下流側に配管107によって電磁式切換弁1の入口ポート用継手13が接続され、電磁式切換弁1の第1の出口ポート用継手14に配管108によってキャピラリチューブ103、蒸発器104が順に接続され、蒸発器104の下流側が配管109によって電磁式切換弁1の逆止弁装着用継手16に接続されている。電磁式切換弁1の第2の出口ポート用継手15は配管110によって圧縮機101の吸入側101bに接続されている。
【0048】電磁式切換弁1の切換弁体19が前述したような第2の切換箇所にある状態では、第1の弁ポート11が開かれて第2の弁ポート12が閉じられ、この状態では、入口ポート6が第1の出口ポート7だけに連通接続されて凝縮器102の下流側にキャピラリチューブ103、蒸発器104が接続される通常の冷凍サイクル回路による運転モード(通常運転モード)が得られる。この時には、弁座部材52側よりの冷媒圧力によって逆止弁体57がケージ部材54側に移動して弁座面55より離れ、逆止弁50は開弁し、冷媒の流れを阻害しない。
【0049】電磁式切換弁1の切換弁体19が前述したような第1の切換箇所にある状態では、第1の弁ポート11が閉じられて第2の弁ポート12が開かれ、この状態では、入口ポート6が第2の出口ポート8だけに連通接続されて凝縮器102が圧縮機101の吸入側101bに直接的に接続されるキャピラリチューブ・蒸発器バイパスの運転停止モードが得られる。これにより、圧縮機前後の冷媒圧力差を無くし、運転再開時の圧縮機モータ負荷を低減することができる。
【0050】この時には、ケージ部材54側よりの冷媒圧力によって逆止弁体57が弁座部材52の弁座面55に着座することにより逆止弁50が閉弁し、凝縮器102の下流側より冷媒が蒸発器104の側に逆流することが阻止される。これにより、高温冷媒の低圧側(蒸発器104側)への冷媒流入が回避され、熱移動が遮断され、運転停止時間の延長(省エネルギ化)が図られる。
【0051】逆止弁50が弁ハウジング2に装着される逆止弁装着用継手16内に組み込まれていると、逆止弁を別置きする場合に比して逆止弁組み込のために配管継手接続のろう付け箇所の増加を最小限に抑えて気密性を向上でき、配管内の冷媒ロスを低減できる。また、逆止弁50によって蒸発器104より切り離された圧縮機1の吸入側101bの冷媒通路容積を、逆止弁を別置きする場合に比して小さくできる。これにより、起動時の冷媒回収時間を短縮でき、運転時間の短縮(省エネルギ化)が図られる。
【0052】
【発明の効果】以上の説明から理解される如く、請求項1に記載の発明による電磁式切換弁によれば、プランジャが電磁コイルの第1の方向の励磁による変位により、磁束低減帯がラッチ用永久磁石の第1の廻り方向のループ状磁路の磁束を低減し、この状態におけるプランジャばねのばね力とラッチ用永久磁石の磁気吸引力との平衡関係により、プランジャと固定吸引子とが非接触で、切換弁体が第1の切換箇所に位置し、プランジャが固定吸引子に当接することがなく、金属衝突音を生じることがないから、静音性が得られる。
【0053】請求項2に記載の発明による電磁式切換弁によれば、プランジャの磁束低減帯が、プランジャ外周面に形成された周溝による空隙によって、簡単な構造で、的確に与えられる。
【0054】請求項3に記載の発明による電磁式切換弁によれば、プランジャに形成された磁束低減帯によってラッチ用永久磁石の第1の廻り方向のループ状磁路の磁束が低減することに加え、プランジャの外凾に対する軸線方向寸法の設定により、電磁コイルの第1の方向の励磁による第1の廻り方向のループ状磁路の磁束を低減することが行われ、プランジャばねのばね力とラッチ用永久磁石の磁気吸引力との平衡関係によってプランジャと固定吸引子とが非接触で、切換弁体が第1の切換箇所に位置することが的確に行われ、プランジャが固定吸引子に当接することがなく、金属衝突音を生じることがないから、静音性が得られる。
【0055】また、請求項4に記載の発明による電磁式切換弁によれば、切換弁体は、プランジャの変位に追随し、プランジャの駆動力によらずに、第1の弁ばねのばね力と第2の弁ばねのばね力の平衡関係により、緩衝性を与えられて第1の切換箇所、あるいは第2の切換箇所に位置するから、このことによっても静音性が得られる。
【0056】請求項5に記載の発明による電磁式切換弁によれば、弁ハウジングに内部通路によって第2の出口ポートと連通している逆止弁装着用継手取付孔が設けられ、逆止弁装着用継手取付孔に装着される逆止弁装着用継手に逆流防止用の逆止弁が組み込まれ、家庭用冷蔵庫の冷媒回路で使用されるような逆止弁付きの電磁式切換弁が得られる。




 

 


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