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発明の名称 冷凍サイクルの制御装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−12818(P2001−12818A)
公開日 平成13年1月19日(2001.1.19)
出願番号 特願平11−183418
出願日 平成11年6月29日(1999.6.29)
代理人 【識別番号】100060690
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧野 秀雄 (外1名)
【テーマコード(参考)】
3L092
【Fターム(参考)】
3L092 AA02 BA26 DA08 DA11 DA19 EA02 EA11 FA22 
発明者 吉沢 至孝 / 鈴木 健二 / 野田 光昭 / 久保田 茂 / 青木 忠 / 伊藤 浩 / 木内 信行 / 中原 誠一
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 冷凍サイクルに連通された流路切換弁を切換制御する冷凍サイクルの制御装置において、前記冷凍サイクルに連通された複数の機能部品の少なくとも1つを制御して該冷凍サイクルを運転制御し、前記機能部品を制御することにより前記流路切換弁を切換制御することを特徴とする冷凍サイクルの制御装置。
【請求項2】 冷凍サイクルに連通された流路切換弁を切換制御する冷凍サイクルの制御装置において、前記冷凍サイクルに連通された複数の機能部品の少なくとも1つを制御して該冷凍サイクルを運転制御し、前記機能部品を制御することにより非電気的な動力を生成して該動力により前記流路切換弁を従動的に切換制御することを特徴とする冷凍サイクルの制御装置。
【請求項3】 冷凍サイクルに連通された流路切換弁を切換制御する冷凍サイクルの制御装置において、前記冷凍サイクルに連通された複数の機能部品の少なくとも1つを制御して該冷凍サイクルを運転制御するマイクロコンピュータを備え、前記流路切換弁を従動的に切換制御する非電気的な動力を生成するように前記機能部品を制御する処理を前記マイクロコンピュータが実行する制御プログラムを備えたことを特徴とする冷凍サイクルの制御装置。
【請求項4】 冷凍サイクルに連通された流路切換弁を切換制御する冷凍サイクルの制御装置において、前記冷凍サイクルに連通された複数の機能部品の少なくとも1つを制御して該冷凍サイクルを運転制御し、前記機能部品を制御することにより生成する非電気的な動力とは前記冷凍サイクルが発生する物理量、または物理量変化率であり、前記物理量、または前記物理量変化率により前記流路切換弁を従動的に切換制御することを特徴とする冷凍サイクルの制御装置。
【請求項5】 冷凍サイクルに連通された流路切換弁を切換制御する冷凍サイクルの制御装置において、前記冷凍サイクルに連通された複数の機能部品の少なくとも1つを制御して該冷凍サイクルを運転制御するマイクロコンピュータを備え、前記流路切換弁を従動的に切換制御する非電気的な動力として、前記冷凍サイクルが物理量、または物理量変化率を発生するように前記機能部品を制御する処理を前記マイクロコンピュータが実行する制御プログラムを備えたことを特徴とする冷凍サイクルの制御装置。
【請求項6】 前記非電気的な動力を生成するための前記機能部品の制御の基となる物理量が、前記冷凍サイクルの運転制御に関わる圧力、温度、流量、電圧、電流、電気的周波数、または機械的振動数などの何れかであることを特徴とする請求項2、3、4、または5記載の冷凍サイクルの制御装置。
【請求項7】 前記非電気的な動力である前記冷凍サイクルが発生する物理量、または物理量変化率が、前記流路切換弁内部の流体の圧力、差圧、または流量の何れかによる、若しくは流体の圧力変化率、差圧変化率、または流量変化率の何れかによるものであることを特徴とする請求項2、3、4、または5記載の冷凍サイクルの制御装置。
【請求項8】 冷凍サイクルに連通された流路切換弁を切換制御する冷凍サイクルの制御装置において、前記冷凍サイクルの運転状態を指令する運転指令部と前記冷凍サイクルが発生する物理量を検出する物理量検出部とからの入力信号を受け取る制御部を備え、前記制御部は、前記冷凍サイクルに連通された複数の機能部品の少なくとも1つの機能部品の駆動源を駆動する駆動部に出力信号を送出して該機能部品を制御し、該冷凍サイクルを運転制御することにより非電気的な動力を生成し、該動力により前記流路切換弁を従動的に切換制御することを特徴とする冷凍サイクルの制御装置。
【請求項9】 前記制御部は、前記冷凍サイクルに連通された複数の機能部品の少なくとも1つの機能部品を制御して該冷凍サイクルの運転を始動し、該始動により、前記運転指令部で指令された該始動時に対応する状態に前記流路切換弁を切換制御することを特徴とする請求項8記載の冷凍サイクルの制御装置。
【請求項10】 前記制御部は、前記運転指令部の指令に基づいて前記流路切換弁を切り換えると判断した場合、前記冷凍サイクルに連通された圧縮機を逆回転方向に始動させることを特徴とする請求項9記載の冷凍サイクルの制御装置。
【請求項11】 前記制御部は、前記冷凍サイクルに連通された複数の機能部品の少なくとも1つの機能部品を制御して該冷凍サイクルを運転し、該運転により、前記運転指令部で指令された該運転時に対応する状態に前記流路切換弁を切換制御することを特徴とする請求項8記載の冷凍サイクルの制御装置。
【請求項12】 前記制御部は、前記冷凍サイクルに連通された複数の機能部品の少なくとも1つの機能部品を制御して該冷凍サイクルの運転を停止し、該停止により、前記運転指令部で指令された該停止時に対応する状態に前記流路切換弁を切換制御することを特徴とする請求項8記載の冷凍サイクルの制御装置。
【請求項13】 前記流路切換弁は移動部材が移動することで流路が切り換えられるように構成され、前記制御部は、前記流路切換弁の前記移動部材の位置データを記憶する記憶ユニット、該位置データと運転指令データとを比較し判断する比較ユニット及び判断ユニット、機能部品の制御による物理量データと流路切換弁制御データとにより学習する学習ユニットの少なくとも何れか1つを備えることを特徴とする請求項8、9、10、11、または12記載の冷凍サイクルの制御装置。
【請求項14】 前記制御部は、前記入力信号を受け取り、所定の処理を実行し、前記流路切換弁を切り換えるのか、または切り換えないのかを判断し、次に、現在の位置データにより位置の確認を行い、次に、前記駆動部に前記出力信号を送出して、前記冷凍サイクルの前記機能部品を制御し、次に、前記制御部は、所定時間経過後に、新たな入力信号を受け取り、前記移動部材の位置の確認を行い、新たな位置に変更された場合、該位置の位置データを新たな現在の位置データとする、ことを特徴とする請求項13記載の冷凍サイクルの制御装置。
【請求項15】 前記制御部は、前記所定時間経過後に、少なくとも1つの温度検出手段により、あるいは少なくとも1つの圧力検出手段により、あるいは少なくとも1つの磁気的検出手段により、あるいは少なくとも1つの電流検出手段により、あるいは前記温度検出手段、前記圧力検出手段、前記磁気的検出手段、及び前記電流検出手段の組合せにより、前記移動部材の位置を確認し、該位置に対応する位置データを前記制御部の前記記憶ユニットに格納する、ことを特徴とする請求項14記載の冷凍サイクルの制御装置。
【請求項16】 冷凍サイクルに連通され移動部材の移動により流路を切り換える流路切換弁を切換制御する冷凍サイクルの制御装置において、前記冷凍サイクルに連通された複数の機能部品の少なくとも1つを制御して該冷凍サイクルを運転制御するマイクロコンピュータを備え、前記移動部材の位置を移動させ、あるいは位置を移動させないように、前記機能部品を駆動する駆動部を制御するに、前記入力信号を受け取る工程と、記憶ユニットに格納されている、現在の移動部材の位置データを呼び出して位置の確認を行う工程と、前記移動部材を移動させるのか、あるいは移動させないのかを演算する工程と、比較する工程と、または判断する工程と、前記駆動部を選択決定する工程と、前記選択決定された前記駆動部に駆動信号を出力する工程と、前記工程にて選択決定された少なくとも1つの機能部品が発生する物理量、または物理量変化率により、前記移動部材の位置を移動させ、あるいは移動させないで、所定時間経過後に前記移動部材の位置を入力信号により判断する工程と、前記移動部材の位置が、新たな位置に変更された場合は、該位置の位置データを前記記憶ユニットに格納する工程と、の処理を前記マイクロコンピュータが実行する制御プログラムを備えたことを特徴とする冷凍サイクルの制御装置。
【請求項17】 冷凍サイクルに連通された流路切換弁を切換制御する冷凍サイクルの制御装置において、前記冷凍サイクルの運転状態を指令する運転指令部と前記冷凍サイクルが発生する物理量を検出する物理量検出部とからの入力信号を受け取る制御部を備え、前記制御部は、前記冷凍サイクルに連通された複数の機能部品の少なくとも1つの機能部品の駆動源を駆動する駆動部に出力信号を送出し、該機能部品を制御して該冷凍サイクルを運転制御し、かつ、前記運転指令部の指令に基づいて前記流路切換弁を切り換えると判断した場合、圧縮機動力源を駆動する駆動部に出力信号を送出して前記冷凍サイクルの圧縮機を始動し、第1所定動力を上回る動力が発生するように前記冷凍サイクルの運転を始動し、該始動により、前記流路切換弁を従動的に切換制御することを特徴とする冷凍サイクルの制御装置。
【請求項18】 冷凍サイクルに連通された流路切換弁を切換制御する冷凍サイクルの制御装置において、前記冷凍サイクルの運転状態を指令する運転指令部と前記冷凍サイクルが発生する物理量を検出する物理量検出部とからの入力信号を受け取る制御部を備え、前記制御部は、前記冷凍サイクルに連通された複数の機能部品の少なくとも1つの機能部品の駆動源を駆動する駆動部に出力信号を送出し、該機能部品を制御して該冷凍サイクルを運転制御し、かつ、前記運転指令部の指令に基づいて前記流路切換弁を切り換えると判断した場合、圧縮機動力源を駆動する駆動部に出力信号を送出して前記冷凍サイクルの圧縮機を逆回転方向に始動し、第3所定動力を上回る動力が発生するように前記冷凍サイクルの運転を始動し、該始動により、前記流路切換弁を従動的に切換制御することを特徴とする冷凍サイクルの制御装置。
【請求項19】 前記流路切換弁は、内部の動力に応じて移動部材を第1箇所と第2箇所とに移動することにより流路を切り換えるものであり、前記制御部は該移動部材の第1箇所、あるいは第2箇所に対応する位置データを記憶ユニットに記憶するものであり、前記制御部は、前記位置データが第2箇所、あるいは第1箇所を示しているとき、前記冷凍サイクルの運転を始動し、第1所定時間後に、前記記憶ユニットの位置データを第1箇所、あるいは第2箇所に更新して前記冷凍サイクルの運転を停止し、第3所定時間の間、前記冷凍サイクルの運転を待機させることを特徴とする請求項17、または18記載の冷凍サイクルの制御装置。
【請求項20】 前記制御部は、前記圧縮機を始動したら、直ちに、特定周波数により前記圧縮機を運転し、前記流路切換弁の内部の動力として第1所定動力を上回る動力が発生するように前記冷凍サイクルを始動することを特徴とする請求項17記載の冷凍サイクルの制御装置。
【請求項21】 前記制御部は、前記圧縮機を第1所定能力にて始動することを特徴とする請求項17記載の冷凍サイクルの制御装置。
【請求項22】 前記制御部は、前記流路切換弁の内部の動力として第1所定動力を下回る動力が発生するように第2所定能力にて前記圧縮機を始動し、次に、第4所定時間、前記冷凍サイクルを運転し、次に、第5所定時間、前記冷凍サイクルの運転を停止し、次に、前記流路切換弁の内部の動力として第1所定動力を上回る動力が発生するように前記圧縮機を第1所定能力にて始動することを特徴とする請求項17記載の冷凍サイクルの制御装置。
【請求項23】 前記制御部は、絞り装置駆動部に出力信号を送出して、前記冷凍サイクルの絞り装置の開度を全開近傍、あるいは全閉近傍とすることを特徴とする請求項17記載の冷凍サイクルの制御装置。
【請求項24】 前記制御部は、熱交換器モータ駆動部に出力信号を送出して、前記冷凍サイクルの熱交換器モータを停止させたままとすることを特徴とする請求項17記載の冷凍サイクルの制御装置。
【請求項25】 前記圧縮機を始動したら、次に、第1所定時間後に、前記制御部は、前記圧縮機駆動部に出力信号を送出して、第2所定動力を上回る動力が発生するように、前記圧縮機動力源を駆動して、前記冷凍サイクルを運転することを特徴とする請求項17、20、21、または22記載の冷凍サイクルの制御装置。
【請求項26】 前記圧縮機を始動したら、次に、第1所定時間後に、前記制御部は、前記絞り装置駆動部に出力信号を送出して、前記絞り装置の開度を所定開度にすることを特徴とする請求項23記載の冷凍サイクルの制御装置。
【請求項27】 前記圧縮機を始動したら、次に、第2所定時間後に、前記制御部は、前記熱交換器モータ駆動部に出力信号を送出して、前記熱交換器モータを始動し、前記制御部は、前記圧縮機駆動部に出力信号を送出して、第1所定動力を下回る動力を発生させ、かつ、第2所定動力を上回る動力を発生させるように、前記圧縮機動力源を駆動して、前記冷凍サイクルを運転することを特徴とする請求項24記載の冷凍サイクルの制御装置。
【請求項28】 前記制御部が所定の処理を実行し、流路切換弁を切り換える、あるいは冷凍サイクルの運転を停止すると判断した場合、前記圧縮機駆動部に出力信号を送出して、第2所定動力を下回る動力が発生するように前記圧縮機動力源を第3所定能力で駆動するか、または前記圧縮機を停止し、前記冷凍サイクルの運転を停止することを特徴とする請求項25、26、または27記載の冷凍サイクルの制御装置。
【請求項29】 前記制御部が所定の処理を実行し、流路切換弁を切り換える、あるいは冷凍サイクルの運転を停止すると判断した場合、前記圧縮機駆動部に出力信号を送出して、前記圧縮機を停止し、その後、第3所定時間の間、前記冷凍サイクルを待機状態とし、次に、前記圧縮機駆動部に出力信号を送出して、前記圧縮機を始動し、その後、第1所定時間後に、記憶ユニットの位置データを第1箇所、あるいは第2箇所に更新し、再び、前記圧縮機を停止することを特徴とすることを特徴とする請求項17記載の冷凍サイクルの制御装置。
【請求項30】 前記制御部の記憶ユニットが記憶している位置データが第1箇所、あるいは第2箇所を示しているとき、前記流路切換弁の内部の動力として第1所定動力を上回る動力が発生するように前記冷凍サイクルを始動することを特徴とする請求項17、19、または29記載の冷凍サイクルの制御装置。
【請求項31】 冷凍サイクルに連通された流路切換弁を切換制御する冷凍サイクルの制御装置において、前記冷凍サイクルの運転状態を指令する運転指令部と前記冷凍サイクルが発生する物理量を検出する物理量検出部とからの入力信号を受け取る制御部を備え、前記制御部は、前記冷凍サイクルに連通された複数の機能部品の少なくとも1つの機能部品の駆動源を駆動する駆動部に出力信号を送出し、該機能部品を制御して該冷凍サイクルを運転制御し、かつ、前記運転指令部の指令に基づいて前記流路切換弁を切り換えないと判断した場合、圧縮機動力源を駆動する駆動部に出力信号を送出して前記冷凍サイクルの圧縮機を始動し、第1所定動力を下回る動力が発生するように前記冷凍サイクルの運転を始動し、該始動により、前記流路切換弁を従動的に切換制御することを特徴とする冷凍サイクルの制御装置。
【請求項32】 前記制御部は、前記圧縮機を第2所定能力にて始動することを特徴とする請求項31記載の冷凍サイクルの制御装置。
【請求項33】 冷凍サイクルに連通された流路切換弁を切換制御する冷凍サイクルの制御装置において、前記冷凍サイクルの運転状態を指令する運転指令部と前記冷凍サイクルが発生する物理量を検出する物理量検出部とからの入力信号を受け取る制御部を備え、前記制御部は、前記冷凍サイクルに連通された複数の機能部品の少なくとも1つの機能部品の駆動源を駆動する駆動部に出力信号を送出し、該機能部品を制御して該冷凍サイクルを運転制御し、かつ、前記運転指令部の指令に基づいて前記流路切換弁を切り換えないと判断した場合、圧縮機動力源を駆動する駆動部に出力信号を送出して前記冷凍サイクルの圧縮機を始動し、第1所定動力を上回る動力が発生するように前記冷凍サイクルの運転を始動し、該始動により、前記流路切換弁を従動的に切換制御することを特徴とする冷凍サイクルの制御装置。
【請求項34】 前記制御部が所定の処理を実行し、冷凍サイクルの運転を停止すると判断した場合、前記圧縮機駆動部に出力信号を送出して、前記圧縮機を停止し、次に、記憶ユニットの位置データを更新することなく、第3所定時間の間、前記冷凍サイクルを待機状態とすることを特徴とする請求項33記載の冷凍サイクルの制御装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヒートポンプ式の冷凍サイクルにおける圧縮機から吐出された流体と圧縮機に吸入される流体との流れを切り換えるように、流路切換弁を制御する冷凍サイクルの制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、冷暖房兼用の空調機においては、空調機の冷房運転時に、冷媒が圧縮機から室外熱交換器、絞り弁、及び、室内熱交換器を経由して圧縮機に環流し、空調機の暖房運転時に、冷媒が圧縮機から室内熱交換器、絞り弁、及び、室外熱交換器を経由して圧縮機に環流するように、冷凍サイクルにおける冷媒の環流方向を流路切換弁により逆転させている。
【0003】流路切換弁は、当業界では逆転弁、四路切換弁、四方切換弁などと呼ばれているが、四方弁が一般的である。また、流路を切り換えることを目的とした三方弁、三方弁を組み合わせた四方弁、五方弁、六方弁などもある。
【0004】この四方弁は、弁本体の内部で弁体を移動させ、この弁体の内側に形成される空間を介して導入口と連通させる通口を、2つの通口の一方から他方に切り換えると共に、弁体の外側に形成される空間を介して導出口と連通させる通口を、2つの通口の他方から一方に切り換えるように構成されたものである。
【0005】そして、従来の四方弁では、例えば、特公昭35−12689号公報や実公昭55−53825号公報によって開示されているように、弁本体の外部に設けた電磁コイルの通電によって、弁本体内部の3つの弁室のうち、弁体が配置された中央の弁室の両側に配置された2つの弁室のどちらか一方を選択的に減圧し、減圧された弁室と中央の弁室との間に発生する差圧によって、弁体を弁本体内でスライドさせるようにしていた。
【0006】尚、四方弁ではないが、特公平7−99296号公報においても、弁本体の外部に配置された電磁コイルへの通電により、弁本体の内部に挿入された電磁コイルのプランジャを介して弁体を、弁本体内でスライドさせる五方弁が開示されている。
【0007】また、これらの四方弁や五方弁に類する従来技術の一つとして、実開昭58−42465号公報に、弁本体の両側に各々設けた作動室内のヒータの通電により、作動室内から弁本体内に各々挿入された2本の作動棒を交互にスライドさせることで、弁本体内で弁体をスライドさせる四方弁が開示されている。
【0008】以上に説明した従来の四方弁や五方弁はいずれも、弁の切換動作に際して電磁コイルへの通電を必要とするため、発電所の操業による環境汚染の防止やエネルギー節約等の観点からして問題があった。
【0009】さらに、これらの四方弁や五方弁の他にも、例えば、実開平3−119689号公報では、電磁コイルに代えて弁本体の両側にワックスサーモエレメントを配置し、このワックスサーモエレメントのヒータに対する通電により、弁本体の外部から弁本体内に挿入されたシャフトを介して、弁体内で弁体をスライドさせる四方弁が開示されている。
【0010】また、特許2757997号公報では、弁本体内の弁室の両側に隔壁板で仕切られた差圧室を各々設けて、各隔壁板に設けた副弁の開閉により各差圧室を選択的に弁室に連通可能とし、弁本体の両側に各々配置した緩動作素子の定温度発熱体に対する通電により、弁本体の両側から各差圧室内に挿入された作動軸を各々スライドさせる四方弁が開示されている。
【0011】この四方弁では、弁本体内で両隔壁板と弁体とが連結されていることから、各緩動作素子の定温度発熱体に対する通電によって各作動軸をスライドさせることで、どちらか隔壁板に近い方の作動軸が対応する副弁を開き、これにより、その隔壁板によって弁室と仕切られた差圧室が弁室と連通し均圧化されて、その差圧室の容積が小さくなるように、弁本体内で両隔壁板が弁体と共にスライドする。
【0012】以上に説明した各四方弁はいずれも、電磁コイルは用いていないものの、弁の切換動作を行うのにヒータへの通電を必要とするため、先に説明した従来の四方弁や五方弁と同様に問題があった。
【0013】一方、特公平7−43188号公報に開示された四方弁では、弁体のスライドを電磁コイルへの通電により行うものの、通電後の弁体の位置は、スライド後の弁体を永久磁石が吸引することで保持されるようにして、電磁コイルへの通電を継続する必要をなくし、あとは、スライド後の位置からスライド前の位置に弁体を戻す際に、消磁用の別の電磁コイルに一時的に通電するだけで済むようにしている。
【0014】また、特開平9−72633号公報に開示された四方弁では、特公昭35−12689号公報の四方弁と同様の四方弁において、弁体のスライド後の位置を電磁コイルへの間欠的な通電によって保持するようにしている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】上述した特公平7−43188号公報や特開平9−72633号公報に開示された四方弁は、電磁コイルへの常時通電を必要としないことから、環境汚染の防止やエネルギー節約等の観点からすると、一定の効果を上げているといえる。
【0016】しかしながら、これら特公平7−43188号公報や特開平9−72633号公報に開示された四方弁においても、電磁コイルへの通電を抑制はできても不要にするまでには至っておらず、環境汚染の防止やエネルギー節約等を強力に推進するという点からすると、さらなる改良の余地を残していた。
【0017】本発明は前記事情に鑑みなされたもので、本発明の目的は、冷凍サイクルに設けられた四方弁を始めとする流体流路切換用の弁における切換動作に際して、環境汚染の防止やエネルギー節約等を有効に図ることができるような冷凍サイクルの制御装置を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】請求項1の冷凍サイクルの制御装置は、冷凍サイクルに連通された流路切換弁を切換制御する冷凍サイクルの制御装置において、前記冷凍サイクルに連通された複数の機能部品の少なくとも1つを制御して該冷凍サイクルを運転制御し、前記機能部品を制御することにより前記流路切換弁を切換制御することを特徴とする。
【0019】請求項2の冷凍サイクルの制御装置は、冷凍サイクルに連通された流路切換弁を切換制御する冷凍サイクルの制御装置において、前記冷凍サイクルに連通された複数の機能部品の少なくとも1つを制御して該冷凍サイクルを運転制御し、前記機能部品を制御することにより非電気的な動力を生成して該動力により前記流路切換弁を従動的に切換制御することを特徴とする。
【0020】請求項3の冷凍サイクルの制御装置は、冷凍サイクルに連通された流路切換弁を切換制御する冷凍サイクルの制御装置において、前記冷凍サイクルに連通された複数の機能部品の少なくとも1つを制御して該冷凍サイクルを運転制御するマイクロコンピュータを備え、前記流路切換弁を従動的に切換制御する非電気的な動力を生成するように前記機能部品を制御する処理を前記マイクロコンピュータが実行する制御プログラムを備えたことを特徴とする。
【0021】請求項4の冷凍サイクルの制御装置は、冷凍サイクルに連通された流路切換弁を切換制御する冷凍サイクルの制御装置において、前記冷凍サイクルに連通された複数の機能部品の少なくとも1つを制御して該冷凍サイクルを運転制御し、前記機能部品を制御することにより生成する非電気的な動力とは前記冷凍サイクルが発生する物理量、または物理量変化率であり、前記物理量、または前記物理量変化率により前記流路切換弁を従動的に切換制御することを特徴とする。
【0022】請求項5の冷凍サイクルの制御装置は、冷凍サイクルに連通された流路切換弁を切換制御する冷凍サイクルの制御装置において、前記冷凍サイクルに連通された複数の機能部品の少なくとも1つを制御して該冷凍サイクルを運転制御するマイクロコンピュータを備え、前記流路切換弁を従動的に切換制御する非電気的な動力として、前記冷凍サイクルが物理量、または物理量変化率を発生するように前記機能部品を制御する処理を前記マイクロコンピュータが実行する制御プログラムを備えたことを特徴とする。
【0023】請求項6の冷凍サイクルの制御装置は、請求項2、3、4、または5の構成を備え、前記非電気的な動力を生成するための前記機能部品の制御の基となる物理量が、前記冷凍サイクルの運転制御に関わる圧力、温度、流量、電圧、電流、電気的周波数、または機械的振動数などの何れかであることを特徴とする。
【0024】請求項7の冷凍サイクルの制御装置は、請求項2、3、4、または5の構成を備え、前記非電気的な動力である前記冷凍サイクルが発生する物理量、または物理量変化率が、前記流路切換弁内部の流体の圧力、差圧、または流量の何れかによる、若しくは流体の圧力変化率、差圧変化率、または流量変化率の何れかによるものであることを特徴とする。
【0025】請求項8の冷凍サイクルの制御装置は、冷凍サイクルに連通された流路切換弁を切換制御する冷凍サイクルの制御装置において、前記冷凍サイクルの運転状態を指令する運転指令部と前記冷凍サイクルが発生する物理量を検出する物理量検出部とからの入力信号を受け取る制御部を備え、 前記制御部は、前記冷凍サイクルに連通された複数の機能部品の少なくとも1つの機能部品の駆動源を駆動する駆動部に出力信号を送出して該機能部品を制御し、該冷凍サイクルを運転制御することにより非電気的な動力を生成し、該動力により前記流路切換弁を従動的に切換制御することを特徴とする。
【0026】請求項9の冷凍サイクルの制御装置は、請求項8の構成を備え、前記制御部は、前記冷凍サイクルに連通された複数の機能部品の少なくとも1つの機能部品を制御して該冷凍サイクルの運転を始動し、該始動により、前記運転指令部で指令された該始動時に対応する状態に前記流路切換弁を切換制御することを特徴とする。
【0027】請求項10の冷凍サイクルの制御装置は、請求項9の構成を備え、前記制御部は、前記運転指令部の指令に基づいて前記流路切換弁を切り換えると判断した場合、前記冷凍サイクルに連通された圧縮機を逆回転方向に始動させることを特徴とする。
【0028】請求項11の冷凍サイクルの制御装置は、請求項8の構成を備え、前記制御部は、前記冷凍サイクルに連通された複数の機能部品の少なくとも1つの機能部品を制御して該冷凍サイクルを運転し、該運転により、前記運転指令部で指令された該運転時に対応する状態に前記流路切換弁を切換制御することを特徴とする。
【0029】請求項12の冷凍サイクルの制御装置は、請求項8の構成を備え、前記制御部は、前記冷凍サイクルに連通された複数の機能部品の少なくとも1つの機能部品を制御して該冷凍サイクルの運転を停止し、該停止により、前記運転指令部で指令された該停止時に対応する状態に前記流路切換弁を切換制御することを特徴とする。
【0030】請求項13の冷凍サイクルの制御装置は、請求項8、9、10、11、または12の構成を備え、前記流路切換弁は移動部材が移動することで流路が切り換えられるように構成され、前記制御部は、前記流路切換弁の前記移動部材の位置データを記憶する記憶ユニット、該位置データと運転指令データとを比較し判断する比較ユニット及び判断ユニット、機能部品の制御による物理量データと流路切換弁制御データとにより学習する学習ユニットの少なくとも何れか1つを備えることを特徴とする。
【0031】請求項14の冷凍サイクルの制御装置は、請求項13の構成を備え、前記制御部は、前記入力信号を受け取り、所定の処理を実行し、前記流路切換弁を切り換えるのか、または切り換えないのかを判断し、次に、現在の位置データにより位置の確認を行い、次に、前記駆動部に前記出力信号を送出して、前記冷凍サイクルの前記機能部品を制御し、次に、前記制御部は、所定時間経過後に、新たな入力信号を受け取り、前記移動部材の位置の確認を行い、新たな位置に変更された場合、該位置の位置データを新たな現在の位置データとする、ことを特徴とする。
【0032】請求項15の冷凍サイクルの制御装置は、請求項14の構成を備え、前記制御部は、前記所定時間経過後に、少なくとも1つの温度検出手段により、あるいは少なくとも1つの圧力検出手段により、あるいは少なくとも1つの磁気的検出手段により、あるいは少なくとも1つの電流検出手段により、あるいは前記温度検出手段、前記圧力検出手段、前記磁気的検出手段、及び前記電流検出手段の組合せにより、前記移動部材の位置を確認し、該位置に対応する位置データを前記制御部の前記記憶ユニットに格納する、ことを特徴とする。
【0033】請求項16の冷凍サイクルの制御装置は、冷凍サイクルに連通され移動部材の移動により流路を切り換える流路切換弁を切換制御する冷凍サイクルの制御装置において、前記冷凍サイクルに連通された複数の機能部品の少なくとも1つを制御して該冷凍サイクルを運転制御するマイクロコンピュータを備え、前記移動部材の位置を移動させ、あるいは位置を移動させないように、前記機能部品を駆動する駆動部を制御するに、前記入力信号を受け取る工程と、記憶ユニットに格納されている、現在の移動部材の位置データを呼び出して位置の確認を行う工程と、前記移動部材を移動させるのか、あるいは移動させないのかを演算する工程と、比較する工程と、または判断する工程と、前記駆動部を選択決定する工程と、前記選択決定された前記駆動部に駆動信号を出力する工程と、前記工程にて選択決定された少なくとも1つの機能部品が発生する物理量、または物理量変化率により、前記移動部材の位置を移動させ、あるいは移動させないで、所定時間経過後に前記移動部材の位置を入力信号により判断する工程と、前記移動部材の位置が、新たな位置に変更された場合は、該位置の位置データを前記記憶ユニットに格納する工程と、の処理を前記マイクロコンピュータが実行する制御プログラムを備えたことを特徴とする。
【0034】請求項17の冷凍サイクルの制御装置は、冷凍サイクルに連通された流路切換弁を切換制御する冷凍サイクルの制御装置において、前記冷凍サイクルの運転状態を指令する運転指令部と前記冷凍サイクルが発生する物理量を検出する物理量検出部とからの入力信号を受け取る制御部を備え、前記制御部は、前記冷凍サイクルに連通された複数の機能部品の少なくとも1つの機能部品の駆動源を駆動する駆動部に出力信号を送出し、該機能部品を制御して該冷凍サイクルを運転制御し、かつ、前記運転指令部の指令に基づいて前記流路切換弁を切り換えると判断した場合、圧縮機動力源を駆動する駆動部に出力信号を送出して前記冷凍サイクルの圧縮機を始動し、第1所定動力を上回る動力が発生するように前記冷凍サイクルの運転を始動し、該始動により、前記流路切換弁を従動的に切換制御することを特徴とする。
【0035】請求項18の冷凍サイクルの制御装置は、冷凍サイクルに連通された流路切換弁を切換制御する冷凍サイクルの制御装置において、前記冷凍サイクルの運転状態を指令する運転指令部と前記冷凍サイクルが発生する物理量を検出する物理量検出部とからの入力信号を受け取る制御部を備え、前記制御部は、前記冷凍サイクルに連通された複数の機能部品の少なくとも1つの機能部品の駆動源を駆動する駆動部に出力信号を送出し、該機能部品を制御して該冷凍サイクルを運転制御し、かつ、前記運転指令部の指令に基づいて前記流路切換弁を切り換えると判断した場合、圧縮機動力源を駆動する駆動部に出力信号を送出して前記冷凍サイクルの圧縮機を逆回転方向に始動し、第3所定動力を上回る動力が発生するように前記冷凍サイクルの運転を始動し、該始動により、前記流路切換弁を従動的に切換制御することを特徴とする。
【0036】請求項19の冷凍サイクルの制御装置は、請求項17、または18の構成を備え、前記流路切換弁は、内部の動力に応じて移動部材を第1箇所と第2箇所とに移動することにより流路を切り換えるものであり、前記制御部は該移動部材の第1箇所、あるいは第2箇所に対応する位置データを記憶ユニットに記憶するものであり、前記制御部は、前記位置データが第2箇所、あるいは第1箇所を示しているとき、前記冷凍サイクルの運転を始動し、第1所定時間後に、前記記憶ユニットの位置データを第1箇所、あるいは第2箇所に更新して前記冷凍サイクルの運転を停止し、第3所定時間の間、前記冷凍サイクルの運転を待機させることを特徴とする。
【0037】請求項20の冷凍サイクルの制御装置は、請求項17の構成を備え、前記制御部は、前記圧縮機を始動したら、直ちに、特定周波数により前記圧縮機を運転し、前記流路切換弁の内部の動力として第1所定動力を上回る動力が発生するように前記冷凍サイクルを始動することを特徴とする。
【0038】請求項21の冷凍サイクルの制御装置は、請求項17の構成を備え、前記制御部は、前記圧縮機を第1所定能力にて始動することを特徴とする。
【0039】請求項22の冷凍サイクルの制御装置は、請求項17の構成を備え、前記制御部は、前記流路切換弁の内部の動力として第1所定動力を下回る動力が発生するように第2所定能力にて前記圧縮機を始動し、次に、第4所定時間、前記冷凍サイクルを運転し、次に、第5所定時間、前記冷凍サイクルの運転を停止し、次に、前記流路切換弁の内部の動力として第1所定動力を上回る動力が発生するように前記圧縮機を第1所定能力にて始動することを特徴とする。
【0040】請求項23の冷凍サイクルの制御装置は、請求項17の構成を備え、前記制御部は、絞り装置駆動部に出力信号を送出して、前記冷凍サイクルの絞り装置の開度を全開近傍、あるいは全閉近傍とすることを特徴とする。
【0041】請求項24の冷凍サイクルの制御装置は、請求項17の構成を備え、前記制御部は、熱交換器モータ駆動部に出力信号を送出して、前記冷凍サイクルの熱交換器モータを停止させたままとすることを特徴とする。
【0042】請求項25の冷凍サイクルの制御装置は、請求項17、20、21、または22の構成を備え、前記圧縮機を始動したら、次に、第1所定時間後に、前記制御部は、前記圧縮機駆動部に出力信号を送出して、第2所定動力を上回る動力が発生するように、前記圧縮機動力源を駆動して、前記冷凍サイクルを運転することを特徴とする。
【0043】請求項26の冷凍サイクルの制御装置は、請求項23の構成を備え、前記圧縮機を始動したら、次に、第1所定時間後に、前記制御部は、前記絞り装置駆動部に出力信号を送出して、前記絞り装置の開度を所定開度にすることを特徴とする。
【0044】請求項27の冷凍サイクルの制御装置は、請求項24の構成を備え、前記圧縮機を始動したら、次に、第2所定時間後に、前記制御部は、前記熱交換器モータ駆動部に出力信号を送出して、前記熱交換器モータを始動し、前記制御部は、前記圧縮機駆動部に出力信号を送出して、第1所定動力を下回る動力を発生させ、かつ、第2所定動力を上回る動力を発生させるように、前記圧縮機動力源を駆動して、前記冷凍サイクルを運転することを特徴とする。
【0045】請求項28の冷凍サイクルの制御装置は、請求項25、26、または27の構成を備え、前記制御部が所定の処理を実行し、流路切換弁を切り換える、あるいは冷凍サイクルの運転を停止すると判断した場合、前記圧縮機駆動部に出力信号を送出して、第2所定動力を下回る動力が発生するように前記圧縮機動力源を第3所定能力で駆動するか、または前記圧縮機を停止し、前記冷凍サイクルの運転を停止することを特徴とする。
【0046】請求項29の冷凍サイクルの制御装置は、請求項17の構成を備え、前記制御部が所定の処理を実行し、流路切換弁を切り換える、あるいは冷凍サイクルの運転を停止すると判断した場合、前記圧縮機駆動部に出力信号を送出して、前記圧縮機を停止し、その後、第3所定時間の間、前記冷凍サイクルを待機状態とし、次に、前記圧縮機駆動部に出力信号を送出して、前記圧縮機を始動し、その後、第1所定時間後に、記憶ユニットの位置データを第1箇所、あるいは第2箇所に更新し、再び、前記圧縮機を停止することを特徴とすることを特徴とする。
【0047】請求項30の冷凍サイクルの制御装置は、請求項17、19、または29の構成を備え、前記制御部の記憶ユニットが記憶している位置データが第1箇所、あるいは第2箇所を示しているとき、前記流路切換弁の内部の動力として第1所定動力を上回る動力が発生するように前記冷凍サイクルを始動することを特徴とする。
【0048】請求項31の冷凍サイクルの制御装置は、冷凍サイクルに連通された流路切換弁を切換制御する冷凍サイクルの制御装置において、前記冷凍サイクルの運転状態を指令する運転指令部と前記冷凍サイクルが発生する物理量を検出する物理量検出部とからの入力信号を受け取る制御部を備え、前記制御部は、前記冷凍サイクルに連通された複数の機能部品の少なくとも1つの機能部品の駆動源を駆動する駆動部に出力信号を送出し、該機能部品を制御して該冷凍サイクルを運転制御し、かつ、前記運転指令部の指令に基づいて前記流路切換弁を切り換えないと判断した場合、圧縮機動力源を駆動する駆動部に出力信号を送出して前記冷凍サイクルの圧縮機を始動し、第1所定動力を下回る動力が発生するように前記冷凍サイクルの運転を始動し、該始動により、前記流路切換弁を従動的に切換制御することを特徴とする。
【0049】請求項32の冷凍サイクルの制御装置は、請求項31の構成を備え、前記制御部は、前記圧縮機を第2所定能力にて始動することを特徴とする。
【0050】請求項33の冷凍サイクルの制御装置は、冷凍サイクルに連通された流路切換弁を切換制御する冷凍サイクルの制御装置において、前記冷凍サイクルの運転状態を指令する運転指令部と前記冷凍サイクルが発生する物理量を検出する物理量検出部とからの入力信号を受け取る制御部を備え、前記制御部は、前記冷凍サイクルに連通された複数の機能部品の少なくとも1つの機能部品の駆動源を駆動する駆動部に出力信号を送出し、該機能部品を制御して該冷凍サイクルを運転制御し、かつ、前記運転指令部の指令に基づいて前記流路切換弁を切り換えないと判断した場合、圧縮機動力源を駆動する駆動部に出力信号を送出して前記冷凍サイクルの圧縮機を始動し、第1所定動力を上回る動力が発生するように前記冷凍サイクルの運転を始動し、該始動により、前記流路切換弁を従動的に切換制御することを特徴とする。
【0051】請求項34の冷凍サイクルの制御装置は、請求項33の構成を備え、前記制御部が所定の処理を実行し、冷凍サイクルの運転を停止すると判断した場合、前記圧縮機駆動部に出力信号を送出して、前記圧縮機を停止し、次に、記憶ユニットの位置データを更新することなく、第3所定時間の間、前記冷凍サイクルを待機状態とすることを特徴とする。
【0052】請求項1の冷凍サイクルの制御装置によれば、冷凍サイクルを運転制御するための機能部品の制御で流路切換弁が切換制御される。
【0053】請求項2の冷凍サイクルの制御装置によれば、冷凍サイクルを運転制御するための機能部品の制御で非電気的な動力が生成されて該動力により流路切換弁が従動的に切換制御される。
【0054】請求項3の冷凍サイクルの制御装置によれば、冷凍サイクルを運転制御するマイクロコンピュータを利用して、該マイクロコンピュータの制御により、冷凍サイクルを運転制御するための機能部品の制御で非電気的な動力が生成されて該動力により流路切換弁が従動的に切換制御される。
【0055】請求項4の冷凍サイクルの制御装置によれば、冷凍サイクルを運転制御するための機能部品を制御することにより物理量、または物理量変化率が非電気的な動力として生成され、この物理量、または物理量変化率により流路切換弁が従動的に切換制御される。
【0056】請求項5の冷凍サイクルの制御装置によれば、冷凍サイクルを運転制御するマイクロコンピュータを利用して、該マイクロコンピュータの制御により、冷凍サイクルを運転制御するための機能部品を制御することにより物理量、または物理量変化率が非電気的な動力として生成され、この物理量、または、物理量変化率により流路切換弁が従動的に切換制御される。
【0057】請求項6の冷凍サイクルの制御装置によれば、請求項2、3、4、または5と同様に作用すると共に、流路切換弁を切換制御するための非電気的な動力を生成するために、前記機能部品が、冷凍サイクルの運転制御に関わる圧力、温度、流量、電圧、電流、電気的周波数、または機械的振動数などの何れかの物理量を基に制御される。
【0058】請求項7の冷凍サイクルの制御装置によれば、請求項2、3、4、または5と同様に作用すると共に、前記冷凍サイクルが発生する前記非電気的な動力である物理量は前記流路切換弁内部の流体の圧力、差圧、または流量の何れかであるか、または前記非電気的な動力である物理量変化率が、前記流路切換弁内部の流体の圧力変化率、差圧変化率、または流量変化率の何れかである。
【0059】請求項8の冷凍サイクルの制御装置によれば、冷凍サイクルの運転状態が運転指令部から指令され、前記冷凍サイクルが発生する物理量が物理量検出部で検出されて、前記制御部は運転指令部と物理量検出部からの入力信号を受け取る。そして、制御部は、冷凍サイクルに連通された複数の機能部品の少なくとも1つの機能部品の駆動源を駆動する駆動部に出力信号を送出して該機能部品を制御し、冷凍サイクルを運転制御することにより非電気的な動力を生成し、該動力により流路切換弁を従動的に切換制御する。
【0060】請求項9の冷凍サイクルの制御装置によれば、請求項8と同様に作用すると共に、前記制御部は、前記冷凍サイクルに連通された複数の機能部品の少なくとも1つの機能部品を制御して該冷凍サイクルの運転を始動し、該始動により、前記運転指令部で指令された該始動時に対応する状態に前記流路切換弁を切換制御する。
【0061】請求項10の冷凍サイクルの制御装置によれば、請求項9と同様に作用すると共に、前記制御部は、前記運転指令部の指令に基づいて前記流路切換弁を切り換えると判断した場合、前記冷凍サイクルに連通された圧縮機を逆回転方向に始動させ、流路切換弁を切り換える。
【0062】請求項11の冷凍サイクルの制御装置によれば、請求項8と同様に作用すると共に、前記制御部は、前記冷凍サイクルに連通された複数の機能部品の少なくとも1つの機能部品を制御して該冷凍サイクルを運転し、該運転により、前記運転指令部で指令された該運転時に対応する状態に前記流路切換弁を切換制御する。
【0063】請求項12の冷凍サイクルの制御装置によれば、請求項8と同様に作用すると共に、前記制御部は、前記冷凍サイクルに連通された複数の機能部品の少なくとも1つの機能部品を制御して該冷凍サイクルの運転を停止し、該停止により、前記運転指令部で指令された該停止時に対応する状態に前記流路切換弁を切換制御する。
【0064】請求項13の冷凍サイクルの制御装置によれば、請求項8、9、10、11、または12と同様に作用すると共に、前記流路切換弁は移動部材が移動することで流路が切り換えられるように構成されており、前記制御部は記憶ユニット、比較ユニットと判断ユニット、及び判断ユニットの少なくとも何れか1つを備えており、記憶ユニットには前記流路切換弁の前記移動部材の位置データを記憶し、比較ユニットと判断ユニットでは該位置データと運転指令データとを比較して判断し、学習ユニットでは機能部品の制御による物理量データと流路切換弁制御データとにより学習する。
【0065】請求項14の冷凍サイクルの制御装置によれば、請求項13と同様に作用し、前記制御部は、前記入力信号を受け取り、所定の処理を実行し、前記流路切換弁を切り換えるのか、または切り換えないのかを判断し、次に、現在の位置データにより位置の確認を行い、次に、前記駆動部に前記出力信号を送出して、前記冷凍サイクルの前記機能部品を制御し、次に、前記制御部は、所定時間経過後に、新たな入力信号を受け取り、前記移動部材の位置の確認を行い、新たな位置に変更された場合、該位置の位置データを新たな現在の位置データとする。
【0066】請求項15の冷凍サイクルの制御装置によれば、請求項14と同様に作用し、前記制御部は、前記所定時間経過後に、少なくとも1つの温度検出手段により、あるいは少なくとも1つの圧力検出手段により、あるいは少なくとも1つの磁気的検出手段により、あるいは少なくとも1つの電流検出手段により、あるいは前記温度検出手段、前記圧力検出手段、前記磁気的検出手段、及び前記電流検出手段の組合せにより、前記移動部材の位置を確認し、該位置に対応する位置データを前記制御部の前記記憶ユニットに格納する。
【0067】請求項16の冷凍サイクルの制御装置によれば、冷凍サイクルを運転制御するマイクロコンピュータを利用して、該マイクロコンピュータの制御により、前記冷凍サイクルに連通された複数の機能部品の少なくとも1つを制御して該冷凍サイクルを運転制御し、前記移動部材の位置を移動させ、あるいは位置を移動させないように、前記機能部品を駆動する駆動部を制御するに、前記入力信号を受け取る工程と、記憶ユニットに格納されている、現在の移動部材の位置データを呼び出して位置の確認を行う工程と、前記移動部材を移動させるのか、あるいは移動させないのかを演算する工程と、比較する工程と、または判断する工程と、前記駆動部を選択決定する工程と、前記選択決定された前記駆動部に駆動信号を出力する工程と、前記工程にて選択決定された少なくとも1つの機能部品が発生する物理量、または物理量変化率により、前記移動部材の位置を移動させ、あるいは移動させないで、所定時間経過後に前記移動部材の位置を入力信号により判断する工程と、前記移動部材の位置が、新たな位置に変更された場合は、該位置の位置データを前記記憶ユニットに格納する工程との処理を実行する。
【0068】請求項17の冷凍サイクルの制御装置によれば、冷凍サイクルの運転状態が運転指令部から指令され、前記冷凍サイクルが発生する物理量が物理量検出部で検出されて、前記制御部は運転指令部と物理量検出部からの入力信号を受け取る。そして、制御部は、前記冷凍サイクルに連通された複数の機能部品の少なくとも1つの機能部品の駆動源を駆動する駆動部に出力信号を送出し、該機能部品を制御して該冷凍サイクルを運転制御し、かつ、前記運転指令部の指令に基づいて前記流路切換弁を切り換えると判断した場合、圧縮機動力源を駆動する駆動部に出力信号を送出して前記冷凍サイクルの圧縮機を始動し、第1所定動力を上回る動力が発生するように前記冷凍サイクルの運転を始動し、該始動により、前記流路切換弁を従動的に切換制御する。
【0069】請求項18の冷凍サイクルの制御装置によれば、冷凍サイクルの運転状態が運転指令部から指令され、前記冷凍サイクルが発生する物理量が物理量検出部で検出されて、前記制御部は運転指令部と物理量検出部からの入力信号を受け取る。そして、制御部は、前記冷凍サイクルに連通された複数の機能部品の少なくとも1つの機能部品の駆動源を駆動する駆動部に出力信号を送出し、該機能部品を制御して該冷凍サイクルを運転制御し、かつ、前記運転指令部の指令に基づいて前記流路切換弁を切り換えると判断した場合、圧縮機動力源を駆動する駆動部に出力信号を送出して前記冷凍サイクルの圧縮機を逆回転方向に始動し、第3所定動力を上回る動力が発生するように前記冷凍サイクルの運転を始動し、該始動により、前記流路切換弁を従動的に切換制御する。
【0070】請求項19の冷凍サイクルの制御装置によれば、請求項17、または18と同様に作用し、前記流路切換弁は内部の動力に応じて移動部材を第1箇所と第2箇所とに移動することにより流路を切り換えられるように構成されており、前記制御部は該移動部材の第1箇所、あるいは第2箇所に対応する位置データを記憶ユニットに記憶するものであり、前記制御部は、前記位置データが第2箇所、あるいは第1箇所を示しているとき、前記冷凍サイクルの運転を始動し、第1所定時間後に、前記記憶ユニットの位置データを第1箇所、あるいは第2箇所に更新して前記冷凍サイクルの運転を停止し、第3所定時間の間、前記冷凍サイクルの運転を待機させる。
【0071】請求項20の冷凍サイクルの制御装置によれば、請求項17と同様に作用し、前記制御部は、前記圧縮機を始動したら、直ちに、特定周波数により前記圧縮機を運転し、前記流路切換弁の内部の動力として第1所定動力を上回る動力が発生するように前記冷凍サイクルを始動する。
【0072】請求項21の冷凍サイクルの制御装置によれば、請求項17と同様に作用し、前記制御部は、前記圧縮機を第1所定能力にて始動する。
【0073】請求項22の冷凍サイクルの制御装置によれば、請求項17と同様に作用し、前記制御部は、前記流路切換弁の内部の動力として第1所定動力を下回る動力が発生するように第2所定能力にて前記圧縮機を始動し、次に、第4所定時間、前記冷凍サイクルを運転し、次に、第5所定時間、前記冷凍サイクルの運転を停止し、次に、前記流路切換弁の内部の動力として第1所定動力を上回る動力が発生するように前記圧縮機を第1所定能力にて始動する。
【0074】請求項23の冷凍サイクルの制御装置によれば、請求項17と同様に作用し、前記制御部は、絞り装置駆動部に出力信号を送出して、前記冷凍サイクルの絞り装置の開度を全開近傍、あるいは全閉近傍とする。
【0075】請求項24の冷凍サイクルの制御装置によれば、請求項17と同様に作用し、前記制御部は、熱交換器モータ駆動部に出力信号を送出して、前記冷凍サイクルの熱交換器モータを停止させたままとする。
【0076】請求項25の冷凍サイクルの制御装置によれば、請求項17、20、21、または22と同様に作用し、前記圧縮機を始動したら、次に、第1所定時間後に、前記制御部は、前記圧縮機駆動部に出力信号を送出して、第2所定動力を上回る動力が発生するように、前記圧縮機動力源を駆動して、前記冷凍サイクルを運転する。
【0077】請求項26の冷凍サイクルの制御装置によれば、請求項23と同様に作用し、前記圧縮機を始動したら、次に、第1所定時間後に、前記制御部は、前記絞り装置駆動部に出力信号を送出して、前記絞り装置の開度を所定開度にする。
【0078】請求項27の冷凍サイクルの制御装置によれば、請求項24と同様に作用し、前記圧縮機を始動したら、次に、第2所定時間後に、前記制御部は、前記熱交換器モータ駆動部に出力信号を送出して、前記熱交換器モータを始動し、前記制御部は、前記圧縮機駆動部に出力信号を送出して、第1所定動力を下回る動力を発生させ、かつ、第2所定動力を上回る動力を発生させるように、前記圧縮機動力源を駆動して、前記冷凍サイクルを運転する。
【0079】請求項28の冷凍サイクルの制御装置によれば、請求項25、26、または27と同様に作用し、前記制御部が所定の処理を実行し、流路切換弁を切り換える、あるいは冷凍サイクルの運転を停止すると判断した場合、前記圧縮機駆動部に出力信号を送出して、第2所定動力を下回る動力が発生するように前記圧縮機動力源を第3所定能力で駆動するか、または前記圧縮機を停止し、前記冷凍サイクルの運転を停止する。
【0080】請求項29の冷凍サイクルの制御装置によれば、請求項17と同様に作用し、前記制御部が所定の処理を実行し、流路切換弁を切り換える、あるいは冷凍サイクルの運転を停止すると判断した場合、前記圧縮機駆動部に出力信号を送出して、前記圧縮機を停止し、その後、第3所定時間の間、前記冷凍サイクルを待機状態とし、次に、前記圧縮機駆動部に出力信号を送出して、前記圧縮機を始動し、その後、第1所定時間後に、記憶ユニットの位置データを第1箇所、あるいは第2箇所に更新し、再び、前記圧縮機を停止する。
【0081】請求項30の冷凍サイクルの制御装置によれば、請求項17、19、または29と同様に作用し、前記制御部の記憶ユニットが記憶している位置データが第1箇所、あるいは第2箇所を示しているとき、前記流路切換弁の内部の動力として第1所定動力を上回る動力が発生するように前記冷凍サイクルを始動する。
【0082】請求項31の冷凍サイクルの制御装置によれば、冷凍サイクルの運転状態が運転指令部から指令され、前記冷凍サイクルが発生する物理量が物理量検出部で検出されて、前記制御部は運転指令部と物理量検出部からの入力信号を受け取る。そして、制御部は、前記冷凍サイクルに連通された複数の機能部品の少なくとも1つの機能部品の駆動源を駆動する駆動部に出力信号を送出し、該機能部品を制御して該冷凍サイクルを運転制御し、かつ、前記運転指令部の指令に基づいて前記流路切換弁を切り換えないと判断した場合、圧縮機動力源を駆動する駆動部に出力信号を送出して前記冷凍サイクルの圧縮機を始動し、第1所定動力を下回る動力が発生するように前記冷凍サイクルの運転を始動し、該始動により、前記流路切換弁を従動的に切換制御する。
【0083】請求項32の冷凍サイクルの制御装置によれば、請求項31と同様に作用し、前記制御部は、前記圧縮機を第2所定能力にて始動する。
【0084】請求項33の冷凍サイクルの制御装置によれば、冷凍サイクルの運転状態が運転指令部から指令され、前記冷凍サイクルが発生する物理量が物理量検出部で検出されて、前記制御部は運転指令部と物理量検出部からの入力信号を受け取る。そして、制御部は、前記冷凍サイクルに連通された複数の機能部品の少なくとも1つの機能部品の駆動源を駆動する駆動部に出力信号を送出し、該機能部品を制御して該冷凍サイクルを運転制御し、かつ、前記運転指令部の指令に基づいて前記流路切換弁を切り換えないと判断した場合、圧縮機動力源を駆動する駆動部に出力信号を送出して前記冷凍サイクルの圧縮機を始動し、第1所定動力を上回る動力が発生するように前記冷凍サイクルの運転を始動し、該始動により、前記流路切換弁を従動的に切換制御する。
【0085】請求項34の冷凍サイクルの制御装置によれば、請求項33と同様に作用し、前記制御部が所定の処理を実行し、冷凍サイクルの運転を停止すると判断した場合、前記圧縮機駆動部に出力信号を送出して、前記圧縮機を停止し、次に、記憶ユニットの位置データを更新することなく、第3所定時間の間、前記冷凍サイクルを待機状態とする。
【0086】
【発明の実施の形態】次に、本発明による冷凍サイクルの制御装置の実施形態を図面を参照して説明する。
【0087】図2は本発明の実施形態に係る冷凍サイクルの一例を示すブロック図であり、この実施形態の冷凍サイクルは室内ユニット(図の一点鎖線の内側)と室外ユニット(図の一点鎖線の外側)とによるヒートポンプ式エアコンにおいて構成されている。図中4は圧縮機、9Aは室内ユニットに搭載された室内熱交換器、9Bは室外ユニットに搭載された室外熱交換器、10Aは絞り装置としての電動膨張弁、200はアキュムレータ、100は流路切換弁である。以下の実施形態では、構造の説明上は絞り装置を電動膨張弁10Aとして説明し、制御の説明では電動膨張弁10Aの機能を表す絞り装置として説明する。なお、絞り装置は電動膨張弁に限らず他の構成でもよいことはいうまでもない。
【0088】圧縮機4の吐出口は流路切換弁100に接続され、圧縮機4の吸入口はアキュムレータ200を介して流路切換弁100に接続されている。また、流路切換弁100は熱交換器用導管を介して室内熱交換器9Aと室外熱交換器9Bとに接続され、電動膨張弁10Aは室内熱交換器9Aと室外熱交換器9Bとの間に介設されている。これにより、圧縮機4、流路切換弁100、アキュムレータ200、室内熱交換器9A、室外熱交換器9B、及び、電動膨張弁10Aは冷凍サイクルAを構成している。なお、この実施形態に係る冷凍サイクルAにおいて、流路切換弁100は後記の各実施例に係る各種タイプの流路切換弁である。
【0089】圧縮機4は冷媒を圧縮し、この圧縮された冷媒は流路切換弁100に流入されるが、後述するようにこの流路切換弁100は運転モードに応じて流路が切り換えられ、圧縮機4からの冷媒は流路切換弁100で選択的に切り換えられた流路に応じて室内熱交換器9Aまたは室外熱交換器9Bに流入される。すなわち、暖房運転モードでは、図に実線の矢印で示したように、圧縮された冷媒は流路切換弁100から室内熱交換器9Aに流入され、この室内熱交換器9Aは凝縮器として機能し、室内熱交換器9Aから流出された冷媒液は電動膨張弁10Aを介して室外熱交換器9Bに流入され、この室外熱交換器9Bは蒸発器として機能する。そして、室外熱交換器9Bで蒸発された冷媒は流路切換弁100及びアキュムレータ200を介して圧縮機4に流入される。一方、冷房運転モードでは、図に破線の矢印で示したように、圧縮機4で圧縮された冷媒は流路切換弁100から室外熱交換器9B、電動膨張弁10A、室内熱交換器9A、流路切換弁100、アキュムレータ200、そして、圧縮機4の順に循環され、室外熱交換器9Bが凝縮器として機能し、室内熱交換器9Aが蒸発器として機能する。
【0090】室内ユニットには室内熱交換器9Aを通過する空気を送風するためのクロスフローファン91Aが設けられており、このクロスフローファン91Aを回転する熱交換器モータ92Aは、マイクロコンピュータ等で構成された室内制御部300の制御によりドライバ301を介して回転制御が行われる。これにより、室内熱交換器9Aの熱交換能力が制御される。また、室内温度Taは温度センサ302によって検出され、室内熱交換器9Aの温度Tcは温度センサ303によって検出される。なお、赤外線式等のリモコン500の信号を受信部304で受信することにより、室内制御部300の運転の切換えや設定等がリモコン操作でも可能となっている。
【0091】室外ユニットには室外熱交換器9Bを通過する空気を送風するためのファン91Bが設けられており、このファン91Bを回転する熱交換器モータ92Bは、マイクロコンピュータ等で構成された室外制御部400の制御によりドライバ401を介して回転制御が行われる。これにより、室外熱交換器9Bの熱交換能力が制御される。また、外気温度Ta´は温度センサ402によって検出され、室外熱交換器9Bの温度Tc´は温度センサ403によって検出される。また、室外制御部400はドライバ404を介して電動膨張弁10Aの絞りの開度を制御する。さらに、室外制御部400は、圧縮機4の吐出部温度Tdを温度センサ405で検出すると共に、後述説明するインバータモジュールからの三相電力により圧縮機4を駆動制御する。
【0092】図3は室内制御部300と室外制御部400の主に電気系統を示すブロック図である。室内制御部300は主電源をオン/オフするパワーリレー310を内蔵しており、このパワーリレー310を介して100Vの単相交流がAC/DCコンバータ320に供給され、AC/DCコンバータ320で各種所定の直流電圧に変換され、マイコン330等に供給される。また、パワーリレー310を介して供給される100Vの単相交流は電源供給線21を介して室外制御部400にも供給される。
【0093】室外制御部400では、供給される交流をノイズフィルタ410にかけた後、倍電圧整流回路420で整流して平滑コンデンサ430で平滑し、所定の直流電圧が生成される。前記生成された直流による電流は、シャント抵抗440を介してインバータモジュール450に供給される。そして、インバータモジュール450により三相電力が生成され圧縮機4に供給される。一方、平滑コンデンサ430の出力はDC/DCコンバータ460により、所定の内部直流電圧に変換され、マイコン470等に供給される。そして、マイコン470はインバータモジュール450にドライブ信号を出力することにより、圧縮機4を運転制御する。この圧縮機4が冷媒を圧縮する能力はドライブ信号の周波数(Hz)によって制御され、周波数(Hz)が高い程、圧縮能力が高くなる。例えば、30Hzを第1所定能力、10Hzを第2所定能力とすると、第1所定能力のときのほうが第2所定能力のときより、冷媒の圧力が高くなる。なお、マイコン470は通信線22を介して室内制御部300のマイコン330とシリアル通信を行ってデータの授受を行う。
【0094】図1は本発明の冷凍サイクルの制御装置の一実施形態の原理的ブロック図であり、この原理的ブロック図の各要素は図2及び図3の各要素や各要素の組合せに対応している。なお、冷凍サイクルAにおいて図2と同じ要素には同符号を付記してある。図1に一点鎖線で示した制御装置Cは、室内制御部300及び室外制御部400に対応しており、この制御装置Cの処理部C1は室内制御部300のマイコン330及び室外制御部400のマイコン470に対応している。また、入力部C2は室内ユニットの受信部304、あるいは図示しないマニュアルスイッチに対応し、検出部C3は、温度センサ302、303、402、403、405、あるいは図示しないが、圧力検出手段、流量検出手段、電圧/電流検出手段、周波数検出手段などに対応している。
【0095】電動膨張弁駆動部C4、室内熱交換器駆動部C5、室外熱交換器駆動部C6及び圧縮機駆動部C7は、後述する各実施形態の制御プログラムの実行により機能する手段である。なお、前記各々の駆動部は図2に示すドライバのことである。
【0096】電動膨張弁駆動部C4は電動膨張弁駆動源(例えば、ステッピングモータ)404に制御信号を出力し、電動膨張弁駆動源404を介して電動膨張弁10Aの絞りの開度を制御する。室内熱交換器駆動部C5は室内熱交換器駆動源(例えば、ファンモータ)301に制御信号を出力し、室内熱交換器駆動源301は制御信号に応じてクロスフローファン91Aを駆動し、運転または停止すると共に、回転数により室内熱交換器9Aの熱交換能力を制御する。室外熱交換器駆動部C6は室外熱交換器駆動源(例えば、ファンモータ)401に制御信号を出力し、室外熱交換器駆動源401は制御信号に応じてファン91Bを駆動し、運転または停止すると共に、回転数により室外熱交換器9Bの熱交換能力を制御する。さらに、圧縮機駆動部C7は圧縮機動力源(例えば、インバータモジュール、及びモータ)450に制御信号を出力し、圧縮機動力源450は圧縮機4を駆動し、圧縮機4は正回転、逆回転、始動、停止、能力切換え等が制御される。圧縮機動力源はモータに限定されず、エンジンであっても良いことはいうまでもない。
【0097】このように、冷凍サイクルAにおいて、電動膨張弁10Aの絞りの開度が制御されることにより冷凍サイクルAにおける冷媒の流量及び流量変化率が制御される。また、室内熱交換器9Aや室外熱交換器9Bの駆動、停止及び熱交換能力が制御されることにより、室内熱交換器9A、室外熱交換器9B及び冷凍サイクルAにおける冷媒の圧力が制御される。また、圧縮機4の正回転、逆回転、始動、停止、能力切換えが制御されることにより、冷凍サイクルAにおける冷媒の圧力、及び圧力変化率と、冷媒の流量及び流量変化率が制御される。したがって、冷凍サイクルAの流路切換弁100の内部の圧力、差圧、流量といった物理量、圧力変化率、差圧変化率、流量変化率といった物理量変化率が制御される。これにより、後述する流路切換弁100の各実施形態において、上記物理量や物理量変化率により非電気的な動力が生成され、この流路切換弁100の流路が切換えられる。
【0098】また、制御装置Cは、冷凍サイクルの運転制御に関わる圧力、温度、流量、電圧、電流、電気的周波数、または機械的振動数といった物理量を基として、上記のように非電気的な動力を生成するために電動膨張弁10A、室内熱交換器9A、室外熱交換器9B、圧縮機4といった機能部品を制御する。また、冷凍サイクルは例示したヒートポンプ式エアコンに限定されず、ヒートポンプ式チラーユニット、エンジン駆動式、あるいはカーエアコンなども含まれることはいうまでもない。
【0099】図4は本発明の冷凍サイクルの制御装置の一実施形態の信号及び動作の流れを示す図であり、リモコン500等により暖房運転、冷房運転等の指示、あるいは、運転モードの切換え等により、流路切換弁100の流路切換の要求が制御部Cに入力される。すると第1のステップとして、制御部Cは「圧縮機の制御」、「熱交換器の制御」あるいは「絞り装置の制御」のための信号を出力する。次に、上記各種制御の結果、第2のステップとして冷凍サイクルの前記物理量あるいは物理量変化率の状態が変化する。そして、この物理量あるいは物理量変化率の状態が変化によって、第3のステップとして後述する各実施形態の流路切換弁100において切り換え操作が行われる。なお、絞り装置の一例が電動膨張弁10Aである。
【0100】このように、本発明においては、流路切換弁の流路を切り換えるために従来のような、例えばリレー接点、あるいは半導体式スイッチによる電磁コイルへの通電等を行なわない。
【0101】次に、流路切換弁100の各実施例とそれに対応する具体的な制御動作について説明する。
【0102】図5は本発明の第1実施形態に係る流路切換弁を冷凍サイクルAの要部と共に示す図であり、図5は、暖房運転モード時における動作状態を断面にて示している。この第1実施形態の流路切換弁は、シリンダ状の逆転弁本体1を有しており、この逆転弁本体1の両端部には、栓体2,3が溶接して固着されている。
【0103】逆転弁本体1の周面の一側には、圧縮機4の吐出口(図示せず)に連通する吐出管5が連結され、また周面の他側には、圧縮機4の吸入口(図示せず)に連通する吸入管6と、逆転弁本体1の軸方向において吸入管6を挾んで両側に配置された2本の導管7,8とが連結され、導管7,8は、流路切換弁や圧縮機4等と共に冷凍サイクルAを構成し、凝縮器又は蒸発器として逆転的に使用される室内と室外の2個の熱交換器9A,9Bに連結される。
【0104】吸入管6と導管7,8の内端は逆転弁本体1内に固着される切換用の弁シート11の3個の通孔11a,11b,11cに接続され、弁シート11の内側には一連の平滑面11dが形成される。
【0105】弁シート11と栓体3間にはピストン筒12(移動部材に相当)が設けられ、逆転弁本体1内を高圧室R1 と圧力変換室R2 に区画する。ピストン筒12と栓体3間には圧縮ばね13が設けられ、ピストン筒12は高圧室R1 方向に常時付勢されている。
【0106】弁シート11上には連通用内腔27aを有するスライドバルブ27が設けられ、該スライドバルブ27は連結杆28によりピストン筒12に連結されていて、スライドバルブ27は、ピストン筒12の移動に伴い弁シート11の平滑面11d上を摺動し、これにより、その内腔27aを介して、吸入管6に対応する通孔11aをその両側の熱交換器用導管(以下、「導管」と略記する。)7,8に対応する通孔11b,11cに対して択一的に連通させる。
【0107】即ち、ピストン筒12は、図6に冷房運転モード時における流路切換弁を断面で示すように、ピストン筒12が栓体3に当接してそれ以上の栓体3側への移動を規制される第2箇所と、図5に示すように、連結杆28の先端が栓体2に当接してそれ以上の栓体2側への移動を規制される第1箇所との間で移動可能とされている。
【0108】そして、ピストン筒12の第1箇所においてスライドバルブ27は、図5に示すように、その内腔27aと弁シート11の平滑面11dとにより高圧室R1 内に画成する低圧側閉塞空間(以下、「閉塞空間」と称する。)S1を介して、吸入管6に対応する通孔11aを、導管8に対応する通孔11cに連通させ、この状態で、導管7に対応する通孔11bは、スライドバルブ27により高圧室R1内に画成されて閉塞空間S1から遮断される高圧側閉塞空間(以下、「高圧空間」と称する。)S2を介して、吐出管5に連通する。
【0109】また、ピストン筒12の第2箇所においてスライドバルブ27は、図6に示すように、閉塞空間S1を介して、吸入管6に対応する通孔11aを、導管7に対応する通孔11bに連通させ、この状態で、導管8に対応する通孔11cは、高圧空間S2を介して吐出管5に連通する。
【0110】さらに、栓体3には管路14の一端が接続され、この管路14の他端は前記導管7に接続されていて、この管路14を介して圧力変換室R2 と導管7とが常時連通している。
【0111】次に、上述した構成による第1実施形態の流路切換弁の動作(作用)について説明する。
【0112】まず、圧縮機4が停止している状態では、図5に示すように、圧縮ばね13により付勢されたピストン筒12が第1箇所に位置し、吸入管6と導管8とが連通すると共に、吐出管5と導管7とが連通している。
【0113】一方、圧縮機4が運転を開始すると、圧縮機4から吐出された冷媒が吐出管5を経て高圧室R1 内に流入する。
【0114】ここで、高圧室R1 側からピストン筒12に加わる力(以下これを「F1」と略記する)が、圧力変換室R2 側からピストン筒12に加わる力(以下これを「F2」と略記する)と圧縮ばね13の付勢力(以下これを「Fs」と略記する)との合成力に、弁シート11の平滑面11d及びスライドバルブ27間の静止摩擦力(以下これを「Ff」と略記する)を加えた合力以下であれば、ピストン筒12は第1箇所に位置したまま移動しない。
【0115】一方、F1が(F2+Fs+Ff)を上回ると、ピストン筒12がFsに抗して移動し、図6に示すように、第2箇所に位置するようになる。
【0116】そして、ピストン筒12が第1箇所に位置したまま移動しなければ、図5に示すように、吐出管5が導管7に連通し、かつ、吸入管6が導管8に連通したままの状態となる。
【0117】すると、導管7と圧力変換室R2 とが管路14を介して常時連通していることから、高圧室R1 内の圧力と、圧力変換室R2 内の圧力とが、同圧となる。
【0118】したがって、F1が(F2+Fs+Ff)以下となるように、圧縮機4から吐出された冷媒の圧力がその後も維持される限り、ピストン筒12は圧縮ばね13の付勢力によって第1箇所に位置し続ける。
【0119】その結果、吐出管5が導管7に連通し、吸入管6が導管8に連通した状態に維持される。
【0120】これに対して、ピストン筒12が圧縮ばね13の付勢力に抗して第1箇所から第2箇所に移動すると、図6に示すように、吐出管5が導管8に連通すると共に、吸入管6が導管7に連通する。
【0121】すると、導管7と管路14を介して圧力変換室R2 が吸入管6に常時連通し、圧力変換室R2 内の圧力は、圧縮機4の吸入口における冷媒の圧力と同圧になって、高圧室R1 内の圧力が圧力変換室R2 内の圧力を上回るようになる。
【0122】したがって、(F1+Ff)が(F2+Fs)を下回らないように圧縮機4から吐出される冷媒の圧力がその後も維持されている限り、ピストン筒12は圧縮ばね13の付勢力に抗して第2箇所に位置し続ける。
【0123】その結果、吐出管5が導管8に連通し吸入管6が導管7に連通した状態に維持される。
【0124】即ち、F1が(F2+Fs+Ff)以下となるように圧縮機4を運転すれば、図5に示すように、ピストン筒12が第1箇所に位置し、F1が(F2+Fs+Ff)を上回るように圧縮機4を運転すれば、図6に示すように、ピストン筒12が第2箇所に位置することになる。
【0125】また、その後、(F1+Ff)が(F2+Fs)を下回るように圧縮機4の運転を一度停止させる等して、高圧室R1 の圧力を降下させることで、図5に示すように、ピストン筒12が第2箇所から第1箇所に移動することになる。
【0126】よって、冷凍サイクルAを暖房モードで運転する場合は、F1が(F2+Fs+Ff)を下回るように、運転開始時の圧縮機4の回転数をそこそこに制御することで、圧縮機4の運転後にもピストン筒12を第1箇所に位置させ続ければよい。
【0127】一方、冷凍サイクルAを冷房モードで運転する場合は、F1が(F2+Fs+Ff)を上回るように、運転開始時の圧縮機4の回転数を十分に高く制御することで、圧縮機4の運転直後にピストン筒12を第1箇所から第2箇所に移動させればよい。
【0128】そして、ピストン筒12が第2箇所に一旦移動し終えてしまったならば、圧力変換室R2 が吸入管6に連通するから、圧縮機4の回転数を自由に制御しても、ピストン筒12が第2箇所に位置したままの状態に維持され、冷凍サイクルAは冷房モードで運転され続ける。このように、圧縮機4からの吐出冷媒が導管7を経て室内熱交換器9Aに供給される暖房運転モードと、導管8を経て室外熱交換器9Bに供給される冷房運転モードとを、電磁ソレノイド等の専用の動力源を用いずに、圧縮機4の運転開始時に吐出冷媒の圧力を変化させることで切り換え、その切換状態を維持させることができる。
【0129】次に第1実施形態の流路切換弁の切換制御を行う制御装置Cの制御動作をフローチャートに基づいて説明する。なお、制御装置Cの処理部C1は室内制御部300のマイコン330及び室外制御部400のマイコン470による制御動作を行うものであるが、これらのマイコン330,470はシリアル通信でデータの授受を行いながら共同して以下の各フローチャートに対応する制御を行う。
【0130】図7及び図8はメインルーチンのフローチャートであり、第1乃至第8の各実施形態の流路切換弁に共通である。このメインルーチンは、第1優先レベルのパワーオンリセットで第1のスタートとなり、ステップS11でRAMのオールクリア等の「初期化処理−1」を行ってステップS13に進む。また、ウォッチドックタイマのリセットや待機状態(Wait)の解除等による第2優先レベルで第2のスタートとなり、RAMの一部クリア等の「初期化処理−2」を行ってステップS13に進む。
【0131】ステップS13では、制御装置の初期設定処理を行い、ステップS14でリモコン500やスイッチ等による操作信号を入力する運転指令の入力処理を行い、ステップS15で、冷凍サイクルの運転制御に関わる圧力、温度、流量、電圧、電流、電気的周波数、または機械的振動数などの物理量を入力する入力処理を行い、ステップS16で入力信号の演算、比較、判断処理、冷凍サイクルの制御条件を決める等の総体的な処理を行ってステップS17に進む。
【0132】ステップS17では、処理の結果、データが正常で有るか否かを判定し、異常であれば、ステップS18で異常の度合は待機状態(Wait)を必要とする程度か否かを判定し、必要とすれば待機状態(Wait)とする。必要としなければ、ステップS19で冷凍サイクルの運転を停止し、図8のステップS101に進む。ステップS101では、指令が「流路を切り換える」という指令か否かを判定し、「流路を切り換える」であればステップS102に進み、「流路を切り換える」でなければステップS105に進む。ステップS102では、第3所定時間(略30秒)の間運転を待機し、ステップS103で圧縮機4を第2所定能力(例えば10Hz)で始動し、ステップS104で第1所定時間(略10秒)後に位置データを第1箇所にし、ステップS108に進む。一方、ステップS105では、第3所定時間(略30秒)の間運転を待機し、ステップS106で圧縮機4を第1所定能力(例えば30Hz)で始動し、ステップS107で第1所定時間(略10秒)後に位置データを第2箇所にし、ステップS108に進む。ステップS108では、冷凍サイクルの運転を停止し、図7のステップS109に進む。そして、ステップS109では、ステップS109で再始動まで所定時間待機し、ステップS14に戻る。
【0133】一方、ステップS17でデータが正常であれば、ステップS110で冷凍サイクルを始動するのか否かを判定し、始動しないのであればステップS14に戻り、始動するのであればステップS111に進む。ステップS111では、後述する各サブルーチンにより、各実施形態に応じた圧縮機、電動膨張弁、熱交換機モータ等の駆動処理を行う機能部品駆動処理と、流路切換弁の移動部材(例えばピストン筒12)の位置を検出する流路切換弁位置検出処理を行う。なお、このステップS111のサブルーチンの処理により、各実施形態における流路切換弁の切換制御が行われる。
【0134】次に、ステップS112で、流路切換弁の移動部材の位置データは指令データと合っているか否かを判定し、合っていなければステップS19に進み、合っていれば、ステップS113で表示等の各種出力の処理を行ってステップS114に進む。ステップS114では、冷凍サイクルの運転を継続するか否かを判定し、継続しなければステップS19に進み、継続するのであればステップS115で指令が「流路を切り換える」という指令か否かを判定する。「流路を切り換える」でなければステップS14に戻り、「流路を切り換える」であれば、ステップS116で各実施形態に応じて圧縮機運転/停止処理を行って、ステップS14に戻る。
【0135】図9は第1実施形態の流路切換弁(図5,図6)に関わるサブルーチン(ステップS111)のフローチャートであり、まず、ステップS21で冷凍サイクルを始動するか否かを監視し、「始動する」のであればステップS22で指令が「流路を切り換える」という指令か否かを判定する。「流路を切り換える」でなければステップS23で圧縮機4を第2所定能力(例えば10Hz)で始動し、ステップS26に進み、「流路を切り換える」であれば、ステップS24で図10の液冷媒移送工程の処理を行い、ステップS25で圧縮機4を第1所定能力(例えば30Hz)で始動し、ステップS26に進む。なお、ステップS23は請求項32に対応し、ステップS25は請求項21に対応している。
【0136】ステップS26では、絞り装置の駆動処理(通常の処理)を行い、ステップS27で熱交換機モータの駆動処理(通常の処理)を行い、ステップS28で流路切換弁位置検出処理を行い、メインルーチンに復帰する。なお、この流路切換弁位置検出処理では、室内熱交換器9Aの温度Tcと室外熱交換器9Bの温度Tc´との比較により、流路切換弁における流路の状態すなわち移動部材の位置を検出する。なお、室内熱交換器9Aと室外熱交換器9Bの各圧力で検出してもよい。また、流路切換弁のスライドバルブ27が移動する際に、短時間ではあるがショートサイクルモード(高圧側と低圧側がつながる現象)がある。このとき圧縮機4の負荷変動があり、この負荷変動は負荷電流の変動となって現れる。よって、流路切換弁の切換制御の指令がでたら、負荷電流を監視して切換状態を検出する方法でもよい。この目的のために、図3に示すシャント抵抗440の両端の電圧を検出して、負荷電流を監視している。
【0137】図10の液冷媒移送工程の処理は請求項22に対応しており、先ず、ステップS241で圧縮機4を第2所定能力(例えば10Hz)で始動し、ステップS242で第4所定時間(略3分以上)冷凍サイクルを運転し、ステップS243で第5所定時間(略3分未満)冷凍サイクルを停止させ、元のルーチンに復帰する。なお、この液冷媒移送工程の処理はなくてもよいが、有ると移動部材は動き易くなる。
【0138】なお、メインルーチンのステップS116の圧縮機運転/停止処理は、第1実施形態においては、第3所定能力(例えば5Hz)で圧縮機4を運転し、ステップS14に戻る。これは、請求項28に対応している。
【0139】以上の処理により、流路切換弁の流路を切り換えない場合はステップS23により移動部材が第1箇所で保持され、流路を切り換える場合はステップS25で第1箇所から第2箇所に切り換えられる。
【0140】なお、第1実施形態の導管7及び導管8に対する室内熱交換器9A及び室外熱交換器9Bの接続関係を逆にした場合は、暖房モードのときピストン筒12を第2箇所に、冷房モードのときピストン筒12を第1箇所に位置するように制御すればよいことはいうまでもない。
【0141】次に、本発明の第2実施形態に係る流路切換弁を、図11乃至図16を参照して説明する。
【0142】図11は本発明の第2実施形態に係る流路切換弁を冷凍サイクルAの要部と共に示す図であり、図11は暖房運転モード時における動作状態を断面にて示している。なお、図11において図5の第1実施形態に係る流路切換弁と同一の部材、部分には、図5で付したものと同一の引用符号を付して説明する。
【0143】第2実施形態の流路切換弁は、逆転弁本体1の片方の端部が栓体3に代えて封止ハウジング32aにより封止されていて、この封止ハウジング32aを含んで、逆転弁本体1の一端部にラッチ機構32が設けられている点が、図5に示す第1実施形態の流路切換弁とは構成が異なっている。
【0144】この第2実施形態の流路切換弁においては、図12に冷房運転モード時における流路切換弁を断面で示す冷凍サイクルの説明図で示すように、ピストン筒12が封止ハウジング32aに当接してそれ以上の封止ハウジング32a側への移動を規制される第2箇所と、図11に示すように、連結杆28の先端が栓体2に当接してそれ以上の栓体2側への移動を規制される第1箇所との間で移動可能とされている。
【0145】前記ラッチ機構32は、封止ハウジング32aと、ガイド筒32c、ラッチコマ32k、及び、コイルスプリング32pとを有している。
【0146】前記封止ハウジング32aは、一端が開放され他端が閉塞された中空の筒状を呈しており、図13に要部拡大断面図で示すように、封止ハウジング32aの閉塞された他端寄りの周面箇所には、封止ハウジング32aの内部と外部とを連通させるポート32bが貫設されていて、このポート32bには、吸入管6に連なる管路14Bが接続されている。
【0147】前記ガイド筒32cは、外筒32d及び内筒32eの2層で構成されており、このうち内筒32eには、ラッチ動作用のカム溝32fが形成されている。
【0148】前記カム溝32fは、図14に内筒32eの要部拡大展開図で示すように、内筒32eの周方向に90゜ずつ間隔をおいて浅溝部32gと深溝部32hとを交互に配置し、隣り合う浅溝部32gと深溝部32hとの間を連絡溝部32jにより接続することで、鋸刃を変形させたような形状に構成されている。
【0149】前記ラッチコマ32kは、扁平の円筒状を呈していて、図13に示すように、ガイド筒32cの内筒32e内をその軸方向に移動可能な外径で形成されており、ラッチコマ32kの周方向に90゜ずつ間隔をおいた各周面箇所には、内筒32eのカム溝32fに挿入可能なカムフォロワピン32mが各々突設されていて、ラッチコマ32kの内部には、その両端面間に亘って貫通孔32nが形成されている。
【0150】前記コイルスプリング32pは、ラッチコマ32kと封止ハウジング32aの閉塞された他端との間に介設されており、その弾発力によりラッチコマ32kを封止ハウジング32aの開放された一端側に付勢している。
【0151】そして、上述したラッチ機構32は、カムフォロワピン32mが、カム溝32fの連絡溝部32jの第1傾斜面32j1 に案内されてストッパ面32j2 に当接することで、図13に示すように、ラッチコマ32kが、高圧室R1 側寄りの規制解除箇所に位置するように構成されている。
【0152】また、ラッチ機構32は、上述した規制解除箇所のラッチコマ32kのカムフォロワピン32mが、図14中に仮想線で示すカムフォロワピン32mの軌跡におけるaの箇所のように、第1傾斜面j1 を経てストッパ面32j2 に当接している場合、この状態からコイルスプリング32pの弾発力に抗してラッチコマ32kを、封止ハウジング32aの他端側に移動させることで、次のような動作を行うように構成されている。
【0153】即ち、カムフォロワピン32mが、ストッパ面32j2 に案内されて、図14中aの箇所からbの箇所へと移動し、さらに、第2傾斜面32j3 に案内されてbの箇所からcの箇所へと移動し、ストッパ面32g1 に当接して、ここで、ラッチコマ32kを封止ハウジング32aの他端側に移動させる力がラッチコマ32kに作用し続けている限り、図15中仮想線で示す上述の規制解除箇所から第1ストロークL1だけ封止ハウジング32aの他端側に移動した第1規制箇所において、ラッチコマ32kの移動が規制されるように構成されている。
【0154】同様に、ラッチ機構32は、上述した規制解除箇所のカムフォロワピン32mが、図14中eの箇所にある場合、この状態からコイルスプリング32pの弾発力に抗してラッチコマ32kを、封止ハウジング32aの他端側に移動させることで、次のような動作を行うように構成されている。
【0155】即ち、カムフォロワピン32mが、ストッパ面32j2 に案内されて、図14中eの箇所からfの箇所へと移動し、さらに、第2傾斜面32j3 に案内されて、fの箇所からgの箇所へと移動し、深溝部32hの終端部に到達して、ここで、ラッチコマ32kを封止ハウジング32aの他端側に移動させる力がラッチコマ32kに作用し続けている限り、図16中仮想線で示す上述の規制解除箇所から、第1ストロークL1よりも大きい第2ストロークL2だけ封止ハウジング32aの他端側に移動した第1規制箇所において、ラッチコマ32kの移動が規制されるように構成されている。
【0156】尚、上述した第2ストロークL2は、ピストン筒12の第1箇所と第2箇所との間隔よりも若干大きい寸法に設定されており、第1ストロークL1は、ピストン筒12の第1箇所と第2箇所との間隔よりも十分小さい寸法に設定されている。
【0157】そして、ラッチ機構32は、上述した第1規制箇所において移動が規制されているラッチコマ32kに対して、封止ハウジング32aの他端側に移動させる力が作用しなくなると、コイルスプリング32pの弾発力により封止ハウジング32aの開放された一端側に付勢されたラッチコマ32kのカムフォロワピン32mが、カム溝32fの連絡溝部32jの第1傾斜面32j1 に案内されて、図14中に仮想線で示すカムフォロワピン32mの軌跡におけるdの箇所からeの箇所へと移動し、ストッパ面32j2 に当接して、ラッチコマ32kが図13に示す上述の規制解除箇所に復帰するように構成されている。
【0158】同様に、ラッチ機構32は、上述した第2規制箇所において移動が規制されているラッチコマ32kに対して、封止ハウジング32aの他端側に移動させる力が作用しなくなると、コイルスプリング32pの弾発力により付勢されたラッチコマ32kのカムフォロワピン32mが、カム溝32fの連絡溝部32jの第1傾斜面32j1 に案内されて、図14中のhの箇所からiの箇所へと移動し、ストッパ面32j2 に当接して、ラッチコマ32kが図13に示す上述の規制解除箇所に復帰するように構成されている。
【0159】さらに、ラッチ機構32は、ラッチコマ32kが規制解除箇所、第2規制箇所、及び、第1規制箇所のいずれに位置しているかに拘わらず、ポート32bと、封止ハウジング32aの内部と、ラッチコマ32kの貫通孔32nとを介して、圧力変換室R2 を管路14Bに連通させるように構成されている。
【0160】尚、第2実施形態の流路切換弁においては、図13等に示すように、ピストン筒12の圧力変換室R2 側の端面に操作ピン12eが突設されており、この操作ピン12eは、ピストン筒12の第1箇所において、図13に示すように、規制解除箇所のラッチコマ32kの端面から先端が僅かに離間する程度の突出寸法で形成されている。
【0161】次に、上述した構成による第2実施形態の流路切換弁の動作(作用)について説明する。
【0162】まず、圧縮機4が停止している状態では、図11に示すように、圧縮ばね13により付勢されたピストン筒12が第1箇所に位置し、閉塞空間S1を介して吸入管6と導管8とが連通すると共に、高圧空間S2を介して吐出管5と導管7とが連通している。
【0163】尚、この状態においては、ピストン筒12の操作ピン12eがラッチコマ32kに当接しているものの、ラッチコマ32kはコイルスプリング32pにより付勢されて、図13に示す規制解除箇所に位置している。
【0164】一方、圧縮機4が運転を開始すると、圧縮機4から吐出された冷媒が吐出管5を経て高圧空間S2に流入すると共に、ラッチ機構32のポート32bと、封止ハウジング32aの内部と、ラッチコマ32kの貫通孔32nとを介して管路14Bに連通している圧力変換室R2 の冷媒圧力が、管路14Bの接続先である吸入管6における冷媒の圧力となる。
【0165】したがって、高圧空間S2に流入した冷媒の圧力が圧力変換室R2 の冷媒の圧力よりも、圧縮機4による冷媒の吐出圧と吸入圧との差の分だけ上回って、順方向移動力F1が、逆方向移動力F2と圧縮ばね13の付勢力Fsとの合成力に静止摩擦力Ffを加えた合力を上回るようになる。
【0166】そのため、ピストン筒12が逆転弁本体1内を第1箇所から第2箇所に向けて移動しようとし、この移動に伴いピストン筒12の操作ピン12eに押されてラッチコマ32kが、コイルスプリング32pの付勢力に抗して封止ハウジング32aの閉塞された他端側に移動しようとする。
【0167】ここで、連絡溝部32jの第1傾斜面32j1 に案内されたカムフォロワピン32mの図14中のdの箇所からeの箇所への移動により、ラッチコマ32kが後述する第1規制箇所から規制解除箇所に復帰した状態にあれば、その後に封止ハウジング32aの他端側にラッチコマ32kが移動することで、カムフォロワピン32mが、第2傾斜面32j3 に案内されて図14中のeの箇所からfの箇所を経て、深溝部32hの終端部であるgの箇所に到達し、これにより、図16に示すように、ラッチコマ32kが第2規制箇所に到達する。
【0168】したがって、封止ハウジング32aの他端側へのラッチコマ32kの移動ストロークが第2ストロークL2となり、その結果、第1箇所から移動するピストン筒12が、図12に示すように、第2箇所に到達することになる。
【0169】これに対し、連絡溝部32jの第1傾斜面32j1 に案内されたカムフォロワピン32mの図14中のhの箇所からiの箇所への移動により、ラッチコマ32kが第2規制箇所から規制解除箇所に復帰した状態にあれば、その後に封止ハウジング32aの他端側にラッチコマ32kが移動することで、カムフォロワピン32mが、第2傾斜面32j3 に案内されて図14中のbの箇所から、浅溝部32gのストッパ面32g1 に当接するcの箇所へと移動し、これにより、図15に示すように、ラッチコマ32kの移動が第1規制箇所において規制される。
【0170】したがって、封止ハウジング32aの他端側へのラッチコマ32kの移動ストロークが第1ストロークL1となり、その結果、ピストン筒12が第1箇所から移動しようとしても、第1規制箇所において移動を規制されたラッチコマ32kにより移動が規制されて、図11に示すように、ピストン筒12が第1箇所に位置したまま殆ど移動しない。
【0171】以上のとおりであるから、封止ハウジング32aの他端側への移動を第1規制箇所において規制されたラッチコマ32kに邪魔されて、ラッチコマ32kを操作ピン12eによって押すピストン筒12が第2箇所に向けて殆ど移動できず第1箇所に位置したままであれば、吐出管5が高圧空間S2を介して導管7に連通し、かつ、吸入管6が閉塞空間S1を介して導管8に連通したままの状態となる。
【0172】これに対し、操作ピン12eによりラッチコマ32kを第2規制箇所に到達するまで押したピストン筒12が第2箇所に到達すると、図12に示すように、吐出管5が高圧空間S2を介して導管8に連通すると共に、吸入管6が閉塞空間S1を介して導管7に連通する。
【0173】即ち、圧縮機4の運転開始に伴い第1箇所から第2箇所に向けて移動しようとするピストン筒12が、第2規制箇所から規制解除箇所に復帰したラッチコマ32kを、操作ピン12eによって封止ハウジング32aの他端側に向けて押すと、図15に示すように、ラッチコマ32kの移動がラッチ機構32により第1規制箇所において規制されるので、図11に示すように、ピストン筒12が第2箇所に向けて殆ど移動できずに第1箇所に位置することになる。
【0174】また、その後、順方向移動力F1が、逆方向移動力F2と圧縮ばね13の付勢力Fsとの合成力から静止摩擦力Ffを減じた力以下となるように、圧縮機4の運転を一度停止させる等して、圧縮機4から吐出されて吐出管5を介して高圧空間S2に流入される冷媒の圧力を降下させると、第1規制箇所のラッチコマ32kがコイルスプリング32pの付勢力により高圧室R1 側に移動して、図13に示すように、規制解除箇所に復帰することになる。
【0175】そこで、続いて、圧縮機4の運転を再開させる等して、ピストン筒12を第1箇所から第2箇所に移動させようとすると、ピストン筒12の操作ピン12eに押されてラッチコマ32kが封止ハウジング32aの他端側に移動し、これにより、図16に示すように、ラッチコマ32kが第1規制箇所に到達し、その結果、ラッチコマ32kにより移動を規制されずにピストン筒12が、図12に示すように、第2箇所に到達することになる。
【0176】一方、圧縮機4の運転開始に伴い第1箇所から第2箇所に向けて移動しようとするピストン筒12が、第1規制箇所から規制解除箇所に復帰したラッチコマ32kを操作ピン12eによって封止ハウジング32aの他端側に向けて押すと、図16に示すように、ラッチコマ32kが第2規制箇所に到達して、図12に示すように、ピストン筒12が第2箇所に到達することになる。
【0177】また、その後、順方向移動力F1が、逆方向移動力F2と圧縮ばね13の付勢力Fsとの合成力から静止摩擦力Ffを減じた力以下となるように、圧縮機4の運転を一度停止させる等して、圧縮機4から吐出されて吐出管5を介して高圧空間S2に流入される冷媒の圧力を降下させると、第2規制箇所のラッチコマ32kがコイルスプリング32pの付勢力により高圧室R1 側に移動して、図13に示すように、規制解除箇所に復帰することになる。
【0178】そこで、続いて、圧縮機4の運転を再開させる等して、ピストン筒12を第1箇所から第2箇所に移動させようとすると、図15に示すように、ピストン筒12の操作ピン12eに押されたラッチコマ32kの封止ハウジング32aの他端側への移動が第2規制箇所において規制され、その結果、第2規制箇所において移動が規制されたラッチコマ32kにより移動を規制されて、図11に示すように、ピストン筒12が第2箇所に向けて殆ど移動できず第1箇所に位置したままとなる。
【0179】よって、冷凍サイクルAを暖房モードで運転する場合は、ラッチコマ32kを第2規制箇所から規制解除箇所に復帰した状態としておいて、圧縮機4の運転を開始することで、圧縮機4の運転後にもピストン筒12を第1箇所に位置させ続ければよい。
【0180】一方、冷凍サイクルAを冷房モードで運転する場合は、ラッチコマ32kを第1規制箇所から規制解除箇所に復帰した状態としておいて、圧縮機4の運転を開始することで、圧縮機4の運転直後にピストン筒12を第1箇所から第2箇所に移動させればよい。
【0181】そして、ピストン筒12が第2箇所に一旦移動し終えてしまったならば、それ以後は、圧縮機4の回転数を下げても、順方向移動力F1が、逆方向移動力F2と圧縮ばね13の付勢力Fsとの合成力から静止摩擦力Ffを減じた力を上回る限り、ピストン筒12が第2箇所に位置したままの状態に維持され、冷凍サイクルAは冷房モードで運転され続ける。
【0182】このように第2実施形態によれば、逆転弁本体1の圧力変換室R2 を吸入管6に常時連通させると共に、第1箇所から第2箇所に移動するピストン筒12の操作ピン12eによって押されるラッチコマ32kの移動ストロークを、ピストン筒12の第2箇所への到達を可能とする第2規制箇所までの第2ストロークL2と、ピストン筒12の第2箇所への到達を不能とする第1規制箇所までの第1ストロークL1とに、ラッチ機構32によって交互に規制する構成とした。
【0183】そして、ラッチコマ32kを第2規制箇所から規制解除箇所に復帰した状態としておいて、圧縮機4の運転を開始することで、ピストン筒12が第1箇所から移動しないようにすると共に、ラッチコマ32kを第1規制箇所から規制解除箇所に復帰した状態としておいて、圧縮機4の運転を開始することで、ピストン筒12を第1箇所から第2箇所に移動させるようにし、その後は、圧縮機4の運転を停止しない限り、ピストン筒12の位置が第2箇所に維持されるようにした。
【0184】このため、吐出管5からの吐出冷媒が導管7を経て室内熱交換器9Aに供給される暖房運転モードと、導管8を経て室外熱交換器9Bに供給される冷房運転モードとを、電磁ソレノイド等の流路切換弁専用の駆動源を用いずに、圧縮機4の運転をすることによって切り換え、その切換状態を維持させることができる。
【0185】図17は第2実施形態の流路切換弁(図11〜図16)に関わるサブルーチン(図7のステップS111)のフローチャートであり、まず、ステップS31で冷凍サイクルを始動するか否かを監視し、「始動する」のであればステップS32で指令が「流路を切り換える」という指令か否かを判定する。「流路を切り換える」でなければステップS33で位置データは第1箇所であるか否かを判定し、第1箇所でなければステップS38に進み、第1箇所であればステップS34で圧縮機4を第1所定能力(例えば30Hz)で始動し、ステップS35で第1所定時間(略10秒)後に位置データを第2箇所に更新する。次に、ステップS36で冷凍サイクルの運転を停止し、ステップS37で第3所定時間(略30秒)の間運転を待機し、ステップS38に進む。ステップS38では圧縮機4を第2所定能力(例えば10Hz)で始動し、ステップS39で第1所定時間(略10秒)後に圧縮機4を所定の能力(負荷に応じた状態)で運転し、ステップS308に進む。
【0186】一方、ステップS32で指令が「流路を切り換える」であれば、ステップS301で位置データは第2箇所であるか否かを判定し、第2箇所でなければステップS306に進み、第2箇所であればステップS302で圧縮機4を第2所定能力(例えば10Hz)で始動し、ステップS303で第1所定時間(略10秒)後に位置データを第1箇所に更新する。次に、ステップS304で冷凍サイクルの運転を停止し、ステップS305で第3所定時間(略30秒)の間運転を待機し、ステップS306に進む。ステップS306では圧縮機4を第1所定能力(例えば30Hz)で始動し、ステップS307で第1所定時間(略10秒)後に圧縮機4を所定の能力(負荷に応じた状態)で運転し、ステップS308に進む。
【0187】ステップS308では、絞り装置の駆動処理(通常の処理)を行い、ステップS309で熱交換機モータの駆動処理(通常の処理)を行い、ステップS310で前記ステップS28と同様に流路切換弁位置検出処理を行い、メインルーチン(図7)に復帰する。なお、ステップS34〜S37,S302〜S305は請求項19に対応している。
【0188】なお、メインルーチンのステップS116の圧縮機運転/停止処理は、第2実施形態及び以下第3以降の各実施形態においては、圧縮機4を停止する処理を行い、ステップS14に戻る。これは、請求項28に対応している。
【0189】なお、この第2実施形態の流路切換弁の場合も、導管7及び導管8に対する室内熱交換器9A及び室外熱交換器9Bの接続関係を逆にした場合、運転モードに応じて切り換え位置を上記と逆にすればよい。
【0190】さらに、第2実施形態の変形として図18に説明図で示すように、ピストン筒12の操作ピン12eの先端部12aをラッチコマ32kの軸受32rに嵌挿してラッチコマ32kと操作ピン12eとを回転可能に連結し、図19に展開図で示すように、ラッチコマ32kのカムフォロワピン32mが移動するカム溝32fを、内筒32eの軸方向に対して傾斜した1本の有限通路として、この有限通路の中途部に浅溝部32gを形成すると共に、有限通路の終端部に深溝部32hを形成する構成としてもよい。
【0191】このように構成すると、圧縮機4から吐出管5を経て高圧空間S2に流入する冷媒の圧力を高くして、ピストン筒12が第1箇所から第2箇所に向けて移動する速度を速め、これにより、ラッチコマ32kに大きな回転モーメントが生じるようにすれば、浅溝部32gを通過してカムフォロワピン32mがカム溝32fの終端部の深溝部32hまで到達して、ピストン筒12が第2箇所に位置することになる。
【0192】これに対し、圧縮機4から吐出管5を経て高圧空間S2に流入する冷媒の圧力を低くして、ピストン筒12が第1箇所から第2箇所に向けて移動する速度を遅くし、これにより、ラッチコマ32kに小さな回転モーメントしか生じないようにすれば、カムフォロワピン32mが浅溝部32gを通過できずにこの浅溝部32gに入り、その結果、ピストン筒12の第2箇所に向けた移動が規制されて第1箇所に止まることになる。
【0193】そして、カムフォロワピン32mが浅溝部32g及び深溝部32hのどちらにあっても、圧縮機4の運転が停止されると、コイルスプリング32pの付勢力によりラッチコマ32kが、図19中左端の初期位置に復帰し、その後の圧縮機4の運転開始により、その吐出冷媒の圧力に応じて、浅溝部32g及び深溝部32hのどちらにもカムフォロワピン32mが移動できる状態となる。
【0194】したがって、上述した構成とすれば、圧縮機4の吐出冷媒の圧力を高低させるだけでピストン筒12を第1箇所及び第2箇所のうち所望の箇所に位置させることができるので、動作制御上有利である。
【0195】なお、このような構造の流路切換弁の制御は第1実施形態と同様であるが、ラッチコマ32kに慣性を付けるために第1所定能力を大きくする必要がある。
【0196】次に、本発明の第3実施形態に係る、電動膨脹弁の開度変化で流路の切換動作を行わせる流路切換弁を、図20乃至図23を参照して説明する。
【0197】図20は本発明の第3実施形態に係る流路切換弁を冷凍サイクルAの要部と共に示す図であり、暖房運転モード時における動作状態を断面にて示している。なお、図20中において図5の第1実施形態に係る流路切換弁と同一の部材、部分には、図5で付したものと同一の引用符号を付して説明する。
【0198】この第3実施形態の流路切換弁は、逆転弁本体1の片方の端部を封止する栓体3を貫通して、状態保持用切換弁29のハウジング29aの一部が逆転弁本体1の内部に挿入されている点において、図5に示す第1実施形態の流路切換弁とは構成が大きく異なっている。
【0199】この第3実施形態の流路切換弁においては、図21に冷房モード時における流路切換弁を断面で示す冷凍サイクルの説明図で示すように、栓体3に当接してそれ以上の栓体3側への移動を規制される第2箇所と、図20に示すように、連結杆28の先端が栓体2に当接してそれ以上の栓体2側への移動を規制される第1箇所との間で、ピストン筒12が移動可能とされている。
【0200】さらに、前記状態保持用切換弁29は、図20に示すように、ハウジング29aと、このハウジング29a内に収容された切換弁体29e及びコイルスプリング29kとを有している。
【0201】前記ハウジング29aは、図22に要部拡大断面図で示すように、一端が閉塞された筒状を呈していて、その開放端が逆転弁本体1の圧力変換室R2 の内部に挿入されており、ハウジング29aの閉塞端寄りの箇所には、ハウジング29aの内部と外部とを連通させる第1ポート29bが貫設されている。
【0202】この第1ポート29bには、ハウジング29aの外側から管路14Aが接続されており、この管路14Aは、図20に示すように、冷凍サイクルAの電動膨張弁10Aとキャピラリチューブ10Bとの間の箇所に接続されている。
【0203】また、図22に示すように、ハウジング29aのうち、第1ポート29bから栓体3寄りに位置をずらした箇所には、ハウジング29aの内部と外部とを連通させる第2ポート29cが貫設されている。
【0204】この第2ポート29cには、ハウジング29aの外側から管路14Bが接続されており、この管路14Bは、図20に示すように、吸入管6に接続されている。
【0205】さらに、図22に示すように、ハウジング29aには、ハウジング29aの周方向における位置を第2ポート29cと同じくして、ハウジング29aの内部と圧力変換室R2 とを連通させる第3ポート29dが貫設されている。
【0206】また、前記切換弁体29eは、ハウジング29aの内径に対応する外径で形成されていて、切換弁体29eの一端には操作ピン29fが突設されており、操作ピン29fは、ハウジング29aに嵌着されたストッパリング29gの内部を挿通して、ハウジング29aの開放端の外方に突出している。
【0207】さらに、切換弁体29eの周面には環状溝29hが形成されており、切換弁体29eと操作ピン29fとの内部には、両者の全体に亘って通孔29jが貫設されている。
【0208】前記コイルスプリング29kの一端側は切換弁体29eの通孔29jに挿入されて、通孔29j内の段差部に係止されており、コイルスプリング29kの他端側はハウジング29aの閉塞端に当接されていて、コイルスプリング29kは切換弁体29eを、操作ピン29fとの段差部分がストッパリング29gに当接する方向、即ち、切換弁体29eがハウジング29aの開放端から圧力変換室R2側に突出する方向に付勢している。
【0209】そして、上述した状態保持用切換弁29は、コイルスプリング29kの付勢力により切換弁体29eと操作ピン29fとの段差部分がストッパリング29gに当接した第1状態において、切換弁体29eが第1ポート29bよりもハウジング29aの開放端側に位置して、この第1ポート29bが通孔29jを介して圧力変換室R2 に連通されると共に、環状溝29hが第3ポート29dのみに臨んで、第2ポート29cが切換弁体29eの周面により閉塞されるように構成されている。
【0210】また、状態保持用切換弁29は、図23に要部拡大断面図で示すように、コイルスプリング29kの付勢力に抗して、切換弁体29eと操作ピン29fとの段差部分をストッパリング29gからハウジング29aの閉塞端側に離間させた第2状態において、第1ポート29bが切換弁体29eの周面により閉塞されると共に、環状溝29hが第2ポート29cと第3ポート29dとに跨って臨んでこれらをハウジング29aの内部で連通させ、第2ポート29cが環状溝29h及び第3ポート29dを介して圧力変換室R2 に連通されるように構成されている。
【0211】次に、上述した構成による第3実施形態の流路切換弁の動作(作用)について説明する。
【0212】まず、圧縮機4が停止している状態では、図20に示すように、圧縮ばね13により付勢されたピストン筒12が第1箇所に位置し、閉塞空間S1を介して吸入管6と導管8とが連通すると共に、高圧空間S2を介して吐出管5と導管7とが連通している。
【0213】尚、この状態においては、コイルスプリング29kにより切換弁体29eが付勢されて、この切換弁体29eにより状態保持用切換弁29が、第1ポート29bを介して管路14Aに圧力変換室R2 が連通される第1状態とされて、圧力変換室R2 が、管路14Aの接続先である、冷凍サイクルAの電動膨張弁10Aとキャピラリチューブ10Bとの間の箇所に連通している。
【0214】したがって、圧縮機4が運転を開始した場合、冷凍サイクルAの電動膨張弁10Aとキャピラリチューブ10Bとの間の箇所における冷媒の圧力が、高圧空間S2に流入した冷媒の圧力とさほど変わらず、そのため、順方向移動力F1が、逆方向移動力F2と圧縮ばね13の付勢力Fsとの合成力に静止摩擦力Ffを加えた合力以下であれば、ピストン筒12は第1箇所に位置したまま移動しない。
【0215】また、ピストン筒12は第1箇所に位置したままであるから、切換弁体29eは、図22に示すように、コイルスプリング29kにより付勢されたままとなり、その結果、状態保持用切換弁29は圧力変換室R2 を管路14Aに連通させる第1状態を維持することになる。
【0216】したがって、圧縮機4の運転開始後も、順方向移動力F1が、逆方向移動力F2と圧縮ばね13の付勢力Fsとの合成力に静止摩擦力Ffを加えた合力以下となるように、圧縮機4から吐出される冷媒の圧力や、電動膨張弁10Aとキャピラリチューブ10Bとの間の箇所における冷媒の圧力が設定されている限り、ピストン筒12は第1箇所に位置し続け、その結果、吐出管5が高圧空間S2を介して導管7に連通し、かつ、吸入管6が閉塞空間S1を介して導管8に連通したままの状態となる。
【0217】これに対し、冷凍サイクルAの電動膨張弁10Aとキャピラリチューブ10Bとの間の箇所における冷媒の圧力が高圧空間S2に流入した冷媒の圧力に比べてかなり低く、そのため、順方向移動力F1が、逆方向移動力F2と圧縮ばね13の付勢力Fsとの合成力に静止摩擦力Ffを加えた合力を上回ると、ピストン筒12が第1箇所から移動し、図21に示すように、第2箇所に位置するようになる。
【0218】また、ピストン筒12が第2箇所に移動すると、ピストン筒12により操作ピン29fがハウジング29aの閉塞端側に押圧されて、図23に示すように、コイルスプリング29kの付勢力に抗して操作ピン29fにより切換弁体29eが切換動作させられ、状態保持用切換弁29が、圧力変換室R2 を管路14Aに連通させる第1状態から、圧力変換室R2 を管路14Bに連通させる第2状態に切り換わる。
【0219】すると、圧力変換室R2 が、管路14Bの接続先である吸入管6に連通して、圧力変換室R2 の冷媒圧力が、高圧空間S2に流入した冷媒の圧力に比べてかなり低い、吸入管6における冷媒の圧力となる。
【0220】したがって、吐出管5における冷媒の圧力と吸入管6における冷媒の圧力との差の分だけ、高圧室R1 の冷媒圧力が圧力変換室R2 の冷媒圧力を上回るようになり、ピストン筒12が第2箇所に位置し続ける。
【0221】そして、ピストン筒12が第2箇所に位置し続けることから、このピストン筒12に押圧された操作ピン29fによる、コイルスプリング29kの付勢力に抗した切換弁体29eの切換動作によって、状態保持用切換弁29が圧力変換室R2 を管路14Bに連通させる第2状態に維持される。
【0222】即ち、圧縮機4の運転開始時に、逆方向移動力F2と圧縮ばね13の付勢力Fsとの合成力に静止摩擦力Ffを加えた合力が、順方向移動力F1以上となるように、冷凍サイクルAの電動膨張弁10Aとキャピラリチューブ10Bとの間の箇所における冷媒の圧力を設定すると、図20に示すように、ピストン筒12が第1箇所に位置したままとなると共に、状態保持用切換弁29が第1状態のままとなる。
【0223】これに対し、圧縮機4の運転開始時に、逆方向移動力F2と圧縮ばね13の付勢力Fsとの合成力に静止摩擦力Ffを加えた合力が、順方向移動力F1を下回るように、冷凍サイクルAの電動膨張弁10Aとキャピラリチューブ10Bとの間の箇所における冷媒の圧力を設定すると、図21に示すように、ピストン筒12が第1箇所から第2箇所に移動し、これに伴い、状態保持用切換弁29が第1状態から第2状態に切り換わって、ピストン筒12が第2箇所に位置したままの状態に維持されることになる。
【0224】また、その後、順方向移動力F1が、逆方向移動力F2と圧縮ばね13の付勢力Fsとの合成力から静止摩擦力Ffを減じた力以下となるように、圧縮機4の運転を一度停止させる等して、圧縮機4から吐出されて吐出管5を介して高圧空間S2に流入される冷媒の圧力を降下させると、図20に示すように、ピストン筒12が第2箇所から第1箇所に移動することになる。
【0225】そして、ピストン筒12が第2箇所から第1箇所に移動すると、操作ピン29fにより切換動作させられていた切換弁体29eに、コイルスプリング29kの付勢力が作用して、状態保持用切換弁29が、圧力変換室R2 を管路14Bに連通させる第2状態から、圧力変換室R2 を管路14Aに連通させる第1状態に切り換わることになる。
【0226】よって、冷凍サイクルAを暖房モードで運転する場合は、逆方向移動力F2と圧縮ばね13の付勢力Fsとの合成力に静止摩擦力Ffを加えた合力が、順方向移動力F1以上となるように、圧縮機4の運転開始時に電動膨張弁10Aを閉塞側に制御して、冷凍サイクルAの電動膨張弁10Aとキャピラリチューブ10Bとの間の箇所における冷媒の圧力を高めに設定することで、ピストン筒12が第1箇所に維持されるようにすればよい。
【0227】一方、冷凍サイクルAを冷房モードで運転する場合は、逆方向移動力F2と圧縮ばね13の付勢力Fsとの合成力に静止摩擦力Ffを加えた合力が、順方向移動力F1を下回るように、圧縮機4の運転開始時に電動膨張弁10Aを開放側に制御して、冷凍サイクルAの電動膨張弁10Aとキャピラリチューブ10Bとの間の箇所における冷媒の圧力を低めに設定することで、圧縮機4の運転直後にピストン筒12を第1箇所から第2箇所に移動させればよい。
【0228】そして、ピストン筒12が第2箇所に一旦移動し終えてしまったならば、それ以後は、電動膨張弁10Aの開度を絞ったとしても、順方向移動力F1が、逆方向移動力F2と圧縮ばね13の付勢力Fsとの合成力から静止摩擦力Ffを減じた力を上回る限り、ピストン筒12が第2箇所に位置したままの状態に維持され、冷凍サイクルAは冷房モードで運転され続ける。
【0229】このように第3実施形態によれば、逆転弁本体1の圧力変換室R2 を、管路14A,14Bを介して、冷凍サイクルAの電動膨張弁10Aとキャピラリチューブ10Bとの間の箇所と、吸入管6とのいずれか一方に選択的に接続する状態保持用切換弁29を設ける構成とした。
【0230】このため、圧縮機4からの吐出冷媒が導管7を経て室内熱交換器9Aに供給される暖房モードと、導管8を経て室外熱交換器9Bに供給される冷房モードとを、電磁ソレノイド等の専用の動力源を用いずに、圧縮機4の運転開始時における、電動膨張弁10Aとキャピラリチューブ10Bとの間における冷媒の圧力の変化や、圧縮機4からの吐出冷媒の圧力の変化で切り換え、その切換状態を維持させることができる。
【0231】そして、この第3実施形態によれば、流路切換弁の切換動作の動力を、電動膨脹弁10Aの開度の制御による逆転弁本体1の高圧室R1 と圧力変換室R2 との冷媒圧力の変化により得るようにしたので、従来の技術の欄で説明した電磁ソレノイド等の電動の駆動源を別途用いる必要をなくすことができる。
【0232】図24は第3実施形態の流路切換弁(図20〜図23)に関わるサブルーチン(図7のステップS111)のフローチャートであり、まず、ステップS41で冷凍サイクルを始動するか否かを監視し、「始動する」のであればステップS42で指令が「流路を切り換える」という指令か否かを判定する。「流路を切り換える」でなければステップS43で電動膨張弁の開度を全閉近傍にし、ステップS44で圧縮機4を第2所定能力(例えば10Hz)で始動し、ステップS45で第1所定時間(略10秒)後に電動膨張弁の開度を所定の開度(負荷に応じた状態)に戻し、ステップS49に進む。
【0233】一方、ステップS42で指令が「流路を切り換える」であれば、ステップS46で電動膨張弁の開度を全開近傍にし、ステップS47で圧縮機4を第1所定能力(例えば30Hz)で始動し、ステップS48で第1所定時間(略10秒)後に電動膨張弁の開度を所定の開度(負荷に応じた状態)に戻し、ステップS49に進む。
【0234】ステップS49では熱交換機モータの駆動処理(通常の処理)を行い、ステップS401で前記ステップS28と同様に流路切換弁位置検出処理を行い、メインルーチン(図7)に復帰する。なお、ステップS43,S46は請求項23に対応し、ステップS48は請求項26に対応している。
【0235】なお、図20,図21の例では、管路14Aと室内熱交換器9Aとの間にキャピラリチューブ10Bが介在し、管路14Aと室外熱交換器9Bとの間に電動膨張弁10Aが介在しているが、このキャピラリチューブ10Bと電動膨張弁10Aとの位置を入れ換えることもできる。この場合の制御は、図24のフローチャートのステップS42、S43、及びS46を、図25のステップS42´、S43´、及びS46´に置き換えるだけでよい。すなわち、ステップS42´で指令が「流路を切り換える」でなければステップS43´で電動膨張弁の開度を全開近傍にして、前記ステップS44以降の処理を行い、ステップS42´で指令が「流路を切り換える」であれば、ステップS46´で電動膨張弁の開度を全閉近傍にして、前記ステップS47以降の処理を行う。
【0236】次に、本発明の第4実施形態に係る、圧縮機の発生する振動の周波数変化で流路の切換動作を行わせる流路切換弁を、図26及び図27を参照して説明する。
【0237】図26は本発明の第4実施形態に係る流路切換弁を適用した冷凍サイクルAの概略構成を示す説明図であり、図26中において図20の第3実施形態に係る冷凍サイクルと同一の部材、部分には、図20で付したものと同一の引用符号を付して説明する。
【0238】そして、図26に示すように、第4実施形態に係る流路切換弁は、状態保持用切換弁29に代えて、ハウジング29aの第1ポート29bを省略した構成の保持用切換弁29Aを設けると共に、前記管路14Bから分岐させた管路14Cを逆転弁本体1の外側から栓体3を介して圧力変換室R2 に接続し、この管路14C中にパイロット振動弁30を介設した点において、図20に示す第3実施形態の流路切換弁とは構成が大きく異なっている。
【0239】前記パイロット振動弁30は、図27に拡大断面図で示すように、ハウジング30aと、このハウジング30aの内部に収容された振動子30dと、この振動子30dに取着されたボール弁30fと、コイルスプリング30g,30h,30jとを有している。
【0240】ハウジング30aの一方の端面には、圧力変換室R2 の内部とハウジング30aの内部とを連通する第1ポート30bが形成されており、他方の端面には、管路14Bに連通する第2ポート30cが形成されている。
【0241】前記振動子30dは、その断面長手方向の中央にフランジ部30eを有しており、このフランジ部30eを挟んで断面長手方向における振動子30dの両側部分には、コイルスプリング30g,30hが各々巻装されていて、コイルスプリング30gは振動子30dのフランジ部30eとハウジング30aの一方の端面との間に介設され、また、コイルスプリング30hは振動子30dのフランジ部30eとハウジング30aの他方の端面との間に介設されている。
【0242】また、コイルスプリング30jは、振動子30dのフランジ部30eとハウジング30aの内壁との間に、ハウジング30aの周方向に間隔をおいて複数介設されており、ボール弁30fは、ハウジング30aの一方の端面側に位置する振動子30dの一方の端面に一部埋め込まれている。
【0243】上述した振動子30dは、コイルスプリング30g,30h,30jによって、3次元方向に移動可能で、かつ、コイルスプリング30g,30h,30jの弾発力により、ボール弁30fが第2ポート30cを閉塞する基準位置に復帰可能に支持されている。
【0244】このように形成されたパイロット振動弁30は、特定周波数の振動がハウジング30aに生じた際に、コイルスプリング30g,30h,30j相互の弾発力のバランスが崩れて振動子30dが共振し、これにより、振動子30dが所定の3次元軌跡上を周期的に移動して、ボール弁30fが第2ポート30cを開放するように構成されている。
【0245】尚、パイロット振動弁30は、特定周波数以外の周波数の振動がハウジング30aに生じた場合や、ハウジング30aに振動が発生していない状態においては、コイルスプリング30g,30h,30jの弾発力により振動子30dを基準位置に静置させて、ボール弁30fが第2ポート30cを閉塞し続けるように構成されている。
【0246】次に、上述した構成による第4実施形態に係る流路切換弁の動作(作用)について、簡単に説明する。
【0247】まず、圧縮機4が停止している状態では、ピストン筒12が図26に示すように第1箇所に位置し、吸入管6と導管8とが連通すると共に、吐出管5と導管7とが連通し、この状態においては、パイロット振動弁30の振動子30dが基準位置に静置されてボール弁30fが第2ポート30cを閉塞している。
【0248】一方、圧縮機4が運転を開始すると、圧縮機4の振動が逆転弁本体1及び栓体3や、吸入管6及び管路14Cを介してハウジング30aに伝わり、圧縮機4の振動に応じた周波数でハウジング30aが振動する。
【0249】そして、このハウジング30aの振動が特定周波数でなければ、振動子30dが基準位置に静置されてボール弁30fが第2ポート30cを閉塞することから、圧力変換室R2 が吸入管6から遮断された状態となり、したがって、順方向移動力F1が、逆方向移動力F2と圧縮ばね13の付勢力Fsとの合成力に静止摩擦力Ffを加えた合力以下である限り、ピストン筒12は第1箇所に位置したまま移動しない。
【0250】また、ピストン筒12が第1箇所に位置したまま移動しなければ、切換弁体29eはコイルスプリング29kにより付勢されたままとなるので、状態保持用切換弁29は、圧力変換室R2 を管路14Bから遮断する第1状態を維持することになり、圧力変換室R2 の冷媒圧力に変化が生じないことから、ピストン筒12は第1箇所に位置し続ける。
【0251】これに対し、圧縮機4からハウジング30aに伝わる振動が特定周波数であると、振動子30dが共振してボール弁30fが第2ポート30cを開放することから、圧力変換室R2 がパイロット振動弁30及び管路14Cを介して圧縮機4の吸入管6と連通して、圧力変換室R2 の冷媒圧力が、高圧空間S2に流入した冷媒の圧力に比べてかなり低い、吸入管6における冷媒の圧力となる。
【0252】したがって、順方向移動力F1が、逆方向移動力F2と圧縮ばね13の付勢力Fsとの合成力に静止摩擦力Ffを加えた合力を上回る力ようになり、その結果、ピストン筒12が第1箇所から移動して第2箇所に位置するようになる。
【0253】また、ピストン筒12が第1箇所から第2箇所に移動すると、ピストン筒12によりハウジング29aの閉塞端側に押圧された操作ピン29fが、コイルスプリング29kの付勢力に抗して切換弁体29eを切換動作させ、状態保持用切換弁29が第1状態から第2状態に切り換わって圧力変換室R2 が管路14Bと連通し、パイロット振動弁30及び管路14Cとは異なる経路で圧力変換室R2 が、吸入管6に連通する。
【0254】したがって、その後に圧縮機4の振動が変化し、この振動が伝わって振動するハウジング30aの振動周波数が特定周波数から変化して、振動子30dが基準位置に復帰してボール弁30fが第2ポート30cを閉塞しても、圧力変換室R2 の冷媒圧力が吸入管6における冷媒の圧力に維持され、その結果、ピストン筒12は第2箇所に位置し続ける。
【0255】さらにその後、圧縮機4の運転を一度停止させる等して、圧縮機4から吐出管5を経て高圧空間S2に流入させる冷媒の圧力を降下させ、ピストン筒12を第2箇所から第1箇所に移動させると、操作ピン29fにより切換動作させられていた切換弁体29eに作用するコイルスプリング29kの付勢力によって、状態保持用切換弁29が第2状態から第1状態に切り換わり、パイロット振動弁30は、振動子30dが基準位置に復帰してボール弁30fが第2ポート30cを閉塞した状態を維持することになる。
【0256】よって、冷凍サイクルAを暖房モードで運転する場合は、逆転弁本体1及び栓体3や吸入管6及び管路14Cを介して伝わる圧縮機4の振動により、ハウジング30aが特定周波数以外の周波数で振動するように、圧縮機4の運転開始時における回転数を設定することで、圧縮機4の運転後にもピストン筒12を第1箇所に位置させ続ければよい。
【0257】一方、冷凍サイクルAを冷房モードで運転する場合は、逆転弁本体1及び栓体3や吸入管6及び管路14Cを介して伝わる圧縮機4の振動により、ハウジング30aが特定周波数で振動するように、圧縮機4の運転開始時における回転数を設定することで、圧縮機4の運転直後にピストン筒12を第1箇所から第2箇所に移動させればよい。
【0258】そして、ピストン筒12が第2箇所に一旦移動し終えてしまったならば、後は、圧縮機4の運転を停止させない限り、圧縮機4の振動が変化し、この振動が伝わって振動するハウジング30aの振動周波数が特定周波数から変化したとしても、ピストン筒12が第2箇所に位置したままの状態に維持され、冷凍サイクルAは冷房モードで運転され続ける。
【0259】このような構成による第4実施形態の流路切換弁によっても、第3実施形態の流路切換弁と同様の効果を得ることができる。
【0260】そして、この第4実施形態によれば、流路切換弁の切換動作の動力を、圧縮機4が発生する振動の周波数の変化により開閉状態が変化するパイロット共振弁30によって、逆転弁本体1の高圧室R1 と圧力変換室R2 との冷媒圧力を変化させることで得るようにしたので、第3実施形態と同様に、従来の技術の欄で説明した電磁ソレノイド等の電動の駆動源を別途用いる必要をなくすことができる。
【0261】また、第4実施形態によれば、第3実施形態のように、圧縮機4の運転開始時において、冷凍サイクルAの電動膨張弁10Aの開閉により、管路14Aを介して圧力変換室R2 に導入される冷媒の圧力を調整する必要がない分、冷凍サイクルA上から電動膨張弁10Aを省略して構成を簡素化することができると共に、暖房モードと冷房モードとを切り換えるための流路切換弁の切換動作を、より容易に行わせることができる。
【0262】尚、上述した第3及び第4の各実施形態において、切換弁体29eに操作ピン29fを設ける代わりに、ピストン筒12に操作ピンを設ける構成としてもよい。
【0263】図28は第4実施形態の流路切換弁(図26、図27)に関わるサブルーチン(図7のステップS111)のフローチャートであり、まず、ステップS51で冷凍サイクルを始動するか否かを監視し、「始動する」のであればステップS52で指令が「流路を切り換える」という指令か否かを判定する。「流路を切り換える」でなければステップS53で圧縮機4を第2所定能力(例えば10Hz)で始動し、ステップS54で電動膨張弁の駆動処理(通常の処理)を行い、ステップS55で熱交換機モータの駆動処理(通常の処理)を行い、ステップS56で第1所定時間(略10秒)後に圧縮機4を所定能力(負荷に応じた状態)で運転し、ステップS502に進む。
【0264】一方、ステップS52で指令が「流路を切り換える」であれば、ステップS57で圧縮機4を始動し、特定周波数で駆動する。次に、ステップS58で絞り装置の駆動処理(通常の処理)を行い、ステップS59で熱交換機モータの駆動処理(通常の処理)を行い、ステップS501で第1所定時間(略10秒)後に圧縮機4を所定能力(負荷に応じた状態)で運転し、ステップS502に進む。ステップS502では、前記ステップS28と同様に流路切換弁位置検出処理を行い、メインルーチン(図7)に復帰する。なお、ステップS57は請求項20に対応し、ステップS501は請求項25に対応している。
【0265】以上の処理により、圧縮機4によりパイロット振動弁30を共振させることにより、前記のように流路切換弁の切換制御が行われる。
【0266】次に、本発明の第5実施形態に係る、熱交換器による熱交換の能力調整で流路の切換動作を行わせる流路切換弁を、図29及び図30を参照して説明する。
【0267】図29は本発明の第5実施形態に係る流路切換弁を冷凍サイクルAの要部と共に示す図であり、暖房運転モード時における動作状態を断面にて示している。なお、図29中において図20の第3実施形態に係る冷凍サイクルと同一の部材、部分には、図20で付したものと同一の引用符号を付して説明する。
【0268】そして、図29に示すように、第5実施形態に係る流路切換弁は、第3実施形態における電動膨脹弁10Aが省略され、吐出管5と吸入管6との間に差圧切換弁40が介設されている点において、図20に示す第3実施形態の流路切換弁とは構成が大きく異なっている。
【0269】前記差圧切換弁40は、図30に拡大断面図で示すように、ハウジング40aと、このハウジング40aの内部に収容されたベローズ40bと、このベローズ40bの伸縮によりハウジング40a内の第1室40cと第2室40dとを仕切る弁ポート40eを開閉する弁体40fと、この弁体40fを貫通しベローズ40bの内部と連通するパイロット通路40gを弁体40fの開閉動作により開閉させるパイロット弁40hとを有しており、ベローズ40bはコイルスプリング40jにより収縮方向に付勢され、この付勢力により弁体40fは弁ポート40eを閉じる方向に付勢されている。
【0270】そして、前記第1室40cには管路14Aが接続されており、前記第2室40dは管路14Dを介して吸入管6と連通しており、前記ベローズ40bの内部は、管路14Eを介して吐出管5と連通している。
【0271】次に、第5実施形態に係る流路切換弁の動作(作用)について説明すると、管路14Eを介して吐出管5から冷媒が内部に導入されるベローズ40bは、その内部の冷媒と管路14Dを介して吸入管6から導入される第2室40d内の冷媒との差圧が、コイルスプリング40jの付勢力を上回らない限り、収縮した状態を保ち、その間は弁体40fが弁ポート40eを閉じた状態のままとなるが、上述した冷媒の差圧がコイルスプリング40jの付勢力を上回ると、ベローズ40bが伸張して弁体40fが弁ポート40eを開くことになる。
【0272】尚、このコイルスプリング40jの付勢力を上回る冷媒の差圧を差圧域値Pkとすると、この差圧域値Pkはコイルスプリング40jの付勢力との関係により相対的に設定されることになるが、いずれにしても、冷媒の差圧が実際にこの差圧域値Pkとされることは、通常の使用状態においてはなく、通常の冷媒の差圧は、コイルスプリング40jの付勢力を下回る値に維持される。
【0273】そして、暖房運転を行う際には、上述した冷媒の差圧がコイルスプリング40jの付勢力を下回る値となるように制御し、これにより、弁体40fに弁ポート40eを閉じさせて、圧縮機4からの冷媒を吐出管5から管路14E、ベローズ40bの内部、弁体40fのパイロット通路40g、管路14Aを介して圧力変換室R2 に導入させ、これにより、高圧室R1 の冷媒と圧力変換室R2 の冷媒とを同圧にさせてピストン筒12を第1箇所に位置させるようにする。
【0274】これに対し、冷房運転を行う際には、上述した冷媒の差圧がコイルスプリング40jの付勢力を上回る差圧域値Pkとなるように一旦制御して、ベローズ40bの伸張により弁体40fに弁ポート40eを開かせると共にパイロット弁40hによりパイロット通路40gを閉じさせ、これにより、圧力変換室R2 を管路14A、弁ポート40e、管路14Dを介して吸入管6に連通させ、圧力変換室R2 の冷媒を高圧室R1 の冷媒よりも低圧とさせて、ピストン筒12を第1箇所から第2箇所に移動させる。
【0275】尚、ピストン筒12が一旦第2箇所に移動すると、その後は、第3実施形態の流路切換弁と同じく、状態保持用切換弁29によりピストン筒12が第2箇所にそのまま維持されるので、コイルスプリング40jの付勢力を下回る値まで冷媒の圧力を下げるよう制御しても、ピストン筒12が第2箇所に位置する冷房運転状態がそのまま維持される。
【0276】そして、冷媒の圧力が差圧域値Pkとなるように制御するには、室内熱交換器9Aや室外熱交換器9Bの熱交換量を変化させるのが一番容易であり、例えば、室内熱交換器9Aや室外熱交換器9Bの送風機を停止させれば、それらにおける熱伝達が阻害されて熱交換効率が低下し、その結果、冷媒の圧力はより上昇して高圧となり、圧縮機4に吸入される冷媒の圧力はより低下して、両者の差が大きくなるので、冷媒の圧力を容易に差圧域値Pkとすることができる。
【0277】このような構成による第5実施形態によっても、第3実施形態や第4実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0278】そして、この第5実施形態によれば、流路切換弁の切換動作の動力を、室内熱交換器9Aや室外熱交換器9Bにおける熱交換効率の変化により発生する冷媒の圧力変化によって、逆転弁本体1の高圧室R1 の冷媒と圧力変換室R2 の冷媒との差圧を変化させることで得るようにしたので、第3実施形態や第4実施形態の流路切換弁と同様に、従来の技術の欄で説明した電磁ソレノイド等の電動の駆動源を別途用いる必要をなくすことができる。
【0279】図31は第5実施形態の流路切換弁(図29、図30)に関わるサブルーチン(図7のステップS111)のフローチャートであり、まず、ステップS61で冷凍サイクルを始動するか否かを監視し、「始動する」のであればステップS62で指令が「流路を切り換える」という指令か否かを判定する。「流路を切り換える」でなければステップS63で熱交換機モータの駆動処理(通常の処理)を行い、ステップS64で圧縮機4を第2所定能力(例えば10Hz)で始動し、ステップS65で第1所定時間(略10秒)後に圧縮機4を所定能力(負荷に応じた状態)で運転し、ステップS66で絞り装置の駆動処理(通常の処理)を行い、ステップS603に進む。
【0280】一方、ステップS62で指令が「流路を切り換える」であれば、ステップS67で熱交換機モータを停止のままとし、ステップS68で圧縮機4を第1所定能力(例えば30Hz)で始動し、ステップS69で第2所定時間(略20秒)後、熱交換機モータを始動する。次に、ステップS601で移動部材(例えばピストン筒12)が第2箇所で位置保持するのに必要な能力で圧縮機4を運転し、ステップS602で絞り装置の駆動処理(通常の処理)を行い、ステップS603に進む。ステップS603では、前記ステップS28と同様に流路切換弁位置検出処理を行い、メインルーチン(図7)に復帰する。なお、ステップS67は請求項24に対応し、ステップS69,S601は請求項27に対応している。
【0281】以上の処理により、熱交換器の制御により流路切換弁の切換制御が行われる。
【0282】以上の第1乃至第5実施形態では主に、スライド式の四方弁を用いて構成した流路切換弁について説明したが、次に、ハウジングの内部における主弁体の回転により流路の切換動作を行うロータリ式の流路切換弁に本発明を適用した場合について説明する。
【0283】まず、図32の説明図を参照して、ロータリ式流路切換弁を用いた冷凍サイクルAの概略構成について説明するが、図32中において図2の冷凍サイクルAと同一の部材、部分には、図2で付したものと同一の引用符号を付して説明する。
【0284】そして、図32において冷房運転モード時における流路を実線で示し、暖房運転モード時における流路を破線で示す冷凍サイクルAは、圧縮機4から吐出される高圧冷媒の導入先と、アキュムレータ200を介して圧縮機4に吸入される冷媒の導入元とを、ロータリ四方弁50により室内熱交換器9Aと室外熱交換器9Bとの一方から他方に切り換えるように構成されており、室内熱交換器9Aと室外熱交換器9Bとの間には電動膨張弁10Aが介設されている。また、室内熱交換器9Aには圧力センサPcが、室外熱交換器9Bには圧力センサPc´が配設されていて、各々の圧力を検出して、移動部材の位置を検出することができる。なお、圧力センサは、ロータリ四方弁50に近い流路に配設される場合もある。
【0285】次に、図32のロータリ四方弁50として使用可能な本発明の第6実施形態に係る流路切換弁について、図33乃至図42を参照して説明する。
【0286】図33は本発明の第6実施形態に係る流路切換弁の断面図であり、図33中引用符号51で示す第6実施形態の流路切換弁は、円筒状の弁ハウジング53の内部に、略円柱状の主弁体55を、回転可能でかつ回転軸方向に移動可能に収容して、弁ハウジング53の開放端を弁座57により閉塞すると共に、弁ハウジング53の内部に、主弁体55を弁座57から離間させるように付勢するコイルスプリング59を収容して構成されている。
【0287】詳しくは、前記弁ハウジング53は、アウタハウジング53aと上下2つのインナハウジング53b,53cとで構成されており、このうち、アウタハウジング53aは、一端が開放され他端が閉塞された円筒状に形成されていて、アウタハウジング53aの他端には吐出管5が接続されている。
【0288】前記上下の各インナハウジング53b,53cは、アウタハウジング53aの内部に収容できる外径の円筒状を呈しており、図34に側面図で示すように、上インナハウジング53bの一方の端部には、90゜周期で山部と谷部とが連なるように、第1傾斜端面53dと第2傾斜端面53eとが、上インナハウジング53bの周方向に交互に2つずつ形成されていて、第1傾斜端面53dの一端と接合して谷部を構成する第2傾斜端面53eの一端には、上インナハウジング53bの軸方向に延在する逃げ溝部53fが形成されている。
【0289】また、下インナハウジング53cは、図35に側面図で示すように、上インナハウジング53bと上下対称に構成されている。
【0290】そして、上述した上下のインナハウジング53b,53cは、図36に側面図で示すように、山部に谷部が臨むように互いの一方の端部どうしを対向させた状態で、図33に示すようにアウタハウジング53a内に収容される。
【0291】すると、図36に示すように、上インナハウジング53bの第1傾斜端面53dと下インナハウジング53cの第2傾斜端面53eとの間に第1カム溝部53gが形成され、同様に、上インナハウジング53bの第2傾斜端面53eと下インナハウジング53cの第1傾斜端面53dとの間に第2カム溝部53hが形成される。
【0292】したがって、図33に示すように、上下のインナハウジング53b,53cをアウタハウジング53a内に収容して弁ハウジング53を構成すると、第1及び第2のカム溝部53g,53hと逃げ溝部53fとによるカム溝53jが、弁ハウジング53の内周面に形成されることになる。
【0293】前記弁座57には、図37に平面図で示すように、底面側から導管7が接続される第1切換ポート57aと、底面側から導管8が接続される第2切換ポート57bとが、弁座57の中心を挟んで対向する位置に各々貫設されており、これら第1及び第2の切換ポート57a,57bから弁座57の周方向に90゜ずつ位相をずらした箇所に、2つの低圧側ポート57c,57cが貫設されていて、これら2つの低圧側ポート57c,57cには、弁座57の底面側から、吸入管6が二股に分岐されて各々接続される。
【0294】尚、図37中引用符号57eは、コイルスプリング59の一端を挿入するために弁座57の外縁寄り部分に形成された環状溝を示し、この環状溝57e内には、コイルスプリング59の他端が主弁体55に食いついて主弁体55と共に回転した場合に、コイルスプリング59の一端と環状溝57eの底面とのこじりを防止し主弁体55の弁ハウジング53に対する回転を円滑にするための、スラストベアリング58が収容されている。
【0295】前記主弁体55は、図38に図33のイ−イ線断面図で示すように、低圧側連通溝55aと高圧側連通路55bとが形成されている。
【0296】前記低圧側連通溝55aは、主弁体55の弁座57側の端面に開口するように形成されており、この端面が弁座57に当接した状態で、主弁体55の第1の回転位置においては、第1切換ポート57aと2つの低圧側ポート57c,57cとが低圧側連通溝55aにより相互に連通接続されると共に、主弁体55の第2の回転位置においては、第2切換ポート57bと2つの低圧側ポート57c,57cとが低圧側連通溝55aにより相互に連通接続されるように構成されている。
【0297】前記高圧側連通路55bは、図33に示すように、弁ポート55cを介して主弁体55の弁座57側とは反対側の端面に開放された中空室55dと、図38に示す内部通路55eとを有しており、この内部通路55eは、主弁体55の弁座57側の端面に低圧側連通溝55aを避けて開口し、弁体55の内部において中空室55dと連通するように構成されている。
【0298】そして、図33に示すように、主弁体55の中心には操作杆55fが軸方向動可能に挿通されており、主弁体55が弁座57から離間した状態では、この操作杆55fの弁ポート55c側の端部に取着された補助弁体55gが弁ポート55cを閉じて、高圧側連通路55bが遮断状態となり、図39及び図40に断面図で各々示すように、主弁体55が弁座57に着座した状態では、操作杆55fの先端が弁座57に当接することで補助弁体55gが弁ポート55cを開いて、高圧側連通路55bが開放状態となる。
【0299】また、主弁体55の周方向に180゜位相をずらした周面箇所にはガイドピン55hが各々突設されており、これらガイドピン55hは、図33に示すように、弁ハウジング53の内部に主弁体55を収容した状態で、カム溝53jに各々挿入される。
【0300】次に、上述した構成による第6実施形態の流路切換弁51の動作(作用)について説明する。
【0301】まず、圧縮機4が停止している状態では、図33に示すように、主弁体55がコイルスプリング59の付勢力により弁座57から離間して、補助弁体55gにより弁ポート55cが閉じられると共に、主弁体55の2つのガイドピン55hが、弁ハウジング53のカム溝53jの弁座57から最も離間した箇所、即ち、図41にカム溝53jの展開図で示す90゜及び270゜の目盛りが記された上インナハウジング53bの逃げ溝部53fに位置する。
【0302】尚、図41中の角度目盛りは、主弁体55のガイドピン55hのカム溝53j内における回転方向位置を示している。
【0303】そして、冷凍サイクルAが暖房モードであった状態から圧縮機4の運転が停止し、ガイドピン55hが、図41の90゜(及び270゜)の目盛りが記された上インナハウジング53bの逃げ溝部53fに位置したものとすると、図42の説明図における一番右のように、主弁体55の低圧側連通溝55aが、弁座57の第1及び第2の切換ポート57a,57bに臨むようになる。
【0304】この状態で、圧縮機4が運転を開始すると、補助弁体55gが弁ポート55cを閉じていることから、圧縮機4から弁ハウジング53の内部に流入した高圧冷媒が、コイルスプリング59の付勢力に抗して主弁体55を弁座57側に移動させるように作用する。
【0305】すると、上インナハウジング53bの90゜(及び270゜)の逃げ溝部53fに各々位置しているガイドピン55hが、下インナハウジング53の第1傾斜端面53dに倣って第2カム溝部53h上を移動し、図41の180゜(及び0゜)の目盛りが記された下インナハウジング53cの逃げ溝部53fに各々位置するようになる。
【0306】そして、ガイドピン55hが上述したように第2カム溝部53h上を移動するのに伴って、主弁体55は弁ハウジング53内で回転しながら弁座57側に移動し、90゜回転したところで、図39に示すように、主弁体55が弁座57に着座して第1箇所に到達し、これにより、操作杆55fの先端が弁座57に当接し補助弁体55gが弁ポート55cを開いた状態となる。
【0307】この状態では、図42の一番左のように、低圧側連通溝55aが第1切換ポート57aと2つの低圧側ポート57cとに臨むと共に、内部通路55eが第2切換ポート57bに臨むようになる。
【0308】このため、図39に示すように、高圧側連通路55bと第2切換ポート57bとを介して吐出管5が導管8に連通すると共に、第1切換ポート57a、低圧側連通溝55a、及び、2つの低圧側ポート57cを介して、吸入管6が導管7に連通する。
【0309】したがって、圧縮機4からの高圧冷媒は、吐出管5、高圧側連通路55b、及び、第2切換ポート57bを経て、導管8から室外熱交換器9Bに流入し、絞り10及び室内熱交換器9Aを経て導管7から、第1切換ポート57a、低圧側連通溝55a、及び、2つの低圧側ポート57cを経て、吸入管6から圧縮機4の吸入口に戻るようになり、冷凍サイクルAは冷房モードとなる。
【0310】その後、圧縮機4の運転が停止されると、弁ハウジング53の内部に流入した冷媒の圧力が低下するので、コイルスプリング59の付勢力が、主弁体55を弁座57から離間する方向に移動させるように作用する。
【0311】すると、下インナハウジング53の180゜(及び0゜)の逃げ溝部53fに位置しているガイドピン55hが、上インナハウジング53bの第1傾斜端面53dに倣って第1カム溝部53g上を移動し、上インナハウジング53bの270゜(及び90゜)の逃げ溝部53fに位置するようになる。
【0312】そして、ガイドピン55hが上述したように第1カム溝部53g上を移動するのに伴って、主弁体55は弁ハウジング53内で回転しながら吐出管5側に移動し、90゜回転したところで、図33に示す状態とは回転方向において180゜反対向きの、主弁体55が弁座57から最も離間した第1中間箇所に到達し、これにより、弁座57から先端が離間した操作杆55fの補助弁体55gにより弁ポート55cが閉じられる。
【0313】この状態では、図42の左から2番目のように、低圧側連通溝55aが第1及び第2の切換ポート57a,57bに臨むようになる。
【0314】この状態で、圧縮機4が運転を開始すると、上インナハウジング53bの270゜(及び90゜)の逃げ溝部53fに各々位置しているガイドピン55hが第2カム溝部53h上を移動して、下インナハウジング53cの0゜(及び180゜)の逃げ溝部53fに位置するようになる。
【0315】そして、ガイドピン55hが上述したように第2カム溝部53h上を移動するのに伴って、主弁体55は弁ハウジング53内で回転しながら弁座57側に移動し、90゜回転したところで、図40に示すように、主弁体55が弁座57に着座して第2箇所に到達し、これにより、操作杆55fの先端が弁座57に当接し補助弁体55gが弁ポート55cを開いた状態となる。
【0316】この状態では、図42の右から2番目のように、低圧側連通溝55aが第2切換ポート57bと2つの低圧側ポート57c,57cとに臨むと共に、内部通路55eが第1切換ポート57aに臨むようになる。
【0317】このため、図40に示すように、高圧側連通路55bと第1切換ポート57aとを介して、吐出管5が導管7に連通すると共に、第2切換ポート57b、低圧側連通溝55a、及び、2つの低圧側ポート57c,57cを介して、吸入管6が導管8に連通する。
【0318】したがって、圧縮機4からの高圧冷媒は、吐出管5、高圧側連通路55b、及び、第1切換ポート57aを経て、導管7から室内熱交換器9Aに流入し、絞り10及び室外熱交換器9Bを経て導管8から、第2切換ポート57b、低圧側連通溝55a、及び、2つの低圧側ポート57c,57cを経て、吸入管6から圧縮機4の吸入口に戻るようになり、冷凍サイクルAは暖房モードとなる。
【0319】その後、圧縮機4の運転が停止されると、弁ハウジング53の内部に流入した冷媒の圧力低下に伴って主弁体55に作用するコイルスプリング59の付勢力により、下インナハウジング53cの0゜(及び180゜)の逃げ溝部53fに位置しているガイドピン55hが第1カム溝部53g上を移動し、上インナハウジング53bの90゜(及び270゜)の逃げ溝部53fに位置するようになる。
【0320】そして、ガイドピン55hが上述したように第1カム溝部53g上を移動するのに伴って、主弁体55は弁ハウジング53内で回転しながら吐出管5側に移動し、90゜回転したところで、図33に示すように、主弁体55が弁座57から最も離間した第2中間箇所に到達し、これにより、弁座57から先端が離間した操作杆55fの補助弁体55gにより弁ポート55cが閉じられる。
【0321】これにより、図42の一番右のように、低圧側連通溝55aが第1及び第2の切換ポート57a,57bに臨む一番最初の状態に戻る。
【0322】このように第6実施形態の流路切換弁51によれば、圧縮機4の冷媒流によって生じる差圧力と、主弁体55と弁座57との間に介設したコイルスプリング59の付勢力とを用いて、主弁体55を弁座57に対して接近離間する方向に移動させると共に、ガイドピン55hをカム溝53jに倣って移動させて、主弁体55を弁ハウジング53に対して回転させて、主弁体55を第1箇所と第2箇所との間で移動させる構成とした。
【0323】このため、電磁ソレノイド等の専用の動力源を用いずに、圧縮機4の運転の開始及び停止によって、低圧側連通溝55aや高圧側連通路55bにより連通される吐出管5や吸入管6の連通先を、弁座57の第1及び第2の切換ポート57a,57bの相互間で切り換えて、吐出管5からの吐出冷媒が導管7を経て室内熱交換器9Aに供給される暖房モードと、導管8を経て室外熱交換器9Bに供給される冷房モードとの間で冷凍サイクルAを切り換え、その切換状態を維持させることができる。
【0324】しかも、この第6実施形態によれば、流路切換弁51における吐出管5や吸入管6の連通先の切り換えが、圧縮機4の運転開始及び停止により従動的に行われるので、電気的な駆動のための動力源を不要にするだけに止まらず、流路を切り換えるため電気的な信号による制御をも不要にできるので、有利である。
【0325】そして、第6実施形態の流路切換弁51では、弁ハウジング53に形成するカム溝53jの逃げ溝部53fを、第1傾斜端面53dの一端と第2傾斜端面53eの一端との接合部ではなく、第2傾斜端面53eの一端にずらして形成したので、次のような利点がある。
【0326】即ち、主弁体55の弁座57に接近離間する方向への移動時に、第1傾斜端面53d側から逃げ溝部53fに移動したガイドピン55hが第1傾斜端面53d側に戻ってしまうのを防ぎ、確実に第2傾斜端面53e側に移動させて、主弁体55の回転方向を一方向に限定し、冷凍サイクルAの冷房モードと暖房モードとの切り換えを、圧縮機4の運転の開始及び停止の回数による制御にて間違いなく行わせることができるので、有利である。
【0327】なお、上記第6実施形態の流路切換弁51の切換制御を行う処理は、図17に示した第2実施形態の流路切換弁に対する制御と同様であり、圧縮機4の運転を制御することにより、流路切換弁51が切換制御される。
【0328】次に、図32のロータリ四方弁50として使用可能な本発明の第7実施形態に係る流路切換弁について、図43乃至図48を参照して説明する。
【0329】図43は本発明の第7実施形態に係る流路切換弁の断面図であり、図43中において図33の第6実施形態に係る流路切換弁51と同一の部材、部分には、図33で付したものと同一の引用符号を付して説明する。
【0330】そして、図43中引用符号81で示す第7実施形態の流路切換弁は、吐出管5が接続されたアウタハウジング53aの閉塞端と主弁体55との間に、主弁体55を弁座57に接近する方向に付勢する第2コイルスプリング73を介設している点において、図33に示す第6実施形態の流路切換弁51とは構成が大きく異なっており、その他の点は、図33に示す第6実施形態の流路切換弁51と同様に構成されている。
【0331】このように構成された第7実施形態の流路切換弁81においては、圧縮機4が停止している状態で主弁体55が、図43に示す状態や、これとは左右対称の、コイルスプリング59の付勢力と第2コイルスプリング73の付勢力との均衡により、弁座57に対して接近離間する方向への移動範囲における中途箇所に位置していて、図44や図46にカム溝53jの展開図で示すように、ガイドピン55hがカム溝53jの第1カム溝部53gや第2カム溝部53hの中間箇所に位置している。
【0332】尚、図44中の角度目盛りは、図41と同様に、主弁体55のガイドピン55hのカム溝53j内における回転方向位置を示している。
【0333】そして、冷凍サイクルAが冷房モードであった状態から圧縮機4の運転が停止し、ガイドピン55hが、図44の90゜(及び270゜)の目盛りが記された上インナハウジング53bの逃げ溝部53fよりも30゜手前の、第1カム溝部53gの中間箇所に位置したものとして、圧縮機4が運転を開始すると、次のようになる。
【0334】即ち、補助弁体55gが弁ポート55cを閉じていることから、圧縮機4から弁ハウジング53の内部に流入した高圧冷媒が、コイルスプリング59の付勢力に抗して主弁体55を弁座57側に移動させるように作用する。
【0335】すると、第1カム溝部53gの中間箇所に位置しているガイドピン55hが、下インナハウジング53の第2傾斜端面53eに倣って第1カム溝部53g上を移動し、下インナハウジング53cの0゜(及び180゜)の逃げ溝部53fに位置するようになり、図45に断面図で示すように、主弁体55が弁座57に着座して第1箇所に到達し、これにより、冷凍サイクルAは冷房モードとなる。
【0336】その後、圧縮機4の運転が停止されると、弁ハウジング53の内部に流入した冷媒の圧力が低下するので、コイルスプリング59の付勢力が、主弁体55を弁座57から離間させるように作用する。
【0337】すると、下インナハウジング53の0゜(及び180゜)の逃げ溝部53fに位置しているガイドピン55hが、上インナハウジング53bの第1傾斜端面53dに倣って第1カム溝部53g上を移動して、図44に示す第1カム溝部53gの中間箇所に戻り、これにより主弁体55は、図43に示すように、コイルスプリング59の付勢力と第2コイルスプリング73の付勢力とが均衡する前記中途箇所に戻る。
【0338】その後、圧縮機4を再び運転させると、上述したのと同様の動作により主弁体55が第1箇所に戻って、冷凍サイクルAは冷房モードとなる。
【0339】一方、圧縮機4を逆回転で運転させると、アウタハウジング53aの閉塞端と主弁体55との間の空間の冷媒圧力が減圧されて、第2コイルスプリング73の付勢力に抗して主弁体55が弁座57から離間する方向に移動する。
【0340】これにより、第1カム溝部53gの中間箇所に位置しているガイドピン55hが、図46に示すように、上インナハウジング53bの第1傾斜端面53dに倣って第1カム溝部53g上を移動し、90゜(及び270゜)の目盛りが記された上インナハウジング53bの逃げ溝部53fに位置するようになる。
【0341】すると、主弁体55は、図47に断面図で示すように、弁座57から最も離間した箇所に到達する。
【0342】その後、圧縮機4の運転が停止されると、アウタハウジング53aの閉塞端と主弁体55との間の空間での冷媒圧力の減圧がなくなるので、主弁体55が第2コイルスプリング73の付勢力により弁座57に接近する方向に移動する。
【0343】すると、上インナハウジング53bの90゜(及び270゜)の逃げ溝部53fに位置しているガイドピン55hが第2カム溝部53h上を移動して、図46に示す下インナハウジング53の180゜(及び0゜)の逃げ溝部53f側に30゜進んだ、第2カム溝部53hの中間箇所に位置するようになり、これにより主弁体55は、図43に示す状態から60゜さらに回転して前記中途箇所に到達する。
【0344】その後、圧縮機4を再び運転させると、補助弁体55gが弁ポート55cを閉じていることから、圧縮機4から弁ハウジング53の内部に流入した高圧冷媒が、コイルスプリング59の付勢力に抗して主弁体55を弁座57側に移動させるように作用する。
【0345】すると、第2カム溝部53hの中間箇所に位置しているガイドピン55hが、下インナハウジング53の第1傾斜端面53dに倣って第2カム溝部53h上を移動し、図46に示す下インナハウジング53cの180゜(及び0゜)の逃げ溝部53fに位置するようになり、図48に断面図で示すように、主弁体55が弁座57に着座して第2箇所に到達し、これにより、冷凍サイクルAは暖房モードとなる。
【0346】その後、圧縮機4の運転が停止されると、弁ハウジング53の内部に流入した冷媒の圧力低下により主弁体55に作用するコイルスプリング59の付勢力によって、主弁体55が弁座57から離間する方向に移動する。
【0347】すると、下インナハウジング53の180゜(及び0゜)の逃げ溝部53fに位置しているガイドピン55hが第1カム溝部53g上を移動して、図46に示すように、上インナハウジング53bの270゜(及び90゜)の逃げ溝部53f側に60゜進んだ、第1カム溝部53gの中間箇所に到達し、これにより主弁体55は、図43に示す状態から180゜さらに回転した前記中途箇所に到達する。
【0348】その後、圧縮機4を再び運転させると、弁ハウジング53の内部に流入した高圧冷媒により主弁体55が、コイルスプリング59の付勢力に抗して弁座57に接近する方向に移動する。
【0349】すると、図46に示す第1カム溝部53gの中間箇所に位置しているガイドピン55hが、下インナハウジング53の第2傾斜端面53eに倣って第1カム溝部53g上を移動し、下インナハウジング53cの180゜(及び0゜)の逃げ溝部53fに戻り、図48に示す第2箇所に主弁体55が戻って、冷凍サイクルAは暖房モードとなる。
【0350】一方、圧縮機4を逆回転で運転させると、アウタハウジング53aの閉塞端と主弁体55との間の空間の冷媒圧力が減圧されて、第2コイルスプリング73の付勢力に抗して主弁体55が弁座57から離間する方向に移動するのに伴って、図46に示す第1カム溝部53gの中間箇所に位置しているガイドピン55hが、上インナハウジング53bの270゜(及び90゜)の逃げ溝部53fに位置するようになる。
【0351】すると、主弁体55は、図47に示す状態からさらに180゜回転した、弁座57から最も離間した箇所に到達する。
【0352】その後、圧縮機4の運転が停止されると、ガイドピン55hが上インナハウジング53bの270゜(及び90゜)の逃げ溝部53fから第2カム溝部53h上を移動して、下インナハウジング53の0゜(及び180゜)の逃げ溝部53f側に30゜進んだ、第2カム溝部53hの中間箇所に位置するようになり、これにより主弁体55は、図43に示す状態から240゜さらに回転した前記中途箇所に到達する。
【0353】ここで、圧縮機4を再び運転させると、弁ハウジング53の内部に流入した高圧冷媒により主弁体55が、コイルスプリング59の付勢力に抗して弁座57に接近する方向に移動する。
【0354】すると、第2カム溝部53hの中間箇所に位置しているガイドピン55hが、下インナハウジング53の第1傾斜端面53dに倣って第2カム溝部53h上を移動し、下インナハウジング53cの0゜(及び180゜)の逃げ溝部53fに位置するようになり、図45に示すように、主弁体55が弁座57に着座して第1箇所に到達し、これにより、冷凍サイクルAは冷房モードとなる。
【0355】その後、圧縮機4の運転が停止されると、弁ハウジング53の内部に流入した冷媒の圧力低下により主弁体55に作用するコイルスプリング59の付勢力によって、主弁体55が弁座57から離間するように移動し、下インナハウジング53の0゜(及び180゜)の逃げ溝部53fに位置しているガイドピン55hが、第1カム溝部53g上を移動して図44に示す第1カム溝部53gの中間箇所に戻り、これにより主弁体55は、図43に示す前記中途箇所に戻る。
【0356】このような構成による第7実施形態の流路切換弁81によっても、第6実施形態の流路切換弁51と同様の効果を得ることができ、その上、第7実施形態の流路切換弁81のように、コイルスプリング59の付勢力と第2コイルスプリング73の付勢力との均衡により、弁座57に対して接近離間する方向への移動範囲における中途箇所に主弁体55を位置させる構成とすれば、圧縮機4を通常回転させなくても主弁体55が第1箇所と第2箇所との間で移動するので、前回行っていた運転モードと同じ運転モードで冷凍サイクルAを再び運転させる場合に、流路の切り換えのために圧縮機4を一度通常回転で運転させる必要性をなくし、冷凍サイクルAのいわばダミー運転を不要にすることができるので、有利である。
【0357】尚、上述した第6及び第7実施形態の流路切換弁51,81ではいずれも、主弁体55のガイドピン55hをハウジング53のカム溝53jに倣って移動させることで、弁座57に接近離間する移動を主弁体55の周方向への回転に変換する構成としたが、ガイドピンとカム溝との配置を主弁体55と弁ハウジング53との間で逆転させてもよい。
【0358】図49は第7実施形態の流路切換弁81に関わるサブルーチン(図7のステップS111)のフローチャートであり、まず、ステップS71でマイコンによる運転指令の判断処理を行い、ステップS72で、要求された運転モードは冷房であるか否かを判定する。そして、冷房モードが要求されていればステップS73以降の処理を行い、暖房モードが要求されていればステップS703以降の処理を行う。
【0359】ステップS73では、位置データは第1箇所であるか否かを判定し、第1箇所でなければステップS78に進み、第1箇所であればステップS74で圧縮機4を逆回転方向に始動し、ステップS75で第1所定時間(略10秒)後に位置データを第2箇所に更新する。次に、ステップS76で冷凍サイクルの運転を停止し、ステップS77で第3所定時間(略30秒)の間運転を待機し、ステップS78に進む。ステップS78では圧縮機4を第1所定能力(例えば30Hz)で始動し、ステップS79で第1所定時間(略10秒)後に圧縮機4を所定の能力(負荷に応じた状態)で運転する。次に、ステップS701で運転(冷房運転)の停止の指示があるか監視し、停止の指示があれば、ステップS702で、圧縮機4の運転を停止し、位置データは第2箇所のままとして第3所定時間(略30秒)の間待機して元のルーチンに復帰する。
【0360】一方、ステップS72で暖房モードが要求されていると、ステップS703で位置データは第2箇所であるか否かを判定し、第2箇所でなければステップS708に進み、第2箇所であればステップS704で圧縮機4を逆回転方向に始動し、ステップS705で第1所定時間(略10秒)後に位置データを第1箇所に更新する。次に、ステップS706で冷凍サイクルの運転を停止し、ステップS707で第3所定時間(略30秒)の間運転を待機し、ステップS708に進む。ステップS708では圧縮機4を第1所定能力(例えば30Hz)で始動し、ステップS709で第1所定時間(略10秒)後に圧縮機4を所定の能力(負荷に応じた状態)で運転する。次に、ステップS710で運転(暖房運転)の停止の指示があるか監視し、停止の指示があれば、ステップS711で、圧縮機4の運転を停止し、位置データは第1箇所のままとして第3所定時間(略30秒)の間待機して元のルーチンに復帰する。
【0361】次に、本発明の第8実施形態に係る、パイロット弁として三方弁を用いた四方弁により流路の切換動作を行わせる流路切換弁を、図50を参照して説明する。
【0362】図50は本発明の第8実施形態に係る流路切換弁を適用した冷凍サイクルAの概略構成を示す説明図であり、図50中において図5の第1実施形態に係る流路切換弁と同一の部材、部分には、図5で付したものと同一の引用符号を付して説明する。
【0363】そして、図50において、暖房モード時における動作状態を断面にて示す第8実施形態の流路切換弁は、スライド式四方弁43と、このスライド式四方弁43のパイロット弁として機能する三方弁44とを有している。
【0364】このうち、スライド式四方弁43は、高圧室R1 を挟んで圧力変換室R2 と対向する第2圧力変換室R5 を画成する第2ピストン筒12´が、逆転弁本体1内における弁シート11と栓体2との間に設けられており、スライドバルブ27と第2ピストン筒12´とが第2連結杆28´により連結されていると共に、ピストン筒12を第2箇所から第1箇所に向けて付勢する圧縮ばね13が省略されている点において、図5に示す第1実施形態の流路切換弁とは構成が大きく異なっている。
【0365】このスライド式四方弁43においては、ピストン筒12の通孔121 と同様の第2通孔121 ´が第2ピストン筒12´に形成されていて、この第2通孔121 ´によって、高圧室R1 と第2圧力変換室R5 とが常時連通している。
【0366】そして、圧縮機4の吸入口に連なる吸入管6には導管14Fの一端が接続されており、栓体2には、外部から管路14Gの一端が接続されていると共に弁座2aが形成されており、栓体3には、外部から管路14Hの一端が接続されていると共に弁座3aが形成されている。
【0367】また、ピストン筒12には、図50に示すピストン筒12の第1箇所において栓体3の弁座3aから離間し導管14Hと圧力変換室R2 とを連通させる副弁122 が設けられており、第2ピストン筒12´には、図50に示すピストン筒12の第1箇所において栓体2の弁座2aに着座し導管14Gと第2圧力変換室R5 とを遮断する第2副弁122 ´が設けられている。
【0368】尚、閉塞空間S1を介して吸入管6と導管7とが連通すると共に高圧空間S2を介して吐出管5と導管8とが連通するピストン筒12の第2箇所において、副弁122 は栓体3の弁座3aに着座して導管14Hと圧力変換室R2 とを遮断し、第2副弁122 ´は栓体2の弁座2aから離間して導管14Gと第2圧力変換室R5 とを連通させる。
【0369】そして、このスライド式四方弁43においては、ピストン筒12及び第2ピストン筒12´により、請求項中の移動部材が構成されている。
【0370】また、三方弁44は、スライド式四方弁43の外部に設けられており、導管14F,14G,14Hの各他端が接続されたハウジング44aと、導管14Fの連通先を導管14Gと導管14Hとの間で切り換える2つのピストン44b,44cとを有している。
【0371】前記ハウジング44aは、小径部1fの両側に大径部1g,1hを連接した筒状を呈しており、各大径部1g,1hに導管14G,14Hの各他端が各々接続されていると共に、小径部1fに導管14Fが接続されている。
【0372】前記ハウジング44aの内部には、スライドシャフト44dがスラスト方向に移動可能に配設されていて、このスライドシャフト44dにはEリング等によるストッパ44e,44f,44g,44hが軸方向に間隔をおいて嵌着されている。
【0373】前記各ピストン44b,44cは、小径部1fの内径よりも大きく大径部1g,1hの内径よりも小さい外径で各々形成されていて、ピストン44bは大径部1g内に、ピストン44cは大径部1h内に各々収容されていると共に、ピストン44bは、ストッパ44e,44f間においてスライドシャフト44dの軸方向にスライドできるように、ピストン44cは、ストッパ44g,44h間においてスライドシャフト44dの軸方向にスライドできるように、各々スライドシャフト44dに対して嵌装されている。
【0374】そして、大径部1gには、ストッパ44eを介してスライドシャフト44dを大径部1h側に付勢するコイルスプリング44jが収容されていると共に、大径部1hには、ストッパ44hを介してスライドシャフト44dを大径部1g側に付勢するコイルスプリング44kが収容されており、各ピストン44b,44cとスライドシャフト44dとの間には、シール用のOリング44m,44nが各々介設されている。
【0375】また、大径部1gには、ストッパ44eよりも大きくピストン44bよりも小さい内径の環状を呈するストッパ44pが取着されており、大径部1hには、ストッパ44hよりも大きくピストン44cよりも小さい内径の環状を呈するストッパ44rが取着されている。
【0376】そして、ストッパ44rには、図50に示すようにピストン44cが当接した状態でこのストッパ44rの両側を連通させる通孔44tが貫設されており、同様の通孔44sがストッパ44pにも貫設されている。
【0377】このように形成された三方弁44においては、コイルスプリング44kの弾発力を上回る力が大径部1g側からスライドシャフト44dに加わると、スライドシャフト44dが大径部1h側にスライドする。
【0378】すると、ストッパ44gに押圧されてピストン44cが、小径部1fと大径部1hとの段差により形成された弁ポート1mを開き、かつ、ストッパ44rに当接する第2箇所に移動すると共に、ストッパ44eに押圧されてピストン44bが、小径部1fと大径部1gとの段差により形成された弁ポート1kを閉じ、かつ、ストッパ44pから離間する第2箇所に移動し、これにより、小径部1f、大径部1h、及び、ストッパ44rの通孔44tを介して、導管14Fが導管14Gに連通される。
【0379】そして、ピストン44bの第2箇所においては、コイルスプリング44kがストッパ44hにより押圧されて収縮し、ストッパ44hを大径部1g側にスライドさせる付勢力を蓄積した状態となる。
【0380】また、三方弁44においては、図50に示す状態から、スライドシャフト44dに大径部1g側から加わっていた力が解除されると、コイルスプリング44kの弾発力によりストッパ44hを介してスライドシャフト44dが押圧されて、スライドシャフト44dが大径部1g側に移動し、Oリング44nとスライドシャフト44dとの間の摺動抵抗によりスライドシャフト44dと共にピストン44cが、弁ポート1mを閉じ、かつ、ストッパ44rから離間する第1箇所に移動する。
【0381】これと共に、大径部1g側に移動するスライドシャフト44dとOリング44mとの間の摺動抵抗により、スライドシャフト44dと共にピストン44bが、弁ポート1kを開き、かつ、ストッパ44pに当接する第1箇所に移動し、これにより、小径部1f、大径部1g、及び、ストッパ44pの通孔44sを介して、導管14Fが導管14Hに連通される。
【0382】但し、コイルスプリング44kの弾発力によりスライドシャフト44dが大径部1g側にスライドしただけの状態では、ピストン44b,44cはスライドシャフト44dに対して各々相対移動せず、したがって、ピストン44bはストッパ44eに当接しストッパ44fからは離間しており、ピストン44cはストッパ44gに当接しストッパ44hからは離間している。
【0383】この状態から、コイルスプリング44jの弾発力を上回る力が大径部1h側からスライドシャフト44dに加わると、スライドシャフト44dが大径部1g側にさらに移動し、これによりコイルスプリング44jが、ストッパ44eにより押圧されて収縮し、ストッパ44eを大径部1h側に移動させる付勢力を蓄積した状態となる。
【0384】これと共に、弁ポート1mを閉じる第1箇所においてピストン44cがそれ以上の大径部1g側への移動を規制されていることから、それまで当接していたストッパ44gがピストン44cから離間すると共に、それまで離間していたストッパ44hがピストン44cに当接する。
【0385】さらに、この状態から、スライドシャフト44dに大径部1h側から加わっていた力が解除されると、コイルスプリング44jの弾発力によりストッパ44eを介してスライドシャフト44dが押圧されて、スライドシャフト44dが大径部1h側に移動し、Oリング44mとスライドシャフト44dとの間の摺動抵抗によりスライドシャフト44dと共にピストン44bが、弁ポート1kを閉じ、かつ、ストッパ44pから離間する第2箇所に移動する。
【0386】これと共に、大径部1h側に移動するスライドシャフト44dとOリング44nとの間の摺動抵抗により、スライドシャフト44dと共にピストン44cが、弁ポート1mを開き、かつ、ストッパ44rに当接する第2箇所に移動し、これにより、小径部1f、大径部1h、及び、ストッパ44rの通孔44tを介して、導管14Fが導管14Gに連通される。
【0387】但し、コイルスプリング44jの弾発力によりスライドシャフト44dが大径部1h側にスライドしただけの状態では、ピストン44b,44cはスライドシャフト44dに対して相対移動せず、したがって、ピストン44bはストッパ44fに当接しストッパ44eからは離間しており、ピストン44cはストッパ44hに当接しストッパ44gからは離間している。
【0388】この状態から、コイルスプリング44kの弾発力を上回る力が大径部1g側からスライドシャフト44dに加わると、スライドシャフト44dが大径部1h側にさらに移動し、これによりコイルスプリング44kが、ストッパ44hにより押圧されて収縮し、ストッパ44hを大径部1g側に移動させる付勢力を蓄積した状態となる。
【0389】これと共に、弁ポート1kを閉じる第2箇所においてピストン44bがそれ以上の大径部1h側への移動を規制されていることから、それまで当接していたストッパ44fがピストン44bから離間すると共に、それまで離間していたストッパ44eがピストン44bに当接して、図50に示す状態に戻る。
【0390】なお、第2ピストン筒12´の内側底部には永久磁石Mが配設され、さらに逆転弁本体1の導管8の近傍の外周底部にはホール素子Hが配設されている。そして、ピストン筒12及び第2ピストン筒12´(移動部材)が第1箇所にあるときは、ホール素子Hにより永久磁石Mによる磁界が検出されず、ピストン筒12及び第2ピストン筒12´が第2箇所にあるときは、ホール素子Hにより永久磁石Mによる磁界が検出される。このホール素子Hの検出信号は図1の制御装置Cにおける検出部C3に入力され、制御装置Cにより、ピストン筒12及び第2ピストン筒12´が第1箇所にあるのか第2箇所にあるのかが検出される。
【0391】次に、上述した構成による第8実施形態の流路切換弁の動作(作用)について説明する。
【0392】まず、圧縮機4が停止している状態では、スライド式四方弁43のピストン筒12及び第2ピストン筒12´は、直前の圧縮機4の運転時における位置をそのまま維持しており、三方弁44のピストン44b,44cは、直前の圧縮機4の運転時に第1箇所にあったならば第2箇所に移動し、第2箇所にあったならば第1箇所に移動している。
【0393】ここで、図50に示すように冷凍サイクルAが暖房モードにある状態で、圧縮機4が運転を停止すると、スライド式四方弁43のピストン筒12は、図50に示す第1箇所に位置したまま移動しないが、三方弁44のピストン44b,44cは、スライドシャフト44dに大径部1g側から加わっていた力が解除されるので、図50に示す第2箇所から第1箇所に移動することになる。
【0394】よって、吸入管6に導管14Fを介して連通している三方弁44の小径部1fが、第1箇所に位置するピストン44bにより開放された弁ポート1kを介して大径部1gに連通し、この大径部1gが、副弁122 が開放している弁座3aと導管14Hとを介してスライド式四方弁43の圧力変換室R2 に連通して、三方弁44を介して吸入管6と圧力変換室R2 とが連通する。
【0395】この状態で圧縮機4が運転を開始すると、圧縮機4からの高圧冷媒が吐出管5を経てスライド式四方弁43の高圧空間S2に流入し、さらに、導管7から室内熱交換器9Aに流入すると共に、この冷媒が絞り10及び室外熱交換器9Bを経て導管8から閉塞空間S1に流入し、さらに、吸入管6を介して圧縮機4の吸入口に戻るので、冷凍サイクルAは暖房モードとなる。
【0396】このとき、ピストン筒12の通孔121 を通過可能な冷媒の量が僅かであることから、圧縮機4の運転開始に伴うスライド式四方弁43の圧力変換室R2 内の冷媒圧力の上昇は僅かであり、そのため、三方弁44を介して吸入管6に連通する圧力変換室R2 の冷媒と高圧空間S2の冷媒との差圧が大きくなる。
【0397】これにより、スライド式四方弁43のピストン筒12及び第2ピストン筒12´が図50に示す第1箇所から第2箇所に移動して、圧縮機4から吐出管5を経て高圧空間S2に流入した高圧冷媒が、導管8から室外熱交換器9Bに流入し、この冷媒が絞り10及び室内熱交換器9Aを経て導管7から閉塞空間S1及び吸入管6を介して圧縮機4の吸入口に戻るようになるので、冷凍サイクルAは冷房モードとなる。
【0398】このとき、スライド式四方弁43においては、ピストン筒12及び第2ピストン筒12´が第2箇所に移動するのに伴って、副弁122 がそれまで開放していた弁座3aを閉塞すると共に、第2副弁122 ´がそれまで閉塞していた弁座2aを開放するので、第2ピストン筒12´の通孔121 ´を介して高圧空間S2から流入する高圧冷媒により、第2圧力変換室R5 内の冷媒圧力が次第に上昇する。
【0399】すると、三方弁44においては、導管14Fを介して吸入管6に連通している小径部1fよりも、第2副弁122 ´が開放している弁座2a及び導管14Gを介して第2圧力変換室R5 に連通している大径部1hの方が、冷媒の圧力が高いことから、大径部1gの冷媒と大径部1hの冷媒との圧力差によって、コイルスプリング44jの弾発力を上回る力が大径部1h側からスライドシャフト44dに加わる。
【0400】これにより、スライドシャフト44dが大径部1g側に移動し、コイルスプリング44jが収縮されて、ピストン44cを大径部1h側に付勢する付勢力がコイルスプリング44jに蓄積される。
【0401】したがって、その後、圧縮機4の運転が停止されると、三方弁44においては、コイルスプリング44jに蓄積された付勢力により、スライドシャフト44dと共にピストン44b,44cが、大径部1h側に移動して第2箇所に位置するようになると共に、スライド式四方弁43は、ピストン筒12及び第2ピストン筒12´が第2箇所に位置したままの状態に保たれる。
【0402】よって、吸入管6に導管14Fを介して連通している三方弁44の小径部1fが、第2箇所に位置するピストン44bにより開放された弁ポート1mを介して大径部1hに連通し、この大径部1hが、第2副弁122 ´が開放している弁座2aと導管14Gとを介して、スライド式四方弁43の第2圧力変換室R5 に連通して、三方弁44を介して吸入管6と第2圧力変換室R5 とが連通する。
【0403】この状態で圧縮機4が運転を開始すると、圧縮機4からの高圧冷媒が吐出管5を経てスライド式四方弁43の高圧空間S2に流入し、さらに、導管8から室外熱交換器9Bに流入すると共に、この冷媒が絞り10及び室内熱交換器9Aを経て導管7から閉塞空間S1に流入し、さらに、吸入管6を介して圧縮機4の吸入口に戻るので、冷凍サイクルAは冷房モードとなる。
【0404】このとき、第2ピストン筒12´の通孔121 ´を通過可能な冷媒の量が僅かであることから、圧縮機4の運転開始に伴うスライド式四方弁43の第2圧力変換室R5 内の冷媒圧力の上昇は僅かであり、そのため、三方弁44を介して吸入管6に連通する第2圧力変換室R5 の冷媒と高圧空間S2の冷媒との差圧が大きくなる。
【0405】これにより、スライド式四方弁43のピストン筒12及び第2ピストン筒12´が第2箇所から図50に示す第1箇所に移動して、圧縮機4から吐出管5を経て高圧空間S2に流入した高圧冷媒が、導管7から室内熱交換器9Aに流入し、この冷媒が絞り10及び室外熱交換器9Bを経て導管8から閉塞空間S1及び吸入管6を介して圧縮機4の吸入口に戻るようになるので、冷凍サイクルAは暖房モードとなる。
【0406】このとき、スライド式四方弁43においては、ピストン筒12及び第2ピストン筒12´が第1箇所に移動するのに伴って、副弁122 がそれまで閉塞していた弁座3aを開放すると共に、第2副弁122 ´がそれまで開放していた弁座2aを閉塞するので、ピストン筒12の通孔121 を介して高圧空間S2から流入する高圧冷媒により、圧力変換室R2 内の冷媒圧力が次第に上昇する。
【0407】すると、三方弁44においては、導管14Fを介して吸入管6に連通している小径部1fよりも、副弁122 が開放している弁座3a及び導管14Hを介して圧力変換室R2 に連通している大径部1gの方が、冷媒の圧力が高いことから、大径部1gの冷媒と大径部1hの冷媒との圧力差によって、コイルスプリング44kの弾発力を上回る力が大径部1g側からスライドシャフト44dに加わる。
【0408】これにより、スライドシャフト44dが大径部1h側に移動し、コイルスプリング44kが収縮されて、ピストン44bを大径部1g側に付勢する付勢力がコイルスプリング44kに蓄積される。
【0409】したがって、その後、圧縮機4の運転が停止されると、三方弁44においては、コイルスプリング44kに蓄積された付勢力により、スライドシャフト44dと共にピストン44b,44cが、大径部1g側に移動して第1箇所に位置するようになると共に、スライド式四方弁43は、ピストン筒12及び第2ピストン筒12´が第1箇所に位置したままの状態に保たれる。
【0410】このように第8実施形態によれば、高圧空間S2内の冷媒と圧力変換室R2 又は第2圧力変換室R5 内の冷媒との差圧により、ピストン筒12及び第2ピストン筒12´を第1箇所と第2箇所との間で切り換えるスライド式四方弁43を、圧縮機4の運転中に蓄積される付勢力を用いて吸入管6の連通先を圧力変換室R2 と第2圧力変換室R5 との間で切り換える三方弁44を用いて切換動作させる構成とした。
【0411】このため、吐出管5からの吐出冷媒が導管7を経て室内熱交換器9Aに供給される暖房モードと、導管8を経て室外熱交換器9Bに供給される冷房モードとを、電磁ソレノイド等の専用の動力源を用いずに、圧縮機4の運転開始の回数を調整することによって切り換え、その切換状態を維持させることができる。
【0412】しかも、この第8実施形態によれば、スライド式四方弁43における吐出管5や吸入管6の連通先の切り換えが、圧縮機4の運転開始及び停止により従動的に行われるので、電気的な駆動のための動力源を不要にするだけに止まらず、流路を切り換えるため電気的な信号による制御をも不要にできるので、有利である。
【0413】尚、上述した第8実施形態では、ピストン筒12や第2ピストン筒12´に通孔121 や第2通孔121 ´が設けられた両持ち式のスライド式四方弁43に、本発明を適用する場合について説明したが、通孔がピストン筒に一切設けられていない両持ち式のスライド式四方弁にも、本発明は適用可能である。
【0414】なお、上記第8実施形態の流路切換弁の切換制御を行う処理は、図17に示した第2実施形態の流路切換弁に対する制御と同様であり、圧縮機4の運転を制御することにより、流路切換弁が切換制御される。
【0415】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の冷凍サイクルの制御装置によれば、冷凍サイクルを運転制御するための機能部品の制御で流路切換弁が切換制御されるので、冷凍サイクルに設けられた四方弁を始めとする流体流路切換用の弁における切換動作に際して、環境汚染の防止やエネルギー節約等を有効に図ることができる。
【0416】請求項2の冷凍サイクルの制御装置によれば、冷凍サイクルを運転制御するための機能部品の制御で非電気的な動力が生成されて該動力により流路切換弁が従動的に切換制御されるので、冷凍サイクルに設けられた四方弁を始めとする流体流路切換用の弁における切換動作に際して、環境汚染の防止やエネルギー節約等を有効に図ることができる。
【0417】請求項3の冷凍サイクルの制御装置によれば、冷凍サイクルを運転制御するマイクロコンピュータを利用して、該マイクロコンピュータの制御により、冷凍サイクルを運転制御するための機能部品の制御で非電気的な動力が生成されて該動力により流路切換弁が従動的に切換制御されるので、冷凍サイクルに設けられた四方弁を始めとする流体流路切換用の弁における切換動作に際して、環境汚染の防止やエネルギー節約等を有効に図ることができる。
【0418】請求項4の冷凍サイクルの制御装置によれば、冷凍サイクルを運転制御するための機能部品を制御することにより物理量、または物理量変化率が非電気的な動力として生成され、この物理量、または物理量変化率により流路切換弁が従動的に切換制御されるので、冷凍サイクルに設けられた四方弁を始めとする流体流路切換用の弁における切換動作に際して、環境汚染の防止やエネルギー節約等を有効に図ることができる。
【0419】請求項5の冷凍サイクルの制御装置によれば、冷凍サイクルを運転制御するマイクロコンピュータを利用して、該マイクロコンピュータの制御により、冷凍サイクルを運転制御するための機能部品を制御することにより物理量、または物理量変化率が非電気的な動力として生成され、この物理量、または、物理量変化率により流路切換弁が従動的に切換制御されるので、冷凍サイクルに設けられた四方弁を始めとする流体流路切換用の弁における切換動作に際して、環境汚染の防止やエネルギー節約等を有効に図ることができる。
【0420】請求項6の冷凍サイクルの制御装置によれば、請求項2、3、4、または5と同様に作用し、さらに、流路切換弁を切換制御するための非電気的な動力を生成するために、前記機能部品が、冷凍サイクルの運転制御に関わる圧力、温度、流量、電圧、電流、電気的周波数、または機械的振動数などの何れかの物理量を基に制御されるので、冷凍サイクルに設けられた四方弁を始めとする流体流路切換用の弁における切換動作に際して、環境汚染の防止やエネルギー節約等を有効に図ることができる。
【0421】請求項7の冷凍サイクルの制御装置によれば、請求項2、3、4、または5と同様の作用をし、さらに、前記冷凍サイクルが発生する前記非電気的な動力である物理量は前記流路切換弁内部の流体の圧力、差圧、または流量の何れかであるか、または前記非電気的な動力である物理量変化率が、前記流路切換弁内部の流体の圧力変化率、差圧変化率、または流量変化率の何れかであり、冷凍サイクルに設けられた四方弁を始めとする流体流路切換用の弁における切換動作に際して、環境汚染の防止やエネルギー節約等を有効に図ることができる。
【0422】請求項8の冷凍サイクルの制御装置によれば、冷凍サイクルの運転状態が運転指令部から指令され、前記冷凍サイクルが発生する物理量が物理量検出部で検出されて、前記制御部は運転指令部と物理量検出部からの入力信号を受け取る。そして、制御部は、冷凍サイクルに連通された複数の機能部品の少なくとも1つの機能部品の駆動源を駆動する駆動部に出力信号を送出して該機能部品を制御し、冷凍サイクルを運転制御することにより非電気的な動力を生成し、該動力により流路切換弁を従動的に切換制御するので、冷凍サイクルに設けられた四方弁を始めとする流体流路切換用の弁における切換動作に際して、環境汚染の防止やエネルギー節約等を有効に図ることができる。
【0423】請求項9の冷凍サイクルの制御装置によれば、請求項8と同様に作用し、前記制御部は、前記冷凍サイクルに連通された複数の機能部品の少なくとも1つの機能部品を制御して該冷凍サイクルの運転を始動し、該始動により、前記運転指令部で指令された該始動時に対応する状態に前記流路切換弁を切換制御するので、冷凍サイクルに設けられた四方弁を始めとする流体流路切換用の弁における切換動作に際して、環境汚染の防止やエネルギー節約等を有効に図ることができる。
【0424】請求項10の冷凍サイクルの制御装置によれば、請求項9と同様に作用し、さらに、前記制御部は、前記運転指令部の指令に基づいて前記流路切換弁を切り換えると判断した場合、前記冷凍サイクルに連通された圧縮機を逆回転方向に始動させ、流路切換弁を切り換えるので、冷凍サイクルに設けられた四方弁を始めとする流体流路切換用の弁における切換動作に際して、環境汚染の防止やエネルギー節約等を有効に図ることができる。
【0425】請求項11の冷凍サイクルの制御装置によれば、請求項8と同様に作用し、さらに、前記制御部は、前記冷凍サイクルに連通された複数の機能部品の少なくとも1つの機能部品を制御して該冷凍サイクルを運転し、該運転により、前記運転指令部で指令された該運転時に対応する状態に前記流路切換弁を切換制御するので、冷凍サイクルに設けられた四方弁を始めとする流体流路切換用の弁における切換動作に際して、環境汚染の防止やエネルギー節約等を有効に図ることができる。
【0426】請求項12の冷凍サイクルの制御装置によれば、請求項8と同様に作用し、さらに、前記制御部は、前記冷凍サイクルに連通された複数の機能部品の少なくとも1つの機能部品を制御して該冷凍サイクルの運転を停止し、該停止により、前記運転指令部で指令された該停止時に対応する状態に前記流路切換弁を切換制御するので、冷凍サイクルに設けられた四方弁を始めとする流体流路切換用の弁における切換動作に際して、環境汚染の防止やエネルギー節約等を有効に図ることができる。
【0427】請求項13の冷凍サイクルの制御装置によれば、請求項8、9、10、11、または12と同様に作用し、さらに、前記流路切換弁は移動部材が移動することで流路が切り換えられるように構成されており、前記制御部は記憶ユニット、比較ユニットと判断ユニット、及び判断ユニットの少なくとも何れか1つを備えており、記憶ユニットには前記流路切換弁の前記移動部材の位置データを記憶し、比較ユニットと判断ユニットでは該位置データと運転指令データとを比較して判断し、学習ユニットでは機能部品の制御による物理量データと流路切換弁制御データとにより学習するので、冷凍サイクルに設けられた四方弁を始めとする流体流路切換用の弁における切換動作に際して、環境汚染の防止やエネルギー節約等を有効に図ることができると共に、確実な制御が行なえる。
【0428】請求項14の冷凍サイクルの制御装置によれば、請求項13と同様に作用し、さらに、前記制御部は、前記入力信号を受け取り、所定の処理を実行し、前記流路切換弁を切り換えるのか、または切り換えないのかを判断し、次に、現在の位置データにより位置の確認を行い、次に、前記駆動部に前記出力信号を送出して、前記冷凍サイクルの前記機能部品を制御し、次に、前記制御部は、所定時間経過後に、新たな入力信号を受け取り、前記移動部材の位置の確認を行い、新たな位置に変更された場合、該位置の位置データを新たな現在の位置データとするので、冷凍サイクルに設けられた四方弁を始めとする流体流路切換用の弁における切換動作に際して、環境汚染の防止やエネルギー節約等を有効に図ることができると共に、確実な制御が行なえる。
【0429】請求項15の冷凍サイクルの制御装置によれば、請求項14と同様に作用し、さらに、前記制御部は、前記所定時間経過後に、少なくとも1つの温度検出手段により、あるいは少なくとも1つの圧力検出手段により、あるいは少なくとも1つの磁気的検出手段により、あるいは少なくとも1つの電流検出手段により、あるいは前記温度検出手段、前記圧力検出手段、前記磁気的検出手段、及び前記電流検出手段の組合せにより、前記移動部材の位置を確認し、該位置に対応する位置データを前記制御部の前記記憶ユニットに格納するので、冷凍サイクルに設けられた四方弁を始めとする流体流路切換用の弁における切換動作に際して、環境汚染の防止やエネルギー節約等を有効に図ることができると共に、確実な制御が行なえる。
【0430】請求項16の冷凍サイクルの制御装置によれば、冷凍サイクルを運転制御するマイクロコンピュータを利用して、該マイクロコンピュータの制御により、前記冷凍サイクルに連通された複数の機能部品の少なくとも1つを制御して該冷凍サイクルを運転制御し、前記移動部材の位置を移動させ、あるいは位置を移動させないように、前記機能部品を駆動する駆動部を制御するに、前記入力信号を受け取る工程と、記憶ユニットに格納されている、現在の移動部材の位置データを呼び出して位置の確認を行う工程と、前記移動部材を移動させるのか、あるいは移動させないのかを演算する工程と、比較する工程と、または判断する工程と、前記駆動部を選択決定する工程と、前記選択決定された前記駆動部に駆動信号を出力する工程と、前記工程にて選択決定された少なくとも1つの機能部品が発生する物理量、または物理量変化率により、前記移動部材の位置を移動させ、あるいは移動させないで、所定時間経過後に前記移動部材の位置を入力信号により判断する工程と、前記移動部材の位置が、新たな位置に変更された場合は、該位置の位置データを前記記憶ユニットに格納する工程との処理を実行するので、冷凍サイクルに設けられた四方弁を始めとする流体流路切換用の弁における切換動作に際して、環境汚染の防止やエネルギー節約等を有効に図ることができると共に、確実な制御が行なえる。
【0431】請求項17の冷凍サイクルの制御装置によれば、冷凍サイクルの運転状態が運転指令部から指令され、前記冷凍サイクルが発生する物理量が物理量検出部で検出されて、前記制御部は運転指令部と物理量検出部からの入力信号を受け取る。そして、制御部は、前記冷凍サイクルに連通された複数の機能部品の少なくとも1つの機能部品の駆動源を駆動する駆動部に出力信号を送出し、該機能部品を制御して該冷凍サイクルを運転制御し、かつ、前記運転指令部の指令に基づいて前記流路切換弁を切り換えると判断した場合、圧縮機動力源を駆動する駆動部に出力信号を送出して前記冷凍サイクルの圧縮機を始動し、第1所定動力を上回る動力が発生するように前記冷凍サイクルの運転を始動し、該始動により、前記流路切換弁を従動的に切換制御するので、冷凍サイクルに設けられた四方弁を始めとする流体流路切換用の弁における切換動作に際して、環境汚染の防止やエネルギー節約等を有効に図ることができると共に、確実な制御が行なえる。
【0432】請求項18の冷凍サイクルの制御装置によれば、冷凍サイクルの運転状態が運転指令部から指令され、前記冷凍サイクルが発生する物理量が物理量検出部で検出されて、前記制御部は運転指令部と物理量検出部からの入力信号を受け取る。そして、制御部は、前記冷凍サイクルに連通された複数の機能部品の少なくとも1つの機能部品の駆動源を駆動する駆動部に出力信号を送出し、該機能部品を制御して該冷凍サイクルを運転制御し、かつ、前記運転指令部の指令に基づいて前記流路切換弁を切り換えると判断した場合、圧縮機動力源を駆動する駆動部に出力信号を送出して前記冷凍サイクルの圧縮機を逆回転方向に始動し、第3所定動力を上回る動力が発生するように前記冷凍サイクルの運転を始動し、該始動により、前記流路切換弁を従動的に切換制御するので、冷凍サイクルに設けられた四方弁を始めとする流体流路切換用の弁における切換動作に際して、環境汚染の防止やエネルギー節約等を有効に図ることができると共に、確実な制御が行なえる。
【0433】請求項19の冷凍サイクルの制御装置によれば、請求項17、または18と同様に作用し、さらに、前記流路切換弁は内部の動力に応じて移動部材を第1箇所と第2箇所とに移動することにより流路を切り換えられるように構成されており、前記制御部は該移動部材の第1箇所、あるいは第2箇所に対応する位置データを記憶ユニットに記憶するものであり、前記制御部は、前記位置データが第2箇所、あるいは第1箇所を示しているとき、前記冷凍サイクルの運転を始動し、第1所定時間後に、前記記憶ユニットの位置データを第1箇所、あるいは第2箇所に更新して前記冷凍サイクルの運転を停止し、第3所定時間の間、前記冷凍サイクルの運転を待機させるので、冷凍サイクルに設けられた四方弁を始めとする流体流路切換用の弁における切換動作に際して、環境汚染の防止やエネルギー節約等を有効に図ることができると共に、確実な制御が行なえる。
【0434】請求項20の冷凍サイクルの制御装置によれば、請求項17と同様に作用し、さらに、前記制御部は、前記圧縮機を始動したら、直ちに、特定周波数により前記圧縮機を運転し、前記流路切換弁の内部の動力として第1所定動力を上回る動力が発生するように前記冷凍サイクルを始動するので、冷凍サイクルに設けられた四方弁を始めとする流体流路切換用の弁における切換動作に際して、環境汚染の防止やエネルギー節約等を有効に図ることができる。
【0435】請求項21の冷凍サイクルの制御装置によれば、請求項17と同様に作用し、さらに、前記制御部は、前記圧縮機を第1所定能力にて始動するので、冷凍サイクルに設けられた四方弁を始めとする流体流路切換用の弁における切換動作に際して、環境汚染の防止やエネルギー節約等を有効に図ることができる。
【0436】請求項22の冷凍サイクルの制御装置によれば、請求項17と同様に作用し、さらに、前記制御部は、前記流路切換弁の内部の動力として第1所定動力を下回る動力が発生するように第2所定能力にて前記圧縮機を始動し、次に、第4所定時間、前記冷凍サイクルを運転し、次に、第5所定時間、前記冷凍サイクルの運転を停止し、次に、前記流路切換弁の内部の動力として第1所定動力を上回る動力が発生するように前記圧縮機を第1所定能力にて始動するので、冷凍サイクルに設けられた四方弁を始めとする流体流路切換用の弁における切換動作に際して、環境汚染の防止やエネルギー節約等を有効に図ることができる。
【0437】請求項23の冷凍サイクルの制御装置によれば、請求項17と同様に作用し、さらに、前記制御部は、絞り装置駆動部に出力信号を送出して、前記冷凍サイクルの絞り装置の開度を全開近傍、あるいは全閉近傍とするので、冷凍サイクルに設けられた四方弁を始めとする流体流路切換用の弁における切換動作に際して、環境汚染の防止やエネルギー節約等を有効に図ることができる。
【0438】請求項24の冷凍サイクルの制御装置によれば、請求項17と同様に作用し、さらに、前記制御部は、熱交換器モータ駆動部に出力信号を送出して、前記冷凍サイクルの熱交換器モータを停止させたままとするので、冷凍サイクルに設けられた四方弁を始めとする流体流路切換用の弁における切換動作に際して、環境汚染の防止やエネルギー節約等を有効に図ることができる。
【0439】請求項25の冷凍サイクルの制御装置によれば、請求項17、20、21、または22と同様に作用し、さらに、前記圧縮機を始動したら、次に、第1所定時間後に、前記制御部は、前記圧縮機駆動部に出力信号を送出して、第2所定動力を上回る動力が発生するように、前記圧縮機動力源を駆動して、前記冷凍サイクルを運転するので、冷凍サイクルに設けられた四方弁を始めとする流体流路切換用の弁における切換動作に際して、環境汚染の防止やエネルギー節約等を有効に図ることができると共に、確実な制御が行なえる。
【0440】請求項26の冷凍サイクルの制御装置によれば、請求項23と同様に作用し、さらに、前記圧縮機を始動したら、次に、第1所定時間後に、前記制御部は、前記絞り装置駆動部に出力信号を送出して、前記絞り装置の開度を所定開度にするので、冷凍サイクルに設けられた四方弁を始めとする流体流路切換用の弁における切換動作に際して、環境汚染の防止やエネルギー節約等を有効に図ることができると共に、確実な制御が行なえる。
【0441】請求項27の冷凍サイクルの制御装置によれば、請求項24と同様に作用し、さらに、前記圧縮機を始動したら、次に、第2所定時間後に、前記制御部は、前記熱交換器モータ駆動部に出力信号を送出して、前記熱交換器モータを始動し、前記制御部は、前記圧縮機駆動部に出力信号を送出して、第1所定動力を下回る動力を発生させ、かつ、第2所定動力を上回る動力を発生させるように、前記圧縮機動力源を駆動して、前記冷凍サイクルを運転するので、冷凍サイクルに設けられた四方弁を始めとする流体流路切換用の弁における切換動作に際して、環境汚染の防止やエネルギー節約等を有効に図ることができると共に、確実な制御が行なえる。
【0442】請求項28の冷凍サイクルの制御装置によれば、請求項25、26、または27と同様に作用し、さらに、前記制御部が所定の処理を実行し、流路切換弁を切り換える、あるいは冷凍サイクルの運転を停止すると判断した場合、前記圧縮機駆動部に出力信号を送出して、第2所定動力を下回る動力が発生するように前記圧縮機動力源を第3所定能力で駆動するか、または前記圧縮機を停止し、前記冷凍サイクルの運転を停止するので、冷凍サイクルに設けられた四方弁を始めとする流体流路切換用の弁における切換動作に際して、環境汚染の防止やエネルギー節約等を有効に図ることができる。
【0443】請求項29の冷凍サイクルの制御装置によれば、請求項17と同様に作用し、さらに、前記制御部が所定の処理を実行し、流路切換弁を切り換える、あるいは冷凍サイクルの運転を停止すると判断した場合、前記圧縮機駆動部に出力信号を送出して、前記圧縮機を停止し、その後、第3所定時間の間、前記冷凍サイクルを待機状態とし、次に、前記圧縮機駆動部に出力信号を送出して、前記圧縮機を始動し、その後、第1所定時間後に、記憶ユニットの位置データを第1箇所、あるいは第2箇所に更新し、再び、前記圧縮機を停止するので、冷凍サイクルに設けられた四方弁を始めとする流体流路切換用の弁における切換動作に際して、環境汚染の防止やエネルギー節約等を有効に図ることができると共に、確実な制御が行なえる。
【0444】請求項30の冷凍サイクルの制御装置によれば、請求項17、19、または29と同様に作用し、さらに、前記制御部の記憶ユニットが記憶している位置データが第1箇所、あるいは第2箇所を示しているとき、前記流路切換弁の内部の動力として第1所定動力を上回る動力が発生するように前記冷凍サイクルを始動するので、冷凍サイクルに設けられた四方弁を始めとする流体流路切換用の弁における切換動作に際して、環境汚染の防止やエネルギー節約等を有効に図ることができると共に、確実な制御が行なえる。
【0445】請求項31の冷凍サイクルの制御装置によれば、冷凍サイクルの運転状態が運転指令部から指令され、前記冷凍サイクルが発生する物理量が物理量検出部で検出されて、前記制御部は運転指令部と物理量検出部からの入力信号を受け取る。そして、制御部は、前記冷凍サイクルに連通された複数の機能部品の少なくとも1つの機能部品の駆動源を駆動する駆動部に出力信号を送出し、該機能部品を制御して該冷凍サイクルを運転制御し、かつ、前記運転指令部の指令に基づいて前記流路切換弁を切り換えないと判断した場合、圧縮機動力源を駆動する駆動部に出力信号を送出して前記冷凍サイクルの圧縮機を始動し、第1所定動力を下回る動力が発生するように前記冷凍サイクルの運転を始動し、該始動により、前記流路切換弁を従動的に切換制御するので、冷凍サイクルに設けられた四方弁を始めとする流体流路切換用の弁における切換動作に際して、環境汚染の防止やエネルギー節約等を有効に図ることができる。
【0446】請求項32の冷凍サイクルの制御装置によれば、請求項31と同様に作用し、さらに、前記制御部は、前記圧縮機を第2所定能力にて始動するので、冷凍サイクルに設けられた四方弁を始めとする流体流路切換用の弁における切換動作に際して、環境汚染の防止やエネルギー節約等を有効に図ることができる。
【0447】請求項33の冷凍サイクルの制御装置によれば、冷凍サイクルの運転状態が運転指令部から指令され、前記冷凍サイクルが発生する物理量が物理量検出部で検出されて、前記制御部は運転指令部と物理量検出部からの入力信号を受け取る。そして、制御部は、前記冷凍サイクルに連通された複数の機能部品の少なくとも1つの機能部品の駆動源を駆動する駆動部に出力信号を送出し、該機能部品を制御して該冷凍サイクルを運転制御し、かつ、前記運転指令部の指令に基づいて前記流路切換弁を切り換えないと判断した場合、圧縮機動力源を駆動する駆動部に出力信号を送出して前記冷凍サイクルの圧縮機を始動し、第1所定動力を上回る動力が発生するように前記冷凍サイクルの運転を始動し、該始動により、前記流路切換弁を従動的に切換制御するので、冷凍サイクルに設けられた四方弁を始めとする流体流路切換用の弁における切換動作に際して、環境汚染の防止やエネルギー節約等を有効に図ることができる。
【0448】請求項34の冷凍サイクルの制御装置によれば、請求項33と同様に作用し、さらに、前記制御部が所定の処理を実行し、冷凍サイクルの運転を停止すると判断した場合、前記圧縮機駆動部に出力信号を送出して、前記圧縮機を停止し、次に、記憶ユニットの位置データを更新することなく、第3所定時間の間、前記冷凍サイクルを待機状態とするので、冷凍サイクルに設けられた四方弁を始めとする流体流路切換用の弁における切換動作に際して、環境汚染の防止やエネルギー節約等を有効に図ることができると共に、確実な制御が行なえる。




 

 


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